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高齢化と消費税

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Academic year: 2021

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社会保障と消費税

立花法真沙 塚沢弘充 早川巧 担当教諭:二木先生 1、 研究の動機 今、日本が抱える問題の 1 つに少子高齢化問題がある。現在、日本の老年人口(65 歳以上)の割 合は、2005 年全人口の 19.9%を占めている。日本では 1970 年に高齢化率が 7%を超える高齢化社 会となり、1994 年には 14%を超える高齢社会となった。国立社会保障・人口問題研究所の将来推計 によると 2007 年には高齢化率 21%を超える超高齢化社会となることが予測されている。現在の老 年人口 2,200 万人から 2013 年には 3,000 万人を突破し 2018 年には 3,417 万人へと急速な増加を続 ける。すなわち団塊の世代(昭和 22 年~24 年出生世代)が老年人口の年齢層に入りきるまで急速 な老年人口の増加を生じる。老年人口の割合は 2005 年全人口の 19.9%を占めているが、2050 年で は 35.7%と日本の 3 人に 1 人が 65 歳以上と予想される。高齢者を支える生産年齢(15~64 歳)人 口についても戦後一貫して増加を続け、1995 年の国勢調査では 8,717 万人に達したが、その後年少 (0~14 歳)人口の減少に伴って減少し、2030 年には 7,000 万人を割り込み、2050 年には 5,389 万 人まで減少する。割合も 2004 年は全人口の 66.7%であるが、2050 年には 53.6%と約 13%も減少す ると予想されている。 少子化については同じく 1950 年代は 3,000 万人いた年少人口は 1980 年代から急速に減少し 2003 年には 1,700 万人台まで減り、2015 年には 1,619 万人、2025 年には 1,408 万人、2035 年には 1,256 万人、2050 年には 1,084 万人と予想され、45 年で約 700 万人の減少が見込まれる。2004 年、全人 口の 14.0%を占めていたが、2050 年には 10.8%まで落ち込むことが予想されている。 この少子高齢化の進展は社会保障給付費等の財源不足が危惧されている中で平成 11 年度予算よ り消費税収の使途が基礎年金、老人医療及び介護の 3 つ経費に充てること、いわゆる消費税の福祉 目的化が明記されることとなった。今日の消費税率引き上げ問題について社会保障や消費税などを 調べることで考えてみたいと思った。 2、 消費税について (ⅰ)消費税の現状 「消費税」とは、消費者に対して広く薄く負担を求めるものである。日本は、1989 年に 3%で導 入され、その後、97 年に 5%に増税され、今日に至っている。また、2007 年に増税しようという議 論も行われている。 現在、5%のうち消費税等の税率は 4%で、このほかに地方消費税が消費税率換算で 1%課税され ている。地方消費税は、地方分権の推進や地方福祉の充実等を図るという観点から制度化されてい る。また、国の消費税のうち一定割合は地方交付税として地方に配分されている。 地方消費税と地方交付税を合わせると地方へ配分されるのは約 43.6%である。つまり国の消費税 4%の税収のうち、29.5%が地方交付税として地方に配分されている。したがって、地方消費税 1% 分と合わせて、全体の税収のうち、43.6%が地方に配分されることになる。※参照 ※ {(4%×29.5%)+1%}÷5%=43.6% つまり残りの 56.4%は福祉に使われている。平成 17 年度予算の予算総則において、消費税の税 収は、基礎年金・老人医療・介護の福祉目的に充てることとされている。 また、平成 15 年度消費税法改正により総額表示義務、納税義務が免除される基準期間における課 税売上高の上限が 3,000 万円から 1,000 万円への引き下げなどの内容が改正されている。特に総額

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ヨーロッパで税率が多い国が目立つのは、ヨーロッパ諸国ではEU法で、標準税率を 15%以上に することが定められているため、15%未満の国がないからである。 しかし、フランスやイギリスのように消費税率が高い国ほど、直間比率(税収入に占める直接税 と間接税の割合)の間接税の割合が高いといえる。図 1 は国税の直間比率を示したものである。上 の 3 つは日本のデータである。 アメリカの税制は直接税を中心とした構成になっている。したがって税収全体に占める直接税の 割合は 93%と他の国に比べ高い比率に達している。近年、日本では間接税の割合が増加してヨーロ ッパに近づきつつある。 図1 直間比率の国際比較 93 56 47 53 55.4 61.3 71.7 7 44 53 47 44.6 38.7 28.9 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% アメリカ イギリス ドイツ フランス 2003年 2000年 1980年 直接税 間接税 日本国勢図会 2004/05 より作成 (ⅲ)消費税の一律性 日本では消費税率は一律で 5%であるが、この一律性には「負担の逆進性」という問題がある。 これは、低所得者層ほど、消費税の負担が高くなるものであり、その解決策として軽減税率の導入 などが挙げられる。これは世界の国でもとられている措置であり、食料品や医療品など生活必需品 ※に関して、消費税率を低くすることである。(図 2 は世界の主な国の標準税率と、食料品にかかる 税率とを比較したグラフである。) また、アイルランドやイギリス※※、オーストラリアなどは、食料品にかかる税率をゼロにして いる。したがって、消費税率が高いからといって、国民の負担が大きいと言うわけではない。 ※ フランスの場合…一般食料品(砂糖菓子、チョコレート、マーガリン、植物性油脂、キャビアは除かれる) 公共運賃、本、医薬品、芸術作品、3 つ星以下のホテルなどには、5.5%の軽減税率が適用され、更に一部の 医薬品や血液は、特別軽減税率の 2.1%が適用される。 ※※イギリスの場合…家庭用光熱費、特定の居住用不動産の改築費用、女性用生理用品、ベビーカー・シート、 住居移転費用などは 5%軽減税率が適用される。更に食料品、居住用ビルの建設、子供服、公共交通機関、 医薬品及び医療器具、家庭用上下水道や交通費、書籍、新聞などの消費税率は 0%である。 図 2 世界の主な国の標準税率と食料品にかかる税率の比較 (JICA―国際協力機構 HP より 2003 年1月)

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3、 日本の社会保障について 社会保障とは、私たちが安心して生活していくために必要な「医療」、「年金」、「福祉」、「介護」、 「生活保護」などの公的サービスのことである。日本の社会保障は、1960 年代には失業対策や生活 保護などが中心であった。その後、次第に医療保険や年金制度などの社会保険費や老人福祉、介護 などに重点が移ってきている。 国の一般会計歳出の社会保障関連の項目として社会保障関係費があり、社会保険費、生活保護費、 社会福祉費、保険衛生対策及び失業対策費の 5 つに分類されている。簡単に言うと、国の社会保障 等の政策を実行する上での経費と社会保障給付のための国の負担に使われる。 財務省によると平成 17 年度一般会計歳入総額 82 兆 1,829 億円(当初予算)の 24.8%にあたる 20 兆 3,808 億円が社会保障関係費である。 4、 社会保障給付費について (ⅰ)給付費と財源 社会保障給付費とは年金や医療保険等の社会保障制度を通じて国民に提供される年間の給付総額 をILO(国際労働機関)の定めた国際比較のための基準に基づいて計算したものであり、年々そ の額は増大している。平成 14 年度では、83 兆 6,000 億円と、国の一般会計の総額に匹敵する規模 となっている。対前年度伸び率は 2.7%、対国民所得比は 23.0%となっている。国民1人当たりに すると 65 万 5,800 円であり、1世帯当たりでは 179 万 5,500 円となっている。日本が高齢化社会の 仲間入りをした昭和 45 年度には、社会保障給付費は 3 兆 5,200 億円、対国民所得比は 4.7%であっ たが、この頃と比較をすると、経済成長に比べて、社会保障給付費の伸びははるかに大きい。社会 保障給付費の増大は、わが国の社会保障制度の充実、年金制度の成熟化等を反映しているが、一方 で、社会保障給付費に対する負担も増大している。社会保障給付費の財源は保険料や公費負担が主 となっている。平成 14 年度においては、保険料が 55.8 兆円(63.3%)、国や地方自治体による公費 (税)負担が 26.7 兆円(30.3%)、資産収入・その他が 5.6 兆円(6.4%)となっている。 図 3 社会保障給付費の推移

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(ⅱ)給付と負担の見通し 図 4 社会保障の給付の見通し 内閣府共生社会政策統括官少子化対策 高齢化対策より 厚生労働省が平成 16 年 5 月に発表した「社会保障の給付と 負担の見通し(平成 16 年 5 月推計)」によれば、社会保障給 付費は、平成 16 年度(予算ベース)の 86 兆円から、平成 22 年度には 105 兆円、平成 27 年度には 121 兆円、平成 37 年度 には 152 兆円に増大すると予想されている。対国民所得比は、 平成 16 年度の 23.5%から平成 37 年度には 29.0%に増加す る。社会保障給付費が増大する理由は、今後とも、年金給付 の増大や老人医療費を中心とした医療保険給付の増大、介護 給付の増大などが見込まれているからである。 増大する社会保障給付費を賄うためには財源も増やす必要 があり、その例として基礎年金給付費の国庫負担額の引き上 げが挙げられる。その内容は、平成 16 年度年金制度改正に より、基礎年金の国庫負担を平成 16 年度から平成 21 年度に かけて安定な財源を確保しつつ 3 分の 1 から 2 分の 1 へ引き 上げることが盛り込まれたことである。 (ⅲ)国際比較 図 5 は社会保障給付費の国際比較である。(諸外国の社会 保障給付費は平成 8 年度公表から更新されていない) 図 5 より給付額は、日本はアメリカよりは高いがヨーロッパよりは、低い水準である。しかし図 6 の財源を見てみると被保険者拠出はドイツ、フランスの次に高く、国庫負担と他の公費負担は、 フランスの次に高い水準である。つまり、保険料が高く、税負担が低いということである。 図 5 社会保障給付費(対国民所得比)の部門別構成割合の国際比較 (参考)各国の当該年度の年間平均為替相場で換算すると、アメリカは 442,461 円、イギリスは 378,326 円ドイツ は 667,246 円、フランスは 674,140 円、スウェーデンは 910,585 円となる。 備考:上記諸外国の数値は ILO の社会保障調査に基づき、各国が推計したものを国立社会保障・人口問題研究所が入 手したものであるため ILO 公表数値と異なることがある。 国立社会保障・人口問題研究所より 図 6 社会保障財源の構成割合の国際比較(1993 年度) 0% 20% 40% 60% 80% 100% スウェーデン フランス ドイツ イギリス アメリカ1992年度 日本1993年度 日本1997年度 被保険者拠出 事業主拠出 国庫負担 他の公費負担 資産収入 特別税 その他 国立社会保障・人口問題研究所より作成 (注)Ⅰ.社会保障財源は、ILO 基準に基づく分類(他制度からの移転を除く部分)に従い、計上している。 Ⅱ.社会保障財源は、社会保障給付費の財源のほか、各制度の管理費等の財源から構成されている。

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図 7 図 6 のデータ (注)端数処理の為、%の値を合計しても 100.0%にはならない。 国立社会保障・人口問題研究所より 6、国民負担率について 国民負担率とは国民所得のうち、税金(個人の所得税、法人税の他に、もちろん間接税である消 費税も含む)と社会保障負担(公の年金や公の健康保険の掛け金)の合計(年金、健康保険等の社 会保障負担は、個人の負担と事業所の負担を合わせたものである)が占める比率である。税金も、 社会保障負担も国民として収める義務のあるものであり、自分で自由に使えない。そのため、この 国民負担率が上昇すると、自分の(税引き前)所得から自由に使える割合が減ることになる。また、 国民負担率は、国民の国や社会に対する毎年の金銭的な負担の度合いを表す指標である。2002 年の 国民負担率は 38.3%でその内、税負担率が 22.9%、社会保障負担率が 15.5%となっている。将来 的に見ると平成 12 年当時の経済企画庁の試算によると今後大きな制度改革がないと仮定した場合、 2025 年には 52%程度になり、大幅な財政赤字分を含めると 73%程度となる。この負担率の上昇は 社会保障費を中心とした支出が急増することが原因である。 国民負担率は、ドイツ、フランスのように社会保障負担率重点型の国とイギリス、スウェーデン のように税重点型の国と 図 8 国民負担率の国際比較 があることが図 8 からわ かる。これは、高齢化と ともに増大する社会保障 費を社会保険方式で負担 するのか税方式で負担す るのかという問題と関係 する。フランスやスウェ ーデンなど国民負担率が 高い国では、近年、社会 保険の保険料を低くして 税率を上げるなど、いろ いろ試行しているようで ある。 ※Ⅰ.日本は 2002 年度(平成 14 年度)見込み。諸外国は暦年実績。 Ⅱ.財政赤字の国民所得比は、日本及びアメリカについては一般政府から社会保障基金を除いたベース、そ の他の国は一般政府ベースである。 厚生労働省より

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年金)は 13,300 円から平成 17 年 4 月から毎年 280 円の引き上げで平成 29 年には 16,900 円まで引 き上げられる。 また厚生年金の保険料は労使折半であるため、保険料率引き上げは企業にとっても大きな負担と なり、経済社会の成長にダメージを与えることも懸念される。 8、消費税シュミレーション 図 9 消費税収推計(単位:億円) 消費 税率 2003 年度 当初予算 2004 年度 当初予算 2010 年度 予想値 2015 年度 予想値 2025 年度 予想値 2003 年度 福祉予算分 2004 年度 福祉予算分 2010 年度 予想値 2015 年度 予想値 2025 年度 予想値 1% 18,978 19,126 20,629 21,901 24,671 13,379 13,484 14,544 15,440 17,393 2% 37,956 38,252 41,258 43,801 49,343 26,759 26,968 29,087 30,880 34,787 3% 56,934 57,378 61,887 65,702 74,014 40,138 40,451 43,631 46,320 52,180 4% 75,912 76,504 82,516 87,602 98,686 53,518 53,935 58,174 61,760 69,573 5% 94,890 95,630 103,145 109,503 123,357 66,897 67,419 72,718 77,200 86,967 6% 113,868 114,756 123,775 131,404 148,028 80,277 80,903 87,261 92,640 104,360 7% 132,846 133,882 144,404 153,304 172,700 93,656 94,387 101,805 108,080 121,753 8% 151,824 153,008 165,033 175,205 197,371 107,036 107,871 116,348 123,519 139,147 9% 170,802 172,134 185,662 197,106 222,043 120,415 121,354 130,892 138,959 156,540 10% 189,780 191,260 206,291 219,006 246,714 133,795 134,838 145,435 154,399 173,933 11% 208,758 210,386 226,920 240,907 271,385 147,174 148,322 159,979 169,839 191,327 12% 227,736 229,512 247,549 262,807 296,057 160,554 161,806 174,522 185,279 208,720 13% 246,714 248,638 268,178 284,708 320,728 173,933 175,290 189,066 200,719 226,113 14% 265,692 267,764 288,807 306,609 345,400 187,313 188,774 203,609 216,159 243,507 15% 284,670 286,890 309,436 328,509 370,071 200,692 202,257 218,153 231,599 260,900 16% 303,648 306,016 330,065 350,410 394,742 214,072 215,741 232,696 247,039 278,293 17% 322,626 325,142 350,694 372,310 419,414 227,451 229,225 247,240 262,479 295,687 18% 341,604 344,268 371,324 394,211 444,085 240,831 242,709 261,783 277,919 313,080 19% 360,582 363,394 391,953 416,112 468,757 254,210 256,193 276,327 293,359 330,473 20% 379,560 382,520 412,582 438,012 493,428 267,590 269,677 290,870 308,799 347,867 25% 474,450 478,150 515,727 547,515 616,785 334,487 337,096 363,588 385,998 434,833 (注)図 9 の計算は次の方法で行った。図 10 を参照に 91 年度~03 年度の経済成長率の平均 1.2%を今後続くと仮 定して計算した。2003 年度、2004 年度福祉予算分は「2、消費税について」で述べたように「税収-(税収×29.5%) で計算した。」 2010 年度=2003 年度×1.087 ※1.087≒1.012 の 7 乗(2010 年度予想値) 2015 年度=2003 年度×1.154 ※1.154≒1.012 の 13 乗(2015 年度予想値) 2025 年度=2003 年度×1.3 ※1.3≒1.012 の 23 乗(2025 年度予想値) また、税率が上がれば買い控え、貯蓄などが予想されるがここでは考えないものとする。 (ⅰ)消費税の福祉目的化を満たす場合(2003 年度予算を例として) 財務省によると 2003 年度予算において基礎年金、老人医療、介護の福祉 3 つに必要な費用は 10.4 兆円であり、財務省によれば、2003 年時点で約 3.7 兆円の財源が不足していた。消費税収で 3.7 兆 円を埋めるには図 9 の 2003 年度福祉予算分の列より消費税率を 8%まで上げる必要がある。 (ⅱ)5-(ⅱ)で述べた国庫負担割合引き上げの安定な財源の確保に消費税率引き上げを行なう場合 平成 16 年から平成 21 年にかけて基礎年金の国庫負担割合を 2 分の 1 に引き上げる場合、新たに 2 兆 7,000 億円(平成 16 年度価格)が必要となる。これを補うための財源として既に年金課税の見 直しによる増収約 2,400 億円のうち地方交付税分を除く約 1,600 億円を基礎年金の国庫負担に充て ることが決まっている。2004 年時点で残りの 2 兆 5,400 億円を消費税引き上げにより補った場合、 図 9 の 2004 年度福祉予算分の列より現在の 5%から 2%引き上げた 7%にする必要がある。なお、 平成 17 年度税制改正における定率減税の見直しによる初年度増収分から 1,101 億円を基礎年金の国

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庫負担に充てることや平成 18 年度タバコ税などの増収分から 2,200 億円を基礎年金の国庫負担に充 てることになった。 (ⅲ)社会保障給付費財源の公費負担の国分を消費税で全額賄う場合 2003 年度社会保障給付費公費負担国分は 21 兆 1,415 億円であり、これを賄うためには、2003 年 度時点で図 9 より 16%まで引き上げる必要がある。将来的に見ると図 4 より 2010 年の公費負担は 36 兆円。国分を 2003 年度の国と地方の割合のまま計算すると、国負担分は約 27.4 兆円。これを賄 うためには、消費税率は 19%まで上げる必要がある。同様に 2015 年には 21%まで、2025 年には 25% まで引き上げる必要がある。 社会実情データ図録より 図 10 9、まとめ 今回調べた結果、今後も高齢化は進行し、社会保障給付費の増加を賄うためには財源を増やす必 要があり、保険料アップや税負担の増加は、やむを得ないともいえる。

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公的年金の賦課方式から積立方式への転換も含め、少子化に対応でき、高齢者も安心できる政策 をとり、しっかりとした改革をしてほしい。 以上より給付費を賄うための財源として増える保険料と税のバランスを考えたとき、保険料の負 担を大きくすると経済成長に大きな影響があるので保険料はなるべく上げず、社会保障給付費公費 負担の国分の全額を消費税で賄うとまではいわないが、軽減税率などの適用を含めた消費税率のア ップをするべきである。その際、「8、消費税シュミレーション」にあるように福祉などに限定した ときの消費税率を 7%~10%ぐらいにアップをすべきである。しかし消費税引き上げによる購買意 欲の低下が危惧されるが、同時に所得税減税や累進課税における低所得者への更なる優遇などの税 制改革を行なうべきである。 10、おわりに 老年人口は、医療の発達などによって、これからも増えざるをえないと思うので子供を増やすこ とでしか人口のバランスがとれないと思った。だから、少子化対策が最も重要だと思った。消費税 は社会保障を充実させるためには、上げる必要があると思ったが、諸外国のように、食料品などの 生活に必要不可欠なものは、税率を低くするなどの低所得者の負担が重くならない様にする対策が 必要だと思った。 (早川) 調べる前は、消費税率のアップはしてほしくないと思っていたが、諸外国に比べ低いことや保険 料に比べれば、問題が少ないものだということがわかり、増加する社会保障給付費を賄うためなら 消費税率アップは仕方ないが、負担の逆進性等の問題を解決し、他の税制改革も含め、低所得者と 高所得者のどちらも公平感を得られるような改革をしてほしい。 現在、小泉首相は、任期中に消費税率は上げないと言い、特別会計などの歳出カットや無駄遣い の見直しをすべきという国会議員も見かける。しかし、消費税率アップは、いずれはしなければな らなくなると思うので今のうちにしっかりと歳出カットを行い、低所得者の負担が増えない改革に つなげていってもらいたい。また、税制改革だけではその場しのぎであり、急いで少子化対策をし て生産年齢の増加をしなければ、遠い将来、大変なことになると思った。 (塚沢) これからどんどん進んでいく少子高齢化の原因のひとつは働く女性が増えたことで出生率が下が ったと思います。しかし、働く女性が増えたことは社会にとっていいことだと思います。 消費税が上げられると困るのではないかと思いますが世界と比べてみると日本はとても低いとい うことも理解しなければならないと思いました。 (立花) ~参考文献~ 伊東光晴(ほか 8 名)『高校現代社会』実教出版 土屋清(ほか 6 名)『2004 新現代社会資料』実教出版 『世界国勢図会 2005/06』矢野恒太記念会 『日本国勢図会 2004/05』矢野恒太記念会 篠塚哲(2005)『消費税率の引き上げに向けた課題』ニッセイ基礎研究所 竹中洋也『公的年金不信払拭への改革案』関西大学 福田淳一『平成 17 年度社会保障予算について』財務省主計局 橋本ゼミ 2 班『消費税改革税率引き上げの意義』関西大学 誉田亨『これからの消費税のあるべき姿』関西大学 辻田和寛『高齢化社会における消費税と社会保障制度のあり方』関西大学 『朝日新聞』2005 年 12 月 16 日付 長沼建一郎『基礎年金「税方式」とナショナル・ミニマム』ニッセイ基礎研究所 浜田真ほか『基礎年金財源としての消費税改革のシュミレーション』 上村ゼミ C『所得税と消費税の税制改革』東洋大学 ~参考ホームページ~ 内閣府共生社会政策統括官少子化対策高齢化対策:http://www8.cao.go.jp/ 財務省 http://www.mof.go.jp/ 厚生労働省 http://www.mhlw.go.jp/ 国税庁 http://www.nta.go.jp/ 社会保険庁 http://www.sia.go.jp/ ビジネスの武器としての経済学入門 http://sun.s15.xrea.com/ 国立社会保障・人口問題研究所 http://www.ipss.go.jp/ 社会実情データ図録 http://www2.ttcn.ne.jp/~honkawa/

図 7  図 6 のデータ  (注)端数処理の為、%の値を合計しても 100.0%にはならない。  国立社会保障・人口問題研究所より  6、国民負担率について  国民負担率とは国民所得のうち、税金(個人の所得税、法人税の他に、もちろん間接税である消 費税も含む)と社会保障負担(公の年金や公の健康保険の掛け金)の合計(年金、健康保険等の社 会保障負担は、個人の負担と事業所の負担を合わせたものである)が占める比率である。税金も、 社会保障負担も国民として収める義務のあるものであり、自分で自由に使えない。そのため

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