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穀類の品質に関する2,3の性質について

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昭 和42年10月(1967年) 1-一

研 究 報 文

穀 類 の 品 質 に 関 す る2,3の

性 質 に つ い て

足 立 晃 太 郎*

On some Properties of Cereal about the Quality

Kotaro Adachi 穀 類 の 品 質 の うち,米 に つ い て は主 と して 本 邦 に お い て,パ ン小 麦 につ い て は主 と して 欧 米 に お い て 種 々 の 見地 か ら多 くの 研 究 が あ り相 当の 知 見 が 得 られ て い る 。 米 の 品 質 に 関 す る 研 究 と して 特 に あ げ るべ き報 文 と して は 田 所1),岡 村2),近 藤 等3)4)に よ る もの が あ る。 な お穀 類 の 品 質 に 関 す る総 説 と して はKent-Jones5), 穀 類 一 般 に 関 して は 近 藤6)7),木 原8)等 の概 説 が あ る。 パ ン 小 麦 に つ い て は 小 麦 粉 の 製 パ ン性 に 関 す る 研 究 が 主 と して 行 な われ,物 理 学 的 ・物 理 化 学 的,殊 に レ オ ロジ ー的 研 究 な らび に 化 学 的 研 究 が 多 くな され て い る 。 米 及 び パ ン小 麦 の 品 質 検 定 法 にっ い て も相 当多 数 の 研 究,考 案 が あ り,就 中 後 者 に お い て 顕 著 で あ る 。 本 題 に っ い て の 従 来 の 知 見 を 展 望 す る に,な お 研 究 す べ き 多 くの 余 地 が あ る もの と考 え られ る 。 本 研 究 に お い て は そ の 対 象 と して 日本 お よ び 世 界 の 主 要 穀 類 で あ る米(イ ネOryza sativa)お よ び パ ン小 麦(普 通 小 麦)(Triticum vulgate)を と りあ げ た が, 穀 類 一 般 に つ い て も考 慮 した 。 1.米 粒 の 酸 糖 化 度 と 品 質 と の 関 係 につ い て 1.緒 言 米 の 品 質 検 定 に 関 して は 従 来 物 理 ・化 学 的,農 学 的 見地 か ら多 くの 研 究 が 発 表 され て き た 。 そ の 代 表 的 な もの の 一 例 を あ げ る と,岡 村2)に よ る 「米 穀 の品 質 に 関す る研 究 」 が あ り,米 穀 の 品 質 に 関 係 あ る諸 性 質 が と り あ げ られ た 。 ま た 田 所1)は 「米 の 研 究 」 の 中 で ウ ル チ(硬)・ モ チ(糀)お よ び 日本 各 地 産 米 につ い て 物 理 的 ・化 学 的 ・生 化 学 的 等 広 範 囲 に わ た って詳 細 な 研 究 を発 表 した 。 米 の 品 質 検 定 に 関 して は 従 来慣 用 の 方 式 の ほ か,新 た に 相 当 の 特 に 研 究 ・考 案 され た もの が あ る。 米 の 成 分 組 成 に つ い て の 文 献 は きわ め て 多 数 あ るが,米 の 品 種 間 に お け る成 分 組 成 に は 殆 ん ど明 ら か な 差 は 認 め られ な い 。従 って 米 の 化 学 分 析 に よ って は,米 の 一 般 成 分 組 成 と米 の 品 質 との 間 の 関 係 を 知 る こ とは 困 難 で あ る と考 え られ る 。 一 方 米 の 品 種 ま た は 栽 培 条 件 等 に よ っ て そ の 品 質 に 明 らか に 差 異 の あ る こ とが 一 般 に 認 め られ て い る。 こ れ は米 の 微 量成 分 に よ る差 異,澱 粉,蛋 白質 の 質 的 乃 至 量 的 差 異,米 粒 組 織 の 構 造 的 差 異 等 に も とず く もの と考 え られ る 。 こ の点 に 関 して は例 え ば伊 藤9}2田 所1) 等 の 研 究 が あ り,米 の主 要 成 分 で あ る澱 粉 や主 要 蛋 白 質 オ リゼ ニ ン 等 が 各 品 種 に よ って そ の 性 質 を 異 に す る こ とが 認 め られ た 。 Warthlo)11),近 藤 お よ び 笠 原3)4)は品 種 を 異 に した 米 で ア ル カ リに よ る崩 壊 状 態 に 差 異 が 認 め られ る こ とを 観 察 し,こ の事 実 に も とず い て 米 粒 を 一 定 の 条 件 の 下 で アル カ リ溶 液 中 に 浸 し米 粒 が 崩 壊 す る 状 態 を 観 察 し,そ の 結 果 は 品 種 鑑 識 に 適 用 し う る もの と考 え た 。 同 著 者 等 の 研 究 結 果 に よ れ ば,米 粒 の アル カ リに よ る 崩 壊 性 は 澱 粉 の 質 的 差 異 に 関 係 す る 。 米 粒 の ア ル カ リ に ょ る崩 壊 性 は米 の 品 種 に よ っ て 異 な り,米 飯 の食 味 お よび 粘 性 に 関 係 す る もの で,米 の 食 品 的 価 値 に も影 …響を お よ ぼ し,米 の 品 質 検 定 に お い て 同 法 を 実 施す る こ と は有 意 義 で あ る と報 告 して い る 。 同 著 者 等 の 研 究 は 米 の品 種 ・品 質 を 化 学 的 に 判 定 す る一 っ の 方 法 と し て 着 眼 す る と ころ,は な は だ興 味 あ る もの と考 え られ る。 しか しこれ は ア ル カ リ処 理 に よ る崩 壊 性 を 官能 的 に 判 定 す る もの で あ り,定 量 的 で は な く精 密 性 を欠 く もの と考 え られ る 。 著 者 の 品 種 ・品 質 判 定 法 の 原 理 は,米 粒 を 一 定 温 度 条 件 の 下 で硫 酸 水 溶 液 で 処 理 し,米 澱 粉 の加 水 分解 状 *本 学 食品化学 研究室

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2 態を糖 化度に よ って判定す る ものであ る。 この方式 に 基づ き一定量 の米粒を一定 濃度 の硫酸溶 液で同一条 件 下で酸 分解 し,米 澱粉 の糖化度 を比較す るに,酸 糖化 度 もまた 品種乃至 品質鑑識 に 有効 で あ る ことを 認 め た。酸分解 を行 な うには分解 に適 す る条件 を定 める橡 要が あ る。著者 は分解温 度,分 解 時間,硫 酸の濃度 の 3つ の条件を考 え,温 度,時 間を一定 と して酸濃 度の 変化 によ る判定 適 当値 を求 めた。 II.実 験 ]1.1.酸 分解 法におけ る適 当な分解 条件 の決 定 A 試 料 1944年京都市 市販 の5種 の米を 用い た。 B 実験方 法お よび実験結果 上記試 料を 常法(常 圧 加熱乾燥 法)に よ り水分 の定 量を行 な った結 果は表1の 如 くであ った。 表1に よ り無水物 と して の米粒109を 秤 取 し,三 つ

食 物 学 会 誌 ・第20号 ロ フ ラ ス コに 採 り,一 定 濃 度 の 硫 酸300mlを 加 え 沸 騰 湯 浴 中 に て 急 速 に 内部 温 度 を80℃ に して2時 間 保 った 後,直 ち に 冷 却,濾 過 し炭 酸 鉛 で 中 和 して14と す る 。 供 試 液 と して10m1を 採 りベ ル トラン 法 に よ り 還 元 糖 を 定 量 し,残 液300mlを 用 い て デ キ ス ト リン の 定 量 を 行 な っ た 。 濾 紙 上 の残 渣 は 乾 燥 秤 量 を 反 復 して 恒 量 値 を 求 め た 。 結 果 は 表2,3,4に 示 した 。 C 考 察 お よ び 要 約 上 記 実 験 結 果 よ り品 種 ・品 質 の 異 な る米 を硫 酸 溶 液 で 加 水 分 解 した場 合s米 の 品 質 の 如 何 に か か わ らず, 2N-H2SO4で 加 水 分 解 した 場 合 に お いて 米 澱 粉 の 糖 化 度 が 最 も大 き く,残 渣 が 小 で あ る 。但 し ビル マ 米 お よ び外 地 モ チ 米 は1N-H2SO4で 分 解 す る場 合,残 渣 は 最 も小 で あ る。 モ チ と ウ ル チ の 各 白米 を 比 較す る と, 2N-H2SO4分 解 に お い て は 品 種 如 何 に か か わ らず,モ チ の 方 が 残 渣 が 小 で 還 元 糖 生 成 量 も小 で あ る 。 内 地 米 1

品 種 名

含 水 量(%) 内地 ウルチ米 (玄 米) 17.82 内 地 モ チ 米 ( 白 米) 16.16 ビル マ ウル チ 米 (白 米) 13.68 内 地 モ チ 米 (自 米) '1 外 地 モ チ 米 (白 米) 13.30 表2 残 渣(%)

品 種 名 内地ウルチ米1内

地ウルチ米iビ

ルマウルチ米1内

地 モチ米 】外 地 モチ米

硫酸巌 \}

(玄 米)1(白 米)1(白

米)1(白

米)1(自

米)

2N-HZSO4 ZN-H2SO4 N/2-H2SO4 N/4-HZSO4 19.87 59.25 19.95 23.46 6.12 8.57 11.95 14.11 14.27 12.65 15.03 22.12 5.50 6.49 .・. :1 7.76 .: 7.99 ×3.04 表3還 元 糖(%)

zN-HZSO4 1N-HZSO4 N/2-HZSO4 N/4-H2SO4 内地 ウル チ 米 (玄 米) 22.44 4.50 6.59 3.75 内地 ウル チ米 (白 米) 32.64 21.40 .・1 4.30 ビル マ ウル チ米 (白 米) 39.82 22.38 8.75 3.80 内 地 モ チ 米 (白 米) 27.83 23.73 7.55 2.41 外 地 モ チ 米 (白 米) 23.46 21.06 5β7 2.13 表4 デ キ ス トリン(%)

2N-HZSO4 1N-HZSO4 N/2--HZSO4 N/4-HZSO4 内 地 ウル チ 米 (玄 米) 0.31 0.32 1' 1.92 内地 ウル チ 米 (白 米) 1:1 3.78 11.02 12.05 ビル マ ウル チ米 (白 米) a.5z 1.11 1.26 i.sa 内 地 モ チ 米 (自 米) 0.04 1.49 1.72 3.19 外 地 モ チ 米 (白 米) 0.26 0.97 1.11 1.66

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昭 和42年10月(1967年) と外 米(ビ ル マ米)の ウル チ 白米 で は 外 米 の方 が 残 渣 が 大 で あ るが,還 元 糖 生 成 量 は大 で あ る。 但 し外 地 モ チ 白米 に お い て は 反 対 の 結 果 を 得 た 。 玄 米 と 白米 を比 較 す る と,玄 米 は残 渣 が 大 で 糖 化 度 も小 で あ る 。 従 って 糠 層 を 残 存す る米 粒 は 硫 酸 に よ る 分 解 作 用 を うけ難 い 要 因 を 持 つ もの と考 え られ る 。 以 上 を 要 約 す れ ば, 1.硫 酸 溶 液 の 濃 度 の 増 大 に よ り糖 化 度 が 大 き くな り,2N-H2SO4に お いて 糖 化 度 は最 大 とな る。 こ れ に よ り 以 下 本 法 に お い て は2N-H2SO4を 用 い る こ とに す る。 2.ウ ル チ 米 は モ チ米 に 比 し加 水 分 解 に よ っ て 生 ず る残 渣 量 は 大 で あ るが,還 元 糖 量 もま た 大 で あ って, これ に よ り両 品 種 の 比 較 判 定 可 能 な る もの と考 え られ る。 ま た,外 米 ウル チ 白米 と 内地 米 ウル チ 白米 を 比 較 す る と前 者 は残 渣 も大 で,糖 化 度 もま た大 で あ る 。 従 って 両 亜 種 間 に お け る品 質 的 差 異 は本 質 的 に 相 当 大 き い も の と考 え られ る 。 皿.1[.本 法 に よ る精 白度 の 判 定 精 白 に よ る米 の 品 質 の 変 化 に 関 して は 多 くの研 究 が な され て い るが,そ の 多 くは 化 学 分 析 に よ る もの で あ る。 著 者 は2品 種 の 玄 米 を 精 白 し,精 白度 を 糠 の 生 成 量 に よ って 定 め,精 白度 の 異 な る同 一 品 種 の 米 試 料 を 本 法 に よ り処 理 し,米 の 糖 化 度 と精 白度 との 間 に 如 何 な る 関 係 が あ るか を 検 べ た 。 A 試 料 京 都 大 学 附 属 農 産 場 の 「千 本 旭 」 お よ び 大 阪市 東 淀 川 区 上 新 庄 水 田栽 培 の 「神 力 」 の2品 種 を 用 い た 。 B 実 験 方 法 お よ び 実 験 結 果 実 験 用 精 米 機 で 前 記2品 種 の米 の 精 白を 行 な う。 精 白度 は 生 成 され た 糠 の重 量 で 定 め る。 一 定 量 の 玄 米 を と り完 全 精 白を 行 な った結 果 は表5の 如 くで あ り,こ れ に 従 って3分 掲,5分 揚,7分 揚 の 精 白を 行 な っ た 。 常 法 に 従 い 水 分 の定 量 を 行 な っ た結 果 は表6の 如 3 くで あ っ た 。 但 し 水 分 定 量 は 玄 米 の み につ き 行 な っ (注) た 。 無 水 物 と して29の 米 を 秤 取 し,実 験1の 実 験 結 果 よ り2N-H2SO4を 用 い,他 の 条 件 は 前 記 と 同 一 と し本 法 を 実 施 した 。 但 し糖 化 液 の 稀 釈 は200ml定 容 とす る。 デ キ ス ト リン の 定 量 に 供 す る液 は150mlと す る 。 実 験 結 果 と して 表7,8,9の 如 き各 定 量 値 を 得 た 。 表5 糖 量(9) 神 力 千 本 旭 20 19 表6 含 水 量(%) (玄米) 神 力 千 本 旭 11.7 12.3 表7 残 渣(%)

神 力 千 本 旭

玄 米

62.43 n.2s 3分 揚 9.01 7.92 5分 揚 6.37 .:: 7分 揚 6.53 1. 白 米 6.23 :/ 表8 還 元 糖(%)

玄 米

神 力6.85 千 本 旭 4.05 3分 掲 27.44 29.55 5分 掲 23.1.7 26.36 7分 掲白 米 28.431 27.99

36.35`26.93

表9 デ キ ス ト リン(%)

神 力

千 本 旭

玄 米

0.70 0.32 3分 揚 5分 揚 ・.1・1・.44 0.0310.26 7分 揚 0.21 0.16 白 米 0.13 0.a7 (注)精 白度 と米 の成 分 組 成 との 関 係 に つ い て は 鈴 木12)の研 究 が あ り,一 例 と して そ の 含 水 量 を あ げ る と下 表 の如 く精 白 して も水 分 に ほ とん ど差 の な い こ とが 明 らか に され て い る。 著 者 は これ よ り玄 米,白 米 の如 何 に か か わ らず,い ず れ も含 水 量 一 定 とみ な し玄 米 の み に て 水 分 の 定 量 を 行 な った 。 結 果 は 表5,6の 如 くで あ る。 C 考察 および要 約 著 者 は精 白度の 異な る2品 種 の ウルチ米 を試料 と し て,精 白度 と酸糖化 度 との 関係を 比較検討 したが,玄 米 と3分 掲 との 間には還元糖 量20%以 上 の大 きい差異 を認 め た。 この事 実は米粒 の糠 層 ことに その外層 部が 酸糖 化度 に大 きい抵 抗性を有す るこ とを示す もの と考 え られ る。3分 掲 よ り白米 に至 る間の精 白度 は酸糖化 度 に対 し特に見 るべ き影響 を与 え ない といえ る。但 し 品 種 間には酸糖化 度に若干 の本質 的差異が あ る もの と

精 白 劇

米15歩 副1割 副1.5割 測2割 減2.5割 減 含 水量 (%) 13.29 13.30 13.32 13.35 13.35 13.35

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〒 4. 推 定 さ れ る。 以 上 を 要 約 す る と, 1.本 法 に よ り玄 米 と精 白米 の 間 に は硫 酸 に よ る糖 化 度 に 明 確 な 差 異 が 認 め られ た 。 2.糠 層 は硫 酸 溶 液 の 加 水 分 解 作 用 に 対 して 大 き い 抵 抗 性 を 有 す る 要 因 を もっ こ とが 認 め られ る 。 皿.1旺.本 法 に よ る米 の 品 種 判 定 以 上1,1[の 実 験 結 果 よ り硫 酸 濃 度 を2Nと し試 料 は 玄 米 を 用 い る 。 硫 酸 で 加 水 分 解 を行 な い,そ の 糖 化 度 よ り品 種 判 定 を 行 な う 目的 で モ チ6品 種,外 米4品 種,内 地 ウル チ20品 種 に つ い て 実 験 を行 な った 。 A 試 料 京 都 大 学 附 属 農 場 産 モ チ 米30品 種 を 用 い た 。 モチ 米 を 脱 穀 し玄 米 を 試 料 と した 。 B 実 験 方 法 お よび 実 験 結 果 玄 米 各29を 秤 取 し前 記 の 条件 で 加 水 分 解 を 行 な い, 還 元 糖 お よ び 残 渣 の 定 量 を 行 な っ た 。実 験 結 果 は 表10, 11,12に 示 した 。 C 考 察 お よ び 要 約 玄 米 に つ い て の 表10,11,12の 平 均 値 を 比 較 す る と, 外 米 が 最 も分 解 され や す く,ま た 糖 化 度 も大 き い 値 を 示 して い る。 次 に ウル チ,モ チ の 順 で あ って 実 験1の 白米 の場 合 と異 な った 結 果 を 得 た 。 ウル チ の 新 米 と古 米 を 比 較 す る と,古 米 の 方 が そ の 糖 化 度 な らび に残 渣 量 も小 で あ 食 物 学 会 誌 ・第20号 る と い う結 果 を 得 た 。 試 料 各 品 種 の 玄 米 の酸 糖 化 度 に つ い て み る と明 らか に 品 種 間 に 差 異 が 認 め られ た 。 こ の 事 実 は 前 記 の 玄 米 と各 精 白米 の 酸 糖 化 度 の比 較 考 察 に よ る結 果 よ りみ て,還 元 糖 生 成 量 の小 な る もの ほ ど 糠 層 の 酸 分 解 に対 す る抵 抗 性 大 な る こ とを 意 味 し,従 って 本 性 質 は品 種 に よ る 品 質 の 差 異 を 判 定 す る 上 に お い て 一 基 準 を与 え る もの と推 定 され る 。 III.摘 要 1.米 の 品 種 ・品 質 の 判 定 法 と して 著 者 は硫 酸 水 溶 液 に よ る一 定 条 件 下 の 糖 化 度 の 比 較,検 討 に よ り,相 当 の 信 頼 度 を も って そ の 目的 を達 し 得 る もの と 考 え た 。 判 定 操 作 方 式 と して は温 度80℃,糖 化 時 間2時 間 と し,硫 酸 溶 液 の 濃 度 は 予 備 実 験 に よ り2N-H2SO4を 適 当 と認 め た 。 2.本 法 に よ り米 粒 の 酸 糖 化 度 と精 白度 との 関 係 に つ き 実 験 した結 果 は 次 の 如 くで あ る 。 精 白度 の 大 小 に か か わ らず 精 白米 粒 の硫 酸 に よ る糖 化 率 は玄 米 に 比 し て は るか に 高 い こ と が 明 らか で あ り,ま た糖 化 度 は 精 白度 に 必 ず し も比 例 せ ず,玄 米 の み が 精 白米 に 比 し著 し く糖 化 度 小 な る こ とを 認 め た 。 3.本 法 が 米 の 品 種 ・品 質 の 判 定 に適 し得 る か 否 か に つ い て 実 験 した 結 果,品 種 の異 な る玄 米 に っ き 本 法 に よ る米 粒 の 酸 糖 化 度 は 米 の 品 種 ・品 質 の判 定 に 有 意 義 な 基 準 を 与 え る もの と考 え られ る 。 表10外 米 (玄米) 品 種

出 年 劇

糖(%)

残 渣(%)

考 ヤ ッ プ 粘 祖 高 脚 鳥 殻 白 殻 粘 Precose Allorio 1953 1953 1953 1953 4.18 5.03 0.93 1.53 71.99 74.30 81.38 77.12 イ ン ド型 イ ン ド型 イ ン ド型 イ ン ド型 朝 鮮 米 台 湾 米 中国(重 慶)米 イ タ リ ア 米 還 元 糖 平 均 値:2.97% 残 渣 平 均 値:76.19% 表11モ チ 米(玄 米)

年劇

翫 概)隊

渣(%)

型1備

赤 白 黒 百 大 豊 モ モ モ 白 モ 場 モ 年 モ チ チ チ チ チ チ 1953 1953 1953 1953 1953 1953 0.25 2.18 1.30 1: 2.00 1' 83.07 83.07 73.94 73.75 82.05 ・:・ 日 本 型 u // // ii // 還 元 糖 平 均 値:1.26% 残 渣 平 均 値:78.76%

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昭 和42年10月 ・(1967年) .= 5 表12・ ウ ル チ 米 (玄 米 〉 晶 種

名 陸 出年劇

翫 糖(%)隊

灘)1稲

型[備

考 愛 国 薩 摩 雄 . 町 神 力 紫 細 桿 Wataribune

場 州 金 和 良 林 1 林 2 林 3 林 14 羽132 都 早 子 錦 八 島 稲 肉 都 号 号 号 号 号

旭1

1953 // // ii // // // it // ii // ii // // 1952 // ii // // // 0.97 1.10 3.20 a.70 !'1 1.13 1.43 1.05 1.05 0.50 0.90 1.59 1.53 ・: 2.33 1.75 1.24 0.36 10.6 2.92 79.81 :1 1 67.76 76.20 :1 80.64 79.81 82.65 82.Ql sz.z9 81.46 81.15 77.81 72.30 73.18 84.76 78.97 83.66 23.71 79.92 日 本 型 // a ii // // // ii // // ii ii // 〃 // // ii ii // ii 日 本 か ら ア メ リ カ へ 移 出, / カ リ フ ォル ニ ヤ に 産 す 。 還 元 糖 平 均 値 1.37% 残 渣 平 均 値:77.31 2.米 の 比 重 と 品 質 と の 関 係 に つ い て 1.緒 言 米 の 品 質 に 関 与 す る物 理 的 要 因 の 一 つ と して 米 粒 の 比 重 が 考 え られ る。 田所1)は 米 粒 の 比 重 を これ と同 容 積 の水 の 重 量 との 比 に よ って 表 わ し,こ の 値 の 如 何 は 米 の品 質 と密 接 な 関 係 を 有 す る とい って い る 。 岡 村2) は この 点 に 関 して,米 粒 の 比 重 に 関 係 す る因 子 と しで は そ の 成 分 組成 が ま ず 考 え られ る と い って い る。 即 ち米 の 主 成 分 で あ る澱 粉(比 重1.47∼1.63)そ の 他 の 成 分 と して 灰 分(比 重2.5),糖 分(比 重1.4∼1.6),セ ル ロー ズ等 細 胞 膜 成 分(比 重1.25∼1.45),蛋 白質(比 重1.29)の 組 成 が 考 え られ る。油 脂(比 重0.892∼0.99), 空 気(比 重0・0012∼)等 は前 述 の 諸 成 分 に 比 し,比 重 を 小 とす る因 子 と考 え られ る 。殊 に 米 粒 組 織 中の 空 気 間 隙 は 比 重 を 低 下 せ しめ る一 要 因 と考 え られ る。 従 っ て 比 重 の 大 な る こ とは 内 容 成 分 の 分 布 が 密 で あ る こ と,即 ち品 質 良 好 な る こ とを 意 味す る と して い る。 さ らに 一 面 に お い て は 米 粒 の 比 重 は 米 の 含 水 量 と品 種 の 特 性 とに よ って も左 右 され る と考 え られ る 。米 の 含 水 量 に は 米 の 産 地,栽 培 条 件,乾 燥 程 度,成 熟 度,気 候 等 環 境 的 因 子 が 関 係 す るで あ ろ う。 本 研 究 に お い て 無 水 物 に お け る米 粒 の比 重 お よ び 含 水 量 と米 の 品 質 との 関 係 に つ き再 検 討 を 試 み た 。 II.実 験 お よ び 結 果 皿.1.試 料 標 準 実 用1,2等 ウル チ米,モ チ 米 の 各 品 種 は農 林 省 京 都 食 糧 事 務 所 の 分 譲 に よ る もの で あ る。 そ の他 の ウル チ米,モ チ米 は 京 都 府 亀 岡 市 余 部 町 附 近 に 栽培 さ れ た も の で,亀 岡市 府 立 農 事 試 駿 場 の 提 供 に よ る もの で あ る 。外 米 は 市 販 の もの を 用 い た 。 皿.皿.実 験 方 法 米 粒 の比 重 測 定 米 粒,米 粉 無 水 物 の比 重 は ピ ク ノ メー タ ー法 に よ り,.こ の 際 器 内 を 満 たす に は 流 動 パ ラフ ィン を 用 い (注) た 。 米 粒 お よ び 米 粒 無 水 物 の 重 量 を そ れ ぞれ の 実 容積 で 除 した 数 値 を 以 て そ れ ぞ れ の 比 重 と した 。 比 重(ρ) の計 算 は次 式 に よ る 。 (W2-Wo)・ ρ3 P(WZ‐Wo)‐(WI‐Ws) 但 し Wo:ピ ク ノ メ ー タ0の 重 量 (注)気 泡 を 除 去 す るた め真 空 処 理 す る 。

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_fi W1:ピ ク ノ メ ー ター に試 料 を 入 れ た と き の 重 量 W2:試 料 を 入 れ た 後 ピ ク ノ メー タ ー に 媒 液 を 満 た した と き の重 量 Ws:ピ ク ノ メ0タ ー に 媒 液 の み を 満 た した と きの 重 量 ρs:媒 液 の 比 重 皿.皿.実 験 結 果 実 験1 米 の 精 白度 と比 重 お よ び 含 水 量 と の 関 係 表13米 の 精 白 度 と比 重 お よ び含 水 量 含 水 量(%) (米 粒 気 乾 物) 様 の実 験 を 行 な っ た 。 食 物 学 会 誌 ・第20号

試 料

米 粒気乾 物比重 玄 米 3分 揚 5分 揚 7分 揚[

米i

1.39 1.41 1.52 1.42 1.43 米 粉 無水物 比重 1.41 1.52 1.61 1.62 1.63 15.48 15.02 14.62 14.78 14.97 実 験 皿 米 の 品 質 と比 重 との 関係 試 料 は す べ て 玄 米 を 用 い て]1,11の 実 験 方 法 と同 様 の 実 験 を 行 な っ た 。 実 験 皿 モ チ 米 の 比 重 と品 質 との 関 係 モ チ米 は 任 意 抽 出に よ り3品 種 を,ウ ル チ 米 は1品 種 を 選 び これ を 試 料 と して1と 同様 の 実 験 を 行 な っ た 。 実 験IV 外 米 の 比 重 と 品 質 と の 関 係 試 料 は ビル マ,タ イ,イ タ リア,台 湾,中 国 産 の も の お よ び 内地 米1種 を 用 い て,皿,皿 の実 験 方 法 と同 図1 米 の精 白度 と比 重 および含水量 の関係 図2 米 の品種 によ る比 重の差異(新 米) 表14米 の品 種 と比 重 との 関 係

米 粒 気 乾物比 重

樽 業1

ミホ ニ シ キ ハ ツ シ モ 若 葉3号 ヤ マ コ ガ ネ 豊 千 本 新 旭 ア キ バ エ ヤ マ コ ガ ネ 農 林1号 農 林2号 1.59 1.46 1.46 1.56 1.42 1.42 1.44 米 粉 無水物 比重 1.67 1.53 1.58 163 L.46 1.52 1.54 含 水 量(%) (米粒気乾物) 14.59 17$1 i4.47 13.07 13.60 14.57 15.48

米 粒 気 乾物比重 1.42 1.41 1.51 1.53 1.41 i.44 米 粉 無水物比 重 含 水 量(%)(米粒 気乾物) 1.40 1.45 1.37 1.42 1.37 1.56 1.50 1.67 1.67 1.55 1.55 1.5Q 1.53 1.51 1.49 1.52 14.88 15.00 13.51 15.66 16.41 15.11 16.49 15.26 .. 15.17 1・ ・

古 米 は 農 林22号 新 米 は 旭4号 揚 減(%)14B 〃 14.O ii 12.0 〃 22.6 揚 減(%)262 〃 12.2 ii 21.0 〃 15.3 〃 14.8

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昭 和42年10月(1967年) 7 図3 米 の 品 種 に よ る比 重 の 差 異(古 米) 表15 モチ 米 の 比 重 と品質 との 関 係 米 粒 気乾物比 重 モ チ1等1 モ チ2等 旭 モ チ 寿 モ チ 羽 二 重 モ チ ヤ マ コガ ネ 1.50 1.49 1.40 1.47 ,・ 1.44 米 粉 含 水 量(%) 気乾物比重(米 粒気乾物) 1.60 1.57 1.58 1.58 1.54 1.55 13.84 13.35 14.06 17.33 17.07 15.11 掲 減 C%〉 9.3 13.0 23.0 20.i 16.0 22.6 図5 外 米 の 比 重 実 験V 異 な る温 度 に お け る貯 蔵 に よ る比 重 の 変 化 異 な る相 対 湿 度 即 ち35%,52%,68.8%の3条 件 下13) に 内地 米 お よ び外 米 を30日 間 貯 蔵 し,貯 蔵 に よ る比 重 の 変 化 を 測定 した 。結 果 は 表17に 示 す 如 くで あ る。 表17異 な る湿度 にお け る貯蔵 によ る 比重 の変 化 図4 モ チ米 諸品種の比重 表16

内 地 米

外 米

内 地 米 外 米 内 地 米 外 米 エ ツ ナ ン12号 ピ ル マ 米 内 地 米 外 米 内 地 米 外 米

糞乾物膿 含糧(%)

1.60 1.50

1螂 賊 前

12.$9 1.50 1.60 14.74 14.50 1.30 1.31 1.54 1.48 15.36 14.35 12.16 11.61 1.52 1.47 12.31 11.74 1.43 1.45 14.62 15.25 日照下 に保存 日光遮 断 して空 気中に 保存 湿 度35%に 保 存 湿 度52%に 保 存 湿 度..,に 保 存 外 米の品質 と比重 との関係 ビ ル マ 米 タ イ 米 イ タ リ ア 米 台 湾 米 中 国 米

米 粒1米

気乾物比重 i気 乾物比重

.・ 1.40 1.42 1.40 1.41 1.54 1.51 1.46 1.49 1.47 含 水 量(%) (米粒気乾物) 15.16 16.13 16.47 is.1a 16.39 備

準 内 地 米 ヤ エ ホ1 144 1.46 15.92

地米(対 照)

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8 図6 内地 米,外 米 の貯 蔵 によ る比重の変 化 III.考 察 皿.1.米 の 精 白度 と比 重 との 関 係 に つ い て は, 米 粒 気 乾 物 に つ い て の 測 定 結 果 にみ る如 く5分 掲 に お い て 最 大 値1.52を 示 し以 下7分 揚,白 米,3分 揚,玄 米 の順 に 小 と な って い る 。 最 大 値 と最 小 値 の 比 重 の差 異 は比 率 と して 約8.5%で あ る 。 す な わ ち 玄 米 お よ び これ に 近 い3分 掲 米 に お いて 比 重 が 小 さ い こ と は,内 胚 乳 と糠 層 の 比 重 の差 異 に基 因す る と ころ が 大 き い と 考 え られ,そ の 原 因 と して 両 者 間 の 成 分 組 成 の差 異 な らび に 組 織 構造 の 差 異 が 推 定 され る。 こ の 際,組 織 の 空 気 間 隙 の大 小 もま た 関 係 が あ ろ う。 同一 条 件 に お け る米 粒 気 乾 物 の 含 水 量 を 参 考 に 示 した が,米 粒 気 乾 物 の 比 重 小 な る玄 米 お よ び3分 揚 米 の 含 水 量 が,他 の 精 白米 に 比 しや や 大 き い こ と は そ れ らの 成 分 組 成 の 差 異 に 基 づ くもの で あ ろ う。 次 に 各 精 白度 の 米 粉 無 水 物 に っ い て み る と,米 粒 気 乾 物 の 比 重 と全 く異 な る 関 係 を 示 して い る 。す な わ ち 米 粉 無 水 物 の比 重 に お い て は 白米 が 最 大 で あ り,以 下 精 白度 の 小 な る も の ほ ど比 重 が 小 とな って い る。 こ の 事 実 は 上 述 の推 定 を裏 づ け る もの と考 え られ,内 胚 乳 の 比 重 は 糠 層 の そ れ に 比 し相 当大 きい もの とい え る 。 皿.皿.米 の 比 重 と諸 品 種 の 関 係 につ い て は,各 図 ・表 に 示す 如 き結 果 を 得 た 。 この 際 各標 品(玄 米) の 同 一 条 件 下 の 米 粒 気 乾 物 の 含 水 量 を 参 考 に 示 した が,こ の 数 値 は必 然 的 に 米 粒 の 比 重 に 関 係 す る で あ ろ う。 ま た 米 粒 気 乾 物 と米 粉 無 水 物 の 比 重 の 関 係 に は 上 述 の 考 察 を 適 用 しう るで あ ろ う。 図 ・表 に み る 如 く米 粒 気 乾 物 の 比 重 は 品 種 に よ り新 米 に お い て 最 小 値 と最 大 値 の 間 に 約0。15の差 異 が あ り,古 米 に お い て は 同 様 に0.21の 差 異 が 認 め られ る。 さ らに 各 品 種 間 に そ れ ぞ 食 物 学 会 誌 ・第20号 れ 多 少 の差 異 が 認 め られ た 。 比 重 の 大 な ると と は米 粒 内 容 成 分 の 充 実 度 の 大 な る こ とを 表 わ す もの で あ るか ら,ζ の 点 に 関 して 米 粒 な い し米 粉 の 比 重 は 茜 つ の 品 質 判定 基 準 を 与 え る もの と考 え られ る 。 皿.皿.モ チ 米 の 比重 と品 質 と の 関 係 に つ い て は 実 験 結 果 よ りみ て,モ チ米 ・ウル チ米 そ れ ぞ れ の 比 重 の 平 均 値 は 前 者 の 方 が 大 き い とい え る 。 供 試 各 品 種 間 に は ウ ル チ 米 各品 種 問 に み られ る よ うな 比 較 的 大 きい 差 異 は認 め られ な い 。 皿.IV.外 米 の 比 重 と品 質 と の 関 係 に つ い て は 実 験 結 果 よ りみ て,米 粒 の 比 重 に 関 して は 内 地 米 と本 質 的 な 差 異 は 存 しな い もの と考 え られ る 。 皿.V.異 な る湿 度 に お け る貯 蔵 に よ る米 粒 比 重 の 変 化 に つ い て の 実 験 結 果 は 図 ・表 に 示 す 如 くで あ る。 結 果 よ りみ て,貯 蔵 環 境 の 相 対 湿 度 は米 粒 の 比 重 と反 比 例 的 な 関 係 に あ る こ とが 明 らか で あ る 。 この 事 実 は あ らか じ め推 測 され た と こ ろ で あ るが 実験 結 果 よ り確 認 した 。 IV.摘 要 1.米 の 精 白度 を 比 重 との 関係 は 気 乾 米 粒 に っ い て は5分 揚 米 が 最 大 値 を 示 し,以 下7分 掲 米,3分 掲 米, 玄 米 の 順 に 小 とな る。 2.各 精 白度 の 無 水 米 粉 の 比 重 は 白米 が 最 大 で あ り,以 下7分 掲 米,5分 揚 米,3分 掲 米,玄 米 と精 白 度 の 小 な る もの ほ ど比 重 も小 とな る。 3.米 の 比 重 と品 種 の 関 係 に つ い て は,気 乾 米 粒 の 比 重 は 品 種 に よ り異 な り,新 米 に お い て は 最 小 値 を 示 す そ れ と最 大 値 の そ れ との 間 に 約0.5%の 差 異が あ りノ 古 米 に お い て は 同 様 に 約0.21%の 差 異 が 認 め られ る。 4.モ チ 米,ウ ル チ米 そ れ ぞ れ の 比 重 の 平 均 値 は 前 者 の 方 が 大 き い が,供 試 モ チ米 各 品 種 間 に は ウル チ米 各 品 種 間 に み られ る よ うな 比 較 的大 き い 差 異 は認 め ら れ な い 。 5.外 米 と内 地 米 と の米 粒 の 比 重 に 関 して は 本 質 的 な 差 異 は認 め られ な い 。 6.異 な る湿 度 に 貯 蔵 す る こ とに よ る米 粒 比 重 の変 化 に つ い て はs比 重 は 貯 蔵 湿 度 と反 比 例 的 な 関 係 に あ る 。 3.米 飯 の 品 質 に つ い て 1.緒 言 外 米(準 内地 米 を 含 む)を 米 飯 と して 用 い る時,内 地 米 に 比 較 して 幾 多 の 欠 点 が 指 摘 され て き た。 こ の 問 題 に つ い て 尾 崎14)は両 者 の 消 化 吸 収 率 お よ び 熱 利 用 率 を 比 較 した結 果,外 米 は な ん ら内 地 米 に 劣 る もの で は

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昭 和42年10月(1967年) な い と してい る。従 って両者 は成 分組成 的に は補 足 し 得な い何 等かの物理 ・化 学的 な性 質 または組織学 的な 米粒構造 の相違等 も相 当の影 響を米 の品質 におよ ぼ し てい る と考え られ る。 要 す るに単一な要 素の比 較等に よ って は十 分差異 を 見出す こ とはで きず,各 要 因 の総和 が飯米 としての価 値に大 きな影響を与 えて い ると考え られ る。著者は こ の問題に ついて内地 米お よび外米 の一定状態 におけ る 吸水率,乾 燥速度お よび米糊 の粘弾 度の測定 等物理的 乃至 物理化学 的な見地 か ら比 較 して米 の品質 に関 して 検 討を試 みた。 II.実 験 11.工.試 料 表18に示す 如 き内地 米5品 種,外 米4品 種 にっいて 物理 的,物 理化 学的性 質につ いて分析 を試み た。 一 9 一 表18試

カー の 水 が や や 白濁 した の で 湯 浴 上 で 乾 燥 して米 粒 か らの水 中 移 行 物 を 秤 量 した が き わ め て 微 量 で あ る の で 実 験 誤 差 の 範 囲 とみ な し ご の 数 値 は 無 視 す る こ と と し た 。次 に30分 間 水 浸 した試 料 を 蒸 炊 す る。す なわ ち試 料 を 茶 こ し器 に 採 取 し30分 間 約100℃ の 水蒸 気 中で 蒸 炊 す る。 次 に速 か に 恒 量 に し た秤 量 管 の 中 に 試 料 を 採 り密 栓 す る。 蒸 炊 した 試 料 の 秤 量結 果 は表20の 如 くで あ る。 表20米 の 水 浸 ・蒸 炊 に よ る 重 量 増 加 率(%) 品

体 浸糧

隣 炊騒

脚 度1採

集年 陸

農 林 29 号 農 林 12 号 金 南 穂 旭 4 号 越 南 5 号 イ タ リ ア 米 タ イ 米 農 林 29 農 林 12 金 南 旭 4 越 南 5 イ タ タ カ リ ピ 号 白 米 号 〃 リ ア イ フ ォ ル ニ ア 米 ル マ 米

米 ii // // // // ii ii 1955年 // a // // 京都府奥 丹後 a 京都府南 山城 京都府奥 丹後 // 輸 入 品 ii カ リ フ ォル ニ ア米 ビ ル マ 米 38.09 33.75 37.35 37.70 .. 41.27 35.64 42.54 .. 40。89 36.22 41.16 40.48 48.35 45.05 37.39 46.03 45.64 〃 // ■.E.実 験方 法お よび実験結果 A 水分 の定 量 試料 の 水分定 量を 行な った結果 は 表19の 如 くで あ る。 イタリア米を除 いた他 の外米 に比 較 して水分含有 量 がわ ずか に小であ る。 B 米 粒の水浸 に よる吸水率 および蒸炊 によ る 吸水率 秤 量 した試 料を25℃ の水 中に30分 水浸す る。表面 に 付着 した水分 をあ らか じめ拭 い去 った米粒 を濾 紙上に ひ ろげ,米 粒 表面の水 分を速 かに除去す る。 この試料 を秤 量 して水浸 によ る吸水率 を測定す る。水浸 中 ピー この 測定 結 果 に よ る と水 浸 に よ る 吸 水 率 の 最 も大 き い越 南5号 は,蒸 炊 した 場 合 の 吸 水 率 も最 も大 き く, これ に 反 し水 浸 に よ る 吸 水 率 の最 も小 さい 農 林12号 は 蒸 炊 した 場 合 も同 様 に 吸 水 率 は最 も小 さい 価 が 得 られ た 。 水 浸 に よ る 吸 水 率 に つ い て み る とρ タ イ米 の35.64 %を 除 い た 他 の外 米 は,い ず れ も内 地 米 よ り もは るか に 高 い 吸 水 率 を 示 して い る。 内地 米 に お い て も越 南5 号 の み は 例 外 で,全 試 料 中 で 最 も大 き い 吸 水 率 を 示 し て い る 。 水 浸 に よ る吸 水 率 と して は 全 体 と して 外 米 の 方 が 吸 水 率 が 高 い と い え よ う 。米 の 蒸 炊 に よ る吸 水 率 に つ い て み るに,タ イ米 を 除 い た 他 の 外 米 は,内 地 米 に比 して は るか に 大 き い 吸 水 率 を 示 して い る 。但 し内 地 米 に お い て も越 南5号 は 例 外 で 最 も大 きい 吸 水 率 を 示 して い る。 ま た 蒸 炊 に よ り 水 浸 の 場 合 に 比 し如 何 程 重 量 が 増 加 した か を み る と,タ イ米 は そ の 差1.75%で 最 も差 の大 きい 越 南5号 で5.47で あ る。 越 南5号 お よ び タ イ米 を 除 い た 品 種 で は,水 浸 した 試 料 が 蒸炊 に よ り重 量 の 増 加 す る 場 合 は外 米 の 方 が 大 で あ る とい え 表19含 水 量(%)

米 粒(白 米) 米 粒 (白 米) 農 林29号 農 林12号 14.89 13.73 14.95 13.41

金 南 穂

15.22 13.85 旭4号 越 南5号1イi タ リア米 タ イ 米 [ 15.68 14.2$ 14.81 13.04 16.00 13.40 14.50 12.19 カ リフ ォル ニ ヤ 米 14.73 ビル マ米 14.17 12.87 1 12.55

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一10一 る。 C 蒸 炊 飯 の一 定 湿 度 に お け る乾 燥 速 度 この 実 験 に お い て は蒸 炊 米 が 一 定 の 時 間 ・温 度 ・湿 度 の 下 で は 如 何 様 に重 量 に 変 化 を 来 たす か を 検 す る た め,そ の 乾 燥 速 度 を 測定 した 。 まず 試 料 と して 同一 の 条 件 の 下 で 蒸 炊 した もの を 使 用 す る 。Bの 米 の 水 浸 に よ る 吸 水 率 お よ び 蒸 炊 に よ る 吸 水 率 に 使 用 した 飯 を シ ャー レに 移 し水 平 に 展 置 す る 。 一 定 湿 度 を 保 っ た め に 塩 化 ア ン モ ニ ウ ム(NH4CI)お よ び 硝 酸 カ リ ウ ム (KNO3)の 混 合 過 飽 和 水 溶 液 を 入 れ た デ シ ケ ー ター 中 に 採 取 し,恒 温 器 中 で30。Cに 保 つ 。 この 相 対 湿 度 は 68、6%の 恒 常 値 と な る13)。 恒 温 器 内 の デ シ ケ ー ター に シ ャ0レ に移 置 した 蒸 炊 米 を 採 取 し,一 定 の 時 間 ・温 度 ・湿 度 に お け る乾 燥 速 度 を 測 定 す る 。 デ シ ケ0タ ー 内 で は シ ャー レは 蓋 を 除 去 し秤 量 は 共 蓋 と して 行 な う。 測 定 結 果 は 図7に 示 す 如 くで あ る。 図7 米粒 の蒸飯 乾燥速 度 約8時 間 ま で は,い ず れ もそ の 乾 燥 速 度 は 急 速 で あ るが さ らに 時 間 が 経 過 す る と共 に 乾 燥 速 度 は 低 下 す る。 乾 燥 率 の 大 きい もの の 順 は農 林29号,越 南5号, タ イ米,金 南 穂,ビ ル マ米,カ リフ ォル ニ ア米,農 林 12号,旭4号,イ タ リア米 で あ る 。 各 試 料 の 粒 形 を 示 す と図8の 如 くで あ る。 図8 米 粒 の 形 状 食 物 学 会 誌 ・第20号 こ の 結 果 か ら考 察 す る に 蒸 炊 に よ る乾 燥 速 度 は 粒 形 (注) の 長 短 の 特 徴 に み る如 く日 本 型 ・イン ド型 両 亜 種 の 特 性 に 関 係 して い る も の の 如 くで あ る。 D 米 粉 の 水 浸 に よ る吸 水 率 お よ び蒸 炊 に よ る 吸 水 率 Bに 準 じ米 を試 料 と して 同 様 の 実 験 を 行 な った 。 試 料 を 製 粉 機 に よ り粉 末 と し さ ら にlmmの ふ るい を 通 過 す る米 粉 を試 料 と して 用 い た 。 用 い た 米 は いず れ も 白 米 で あ る。 試 料 約109を 秤 取 し25℃ に お いて30分 間 水 浸 す る。 後 グ ラ ス フ ィル タ ー で 減 圧 濾 過 した米 粉 を グ ラ ス フ ィル ター と共 に秤 量 す る 。 次 に 水 浸 秤 量 した試 料 を グ ラ ス フ ィル タ ー と共 に 約100℃ の 水 蒸気 中 で30 分 間 蒸 炊 し,後,た だ ち に これ を デ シ ケ ー ター の 中 に 移 し密 閉 す る 。 室 温 と な っ た 試 料 を グ ラ ス フ ィル ター と共 に秤 量 す る 。 結 果 は 表21の 如 くで あ る。 米 粉 を 使 用 した場 合 は 米 粒 の 場 合 に 比 し,水 浸,蒸 炊 両 過 程 と も に 吸 水 率 は 大 で あ る 。 農 林12号 お よ び 旭 4号 を 除 い た 内 地 米 と,水 浸 に よ る吸 水 率 を比 較す る と,外 米 の 方 が 吸 水 率 は 大 とい え る。 ま た 蒸炊 に よ る 吸 水 率 も農 林12号,タ イ米 以 外 は 全 体 と して外 米 の 方 が 吸 水 率 大 とい え る。 ま た 米 粒 の場 合 に はBに お い て 試 料 中最 も小 さ い 吸 水 率 を 示 した 農 林12号 が 粉 末 状 態 に お い て 内地 米 中最 大 の 吸 水 率 を 示す 事 実 は,米 粒 組 織 の 構 造 あ るい は成 分 組 成 上 に 原 因 が あ る ので は な い か と考 え られ る 。 表21米 粉 の 水 浸 ・蒸 炊 に よ る重 量 増 加 率(%) 品

農 農 金 旭 越 イ タ 林 29 林 12 南 4 南 5 タ リ ア イ

カ リ フ ォル ニ ア米 ビ ル マ 米 水 浸 による 増 量 76.95 86.21 77.34 79.01 78.71 99.63 97.61 :+・! 83.95 蒸炊によ る 増 量 77.81 87.55 83.92 84.60 :111 103.47 79.98 .. 84.80 ま た 蒸 炊 増 量%と 水 浸 増 量%の 差 が 金 南 穂,旭4 号,越 南5号,イ タ リ ア 米 と,農 林12号,カ リフ ォル ニ ア米,ピ ル マ米 と比 較 した場 合,前 者 が は るか に そ の 差 大 な る事 実 も,ま た 同 様 の 要 因 に も とつ くも の と

(注)Orysa sativa subsp. japonicaお よ びOrysa

sativa subsp. indicaこ の 両 型 を 変 種(var.)と す る

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昭 和42年zo月(1967年) 考 え られ る 。 粒 状 に お い て 吸 水 率 最 も小 な る農 林12号 が 粉 末 状 態 に お い て は 内 地 米 中 最 大 の 吸 水率 を示 し,し か も蒸 炊 増 量%と 水 浸 増 量%の 差 異 が 他 の 内地 米 よ りは るか に 小 で あ る とい う事 実 は興 味 あ る もの と考 え られ る。 E 蒸 炊 米 粉 の 一 定 湿 度 に お け る乾 燥 速 度 本 実 験 もCに 従 って 行 な っ た 。 ま ずDで 蒸 炊 後 秤 取 した 試 料 を 一 定 の 時 間,温 度,湿 度 の 下 に 保 つ 。 これ らの 条 件 は 前 記 と同 様 で あ る 。 デ シ ケ ー タ0中 に グ ラ ス フ ィル タ ー と共 に 蒸 炊 され た試 料 を 換 置 し,毎2時 間 間 隔 で秤 量 す る 。 相 対 湿 度68.6%に お け る 蒸 炊 され た 米 粉 の 乾 燥 速 度 は 図9の 如 くで あ る。 乾 燥5時 間 まで は い ず れ も乾 燥 度 曲 線 は比 較 的 急 速 に 下 降 して い るが,時 間 の 経 過 と と もに 緩 徐 に な って い る 。 この グ ラ フよ り外 米 中 イ タ リ ア米 は54時 間 で, 試 料 の 含 水 量 を 最 初 の そ れ と比 較 した 乾 燥 度 は94.39 %,ビ ル マ米 は94.470と 大 き く,タ イ米 は95.47%, カ リ フ ォル ニ ア米 は95.39%で そ の乾 燥 度 は 小 さい 値 を 示 して い る。54時 間 経 過 後 の乾 燥 度 を 大 き い もの か ら順 に あ げ る と イ タ リア 米,ピ ル マ 米,農 林12号,越 南5号,農 林29号,カ リ フ ォル ニ ア 米,タ イ米,旭4 号,金 南 穂 とな る 。 F米 糊 の 粘 弾 度 の 測 定 外 米 が 内地 米 に 比 較 して そ の米 飯 が 食 味 不 良 で あ り,触 感 お よび 咀 囎 感 も粗 硬 で あ る と い う事 実 は米 糊 の粘 弾 度 に 関 係 して い るの で は な い か とい う想 定 の 下 に本 実 験 を 行 な った 。 ま ず 各 品 種 と も 同一 濃 度 の米 糊 を作 る。 す な わ ち 各 品 種 の 含 水 量 よ り計 算 して10%濃 度 の 米 糊 を 作 る 。 各 品 種 に 加 え た 水 分 と米粉 の 重 量 比 は表22の 如 くで あ る 。 11 表22濃 度10%米 糊 に お け る米 粉 と水 の 比 率 \ \ 一 混 合 量 品 種 \ 一\_ 農 農 金 旭 越 イ タ 林 29 林 12 南 4 南 5 タ リ ア イ 号 号 穂 号 号 米 米 カ リ フ ォル ニ ア 米 ビ ル マ 米 米 粉(9) 」.1.59 11.54 11.60 11.66 11.50 11.54 11.38 11.47 11.43 水(m1) 98.40 ・ ・. .; ・ 98.33 ・'1 98.45 98.61 98.52 ・. ・ ま ず10%の 濃 度 と した 米 粉 懸 濁 液 を90QCの 湯 浴上 で 5分 間 撹 絆 しつ つ 糊 化 させ る 。 これ を 直 ち に結 晶皿 に 傾 注 し一 定 湿 度 の デ シ ケ ー タ ー に入 れ る。 こ の場 合, デ シ ケ ー タ0の 底 部 に は ク ロ ム酸 カ リ ウム(K2CrO4) の 過 飽 和 水 溶 液 を 入 れ,20℃ の 恒 温 器 に 保 つ とデ シケ 0タ ー 内 部 の 相 対 湿 度 は88%の 一 定 値 とな る13)。20QC に お い て24時 間 静 置 す る 。 こ れ を 図10に 示 す 如 き(静 的)粘 弾 度 測 定 装 置 に て 粘 弾 度 を 測 定 し各 品 種 の そ れ ぞ れ に つ い て 比 較 した 。 一 定 目盛 ま で 円筒 管 の 沈 下 す るに 要 した 水 のm1数 を も って そ の 強度 を 示 す 。 結 果 は 表23の 如 くで あ る 。 この 結 果 よ りみ る と全 体 的 に 外 米 の 方 が わ ず か に 内 地 米 よ り ゼ リー 強 度 す な わ ち 粘 弾 度 の 大 な る こ とを 示 して い る。 図9 蒸炊米 粉の乾燥速 度

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一12一 図10 (静的)粘弾度測定装 置 表23米 糊 の粘弾 度 品 種 瞬 度(9/㎝ ・) 農 林29号 農 林12号 金 南 穂 旭 4 号 越 南5号 イ タ リ ア 米 タ イ 米 カ リ フ ォル ニ ア 米 ビ ル マ 米 2.3 4.2 3.2 3.2 2.6 3.1 JG 3.3 4.2 III.考 察 以 上 の 実 験 に よ り外 米 お よ び 内地 米 の物 理 的 乃 至 物 理 化 学 的 性 質 を 比 較 検 討 した 。 米 粒,米 粉 の 水 浸 に よ る吸 水 度 お よ び 蒸 炊 に よ る吸 水 度 は,吸 水 に 関 す る実 験B,Dの 結 果 か らみ て 外 米 の 方 が 内 地 米 よ り吸 水 度 が 大 な る こ とが 明 らか で あ る。 こ の事 実 か ら米 飯 に お い て は 加 え る 水 の 量 を 内 地 米 に 比 し外 米 は 多 量 とす べ き で あ る と考 え られ る 。 ま たCの 結 果 よ り米 粒 を 炊 飯 した場 合,0定 湿 度 の 下 で の 乾 燥 度 は 日本 型 お よ び イ ン ド型 両 亜 種 の 特 性 に よ る も の で あ ろ う と推 定 され る 結 果 を得 た が,外 米 は 内 地 米 に比 し一 般 に乾 燥 度 も大 き い と考 え られ る。 ま たFの 米 糊 の ゼ リー強 度 測 定 結 果 よ り外 米 の 方 が 内 地 米 よ りそ の測 定 値 が 大 きい こ と を 示 した 。Mitchell15)等 に よ る と米 糊 の 粘 弾 性 は含 有 され て い る脂 肪 量 に 関 係 して い る と い うが,本 実 験 結 果 は そ れ とは 直 接 的 関 係 が 明 らか で はな い 。 福 場16)の 研 究 に よ る と タ イ米,ビ ル マ 米 等 外 米 の澱 粉 は 日本 型 米 の 澱 粉 に 比 して グ ル コ ー ス の 線 状 結 合 部 の 総 和 が 大 食 物学 会 誌 ・第20号 で あ る と 報 告 して い る 。 こ の こ と は実 験Fで 外 米 が 内 地 米 よ りも 粘 弾 性 大 で あ る とい う結 果 を 示 した こ と と 一 致 す る 本 実 験 結 果 に よ り明 らか に さ れ た 事 実 は,日 本 型 お よび イ ン ド型 両 亜 種 間 の米 の 品 質,特 に米 飯 の 食 味 に 関 し若 干 の根 拠 を 与 え る も の と考 え られ る 。外 米 と 内 地 米 を 比 較 す るに 両 者 の水 分 吸 収 速 度 の差 異,乾 燥 速 度 の 差 異,米 糊 の粘 弾 性 の 差 異 等 物 理 的 性 質,米 粒 組 織 の 構 造 の 差 異 等 が す べ て 飯 米 と して の 品 質 に 関 係 す る も の と推 定 され るが,本 研 究 に お い て は 客観 的事 実 を 示 す に と ど め る。 IV.摘 要 外 米 お よ び 内地 米 を 物 理 的 見 地,と くに 米 粒 お よ び 米 飯 の 吸 水 率 お よ び 吸 水速 度 に つ い て の 実 験 結 果 か ら 比 較 考 察 した 結 果,次 の結 論 が 得 られ た 。 1・ 米 粒 の 気 乾 状 態 に お け る 含 水 量 は イ タ リア米 を 除 い た 他 の外 米 す な わ ち タ イ米,カ リ フ ォル ニ ア米, ビル マ米 等 イ ン ド型 に 属 す る も の は 内地 米 に 比 し一 般 的 に わ ず か に 小 で あ る 。 2・ 米 粒,米 粉 の 水 浸,蒸 炊 に よ る吸 水 率 お よ び 吸 水 速 度 は 内 地 米 よ り外 米 の 方 が 大 で あ る 。 3.蒸 炊 飯 の 一 定 湿 度 に お け る 乾 燥 速 度 は 日本 型 に 比 し イン ド型 の も の の 方 が 小 で あ る。 4・ 米 糊 の 粘 弾 度 は 内地 米 よ り外 米 が 大 きい 。 4.穀 類 の 硬 度 お よ び パ ッキ ン グ 強 度 と 品 質 と の 関 係 に つ い て 1.緒 言 一 っ の 穀 粒 を 粒 状 物 体 と 考 え,そ の集 団 を 一 つ の 集 合 体 と して み る場 合,土 砂 そ の 他 の 粒 状 物 の 集 合 体 と 同様 の 物 理 的 諸 性 質 を 有 す る もの と考 え る こ とが で き る 。 こ の際 集 合 体 の 特 性 は 粒 状 物 体 の容 積 ・形 状 ・表 面 の 性 質 ・硬 度 乃 至 レ オ ロ ジ0的 諸 性 質 等 に よ って 規 定 され る も の と想 定 され る 。 本 研 究 に お い て は粒 状 物 体 す な わ ち穀 粒 の集 合 体 の 一物 理 的 性 質 と して,そ の 見 か け 上 の 全 容 積 の(応 カ ー 歪)曲 線 か ら求 め られ た 歪 率 を 「パ ッキ ン グ 強 度 」 な る概 念 の下 に と らえ,こ れ を 物 理 的 方 法 に よ っ て 解 析 す る こ とに よ り穀 類 の品 質 との 関連 性 を 追 求 しよ う と し た 。 この 際,穀 粒 の 種 的 特 性 ・同 一 種 内の 品 種 的 特 性 に っ い て も併 せ て 考 慮 した 。 な お穀 粒 の 硬 度 につ い て も 「パ ッ キ ン グ 強 度 」 との 関 係 の 有 無 を た しか め る た め 検 討 した 。 II.実 験

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昭 和42年10月(1967年) 1[.1.試 料 A ウル チ:美 穂 錦 モチ:農 林5号 他 に外 米 お よ び 準 内 地 米 を も用 い た。 B 大 麦:伊 勢 裸 C パ ン小 麦:(硬 質) マ ニ トバ2号,マ ニ トバ3号 (中 間 質) 日本 産1品 種,ハ ー ドウ ィン タ0 (軟 質) ウ ェ ス タ ン ホ ワ イ ト 上 記 各 試 料(気 乾 物)の 粗 蛋 白質 お よ び 含 水 量 は 表 24の 如 くで あ る 。 表24試 料 の 成 分 組 成

大 麦

パン小麦 品 種 名 粗蛋白質 (%) ウルチ(美 穂 錦) 玄米 〃 〃 白米 モチ(農 林5号) 玄米 〃 〃 白米 6.93 5.87 7.15 6.21 伊 勢 裸 玄麦 〃 白麦 7.92 6.33 マ ニ トバ2号 マ ニ トバ3号 日 本 産1品 種 ハ ー ドウ ィ ン タ ー ウ ェ ス タ ン ホ ワ イ ト 12.91 13.37 1a.7s 10.92 9.32 含 水 量 (%) 13.8 14.2 14.1 14.2 13.8 13.6 14.0 14.2 13.8 13.$ 13.6 II皿.実 験 方 法 1.硬 度 測 定 手 動 式 穀 粒 硬 度 計(木 屋 製 作 所 製)に よ って 測 定 し た 。 2.パ ッ キ ン グ 強 度 測 定 図11に 示 す 如 き装 置 を 用 い て 測定 した 。本 装 置 は ほ ぼ 密 着 す る金 属 製 内 外 二 筒 よ りな り,外 筒 に試 料 を 入 れ 内 筒 に は 荷 重 用 と して ベ ア リン グ ボ0ル を入 れ る 。 図11 パ ッキ ン グ強 度 測 定 装 置 一13一 無 荷 重 時 の 目盛 を0点 と し,鉛 直 荷 重 量 は 円 筒 外 側 面 の 目盛 で読 み とる 。 3.穀 粒 の 含 水 量 の 調 製13) 気 密 容 器 と して デ シ ケ ー ター を 用 い 内 部 の 相 対 湿 度 を 一 定 とす る た め,Na2HPO4・12H20お よ びKC2H302 の 過 飽 和 水 溶 液 を それ ぞ れ デ シ ケ ー タ ー底 部 に 入 れ た 。 こ の 場 合20℃ に お け る 器 内 の 相 対 湿 度 は そ れ ぞ れ95 %お よ び20%の 一 定 値 を 保 つ 。 4.計 算 法 A 硬 度 得 られ た 測 定 値 に つ き算 術 平 均 値,モ ー ド値 お よ び 標 準 偏 差 の 各 々を 求 め た 。 B パ ッキ ン グ 強 度 荷 重 量 は1cm2当 りの 鉛 直加 圧 重 量(g)で 表 わ す 。 これ を 計 算 式 で 示 す と (axb)+cP=‐ _ n・r2 但 し,P=荷 重 量(9/㎝2) r=内 筒 底 面 の 内 半 径(cm)=4.5cm a=ベ ア リン グ ボ ー ル1個 の 平 均 重 量(9) =5.39 b=ベ ア リン グ ボ ー ル の 数 c=内 筒 の重 量(9) パ ッキ ン グ強 度 は 容 積 変 化 指 数 と して 表 わす 。 試 料 上 に 内 筒 の み を 静 置 した 時 の試 料 上 端 水 平 面 の 外 筒 底 面 よ りの 垂 直 距 離100と し,荷 重 時 の 同 距 離 を こ れ に 対 す る指 数 と して 表 わ し,こ れ を 以 て パ ッキ ン グ 強 度 とす る。 III.実 験 結 果 お よ び 考 察 皿.1.穀 粒 の 硬 度 と穀 類 の 種 ・品 種 ・含 水 量 の 関 係 穀 類 各 種 お よ び 同 一 種 に 属 す る各 品 種 に つ い て の 穀 粒 硬 度 測 定 値 を 表25に 示 す 。 穀 類 の 硬 度 と種 との 関 係 は 表25に み る 如 く大 麦(裸 麦)に お い て は 実 験 試 料3種 の う ち玄 麦,白 麦 と も硬 度 は 測 定 範 囲 を 超 え,は な は だ 大 で あ る。 米 とパ ン小 麦 に つ い て の 測定 値 を 比 較 す る と,米 は ウル チ,モ チ の 別 に よ って 相 当 の 差 が み られ る が,米 各 品 種 玄 米 と パ ン 小 麦 玄 穀 の 各 々の 気 韓 物¥/,均(モ ー ド値)は そ れ ぞ れ ウル チ=7,モ チ=6,パ ン 小 麦 玄 穀 平 均=6.4と な りほ とん ど差 異 が 認 め られ な い 。故 に 本 実 験 範 囲 に お い て は 米,裸 麦,パ ン小 麦3種(玄 穀)の うち,裸 麦 は 特 に硬 度 大 で あ り米,パ ン小 麦 は 平 均 値 と して ほ ぼ 同 様 と考 え られ る 。

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一14一 (注1,2) 表25穀 類 の 硬 度(塊) 米

品 種 名

美 穂 錦(玄 米) 美 穂 錦(白 米) 農 林5号(玄 米) 農 林5号(白 米) 伊 勢 裸 (玄麦) 伊 勢 裸(白 麦) マ ニ トバ2号 マ ニ トバ3号 ハ ー ドウ ィ ン タ0

内 地 小 麦

ウ ェ ス タ ン ホ ワ イ ト 水 分C %〉 12.9 13.$ 14.5 13.2 14.2 15.1 12.7 14.1 14.9 13.1 14.2 15.1 13.8 14.6 13.6 14.4 13.2 14.0 15.2 13.4 14.E 15.0 13.0 13.8 14.9 f2.6 13.8 ,・ 12.7 13.6 14.3 モ ー ド 値 7 7 7 4 8 5 6 7 7 4.6 4 4 8.9 7 7 6 6.8 7.8 8 8 7 7 6.7 7 6 5 7

平均値

6.81 6.55 .1: 6.40 .: 5.34 6.08 .2 7.55 5.99 4.19 4.51 標 準 偏 差 0.98 1: 1.63 2.83 1.46 1.57 1.22 0.93 1.57 ,・ 1.Ofi 1.42

一 ト

7.53 1 1.50 1 7.s4jZ.os 6.y8上1・57 6.74 7β3 f!・ 8.57 7.91 7.53 6.77 7.35 6.97 6.21 6.05 6.54 1.73 1.71 1.71 2.20 1.53 1' 1.90 1.76 1.77 1.33 1.26 1.97 米 は ウ ル チ,モ チ玄 穀 気 乾 物 の 硬 度 を比 較 す る とほ ぼ 同 様 で あ るが モ ー ド値 は モ チ の 方 が 約25%大 きい 。 ウル チ,モ チ の 白 米 に つ い て 比 較 す る と玄 穀 とは 異 な りそ れ そ そ8お よ び4で あ り ウル チ の 方 が 約2倍 の 硬 (注1)大 麦(裸 麦)に つ い て の 測 定 値 は 使 用 し た 穀 粒 硬 度 計 の 測定 範 囲を 超 え るた め 示 し得 な い 。 (注2)本 表 は グ ラ フ と して も示 した(図12∼22)。 食 物 学 会 誌 ・第20号 図12ウ ル チ お よ び モ チ の 精 白度 と硬 度(気 乾 物) 図13 ウル チ(ミ ホ ニ シ キ)玄 米

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昭 和42年10月(1967年) 15一

図14 ウ ル チ(ミ ホ ニ シ キ)白 米

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一16-一 度 を 示 して い る 。 次 に 含 水 量 と硬 度 との 関 係 は玄 米, 白米 と もに 含 水 量 の 範 囲 内 に お い て は 含 水 量 小 な る 程,す な わ ち乾 燥 度 大 な る程,硬 度 が 大 きい 傾 向 を 示 して い る 。 パン小麦 につ いて実験 に供 した試 料各品種 と硬度 と の 関 係 は 図17に 示 す 如 くで あ る。 硬 度 は モ ー ド値 に よ り比 較 す る と明 らか に 小 麦 穀 粒 の 硬 質 ・中 間 質 ・軟 質 の 区 別 に 対 応 す る相 関 関 係 が み られ る。小麦穀 粒 の硬 度 は 主 と して 麩 質 の 質 お よ び 含 有 量 に 関 係 あ る こ と は,既 往 の 多 くの 研 究 結 果 よ り容 易 に推 測 され る も の で あ る 。 この こ とは 従 来 一 般 に硝 子 率 と して 表 わ され る数 値 とほ ぼ 比 例 的 な 関 係 に あ る もの と考 え られ る 。 試 料 各 品 種 に お い て 穀 粒 の 含 水 量 と硬度 の 関 係 を 図18 ∼22に 示 し検 討 した 。 米粒 に おけ る と同様,小 麦穀 粒の硬度 は モー ド値に よ っ て 比 較 す る と含 水 量 小 な る程,す な わ ち乾 燥 度 大 な るほ ど大 き い 傾 向 を示 して い る 。 この 際 二 頭 曲 線 の 分 布 を 示 す も の は そ の平 均 値 に よ り比 較 し た 。 本 実 験 試 料 の 含 水 量 の 範 囲 に お い て は,硬 度 は ほ ぼ7∼7 .5㎏ に あ る。 皿.ILパ ッキ ン グ 強度 と穀 類 の種 ・品 種 ・精 白 度 ・含 水 量 と の 関 係 測定装 置は前 掲図11の 如 くであ るが,鉛 直荷 重量は 食 物 学 会 誌 ・第20号 図19マ ニ トバ3号 図18マ ニ トバ2号 図20 ハ ー ドウ ィ ン タ0

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昭 和42年10月(1967年) 一17一 装 置 の規 格 に よ り最 大171g/αn2ま で と した 。実 験 試 料 は外 筒 内 部 容 積 無 荷 重 静 置 状 態 に お い て100m1と し た 。 こ の際,試 料 上 端 水 平 面 の 外 筒 底 平 面 よ りの垂 直 距 離 は 約13cmで あ る。 測 定 時 に は 外 筒 を試 料 上 端 水 平 面 に 静 置 し,静 か に ベ ア リン グ ボ ー ル を 増 加 して 荷 重 量 を 大 き く した 。 結 果 は 図23-一一35に示 す 如 くで あ る 。 図23 ウル チ 白米(気 乾 物) 図24 ウル チ 米 お よ び モ チ米(気 乾 物) 図21 日本 産 小 麦(中 間 質) 図25 ウル チ(ミ ホ ニ シ キ)玄 米 図26 ウ ル チ(ミ ホ ニ シ キ)白 米 図22 ウ ェ ス タ ン ホ ワ イ ト 図27 モ チ(農 林5号)玄 米

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一18一 食 物 学 会 誌 ・第2G号 図28 モ チ(農 林5号)白 米 図33 ハ ー ド ウ ィ ン タ ー 図29 裸麦(研 勢裸) 図34 日本 産一 品 種(中 間 質) 図30 パ ン 小 麦(気 乾 物) 図31マ 蕊 トバ2号 図32 マ ニ}、 ノ・ミ3号 図35 ウ ェ ス タ ン ホ ワ イ ト パ ッキン グ強度 と穀 類の種 との関係 は,無 荷重 静置 容積(穀 粒 間の空閥容積 を含む)に 対す る荷重時 の容 積比 の数値 によ って試 料3種 の玄穀気 乾物につ いて の 結果 を概観 す ると,容 積比 の大 きさ,す なわ ち11°ッキ ン グ強度の大 き さは米yパ ン小 麦,裸 麦 の順 とな って い る。 この事 実 はパ ッキン グ強度を穀 粒の特性 の判定 基準 とす る場 合,穀 粒 表面 の物理的 性状,穀 粒 の大 き さ,形 状等 の物理 的性質が 関与す る もの と考え られ, これ らが総 合的 に(応 カー歪)曲 線 に表われ る もの と 推 測 され る。図23∼35に み る如 く曲線 は荷重増 加 に従 い荷重約2◎9/cm以 内 にお いて 比較 的急速 に ほぼ恒 常 値 に達 す る事 実 よ り,パ ッキン グ強度 特性 値は曲線 が 恒 常値 に達す る前 の変化速度 最大 の変曲点 としこの値 を定義す る。パ ッキン グ強度 平均 値は

米{

ウル チ 富93 オ92裸パ ン小 麦麦 箪9L7 モ チ ニ95 で あ る 。 パ ッ キ ン グ強 度 と晶 種 と の 関 係 は,米 に お い て 図23 に み る 如 く,い わ ゆ る 内地 米,準 内 地 米,外 米 を 比 較

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昭 和42年10月(1967年) す る と明 らか に 前 二 者 が 大 で あ る 。 こ れ は お そ ら く両 亜 種 間 の粒 形 の 差 異 に よ る と ころが 大 き い と考 え られ る 。 ウル チ,モ チ に よ る差 異 は 図24に み る如 く白米 に お い て は 殆 ん どみ られ ず,玄 米 に お い て は モ チ の 方 が 約3%大 で あ る。 な お 供 試 各 品種 に つ き含 水 量 の 異 な る試 料 に つ い て の 実 験 結 果 を 図25∼29に 示 す 。 測 定 グ ラ フ判 定 に お い て は 穀 粒 の 含 水 量 の 影 響 が 大 きい か ら 当 然 こ の こ とを 考 慮 しな け れ ば な らな い 。 ま た 供 試 品 種 僅 少 の た め 一 般 的結 論 を 求 あ る こ とはr.で あ るが 品 種 の 特 性 は 明 らか に 存 在 す る もの と考 え られ る 。 パ ン 小 麦 各 品 種 に お け る 実 験 結 果(図30∼34)に よ る と,パ ッキ ン グ強 度 と品 種 的 特性 との 関 係 は 米 に お け る とほ ぼ 同様 とい え る。 但 し,パ ン 小 麦 に お い て は粒 質 とパ ッキ ン グ強 度 の 直 接 的 関 係 は認 め られ ず,ま た 穀 粒 の 含 水 量 の 差 異 は米 の 場 合 に 比 し,パ ッキ ン グ 強 度 に 比 較 的 小 さい 影 響 を 与 え ると い う事 実 が 認 め られ る。 この こ とは 穀 粒 内 容 物 の 物理 的 状 態 もま た パ ッキ ン グ 強 度 に 何 等 か の 影 響 を 与 え る こ とを 示 す もの と考 え られ る。 パ ッキ ン グ強 度 と穀 粒 含 水 量 の 関 係 は 各 種 試 料 の含 水 量 を 考 慮 したす べ て の 実 験 結 果 に よ り,パ ッキ ン グ 強 度 は穀 粒 含 水 量 の 影 響 を 受 け る こ とが 大 き い 。 但 し 米 お よ び 裸 麦 に 比 しパ ン小 麦 に お い て は そ の影 響 比 較 的 小 で あ る 。 な お この 関 係 に お い て 特 に 注 目す べ き 点 は ほ ぼ 気 乾 状 態 に 近 い含 水 量 の範 囲 内 に お い て は,パ ッキ ン グ強 度 は必 ず し も含 水 量 の大 小 に は 平 行 的 関 係 に は あ らず,一 定 の 含 水 量 に お いて そ の 最 大 値 を 示 す 事 実 で あ る(図25∼29,図31∼35)。 この 事 実 の 究 明 は 今 後 の 研 究 に ま つ こ と とす る 。 穀 粒 の パ ッキ ン グ強 度 と硬 度 と の 関 係 は 実 験 結 果 に よ れ ば,こ れ ら二 つ の 物 理 的 性質 問 に は 特 に指 摘 す べ き 直 接 的 な 相 関 関 係 は 認 め られ なか った 。 IV.摘 要 1.穀 類 の 種 ・品 種,従 って そ の品 質,精 白度 と の 間 に は一 定 の 相 関 関係 が 認 め られ る 。 これ らの 関 係 は 本 研 究 に お け る実 験 試 料 お よ び実 験 範 囲 に お い て は一 般 的 僅 少 の 差 異 に よ って 示 さ れ るが 恒 常 的 な もの と考 え られ る。 2.パ ッキ ン グ強 度 と穀 類 の上 記 諸 性 質 の 間 に お い て も恒 常 的 な 関 係 が 存 在 す る事 実 が 認 め られ た 。 パ ッ キ ン グ強 度 に 関 与 す る と予 測 され る 諸 因 子 の分 析 を 試 み たが,穀 粒 の 粒 形,穀 粒 表 面 な い し表 層 部 の 物 理 的 性 質 お よ び 特 に 穀 粒 の 含 水 量 は パ ッキ ン グ強 度 に 比 較 的 大 き い 関 係 が あ る もの と考 え られ る。 3.穀 粒 硬 度 とパ ッキ ン グ強 度 の 間 に は 直接 的 関係 は 認 め られ な か った 。 一19 5.米 の 吸 水 性 お よ び 結 合 水 と 品 質 と の 関 係 に つ い て 1.緒 言 米 の 品 質 に 関 す る研 究 は,米 の品 質 検 定 上 ま た米 穀 貯 蔵 上 必 須 の 事 項 で あ る 。 米 の 品 質 に つ い て は 従 来 化 学 的 ・物 理 的 ・農 学 的 研 究 等 が 多 くな され て い る 。 し か し米 の 品 質 は 化 学 的 研 究 の み に よ って は 判 然 と しな い 場 合 が 多 い 。 岡 村1}は 米穀 の品 質 に 関 す る研 究 を 行 な い,米 の 食 味 に 関 す る主 要 な 因子 と して 米 のpH価, 米 の 水 溶 性 乾 固 物 量 を あ げ て い る 。 沢 村17)は水 に よ る 浸 出 物 の 多 い 白米 は 品 質 が 劣 る と報 告 し,山 崎18)は国 産 米 の大 ・中 ・小 の 米 粒 に つ い て 各 々そ の結 合 水 を定 量 した結 果,実 際 上 と くに 食 味 良 好 な 飯 米 と して 使 用 され て い る中 粒 米 の 結 合 水 量 が 最 大 で あ った と述 べ て い る 。著 者 は 米 粒 の 吸 水 性 お よ び結 合 水 と品 質 と の 間 に あ る種 の 関 係 が あ る も の と推 定 して 本 研 究 を 行 な っ た 。 米 粒 の 一 定 温 度 お よび 一 定 時 間 に お け る 吸 水 量,吸 水 速 度,一 ・定 温 度 の 飽 和 水 蒸 気 中 に お け る米 粒 の吸 湿 度 な ら び に結 合 水 量 等 を 測定 して,こ れ らの 性 質 と 品 質 との 関 係 を 検 討 した 。 こ の 際,従 来 米 の品 質 判 定 の 基 準 と して 用 い られ て い る 比 重,干 粒 重,含 水 量,米 粒 の 形 状 等 の 特 性 に よ る品 質 検 定 法 を もあ わ せ て考 慮 した 。 II.実 験 ■.1.試 料 品 質 の 検 定 を 目的 とす る た め,良 質 米 と不 良 米 を 供 試 料 と した 。 内地 米:〔1}旭 白米(1954年 大 阪 市 東 淀 川 区 上 新 庄 産) ② 旭 玄 米(1954年 大 阪 市 東 淀 川 区上 新 庄 産) (3}旭 新 米(1955年 大 阪 市 東 淀 川 区 上 新 庄 産) (4)農 林1号(1954年 山 口県 大 津 郡 谷 町 字 向 津 貝 の 山 間 部 産 白米) (5}北 海 道 米(1955年 北 海 道 小 樽 市 附 近 産 の 多 土 志 白 米) 外 米:ω イ タ リア米(京 都 市 市 販 白米) ② ビ ル マ米(京 都 市 市 販 白 米) 北 海 道 米 は旭 米,農 林1号 の 内地 米 に対 し準 内地 米 で あ り,そ の品 質 は一 般 に 劣 る と され て い る 。外 米 の 中 で イ タ リア 米 は 比 較 的 品 質 良 好 と され て い る が,ビ

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一20一 ル マ 米 は 食 味 不 良 で 通 例 内地 米 との 混 炊 に よ り食 用 に 供 さ れ て い る。 IL II.実 験 方 法 1.吸 水 度 恒 温 槽 中 に 大 型 試 験 管 を 懸 垂 し,米 粒 試 料5gを 入 れ て 水20m1を 注 入 す る 。 恒 温 槽 を 各 々20℃,40。C, 60℃ の 一 定 温 度 に 保 ち水 浸 後5,10,15,20,30,40,50 分,1,2,3,5,6,15時 間後 に 濾 紙 を 用 い ず に ヌ ッチ ェで 濾 別 す る 。 吸 水 米 重 は 重 量 既 知 の秤 量 管 で秤 量 す る 。 計 算 は 次 式 に 従 った 。 C-B-A x= 一一x100 A 但 し,A=試 料 の重 量 B=秤 量 管 の 重 量 C=秤 量 管+吸 水 米 の 重 量 x=吸 水 度(%) で あ る 。 2.吸 水 米 の 蒸 炊 に よ る重 量 増 加 度 1の 方 法 で秤 量 した 吸 水 米 を 茶 濾 し様 の蒸 器 に 採 り 100℃ の 水 蒸 気 で1時 間加 熱 後,重 量 既 知 の 秤 量 管 で 秤 量 す る。 計 算 は 次 式 に 従 っ た 。 C-B-A A-×100-x=蒸 炊 に よ る重 量 増 加 度(%) 但 し,A=試 料 の重 量 B=秤 量 管 の重 量 C=秤 量 管+蒸 炊 米 の重 量 x=吸 水 度 で あ る 。 3.水 浸 溶 出 物 1の 方 法 に よ る 吸 水 米 よ り.!),別した 濾 液 を 重 量 既 知 の 蒸 発 皿 に 移 す 。 温 浴 上 で 蒸 発 乾 固 後100℃ ∼110℃ の 乾 燥 器 で1時 間 乾 燥 し秤 量 す る 。 計 算 は 次 式 に 従 っ た 。 i ×100=水 浸 溶 出 物(%) A 但 し,A=試 料 の 重 量 B=蒸 発 皿 の 重 量 C=蒸 発 皿+蒸 発 乾 固 物 の 重 量 で あ る。 4.結 合 水 お よ び 自 由水 試 験 管 で ア ン プ ル を 作 り104℃ ∼110℃ で恒 量 に して これ を ア ン プ ル 重 量 とす る 。 アン プ ル に 米 粉 末 約39 を 投 入 し正 確 に 秤 量 して ア ン プル重 量 を 差 引 き試 料 重 (注) 量 とす る。 (注) ア ン プ ル は 一 端 を 開放 して 真 空 処 理 後,ガ ス バ ー ナ ー で 封 ず る。 食 物 学 会 誌 ・第20号 常 法 で 水 分 定 量 を 行 な い 含 水 量 とす る 。 含 水 量 測 定 後 の ア ン プル は五 酸 化 燐 を 入 れ た 真 空 デ シ ケ ー タ ー 中 で恒 温 に達 す る ま で 真 空 乾 燥 を 行 な う。 真 空 デ シ ケ ー ター 中 で 脱 水 した 量 を 結 合 水 と した 。 計 算 は 次 式 に 従 った 。 C-D ×100=E=含 水 量(%) A C-F ×100--E=結 合 水(%) A 但 し,A=試 料 の 重 量 C ア ン プル の 重 量 C=試 料+ア ン フ。ル の 重 量 n=1a5℃ 士 で 恒 量 に 達 した 試 料 入 りア ン プ ル の 重 量 E=含 水 量% F=P205を 乾 燥 剤 と した 真 空 デ シ ケ ー タ ー 中 で 恒 量 に 達 した 試 料 入 り ア ン プ ル の 重 量 で あ る。 5.吸 湿 度 300Cの 鱒 卵 器 中 に蒸 溜 水 を入 れ た デ シ ケ ー ター を 置 く。 飽 和 水 蒸 気 で み た され た デ シ ケ ー タ ー 内 に ア ン プ ルを 入 れ,恒 量 に達 す る ま で 放 置 後 秤 量 しア ン プル 重 量 とす る 。 こ れ に 試 料 約59を 入 れ 上 記 デ シ ケ ー ター 中 で 恒 量 に達 す る ま で 放 置 後 秤 量 す る。 計 算 は 次式 に 従 った 。 D-C 、FA一 ×100=吸 湿 度(%) 但 し,A=試 料 の重 量 B=ア ン プ。ル の 重 量 C=試 料+ア ン プ ル の 重 量 D=吸 湿 米 の 重 量+ア ン プ ル の 重 量 で あ る 。 6.物 理 的性 質 千 粒 重:米 粒1000粒 を と り化 学 天 秤 で 秤 量 す る。 米 粒 の 形 状:巾,厚 さ,長 さ を各 品 種50粒 に つ い て ミク ロ メー タ ー を 用 い て 測 定 す る 。 比 重:米 粒59前 後 を 正 確 に秤 取 し,ピ ク ノメ ー タ 0を 用 い て 測 定 す る。 比 重 計 算 法 は2,]1.皿.と 同様 で あ る 。 III.実 験 結 果 お よ び 考 察 皿.工,吸 水 度 上 記 方 法 に よ り測 定 した 結 果 を 図36∼38に 示 した 。 一 定 温 度 に お け る7品 種 の 米 粒 の 吸 水 量 を 比 較 す る と 水 温60℃ に お け る 吸 水 の場 合(図38) 1.本 実 験 試 料 中 最 も品 質 劣 等 とみ な され る ビル マ

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昭 和42年10月(1967年) 図36吸 水 度(20℃) 図37吸 水 度(40℃) 一21一 ,イ タ リア米,旭 玄 米,ビ ル マ米 で あ り,こ の順 位 公 称 品 質 規 格 と一 致 して い る 。 7.各 品 種 の 吸 水 度 に お け る 差 は 水 温60℃(図38) お け る 吸 水 の 場 合 に 顕 著 で あ る 。 8.水 温20℃ お よ び40℃ の場 合(図36,37)各 品 種 の 吸 水 度 の 差 は 小 で あ り,ま た 各 品 種 と も吸 水度 が ぼ 平 行 して い る。 但 し,玄 米 の み が20。Cで5時 間, 40℃ で1時 間 ま で の 吸 水 度 に お い て 他 の品 種 と平 行 し た 吸 水 率 を示 して い な い 。 9.北 海 道 米,旭 玄 米 を の ぞ い て20℃ ・30分,40℃ ・ 20分 の 吸 水 で ほ と ん ど吸 水 飽 和 量 に 達 す る。 北 海 道 米 20℃ ・2時 間,40℃ ・3時 間,玄 米 は40℃ ・2時 間 吸 水 を 以 て,ほ とん ど そ の 吸 水 飽 和 量 に 達 す る こ とが 明 らか で あ る 。 10.玄 米 は20℃ ・15時 間 ま で 吸 水 量 が 増 大 した 。 11.図38よ り 明 らか な よ うに600Cに お い て 吸 水 飽 和 量 を 測 定 す る こ と は,炊 飯 温 度 に 近 い の で 組 織 が崩 壊 す る た め 困 難 で あ った 。 12.一 定 試 料 の 各 温 度 に お け る 吸 水度 を 比 較 す る と,旭 米 は40。C・5分,20℃ ・5分 に お いて 約8%の 図38 吸 水 度(60℃) 米 は水 温60℃ の他,20℃,40℃ い ず れ の 場 合 もそ の 吸 水 量 に お い て 最 小 で あ った 。 2,内 地 米 の旭 米 と農 林1号 は 吸 水 量 が ほ ぼ 同 量 で あ つ た 。 3.北 海 道 米 は イ タ リア米 よ り 吸 水 量 が 小 で あ っ た 。 これ は北 海 道 米 が 新 米 で あ る た め,両 者 を 比 較 す る こ とは 妥 当 で は な い が,旭 新 米 と比 較 す れ ば,明 ら か に北 海 道 米 の 吸 水 量 は 小 で あ る。 4.新 米 と古 米 の 吸 水 度 を 比 較す る と,40分 間 吸 水 ま で は そ の差 約5%で 古 米 の 吸 水 量 大 で あ るが,50∼ 60分 で 両 者 は ほ ぼ 同 量 の 吸 水 値 を 示 した 。 以 後2時 間 ま で 新 米 の 吸 水 度 は殆 ん ど変 化 が み られ な い が,古 米 は さ ら に 吸 水 度 が 増 大 す る 。 5,白 米 と玄 米 で は40分 間 吸 水 ま で そ の差8∼9% で 白米 は玄 米 に 比 し吸 水 度 が 大 で あ るが,次 第 に そ の 差 は大 とな り2時 間後 に は35%の 差 を示 した 。 6.旭 米 と 北 海 道 新 米 を の ぞ き他 の5品 種 に つ い て,水 温60℃,2時 間 の 吸 水 度 の 順 位 は 旭 米,農 林1 図39農 林 1 号 図40 白米(旭)

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