1
論 文】 日本 建 築 学 会 構 造 系 論 文 報 告 集 第 439 号・
1992 年9月Jeurnal
of Struct、
Constr、
Engng,
AIJ.
No、
43g,
Sep.
,
ユgg2円形
平
面
を
有
す る
単 層
ラ チ
ス
ド
ー ム の
座
屈
荷 重
の
推 定
ESTIMATION
OF
ELASTO
−
PLASTIC
BUCKLING
LOADS
FOR
RETICULAR
DOMES
ON
A
CIRCULAR
PLAN
加 藤 史 郎
* ,庄 村 昌 明
* * ,柴
田良
一
** * ,植 木 隆
司 * * **Shiro
KA
TC
),
Masaaki
SHOMURA
,Ryoichi
SHIBA
TA
andTakashi
UEKI
The
present studydiscusses
a method to estimate the elasto・
plasticbuckling
loads
for
singlelayer
reticulardomes
on circular plan.
First
,
thebuck
且ed element of a rehcular dome is deter−
minedby
adistribution
pattern of the strain energy whichis
calculated through eigen.
value ana−
1ysis
,
Then
normalized slenderness ratio of the element isderived
considering the axial force at elasticbuckhng
load.
The axial stress of the element at elasto−
p【asticbuckling
load
is
expressed as afunction
in terms of the normalized slenderness ratio.
From the resuit
,
it is confirmed that the proposed procedure is effective fordesign
of reticulardomes.
Keymertls
:singte 切8r reticulardeme,
elasto−Plastic
analySt’
s,
buckling
stress,
buckling load,
eigen−
value analysiS 単 層ラ チス ドー
ム,
弾塑性 解 析,
座屈応 力度,
座屈 荷重,
固 有 値 解 析L
序 単 層 状の ラ チ ス ドー
ムを設 計する場 合,
そ の座屈性 状 を把 握す るこ と が 必 要 不 可 欠である。
こ の座 屈 性 状は ドー
ム の平 面 形 状,
支 持 条 件,
部 材の接 合 方 法,
荷 重 条 件,
形 状 初 期 不 整に強く影 響を受ける ことが考え られ, 様々な研 究1)−
fi) が行わ れ てい る。
実 際の ラチス ドー
ム の接 合 部は,
剛 接 合 とピン接 合の 中 間 的な もの が多く,
その 曲 げ 剛 性に よ り ドー
ム の構 造 耐 力 も著し く異な る。 こ の部 材 接 合 状 態に注 目し た研 究 と して,
接 合 部の回 転 剛 性によ る座 屈 性 状の変 化を分析 し たForman ,
Hutchinson
’)の研究,
ボー
ル ジョ イン ト 接合の立 体 ト ラスの挙動 を分 析し た坂, 日置 8)の研 究が ある。
また,
矩 形 平 面 状の単層 ラ チス ドー
ム の弾 性 座屈 荷 重の推 定 法 を 扱っ た植 木9 )の研 究, 六角 形 平 面 ドー
ム につ い て弾 塑 性 座 屈 性 状を分 析 し た高 島1ωの研 究等があ る。 そ の ほ か,
上 記 要 因に注 目し た場 合につ い て も 多く の研 究11)が な さ れ,
単 層ラチス ドー
ム につ い て は,
そ の t 力 学 的 挙 動が把 握されつ つ ある。
しか し なが ら, 単 層ラ チス ドー
ム の座 屈 荷 重は, 部 材の接 合 状 態 と と もに, 平 面形状に も強く依存す る と 思 わ れ る。
そこで,
本研 究で は,
円 形 平 面の剛接 合単 層 ラ チス ドー
ム を対象と し て,
そ の座 屈荷重の推定 法を検討す る12)。
こ の検討方法で は,
は じめに ドー
ムを構成す る多数の部 材の中で,
ドー
ム の耐 荷 力 に 最 も大 き な 影 響 を 与える 部 材を 選定す る。 つ ぎ に,
この局部 的な単一
部材の耐荷力 特性によっ て,
単層ラチス ドー
ム の座 屈荷重を推 定す る 方 法を 議論す る。
これは,
鋼構造物の 柱部 材の設 計にお け る, 部 材の細長比に よ り圧縮 強 度を 評価す る手thls
)・
14 ) に対 応し た方 法で あるとい え る。 既に著 者らは,
構 成 部 材に曲げモー
メ ン トの発 生が少な い ような モ デ ル と し て,
六角 形 平 面の単 層ラ チス ドー
ムおよ び折 板 状ラチス アー
チ に対す る座屈荷重をこの方 法で推 定し,
その可 能 性を検討して いるIS)・
16〕。
そこ で,
部材の耐荷 力特性に注 目し た座 屈荷重 推定法の, 円形平面 単層ラ チス ドー
ム に 対す る可 能 性を検 討す る た め, 以下の条件を考慮して,
ドー
ム の 座 屈 性 状 をパ ラメ ト リックに 解析す る。
i )部 材両端の回転ばね の曲げ 剛性,ii
)境界 条件,
iii
).
ドー
ム頂部の部材半開角,iv
)ドー
ムを構 成す る部 材の細 長 * 豊 橋 技 術科 学 大 学 建 設 工学 系 教 授・
博 士 〔工学 ) ** 中日本 建 設コ ンサ ル タン ト情 報システム室・
修 士 (工学) * * ホ 豊 橋 技 術科 学 大 学 建 設工学 系 榊 * 巴 組鐵工所 建設 技術開 発 室・
修士 (工学)Prof
.
,
DepI,
of Regional PlannLng,
Toyohashi Univ.
of Technology,
Dr
.
Eng、
Dep
し.
Qf InformationSystem,
Naka・
Nihon Consulting Coop.
for CivilEngineering
,
M.
Eng.
Depし
.
of Regional Planning,
Toyohashi Univ.
Qf Techno 】ogyDepし
.
of Constructio皿 Techmcal Development,
Tomoegumi [ronWorks
,
M.
Eng.
NII-Electronic Library Service
比
,
v >形状初 期 不 整,
vi )荷重分布2,
解 析モ デル と解 析 方 法2
.
1 ラチス ドー
ム の形 状図
一
1に示す円形 平 面の球形単層 ドー
ム を解 析 対 象とす る
。
ドー
ム の稜 線AOD ,
BOE
,COF
上 で は,
開 角φ。をn 等 分して決ま る位 置に節 点 を設 けて いる。 ま た
,
Z
軸を中心 と し た稜 線 上の 節 点 を 通る同心円 上で は,
各々 の稜 線 間の円弧 を等 分 し た点に節 点を 設 けてい る。
ラ チス ドー
ム の規 模は稜 線の部 材 数 n で表さ れ, 本 研 究で は n= 12と限定渕 し た。
ラチス ドー
ムの む く り の度 合い を表す部 材 半 開 角 e,は 2°
,
3°
,
4°
につ い て検討↑
v ・匚
D→ x 塑性解析 /2モデル) 図一
1 対 象と す る ラ チス ドー
ム 表一
1 ラ チス ドー
ム の スパ ンL,
ライズH,
曲 率 半 径 R θ。(
deg
.
)
五(
c皿)
H (
cm)
R (
cm)
2
3496.
35371
.
594298
.
063
3369.
30547382866
,
104
3196,
0371L482150
.
34
注 1) 文献 10)で は,
n=
4−
12に対し て ほぼ同様な傾 向を持 つ 座 屈 性状が得ら れ て い る。
ただし, よ り一
般 的な結 論 を得る に は,
こ の n が本 推定法に及ぼ す影 響を更に検討 す る 必要があろ う。
一 112 一
する。
ま た,
稜線の部材長 あは 300cm とな るよ うに決 め られ,
ラチス ドー
ム の スパ ンL ,
中 央 部の高さ H,
ドー
ムの曲 率 半 径R
は表一
1の よ うに な る。
これ ら は,
比 較 的偏 平な ラ チス ドー
ムである。 本 研究で扱っ た ドー
ム 以上に偏平 な単層 ラ チス ドー
ム等で は,
軸力だ けでな く 曲げモー
メ ン トな どの面 外 力も か な り大 き く 発生する。
そのた め,
こ こ で提 案し た手 法に対 し て は さ ら に検 討 が 必要で あり,
今 後の課題と し たい。
2.
2 ラチス ドー
ム を 構 成 す る部 材 本 研 究では,
半剛接 合を考慮する ための部 材と して,
図一
2に示す よ うに設 定し た。
こ の部 材は,
接 合 部を表 現す る部 材一
剛体 間の2
個の ばね,
部 材の降 伏を表現す る部 材 中央および両 端の3
個のばね, 棒 材および剛 体で 構 成 され る もの と す る。 接合 部は軸ば ねとg軸,
z 軸 回りの回転ば ねで評 価し う る と して モ デル化し,
接 合 部 を表 現 する両 端のば ね お よ び棒 材は弾性 体 と仮 定して い る。
中央 部と両 端 部の ばねによ り,
棒 材の降伏が評 価で き,
降伏 後 は 式 (1),
図一
3で示す降 伏曲面 上を流 動 す る と仮 定す る。
f
;
(N
/1Vず十 (My
/Msp
)2十(M
./Mzp
} 2 =1…
(1 ) N :ばね位 置の軸力 払,
M〜 :ば ね位 置の y,
z 軸回 りの曲 げモー
メ ン トNy
:部 材の降伏 軸力 砥ρ,Mg
。 :部 材の y,
2 軸 回りの全 塑 性モー
メ ン ト な お,部 材の降 伏を表現す る た めの 3個の ば ねの剛 性は,
十 分に大きい も の と仮定し てい る。
ラチス ドー
ム に用い る部 材は原 則と して同一
断面と し, 部 材の細 長 比 λ。の 影 響 を比 較 する た め,
4種 類の鋼管を設 定し た。
そ れ ら の諸 元は表一
2に示す。 部材の降伏 耐 力は鋼 管の耐 力で 定 め,
解析 で は鋼 管の 降 伏 応 力 度 σ。;
2.
4tf /cmZ (23.52kN
/cmZ )で設定した。
接 合 部の特 性を表す 回転 1.
e 0.
5 N /N, 図一
2 部材モ デル 降 伏 曲面 ∫一
(κ1N,
)’ +m 司 mロ
(M ,iM呼),
+ {M、
/Mo ):
m O.
0 0.
0 0.
5 1,
0 図一
3 弾 塑性ばね の降 伏 曲 面 N工 工一
Eleotronio Librarys 表
一
2 部 材 諸元 Pゆe4 (ごm2) 」(cm4 ) λD 丐 @nノ) M ,〔ε呵 c 叫) φエ652x4.
522.
7273452.
75453278.
9B φ139、
8x4.
017,
0739462.
540.
97177.
09 φ89,
1×2,
87.
59170,
7gs、
418.
22 50.
07 φ60.
5x2.
呂 4.
20517.
8145.
610.
09 18、
71 A A Ot ピソ支持点 o ピン支掃 D 口;
X・
y 方向”
一
ラー
支 持 点 (2)ロー
7一
支持 ロ:
一
方向ロー
ラー
支持点 図一
4 境界条 件 ばね は y軸回 りの ばねk
。ey とg 軸回 りの ばねh
。e。は同一
と仮 定 し , 式 (2)で示す無 次元 化 回転ばね定 数 x を用いて表 現す る。
t
。t
。・
=
左・卿瓦
=
κ・ ・〜瓦
’
”… ’
… … ’
… ’
”
(2)Elp
:鋼 管の曲 げ剛 性h
:部 材 長k
。e9,
h
。ez :〃軸,
2 軸回りの回転ばね定 数 本 解 析で は,
x=
1.
・
0,
4.
O,
1000の3
種 類に対 して その 影響を調べ た 。 た だ し,
接 合部の軸方 向のばね剛性h
. は部 材の伸び剛性EA
/4
の1000
倍に設 定し た。
ま た,
』
接 合 部の 剛 域 長を・
1
,=12
= 0 と し,
部 材の ね じ り剛性は ない もの と し た。 2.
3 境 界 条 件 こ こ では 2種の境 界 条 件と し て, i
)周 辺ピン支持,
ii
)周辺ロー
ラー
支 持 を採用 し た。
図一
4に示す よ うに, 周 辺ピン支持は, 境 界 上の節 点 変 位 をすべ て拘 束し,
回 転を自由に し た もの で ある。
周辺 ロー
ラー
支持は, 境界 上の節 点につ い て,
鉛 直 方 向の変 位 を 拘 束し,X −Y
平 面 上を自 由に移 動で き るもの である。
なお,
稜 線 上の点 A,
B,
C,
D,
E,
F にっ い て は放 射 状に の み移 動 可 能と したもの で ある。 ま た,
ロー
ラー
支 持の ドー
ム で は周 辺 の リン グ部 (図一
9 )を構 成す.
る部 材に,
き わ めて大き な引 張 応 力が発 生する可 能 性が ある。
そ の ため, こ の リ ング部の部材
の 断面 積,
断 面二次モー
メ ン ト,
耐 荷 力は 他の部 材の 6倍 とし て解 析 を 行っ てい る。
2.
4 荷 重、
ラ チス ドー
ム の耐 荷 力は,
作 用する荷 重 形 態に大き な A D 〔1)等分布荷 重.
ρ (2)偏 載 荷 重O
:1・
OxPeO
;2.
OxPo ●:3.
OxPo図
一
5 荷重分 布 g;形 状 初 期不整 量 図一
6 形状初 期不整 影 響を受け る た め,
通常,
、
設計で は いくつ か の荷 重 形 態 に対して検 討が行わ れ る。 本 研 究では,
’
自重 ある い は積 雪の荷 重を想 定 し,
図一5
に示す鉛 直 方 向に作 用 する等 分布状の節点 荷 重と片 偏 載 状の節 点 荷 重の 2種につ いて 検 討し た。 な お,
片偏載 荷重の比率は 1:3
に設 定し た。2.5
形状初期不整 単層ラ チス ドー
ム の座 屈 耐 力は形 状 初 期 不 整に対し敏 感で あ る と考え ら れ る た め, 形状 初期 不 整を有す る ドー
ム につ い て も検討し た。 図二 6に示 す よ うに,
形状初 期不整は ラ チス ドー
ムの 任 意の 1節点に, ドー
ム曲率の中心方 向に与えるもの と し た。
その初 期 不 整 量g は,
ドL ム を構 成す る部 材の 断 面二 次半 径i
に対 する比 を用い て決 定し た。
また,
初 期 不 整は ラチス ドー
ムの座屈に最も影 響す る と思わ れる 節 点に与え た。 今 回,
初 期 不 整 量を g=
0.
35i とし,
形 状 初 期 不 整を持つ 節点は,
完 全形状時の弾塑性解 析の結 果より判 断し,
節 点G
(図一1
)と し た。
2.
6
解 析 方 法 本 研 究で は,
座 屈 前変形を無 視し た線形 固有値解 析,
な らびに材 料・
幾 何 学 的 非 線形性を考慮 し た 座屈 解 析 (以 下,
弾 塑 性 解析 )を行っ た。 前 者は,
主と して ラチ ス ドー
ム を構 成 する部材の中で ドー
ム の座屈に深く関 連 すると思わ れ る部 材を 選定する の に用い た。 また, 部 材 の座 屈 条 件 式の定 式 化に は,
弾 性座屈に対して高 精 度が一
一
NII-Electronic Library Service 期待で き る座屈た わ み角法 を 用いている。 後者は
,
この 注目す る特 定の部材の圧縮 強 度を推 定す る た めに用い た。 これ らの解 析 法は従来か ら用い られ て い るマ ト リッ クス法に基づ く も ので あ り,
詳細は省略す る。 弾塑 性 解 析は,
Newton−Raphson
法に基づ い て行わ れ,
最 大 荷 重 直 前まで を荷 重 増 分 法, それ以 降を変位 増 分 法で解 析 し て い る。 な お,
線形 固有 値 解 析において は,
図一1
に示 す ドー
ム全 体 を 解析 対 象と し た。一
方,
弾 塑 性 解 析 にっ い て は, 多くの パ ラ メー
タ の下で効 率よく解析を進め る た め,
数 値 解 析 上 ドー
ム の対 称 性 を仮 定し, 全 体の1
/2
モ デ ルを用い た。
3
.
解 析 結 果お よ び考 察 3.
1 特定 部材の選び方と無 次元細 長 比 1) 特定 部 材の選び方 本 研 究で は,
特 定の部 材の座 屈 強 度に より ラチス ドー
ム の座屈荷 重を推 定す る た め, ラ チス ドー
ム の座 屈に最 も影響を及ぼ す部 材を決定しな けれ ばな らな い。
こ の場 合,
指標と な る値と し て は,
構 成 部 材の応 力, 変 形,
座 屈モー
ドに対 す る ひずみエ ネル ギー
等が考え られ る。
こ の中で本研究で は, 原 則と し て座 屈 性 状をエ ネルギー
と して 表 現する 指 標と し て ひずみエ ネル ギー
を採 用す る17LIS }。
ただ し,
後述の よ うに ロー
ラー
支 持の ドー
ム で は周辺部に軸力 が極めて大き く な る部 材が あ る た め, ひ ずみエ ネル ギー
に加え て, 軸力の大 小も特 定 部 材の判 定 に用いる。
’
ひずみエ ネル ギー
は線 形固有 値 解 析か ら求め られ るも の であり, 最小座屈 荷重 を与え る座 屈モー
ドと部 材の剛 性マ ト リッ クス によ り計 算され る。
こ の解 析 手 法は,
構 (1)ピン支 持,
等分 布 荷 重 造 物の座 屈 特 性 を調ぺ る た め に一
般に使わ れ る手法であ る。
よっ て, これに より得ら れ る値を指 標と す るこ と は,
簡 便な座 屈 荷 重 推 定 法 を考え るうえで有 効であ る と考え ら れる。
線 形 固 有 値 解 析 結 果の例を図一
7に示す。 この図 は,
最 小 座 屈 荷 重 を 与え るモー
ドと,
そ れに よ る ひずみエネ ルギー
の密 度 分 布を示して いる。 た だ し,
座 屈モー
ドは 節 点の変 位の み で回転の モー
ドは表示 さ れてい ない。
ま た,
ひずみエネル ギー
は,
付録に説明した よ うに単 位 体 積に保存さ れ る ひずみエ ネル ギー
を考え るた め密 度で表 示 して いる。
図中で,
正 値は実 線,
負 値は破 線とし て,
ま た絶 対 値の大きさに線の太さが比 例する よ うに表 示し てい る。
図一
7 (1,
2>は ピン支 持の結 果であり,
図一
7 (3,
4 ) はロー
ラー
支 持の結 果で あ る。 すべ て同一
断面の 部材で 構 成 され た ラチス ドー
ム に等 分布荷 重が作用し ている場 合につ い て,
境 界 条 件の違いを比 較す る と図一
7 (ユ) と (3 )の よ うに な る。
ど ちらも稜 線上の部 材に ひずみ エネル ギー
が集 中して い るが,
ピン支 持の場 合は内側の 部 材が著し く,
逆にロー
ラ「支持の場合は外側の部材が 著し い。 こ こ で,
そ れ ぞ れ の ひずみエ ネル ギー
の集中し てい る 部分を補 強し たモ デル の結 果 を,
ピン支 持の場 合 を 図一
7 (2) (稜 線 部 材の断 面積,
断 面二 次モー
メ ン トをそれ ぞ れ 1.
2倍に補 強 ), ロー
ラー
支 持の場 合 を 図一
7 (4 ) (図一
9で斜 線 部に あ る部 材を補 強)に示して い る。 両 者とも補 強の効 果により,
ひずみエ ネルギー
の集 中す る 部 材が変 化 して い る。 図一7
(2
)の稜 線 部材を補強し た モデル では,
そこ で の ひずみエ ネルギー
は小さ く な り,
(2) ピン支持,
等 分 布 荷 重,
稜 線 部 材の補 強 〔3>ロー
ラー
支持,
等 分 布荷 重 (4)ロー
ラー
支 持,
等 分 布 荷 重, 外 部 部 材 (図一
9)の補 強 図一
7 座 屈モー
ドと ひずみエ ネルギー
密 度 分 布 実 線 :正 値,
破線 ;負値 〔線の太さは絶 対 値の大き さを表 す )一 114一
N工 工一
Eleotronio Library稜 線 部 材は座 屈 して いない こと を表し てい る。図
一7
(4 > はロー
ラー
支 持の結 果であるが,
ピン支 持の場合の 結果 (図一
7 (1))に や や類 似し てい る。
以 上の結 果によれ ば,
座 屈モー
ドに対す る ひずみエ ネ ルギー
分 布は,
座 屈 変 形の著しい部 材におい て集 中し, そ の値が負に な ること が 知 られて い る。 そ こ で, 原 則と して は,
線 形 固 有 値 解 析によ る座 屈モー
ドを用い て部 材 の ひずみエ ネル ギー
密 度を計算し (付録参照),
その値 が負でかつ絶対 値 が最 火の 部材を特定 部 材と して採 用す る。 た だ し,
ロー
ラー
支持と し た場合に は,
軸 力が極めて 大き く な る部 材とひずみエ ネルギー
が集 中する部 材と が 異な る お そ れ が あ る ため,
特 定 部 材 を以 下の よ うに決 定 する。
i) 固 有 値 解 析におい て,
ひずみエ ネルギー
の集 中す る 部 材 を部 材 (a )と す る。iD
線 形座屈 時の部材軸力で その部 材の降 伏 軸 力を 正規 化 し た 値Ny
/1V弊が最 小の部 材を 部材 (b
)と す る。
lii
)上 記の (a ) , (b
)の部 材 を用いて, 節 3.
3で後述 す る方 法で 2個の ドー
ム の座 屈 荷 重 を推 定し,
低い 座 屈 荷 重を与え る部 材を特 定 部 材と す る。
2) 無 次元 細 長 比 線 形 固有 値 解 析と弾 塑 性 解 析で の ラチス ドー
ム の座 屈 荷 重の結 果を比 較する ために,
特 定 部 材の無 次 元 細 長 比 罹!へ’
y 1.
0 D、
5 ゜ 塾,
0 N:f
!N, 1.
0 Ao.
5 o・
B
.
o o.
5 1.
o 〔1) ピン支 持,
等 分 布 荷 重 L.
5 、 2.
o 05 1.
0 (3>ピン支 持,
偏 載荷 重 図一
8 1、
5A20 を次式で定義す る。
A
=盞
菰.
_.
.
_.
.
_.
.
.
∴ .
___ _,
_.
(3) cr ただし,
凡 は特 定 部 材の降 伏 軸 力,
1V縡は線 形 固 有 値 解 析に お け る ラ チス ドー
ムの座 屈 荷 重P
鰹 時の特 定 部 材の線形軸力で あり,
次の よ うに求め られる。聯 一
男
儡……・
…一 ・
………・
…
∴……ttt
(・) こ こ で,P
,は 設計 荷 重で あ り,
鑑 は設 計 荷 重 時の線 形.
弾 性 解 析か ら得ら れ る特定 部 材の軸 力で あ る。3,
2
解析結果.
図」 8,
10に周辺 ピン支 持お よ び周 辺ロー
ラー
支 持の 解 析 結 果を示 す。 図 中の 横 軸の値は,
前 節で述べ た方 法 に従っ て選 ば れ た特定 部材の軸 力よ り求め ら れた無 次 元 細長 比 A である。一
方,
縦 軸の値は,
次 式で 求め られ る軸 力1V
濫の部材の降 伏 軸 力Ns
に対 する比である。・・}
顎
一 ………・
:
・
一 ・
…一
…・
…
(・) こ こ で,
縦 軸に用い る値を ηとし,
次式で表す。
・一
讐
一 …・
一 …・
………・
∵
…・
… な お, 弾塑性解析に おけるラ チス ドー
ム の座 屈荷重P
欝 は,
解析に よ り得ら れ る最 大 荷 重 を 指すもの とし,1V
欝 は 最大 荷 重ま で部 材 軸 力が線 形 的に増 加すると仮 定し た 堽鯉, 1.
0 o,
5 ゜・
も、
o 瑠 凡 1.
0 D、
5 ゜ 塾.
。 0,
5 1.
o 15 (2)ピン支持,
等 分 布 荷重,
稜 線 部 材の補 強 八 20 0.
5 1.
0 1.
5A (4) ピン支 持,
等 分布 荷 重,
形 状 初 期 不 整 有り ピン支 持ドー
ム の無 次 元 細 長 比と軸 力の関 係 2.
0、
一
一
NII-Electronic Library Service 場 合の値と なる。 ただ し
,
あ る部 材が降 伏す ると ドー
ム の剛 性が著し く低 下す る た め,
そ の後 耐 力の上昇が あ る 場合で も,
部材 降伏時の荷 重 をラ チス ドー
ムの座 屈荷 重 と し た。
図 中の実 線は,A
が1.
0以 下では部 材の軸 降 伏, 1.
0
以 上では弾 性 座 屈 を表 し,
次 式と な る。 η;
1.
0(ノ1<1.
0)・一
圭
・A≧1.
・)’
一
”鹽
…
’
−tt’
…
’
…
’
(7
} また, 図 中の点 線は終 局 限 界 状態設計式 1‘)に よ る部材の 圧 縮 強 度であり, 次 式で表 される。A
≦ph の時 η= 1.
0 ρ麗くA
〈eλc の時 A−
Pλc η=
1.
O−
O.
5。
λ,
一
ρλ。
。λ,くA の時 1 η=
L2五2・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
…
一・
一・
・
・
…
(8) こ こ で’
,
ρλc :塑 性限 界細長比!
・
O.
15
。λ。:弾性限 界細長 比= ・
yvald
l) 周 辺 ピン支持の場 合の無 次 元 細 長比 と軸力の関係 図一8
(1 )は等分布荷重時の結果で あ り, 部 材 半 開 角 島に関係な く,
式 (8 )の周 りに分 布してい る。
図一
8(2)は稜 線 部 材 を補強し た場合の結果であ る。 対 象と し た円形 平 面モ デルで は, 稜線部 材が座屈 し や す い た め,
設計におい て はこ の 部 分 を 補 強する ことが考え られ る。
そこで, 稜線 部 材の断 面 積, 断 面二次モー
メ ン ト, 部 材の耐 荷 力が他の部 材の 1.
2倍と し た場 合を検 討 した。
図一
7(2 )に示し たひずみエ ネル ギー
分布の例で は,
補 強に より そ の分 布が変 化し,
座 屈部 材が稜 線 部 材 から他の部 材に移っ てい ること が わか る。 しか し, 無 次 元 細 長比 と軸 力の関係は,
ドー
ム全 体に同一
部 材 を用い た場 合の結 果 (図一8
(1))と 同様な 分布で ある。
図一8
(3
>は偏載荷重を受け る場 合の結 果で ある。
等 分布荷 重を受け る場 合と同様,
式 (7 )と式 (8
)との 間に分 布してお り,
こ のA
を用い た表示 は,
偏載 荷 重 時に おい て も大き な変 化を受け ない こ と が わ か る。
図一
8(4 )は形 状 初 期 不整を有す る場合の結果で あ る。
た だし,
無 次 元 細長 比 ノ1は 完 全 形 状に よ る値を 用い て い る。 単 層ラ チス ドー
ム は形状初期不 整の影響を受けや す く,
完 全 形 状 時の結 果 (図一
8 (1))と比 較 し て,
N
齢/Ny
の値が かな り低下し てい る こ とがわ か る。
2 )周 辺ロー
ラ支 持の場 合の無 次元 細 長比 と軸力の関 係 図一
10は,
特 定 部 材の無 次 元 細 長 比と軸 力の関 係を 表す。
図 中の 白抜き は ひずみエ ネル ギー
で決め ら れ た値,
塗り潰し は軸 力 比Ny/1V謬が最 小と な る外 部 領域 にあ る一
116
一
鏤
1
’ 、秘 熱
殲
,
ξ
皺
此iii
内部…
iiill
糞
.
i
翼螻
、……i
襲
.
,
∬
『
’
z鑠
1
變
・・グ撃
…
…
1
図一
9 ロー
ラー
支 持ドー
ム の外 部部 材 と内 部 部 材 D 部 材 (図一
9)の軸 力で決 め られ た値を表す。 図一10
(1)は等 分 布 荷重を受け る 場合の結果 で あ る。
ロー
ラー
支 持の 場合で はピン支持の場 合よ りもN :1
/Ny の値が若 干低 下 する傾 向がある が,
ピン支持 同 様,
式 (7) と式 (8
)に沿う形で分 布し ている。
また, 洗=
2°
の場 合,
線 形 固 有 値 解 析におい て内 部の節 点が座 屈 する モー
ドとな る場 合が多い。
し か し, 弾 塑 性 解 析で は外 部の部 材が軸 降 伏し てドー
ムの耐 荷 力に至る ため,
外 部 部 材の 軸 力に よ り決 まる もの (図 中 塗り潰し}が多い。
図一
10 (2 )は外 部 部 材を補 強し た場 合の結 果である。
ロー
ラー
支 持の場 合, ドー
ム全 体に同一
な部 材 を用いる と,
外 部 部 材に ひずみエ ネル ギー
が 集 中 すること が 多い。
その た め,
外 部の部材の耐力 を上 げる ことによ り, ラ チ ス ドー
ム全 体の耐 荷 力 を 高める ことが で き る。
そこで, 図一
9に示 すラチス ドー
ム の外 部 部 材の断 面 積,
断 面二 次モー
メ ン ト,
部 材の耐 力をそれぞれ 1.
2倍とし,
[司様 の解 析 を行っ た。 外 部部材の耐 力を 上 げ た た め,
内部の 部材で ラ チス ドー
ム の耐 荷 力が決ま る が,
こ の分布は 図一
10 (1 )の全 部材が均一
の場合と 同様の分布と なっ て い る。 図 一 〇(3)は偏 載 荷 重 を受ける場 合の結 果である。
偏載 荷 重を受ける場 合も式 (7)と式 (8)に沿 う 分布 と な り, ピン支 持 同 様, 荷 重 分 布か ら影 響 を 受け ない こ とがわ か る。
図一10
(4 )は 形状 初 期不整を有す る 場合の結果で あ る。 初 期 不 整を有す る ドー
ムは耐荷力の低 下が著し く,
完 全形状の結果 (図一10
(1
))と比較し て,1V
欝/N
, の 値が か な り 低 下 し, 特にe
。!
・
2°
の場合に著しい。
以上の周 辺 ピン支 持お よ び 周 辺 ロー
ラー
支 持の解析 結 果よ り,
支 持 条 件や荷 重の分 布 形 状に そ れほ ど影 響 を受 ける こ と な く,
こ の方 法で座 屈 時の軸 力を整 理す る こ と が可 能であ る。 ま た,
無 次 元細長 比に よ る 座屈 時の軸 力 の推 定 式と して は,
式 (8
)に基づ く ものと す る。 3.
3 座 屈荷重の推 定 ラチス ドー
ム の座屈荷 重の推 定 方 法は 次の よ うに な N工 工一
Eleotronio Library曜〆N, 1
.
0 0・
5 o・
ら.
o 耀 幽 ユ,
o O.
5 e・
名.
。 Q.
b 1,
0 1,
5 (1>ロー
ラー
支持,
等分布荷 重 A2.
0 o.
5 Lo』
】5 (3)ロー
ラー
支持,
偏載荷重 2.
oA 醒押, 1・
o・
.
5 e・
呂.
0 0,
5 上、
D 、.
5 2.
。 A (2)ロー
ラー
支持,
等分 布 荷 重,
外 部 部 材の補 強 堵/馬 10 0.
5 0・
巳.
0 0.
5 1.
0 凪.
5 2。 A (4)ロー
ラー
支持,
等 分 布 荷 重,
形 状 初 期不 整 有 り 図一
10 ロー
ラー
支持 ドー
ム の無 次元細 長 比と軸力の関係 る。 i) 線 形 固有値解析か ら得ら れ る座 屈モー
ドか ら計算さ れ る部 材につ いて, ひずみエ ネル ギー
密 度の値が負で,
そ の絶対 値が最 大と な る部 材を注目 す る部 材と し て抽 出 す る。
ii)特定 部 材の無 次元細 長 比 A を式 (3)か ら求める。
iii
)A に対 応す る そ の部 材の圧 縮 強 度N を 先に定 義 さ れ た推 定 式よ り決め る。 iv) 軸 力 Nぎ,を 用い,
次 式 よ り座屈 荷重P
を 推定す る。P
:r一
嬬
一 ………・
………一 ……・
…
(・) こ こ で,Pgr
は ラ チス ドー
ムの推 定さ れ た 座屈 荷 重,
P , は設 計 荷 重,
N
,は設 計 荷 重 時の線 形 軸 力で あ る。た だ し,
ロー
ラー
支 持の場 合には,
外 部 部 材が大き く変 形し,
ラ チス ドー
ムの耐 荷 力が決まる こと が多いめで,
次の手 順 により座 屈 荷 重 を推 定 する。 イ ) ひずみエ ネル ギー
密 度 最 大 部 材か ら座 屈 荷 重を推 定す る。
ロ ) 外 部 部 材の 中で 降 伏 軸 力と部 材の 座 屈 軸 力の比 (Ny
/1V
謝 〉が最 小と’
な る部材を 注 目 す る部材と し て,
ラ チス ドー
ム の座 屈 荷 重 を 推 定 す る。
ハ )両者を 比較し, その内 低い値を推 定 座屈荷 重と し て採 用す る。
本研究で は部 材の強 度 (座屈軸 力 )を推 定する式と し て,
式 (8)で示 す終 局 限 界 状 態 設 計 式か ら計 算 され る 部 材の 圧 縮 強 度N,
,
に低 減 係 数 α を乗 じ た値 N9.
(式 (10)) を用い る。N9
。=
αN。。:………・
・
………・
…・
……・
……・
…
(10) こ こで,
低 減 係 数 αは O’
.
7と す る 。 これは単 層 ラチス ドー
ムが形 状 初 期 不 整 等に対して敏 感であ る た め,
こ の 効果 を考 慮す る た めの係 数であ る。
式 (10
)で計 算さ れ る部 材の強 度 岬,
は図一8,
図一
ユ0
におい て破 線で示し て い る。
こ の方 法で求めた ドー
ム の座 屈 荷 重 と,
弾 塑 性 解 析の 座 屈 荷 重の関 係を図一
11に示 す。
横 軸に ラチス ドー
ム の 弾 塑 性解
析 に よ る座 屈 荷 重 と推 定 座 屈 荷 重の 比P
盟 理.を取り,「
縦 軸に頻 度 を取 る。 今 回の解 析では, 等 分 布 荷 重 を 受けるラ チス ドー
ム,
部 材が補 強され た ラ チス ドー
ム, 偏 載 荷 重 を受け る ラ チス ドー
ム, 形 状初期 不 整 を有す る ラ チス ドー
ム につ いて対 象 とし て お り, こ れら の結 果につ い て の み検 討し て いる。
図一
ユ1(1)は ピン支 持 ドー
ム,
図一
1ユ(2>は ロー
ラー
支 持ドー
ムの結 果を示してい る。 ハ ッ チ部 分は形 状 初 期 不 整を有す る ドー
ム につ いての値を表 し,
白抜き部分 は 不整が ない 場合の値を表 してい る。
ピン支 持の ラ チス ドー
ム で は, 形 状 初 期 不 整 を有す る ドー
ム の ユケー
ス を 除い たすべ て のP
ぎ}/P
ぎ。が1.
0以 上の値 とな り,
その 平 均が 1,
63,
標 準 偏 差が0,
25とな っ て い る。
ロー
ラー
NII-Electronic Library Service 皺 30 20 10 00
.
0 匿]:形 状 初 期 不 整3
1
:
1
平 均 。.
・.
63:
標 準 腱 ・−
0・
251 蠍 係数 α魂 7111
1.
O (1)ピン支持 図一
11 皺 30 0.
2 10 o2
・
° 瑠 粤゜
・
°1
・
° 〈2)ロー
ラー
支持 弾 塑 性 座 屈 荷 重と推 定 座 屈 荷 重との比の頻 度 分 布 支 持の ラチス ドー
ム で は,
形 状 初 期 不 整の数 ケー
スを除 い て 1.
0以 上とな り,
そ の 平 均が L54,
標 準 偏 差が0.
28と な る。 ピン支 持の ドー
ム は,
ロー
ラー
支 持の ドー
ム よ り座屈荷重 を若干 高く推定す る傾 向に あ り, ばらつ きも 小さい。
また,P
盟P
の値が 1.
0以 下と なる も の はすべ て形 状 初 期 不 整を有する ドー
ム であ り, ラチス ドー
ム の耐 荷 力 を推 定す る場 合, 形 状 初 期 不 整の影 響 を 十 分 考 慮し な け れ ば な ら ないこ とがわか る。
以上によ り, 低減係 数を0.
7と して ラ チス ドー
ム の座 屈 荷 重 を推 定し た場 合, 境 界条件に関係な く ほ と ん どの 場 合 が,
弾 塑 性 座 屈 解 析の座 屈 荷 重よ り も低い値 を示し ている。
こ れ よ り, こ こ で示し た方法によ る ラ チス ドー
ム の座 屈 荷 重の推 定が , 十分可 能で あ ること が わ か る。
た だ し,
低 減 係 数a の値の 決 定 方 法 等につ い て,
実 験 結 果との整 合 性を含め詳 細な検 討が今 後 必 要であろ う。4.
結 語本研究で対 象 と し た 単 層 ラ チス ド
ー
ムは,
円 形平 面を 持つ球殻 状の ドー
ム であ り, ドー
ム のむ く り を表す部材 半開角は2
°
か ら4
°
と比 較 的 偏平な もので あ る。
ま た,
境 界 条 件 はピン支持とロー
ラー
支 持の 2種と し,
部 材の 接 合状 態は半剛接か ら剛接ま でを仮 定し てい る。 これ ら の限ら れ た条件下で,
単層ラ チス ドー
ムの座 屈性状を評 価す る一
ヒで の注 目 すべ き部 材を 選定し,
その部 材の圧縮 強 度に基づ い て,
ドS.
・
ム の 耐 荷 力の推 定 法を検 討し,
得 ら れ た結果 を以下 に ま と め る。
i
)特 定 部 材の無次元細長比を 用い ることに よ り,
ラ チ ス ドー
ム の耐 荷 力を部 材レベ ル の指 標で整理 する ことが で きる。 ii) 特 定 部 材の強 度は荷 重 条 件や支 持 条 件 等に そ れ ほど 関 係な く 同様の分布と な る。
こ の無 次 元細長 比 を用い る 方 法は簡 便な線 形 固 有値解 析に基づい て おり,
ラチス ドー
ム の座屈耐荷 力を推定す る方法と して可能性が期 待 で き る。し か し,
本研 究では特 定の条 件 内で の検 討を行っ 2・
O P暮/P5; て いる た め,
今後 , 以下の解析を進め る 必要が あ る。 il 矩 形平面 等の他の平 面 を有するラ チス ドー
ムii
)部 材 半開角が 4°
以 上と な る ラ イズの 高い ラチス ドー
ム, ある い は2°
以 下の ラ イズの浅い ラチス ドー
ム iii> 部 材に高 強 度な材 料を使 用し た ラ チス ドー
ム iv} 無 次 元 化 細 長比 だ けで な く,
ドー
ム の部 材 半 開 角 等 もパ ラメー
タと する圧 縮 強 度の推定式,
および その推 定 式に対 応した圧縮 強 度の低 減 係 数の値 さ らに, 本研 究で想 定し た雪 荷 重や自重な どの静 的な鉛 直 荷 重 だけ で なく,
地 震 力 や風 荷 重な どの動 的な荷 重に 対す る単 層ラチス ドー
ム の応 答 性 状の把 握 や耐 震 設 計 等 も今後の課 題で ある。 謝 辞 本 研 究に際し,
終 始 有益 な御指導を頂いた岐阜工業 高 等 専 門学 校 助 教 授武藤 至氏,
豊橋技 術科 学大学助手 高 島 英 幸 博士 に深く感 謝 致し ま す。
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