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学級における教師と児童の相互作用過程に関する研究 : 授業場面における担任教師と児童のかかわりに焦点をあてた事例分析と省察的実践

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Academic year: 2021

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(1)学級における教師と児童の相互作用過程に関する研究. 一授業場面における担任教師と児童のかかわりに焦点をあてた事例分析と省察的実践一 教育実践高度化 心の教育実践コース. P1044C 橋 本 彩 乃.  昨年度に行った実習(r心の教育実地研究. かわり、授業場面を中心に、そこでの教師と児. I」)の中で、・自らの児童へのかかわりが適切. 童のかかわりに焦点をあてた観察を行い、教師. でないのではないかと強く感じた出来事があ. と児童の相互作用過程(特に、児童の言語への. った。それは、主に、鐸業場面での筆者と児童. 教師の反応)を把握することを第1の目的とし. のやり.とりにかかわることである。授業場面は. た(研究I)。そして、そのうえで、筆者が実. 児童が主役であり、先生と児童との意見交換が. 践主体となり筆者の児童との相互作用過程を. 繰り返し行われていくことを通して児童の考. 省察的に分析し、筆者の課題を明らかにするこ. えを引き出していく場であると筆者は考えて. とを第身の目的とした(研究1I)。. いる。授業の中で先生と児童がやりとりする場.  研究Iについては、担任教師の児童に対す. 面は、一目に何度も行われる。さらに、それは. るかかわり、とりわけ、児童の言動に対して担. 他の周りの児童が注目する場面でもあると思. 任教師が(即興的に)どのように対応するか、. われる。そうであるとすれば、そこで先生が当. 観察を行った。そして、観察された事象につい. 該児童にどのようなかかわりをするかが、別の. て、担任教師への面接を行い、当該場面におい. 場面での当該児童と他の児童のかかわりや、他. て、担任教師は何を考え何を資源に反応してい. の児童が当該児童をどのように理解するかに、. るのかを把握した。. 大きな影響を及ぼしているのではないか。.  事例1では、担任教師は児童が簡単に答えら.  また、吉田(1995)によれば山岡(1993). れる問いかけをしていたことが分かっ一た。主な. は、小学校5年生、6年生を対象に、自己や学. 特徴として、やりとりのテンポが速い、声がけ. 級の仲間に対する担任教師の学力期待を日ご. が短いことなどの傾向が見られた。ここから、. ろどのような教師行動を手がかりにして感じ. 担任教師の児童への関わり方の特徴として、1. とっているかということを面接調査した。以下. 人に関わる時間は短いが、1人1人に関わる時. のような結果が得られている(一部だけ掲載)。. 間は多く見られた。つまり、1人1人が授業に. ・授業の中の教師行動が手がかりになることが. 参加できるように常に児童の反応に対して敏感.  多い。そのなかでも、特に言語的な賞賛や肯. に感じて、次にどのような行動をとればよいの.  定、叱責や否定が手がかりになることが多い。. か予測できているためであると考えられる。. ・表情(微笑み、怒りの顔など)、視線、身体.  事例2では、補助の先生の質問に対して児童.  動作(うなずき、首がしげなど)、話し方(声. の反応が薄かったが、机間指導を行っていた担.  の大きさなど)、板書といった非言語的行動. 任教師が理解している児童たちの名前を呼んで、.  も手がかりになっている。. 授業の流れを元に戻していた。もし、このまま.  本研究では、小学校のある学級に継続的にか. 授業が流れていれば、次のような問題が起きて. 一90一.

(2) 他にも4つの項目に見られた。全ての児童が同.  いたのではないかと考えられる。それは、児 童が授業を十分に理解できていない可能性があ. じ内容の授業を受けているのにもかかわらず、. ることである。児童の反応が薄いまま次の問い. 座席配置によって、結果に異なる傾向が見られ. かけや質問を続けても、児童の中で問題は把握. るとしたら、その結果がもたらされた過程や原. できていないままである。そのため、児童の思. 因について精緻に吟味する必要があるだろう。. 考が止まったままになってしまったり、次から.  また、授業の記録を逐語したものからも分析を. 算数に対して苦手意識をもちはじめたりするか. 行った。その結果、事例1、事例2より筆者の. もしれない。そういったことからも、この授業. 児童の関わり方には様々な特徴があることが. において、流れを元に戻すことで児童の理解を. 分かった。特に、筆者は誘導的な質問を行うこ. 深め、苦手意識をとどめることにっながったの. とで、自分が考えてきた授業の流れにそって授. ではないかと考えられる。. 業を行いたいと思っているため、自分が用意し.  研究■については、研究Iで把握され議論さ. てきた答えにしか適切に反応できない傾向が. れた教師と児童のかかわりに関する留意点を. ある。自分のことでいっぱいになっているため. 踏まえたうえで、実践主体となった筆者の授業. に、周りの児童の反応に気づいていない場合も. 場面での児童とのかかわりについて、省察的な. あった。. 分析を行った。筆者と児童のやりとりの場面が.  担任教師と児童の良好な人間関係は、学級経. 多くなるような仕掛けを授業の中に多くいれ. 営の基盤の1つである。本研究を通して、これ. るようにし、授業終了後には、筆者のかかわり. まで述べてきたように筆者と児童の関わりの. の具体を尋ねる質問紙を児童に対して実施し. 中でいくつかの課題が明らかになった。今後、. た。. この課題を改善していくことは、教師を目指す.  質問紙をまとめた結果、「授業の内容は分か. 筆者にとって必要不可欠なことであろう。加え. りやすかった」といラー方で、「楽しくない」. て、担任教師と児童相互作用のありようは、教. と感じている児童が多くいることが分かった。. 師期待効果という現象に示一されているように、. この要因としては、2つ挙げられる。1つは、. 児童の学びに大きな影響を及ぼしていること. 同じメンバーばかりに当ててしまったことで. が知られており、児童の学びを豊かにする上で. ある。筆者から見て半分から右側の5人しか手. も筆者が明らかに当面する課題に取・り組んで. を挙げていなかったことや事後検討会で話し. いくことが強く求められるだろう。. 合いをしたときにも「視線が左に偏っている」.  本研究の教育現場への貢献可能性について、. と言われたことからも、筆者は半分から左側の. 言及する。本研究で分析の対象としたのは、筆. 児童の方は全然見ていないことが分かる。机間. 者のみであるが、明らかにされた課題は、もし. 指導を行った際にも、後ろの方まで見ようとし. かすると教職経験がそれほど豊富でない教員. ていなかった。したがって、私は今回の授業で. のいく.らかに対しても当てはまることである. は5人の児童としかやりとりができていないこ. ように思われる。教師力量形成の過程では、省. とになる。. 察が重要な役割を果たしているという。これら.  また、筆者の視線が右側に偏っていたため、. を考えあわせるなら、本研究は、教職経験が豊. 筆者から見て左側の児童と右側の児童に分け. 富でない教員が省察を行う上での材料となる. て、分析を行った。統計的な分析の結果は有意. 可能性をもっているといえよう。. なものではなかったが、次のような傾向が読み. 取れた。筆者の視線が偏っていた右側の方がポ. 修学指導教員    新 井  肇. ジティブな結果が見られた。このような傾向は、. 指導教員 山中一英 一g1一.

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参照

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