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法科大学院・未修者への憲法教育 : 初年度前期実績からの考察

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(1)           . 研究ノート 川川田lllIlllIllI[Illl川聾ll川. 法科大学院・厳修者への憲法教育 一初年度前期実績からの考察ニー. 君. 塚. 正. 臣. 正な手続な下で処理することとし,「古き良き」浪 はじめに. 花節的(義理人情的)世界と決別したいのであれば,.  2004年4月,法科大学院が各地で開校した.横. そのルールと手続の担い手である法曹の養成がいか. 浜国立大学においても,経済学部を母体に,経済法. になされるかは,重要なポイントとなろう.筆者は. 学科を発展的に解消しながら,大学院国際社会科学. なお多くを語れる立場にはないが,少なくとも,そ. 研究科法曹実務専攻として,法科大学院は開校した.. こでの憲法教育はどのようになされるべきかについ. 設置審などからも特段の指導等も加えられない,全. て,前期・夏季担当科目の分析を早々に開示して,. 般的には順調な船出であった.横浜国立大学法科大. コメントする立場にあると考えた.そこで本稿では,. 学院は,全国でも珍しく,法学部をもたない大学に. 講義計画とその実施における修正点,授業評価,成. おける法科大学院の試みであり,その成否は注目さ. 績などの分析を行い,これからの法科大学院での憲. れるところであろう.特に,法科大学院の目玉が非. 法教育,特に未立者に対する第一段階の憲法教育を. 法学部出身者や社会人に広く門戸を開くものである. 考える一助としたいと思う.. とすれば,この教育をいかにするかが重要なポイン トとなろう1).. 1.講義計画.  筆者はこの法科大学院で,2004年度前期に,「憲.  本学の法科大学院が非法学部出身者などに広く門. 法H(憲法と権力)」「公法演習1」,夏季中に「Tutorial. 戸を開く以上,そこでの基本科目の一つである憲法. I」を担当し,また,次年度以降は「公法総合演習」. もまた,従来の大学院とは異なり,初めて憲法を学. などの科目を担当することが予定されている者であ. ぶ者にも履修可能なカリキュラムでなければならな. る.このうち,「憲法H」と「Tutorial I」は一年. い.また,その履修によって,法曹となる実力を取. 次科目であり,その受講者殆どは未修者であり,大. 得できるようなものでなければならない.しかし,. 半は法学部法学科の出身ではない者であった.また,. 専攻全体の履修単位数との関係から,通常の法学部. 今年度,憲法の専任教員が突然,筆者一人となった. で8単位以上割り当てられていると思われる憲法の. ため,憲法関連科目のカリキュラム編成を一手に引. 講義科目は4単位に限られ,演習科目も,憲法・行. き受けてきたという事情もある.このため,法科大. 政法融合科目を含めても4単位に限られた2).. 学院での憲法教育について,様々な実感を得る立場 にあった..  果たして,法科大学院の教育はどこに向かうの か.日本がもし,自主的に考えて行動する個人を基 盤とし,その間に生じた問題はクリアなルールと適.  1)「座談会・新しい法科大学院をめぐって」ジュリ スト1239号2頁,11−12頁(2003)[山中敬一,鯨越溢弘 ほか]でも,未修者の段階的・系統的教育は困難であ るという意見と,絶対的単位数不足の中,知識活用型 教育体制に切り替えるべきという意見が見られた..  2)「法科大学院における教育内容・方法に関する 研究会(公法系)」が,2002年11月30日に早稲田大 学において「法科大学院協会設立準備会・第2回シン ポジウムー法科大学院における公法系教育のあり方 等について」を開催した.ここでも,法科大学院にお. ける公法系の単位数は10が予定されていた.法学 教室269号154頁以下(2003)参照.本学の公法系科 目の構想も,基本的にはこれに沿うものである.これ に対し,東京弁護士会法曹養成センター法科大学院 教育内容方法検討部会『法科大学院における授業の 内容と進行の検:討』(2002)は,「憲法訴訟」もしくは. 「司法審査論」という科目がなく,合計8単位である.. 『エコノミア』第55巻第2号(2004年11月),79−96頁[Ecoηo〃磁VoL 55 No.2(November 2004), pp79−96].

(2) 80.  そこで,基本的には,(1)基礎的な内容から高度・. より抽象的な民主主義論,権力分立,法の支配,法. 複合・応用的な内容へと段階的にカリキュラムを組. 体系,主権論などに進むことにした.地方自治につ. むこと,(2)個別単元の中でも,具体的な内容から抽. いてはまだ,その段階では講義計画に入っていない. 象的な内容へという順序を心がけること,(3)純粋学. ので,これを,直接民主主義的制度に絡め,つまり. 問的には重要であるとしても,法曹養成に直接的に. は民主主義論の展開の中で講義することとした.. 必要でない内容は省略し,憲法訴訟の中での攻撃・.  「公法演習1」では,憲法訴訟に焦点を絞りながら,. 防御に必須なものを優先に精選すること,(4)一般的. 人権分野で議論された問題がどのような形で実際の. な体系は講義等の便宜のために崩すものの,前後の. 問題になるかを,受講生に検討してもらうことにし. 関連性を明確にするなど,全体の見えるような,受. た.構成としては,司法権概念に関わるもの,その. 講生に安心感のある計画を当初に示すこと,(5)初級. 限界などを先行させ,憲法訴訟の問題を後半に議論. レベルでは講義の色合いを残すものの,双方型講義. することとした.日本の司法権が具体的事件争訟性. とし,上級レベルでは演習形式を主軸とし,最上級. を必要としている以上,憲法訴訟となっても,事件. レベルではディベートを取り入れること,などを目. に適用する法令を憲法判断する際にも憲法事件とし. 指した(具体的には【別表1】参照).. ての事件争訟性は必要であろう.本科目の内容はそ.  「憲法1(憲法と人権)」では,従来からの考えでは,. の視点で貫かれている.そこで生じる,事案を憲法. 人権の体系や歴史,人権総論をまず講義し,人権各. 訴訟とするための要件を学び,最後に,事情判決な. 論に進むのが常であったが具体的で,実践的である. どの例外的な解決方法を検討するものである.. ことを重視して人権各論を先行させ,抽象的な春権.  「公法総合演習」は公法科目の総仕上げとなるべ. 総論などは最後に回し,併せて,人権全体や,基本. き科目である.ここでは,憲法・行政法の分野でも. 的人権の尊重と他の憲法原則との関係を深く理解し. 高度で複合的な問題や,憲法訴訟の問題とは言えな. てもらいながら,人権分野全体の復習にもなるよう. いが重要な論点を含むもの,憲法と行政法との融合. な計画を立てた.また,人権各論については,厳格. 的な問題そして,最近特に論点として浮上してき. 審査の対象であって,憲法訴訟上「強い権利」であ. ている問題を取り上げる予定の科目である.. ると一般に考えられている精神的自由権から始め,.  授業方法であるが,「憲法1」と「憲法H」は双. それとの対比で,まず同じ自由権である経済的自由. 方向型講義が,「公法演習1」幽と「公法総合演習」. に進み,自由権との対比で社会権をその次に講義し,. では文字通り,演習形式が予定されている.受講者. 実体的権利との対比で手続的権利に展開し,参政権. 数は「憲法1」と「憲法H」が独修者1年次生35. や国務請求権を経て,以上の個別的基本権との対比. 名程度,「公法演習1」は既修者1年次生と未導者. で平等権,幸福追求権に進む構成を考えた.. 2年次生を2クラスに分割してそれぞれ25名程度,.  「憲法H」では,「憲法工」からの流れで,人権保. 「公法総合演習」は既修撰2年次生と未修者3年次. 障のために法曹が活動する場所は第一には法廷であ. 生を2クラスに分割してそれぞれ25名程度が予定. ることに鑑み,司法権について講義した後,憲法訴. されていた.この科目では,報告者は毎回2名とし,. 訟の基礎から入ることとした.憲法訴訟については. 立場を異にする主張を展開し,討論を進めることが. 技術的で高度な部分もあるが,「公法演習1」が用. 意図されている.「公法総合演習」では各クラスで. 意されていることでもあり,難しい内容は先送りし. 憲法と行政法をそれぞれ専門とする教員1名ずつの. た.このあと,政治部門である国会と内閣について. 計2名が担当し,それ以外では各クラス1名の教員. 講義し,「憲法皿」の内容として期待されている行. が担当する予定である.. 政法の基礎部分についても併せて講義する(これに.  以上は必修の法律専門科目についてであるが,こ. 関連して,その分,「行政法」はどのような内容になる. のほかに未修者1年次生の選択科目として,憲法を. かについて,2003年6月14日の横浜国立大学公開講座 「ロー・スクールの模擬授業in横浜国大一憲法」の際に,. 内容とする「TutoriaH」の開講が夏季に予定され ていた.この科目は,前期に開講された必修の法律. 私案を示した.【別表2】参照).以上で,どちらかと. 専門科目において成績の芳しくなかった少人数の者. 言えば具体的な内容を終え,これらの理解を前提に,. が,その不十分な箇所について各自学習を深め,グ.

(3) 8■. ループ内で発表しあい,自主的討論を行い,これに. に開講する予定であった「憲法1」は2004年度に. 教員が指導に入る形式が予定されていた.内容は,. 限り後期科目とされた.このため,未修者を対象と. 「憲法1」を念頭に,精神的自由の合憲性判断基. する「憲法]1」は,「憲法1」と平行して開講され. 準,二重の基準論や人権総論(特別な公法関係の理論,. るのではなく,「憲法1」の先行科目となった.こ. 憲法の私人間効力論など)を不得意のままとしている. のため,「憲法H」のカリキュラムは,いっそう基. 学生への対策として,補習的性格のものと考えてい. 礎から固めるものとせざるを得なくなった.. た.このため,受講者は5名から10名程度と予想.  そして,「憲法H」の受講生は41名で確定した.. されていた.. 平均年齢は29.88歳である.25歳未満の者は14名 に過ぎず,相当数は社会人と考えられる.出身大学 皿.実施. も早稲田8,東京5,慶応義塾5,中央4,一橋3,.  2004年4月,法科大学院は現実に開講された.. 青山学院3などが目立つが,17大学に分散している.. 講義・演習を前に,当初の計画を更に詰めねばなら. 出身学部別に見ると,自然科学系が6名(医歯薬2,. ないこともあり,なおかつ,計画段階では予想し難. 農1,理工2),人文科学系8名(文5,教育3),法学. いことが生じたため,当初の計画を修正したい部分. を除く社会科学系11名(経済・経営5,社会4,政治2),. もあった.だが,設置審の審査を経て設立が認可さ. 法学科(法律学科などを当然に含む)16名で,法学科. れたものであるため,大幅な修正は許されない.必. 出身者は4割に満たない.なお,中間実力判定試験:. 要があるにせよ,今回はやむを得ない範囲での調整. の際に,高校時代の得意科目等を質問したが,やや. にとどめられることにした(具体的には【別表3】参. 英語・国語を得意とし,数学を苦手とする傾向はあ. 照).. るものの,その得手不得手の状況はバランスがとれ ている(【グラフ1】参照)3).また,専門科目で憲.  即下者を対象とする「公法演習1」については, 大きな変更はなかった.既修者認定試験:において憲. 法について既修者として認定された者が9名にとど まったため,2004年度に限っては,受講生は単独. 法を履修したことのある者は21名,教養科目で履 修したことがある者も15名しかなく,全く未修の. 者も12名あった4).未修者1年次クラスでは,民. 報告を1回,2名ないし3名による共同報告を1回 行わなければならないことになった.また,2004. 法や刑法はおろか,憲法についても初級段階から教. 年度に限り,全員が既修者であること,また全員が.  そこで,「憲法H」の講義は,統治機構分野全体. 新入生であることから,第1回目の演習を判型者. を網羅し,長時間の予習・復習を前提に,重要事項. 育を始めなければならない状況にあると判断した.. 認定試験における憲法問題の解説や,憲法訴訟につ いての基礎講義を教員が行った.また,演習科目に ついても期末試験:を行う必要があることが判明した. ため,15回目は演習を行うことができなくなった.. このため,14回目と15回目に予定されていた内 容は併せて行われることになり,2005年度以降は,. 第1回目の演習から実際の演習を行い,予定してい た2回目以下を順に繰り上げることとした.学生の 報告も順調に行われ,討論も活発になされるうちに 終了した.期末試験については全部論述式とし,そ の内容も,ある事案でそれぞれの当事者はどのよう な主張をすべきで,最終的にどのような判断が下さ. れるべきかを論じるものとした.この結果を60点 満点とし,平常点40点を加算して最終成績とした..  前述のように,2004年冒頭に,憲法の専任教員 が筆者一人になるという事情が発生したため,前期.  3) この数字は,1999年度と2000年度に関西大 学法学部での「憲法二部」で自主的な授業アンケー トを行った際に判明した,そこでの受講生が英国社 を圧倒的に得意,理数を圧倒的に不得意としてきた ことと対照的である.君塚正臣「『憲法二部』授業 評価アンケートからの考察」関大法学論集52巻3 号254頁,262−263頁(2002)参照.  4) これに対し,既修者クラスである「公法演習. 1」では,受講生9名のうち,法学以外の社会科学 系3名(経済・経営1,政治2),法学科6名で,専 門科目の憲法は6名が,教養科目の憲法は4名が 履修していた.なお,全国的には,2004年度法科 大学院入学者5767名のうち,法学系学部出身者が 65.5%,それ以外の文系学部出身者が22.0%,理系 学部出身者が8.4%,教育・芸術などの学部出身者 が4.0%で,社会人比率は48.8%であった.朝日新. 聞2004年5月13日朝刊..

(4) 82. グラフ1. 2004年度「憲法]1」受講生の高校時代の最得意・最不得意科目       (左:得意,右:不得意). 圏英語 囲国語 囲数学 [==コ社会. [コ理科. を伝達することに主眼を置いた.「また,実際に講義. 流れなどについて共同で調べるべき文献調査研究問. ノートを作成してみると,当初の計画のままでは,. 題が1問という構成が採られていた.. 各講で講義すべき分量に格差があることが判明し た.特に最終回で予定していた部分はあまりにも多.  1回毎に表題を付け,毎回のテーマも明確にした.. くの内容を含んでいたので,天皇に関する部分は第. 8講に移動させた.このため,最終講は,統治機構. ものの,ほぼ90分の時間内に終了し,補講を行う ことはなかった7).多くの内容を講義するため,休. の中で最も難解に思える国民主権論に集中できるこ. み時間中に最初の板書をほぼ書いておくこと,条件. ととなった.また,条約に関する議論は,その違憲. 付で録音機の持ち込みを認めた上で講義スピードを. 審査が第3講,承認が第5講,憲法や法律との優劣. 上げたことなどが開講後の工夫である.結局,レジュ. 授業は,5分程度の延長や次回まわしが数回あった. の問題が第10講と分散していたが,これを若干余 裕のあった第11講のはじめにまとめることにした.. あとは,「行政」の定義にまつわる議論を第6講か ら第7講に移動させたなど,微修正にとどめた5). 加えて,講義量が相当多いため,双方向性という要 請は多少緩和せざるを得ないと判断した6)..  以上が固まると,その予習と復習のために,A4 判18ページからなるプリントを前期開講前に「憲 法II」受講生に配布した.これには各回毎に,予習 箇所(教科書のどこを読んでおくべきか)の指定,予. 習すべき判決とキー・ワードの指定,予習の際の留 意点,復習の際に解くべき自己点検問題が計3題も しくは4題記載されていた.自己点検問題は,判例. などを再検討して論点を復習する基本的なものが1 題,応用的解釈問題が1問,外国法や歴史,学説の.  5) 問題点として,教科書に予定していた判例集 が2つとも未刊となったことで,この分の変更を余 儀なくされたことである.このため,予習・復習用 テキストを既刊のものから選択するように急遽指示 を出した.これは若干混乱を残した点であった..  6) 松井茂記「法科大学院で法律をどう教えるの か」法律時報75巻3号42頁,44頁(2003)は,「積 み上げ方式」よりも「ケワス・メソッドないしプロ ブレム・メソッドを加えたケース・メソッドの方が, これからの法曹養成という目標に適合的」であると する.関連して,米倉明「ロースクール1年生(法 学未修者)に対する民法の教え方」日弁連法務研究 財団編『法科大学院における教育方法』1頁(2003) も参照.しかし,このような方向を試みようとして も,実際,未修者からは講義形式を中心とする要望 が出てしまう.双方向型授業は無駄な時間が過ぎ去 ることもあるなど,初級段階では相当の工夫をして 導入しなければ逆効果も懸念される.君塚正臣「総 合教育科目『日本国憲法』の目的と講義形式」東海. 大学教育研究所研究資料集4号1頁,10頁(1996) 参照.双方向性の要請をやや軽減することで,初年 度は成果を上げたように思える.  7) シラバスに沿って授業を行うこと,シラバス に記載した目的を明確にすることは,ほかの点以上 に授業の総合評価に直結しやすい。また,受講生の 成績との相関も高い場合もある.君塚前掲註6)論 文17−19頁及び,君塚正臣「続・総合教育科目『日 本国憲法』の目的と講義形式」東海大学教育研究所 研究資料集6号72頁,81−82頁(1999)参照.幽.

(5) 表1 2004年度「憲法II」受講生の成績状況 教養履修 専門履修 予習・復習分. 中間合計点. 期末合計点. Tutorial Iレポート点. 36.59. 5L22. 224.51. 75.07. 70.76. 64.73. 憲法未履修. 0.00. 0.00. 207.50. 73.50. 66.33. 61.96. 専門のみ履修済. 0.00. 100.00. 205.71. 79.36. 72.79. 62.59. 教養のみ履修済. 100.00. 0.00. 258.75. 66.25. 70.88. 65.24. 専門も教養も履修済. 100.00. 100.00. 252.14. 79.29. 74.14. 70.00. 自然系. 66.67. 16.67. 265.00. 74.50. 76.83. 72.67. 人文系. 25.00. 12.50. 183.75. 71.38. 67.00. 58.89. 社会系(法学を除く). 36.36. 27.27. 259.09. 71.00. 65.18. 61.78. 法学科. 31.25. 100.00. 205.94. 79.94. 全員. 英語得意一一一一一一一一一一一一一一一.  44.44一一一一一一.  38.89}一一一一一. p語不得意. @30.77. @69.23 @  173.08. 国語得意一一一一一一一一一 一一一一一.  33.33一一一一一一.  44.44一一一一一一.    267.22一一一一一一一一一r.    245.00一一一一一一一一一一. 糟齦s得意. @53.33. @60.00 @  213.67. 数学得意一一一一一一一一一一一『一一一.  30.77一一一一一}.  61.54一一一一一一. 矧w不得意. @35.00. @50.00 @  243.50.    176.54一一一一一一一一一一.    76.72一一一一一一一一一. 74.19     73.89}一一一一一 一一一. 65.76    66.43一一一一一一一r一. @  73.31 @   66.08. @  61.67.    73.94一一一一一一一一一.     69.11一一一一一一一一一}.    63.33一一 一一一一}一. @  72.93 @   71.73. @  67.91.    76.62一一一一一一一一一.    63.63一 一 一 一 一 『 一 一馳一.     68.46一一一一一一r}一一. @  77.65 @   69.85. @  63.53. 既修者試験憲法合格. 44.44. 66.67. 86.25. 76.00. 既修者試験憲法不合格. 50.00. 90.00. 176.50. 81.90. 72.60. 67.06. 完全未修者. 32.26. 38.71. 240.00. 72.87. 70.16. 63.60. 25歳未満. 33.33. 80.00. 248.67. 73.80. 71.73. 62.42. 25−29歳. 37.50. 25.00. 25L25. 74.13. 70.13. 68.57. 30歳代. 40.00. 40.00. 184.50. 75.80. 69.60. 64.21. 40歳代. 37.50. 37.50. 202.50. 77.50. 71.00. 63.33.  期中,「自然系」は医歯薬農理工学部など,「人文系」は文教育学部など,「社会系」は経済経営商社会学部及び,政 経学部や法学部の政治学科出身者を含む.「得意」「不得意」は,それぞれ,高校時代の5教科の得意な順位で,その 科目に1・2位をつけた者,4・5位をつけた者を指す.年齢は入学時.「教養履修」「専門履修」はそれぞれでの憲法 履修率.残りは平均点,平均分.. メを途中で配布することはしなかった.. 40点,説明問題(設問H)10点,論述式(設問皿).  第7講時(5月末)に中間実力判定試験を配布し,. 50点で行った.これを70点に換算し,平常点30. 独自に解答して持参(6月初頭)することを指示し. 点を加算して最終成績とした.なお,期末試験では. た.これは,択一式の基本問題(設問1)30点,択. 何れの科目でも,入試等と同様,答案の氏名欄が隠. 一式の論理整合問題(設問H)30点,論述式(設問皿). された形で採点が行われ,恣意的な採点が排除され. 40点で行い,最終成績には加味しないこととした.. た.また,期末試験:後には,その結果と講評,夏季. これにはアンケートも添付し,成績等分析の資料と. の「Tutorial 1」の予習事項などを含む12ページの. した.同試験は全員から提出があった.なお,中間. プリントを速やかに作成して配布した.. 実力判定試験の結果と講評についてはA4判4ペー.  「Tutorial I」については大きな変更を余儀なく. ジの配布物を作成した.また,添削の後,答案を返. された.これはひとえに受講希望者が,未三者39. 却し,そこでは学習上注意すべき点も指摘した.. 名のうち35名に達し,実際にその殆どが受講しそ.  期末試験の配点は7割以上と決められたため,70. うであるということに理由があった.成績不振者を. 点をこれに配分した.期末試験は,択一式(設問1). 指名し,10名程度に参加を限定して当初の予定を.

(6) 84. グラフ2 2004年度の成績状況(左:憲法H,右:Tutorial I). 塵秀 囲囲優. 醗良 □可. 貫くことも考えられたが,このような成績下位の者. て討論し,全体討論の後,担当教員がそれをまとめ. を選抜して,結果としてこれに単位が与えられると. た.最後に,夏休みに通読すべき基本書の選択につ. いうことは不合理との非難を免れないこと,「憲法. いて,受講生の現状を踏まえて解説を行い,質疑応. H」の期末試験が7月27日であるのに,「Tutorial 1」. 答を行った.. の開講が8月4日から6日となっており,その間に.  この間,レポートが4つ,試験:(本年度司法試験:. 「憲法且」の期末試験の採点を終え,総合成績と採. 二次試験論述響町2問の答案を含む)が2つあり,受. 点講評を出し,「Tutorial I」参加者を指名して公. 講生もハードであったであろうが,採点する教員も. 示することは困難であることから,希望者全員の受 講を認めることとなった.そこで,その内容をあく. かなり厳しかったことを付記する.しかし,以上に より,当初の計画の範囲内で,新司法試験出題者側. までも設置審提出の枠内で修正する必要が生じた.. の心理を学んだ上に,中間実力判定試験の結果,多.  微修正された「Tutorial工」の内容を速やかに受. くの未婚者が苦手としていた論述式対策を進めるこ. 講生に公表した(具体的には【別表4】参照).自主. とができた.. 的学習とグループ内討論という部分は外せないの で,答案などを事前に作成させ,グループ内でその.  また,「憲法H」ではあえて緩和した双方向性は,. 不足する点を討論してもらい,これを全体討論で煮. 目では従来型の講義に近いスタイルを取り,夏季・. 詰めていく手法を採った.まず8月4日は,新司法. 冬季休暇中の特別講義で双方向型の授業を試みるの. 試験を想定した択一式と論述式の問題を作成させ,. も,一つの考え方ではないだろうか.. この科目で補完されたように思われる.学期中の科. 討論の上,その中から選抜した問題をさらに修正し. て提出させた.このようにして10問ずつの提出が. 皿.成績等分析. なされたが,次の時間に択一式ユ0問全部と,論述.  このような方法により,どのような成果が上がっ. 式についてはその中の1問を実際に90分で解かせ た.その次の時間には出題グループによる解説を行. たか.「憲法H」では,中間実力判定試験(6月初 頭)の結果は未三者クラスの平均で75.07点に達し. わせ,担当教員がそれにさらにコメントを加えた.. た(以下,【表1】参照).これは既修者クラスで同時. 8月5日は,前日に提出されていた自己点検問題の. 期に同じ試験を行ったときの平均が76.00点である. 答案,「憲法1」期末試験(論述)の再提出答案から. ことと比べても,健闘であった.未修者クラスは択. 4つずつを選抜し,印刷して配布した上で,そのよ. 一式の試験では基礎知識を問う設問1でも,思考力. い点悪い点を討論させ,全体討論の後,担当教員が. を問う設問豆でも,30点満点で平均26.05点に達し,. それをまとめた.また,時間の余裕が生じたので,. その充実度を示したが,他方で論述式の設問皿では. 苦手分野と思しき部分について若干の補講を行っ. 40点満点で平均22.98点(得点率57.44%)にとどま. た.8月6日は,前日に提出された本年度司法試験. り,論述力の底上げが課題となっていることが判明. 二次試験論述式第2問の答案のから5つを選抜し,. した.なお,合計点との相関では,論述式の設問皿. それ以外のもの3つと共に配布した.これについ. の相関は0.85と高かったが,設問皿の相関も0.84.

(7) 表22004年度「憲法H」設問毎の相関 中間設問H 中間設問1. 0.19幽. 中間設問H. 中間設問m. 期末設問1. 期末設問H. 期末設問皿. 0.35. 0.01. 0.29. 一〇.Ol. 0.31. 0.08. 一〇.08. 0.10. 中間設問皿. 0.35. 0.35. 0.17. 0.35. 0.06. 期末設問1. 期末設問∬. 0.19. とほぼそれに並んだ.論理整合問題の重要性を窺わ. かったのであろう.また,間接(議会制)民主主義. せた.. と直接民主主義の説明を求めた,期末試験:の設問H.  期末試験自体の平均点は70.76点であった.そし. も準じる.論理整合問題で構成されていた,中間実. て,平常点を加味した最終成績としても,全員が合. 力判定試験の設問1と期末試験の設問Hの相関は最. 格し,41名広18名に80点以上がつけられた(【グ. も低い一〇.08であり,測っている能力に最も違いが. ラフ2】参照).中間実力判定試験とは出題形式や難. ある組み合わせであると言えよう.前期時点で未義. 易度が異なるため単純には比較できないが,難易度. 者の実力を測るには,この程度が適当であった感も. の上がった論述式の設問の得点率も63.76%に上昇. 否めない.逆に期末試験の設問皿は,どの設問とも. しており,底上げが図られてきた.標準偏差は,中. 相関が低く,現時点では難問であったきらいがあろ. 間実力判定試験:では13.06であったが,期末試験:で. う.また,両試験の間で,択一,論述同士の相関は. は11.07と縮小し,特に論述式での上下差の縮小が. 意外と低く,それぞれの形式を偏見をもって見るべ. この結果を導いたものに見える.中間実力判定試. きでないことも物語っている.. 験全体成績と期末試験:論述式の設問皿の成績との相.  中間実力判定試験の際にいくつかのアンケートを. 関は0.15,論述式同士の相関も0.17しかなく,そ. 行ったので,それらとの関連を調べた.まず,学部. の後の学習による成果が大であったことを想像させ. 段階での憲法学習の有無である.中間実力判定試験. る.論述式の皿の成績と期末試験全体の成績との相. 段階で,専門科目としての憲法を履修している者(全. 関は0.77に微減した.配点の低い択一式の設問1. 体の51.22%)は平均点で79点を超え,そうでない. も全体との相関は0.62と比較的大きく,無視でき. 者を圧倒していた.これに対して,教養科目として. ない.. 憲法を履修している者(全体の36.59%)の平均点は.  中間実力判定試験と期末試験の全体成績相互の相. そうでない者を下回った.しかし期末試験:では,専. 関係数は0.30であり,多少あるにとどまった.中. 門科目の履修効果に準じて,教養科目の履修効果は. 間実力判定試験の手応えを示す,中間実力判定試験. 表れた.但し,4つの類型の最大格差は中間実力判. の予想点と期末試験全体との相関は0.20に過ぎず,. 定試験段階では13点を超えていたが,期末試験:で. 中間時の自信の有無は前期末には早くもあまり意味. は8点未満に縮まった.. をもたなくなっている..  次に,出身学部等による違いである.中間実力判.  試験:問題の小問相互の相関はどうか(【表2】参照).. 定試験:段階では法学科出身の学生の平均点が79.94. 基本的には強い相関を示すものはなく,あっても中. 点と他を圧倒し,設問毎の平均点でもいずれも1位. 程度にとどまっていた.この中では,中間実力判定. を占めていた.但し,それ以外の者の中では自然科. 試験:の設問皿は,比較的どの設問との相関も高い.. 学系学部出身者が平均点74.50点と健闘し,むしろ. 「最高裁判所の違憲判決は,直ちに当該条文を法令. 法学科以外の社会科学系学部・学科(社会学部,政. 集から削除する力があると考えている人は多い.通. 治学科を含む)出身者が僅かの差ながら最下位に沈. 説はそうではないと考えるが,その立場から多くの. み,この傾向は期末試験でも続いた.人文科学系学. 人を説得する説明をしなさい.」という問題は,こ. 部出身者は何れの試験:でもぎりぎり3位であった.. の時点での実力を測るのに適切であった可能性が高. 期末試験の最も大きな特徴は,自然科学系学部出.

(8) 86. 身者の平均点が76.83点となって,法学科出身者の 74.19点を抜いて1位に踊り出たことである8).他. 験の合格の決め手は国語力(以下に述べるように,期. の3系統の平均点が中間実力判定試験より下がる. 末試験の成績と負の相関がある)であり,学部段階の. 中,自然科学系学部出身者の平均点は唯一上昇した.. 憲法学習ですらない.そのことがかえって野離者の. また,人文系は論述式が強い,自然系は論理整合問. 苦戦を招いてしまうとすれば問題であろう.. 題を中心とする択一式が強いといった傾向はなく,.  性別による差はあまりない.期末試験については. 「Tutorial I」に至るまで,このような格差はほぼ. 女性が優位であったが,その差は論述式での差であ. 全般的に表れたと言ってよい状況である.新聞報道. り,中間実力判定試験:や「Tutorial I」では男性が. 等で各地の法科大学院で,2004年度入試選抜で出 身大学名前に流される9)ことが問題視されていた. やや優位となっていることと併せても,有意な差が. が,このような選抜が無意味なことを示唆するよう. 判定試験では年長者優位の傾向が見られたが,期末. な傾向も,ここには含まれている.. 試験では差がなくなり,どちらかというと若年層の.  既聖者認定試験との関係ではどうか.景勝者認定. 逆転傾向すら窺える.これらは,生来の差異であり. 試験を受験しながら,憲法について不合格となった. 選抜にあたって留意すべき項目ではないが,データ. 者は,そもそもこれを受験しなかった者(完全未黒球). 的にもそのことは確認できよう.. と比べて,中間実力判定試験において9点以上の差.  高校時代の得意科目を中間実力判定試験:時のアン. をつけており,既聖者と比べても6点近く高い点数. ケートできいたが,これとの関係では,英語には正. を獲得している.このことは,法学部出身者といえ. の相関が多少ありそうである.中間実力判定試験結. ども,基本からやり直すことの意義を示すものであ. 果との相関は0.18,期末試験結果との相関は0.30. 修している率は,合格者の方が低い.既修者認定試. あるとは考えられない.年齢についても,中間実力. る.だが,既修者認定試験不合格者と完全未修者と. である.英語の得意度と今回の予習・復習時間の. の格差は,期末試験では2.44点にまで縮まっている.. 相関は0.19に過ぎず,英語が得意だった人は予習・. 僅か4カ月の問で,憲法に関しては,それまでの実. 復習に時間をかけ,その結果「憲法II」の成績が上. 績があまり意味のないものになりつつあることをこ. がっているとはあまり言えない.逆に,国語には負. のデータも示していよう.. の相関が僅かながらある(理科もほぼ同じ).中間実.  逆に,既聖者の中間実力判定試験:の結果等には不. 力判定試験:結果との相関は一〇.08,期末試験結果と. 安を感じる部分もある.では,既修者認定試験は何. の相関は一〇.14である.好成績の要因は国語力では. が勝負を分けたのか.合格者と不合格者とでは,中. なさそうである.数学は,中間実力判定試験・期末. 間実力判定試験時のアンケートできいた高校時代の. 試験:共に相関がほぼ0である.社会は中間実力判定. 得意科目に有意な差がある.合格者は国語を得意(5. 試験と期末試験とで正負逆の傾向を示しており,判. 教科中平均1.89位),数学を苦手(同4.22位)とする. 断がつかない10).. 傾向が極めて強い.これに対して不合格者は全くそ.  予習・復習時間は平均して毎週3時間45分に上っ. の逆の傾向(国語3.27位,数学2.70位)にあり,そ. た.これとの関係では,その中間実力判定試験結果. れは完全下穿者(国語2.52位,数学3.52位)よりも. との相関は0.03にとどまり,傾向は見えない.期. 明確なものである.また,専門科目として憲法を履. 末試験結果との相関は0.11に過ぎないが,「予習5 時間以下」(4時間超)の層をピークに,それまでは.  8) この傾向は,東海大学での総合教育科目「日 本国憲法」を担当した際に,学科別の成績を調査し たときにも見られた.理系学科は文系学科よりも合 格率,優獲得率爾に高く,いわゆる偏差値や開講時.  10) 1999年度と2000年度に関西大学法学部で の「憲法二部」で自主的な授業アンケートを行った. る.君塚前掲註7)論文84−85頁参照.  9) ある「司法試験合格者を出したことのない大 学のロースクールの関係者」の声が典型的である.. 際に,期末試験の成績上位者は,理数系科目をあま り苦手としていないというデータを得た.君塚前掲 註3)文献272−274頁参照.今回はこの傾向と多少 異なるデータが出たことになる.但し,このときも 期末試験の好成績の助けにならないと思われる科目. 朝日新聞2004年4月2日朝刊.. は国語であった.. 期を考慮してもその傾向は変わらなかったのであ.

(9) 87. 時間に比例した成績になっており,その差も16点. このことからは今のところ何も言えまい.しかし,. 以上であるので,十分な予習・復習時間をとること. 同様のアンケートで国語が得意であった者の成績が. は,見かけの相関係数以上の意味がある可能性があ. あまり奮わず,人文系・社会系の出身者が相対的に. る.妥当な予習・復習時間は,やはり毎週3時間半. 下位となっていることは,法科大学院入試において,. 以上だったと思われる.. 単なる文章力や読解力を問うような問題を回避すべ.  全体に言えることは,中間実力判定試験までは. きことを教えているように思えなくもない.予習・. 残っていた,法学科出身者や既修者認定試験受験者,. 復習時間などの入学後の努力も重要だが,入学以前. 専門科目として憲法を履修していた者などのアドバ. の資質等も好成績の重要な鍵となっていたことから. ンテージは,期末試験段階で殆ど消えたということ. すれば,よき入試を行うことは極めて重要であろう.. である.法学科出身者の専門科目としての憲法履修.  以上の傾向は,あくまでも,「憲法H」などの科. 率は100%であったし,その相当数が塩冶者認定試. 目の未修者の入学後5カ月目までの分析結果に過ぎ. 験:を受験したのであるから,以上の観点は言い換え. ない.他科目の状況も検討すべきであるし,最終的. に過ぎない面が強い.いずれにせよ,その結果とし. な結果がどのように出るかは実際にはわからない.. て,期末試験:では成績の上下差が縮小している.そ. 追跡調査は必要である.. れぽかりか,非法学科出身者は既暗者を急追してい. V、授業評価. る印象さえある..  憲法の2004年度前期成績を根拠にすれば,入試.  このような授業を受講生はどのように受け止め,. などで特に法学科出身者を頼りにするほどではない. また,いかなる反省点を講義担当教員に残したかを. ことがわかる.少なくとも,憲法訴訟の洗礼を浴び. まとめておく12).. ていない旧世代の憲法学講義や,ましてや司法試験:.  前期中ほどに「授業に関する学生アンケート(歯. 予備校の憲法の授業は,受講者の自信過剰を生むだ. 間)」が行われた.「憲法H」では,受講生41名の. けなのではあるまいか11).多くの法学科出身者は,. うち33名から回答があった.「各回の授業は,授業. 未修者として入学する方が「急がば回れ」であると. 計画に即して行われていますか.」には32名が「授. の印象が深い.逆に,既豪者を既修者として入学さ. 業計画どおりに行われている」と回答した.「授業. せる(2年で卒業させる)以上は,その点で厳しい試. 進行のペースはどうですか.」という設問に,「どち. 験にせざるを得ないのが現状であろう.  また,今回,自然科学系学部出身者の健闘が目だっ. らかというと早い」に12名,「ちょうどよい」に 19名が○をつけた.「各回の授業内容は,あなたに. ているが,高校時代の得意科目が数学や理科であっ. とってどのくらいの難易度ですか.」という設問に. た者が成績優秀とはなっていない.入試科目やその. は,15名が「むつかしいところがある」,16名が. 内容にどのような修正を加えるべきかについては,. 「ふつう」と回答した.しかし,「各回の授業内容は,. あなたにとって興味を引くものですか.」には「た いへん興味深い」が23名,「興味を引くところもあ  11) 日本学術会議第2部報告(2003年6月24日) の『法科大学院と研究者養成の課題』8頁は,「受 験予備校が,司法試験対策のために法科大学院在学 者を受け入れるにとどまらず,法科大学院受験の過 程においても大きい役割を果たすことが考えられ, その弊害を一層倍加させることが考えられる」と悲. 観的予測を示している.また,日本経済新聞2004 年8月6日朝刊「大学激動第1部・4」は,未聖者 の司法試験:予備校頼みの兆候を報じている.しかし,. 「憲法H」に表われている事情からすれば,新司法 試験対策のためには,法科大学院での学習に撤する ことが早道ではなかろうか.それは決して建前論で はない.この点につき,「座談会・法科大学院への 招待」法学教室270号7頁,24−25頁(2003)同旨..  12) また,第11・12講は,教員が相互にその授 業を見学できる期間となっていたが,「憲法H」「公 法演習1」とも2名ずつの教員の見学があった.な お,授業評価は匿名で行われたため,成績とのクロ スのデータは得られなかった.また,自由記述欄が 充実していたものの,各項目零に細かくきく形で もなかったので,何を改善してよいかが不明な場合 も生じよう.この点,アンケート形式の将来的検討 は必要かもしれない.形式については,例えば,君 塚前掲註3)文献256−259頁,君塚前掲註6)論文 12−13頁参照..

(10) 88. る」が10名であった.「各回の授業内容は,あなた. りやすかった,などの意見が複数あった.但し,板. にとって適当な分量と思われますか.」という設問. 書が多くて書き写すのがやっとであり,板書する内. には9名が「どちらかというと多い」とした者の,. 容を少なくして,その分,毎回レジュメを配って欲. 21名は「ちょうど良い」と回答,「あなたは,各回. しいという趣旨の意見も複数見られ,今後に課題を. の授業内容をどのくらい理解できますか.」という. 残した.授業の進行上,質疑応答を減らしたため,. 設問には,「よく理解できる」が8名,「だいたい理. 双方向ではないとする指摘も若干あった.. 解できる」が22名,「半分くらい理解できる」が3.  「予習の指定(資料の配布を含む)について」の「学. 名であった.「授業中に担当教員の意欲や熱意が伝. 期を通しての最終的な評価を示してください.」の. わってきますか.」には全員が「伝わってくる」と. 平均は4.20で,「よい」を超えていた.計画的である,. 回答,「授業中の担当教員の説明はわかりやすいで. 方針が一貫していた,学期の最初に毎回の予習項目. すか.」には,「たいへん明快である」が23名で,「わ. が指定されていたのがよかった,具体的に細かく指. かりやすい」が10名であった.また,この授業の. 示されていたのがよかったという声が強かった.但. 平均予習時間は3.5時間,平均復習時間は1.3時間で,. し,教科書と授業進行が一致していないため,何を. 合計4.8時間であった.無記名回答であったせいか,. 予習してよいのかわからなかった,別の教科書を使. あるいは初期は法律学習に不慣れだったのか,直後. うべきだ,という意見も一部にはあった.. の中間実力判定試験時のアンケートでの結果より1.  「復習の指定(資料の配布を含む)について」の「学. 時間長かった.. 期を通しての最終的な評価を示してください.」の.  授業ペースは意外にも早すぎるとは受け止められ. 平均は3.52で,「よい」と「普通である」の中間の. ておらず,分量も適当であると受け止められていた.. 評価にとどまった.板書だけでよくわかる,いらな. 内容に関してはやや難という感覚が強いが,実際に. いものが増えない,自己点検問題がよい,などの肯. は全員が「わかりやすい」以上,そして殆どが「だ. 定的な意見も多かったが,もう少しテストを繰り返. いたい理解できる」以上の感触をもっており,この. して欲しい,自己点検問題が難しい,文献調査研究. 結果を見て,授業計画をこのまま実施するべきこと. 問題の存在意味がよくわからない,自己点検問題の. を確信した.平均予習・復習時間が計1.9時間と短. 解答集が欲しい,などの改善意見もあった.. いことなどを除き,このような傾向は「公法演習1」.  「この科目の,次の3つの時期の総合評価(授業. でもほぼ同じであった.. 内容・授業方法・予習指示・復習指示を含む総合評価).  前期終了時に「授業に関する学生アンケート(学. を示してください.」という設問については,「開講. 期末)」が行われた.「憲法II」では40名から回答. 後まもなく」では平均4.08,「中間の授業アンケー. があった.各設問は下から「よくない」「少しよく. ト時(アンケートが行われなかった科目は,5月中旬頃)」. ない」「普通である」「よい」「とてもよい」の5段. では平均4.18,「現在,最終的な判断として」では. 階評価になっているため,5点満点として分析を進. 平均4.26と,高水準を維持しつつ,かつ僅かなが. めたい.. ら上昇傾向が見られた13).最終評価において,「と.  「授業内容について」の「学期を通しての最終的. てもよい」とする者は21名と過半数に達したもの. な評価を示してください.」の平均は4.25であり,「よ. い」を超えた.自由記述を見ると,授業のテンポの よさ,わかりやすさ,まとまりのよさ,充実度など を評価する声が多かった.但し,一部には板書の字 が読みにくい,時聞を延長してでも説明をゆっくり して欲しい,内容が細かすぎるという意見もあった..  13) この数字は,東海大学での総合教育科目 「日本国憲法」での授業評価の際の総合評価の数値 (1994−96年度平均=3.86,1997・98年度平均漏3.72). よりも,関西大学法学部での「憲法二部」で自主 的な授業アンケートを行った際の総合評価の数値.  「授業方法について」の「学期を通しての最終的. (1999年度=3.8,2000年度=3.9)よりも明らかに. な評価を示してください.」の平均は4.00であり,「よ. 高い.君塚前掲註6)論文14頁,君塚前掲註7)論. い」に相当する評価であった.自由記述を見ると,. 文79頁,君塚前掲註3)文献260−261頁参照.但し, 授業評価が受講者数に反比例する傾向にあると一般. ペース配分が適切である,板書が多くてノートがと. に言われることには注意が必要である..

(11) グラフ3 2004年度「憲法H」の最終・総合授業評価. 醗翻とてもよい. 囲よい 囲普通 □少しよくない [コよくない. の,反面,中間段階ではなかった「少しよくない」. 「授業方法について」の評価平均は4.46で,「とて. も2名あって,評価が分散する動きもあった(【グ. もよい」と「よい」の中間の評価であった.「予習. ラフ3】参照).自由記述の中で,それまでの項目に. の指定(資料の配布を含む)について」の評価平均. ない内容はさほどない.いくつかの肯定的な意見. は4.00,「復習の指定(資料の配布を含む)について」. は,濃い内容をハイペースを守り通したというもの. の評価平均は3.96で,共に「よい」に相当する評. であったが,詰め込みすぎ,後半になって抽象論が. 価であった.「この科目の,次の3つの時期の総合. 難しい,という指摘も一部にあった.「公法演習1」. 評価(授業内容・授業方法・予習指示・復習指示を含む. でも,「予習の指定(資料の配布を含む)について」. 総合評価)を示してください.」という設問について. の評価が平均3.50と,「憲法H」と比べやや低めで. は,「開講後まもなく」の評価平均は4.47,「中間の. あったことを除けば,それ以外は同じ傾向であった.. 授業アンケート時(アンケートが行われなかった科目.  「授業に関する学生アンケート(学期末)」によれ. は,5月中二二)」の評価平均は4.50(なお,両評価の. ば,「憲法II」では平均予習時間は2.9時間,平均. 集中講義での意味は不明),「現在,最終的な判断とし. 復習時間は1.4時間,合計4.3時間であり,「授業. て」、の評価平均は4.40(とてもよい15,よい6,普通. に関する学生アンケート(中間)」の時点からやは. である3,少しよくない1,無回答1)であり,ほぼ「と. り30分程度短縮されていた.「公法演習1」での平. てもよい」と「よい」の中間の評価であった.授業. 均予習時間は1.1時間,平均復習時間は0.5時間弱,. 方法,授業内容共に評価が高く,総合評価にもそれ. 合計1.5時間とさらに20分程度短縮されていた.. は反映した..  以上の授業評価から,基本的には「憲法H」など.  それぞれの設問には様々な自由記述があったが,. の授業は受講生に受け入れられ,根本的に修正する. これらの意見は次のようにほぼ集約できる.授業方. ようなものではないが,板書よりもレジュメを希望. 法や授業内容について,論述の書き方がわかった,. する意見への対応,途中でのテスト,特に論述式の. 勉強になったという評価が目立った.また,総合評. テストと添削により論述式試験対策を要望する意見. 価などで,通読すべき基本書の選択を示す際に,学. への対応が課題として残った.後者については,結. 説史・学説状況を講義したに対する評判がよい.こ. 果として「Tutorial I」で対応したので,その授業. の点は,「復習の指定(資料の配布を含む)について」. 評価の結果も見て再考する必要があろう.. の評価が「憲法H」と比べて高いことに表れた.討.  「Tutorial I」でも,前期開講科目と同様に「授. 論については,グループの当たり外れがあったのか,. 業に関する学生アンケート(学期末)」が行われた.. 評価が分かれ,本科目の主目的とは外れるのである. 回答は26名から提出された.. が,シンプルな答案練習を望んでいる様子もうかが.  予習時間は平均6.3時間,復習時間は平均2.7時. えた.また,授業内容に未修の「憲法工」の内容が. 間と長く,「憲法H」と比べても短期集中的な勉強. 含まれ,採点評価の対象にそれが含まれていること. がなされたことを示している.「授業内容について」. に対する批判が4人あった.実際,採点への影響は. の評価平均は4.38で,「よい」をかなり超えていた.. 100点満点のうちの2∼3点程度なのであるが,そ.

(12) 90. のような内容は「Tutorial l」の最初に講義してし.  単位数あたりの授業内容が多い分,これまでの法. まうなどの工夫が必要であった(但し,次年度から. 学部等での授業方法の何かを変えることは不可避で. は「憲法1」も前期科目となるためこの問題は自然に解. ある.まずは,受講生の意欲の高さを頼りに,予習・. 消する予定である).受講生は相対的に,採点に極め. てナーバスであり,採点の厳密さは今後も特段の注. 復習箇所を十分に指定することが肝要である.そ の上で,自習では理解できない理論的な問題や,学. 意が必要であろう.いくつかの問題も生じたが,集. 説・判例の対立の背景,個別内容同士の関連性の指. 中講義であるだけに,特に事前の計画を練り,計画. 摘などが講義の役割として,より重要視されること. 通り実施することの重要性は,アンケート結果にも. になろう.筆者は,多くの板書とスピード感ある語. よく表れたと言えよう14).. りで対応してきた.これについては評価する意見も. 多かったが,板書を減らしてレジュメで対応するべ おわりに. きとするコメントも複数寄せられた.2005年度に.  法科大学院は日本では全く新しい試みであり,講. 向けて,その意見をどこまで取り入れて修正するか. 義等を担当する側も多くの期待と共に多くの不安も. が検討課題として残った.. 抱えながらスタートしたものである.このような中,.  開講して4カ月が経過した時点で,憲法につい. どうしても多くの試行錯誤がなされるであろう.本. て言えば,非法学部出身者の成績は,法学部出身者. 稿は,そのような試行錯誤の例を,いわばその速報. のそれにほぼ追いついた.憲法とは異なり,修得に. 版として示したものである.. 時間がかかるとされる民法でも,1年後頃には類似.  基本的には,開講時点で前期全部の講義ノートを. の結果が得られることも期待できるのではあるまい. 作成し,予習・復習の項目も定めて受講生に配布し,. か.非法学部出身者は期待できないとする全国の法. 予定したペースを最後まで守ることは成功したよう. 科大学院関係者のコメントも多く散見されるが,今. に思われる.また,具体的で基礎的な内容から,抽. 回の結果は,むしろその予想を裏切ることになるこ. 象的で高度な内容へという講義の順序建ては,教科. とを示唆している.少ない単位数の中で,非法学部. 書の順序と異なるとか,最後の方で難解であったと. 出身者にも対処できる授業構成を考え,様々な工夫. かいう指摘もあったものの,かといってその内容を. を凝らすべきことが先であって,従来の授業スタイ. 回避して講義終了とするわけにはいかないことを考. ルに受講生を合わせるという発想こそ,真っ先に修. えれば,これは維持できるものと考えられる.. 正されるべきであろう.適性のある学生を,その出 身学部に拘わらず受け入れることをもっと進めても よいと,思えるのである..  14) なお,横浜国立大学経済学部では「授業評 価アンケート」は行われているものの,総合評価に. 該当する設問がなく,またすべての回答が4段階 評価でなされ,「普通」が把握できない.このため,. 比較対象として適切ではないが,20Q3年度「憲法」 (回答者47名)では,「教官が授業に対し意欲的に 臨んでいたと思いますか.」では,「4(意欲的だっ た)」が33,「3」が11,「2」が1,「1(意欲的でなかっ た)」が2で平均3.60(5段階に換算すると約4.46), 「説明は分かりやすかったですか.」では,順に22, 20,2,3で平均3.30(5段階換算で4.06),「授業概 要(シラバス)に示された内容に従っていましたか.」. では,順に20,21,5,1で平均3.27(5段階換算 で4.04),「授業をとおして,学問領域への興味や関 心が喚起されましたか.」では,順に,19,14,14, 0で平均3。16(5段階換算で3.81),「授業をとおして,.  もしそうだとすれば,全国の法学部の存在意義は 再考されることになろう.多くは,公務員など法令 を扱う非法曹分野の専門家の養成,広くリーガルマ. インドを有する社会人の養成と,法科大学院予備校 的な役割を担うべく改変期にあると思われるが,第 3の目的は維持できるのか微妙になってくる15)か らである.本稿で示してきた,法科大学院における.  15) 常本照樹=木下智史「対談・法科大学院構 想と憲法教育」法律時報72巻8号10頁,19頁(2000) [木下]は,多くの法学部で,そのレベルを省みず,. 社会に出てから役に立ちそうだとの視点から関心が 喚起されましたか.」では,順に,15,22,8,2で. 法面専門家養成のための憲法解釈学教育がなされて いることを問題とする.だが,「座談会・法科大学 院構想と法学教育」法学教室246号9頁,33−35頁. 平均3.06(5段階換算で3.75)などとなっていた.. (2001)[安念潤司]の意見は厳しい..

(13) 9■. 非法学部出身者教育の成否は,単に法科大学院の成. 事項や論点についての到達度を確認する最終試験を行. 否の鍵を握るだけではなく,法学部改革にも影響を. う.平常点とその試験結果を合わせて成績とする.追試. 及ぼすこととなろう.また,双方での憲法教育はど うあるべきか16).そのような多くの意味を有する. 験を行うことも検討される..  H−1 教科書・参考資料など. が故に,今後も法科大学院をはじめとする憲法教育.  教科書は川岸仏和ほか『憲法』(青林書院)又は芦部. の実践を行い,その分析を続けることにしたいと思. 信喜『憲法』〔第3版〕を使い,佐藤幸治ほか編『判例. う.. 講義憲法1・II』(悠々社)又は戸波訴訟ほか編『法科 大学院憲法テキスト(仮題)』(日本評論社)を予習・復.       別表1 当初の講義計画. 習用テキストとして指定する.参考書として,芦部ほか.  憲法1(憲法と人権). 編『憲法判例百選1・H』(有斐閣)..  1 授業の目的と到達目標.  皿 授業計画(主題と内容).  本科目では,法学未修者を対象に,憲法の人権論全体.  1)精神的自由(1):内心の自由・表現の自由(1)一精神. を講義する.高度複合問題はなるべく2年次科目に回す. 的自由(19∼21・23条)の構造,思想良心の自由(謝. 一方,その段階を理解するために必要な基本事項をきっ. 罪広告事件など),表現の自由(1)一情報収集・伝達・受領,. ちり学習させることを主眼とする.. 表現の自由の優越的地位,検閲・事前抑制の禁止.  これまで法学部の「憲法(基本的人権)」講義では,.  2)精神的自由(2):表現の自由(2)一漠然性ゆえ無効の. 人権の歴史に始まり,人権総論に進むのが通例であった. 法理,過度に広汎ゆえ無効の法理,表現の類型と規制の. が,抽象論から始まる講義は初学者にはわかりづらく,. 合憲性(1)(デモ行進,煽動・教唆,選挙,報道・取材,. また裁判の場で直接有用なものが後回しになるという問. 名誉殿損など). 題があった.そこで,本科目ではより具体的な個別的権.  3)精神的自由(3):表現の自由(3)・集会結社の自由一. 利から入り,特に憲法論としては重要論点の多い精神的. 表現類型と規制の合憲性(2)(営利的表現など),表現類. 自由から講義を始め,対比関係を有する分野に議論を広. 型と司法審査基準・合憲性判断基準,表現内容中立規制,. げていき,人権総論などの抽象的な部分は,理解が進ん. 情報公開請求権,集会結社の自由. でから講義することとする.憲法学上学問的に或いは教.  4)精神的自由(4):信教の自由と政教分離(1)一信教の. 養としては重要なものであっても,訴訟論として必要で. 自由(加持祈祷事件,牧会活動事件など),政教分離一. ないものはカットし,関連する限りの内容に精選する.. 制度的保障,津地鎮祭事件と目的効果基準,靖国訴訟な.  1−1 関連科目との関係. ど.  本科目は,同じく1年次配当の「憲法H(憲法と権力)」.  5)精神的自由権(5):信教の自由と政教分離(2)・学問. とともに,憲法に関する基礎科目である.これら2つ. の自由と大学の自治一政教分離一政教分離と信教の自由. の科目のうえに,「公法演習1・虹」と「公法総合演習」. の相克,宗教団体内部の問題,学問の自由と大学の自治. がある.. 一東大ポポロ事件など.  H 授業方法.  6)経済的自由一精神的自由と経済的自由,自由国家.  本科目が法学未修論を対象とする初級段階であるた. と福祉(社会)国家,内在的制約と政策的制約,経済的. め,講義スタイルを中心にする.また,予習より復習に. 自由と審査基準,規制と補償,距離制限事件,森林法事. 力点をおき,講義の最初5分程度は前回の要点確認に当. 件,酒類販売免許制事件. てる.予習指定事項については適宜質問を行う.従来の.  7)社会権一自由権と社会権,生存権,プログラム規. 法学部のマス・プロ講義の弊害が指摘されてきたことに. 定(朝日訴訟,堀木訴訟),教育を受ける権利,労働基. 鑑み,受講生をランダムに指名したり,小テストを行っ. 本権一個別的労働基本権(労働基準法)と集団的労働基. たりする.本科目が法学未虚者用科目であるため,基本. 本権(労働組合法).  8)人身の自由と手続的権利一奴隷的拘束からの自由,. 残虐刑の禁止,遡及処罰の禁止,実体的権利と手続的権.  16) 君塚正臣「大学における『比較憲法』の存 在意義」関大法学論集52巻2号1頁(2002)も参照.. 利,31条の性格一実体的デュー・プロセス論,行政手 続への準用,被疑者・被拘禁者の権利,被告人の権利,.

(14) 夕2. 40条(刑事補償請求権),32条(裁判を受ける権利).  1 授業方法  (省略).  9)国務請求権と参政権一手続的権利と能動的権利,.  H−1教科書・参考資料など  (省略). 国家賠償請求権(自己責任説・代位責任説),請願権,.  皿 授業計画(主題と内容). 参政権一選挙の性質,被選挙権・公務就任権の保障,議.  1)裁判所及び裁判官一組織・任免と身分保障を乱心. 員定数不均衡訴訟,選挙制度. に一特別裁判所の禁止・行政機関の終審の禁止,司法権.  10)平等権一個別的基本権と包括的基本権,尊属殺重. の独立(裁判官の身分保障,懲戒・罷免など),裁判所. 罰規定違憲判決,平等権と審査基準,「社会的身分」,形. と国民(裁判の公開,陪審制・参審制),政治部門と比. 式的平等と実質的平等,24条(家族と平等). べた裁判所の特徴(先例拘束力など).  11)幸福追求権一生命・健康権(熊本ハンセン病訴訟.  2)司法権及び法律上の争訟一主観訴訟を軸に一「司法」. など),環境権(日照権・眺望権),名誉権・プライバシー. の定義,「司法」概念から漏れるもの,含まれるが裁判. 権,平和的生存権,自己決定権(一般的自由権説・人格. 所が取り扱わないもの. 的自律権説).  3)立法及び行政活動の司法統制一客観訴訟を軸に一.  12)公共の福祉と二重の基準論一公共の福祉一法律の. 裁判所の権限は逆に「司法」のみに限定されるか(客. 留保,制約論,立法・行政裁量と司法審査一,二重の基. 観訴訟,裁判所法3条の問題),司法行政,裁判所規則,. 準論一根拠,民主主義と人権尊重主義,厳格審査と合理. 憲法訴訟(ドイツ型とアメリカ型),憲法事件としての. 性の基準,利益衡量論. 事件争訟性.  13)人権享有主体一宇成年者とパターナリズム,外国.  4)国会の組織と権能(1)一立法過程を中心に一,国民. 人,「法人」(団体と構成員). の代表機関,国権の最高機関,唯一の立法機関(国会中.  14)人権規定の射程一国の私法上の行為,特別な公法. 心立法・国会単独立法),国会の組織(二院制,衆議院. 関係の理論(在監者,公務員,公立学校学生など),私. の優越,会期制),立法過程(審議の原則,定足数など). 人間効力論(無効力説・間接効力説・直接効力説・ステ.  5)国会の組織と権能(2)一予算,条約承認その他議員. イトアクション論,近時の学説),立憲主義の歴史(啓蒙. 特権など一画面総理大臣の指名,弾劾裁判所等の設置,. 思想,人権宣言,国民主権,平和主義,権力分立,法の. 条約締結の承認財政(租税法律主義,予算),議院の. 支配と人権保障との関係). 活動(自律権,国政調査権),議員の特権(発言・表決.  15)試験. の無答責,会期中の不逮捕など).  6)内閣の組織と権能一議院内閣制の検討を中心に一  憲法H(憲法と権力). 内閣の組織(総理大臣,大臣,閣議),「行政」の定義(控.  1 授業の目的と目標の到達. 除説・積極説),天皇・裁判所・国会との関係(議院内閣制,.  本科目では,法学未亡者を対象に,憲法の統治機構論. 衆議院の解散など). 全体を講義する.「憲法1(憲法と人権)」と同様,高度.  7)行政組織と行政法の基本一独立行政委員会,オン. 複合問題はなるべく2年次科目に回す一方,基本事項を. ブズマンはどうか,行政組織法,行政法の基本原理(私. きっちり学習させることを主眼とする.. 法との差異,行政行為,行政救済など).  「憲法1(憲法と人権)」に引き続き授業が進められ.  8)行政手続と情報公開一法治行政を含む一法治行政,. るので,これまでの通常の法学部の「憲法(統治機構)」. 行政手続の憲法保障(31条か13条か),行政手続法の. の例には従わず,まずは司法権や憲法訴訟の初級の議論. 解釈,情報公開請求権の憲法保障(21画面1条か),情. を先行させる.ここで基本的人権を司法が保障すること. 報公開法・条例の解釈. の意味を考えてもらう.その後,選挙や国会や内閣など.  9)地方自治一直接民主主義的制度の検討を含む一中. の政治部門について講義を行い,日本国憲法の主要な原. 央集権と地方分権,地方自治の憲法的保障(固有説・伝. 理である国民主権・民主主義,および権力分立との関係. 来説・制度的保障説),構成(首長・議会),直接民主主. を考えてもらうことにする.より抽象的な議論は後半に. 義的制度(ナシオン主権論とプープル主権論の議論を含. 回し,前半では具体的な機構や手続を把握させることを. む). 心がけたい..  10)法律と条約・予算・規則・命令・条例などの関係.  1−1 関連科目との関係  (省略). 一法の体系,予算と法律の関係,独立命令・緊急勅令の.

参照

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一高 龍司 主な担当科目 現 職 税法.

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刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)以外の関税法(昭和29年法律第61号)等の特別

 履修できる科目は、所属学部で開講する、教育職員免許状取得のために必要な『教科及び