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非平衡開放系の自己組織化

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Academic year: 2021

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連絡者 :中田 聡

E-mail :[email protected]

〒 739-8526

広島県東広島市鏡山 1-3-1 Satoshi NAKATA

Hiroshima University, Graduate School of Integrated Sciences for Life

Kagamiyama 1-3-1, Higashi-Hiroshima, Hiroshima, 739-8526, Japan 論文要旨:非平衡開放系における自己組織化について,自己駆動体を用いていくつかの事例を紹介する。 本論文における自己駆動体は表面張力差で駆動され,非平衡開放系において運動を持続することができる。 系に非線形性を導入すると,自己駆動体の自律性を高めることができる。これにより特徴的な自己組織化を 誘発することが可能になる。ここで説明する自己組織化とは,単体の自己駆動体による振動運動,複数の自 己駆動体によるシンクロ運動,さらに多数の自己駆動体による集団パターン形成,及び運動様相の分岐を指 す。最近の事例を用いて自己駆動体が自律的に形成する時空間パターンの仕組みについて解説する。

Abstract: Self-organization under nonequilibrium and open systems was reviewed using

self-pro-pelled motors of which driving force is the difference in the surface tension. If nonlinearity is intro-duced into the self-propelled systems, autonomy of self-propelled objects is enhanced, and characteris-tic features of self-organization such as pattern formation, oscillation, synchronization, and bifurcation are produced. In this review, I would like to explain the mechanism of self-organized motion in various self-propelled systems.

Key words: nonequilibrium, self-organization, oscillation, pattern formation, synchronization

1 非平衡開放系の自己組織化とは まず本論文の題目である非平衡開放系と平衡孤立系を 比較する。考える対象は,主たる系とその周辺を取り巻 く系であり,系内外で物質とエネルギーが移動する場合 を開放系,物質もエネルギーも移動しない場合を孤立系 という。次に可逆な開放系,例えばある分子 A が系内 外に存在して,Ain⇌Aout(in:内部,out:外部)と表 記できる場合,Ainの濃度変化 d[Ain]/dt がゼロでない 場合を非平衡状態,ゼロの場合を平衡状態という。つま り非平衡開放系では,系内外で常に物質やエネルギーが 出入りしている。ここで大事なことは,一体誰が系内外 に物質又はエネルギーを出入りさせているかである。例 えばピストン内部に高密度の気体を入れると,ピストン は外部に仕事をする。あるいは高密度の気体が入って高 圧になった固定ピストンに孔を開けると,内部の気体が 外に漏れ出す。しかしながら前者はピストン内外の圧力 差がなくなるとピストンは動かないし,後者は内外の気 体の密度差がなくなると気体の流出が止まる。つまり非 平衡状態では仕事や物質の移動は起こるが,それは単に 初期状態であり,最終的には平衡状態に到達して仕事や 物質移動は起こらない。これをエントロピー S で記述 すると,ΔS=nR ln(Pin/Pout)と記述(n:物質量,R: 気体定数,P:圧力)され ΔS>0 となることは,熱力学 第二法則として知られている。しかし,これはあくまで も外部と内部を合わせて一つの孤立系とみなした場合の 不可逆変化に関する場合である。 一方,自己組織化とは,物質のミクロレベルでの自律 的・協同的な振る舞いや反応が発展して,マクロレベル で秩序構造を形成する現象をさす1-3)。例えば初期条件 としてピストン内外に均一に混合して存在していた 2 つ の物質 A と B が,時間が経過するとピストン内部に物 質 A が,ピストン外部に物質 B がそれぞれ移動すると いう話になる。これはマクスウェルの悪魔と呼ばれる

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ΔS<0 の現象である(Fig. 1a)。タテジマキンチャクダ イのような魚の体表模様はこの現象が起こっているよう に見えるが,はたして熱力学第二法則を破る現象が本当 に起こるのであろうか?ここで系内,系外,及び全体の エントロピー変化をそれぞれ ΔSin,ΔSout,及び ΔStotalと し,ΔStotal=ΔSin+ΔSoutとする(Fig. 1b)。もし系内で自 己組織化が進んでいるとしたら ΔSin<0 であるが,熱力 学第二法則が成り立つには ΔStotal>0 である必要があ る。そのためには |ΔSin|<|ΔSout| でないといけないので, 系内で自己組織化が起こるには,それ以上に系外のエン トロピーを増大させることになる。つまり系外から系内 に物質やエネルギーを供給して非平衡をつくる一方,非 平衡を維持するために系内から系外に物質やエネルギー を放出できる開放系において,自己組織化が起こる。 では自己組織化は誰が引き起こすのか?それは「自己」 と書きたいところだが,そもそも自己の定義が難しくて 私には説明できない。生物のみが自己を持つのであれば 自己組織化は生物系でしか見られないことになる。しか しながら非生物系でも自己組織化という名で多数の報告 例がある。そこで本論文では,非生物系で一体誰が自己 組織化を起こしているのかについて注目しながら説明し たい。 2 自己駆動体が作る自己組織化 バクテリアモーターのように環境に応答して自力で移 動できる物体を自己駆動体という。この場合の「自己」 とは動く仕掛けを持つ物体そのものであるので,例えば 樟脳粒をプラスチック船の船尾に接着した樟脳船は水面 を滑走する非生物自己駆動体と言える。一方,平らな面 に置かれたボールは「他者」が力を加えない限り転がら ないので自己駆動体とは言えない。さて非生物自己駆動 体として例示した樟脳船は,水の表面張力差を駆動力と して動く。具体的には Fig. 2 に示すように,船尾の樟脳 粒から樟脳分子が水面に広がると表面張力を低下させる のに対して船首は水の表面張力で引っ張られるので,異 方的な系である樟脳船は表面張力の高い船首に向かって 動く。ここで水面に広がった樟脳分子は昇華・溶解する ので,常に表面張力差が一定に保たれて,等速運動を持 続させることができる。つまり樟脳船は水面に着目する と非平衡・開放系といえる。一方,理想的な樟脳円板は 等方系であるのでつりあって動かないはずである。とこ ろが樟脳円板を水面に浮かべるときに生じる異方性(例 えば円板の浮かせ方)と一度動き出すと系の対称性が崩 れるので,樟脳円板は動き続ける。樟脳船にせよ樟脳円 板にせよ,このままでは水面を等速運動する単純な自己 駆動体であるが,本論文では生き生きとしたあたかも生 き物のように振る舞う自己駆動体,つまり自己組織化す る駆動体を紹介する4) 2・1 境界を使った樟脳円板の往復運動 樟脳円板を円環水路に浮かべると等速で一方向に水面 滑走し続ける。そこに水路に 1 枚仕切り板を入れると, 板に接近するごとに運動方向が反転する往復運動が生じ る4)。この往復運動の機構を,上述の自己組織化と関連 させて Fig. 3 を用いて説明する。まず円環水路に 1 枚仕 切り板を入れた水路は,水路の両端に境界がある一次元 水路とみなせる。その一次元水路に樟脳円板を置くと, 理想的には対称系のため,樟脳まわりの表面張力が均等 に低下して,最終的には水路の中心で停止し,水面の樟 脳濃度は均一に向かうはずである。ところが,上述のよ うに一度ある方向に運動すると異方性が保たれて境界 Fig. 1 自己組織化とエントロヒ°ー (a)均ーな初期条件(左)からの自己組織化(右)(マクスウェルの悪魔)。 (b)自己組織化が起こる場合,熱力学第二法則が成り立つための条件。 Fig. 2 樟脳船が水面滑走する仕組み。水面に展開した樟脳 分子は表面張力を低下させるが,昇華や溶解によっ て等速運動する非平衡開放系である。

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(又は壁)まで運動するが,樟脳円板が境界に接近すると, 接近した方の樟脳の水面濃度は高くなる。一方,昇華や 水相への溶解によって,境界から離れた水面の樟脳の水 面濃度は低くなる。これにより樟脳円板の表面張力差が 反転する。さらに逆側の壁に接近すると同様の反転が起 こり,往復運動が持続する。ここで非平衡・開放系と自 己組織化の関係が明確にわかる。つまり,水面に広がっ て吸着した樟脳は,昇華と溶解によって水面から脱離す る開放系である。一方,樟脳円板から樟脳は水面に常に 供給されているので,開放系によって非平衡が維持され て運動が継続する。さらに自身の運動と境界を利用して, 水面における樟脳円板の周りの樟脳濃度差,つまり非平 衡を自律的に反転させて往復運動という自己組織化を起 こしているのである。ここで観測するのは水面の樟脳濃 度であり,その樟脳分子は円板から常に供給される一方, 気相や水相に移動するので,濃度勾配つまり非平衡が保 たれる。この系のポイントは,樟脳濃度による非平衡が 駆動力になって運動するとともに,その運動様相が水面 に浮かべると,停止と運動を周期的に繰り返す振動運動 が生じる。この振動運動は次の機構で説明される。まず, 10 mM SDS 水溶液の表面張力(37 mN m-1)は飽和樟 脳水溶液(~8 mM)の表面張力(55 mN m-1)よりも 低いので,樟脳円板は駆動力を得られず停止したままで ある。ところが樟脳円板の底面では SDS と樟脳からな る複合体が形成する。時間とともにその複合体が底面を 拡散し,ある閾値を超えると底面から水面に漏れ出す。 10 mM SDS-8 mM 樟脳の混合水溶液の表面張力(35 mN m-1)が 10 mM SDS 水溶液の表面張力より低いので, 表面張力差が生じて,樟脳円板が加速される。このとき, 表面張力差で生じるマランゴニ流によって円板底面に蓄 積された複合体が一度に水面に放出されるので,円板は 元の停止状態に戻る。つまり振動運動の停止時間は複合 体の蓄積・拡散・水面漏出までにかかる時間に相当する。 この振動子は,バネ振り子のような線形振動子とは異な り,初期値に依存せず常に同じ振幅を示すので非線形振 動子と言える。そこで同じく非線形振動子である「鹿お どし」と比較したものを Table 1 に示す。「二つの可逆 な状態」と「自触媒過程」のように,非線形振動子には 普遍性があることがわかる。また非平衡条件と開放系に ついても共通点が見られる。さらにこの振動機構の正当 性を確かめるために,樟脳円板の底面中心にプラスチッ Fig. 3 一次元水路における樟脳円板の往復運動。樟脳の昇華 と溶解により,壁に近い側の樟脳濃度は壁から離れた 側の樟脳濃度も低いので表面張力の反転が生じる。 Table 1 非線形振動子の観点からの,鹿おどしと樟脳円板系の比較。

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ク板を接着し,樟脳円板と水面との接触面積 S を変え て実験した(Fig. 4a)。その結果,停止(S<15 mm2 と振動(S>15 mm2)の 2 つのモード分岐が見られ,振 動域にある S に依存して振動の最高速度が増加した(Fig. 4b)。これらの結果は,樟脳円板底面に蓄積する複合体 の量がある閾値以上であれば振動できるとともに,最高 速度が蓄積量で決まることを示唆している5) 2・3 複数の樟脳円板による自己組織化 ここでは,非線形素子である樟脳自己駆動体を複数個, 1 つの水面に浮かべた場合に生じる自己組織化につい て,末松信彦氏(明治大学)の研究を交えて紹介する。 ここでのポイントは,複数個の駆動体が勝手気ままに動 き回るだけでなく,駆動体間で相互作用が働き,系全体 にフィードバックがかかることで自己組織化するところ にある。私達は,魚,鳥,虫の集団運動を見かけること があり,その不思議なパターンに魅了される。ところが これらの現象の機構を解明するには複雑で再現性の確認 や個体の制御がなかなか困難と想像される。このような 観点から,非生物自己駆動体を用いた研究は有効である と考えられる。 まず 1 つの円環水路に複数の樟脳円板を浮かべた場 合,複数の運動モードが発現した。2 個の樟脳円板を浮 かべた場合,2 個の距離が一定に保たれた単指向等速運 動(Fig. 5a),2 個が同方向に進行しながら接近と離脱 を繰り返す振動運動(Fig. 5b),2 個が接近ごとに方向 を反転させる反転運動(Fig. 5c)の 3 種類の運動モード が見られた6)。ここで Fig. 5a では,2 個間の距離が同じ 場合(Fig. 5a1)と異なるクラスターの場合(Fig. 5a2) の 2 種類に大別され,前者は円環が小さい場合,後者は 円環が大きい場合によく見られる。これらの運動様相の 起こりやすさは初期の運動方向や水路径に依存すること がわかっている。1 つの円環水路に 7 個の樟脳円板を浮 かべた場合,より特徴的な運動パターンが見られた(Fig. 5d)。具体的には,6 個の樟脳円板が水路上に正六角形 を作るように分布するが,7 個目の樟脳円板が玉突きす るように動いて,正六角形の組み合わせが順番に入れ替 わる運動パターンを作る。さらに 12 個の場合には,車 の渋滞のように粗密波が伝播する渋滞の運動パターンを Fig. 4 (a)SDS 水面に浮かぶ樟脳円板系の模式図(樟脳円板の面積:38.5 mm2),(b)10 mMSDS 水面上における樟脳円板の振 動運動速度の時間変化(樟脳底面と水面との接触面積 S=(1)25.9,(2)38.5 mm2)。

Fig. 5 円環水路における複数((a-c)2 個,(d)7 個,(e)12 個)の樟脳円板の運動様相。(a)2 個間の距離が一定の等速運動(2 個間の距離が(a1)同じ,(a2)異なるクラスター),(b)距離が振動しながら一方向に進行,(c)反転,(d)王突き運動, (e)粗密波の渋滞運動。

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作る(Fig. 5e)7) 次に 1 つの正円水相(直径 40 mm)に樟脳円板(直 径 6 mm)を浮かべた場合,樟脳円板の個数に依存して, 一定速度の「連続運動」,振動と停止を繰り返す「振動 運動」,そして「停止」の 3 種類の運動モードが観測さ れる(Fig. 6a)8)。これは樟脳円板の数が増えると,展開 する樟脳分子密度も高くなるために表面張力が低下,つ まり駆動力の低下によって発現する現象である。しかし ながら振動という特徴的な運動モードを介するだけでな く,それらが不連続な様相変化である「分岐」として観 測される。このように密度をパラメータとした現象の分 岐について,クオラムセンシングと関連させた研究が行 われている8,9)。B. A. Gryzbowsky らの研究によると, 水を薄く張った水相に樟脳を含侵させた棒または円板状 のゲルを複数個浮かべると,例えば 4 個では 1 つの円環 パターン,13 個では二重円環パターンが自律的に形成 することと,これらは対流によって生じることを報告し ている10)。それに対して末松氏は,樟脳ゲル円板では 円環状の,樟脳円板では枝分かれのパターンができるこ とを報告している(Fig. 6b)11) 2・4 複数のサリチル酸エステル液滴による自己組織化 ここでは田中晋平氏(広島大学)が行っている,複数 の液滴による自己組織化について紹介する。実際には, サリチル酸エチル(ES)又はサリチル酸ブチル(BS) 液滴(10 µL,直径 2 mm)をシャーレ中の SDS 水溶液(濃 度 55 mM)に浮かべ,シャーレの蓋をして観察したと ころ,多様な運動様相が発現した12-14)。例えば 1 個の BS 液滴の場合,SDS 濃度に依存して,停止,自己反転 する往復運動(振幅小),及び壁を使った往復運動(壁 間の距離の半分の振幅)の 3 種類の運動に分岐する12) 低濃度 SDS では,BS 液滴進行方向と逆の水面に広がっ た BS が SDS と複合体を形成してバルクに溶解するこ とで,液滴のまわりの表面張力差の反転による液滴運動 の自己反転が起こる(Fig. 7a)。それに対して高濃度 SDS では,複合体の生成量が多いために表面張力差が 維持されたまま液滴が壁に接近するが,壁に近い BS の 濃度が高まり表面張力差が反転する。次に複数の ES 液 滴(例えば 90 個)では,ランダム運動,振動運動,1 つの円環形成,複数の円環形成と崩壊の繰り返し(Fig. 7b),最終的には結晶化,と時間変化する。またコの字 型に並んだ 5 個の ES 液滴が反転する現象も繰り返され る(Fig. 7c)。これはコの字の中心にある液滴がその両 隣の液滴の組み合わせを交代するように見える現象であ る13)。また SDS 水溶液相の境界の形が反映された空間 パターン形成についても報告されている14) このように複数個でランダムな運動が生じるだけでな く,駆動体間の相互作用が協同的に働くことで,マクロ レベルに発展するパターン形成を自律的な運動によって 発現することが可能になる。 3 おわりに 以上,非平衡開放系の自己組織化に関して,主に非平 衡開放系で動く自己駆動体がつくる自己組織化について 紹介した。これは反応拡散方程式と運動方程式の組み合 わせにより構築される自己組織化とも言える。つまり反 応拡散方程式と駆動力(ここで紹介したのは表面張力差) を分子レベルから設計できるので,化学構造に依存した 自己組織化を創出することが可能である。一方自己組織 化を生み出すには,現象を観測する場において,駆動力 が働き,物質を常に散逸させるために,開放系を条件と して与える必要がある。加えて自己駆動体については対 称性を持つ一方で,自身の動きで簡単に対称性が崩れる Fig. 6 (a)セルの中に樟脳円板を浮かべた場合の運動様相の分岐((a1)個数が少ない場合に見られる連続運動,(a2)個数が多 い場合に見られる同時振動(運動と停止の繰り返し))。(b)ゲルに樟脳を浸した樟脳ゲルで形成される円環パターンと樟 脳円板で形成される樹脂状パターン。

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もの,引力と斥力の両方の相互作用を持つ系が,多様な 運動様相を発現させることが可能である。 謝辞 本論文を取りまとめる上で,末松信彦 准教授(明治 大学),田中晋平 准教授(広島大学)には大変お世話に なりました。また非平衡系の自己組織化の研究を行う上 で,朝倉浩一 教授(慶応義塾大学),雨宮隆 教授(横 浜国立大学),西森拓 教授(明治大学),長山雅晴 教授(北 海道大学),北畑裕之 教授(千葉大学)には,長年の間, 有意義な議論を積み重ねることができましたことに感謝 申し上げます。そして,故三村昌泰 先生(広島大学名 誉教授)には,自己組織化に関して数理科学との融合研 究のご指導をいただきました。 本論文で紹介した私の研究については,科学研究費補 助金(JP17K05835, JP17KT0123, JP19H04205, JP20H02712, JP20H01871, JP21H00996),物質・デバイ ス領域共同研究拠点研究費(20211061),JSPS 二国間交 流事業(対ポーランド)研究費を受けて実施したもので す。 引用文献 1) 北原和夫,吉川研一,非平衡系の科学 I,講談社サイエ ンティフィック(1994).(Kitahara, K. et al. Science under nonequilibrium systems I. Kodansha Scientific, Tokyo(1994)) 2) 三池秀俊,森義仁,山口智彦,非平衡系の科学Ⅲ,講 談社サイエンティフィック(1997).(Miike, H. et al. Science under nonequilibrium systems Ⅲ . Kodansha Scientific, Tokyo(1997)) 3) 下村政嗣,山口智彦,自己組織化ハンドブック,エヌ・ テ ィ ー・ エ ス(2009).(Shimomura, M. et al. Hand-book of self-organization. NTS Inc. Tokyo(2009)) 4) Nakata, S. et al., eds., “Self-organized Motion”, Royal

Society of Chemistry(2018).

5) Xu, Y.; Takayama, N.; Er, H.; Nakata, S. J. Phys. Chem. B, 125, 1674(2021).

6) Nishi, K.; Wakai, K.; Ueda, T.; Yoshii, M.; Ikura, Y.S.; Nishimori, H.; Nakata, S.; Nagayama, M. Phys. Rev. E, 92, 022910(2015).

7) Ikura, Y.S.; Heisler, E.; Awazu, A.; Nishimori, H.; Naka-ta, S. Phys. Rev. E, 88, 012911(2013).

8) Suematsu, N.J.; Tateno, K.; Nakata, S.; Nishimori, H. J. Phys. Soc. Jpn., 84, 034802(2015).

9) Taylor, A.F.; Tinsley, M.R.; Wang, F.; Huang, Z.; Show-alter, K. Science, 323, 614(2009).

10) Soh, S.; Branicki, M.; Grzybowski, B.A. J. Phys. Chem. Lett., 2, 770(2011).

11) Nishimori, H.; Suematsu, N.J.; Nakata, S. J. Phys. Soc. Jpn., 86, 101012(2017). 12) Satoh, Y.; Sogabe, Y.; Kayahara, K.; Tanaka, S.; Nagaya-ma, M.; Nakata, S. Soft Matter, 13, 3422(2017). 13) Tanaka, S.; Sogabe, Y.; Nakata, S. Phys. Rev. E, 91, 032406(2015). 14) Čejková, J.; Schwarzenberger, K.; Eckert, K.; Tanaka, S. Colloid Surf. A, 566, 141(2019). Fig. 7 (a)SDS 水溶液上の BS 液滴の自己反転の機構(横からみた図),(b)多数の ES 液滴による時空間パターンの事例(上か ら見た写真),(c)5 個の液滴によるコの字の反転(上から見た図)。

Fig. 5 円環水路における複数((a-c)2 個, (d)7 個, (e)12 個)の樟脳円板の運動様相。(a)2 個間の距離が一定の等速運動(2
Fig. 7  (a)SDS 水溶液上の BS 液滴の自己反転の機構(横からみた図),(b)多数の ES 液滴による時空間パターンの事例(上か

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