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<研究ノート>小学校英語学習経験者の中学時代における英語学習への心構え、態度--統計・分析手法をたどって

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Academic year: 2021

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(1)小学校英語学習経験者の中学時代 における英語学習への心構 え、態度 統 計 ・分 析 手 法 をた どっ て 大村 1.は. 吉弘. じめ に. グ ロ ー バ ル 化 の 進 展 に伴 い 、 ア ジ ア の 国 々 に お い て 早 期 英 語 教 育 が 実 施 され て い るが 、 わが 国で も、 平 成19年10月. に中央 教 育 審 議 会 の 「審 議 の ま とめ 」 に基 づ く学 習 指 導 要 領. の改 訂 にお い て、 平 成23年 度 か ら小 学 校5・6年. にお け る外 国 語 活 動 の 必 修 化 が 行 わ れ る. こ とが示 され た。 そ こ で、 日本 児 童 英 語 教 育 学 会(JASTEC)関. 西 支 部 プ ロ ジ ェ ク トチ ー ム(代 表:樋 口. 忠 彦)は 、 小 学 校 英 語 教 育 が 、 その 後 の英 語 学 習 にお い て学 習 者 に与 え る影 響 に 関す る調 査 を継 続 して 行 っ た(樋 口他2007、2008参. 照)。2007で は小6、 中1、 中2の 児 童 ・生 徒. を対 象 に実 施 した 技 能 お よ び情 意 面 調 査 の 分 析 を示 した が 、 情 意 面 の 分 析 は 因子 分 析 に よ っ て抽 出 され た もので は な くあ らか じめ 設 定 した カ テ ゴ リー に よ る比 較 で あ っ た。2008 で は小6、 中3の 児 童 ・生徒 を対 象 に実施 した技 能 お よ び情 意 面 調 査 の 分析 を行 って お り、 情 意 面 の分 析 は 因子 分 析 に よっ て抽 出 され た 因子 に基 づ く手 法 を とっ て い る。 そ こで 本 稿 で は、2007の デ ー タ と2008の デ ー タ を統 合 し、小 学校 時代 の英 語 学 習 経 験 が 中学1年 生 、 2年 生 、3年 生 の英 語 学 習 に及 ぼ す 情 意 面 の分 析 を因 子 分 析 の 手 法 を用 い て行 い 、 学 年 ご との 比 較 を して み た い 。 なお 、 本稿 は同様 の 分 析 を行 お う とす る語 文系 出 身 の 若 手 研 究 者 が 同様 の手 法 を用 い た分 析 が行 え る よ う、 分 析 手 法 を丁 寧 に た どっ て い く とい う解 説 方 式 で 記 述 して い く。 統 計 の専 門 知 識 をそ れ ほ ど用 い ず 、SPSSと. エ クセ ル を用 い た 範 囲 で 可. 能 な分 析 手 法 解 説 の た め の論 文 で あ るの で 、 小 学 校 英 語 教 育 の影 響 に 関す る先 行 研 究 は割 愛 す る。. 2.調 査 2-1.調 査 目的 小 学 校 英 語 活 動 の情 意 面 にお け る成 果 と問題 点 を明 らか にす る た め に、 英 語 を教 科 と し て学 習 す る2地 区(開 始 学 年 ・学 習 時 間 数 が 異 な る)お よび小 学 校 で 英 語 学 習 を ほ とん ど 経 験 して い な い1地 区の 中学 生 を対 象 に、 ア ンケ ー ト調 査 を実 施 した。 これ らの 結 果 に基 づ き、 上 記3地 区 の学 習 者 の 中1、 中2、 中3段 階 で の 情 意 面 に見 られ る傾 向 を明 らか に. 一ll3一.

(2) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. した い 。. 2-2.調 査 対 象 校 の 英 語教 育 A地 区 の小 学 校 は研 究 開 発校 で 、 教科 「英 語 」 と して英 語 教 育 を小1か. ら6年 間週1回. 実 施 して お り、小 学 校 段 階 で 、英 語 学 習 総 時 間 数 が350時 間 に な って い る。B地 区 は英 語 教 育 特 区 の小 学 校 で、 教 科 「英 語 」 と して 小5か り、 小 学 校 段 階 の 英 語 学 習 総 時 間 数 は約70時. ら2年 間 週1回 英 語 教 育 を 実 施 して お. 間 で あ る。C地 区 で は 「 総 合 的 な学 習 の 時. 間」 に年2時 間 程 度 の英 語 活 動 を実 施 して い る だ け で あ り、小 学 校 時 代 に は ほ とん ど英 語 学 習 は 実 施 さ れ て い ない と言 っ て よい だ ろ う。A、B、C地. 区 の小 学 校 段 階 で の指 導 形 態. と英 語 授 業 時 間数 は次 の通 りで あ る。. 表1調. 査対 象地 区 の小 学 校 にお け る英 語 授 業形 態 ・時 間 数. 小学校英語学習 総時間数. 英語学習頻度. 小 学 校 にお け る英 語 授 業 形 態 A地 区. 担 任 ・専 科 教 員 ・ALTのTT. 小1か ら週1回. 計 約350時. B地 区. 担 任 ・専 科 教 員 ・ALTのTT. 小5・6で. 週1回. 計約70時. C地 区. 担 任 ・ALTのTT. 小5・6で. 年2回. 計4時 間. 2-3.調. 間. 間. 査 対 象 ・調 査 時 期. 各 地 区 ・学 年 の 調 査 対 象 者 数 は 大 阪 府 下 の 中 学 生309名(男 で 、 校 区 ・学 年 別 の 内 訳 は 表2の. 通 りで あ る 。A地. 子168名. 、 女 子141名). 区 の 生 徒 の 中 で 、 中 学 か ら転 入 し た た. め 小 学 英 語 学 習 非 経 験 で あ る 者 は 除 外 して あ る 。B地. 区 の 生 徒 の 中 で 、 学 校 外 で 小 学 校5. 年 生 以 前 か らの 英 語 学 習 経 験 者 、 お よ び 中 学 か ら の 転 入 生 で 小 学 英 語 学 習 非 経 験 者 は 除 外 して あ る 。C地. 区 の 生 徒 の 中 で 、 学 校 外 で の 小 学 英 語 学 習 経 験 者 は 除 外 して あ る 。. 調 査 は 、 中 学1・2年. 生 は2006年12月. ∼2007年1月. 、 中 学3年. 生 は2007年11月. に. 行 っ た 。 年 度 に よ り ア ン ケ ー ト調 査 実 施 可 能 な ク ラ ス 数 に 偏 りが あ り、 さ ら に 分 析 除 外 者 が あ る た め 母 数 が 少 な い が 、 こ こ で は 表2の. 回 答 者 の デ ー タ を 用 い て 分 析 を行 う こ と とす. る。. 一ll4一.

(3) 小学校英語学習. 表2:ア. ン ケ ー ト回 答 者 数(N=309). 地区 A 1 学 年2 3 合. B 24. 35. 50. 109. 23. 34. 46. 103. 27. 39. 31. 97. 74. 108. 127. 309. 計. 2-4.調. 合計. C. 表2の. 査内容 生 徒 に対 し て 、 英 語 学 習 に 関 す る 質 問 に 、5段. え ば そ う思 う、C:ど な い)で. ち ら と も言 え な い 、D:ど. 階(A:そ. ち ら か と言. ち ら か と 言 え ば そ う 思 わ な い 、E:そ. マ ー ク シ ー トを 用 い て 答 え る 形 式 の 質 問 紙 調 査 を 行 っ た 。 分 析 は2007年. 施 し た ア ン ケ ー ト32項. 目 を 基 準 に して い る が 、2006年. 度2007年. し異 な る た め 、 す べ て の 学 生 が 回 答 した 英 語 学 習 指 向 性 尺 度28項 質 問 内 容 は 表3の. 表3:質. う 思 う 、B:ど. 目 に つ い て 分 析 を 行 う。. 通 りであ る。. 問項 目 英 語 で 聞 い た り話 した りす る力 を つ け た い の で 、 英 語 を 学 習 し て い る 。. Q6. 英 語 で 読 ん だ り書 い た りす る 力 を つ け た い の で 、 英 語 を学 習 して い る 。. Q9. 世 界 の 共 通 語 で あ る英語 を学 習 して お か な い と将 来不 利 にな る か ら英 語 を学 習 して い る。 英 語 の 成 績 が い い と ほ め ら れ る の で 、 英 語 を 学 習 して い る 。. Q10. 学校 の 試験 や 入 試 で よい 成績 を取 りた い の で 、英 語 を学 習 して い る 。. Q11. 将 来 就 職 の 役 に 立 つ の で 、 英 語 を 学 習 して い る 。. Q12. 外 国 の 人 々 と 友 達 に な りた い の で 、 英 語 を学 習 して い る 。. Q13. 度 に実. 度 の ア ン ケ ー ト項 目が 少. Q5. Q7. う思 わ. 過 去 に 習 っ た 英 語 の 先 生 や 今 習 っ て い る 英 語 の 先 生 の よ う に な りた い の で 、 英 語 を 学 習 して い る 。. Q14. 外 国 の 文 化 や 考 え方 に関 心 が あ るの で 、 英語 を学 習 して い る。. Q15. 英 語 が よ くで き る 人 だ と か 、 上 手 だ と 思 わ れ た い か ら 、 英 語 を学 習 して い る 。. Q16. 英 語 を 学 習 す る こ と は 楽 しい 。. Q17. 英語 の学 習 を これ か ら も続 け た い 。. Q20. 家庭 で他 の教 科 に比べ て 、英 語 の勉 強 を よ くす る。. Q21. 機 会 が あ れ ば 、 で き るだ け英 語 を話 そ う と思 う。. Q23 Q24. 外 国 の 人 に 英 語 で 話 しか け ら れ た ら 、 英 語 を う ま く話 せ な くて も 、 ジ ェ ス チ ャ ー な ど を 多 く交 え て 話 した い 。. 外 国 の 人 と交 流 す る機 会 が あ れ ば 、 で きる だ け参 加 した い 。. 一ll5一.

(4) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. Q25. 間 違 い を気 にせ ず 英 語 を使 う努 力 を して い る。. Q26. 日本 文化 や 日本 人 の 考 え方 につ い て勉 強 した い 。. Q27. 日本 文化 や 日本 人 の 考 え方 を外 国 の 人 々に伝 え る こ と に関 心 が あ る 。. Q28. 外 国 文化 や外 国 人 の 考 え方 に関 心 が あ る。. Q29. 日 本 と外 国 と は 強 い つ な が りが あ る と 思 う 。. Q30. 日本 人 と外 国 人 の 考 え 方 の 共 通 点 や相 違 点 を勉 強 した い 。 地球 温 暖 化 な ど世 界 に共 通 す る問 題 を解 決 す るた め に、協 力 しよ う とす る姿. Q31. 勢 が 必 要 だ と思 う。. Q32. 英 語 学 習 を 通 して 、 自分 の 良 い と こ ろ が わ か る よ う に な っ た 。. Q33. 英 語 学 習 を 通 して 、 自分 は 周 りの 人 々 に 認 め ら れ て い る と 思 う よ う に な っ た 。. Q34. 英 語 学 習 を 通 して 、 友 達 の 良 い と こ ろ が わ か る よ う に な っ た 。. Q35. 英 語 学 習 を 通 して 、 友 達 の 考 え や 気 持 ち を大 切 に し よ う と 思 う よ う に な っ た 。. Q36. 英語 学 習 を通 して 、 先生 や 友 達 の 話 を注 意深 く聞 くよ う にな っ た 。. 3.調. 査 結 果 と考 察. 本 節 で は 、2006年. 度 に 実 施 し た 中 学1・2年. 生 の 調 査 結 果 と2007年. 度 に 実 施 し た 中 学3. 年 生 の 情 意 面 の 調 査 結 果 を示 し、 分 析 お よ び 考 察 を複 数 の 手 法 で 試 み る 。 分 析 に はSPSS お よ びExcelを. 用 い た。. 今 回 は 欠 損 値 は な い の で 、 調 査 対 象 者309名 ず 、 英 語 学 習 指 向 性 尺 度28項. す べ ての デ ー タ を用 い て分 析 を行 っ た。 ま. 目 の 平 均 値 と標 準 偏 差 を 算 出 す る 。 マ ー ク シ ー トの 回 答 を. カ ー ド リ ー ダ ー を 用 い て 読 み 取 り、Excelに C-3点. 、D-2点. 、E-1点. 3-1.各. 項 目の チ ェ ック. 平 均 値+SDが. 出 力 す る 。 そ れ か らA-5点. と 置 き 換 え 、 す べ て の デ ー タ をSPSSに. 、B-4点. 、. 読 み込 む。. 「取 り う る 最 大 値 以 上 と な る 」 と 『天 井 効 果 あ り』、 平 均 値 一SDが. 「取 り う る 最 低 値 以 下 と な る 」 と 『フ ロ ア 効 果 あ り』 と認 め ら れ 、 除 外 し た 方 が よ い と さ れ る 。 そ こ で 先 ほ どSPSSに し、 平 均 値+SD(標. 表4:天. 読 み 込 ん だ デ ー タ か ら 記 述 統 計 量 を 出 力 し、Excelに. 準 偏 差)と. 平 均 値 一SDを. 算 出 す る(表4参. コピー. 照)。. 井 効 果 ・フ ロ ア 効 果 の チ ェ ッ ク. 度数. 最小値. 最大値. 平均値. Q5. 309. 1. 5. 321. 1,269. 448. 1.94. Q6. 308. 1. 5. 3.02. 1,349. 4.37. 1.67. Q7. 309. 1. 5. 3.13. 1290. 4.42. 1.84. Q9. 309. 1. 5. 2.38. 1,163. 3.54. 1.21. 一ll6一. 標準偏差. 平 均+SD. 平 均 一SD.

(5) 小学校英語学習. 1. 0. 1. 0. 1. 9. 1. 9. 1. 2. 1. 2. 1. 7. 1. 8. 1. 4. 1. 6. 1. 5. 1. 3485030014591744565720234 O. 6. 8840384359156068908340457. O. 2. 3. ●. 8. 7. ●. 1. 3. ●. 2. 1. ・. 1. 3. O. 3. 8. ●. 1 ●. 3 ●. 2 ●. 4 O. 2 O. 9 ●. 1 ●. 7 ●. 1 ・. 4 O. 1 O. 2 ●. 1 ●. 9 ●. 1 ・. 4 0. 2. 3 ・. 6 ・. 3. 9. 3. 3. 4. 1. 6. 3. 3. 1. 2. 3. 4. 1 ●. 4 ・. 9 ●. 4. 5055628614166506997881717222121122322111111200011. 2. 0. 4. 4 O. 4. ・. 1. 2. 3. 3. 5. 7. 4. 3. 6. 2. 4. 4. 6. 0. 8. 5. 1. 5. 8. 1. 5. 8000000000000000000000000333333333333333333333333. 1. 5. O. 9. 7. 8. 6. 1. 1. 3. 2. 1. 4. 1. 8. 3. 4 ・. 5 ●. 4. 4. 9. 5. 3. 2. 2. 2. 3. 4. 1. 7. 1 ●. 5. 1. 8. O. 1 ●. 5. 1. 8. ●. 1. 1. 5. 1. 8. ・. 1. ●. 1. 1. ●. 5. 1. 9. O. 1. ●. 5. 1. 8. ●. 1. 5. 1. 8. O. 1. 1. 1. ●. 5. 1. 8. O. 1. ●. 5. 1. 8. ●. 1. 5. 1. 8. ・. 1. 1. 1. 5. 1. 8. ・ ・. 5. 1. 8. ●. 5. 5. 1. 8. ●. 3. 0617262236824856786030346. 9. 2. 2. 6. 2. 2. 2. 3. 9. 2. 2. 6. 5. 2. 2. 7. 0. 2. 2. 5. 1. 7. ・ ・ ●. 5. 1. 8. ⋮ ●. 5. 1. 9. O. 1. 4. 5. 1. 8. O. 1. 3. 5. 1. 9. ●. 1. 0. 5. 1. 9. ・. 1. 3. 5. 1. 9. 0. l. 8. 5. 2. 2. 0. 3. 2. 3. 0. 5. 2. 3. 7. 3. 2. 2. 5. 7. 3. 2. 4. 5. 1. 9. 一ll7一. 数. デ ー タ を 用 い て 「因 子 分 析 」 を行 う 。 「変 数 」 欄 に 、28変. 先 ほ ど 読 み 込 ん だSPSSの. 目につ い て分 析 を行 う こ とにす る。. 語 学 習 指 向 性 尺 度 全28項. 3. 1. 9. 目の 因 子 分 析 を 行 う 。 こ こ で は 、 英 語 学 習 志 向 性 尺 度 が 何 因 子 構 造 と な る の. ま ず 、1回. 9. 0 1 2 3 4 5 6 7 0 1 3 4 5 6 7 8 9 0 1 2 3 4 5 6111111112222222223333333QQQQQQQQQQQQQQQQQQQQQQQQ. 目の 因子 分 析. 3-2.1回. 下 の 値 も な い こ とか ら、 フ ロ ア 効 果 の 見 られ る 項 目 も な か っ た の で 、 英 値 」 す な わ ち1以. 「取 り う る 最 低 い こ と か ら 天 井 効 果 の 見 ら れ る 項 目 は な か っ た 。 ま た 、 平 均 値 一SDが. 超 え る値 は な 「取 り う る 最 大 値 」 す な わ ち5を ら わ か る よ う に 、 平 均 値+SDが 表4か. か の 目安 を つ け る 。. を 指 定 す る 。 因 子 抽 出 方 法 は 「主 因 子 法 」 を 用 い る こ と に す る 。 ま た 、 傾 き を チ ェ ッ ク す.

(6) 教養 ・外国語教育セ ンター紀要. る た め に 、 「ス ク リ ー プ ロ ッ ト」 に チ ェ ッ ク を 入 れ 、 続 行 す る と 、 「説 明 さ れ た 分 散 の 合 計 」 の 出 力 は 表5の. 表5:説. 因子. よ うに な る。. 明 され た分 散 の 合 計. 抽出後の負荷量平方和. 初 期 の 固有 値. 合計. 分 散 の%. 累積%. 合計. 分 散 の%. 累積%. 1. 11,063. 39,512. 39,512. 10,629. 37,961. 37,961. 2. 2,088. 7,457. 46,969. 1,642. 5,865. 43,826. 3. 1,649. 5,890. 52,859. 1,217. 4,347. 48,172. 4. 1,419. 5,067. 57,927. .993. 3,545. 51,718. 5. 1,195. 4,268. 62,194. .729. 2,602. 54,320. 6. .950. 3,394. 65,588. 7. .904. 3,227. 68,815. 8. .780. 2,784. 71,599. 9. .681. 2,432. 74,031. 10. .657. 2,348. 76,379. 11. .582. 2,077. 78,456. 12. .559. 1,997. 80,453. 13. .513. 1,831. 82,284. 14. .478. 1,707. 83,991. 15. .449. 1,604. 85,595. 16. .440. 1,572. 87,168. 17. .419. 1,495. 88,662. 18. .413. 1,474. 90,136. 19. .371. 1,323. 91,459. 20. .354. 1,263. 92,722. 21. .341. 1,216. 93,939. 22. .318. 1,135. 95,074. 23. .275. .982. 96,056. 24. .265. .947. 97,003. 25. .243. .868. 97,871. 26. .220. .786. 98,657. 27. .195. .695. 99,352. 28. .181. .648. 100,000. 因子 抽 出法:主 因 子 法. 一ll8一.

(7) 小学校英語学習. 説 明 さ れ た 分 散 の 合 計 の 「初 期 の 固 有 値 」 を 見 る と、 大 き い も の か ら11.063,2.088, 1.649,1.419,1.195… 52.859%、5因 第1因. と 変 化 し て い る 。 累 積%を. 子 で62.194%を. 見 る と 、3因. 子 で28項. 説 明 し て い る 。 次 に ス ク リ ー プ ロ ッ ト(図1)を. 子 だ け が 大 き く突 出 し て い る が 、 そ れ で も、3因. 目の 全 分 散 の 見 て み よ う。. 子 構造 、4因 子 構造 、 ま た は5. 因 子 構 造 が 考 え られ る 。. 図1因. 子 の ス ク リープ ロ ッ ト 因子のスクリープロット. 因子の番号. 3-3.2回. 目の 因子 分 析. ス ク リ ー プ ロ ッ トか ら で は 因 子 群 数 が 確 定 で き な い の で 、3通 4・5因. りの 因 子 分 析 を行 う 。3・. 子 構 造 を仮 定 し、 回 転 を か け 、 項 目 の 取 捨 選 択 を 行 っ て い く。 因 子 分 析 に よ っ て. 得 ら れ る 因 子 は 英 語 学 習 志 向 性 の 下 位 概 念 で あ り、 相 互 に 正 の 関 連 が 想 定 さ れ る た め 、 斜 交 回 転 の1つ. で あ る プ ロ マ ッ ク ス 回 転 を行 っ て み る 。 そ こ で 、 先 ほ ど と 同 じ く28項. 目の. デ ー タ に 対 し て 因 子 分 析 を 行 う 。 今 回 も 「主 因 子 法 」 を 用 い る が 、 因 子 数 を 「3・4・5」 に 固 定 し、 回 転 を 「プ ロ マ ッ ク ス 回 転 」 と指 定 す る 。 さ ら に 、 プ ロ マ ッ ク ス 回 転 後 の 因 子 パ タ ー ン を 見 や す くす る た め 、 「系 数 の 表 示 書 式 」 を サ イ ズ に よ っ て 並 べ 替 え さ せ 、 因 子 負 荷 量 の 順 に 項 目 を 並 べ 替 え る よ う に す る 。 そ の 結 果 、3因 子 構 造 で は 複 数 因 子 に 高 い 負 荷 量 を示 した 項 目 が2つ. あ り、 さ ら に 第1因. 子 に14項. 一ll9一. 目 も あ り、 因 子 が う ま く解 釈 で き.

(8) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. な い 。 ま た5因. 子 構 造 で は 、 因 子 負 荷 量 が.400を. 次 に 示 す よ う に 、4因. 下 回 る 項 目 が5つ. 子構 造 が最 も適 当 で あ る こ とが確 認 で きた 。. ま ず 、 因 子 抽 出 後 の 共 通 性 の チ ェ ッ ク で あ る が 、 表6が の共 通 性 が や や 低 い 値 を示 してい る。. 表6:4因. 子構 造. もあ っ た 。 従 っ て、. 共通性. 一120一. 示 す よ う に 、Ql3の. 因子 抽 出後.

(9) 小学校英語学習. Q33英. 語 学 習 を通 し て 、 自分 は 周 りの 人 々 に 認 め ら れ て い る と思 う よ う. .597. .603. .686. .671. Q35英 語 学 習 を通 して 、 友 達 の 考 え や 気 持 ち を 大 切 に し よ う と思 う よ う に な った。. .695. .726. Q36英. .606. .600. Q13過 去 に習 った 英 語 の先 生 や今 習 っ てい る英 語 の 先 生 の よ うにな りた い の で 、 英 語 を 学 習 して い る 。. .300. .220. Q24外. .397. .309. に な った。 Q34英. 語 学 習 を通 して 、 友 達 の 良 い と こ ろ が わ か る よ う に な っ た 。. 語 学 習 を 通 して 、 先 生 や 友 達 の 話 を注 意 深 く聞 くよ う に な っ た 。. 国 の 人 と交 流 す る機 会 が あ れ ば 、 で き る だ け 参 加 した い 。. 因子 抽 出法:主 因 子 法. 次 に 、 出 力 の 中 で 、 パ タ ー ン行 列 を 見 て み る と、 表7で. は プ ロマ ックス 回転 後 の 因子 パ. タ ー ンが 示 さ れ て お り、 どの 因 子 に 最 も高 い 負 荷 量 を 示 し た か が グ ル ー プ ご と に 示 さ れ て い る。. 表7:4因. 子構 造. パ タ ー ン 行 列a. 因子 1 Q17英. 語 の 学 習 を こ れ か ら も続 け た い 。. Q21機. 会 が あ れ ば 、 で き る だ け 英 語 を話 そ う と. 思 う。 Q24外. 国 の 人 と交 流 す る 機 会 が あ れ ば 、 で き る. だ け 参 加 した い 。 Q16英. Q5英. 語 を学 習 す る こ と は 楽 し い 。. 語 で 聞 い た り話 した りす る力 をつ け た い. の で 、 英 語 を学 習 して い る 。 Q12外. 3. 4. .774. .023. .669. ..039. .087. ..079. .651. 一 .225. .145. 一 .243. 第1因 子. 一 ,006. に最 も高 い負 荷 量. .643. .271. .613. .103. 一 .204. .ユ49. .029. .124. .096. 違 い を気 にせ ず 英 語 を使 う努 力 を して い. .606. .570. 一 .036. .110. .164. .005. .Ol5. 一 ,060. る 。. Q23外. 国 の人 に英 語 で 話 しか け られ た ら、 英 語. を う ま く話 せ な くて も、 ジ ェ ス チ ャ ー な ど を 多. .534. 一 .129. .249. .003. く交 え て 話 した い 。. Q20家. を示 した グループ. 国 の 人 々 と友 達 に な りた い の で 、 英 語 を. 学 習 して い る 。. Q25間. 2. 庭 で他 の教 科 に比 べ て 、英 語 の勉 強 を よ. くす る 。. Q6英 語 で 読 ん だ り書 い た りす る 力 を つ け た い の で 、 英 語 を学 習 して い る 。. 一121一. .451. .026. 一 .138. .311. .433. .276. 一 .012. .096.

(10) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. Q13過. 去 に習 った 英 語 の 先生 や今 習 っ て い る英. 語 の 先 生 の よ う に な りた い の で 、 英 語 を 学 習 し. .316. .171. .081. .835. .048. 一 .106. .082. .832. .032. 一 ,148. .762. .043. 一 .003. .053. て い る。. Q35英. 語 学 習 を 通 して 、 友 達 の 考 え や 気 持 ち を. 大 切 に し よ う と思 う よ う に な っ た 。 Q34英. 語 学 習 を通 して 、 友 達 の 良 い と こ ろ が わ. か る よ うにな っ た。 Q33英 語 学 習 を通 し て 、 自分 は 周 りの 人 々 に 認 め られ て い る と思 う よ う に な っ た 。 Q36英. 語 学 習 を 通 して 、 先 生 や 友 達 の 話 を 注 意. 一.246. を示 した 一.037. 深 く聞 く よ う に な っ た 。 Q32英. 語 学 習 を通 し て 、 自分 の 良 い と こ ろ が わ. か る よ うにな っ た。. Q28外. 国文 化 や外 国 人 の考 え方 に 関心 が あ る。. Q30日. 本 人 と外 国 人 の考 え方 の共 通 点 や 相 違 点. を 勉 強 した い 。. Q27日. 本 文 化 や 日本 人 の 考 え方 を外 国 の人 々 に. 伝 え る こ とに関心 が あ る。 Q26日. 本 文 化 や 日本 人 の 考 え 方 に つ い て 勉 強 し. た い。. Q31地. .174. .119 .llO .043. .025 ..058. .727. .660 一 .001. .011. 一 .060. .263. .123. 一 .013. 一 ,020. .824. 一 .064. .824. 一 ,064. .758. .599. グループ. .029. .121. 一 ,020. 第3因 子 に最 も高 い負 荷 量 を示 した. 球 温 暖 化 な ど世 界 に共 通 す る 問題 を解 決. す る た め に 、協 力 し よ う とす る姿 勢 が 必 要 だ と. 第2因 子 に最 も高 い負 荷 量. 一.008. .173. .535. .029. ..098. .274. .511. .102. .320. .039. .358. .071. グループ. 思 う。. Q29日. 本 と外 国 と は 強 い つ な が りが あ る と思 う 。. Q14外. 国 の文 化 や 考 え方 に関 心 が あ る の で、 英. 語 を学 習 して い る。 Q9英. 語 の 成 績 が い い と ほ め られ る の で 、 英 語. 一 〇202. を学 習 して い る。 Q10学. 校 の 試 験 や 入 試 で よ い 成 績 を 取 りた い の. で 、 英 語 を学 習 して い る 。 Q15英. .052. .141. 一 ,143. 一 .081. .798. 一 .002. .726. を示 した. 語 が よ くで き る 人 だ と か 、 上 手 だ と思 わ. れ た い か ら、 英 語 を 学 習 して い る 。. 一.044. 一 .026. .102. .656. Q7世 界 の共 通 語 で あ る英 語 を学 習 して お か な い と将 来不 利 に な るか ら英 語 を学 習 して い る。. .213. 一 ,003. .120. .486. Q11将 来 就 職 の 役 に 立 つ の で 、 英 語 を学 習 して い る。. .208. 一 .125. .224. .418. 因 子 抽 出 法:主. 因子法. 回 転 法:Kaiserの a.7回. 第4因 子 に最 も高 い負 荷 量. 正 規 化 を伴 う プ ロ マ ッ ク ス 法. の 反 復 で 回 転 が 収 束 し ま した 。. 一122一. グループ.

(11) 小学校英語学習. 各 項 目 の 因 子 負 荷 量 を 見 て み る と、Q13、Q14の. 因 子 負 荷 量 が.400を. 下 回 っ て い たた め 、. こ れ らの 項 目 を は ず し て 再 度 因 子 分 析 を 行 っ た 結 果 、 共 通 性 の 低 い 因 子 も な く な っ た 。 最 終 的 な 因 子 構造 が 確 定 し た パ タ ー ン行 列 は 表8の. 表8:4因. 子 構 造(最. 終)パ. 通 りで あ る 。. タ ー ン 行 列a. 因子 1 Q17英. 語 の 学 習 を こ れ か ら も続 け た い 。. Q21機. 会 が あ れ ば、 で きる だ け 英 語 を話 そ う と. 思 う。. .761 .668. 2 .017 一,034. 3 一 .179. .087 一 ,124. .626. .262. .624. .124. .006. Q24外 国 の 人 と交 流 す る機 会 が あ れ ば、 で きる だ け参 加 した い。. .615. ..225. .160. Q25間 る。. 違 い を気 に せ ず 英 語 を使 う努 力 を して い. .589. .122. Q12外. 国 の 人 々 と 友 達 に な りた い の で 、 英 語 を. Q16英. Q5英. 語 を学 習 す る こ と は 楽 し い 。. 語 で 聞 い た り話 した りす る力 をつ け た いの. で 、 英 語 を学 習 して い る 。. 学 習 して い る 。. Q23外. 一 .008. 4 .121 一.075. 一 .003. .091. 一 .223. 一 ,069. 第1因 子 に最 も高 い負 荷 量 を示 し た. .578. 一 ,022. ユ61. .027. .545. 一,124. .247. .001. グループ. 国 の 人 に 英 語 で話 しか け られ た ら、英 語. を う ま く話 せ な くて も、 ジ ェ ス チ ャ ー な ど を多 く 交 えて 話 した い。. Q20家. 庭 で他 の 教 科 に比 べ て 、 英 語 の勉 強 を よ. くす る 。. Q6英. 語 で読 ん だ り書 い た りす る力 をつ け た いの. で 、 英 語 を学 習 して い る 。 Q34英. 語 学 習 を通 して、 友 達 の 良 い と ころ が わ. か る よ うにな っ た。 Q35英. 語 学 習 を 通 して 、 友 達 の 考 え や 気 持 ち を. 大 切 に し よ う と思 う よ う に な っ た 。 Q33英 語 学 習 を 通 し て 、 自分 は 周 り の 人 々 に 認 め られ て い る と思 う よ う に な っ た 。 Q36英. 語 学 習 を 通 して 、 先 生 や 友 達 の 話 を注 意. 深 く聞 く よ う に な っ た 。 Q32英. .015. 一 .113. .309. .444. .298. 一 .040. .088. .075. .836. .023. 一 .140. .078. .836. .044. 一,101. 一.246. .763. .036. 一 .035. .722. .128. .178. 一,017. 第2因 子 に最 も高 い負 荷 量 を示 した. 語 学 習 を 通 し て 、 自分 の 良 い と こ ろ が わ. か る よ うにな っ た。. Q28外. .449. 国文 化 や外 国 人 の考 え方 に 関心 が あ る。. 一123一. ユ07. .662. .119. .003. 一 .016. .817. .035 一.056. グループ.

(12) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. Q30日. 本 人 と外 国人 の 考 え方 の 共 通 点 や 相 違 点. を 勉 強 した い 。. Q27日 本 文 化 や 日本 人 の考 え 方 を外 国 の 人 々 に 伝 え る こ とに関心 が あ る。 Q26日. 本 文 化 や 日本 人 の 考 え 方 に つ い て 勉 強 し. た い。. Q31地. .046. .027. .020. .806. 一,063. .265. 一.046. 一.052. .763. .130. .593. ..Ol9. 第3因 子 に最 も高 い負 荷 量 を示 した. 球 温 暖 化 な ど世 界 に共 通 す る問 題 を解 決. す るた め に、 協 力 しよ うとす る姿 勢 が 必 要 だ と思. グループ .027. .186. .511. .020. 一.079. .289. .481. .099. 一,210. .144. う。. Q29日. 本 と外 国 と は 強 い つ な が りが あ る と思 う。. Q9英. 語 の成 績 が い い とほめ られ る の で、 英 語 を. 学 習 して い る 。 Q10学. 校 の 試 験 や入 試 で よい 成 績 を取 りた い の. で 、 英 語 を学 習 して い る 。 Q15英. 語 が よ くで き る 人 だ と か 、 上 手 だ と 思 わ. れ た い か ら、 英 語 を 学 習 して い る 。. .078. 一.055. .231. Q11将 来 就 職 の 役 に 立 つ の で 、 英 語 を 学 習 して い る。. .212. .712. .660. 第4因 子 に最 も高 い負 荷 量. .106. .476. グループ. .227. .415. .101. 一,021. .009. 一,123. 正 規 化 を伴 う プ ロ マ ッ ク ス 法. の 反 復 で 回 転 が 収 束 し ま した 。. さ ら に 説 明 さ れ た 分 散 の 合 計 と 因 子 問 相 関 も見 る と、 表9、. 表9:説. 表10が. 得 られ る 。. 明 され た分 散 の 合 計. 抽出後の負荷量平方和. 初 期の固有値. 因子. 合計 1. 一 .002. 因子法. 回 転 法:Kaiserの a.7回. .802. を示 した. Q7世 界 の共 通 語 で あ る英 語 を学 習 して おか ない と将 来不 利 に な るか ら英 語 を学習 して い る。. 因 子 抽 出 法:主. 一,141. 一 ,083. 10,406. 9自. 2,076. り0. 1,637. 4. 1,394. 分 散 の%. 累積%. 合計. 分 散 の%. 累積%. 回転 後 の負 荷 量 平 方和a. 合計. 40,023. 40,023. 9,954. 38,286. 38,286. 7,716. 7,983. 48,006. 1,604. 6,168. 44,454. 7,256. 6,295. 54,300. 1,174. 4,515. 48,969. 7,374. 5,362. 59,663. .954. 3,668. 52,636. 6,250. 一124一.

(13) 小学校英語学習. 表10:因. 子相関行列. 因子 -⊥ 9倉 り ∂. 4. 1. 2. 3. 4. 1,000. .544. .622. .593. .544. 1,000. .595. .571. .622. .595. 1,000. .523. .593. .571. .523. 1,000. 因 子 抽 出 法:主. 因子法. 回 転 法:Kaiserの. 正 規 化 を伴 う プ ロ マ ッ ク ス 法. 初 期 の 固 有 値 の 累 積%を 59.663%で. 見 る と、 回 転 前 の4因. あ る こ と が わ か る 。 さ ら に 、 表10か. 子 で26項 ら4つ. 目の全 分 散 を説 明す る割 合 は. の 因 子 は正 の 相 関 関係 に あ る こ と. が わか る。. 3-4.因. 子の命名. 第1因. 子 は 「英 語 を 学 習 す る こ と は 楽 しい 。」 「機 会 が あ れ ば 、 で き る だ け 英 語 を 話 そ う. と思 う 。」 な ど、 英 語 を 用 い た コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン に 対 して 高 い 負 荷 量 を 示 し て い る の で 、 「英 語 使 用 」 因 子 と命 名 す る 。 第2因. 子 は 「英 語 学 習 を 通 し て 、 友 達 の 良 い と こ ろ が わ か る よ う に な っ た 。」 「英 語 学 習. を 通 し て 、 友 達 の 考 え や 気 持 ち を 大 切 に し よ う と思 う よ う に な っ た 。」 な ど、 自他 へ の 関 心 に 対 し て 高 い 負 荷 量 を 示 し て い る の で 、 「友 情 」 因 子 と命 名 す る 。 第3因. 子 は 「外 国 文 化 や 外 国 人 の 考 え 方 に 関 心 が あ る 。」 「日本 人 と外 国 人 の 考 え 方 の 共. 通 点 や 相 違 点 を 勉 強 し た い 。」 な ど、 外 国 文 化 ・日 本 文 化 な ど に 意 識 が 向 か う 内 容 の 項 目 が 高 い 負 荷 量 を 示 し て い る の で 、 「異 文 化 」 因 子 と命 名 す る 。 第4因. 子 は 「英 語 の 成 績 が い い と ほ め ら れ る の で 、 英 語 を 学 習 して い る 」 「学 校 の 試 験. や 入 試 で よ い 成 績 を 取 りた い の で 、 英 語 を学 習 し て い る 。」 と い う 文 字 通 り 『外 的 』 動 機 づ け に 対 す る 負 荷 量 が 高 い の で 、 「成 績 」 因 子 と命 名 す る 。 次 節 で は 、 こ こ で 得 ら れ た4 因 子 か ら下 位 尺 度 を 設 定 し、 各 下 位 尺 度 の 内 的 整 合 性(α. 4.内. 系 数)を. 検 討 す る。. 的整 合 性 の検 討. 4-1.第1因 SPSSを. 子. 「英 語 使 用 」 下 位 尺 度 の 内 的 整 合 性. 用 い て 「尺 度 」 の 「信 頼 性 分 析 」 を 選 択 し、 「英 語 使 用 」 下 位 尺 度 の10項. (Ql7,Q21,Ql6,Q5,Q24,Q25,Q12,Q23,Q20,Q6)を ま り こ こ で は 第1因. 目. 指 定 す る 。 さ ら に 、1つ の 尺 度(つ. 子 「英 語 使 用 」 は あ る1つ. の 意 味 を 表 現 し て い る は ず な の で 、 同 じ方. 向 性 の 項 目 が 集 ま る 必 要 が あ る 。 従 っ て 、 「異 文 化 」 に 含 ま れ る 項 目 が す べ て 互 い に 正 の. 一125一.

(14) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. 相 関 関 係 を 示 し て い る か ど うか を 検 証 す る 必 要 が あ る 。 そ こ で 、 項 目 間 の 「相 関 行 列 」 を 指 定 し て お く と、 表11が. 表11:第1因. 出力 され る。. 子 「 英 語 使 用 」 項 目間 の相 関行 列 Q17. Q21. Q16. Q5. Q25. Q12. Q23. Q17. 1,000. .395. .624. .531. .342. .387. .413. .433. .486. .496. Q21. .395. 1,000. .453. .437. .386. .481. .498. .462. .386. .343. Q16. .624. .453. 1,000. .473. .245. .399. .434. .431. .489. .443. Q5. .531. .437. .473. 1,000. .259. .554. .585. .415. .380. .665. Q24. .342. .386. .245. .259. 1,000. .162. .382. .400. .209. .140. Q25. .387. .481. .399. .554. .162. 1,000. .390. .382. .365. .471. Q12. .413. .498. .434. .585. .382. .390. 1,000. .422. .329. .444. Q23. .433. .462. .431. .415. .400. .382. .422. 1,000. .324. .367. Q20. .486. .386. .489. .380. .209. .365. .329. .324. 1,000. .341. Q6. .496. .343. .443. .665. .140. .471. .444. .367. .341. 1,000. 表llか. Q24. Q20. Q6. ら 、 確 か に す べ て の 項 目が 正 の 相 関 関 係 に あ る こ と が わ か る 。 次 に 、 信 頼 性 統. 計 量 は 表12に. 見 ら れ る とお り、Cronbachの. 表12:第1因. ア ル フ ァ か ら 、 α 系 数 は.874で. ある。. Cronbachの. 子 「 英語使用」信頼性統計量 標 準 化 され た項 目に基 づ い た Cronbachの アル ファ. ア ル フ ァ. .874. さ ら に 、SPSSで. 項 目の数. .874. 10. は 「項 目 を 削 除 し た 時 の 尺 度 」 を 指 定 す る と 、 当 該 項 目 と そ の 項 目以. 外 の 項 目 の 合 計 得 点 と の 相 関 係 数 、 そ して 当 該 項 目 を 除 い た 場 合 のCronbachの. アル フ ァ. 系 数 を 出 力 し て くれ る(表13)。. 表13:第1因. 子 「 英 語 使 用 」 項 目合 計 統 計 量. 項 目が 削 除 さ れた場合の 尺度の平均値. 項 目が 削 除 さ れ た場 合 の 尺 度 の分 散. 修正済み項 目 合計相関. 重相 関の 2乗. 項 目が 削 除 さ れた場合の Cronbachの アル フ ァ. Q17. 27.24. 59,025. .668. .522. .856. Q21. 27.74. 58,754. .620. .435. .859. Ql6. 27.37. 59,940. .647. .491. .858. 一126一.

(15) 小学校英語学習. Q5. 27.37. 57,756. .705. .605. .853. Q24. 27ユ4. 63,395. .396. .283. .877. Q25. 27.72. 61,143. .579. .410. .863. Q12. 27.80. 59,256. .633. .455. .858. Q23. 27.31. 59,895. .585. .365. .862. Q20. 27.90. 61,170. .526. .326. .867. Q6. 27.56. .58,815. .596. .496. .861. 今 回 は 「項 目 が 削 除 さ れ た 場 合 のCronbachの. ア ル フ ァ」 が 全 体 の α 系 数 よ り も 明 ら. か に 大 き い もの は な い の で 、 除 外 す る も の は な い 。. 4-2.第2・3・4因 前 節 の 第1因. 子下位尺度の内的整合性 子 「英 語 使 用 」 の 検 証 と 同 様 の 手 法 で 、 第2因. 文 化 」、 お よ び 第4因. 子 「友 情 」、 第3因. 子 「成 績 」 下 位 尺 度 の 内 的 整 合 性 を 検 討 し た 結 果 、 除 外 す べ き 項 目. は い ず れ の 場 合 も認 め ら れ ず 、 α 系 数 は そ れ ぞ れ.889、.889、.794で. 5.下 5-1.下. 子 「異. あ っ た。. 位 尺 度 間 の相 関 関係 位 尺 度 得 点 の算 出. 下 位 尺 度 得 点 の 算 出 方 法 は 、 今 回 は 下 位 尺 度 に 含 ま れ る 項 目数 が 異 な る の で 、 項 目平 均 値 を 下 位 尺 度 得 点 と す る 。 「英 語 使 用 」 下 位 尺 度 得 点 を 算 出 す る に は 、SPSSの ビ ュ ー か ら 「変 換 」 → 用 」 下 位 尺 度 は10項. データ. 「計 算 」 を 選 択 し 、 目標 変 数 に 「英 語 使 用 」 と入 力 す る 。 「英 語 使. 目で 構 成 さ れ る の で 、 数 式 に(Q17+Q21+Ql6+Q5+Q24+Q25+. Q12+Q23+Q20+Q6)/10と. 入 力 す る と、 「英 語 使 用 」 とい う 変 数 が 新 た に 加 わ る 。 同 様. に 「異 文 化 」、 「友 情 」、 「成 績 」 の 下 位 尺 度 得 点 を 算 出 し、 変 数 を 加 え る 。. 5-2.各. 下 位 尺 度 間 の相 関. 次 に 、SPSSの. 分 析 メ ニ ュ ー か ら 、 「相 関 」 → 「2変 量 」 を 選 択 し 、 変 数 に 先 ほ ど 算 出 し. た 「英 語 使 用 」 「友 情 」 「異 文 化 」 「成 績 」 を 指 定 す る 。 ノ ンパ ラ メ ト リ ッ ク 手 法 を 用 い る の で 、 相 関 係 数 はKendallの. タ ウbを. る 。 そ こ で 得 ら れ た 結 果 は 表14、 に 有 意 な 正 の 相 関 を 示 し た(マ. 選 択 し、 有 意 な 相 関 関 係 に は 星 印 が 付 く よ う に す. 表15の. よ う に な り、 英 語 学 習 志 向 性 の 下 位 尺 度 は 互 い. ー ク ミス の あ る 回 答 者 が あ っ た た め 、 回 答 者 数 が309で. い 項 目 も あ る)。. 一127一. な.

(16) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. 表14:各. 下位尺度の記述統計量. 平均値. 標準偏差. N. 英語使用. 3.0573. .85408. 307. 友情. 2.3596. .91004. 307. 異文化. 2.7443. .94956. 305. 成績. 2.9146. .90379. 309. 表15:相. 関係数. 英語使用 英語使. 相関係数. 1,000. 友情. .412**. .000. .000. .000. 307. 306. 304. 307. .379**. 1,000. .455**. .376**. .000. .000. 304. 307. 有 意 確 率(両 側). .000. KendallN. 307. .456**. .455**. 有 意確 率(両 側). .000. .000. N. 304. 304. 305. .412**. .376**. .385**. 有 意 確 率(両 側). .000. .000. .000. N. 307. 307. 305. 関係 数. 相関係数 成績 ** .相 関 は 、1%水. 6.小. ●. 306. の タ ウb相 異文化. 成績. .456**. N. 相関係数. 異文化. .379**. 有 意確 率(両 側). 用. 友情. 準 で 有 意 と な り ま す(両. 1,000. .385** .000 305 1,000 ●. 309. 側)。. 学 校 英 語 学 習 経 験 者 と非 経 験 者 の 比 較. 6-1.ノ. ンパ ラ メ トリ ック手 法 に よ る検 定. 地 区 間 の 比 較 を 行 う の で あ る が 、 異 な る 学 年 の 生 徒 を 比 較 して も意 味 が な い の で 、 回 答 者 デ ー タ を 学 年 で 分 割 し、 比 較 を 行 っ て い く こ と に す る 。 も と も と今 回 の 調 査 デ ー タ は 順 序 尺 度 に 基 づ く もの で あ る の で 、 ノ ンパ ラ メ ト リ ッ ク な 手 法 を と ら な い とい け な い 。 そ こ で 、1元. 配 置 分 散 分 析(ANOVA)で. は な く、 ク ラ ス カ ル ・ウ ォ リ ス のH検. 定 を行 い 、 そ. の 結 果 、 有 意 差 が 認 め ら れ れ ば 多 重 比 較 を 行 い 、 どの 地 区 間 に 有 意 差 が 存 在 す る の か を 検 証 す る こ とに な る。 ま ず 、SPSSの. 中 で デ ー タ フ ァ イ ル を 学 年 ご と に3分. 割 す る 。 「デ ー タ 」 → 「フ ァ イ ル. の 分 割 」 か ら 「学 年 」 に よ り分 割 し、 「グ ル ー プ ご と の 分 析 」 に チ ェ ッ ク を 入 れ て お け ば 、 一 つ の コ マ ン ドで3学. 年 分 別 々 に 同 時 に 分 析 が 進 む 。 こ こ で は 、 「ノ ンパ ラ メ トリ ッ. ク 検 定 」 の 「k個 の 独 立 サ ン プ ル の 検 定 」 を 選 択 し 、 従 属 変 数 で あ る4因. 一128一. 子 群 を 「検 定 変.

(17) 小学校英語学習. 数 リ ス ト」 に 選 択 し、 独 立 変 数 で あ る 「地 区 」 を 「グ ル ー プ 化 変 数 」 と す る 。 続 い て 、3 地 区 間 の 比 較 で あ る の で 、 「範 囲 の 定 義 」 を 「最 小 」 を1、 「最 大 」 を3と と、 順 位 と検 定 統 計 量 が 学 年 ご と に 結 果 が 出 力 さ れ る 。 中1の. 結 果 は 表16、. し、 実 行 す る 表17の. 通 り. で あ る。. 表16:中11頂. 位a. School. N. 英語使用A. 平 均 ラ ンク 24. 66.06. B. 35. 61.59. C. 50. 45.08. 合計. 109. 友情A. 24. 52.33. B. 35. 66.51. C. 50. 48.22. 合計. 109. 異文化A. 24. 62.98. B. 35. 60.44. C. 50. 47.36. 合計. 109. 成績A. 24. 59.56. B. 35. 65.94. C. 50. 45.15. 合計. 109. 乱year=1. 表17:中1検. 定 統 計 量 乱bズ. 英語使用 カ イ2乗 自由度 漸近有意確率. 友情. 異文化. 成績. 9,412. 7,194. 5,540. 9,611. 2. 2. 2. 2. .009. .027. .063. .008. a.year-1 b.KruskalWallis検 c.グ. 定. ル ー プ 化 変 数:School. 同 様 に 中2、 20、 表21と. お よ び 中3の. 順 位 、 ク ラ ス カ ル ・ウ ォ リ ス のH検. な っ た。. 一129一. 定 結 果 は 表18、. 表19、. 表.

(18) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. 表18:中2順. 位a School. N. 英語使用A. 平 均 ラ ンク 23. 58.76. B. 34. 63.34. C. 46. 40.24. 合計. 103. 友情A. 23. 57.26. B. 34. 62.13. C. 46. 41.88. 合計. 103. 異文化A. 23. 51.04. B. 34. 65.22. C. 46. 42.71. 合計. 103. 成績A. 23. 54.70. B. 34. 60.68. C. 46. 44.24. 合計. 103. a.year=2. 表17:中2検. 定 統 計 量 灸b,c. 英語使用 カ イ2乗 自由度 漸近有意確率. 友情. 異文化. 13,227. 10,030. 11,203. 6,200. 2. 2. 2. 2. .001. .007. .004. .045. ayear=2 b.KruskalWallis検 c.グ. 定. ル ー プ 化 変 数:School. 表20:中3順. 位a School. 英語使用A. N. 平 均 ラ ンク 27. 45.70. B. 37. 56.09. C. 31. 40.34. 合計. 95. 友情A B. 成績. 27. 50.02. 37. 49.32. 一130一.

(19) 小学校英語学習. C. 31. 合計. 95. 異文化A. 44.66. 26. 54.21. B. 36. 53.24. C. 31. 33.71. 合計. 93. 成績A. 27. 50.17. B. 39. 51.88. C. 31. 44.35. 合計. 97. a.year=3. 表21:3年. 生. 検定統計量 淑. 英語使用 カ イ2乗. 異文化. 成績. 5,786. .692. 11,372. 1,317. 2. 2. 2. 2. .055. .708. .003. .518. 自由度 漸 近有 意確 率. 友情. a.year=3 b.KruskalWallis検 c.グ. 定. ル ー プ 化 変 数:School. 表17か. ら 、 中1に. 関 し て は5%水. つ い て は 「英 語 使 用 」 と 「成 績 」 に 関 し て 、1%水. 準 で 、 地 区 の 違 い に よ っ て 中 央 値 に 差 が あ る こ と が わ か る 。 中2に. は 「英 語 使 用 」 「友 情 」 お よ び 「異 文 化 」 に 関 して1%水 で 、 中3に. 準 で 、 「友 情 」 に. つ い て は 「異 文 化 」 に 関 し て1%水. ついて. 準 で 、 「成 績 」 に 関 し て5%水. 準. 準 で 中央 値 に差 が あ る こ とが わ か る。 こ こ. で は 見 や す くす る た め に 漸 近 有 意 確 率 か ら差 が 認 め られ る 箇 所 を グ レ ー で 示 し た が 、 ク ラ ス カ ル ・ウ ォ リス のH検. 6-2.多. 重比較. 定 結 果 に お い て 、SPSSで. は有 意差 の 表示 は 出 力 され な い 。. 「シ ェ フ ェの 方 法 」. 次 に多 重 比 較 を行 っ て 、 どの 地 区 と どの 地 区 間 に違 いが あ るか検 定 す る こ と に な るが 、 小 塩(2005)に. よ る と 、SPSSの. シ ン タ ッ ク ス で は 、 ク ラ ス カ ル ・ウ ォ リ ス のH検. 重 比 較 を行 う コ マ ン ドが な い た め 、 エ ク セ ル を 使 っ て カ イ2乗1を. 定の多. 算 出 し、 有 意 な 組 み 合. わ せ を 特 定 し て い く手 法 を 推 奨 して い る 。 そ こ で 、 検 出 力 の 高 い 「シ ェ フ ェ の 方 法 」 に よ る多 重 比 較 を用 い る こ とにす る。 必 要 な デ ー タ と し て 「全 デ ー タ の 順 位 の 平 均 」 「各 群 に お け る順 位 の 平 均 」 お よ び 「順. 一131一.

(20) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. 位 の 分 散 」 を 計 算 す る 必 要 が あ る 。 「ま ず 全 デ ー タ の 平 均 」 を[A]、 [N]と. 「全 デ ー タ 数 」 を. す る と 、 次 の 式 が 成 り立 つ 。 N十1 .4=2. こ こ で は 、 例 と し て 中 央 値 に 差 が あ っ た 中1の. 「英 語 使 用 」 を 例 に と っ て 見 て い く 。 こ の. 式 に 値 を 代 入 す る と、 109十1110 .4===5522. とな る。 続 い て 、 各 群 に お け る 順 位 の 平 均[J]で 示 さ れ て い る 。 例 え ば 、 中1「 J=66.06、B地. 平 均 ラ ンク に. 英 語 使 用 」 の 各 群 に お け る 順 位 の 平 均 は 、A地. 区 のJ=61.59、C地. さ ら に 、 順 位 の 分 散 を[V]と. あ る が 、 こ れ は 表16、18、20の. 区 のJ=45.08と. 区 の. な る。. す る と. =. .Σ{(各 デ ー タ)-A}2y (全 デ ー タ 数)-1. が 成 立 し 、 中1「. =. 英 語 使 用 」 の例 で は. {(4.50)-55}2-←{(2.20)-55}2十. … → 一{(2.90)-55}2一. ト{(4.30)-55}2295311.5y. 109-1108 =2734. .365と な る 。. そ し て3地 語 使 用 」 のA地. 区 の 各 組 み 合 わ せ に お け る 統 計 量 、[X2値]を 区 とB地. 区 の 組 み 合 わ せ に お け る[X2値]は. ×2 =. (A地. 区 のJ-B地. 算 出 す る 。 例 え ば 、 中1「 英 次 の 式 で 求 め られ る。. (A地 区の'データ数+B地. 区 のJ)2. 区虚. タ数)×V. 実 際 に 値 を 求 め て み る と、. ズー1讐1騨. 一㎜   +論). と な り 、 こ の[X2値]の 値]が[0.1040]、. 自 由 度 は[群. 自 由 度 が[2]と. の 数 一1]で. ×一. い う情 報 とX2分. 一132一. 一}雛1-・ ㎜. あ る の で 、[3-1-2]と 布 の 確 率 表 か らA地. な る 。[X2 区 とB地. 区の代.

(21) 小学校英語学習. 表 値(中. 央 値)問. に は 、 差 が あ る と は 言 え な い と い う こ とが わ か る 。 同 様 に 、A地. 地 区 の 比 較 、B地. 区 とC地. れ 、2.610、2.052と 61.59、C地. 区 の 組 み 合 わ せ に お け る[X2値]も. な っ た 。 表16を. 区 が45.08で. 見 て み る と、A地. あ り、A・B地. 区 とC. 計 算 してみ た が 、 そ れ ぞ. 区 の 中 央 値 が66.06、B地. 区 と 比 較 す る と、C地. 区が. 区 の 中 央 値 は か な り低 い よ. う で あ る が 、 推 奨 さ れ る 「シ ェ フ ェ の 方 法 」 で は 有 意 差 が 出 な い 。. 6-3.多. 重比較. 「Steel-Dwassの. 方法」. そ こ で 、 ノ ン パ ラ メ ト リ ッ ク の 多 重 比 較 に 用 い ら れ る 他 の 手 法 の 一 つ2で あ る 「SteeL Dwassの. 方 法 」 を 用 い て 検 証 し て み る 。 こ ち ら はSPSSで. は な く、 デ ー タ を 入 れ る と 結. 果 を オ ン ラ イ ン で 出 力 し て くれ る 大 阪 大 学 大 学 院 薬 学 研 究 科 のHPを. 利 用 した 。 中 央 値 に. 差 が あ っ た 中1「 英 語 使 用 」 に つ い て 検 定 を行 っ た 結 果 、 次 の よ う に な っ た 。. 表22中1「. 英 語 使 用 」 多 重 検 定 結 果(Steel-Dwassの. 結果. 期待値. 分散. 方 法). 検定統計量. (A-B). P>0.05. 720. 4181.84. 0.579893. (A-C). P<0.05*. 900. 7476.23. 2.6369. (B-C). P<0.05*. 1505. 12486.2. 2.39839. 同 様 の 検 定 を 中1「 友 情 」 「成 績 」、 中2「 英 語 使 用 」 「友 情 」 「異 文 化 」 「成 績 」、 中3「 異 文 化 」 に 関 し て 行 っ た 結 果 、 表23が. 表23多. 中1. 中2. 中3. 表23か. 得 られ た 。. 重 比 較(有 意 差 の 認 め られ た もの の み). 下位尺度. 地 区 間 の有 意 差. 英語使用. A>C,B>C B>C. 友情 成績 英語使用. B>C A>C,B>C. 友情. B>C. 異文化 成績. B>C. 異文化. B>C A>C,B>C. ら 、 「英 語 使 用 」 と 「異 文 化 」 に 注 目 して み た い 。 「英 語 使 用 」 に お い て は 、 中. 1で は 、 小 学 校 英 語 学 習 経 験 者 の 方 が 「英 語 使 用 」 意 欲 が 高 い こ と が 認 め ら れ る 。 中2に. 一133一.

(22) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. な っ て も 、 「英 語 使 用 」 に 関 す る 意 欲 の 高 さ は 維 持 さ れ る が 、 中3に. な る と初 期 の 「英 語. 使 用 」 に 対 す る 高 い モ テ ィ ベ ー シ ョ ン が 薄 れ 、 小 学 校 時 代 に 英 語 学 習 を 経 験 して い な い 生 徒 と有 意 差 が な く な っ て し ま う こ と が 見 て 取 れ る 。 「異 文 化 」 に お い て は 、 中1で 上 有 意 差 は 認 め ら れ な か っ た が 、 中 央 値 を 比 較 す る とA・B地 い 数 値 と な っ て い る こ と が わ か る(表16参. 区 はC地. 照)。 そ し て 、 中2、. 中3に. は統計. 区 よ りか な り高 な っ て も 「異 文. 化 」 に 対 す る 高 い 意 欲 は 維 持 さ れ る こ とが わ か る 。. 6-4.多. 重比較. 「ウ ィル コ ク ス ン の 順 位 和 検 定 」. 6-3に お い て 、 ク ラ ス カ ル ・ウ ォ リス のH検 関 し 、 「Steel-Dwassの. 定 結 果 、 有 意 差 あ り と結 果 が 出 た 因 子 群 に. 方 法 」 を 用 い て 多 重 比 較 を 行 っ た 。 し か し、 こ れ は6-2の. 「シ ェ. フ ェ の 方 法 」 をエ ク セ ル を用 い て 算 出 す る ほ どで は な い にせ よ、 手 間 の か か る手 法 で あ る 。SPSSを. 使 っ て 、 な ん と か 一 気 に 統 計 処 理 で き な い も の か と探 す と 、 石 村(2006)に. 「ボ ン フ ェ ロ ー 二 の 不 等 式 に よ る 修 正 を 利 用 す る と、 ノ ンパ ラ メ ト リ ッ ク 検 定 に よ る 多 重 比 較 を す る こ とが で き る(p.68)」 ま ず 、A-B地. 区 、A-C地. と あ る の で 、 さ っ そ く試 して み る 。. 区 、B-C地. 区 に 対 し て そ れ ぞ れ 「ウ ィ ル コ ク ス ン の 順 位. 和 検 定 」 を 行 い 、 「ボ ン フ ェ ロ ー こ の 不 等 式 に よ る 修 正 」 を 利 用 し、 有 意 水 準 を.05で は 0.05 =0 .0167と し て 比 較 す る 。 ま ず 、SPSSの な く、3 ノ ン パ ラ メ ト リ ッ ク 検 定 か ら 「2 個 の 独 立 サ ン プ ル の 検 定 」 を 選 択 し、 従 属 変 数 で あ る4因. 子 群 を 「検 定 変 数 リ ス ト」 に 選. 択 し、 独 立 変 数 で あ る 「地 区 」 を 「グ ル ー プ 化 変 数 」 とす る 。 調 べ た い 組 み 合 わ せ は 地 区 (12)、 2)を と2回. 地 区(13)、. 地 区(23)の3通. 検 定 す る た め に 、 グ ル ー プ1に 、 グ ル ー プ1に. ル ー プ2に. りで あ る の で 、3回 行 う こ と に な る 。 ま ず 地 区(1 「1」 、 グ ル ー プ2に. 「1」 、 グ ル ー プ2に. 「2」 を 入 れ 実 行 す る 。 同 様 に あ. 「3」 を 入 れ た 場 合 と 、 グ ル ー プ1に. 「2」 、グ. 「3」 を 入 れ た 場 合 も検 定 す る 。. 例 と して 、 中1の. 「英 語 使 用 」 に 関 し てA地. の 順 位 和 検 定 」 出 力(表24)を. 区 とB地. 見 て み よ う 。 表24中. 区 を 比 較 した 「ウ ィ ル コ ク ス ン. で は 「Mann-WhitneyのU」. と表 示. さ れ て い る が 、 マ ン ホ イ ッ トニ ー の 検 定 と ウ ィ ル コ ク ス ンの 順 位 和 検 定 は 、 同 じで あ る 。 表24か ら漸 近 有 意 確 率0 α0.050.05 .562を 一= と比 較 す る と 、 漸 近 有 意 確 率 〉 と な り333 有 意 差 は認 め られ な い。. 一134一.

(23) 小学校英語学習. 表24:中1「. 英 語使 用 」 に 関 してA地 区 とB地 区 を比 較 した 「ウ ィル コ ク ス ン の順 位. 和検定」. 順位. 検定統計量 N. 平均 ランク. 順位和. 24. 31.56. 757.50. Mann-WhitneyのU. 382.500. 2. 35. 28.93. 1012.50. WilcoxonのW. 1012.500. 合計. 59. Z. -.580. school. 英 語 使 用1. 英語使用. 漸 近 有 意 確 率(両. 側). .562. 同 様 の 検 定 を 中1「 英 語 使 用 」 「友 情 」 「成 績 」、 中2「 英 語 使 用 」 「友 情 」 「異 文 化 」 「成 績 」、 中3「 異 文 化 」 に 関 し て す べ て の2地. 区 間 で 行 っ た 結 果 、 表23の. 方 法 」 に よ る 多 重 検 定 結 果 と 全 く 同 じ結 果 が 得 ら れ た 。2つ が 得 られ た こ とか ら、 こ の 表23の. 「Steel-Dwassの. の異 な っ た 手法 で 同 一 の 結 果. 結 果 は 信 頼 で き る も の で あ る こ とが わ か る 。. 6-5.今 後 の 課 題 本 研 究 にお い て は3地 区3学 年 各 群1ク ラス 程 度 の 母 数 しか 確 保 で きなか っ た ため 、 今 回 の事 例 を一 般 化 す る こ とは 難 しい 。 小 学 校 日 寺代 に学 校 外 で英 語 を学 習 す る児 童 が 多 く、 除外 者 が 多 数 あ っ た こ とが そ の理 由で あ る。 今 回 は小 学 校 英 語 学 習 経 験 の み に焦 点 を 当て たが 、 中学 入 学 以 後 の指 導 内容 ・方 法 も中学 生 の 英 語 学 習 に対 す る心 構 え ・態 度 を左 右 す る大 きな要 因で あ る。 今 後 、 小 学 校 の 同 じ時 期 に英 語 学 習 を始 め る複 数 の 地 区 にお い ての 研 究 が 望 ま れ るが 、 平 成23年 度 か らす べ ての 小 学 校 にお い て小 学 校5・6年. 生 に英 語 活 動. が 必 修 化 され る ため 、 小 学 校 英 語 学 習 非 経 験 者 が い な くな り、 今 回の よ う な研 究 は難 し く な る。 今 後 、 全 ての 小 学 校 にお い て 早 期 英 語 学 習 開始 後 とそ れ 以 前 との比 較 研 究 が 増 え る だ ろ う。. 7.最 後 に 以 上 、 本 稿 で は小 学 校 英 語 学 習 経 験 者 と非 経 験 者 の 中学 に入 っ てか らの 英 語 学 習 に対 す る心 構 え ・態 度 を ア ンケ ー ト調 査 に基 づ き、 比 較 分 析 を行 っ た。 本 来 論 文 で は割 愛 され る 手 順 を細 か く記 述 して あ るの で、 実 際 に論 文 形 式 で記 述 す る とお そ ら く半 分 程 度 の 分 量 に な る で あ ろ う。 特 に多 重 比 較 の箇 所 にお い て は、 実 際 の 論 文 で は 出 て こ ない う ま くい か な か っ た分 析 方 法 も提 示 した。 今 回選 択 した分 析 手 法 は ほ んの 一 方 法 に過 ぎず 、 他 に も優 れ た手 法 が あ る と考 え られ る。 これ か らこ の分 野 、 あ るい は これ に近 い 分 野 で の 統 計 を用 い た論 文 を手 掛 け よ う とす る若 手 研 究 者 の 指 針 の一 つ とな る こ とを 目指 した もの で あ る。 さ. 一135一.

(24) 教 養 ・外 国 語 教 育 セ ン ター 紀 要. らに これ を御 覧 に な っ た統 計 に詳 しい研 究 者 の方 々か ら も、 さ らに異 な る手 法 につ い て御 教 示 い た だ けれ ば幸 いで あ る3。. 注. 1ク. ラ ス カ ル ・ ウ ォ リ ス のH検 ニ ー のU検. 定 に 関 す る 多 重 比 較 法 に つ い て は 、 マ ン ・ホ イ ッ ト. 定 を 組 み 合 わ せ の 数 だ け 実 行 す る 方 法 や 、 「ボ ン ・ フ ェ ロ ー 二 の 方 法 」. 「シ ェ フ ェ の 方 法 」 「ラ イ ア ン の 方 法 」 な ど が あ る 。 2新. 井http://wwwibarakLkodomo.com/toukei/posthoc上tml. 3コ. メ ン ト、 ご 意 見 等 ご ざ い ま し た ら 、 遠 慮 な くyomura@kindai.acjpま. で お 願 い しま. す 。. 参考文献. 新井. 順 一(2010).「. 医 師 の た め の 統 計 学』. http://www.ibaraki-kodomo.com/toukei/mokuji.html 石 村 貞 夫(2006).「SPSSに. よ る 分 散 分 析 と 多 重 比 較 の 手 順 」 東 京 書 籍.. 大 阪大 学 大学 院薬 学研 究 科 医薬 情 報解 析 学分 野. 及 び大 阪大 学 遺伝 情 報実 験 セ ン ター. http://www.gen-info.osaka-u.acjp/testdocs/tomocom/kaiseki.html 小 塩 真 司(2005).「 研 究 事 例 で 学 ぶSPSSとAmosに 竹 原 卓 真(2007).『SPSSの 樋 口 忠 彦 他(2007).「. す す め ① 』 北 大 路 書 房. 小学校 英語学 習経」 験 者 の 追 跡 調 査 と 小 ・中 学 校 英 語 教 育 へ の 示 唆 」. 『近 畿 大 学 語 学 教 育 部 紀 要 』 第7巻 樋 口 忠 彦 他(2008).「. よ る 心 理 ・調 査 デ ー タ解 析 』 東 京 書 籍.. 第2号. 、123-180.. 小学校 英語 学習 経」 験 者 の 追 跡 調 査 と小 ・中 学 校 英 語 教 育 へ の 示 唆. (続)」 「近 畿 大 学 語 学 教 育 部 紀 要 』 第8巻. 一136一. 第2号. 、179-234..

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