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別紙標準様式(第7条関係)
会 議 録
会 議 の 名 称 平成 28 年度第1回枚方市文化財保護審議会 開 催 日 時 平成 28 年8月 22 日(月) 14 時 00 分から 15 時 45 分まで 開 催 場 所 輝きプラザ5階 セミナー室2 出 席 者 保護審議会委員:土井委員、井上委員、奥田委員、田委員、川畑 委員、高田委員 欠 席 者 高委員、柏木委員、宮野委員 案 件 名 案 件 (1)会長・副会長の選任 (2)審議会の運営について (3)枚方市文化財保護条例による指定の諮問について (4)尊延寺四大明王像の名称変更について 報 告 (1)田中家住宅鋳物工場及び主屋の耐震・改修工事について (2)枚方宿鍵屋資料館別棟の改修について (3)市指定文化財の現状変更について (4)楠葉台場跡保存整備事業について (5)東高野街道(出屋敷地区)整備事業について (6)国登録有形文化財(建造物)の候補について (7)特別史跡百済寺跡再整備事業について 提 出 さ れ た 資 料 等 の 名 称 枚方市文化財保護審議会委員名簿 枚方市文化財保護条例(抜粋)・枚方市文化財保護条例施行規則 (抜粋) 枚方市審議会等の会議の公開等に関する規程・枚方市情報公開条 例(抜粋)・枚方市文化財保護審議会傍聴要領(案) 三浦蘭阪関係資料(追加)4点について 尊延寺四大明王像の名称変更について 田中家住宅鋳物工場及び主屋の耐震・改修工事について 枚方宿鍵屋資料館別棟の改修について 市指定文化財の現状変更について 楠葉台場跡保存整備事業について 東高野街道(出屋敷地区)整備事業(平成27 年度、平成 28 年度) 国登録有形文化財(建造物)の候補について 枚方市ホームページ掲載 会議録(部分公表)2 特別史跡百済寺跡再整備事業について 決 定 事 項 案件(1)(2)事務局案で決定した。 案件(3)三浦蘭阪関係資料の追加指定について審議し、次回答 申を出すことにした。 案件(4)市指定文化財「尊延寺木造四大明王像」について「尊 延寺木造四大明王像のうち大威徳明王坐像・金剛夜叉明王立像 二躯」に名称変更することに決定した。 報告(1)から(7)について報告を受けた。 会議の公開、非公開の別 及 び 非 公 開 の 理 由 一部非公開。枚方市情報公開条例第6条第1・6号に規定する非 公開情報が含まれる事項について審議・調査を行うため。 会議録の公表、非公表 の別及び非公表の理由 一部非公表。枚方市情報公開条例第6条第1・4号に規定する非 公開情報が含まれる事項について審議・調査を行うため。 傍 聴 者 の 数 0人 所 管 部 署 ( 事 務 局 ) 教育委員会 社会教育部 文化財課
3 審 議 内 容 案件(1)会長、副会長の選任について <事務局>:まず、「案件(1)会長、副会長の選任」について、本審議会には、枚方市文化財保 護条例施行規則第 18 条により、委員の互選により、会長、副会長を各1名置くことと なっている。会長、副会長の選任について、ご推薦やご意見はないか。 田委員:事務局案はないか。 <事務局>:事務局案として、引き続き土井前会長にお願いしてはどうかと考えているが、いかが か。 (意見なし) <事務局>:特に異論もないようなので、そのようにさせていただく。 (土井会長に議長を引き継ぎ) 土井会長:それでは、次第にもとづき進行させていただく。引き続き、案件1の副会長の選任に ついて、皆様いかがか。事務局からの提案はあるか。 <事務局>:副会長は井上委員にお願いしてはどうかと考えている。 土井会長:事務局から井上委員を副会長にとの提案があったが、いかがか。 (意見なし) 土井会長:特にご意見もないようなので、井上委員に副会長をお願いしたいと思う。井上委員、 よろしくお願いする。 土井会長:それでは会長・副会長とも引き続きということで、やらせて頂く。 (土井会長 就任のあいさつ) 案件(2)審議会の運営について 土井会長:「案件(2)審議会の運営について」を議題とする。本件について、事務局から説明を お願いする。 <事務局>: 本審議会は、地方自治法第 138 条の4第3項の規定に基づく、教育委員会の附属機関 として位置付けられているものであるので、「枚方市審議会等の会議の公開等に関する規
4 程」の適用を受けるものである。 審議会の会議は、原則として公開するものだが、同規程第3条第1項第1号から第3 号までは非公開とすることができるとされている。そのうち第2号では、枚方市情報公 開条例第6条の規定による非公開情報が含まれる事項については、審議会においても公 開しないことができるとされている。 本審議会に関係するものとして、枚方市情報公開条例第6条第1号「個人に関する情 報」及び第6号「意思形成過程に関する情報」が該当すると考えられる。 本審議会の案件では、「案件(3)枚方市文化財保護条例による指定の諮問について」、 「案件(4)尊延寺四大明王像の名称変更について」、「報告(7)特別史跡百済寺跡再 整備事業について」は枚方市情報公開条例第6条第6号の「意思形成過程に関する情報」 に該当し、また「報告(6)国登録有形文化財(建造物)の候補について」は同条例第 6条第1号に規定する「個人に関する情報」に該当するものであり、「公開しないことが できる」ものと考えている。 会議の公開等の決定に関しては、本審議会において、決定することを規定しているの で、ご審議願いたい。 次に、会議録の作成についてだが、審議の経過が分かるように、発言内容を明確にし て記録するため、委員の発言内容について、全文筆記又は全文筆記に近い要約筆記とす ることが求められているが、会議の非公開を決定した事項については、会議録において も非公表とし、ただし、「意思形成過程情報」として非公開を決定した事項については、 当該意思形成が終了したのちに公表する取り扱いとしてはどうかと考えている。 なお、発言者の会議録での表記方法について、当審議会は、それぞれ専門分野が異な る先生方で構成しており、それぞれの専門的見地からご発言いただいている部分が多く、 審議会委員の名簿・専門分野を公表している以上、名前を非公開とする意味がないので はと考えている。従って、名前を記載する方法で考えている。会議録の公表については、 所管部署での閲覧、行政資料コーナーへの配架、市ホームページへの掲載において閲覧 に供するものとされている。また、審議会の提出資料等の取り扱いについては、会議の 公開・非公開と同様の扱いとしてはどうかと考えている。 最後に、会議の傍聴の取り扱いについては、「枚方市文化財保護審議会傍聴要領(案)」
5 に従って実施することを考えている。 土井会長:ただ今、事務局から審議会の公開等に関する説明があったが、委員の皆さんからご質 問、ご意見等があればお伺いしたい。いかがか。 (質問、意見等なし) 土井会長:それでは、お諮 はか りする。 本審議会の会議は、「枚方市審議会等の会議の公開等に関する規程」に基づき公開とす るが、案件(3)、(4)、報告(6)、(7)については非公開とし、会議録の調製につい て、また、傍聴については「傍聴要領(案)」とする、事務局の原案どおりの取り扱いと してよろしいか。 (異議なし) 土井会長:「異議なし」とのことであるので、そのように取扱う。それでは、公開となる報告(1)、 (2)、(3)、(4)から先に進めたい。傍聴を希望される方は入室をお願いする。 (傍聴者なし) 報告(1)田中家住宅鋳物工場及び主屋の耐震・改修工事について 土井会長:「報告(1)田中家住宅鋳物工場及び主屋の耐震・改修工事について」事務局から説明 をお願いする。 <事務局>:報告(1)田中家住宅 鋳物工場・主屋の耐震・改修工事について、報告する。 この件については、昨年度の文化財保護審議会で報告した、田中家住宅 鋳物工場・ 主屋の耐震工事の方針に基づき、耐震・改修工事について報告するものである。 まず、資料「田中家住宅鋳物工場及び主屋の耐震・改修工事について」の、1.旧田 中家鋳物民俗資料館の概略である。枚方上之町の田中家は古くから鋳物業に携わり、梵 鐘、鍋、釜などを鋳造していた。田中氏から鋳物工場と主屋の寄贈を受け、藤阪天神町 に移築復原して昭和 59 年 10 月、「旧田中家鋳物民俗資料館」として開館した。鋳物工場 では鋳物の歴史、主屋では民俗文化財を展示している。鋳物工場・主屋とも、江戸時代 の貴重な建築遺構として、大阪府指定有形文化財の指定を受けている。
6 2.耐震・改修工事について、当市では、平成 23 年4月に策定した「枚方市市有建築 物耐震化実施計画」で、市立の資料館である田中家住宅も実施計画の対象として、耐震 化を図ることとなり、耐震調査の結果、鋳物工場の補強工事が必要となり、また、主屋 については、耐震性は有しているが、屋根の葺き替え等の保全工事が必要であるため、 平成 28 年度・29 年度に、実施設計に基づく耐震・改修工事を実施するものである。工 事期間は、平成 28 年 10 月から平成 29 年8月までの約 11 か月を予定している。 (1)耐震補強工事(鋳物工場)をご覧頂きたい。図は鋳物工場の平面図である。耐 震補強工事としては、鋳物工場に格子パネルを6箇所設置する。図中の黒矢印の位置が、 格子パネルの設置箇所である。展示レイアウトの関係から調整を加え、昨年度の審議会 でご報告した箇所から、若干の位置変更をした。図の左端と右端の2箇所の格子パネル を、もともと壁側に予定していたところから1間下げて、図面のとおりに位置変更して いる。これによる耐震の問題については影響はない。 次に、(2)改修工事についてである。建物の保全を目的に、鋳物工場及び主屋の改修 工事を、表にお示ししているとおり実施する。鋳物工場については、割れが生じている 登り梁2本の取替え、腐食している正面出入口の敷居・右側柱の取替え、屋根工事など をおこなう。屋根工事については、既存の瓦を選別し、使用できるものは再利用を図る。 また、屋根への荷重を軽減するため、葺き土を除去し、野地板を設置する。 主屋については、傷みの著しい北面及び西面の水切庇の取替え、蟻害を受けた梁の取 替え、屋根工事、かまどの更新などを実施する。梁の蟻害については昨年度の調査の結 果、予想以上に侵食が進んでおり、当初の予定では3本だったところが5本の取替え予 定に変更となった。 また、これまで模型だったかまどを、実際に使用できるかまどに更新し、啓発イベン ト等で活用したいと考えている。 屋根工事を実施する際には、小屋組みなどを見ていただける貴重な機会であるので、 見学会の実施を予定している。時期については、今後、工事業者と調整の上、決定する。 次に3.展示リニューアルについてであるが、鋳物工場内に格子パネルを設置するに 伴い、展示室のレイアウト変更が必要になった。そのため、鋳物工場について、展示構 成を見直した上で、新たなレイアウトに合わせた展示更新を実施するものである。その
7 際、現在展開されている現代の鋳物製品の展示コーナーを精査し、代わって、現在比較 的構成比率の少ない田中家の解説及び田中家の鋳物業に関する事項を充実させた構成と していく。 委託期間は、平成 28 年 11 月から平成 29 年9月までの予定である。現場での作業は、 鋳物工場の耐震・改修工事と調整し実施する。 最後に、4.資料館の部分閉館だが、耐震・改修工事及び展示リニューアルのため、 鋳物工場や主屋といった展示施設部分を平成 28 年 10 月から平成 29 年9月までの 12 か 月間閉館する。 なお、この期間についても体験工房は開館し、各種ものづくりの主催事業やサークル 活動等の貸し部屋は実施するほか、学芸員による寺子屋講座、出前講座の実施、各種問 い合わせへの対応は、従前どおり行う。 以上、田中家住宅 鋳物工場・主屋の耐震・改修工事についての報告を終わる。 土井会長:ただいま説明のあった内容について、委員の皆さんからご質問、ご意見等あれば、よ ろしくお願いする。 井上副会長:主屋の方のかまどの更新というのは、完全に一回潰して、もう一度やり直す予定なの か。 <事務局>:はい。今あるかまどは開館当時作られたもので、火を焚くことは出来ない。今回は滋 賀の方で現在もかまどを使用・製作している所等を調査して、実際に火を焚いて使える かまどに、時代のことも考えながら作っていきたいと考えている。 井上副会長:では、かまどを作られる職人はなかなかいないが、そういった伝手で見付けられたの か。 <事務局>:仕様の設計は調査したうえで行い、職人で本物のかまどを作っておられる方はなかな かいないので、設計図に基づいて材料や大きさ等を再現していくということになる。 田委員:展示の内容を、今まで比較的構成比率の少ない田中家の解説を充実させるとあるが、 割合としてどれくらいになるのか。 田中家の歴史を説明するということも重要なことかと思うが、今まで色々な鋳物をた だ単に置いたような展示だったが、やはり鋳物というものは日本のこれからの職人・技 術・産業の基礎になるようなものだと思うので、小学生等が見学に来られた時に、そう
8 いった日本の手作業・職人のことを、いいなと思ってもらえるような内容のところはき ちんと残しておいて欲しいと思うがどうか。 <事務局>:展示については、本来は田中家の鋳物の歴史を充実させなければいけない。現代の鋳 物でピアノのフレームやゴルフクラブのヘッド、水道の蛇口などを展示している。それ はそれで歴史ではあるが、委員の見られたように、ごちゃごちゃとしているところもあ るので、鋳物の歴史はこの現代のものもありますよ、というところをきちんと踏まえた コーナーとして整理し、ここは田中家の鋳物の資料館であるので、そういったところを 充実させる。田中家の時代のものではない鋳物も展示しているが、勘違いすることのな いようにする。 田委員:現在の展示は、ばらばらにある。物をぽんぽんと置いていくだけという。 <事務局>:補足させて頂くと、昭和 59 年に開館した時は鋳物というものはどんなものか、という ことで、いわゆる鋳物の業界にも協力を頂いて、例えばエンジンのブロックや工業製品 の部品等、色々なものを展示している。昭和 59 年の時点での現代の鋳物の製品というこ とで、そこからかなり時代が経って全然合わなくなってきている。今回はそういうもの を整理して、スペース的に比率については今は申し上げられないが、雑多に置いている ものを少し整理をしたいなと。 ただやはり、指輪やゴルフクラブのヘッド等の製造工程も置いてあるので、鋳物はど ういう風に作っているのか分かるようにはなっているが、その中で現代の鋳物というも のにマッチしなくなっている部分は整理したいと思っている。 土井会長:この田中家住宅のことについて、写真も添えて頂けたらありがたいと思う。図面だけ ではなく。今後ともよろしくお願いする。 報告(2)枚方宿鍵屋資料館別棟の改修について 土井会長:それでは、引き続き「報告(2)枚方宿鍵屋資料館別棟の改修について」ということ で事務局から説明をお願いしたいと思う。 <事務局>:枚方宿鍵屋資料館別棟の改修について報告する。 市の史跡に指定している敷地内に、江戸時代の町家「主屋」と昭和の初めに建てられた 「別棟」があり、枚方宿の歴史を伝える資料館として開館している。
9 別棟は、指定文化財ではないが、1階の雨戸を新設するにあたり、外観に影響がある ことから、昨年度の当審議会で改修内容についてご審議していただき、今年の2月に施 工したのでその内容をご報告する。 では、資料左側、上段の写真をご覧頂きたい。改修前と改修後の写真を左右に並べて いる。雨戸を5枚新調、戸袋の妻板を増設している。これらは、既存の建物の外観を参 考に改修している。 下の写真をご覧頂きたい。外側にあった手摺りを撤去し、その部分に雨戸用の鴨居・ 敷居をつけ、戸袋の手前にあるガラス戸、これはもともと固定した開かない戸であった が、雨戸を出し入れの操作のために開き戸へ変更している。 右のページ上部の内部の写真をご覧頂きたい。外側の手摺りを撤去したので、安全の ため内側に新たに手摺りを設置した。そのデザイン意匠は、この別棟の2階にある既存 手摺りを参考にしている。 以上が1階の雨戸の新設に伴う改修内容である。 続けて2階の大広間の改修であるが、大広間の畳の磨耗が激しく全面新調するに伴い、 床面の不陸、凸凹や傾きの調整を実施した。隣接する畳と最大1cm の段差が生じている 箇所が大広間全体に見受けられ、歩くと不均等感があり、畳下の床板の不陸補修を行っ た。床板を撤去し、床板を受ける材である根太の下にパッキンを入れ調整のうえ厚さ 12 ミリのコンパネを張り不陸、凸凹と傾きを解消した。 以上が枚方宿鍵屋資料館別棟の改修についての報告である。 土井会長:ただいま説明のあった、鍵屋資料館の改修について、ご意見、ご質問等あれば。 土井会長:雨戸を新設した方角はどちらか。 <事務局>:南側である。 土井会長:よろしいか。 (質問、意見等なし) 報告(3)市指定文化財の現状変更について 土井会長:それでは、「報告(3)市指定文化財の現状変更について」事務局から説明を求める。 <事務局>:「報告(3)市指定文化財の現状変更について」①「旧田中家鋳物用具と製品一式」
10 について説明する。 堺市立みはら歴史博物館から、「河内鋳物師の誇りⅡ-梵鐘づくりの名人たち-」に 展示するため 45 点の特別利用許可申請があった。そのうち龍頭埋型(いけがた)原型など の7点については市指定文化財「旧田中家鋳物用具と製品一式」であるため、現状変更 手続きの上、貸出を行った。現状変更期間は平成 27 年 10 月 21 日から平成 28 年2月 10 日である。 続いて、②「交野天神社末社貴船神社本殿」について説明する。 交野天神社から自動火災報知設備の設置のため、市指定文化財「交野天神社末社貴船 神社本殿」に空気管を取り付ける旨の現状変更等許可申請書の提出があった。 平成 22 年度に赤外線式炎検知器の防災設備を新設したが、立地条件から不具合が多く 生じており、また、枚方東消防署から市指定文化財であることから自動火災報知設備を 適切に設置する必要があるとの指導を受けているため、作動式分布型熱感知器に変更す るとのことであった。 空気管は外径2mm 程度で、ステンレスのステップルで部材に固定するものであるが、 火災から文化財を守るという自動火災報知設備の目的を考慮し、また施工者である能美 防災株式会社についても、重要文化財等への自動火災報知設備設置の実績が豊富である ことから、許可した。取り付けの様子の写真及び次ページに平面図などを添付している ので、ご参照頂きたい。 説明は以上である。 土井会長:ただいま説明のあった現状変更等について、ご質問等があればお願いする。 井上副会長:交野天神社の消防設備だが、赤外線感知器の不具合が多く発報したというのは結局、 誤発報が多かったということか。 <事務局>:はい。社叢に囲まれており、木漏れ日が結構あり、風でゆらゆらすると、炎検知器だ と誤作動が非常に多く宮司が大変苦労されていた。近隣に住宅地もあり、社務所から若 干離れた場所にあるので、その度に走るということで、苦労されていた。 井上副会長:空気管式になると、そういう意味では誤発報はないと思うが、逆に、発生した場合に 感知速度が若干遅くなる可能性はあるので、そこは気を付けて宮司に頑張って頂きたい と考える。
11 土井会長:私からひとつ質問を。旧田中家の鋳物用具の出陳に関して、堺市立みはら歴史博物館 から依頼があり、枚方市で現状変更の手続きをしたとあるが、これはどういう意味か。 <事務局>:場所の変更ということで、所在の場所を変更するという、枚方から堺へ移動させたと いう現状変更である。 土井会長:自治体によって取り扱いの方法が違うが、そういうものが規定にあるのか。 <事務局>:はい。 土井会長:そうか。通常、資料館・博物館が扱っている資料を現状変更して出陳するというのは あるのか。 井上副会長:その場合、現状変更というよりは、所在場所変更届ということが一般的だ。 <事務局>:保護条例の第 15 条に現状変更等の制限で、保存に影響を及ぼす行為をしようとする時 は委員会の許可を受ける、ということで、先ほど所在場所と申し上げたが勘違いしてい た。保存に影響を及ぼす行為、つまり移動させるということで現状変更の申請を出して 頂いている。 土井会長:条例の中にそういう文言があるということで分かった。では、現状変更についてご意 見はあるか。 井上副会長:枚方市の文化財の保護条例の規則の中に所在場所変更届を出す仕組みはないというこ とか 。 <事務局>:それはまた別にある。 井上副会長:あって、今回は現状変更の方を選択されたということか。 <事務局>:はい。 川畑委員:現状変更届は、市内の場合は特に出さなくても良いが、市外に出て堺市に行くから変 更が必要ということになるのか。 <事務局>:市内で移動させる例は殆どない。九頭神廃寺出土誕生釈迦仏立像は昨年所有者に返却 したが、その時は所在場所変更の手続きをしている。指定文化財を展示のために移動す る場合は、数年前に池田市の歴史民俗資料館に算額を貸し出しした時にも同じような形 で手続きをしている。 土井会長:よろしいか。 (質問、意見等なし)
12 報告(4)楠葉台場跡保存整備事業について 土井会長:それでは、続いて「報告(4)楠葉台場跡保存整備事業」について報告をお願いする。 <事務局>:楠葉台場跡保存整備事業について説明する。 1.楠葉台場跡については、慶応元年淀川左岸に江戸幕府が造営したもので、幕末の 政治・軍事状況を知る上で貴重であるとして、平成 23 年2月7日に国史跡に指定された。 2.史跡指定地の公有化について。 指定地を含む約9ヘクタールは楠葉中之芝土地区画整理事業の施行区域であり、土地区 画整理事業で仮整備された史跡指定地を平成 27 年度に楠葉台場跡保存整備事業用地とし て公有化した。史跡指定地 31,287.83 ㎡の内訳は表のとおりである。 3.開放およびイベントについて。 幕末から近代への激動期を体感できる歴史学習の場として、広く市民の利用に供する。 平成 28 年9月1日(木)から開放する。それにあわせて文化財課職員による説明会を平 成 28 年9月 17 日(土)11:00~、13:00~の2回実施する。 資料の航空写真をご覧頂きたい。赤枠が史跡指定地を示している。黄色の点線は、園 路としてすでに開放している部分である。この黄色の点線部分の左側と赤で囲まれた部 分を芝の養生と植生の生育が整ったので、このたび9月から開放する。 右側の平面図も併せてご覧頂きたい。整備については、大堀の整備、土塁や番所など の配置を低木植栽で表現している。平面図の薄い赤の部分が園路で、堀であった部分は 水色のカラー舗装で表現している。 以上が楠葉台場跡保存整備事業についての報告である。 土井会長:今、説明のあった楠葉台場跡保存整備事業について、ご質問、或いはご意見等があれ ばお願いしたい。 土井会長:史跡の説明看板はどこに立っているのか。 <事務局>:要所要所に大きいものを3つ、南側の入口の辺りと、北西の角に入口があるのでそう いった所と、土塁・火薬庫・番所があった場所に表示をしている。 土井会長:よろしいか。 (質問、意見等なし)
13 報告(5)東高野街道(出屋敷地区)整備事業について 土井会長:それでは、「報告(5)東高野街道(出屋敷地区)整備事業について」お願いする。 <事務局>:東高野街道出屋敷地区整備事業について説明する。 歴史的な佇まいを残す出屋敷地区の東高野街道の整備を、平成 27・28 年度に実施してい る。資料左側の地図をご覧頂きたい。南北にある緑の点線が出屋敷地区の東高野街道の 部分である。整備の内容については、休憩所の設置、および街道部分のカラー舗装およ び景観に配慮した照明灯の設置である。 平成 27 年度の整備は、街道の南部分 赤枠の斜線をしている三角形部分がポケットパ ーク、その中には、説明板、石柱、四阿、ベンチ、植栽など施している。 また、街道のカラー舗装を南端から約 90 メートルおこなった。その様子は、資料右側 の写真①が舗装の様子、②がポケットパークの様子、③がポケットパーク内の説明板と 移設した石柱である。説明板の内容を下に掲載してあるように、カラーで、今まで文化 財課ではあまりなかったが、地図等を入れて分かりやすくということで作成している。 続いて、平成 28 年度の整備だが、左側の地図に戻っていただき、残りの街道部分のカ ラー舗装約 450 メートル、説明板 中規模のもの、景観に配慮した照明を街道筋全体に 設置するということになっている。整備は、11 月から年度末を予定している。 説明は以上である。 土井会長:この報告について、ご意見、ご質問等があればお願いする。 よろしいか。 (質問、意見等なし) 案件(3)枚方市文化財保護条例による指定の諮問について 土井会長:それでは、公開と決定した案件が全て終了したため、次の案件に移りたいと思う。 「案件(3)枚方市文化財保護条例による指定の諮問について」、説明をお願いする。 <事務局>:枚方市文化財保護条例による指定の諮問について説明する。 三浦蘭阪関係資料4点を枚方市指定文化財に追加指定するにあたり、枚方市文化財保 護条例第5条第4項の規定に基づき、枚方市文化財保護審議会に諮問するものである。 諮問物件及び物件内容についてご説明する。「三浦蘭阪関係資料(追加)4点につい
14 て」をご覧頂きたい。 三浦蘭阪関係資料は、三浦蘭阪が医業に従事するかたわら、本草学や国学などの影響 を受けて様々なものを蒐集した資料群で、著述書類、文書・記録類、書状類、彫刻・書 跡・絵画類に大別することができ、平安時代から鎌倉時代の法隆寺文書や中世の大山崎 の社家文書などの古文書を多く蒐集していることを特徴とする。これらは蘭阪の事跡を 知る上で基本資料であり、三浦家伝来の一括資料としても価値があるということで、平 成 22 年4月1日に枚方市有形文化財に指定している。 この度、三浦家から古文書3点及び和鏡1点の寄贈を受けたので、これら4点につい て、三浦蘭阪関係資料として追加指定するに相応しいか諮問するものである。 本市では、平成 18 年度に大阪大学に委託して実施した調査・研究で、三浦家文書目録 を作成し、『三浦家文書の調査と研究-近世後期北河内の医師三浦蘭阪蒐集史料-』と して報告書を刊行した。平成 18 年度の調査の際、今回寄贈を受けた古文書3点の現物は 確認しておらず、従って、指定目録に入っていない。しかし、報告書の 98~100 頁に、 枚方市立中央図書館市史資料室架蔵写真一~三として今回の古文書3点が掲載されてい るため、以前からこれらの文書の存在が確認されていたことは分かる。 これら3点の古文書は市域に残された数少ない中世文書であり、和鏡も含め三浦家伝 来の一括資料であるので、三浦蘭阪関係資料として追加指定してはどうかと考えている。 諮問書は資料の次頁に付けている。本日は、現物を用意しているので、ご覧頂いた上で ご審議願いたい。 説明は以上である。 土井会長:三浦蘭阪関係資料として、現在4点の資料を追加してはいかがかという諮問であるが、 このことについてご意見等あればよろしくお願いする。 井上副会長:今回の4点に関してだが、どういった経過で見つかったのか。 <事務局>:三浦家ご当主が本年2月にお亡くなりになった。その後、4月に文書3点が郵便で送 られてきて、便箋に、整理をしていたらこんなものが出てきたので、もし必要なら受け 取ってください、不要であれば処分してくださいと書いてあった。庁内で調べたところ、 市史編纂をずっと担当していた当時の社会教育部長が、平成7年に別件で三浦家に行っ た時に見せられたということで、その時にこの3点だけ借用し、写真撮影をしてすぐに
15 返した。返却した時に他の物とは別置きされたようで、平成 18 年に三浦家資料が中央図 書館に来た時には、これが入っていなかった。そして写真だけが市史に残されていた、 という状況である。和鏡1点は、3点の文書が郵便で届いて暫くして、娘さんが整理し ていたらこれも出てきたので、一緒に一括資料として受け取ってくれないかということ で受け取っている。鏡の現物は先ほど土井会長に見て頂いたが、江戸時代ではないかと。 土井会長:各資料は皆さん見て頂いたか。鏡は江戸くらいのものだろうと思う。それほど古いも のではなさそうだ。要は追加資料として歴史資料4点、という形になるのか。 <事務局>:三浦蘭阪関係資料は歴史資料なので、それに4点を追加する。 土井会長:三浦蘭阪関係資料というのは大きな括りだが、今回追加するのは古文書3点及び和鏡 1点と具体的に書いた方が良いのではないかと思うが、いかがか。 井上副会長:その4点に文書と工芸分野が混ざっていることを記録として、きっちり分かるように しておいた方が良い。それから、歴史資料というのは指定区分の目安として書かれてい るだけかと思うので、具体的に書いた上で、その点数の変更ということが良いと思う。 別途、追加何点というのを書く方向もあり、総点数を変えてしまうやり方もある。その 辺りはどうするか。 土井会長:この蘭阪関係資料を指定する時に、確か目録を作ったかと。 <事務局>:はい。 土井会長:それを一括して蘭阪関係資料何件ということで指定をしたと思う。今回この追加分が 出てきたので、その内訳はこの古文書何点と和鏡が1点と具体的に書いた方がよい。い かがか。 奥田委員:これは古いものなので価値がある。 土井会長:かなり古い文書だ。 奥田委員:追加というのは何と何と何を追加したと、4つきちんと書いた方がよい。 <事務局>:文書のタイトルも含めて詳細に記載する。 土井会長:これは鎌倉遺文には未掲載なのか。 <事務局>:いや、そこまでは読んでいない。 土井会長:寿永と文永十何年だったか。 <事務局>:文永7年と弘安 10 年。
16 奥田委員:寿永は平安だ。寿永のものは数が少ない。だから、これから非常に貴重なものになっ てくると思う。 土井会長:指定名称は追加の名称でこれを挙げておけば、見た人がこれは平安遺文および鎌倉遺 文という全国の古文書を集めた資料集があるが、補遺という形で追跡調査の対象になるか と思うが。 奥田委員:多分そうなるだろう。 <事務局>:現状、三浦蘭阪関係資料として市の指定にしているのは有形文化財歴史資料というこ とで一括 2,716 点ということで、これは彫刻なども含めて歴史資料として指定している。 土井会長:確か目録を付けられたかと思うが。 <事務局>:報告書の中に目録があるが、指定当時の職員が誰もいないので分からない。 土井会長:付けたと思うが。 <事務局>:目録は全部調査しているからある。片岡家文書の時にはエクセルデータで目録を付け て、追加の分も付けた。 土井会長:将来、どれが指定でどれが指定でないかということなる。こういった一括指定の場合 には、物が特定出来るようにしておかないと、これはどうだったかということになる。 <事務局>:基本は「三浦家文書の調査と研究」に掲載の目録で、これがその一括のものだと。そ の他の目録というのは文化財では作っていない。 井上副会長:その目録には、いわゆる仏像や色々、文書以外の物も載っているのか。 <事務局>:はい。古銭や鏡などが載っている。 土井会長:記憶が曖昧だが、付けなかっただろうか。 井上副会長:今回文書が出てきて郵便で送ってきた時に、もうないかという確認はしたのか。 <事務局>:寄贈の手続きをした際に一応はしている。 井上副会長:そんなにぼろぼろとまた出てきても大変。 <事務局>:この3点については写真がここにも出ているということで。 井上副会長:大事なものだし。 土井会長:この追加分については年号と文書名を挙げて、何々1点、何々1点、何々1点、和鏡 1点と具体的な名称を挙げて追加して頂くということでよろしいか。ではその取り扱いで、 まず追加指定をすることについてはご異存ないか。各名称をきちんと挙げて、この分が追
17 加指定をしたということがわかるようにして頂きたい。 案件(4)尊延寺四大明王像の名称変更について 土井会長:それでは、次に移りたいと思う。「案件(4)尊延寺四大明王像の名称変更について」 事務局から説明をお願いする。 <事務局>: まず、枚方市指定文化財清泰寺木造普賢菩薩坐像・木造文殊菩薩坐像及び尊延寺木造 四大明王像のうち木造降三世軍荼利明王立像の重要文化財指定について、これまでの経 過からご説明する。 昨年の秋に、文化庁から、枚方市指定文化財清泰寺木造普賢菩薩坐像・木造文殊菩薩 坐像及び尊延寺木造四大明王像のうち木造降三世軍荼利明王立像について指定に向けた 調査を行いたいとの連絡があり、文化庁調査官による現地調査や所有者との調整を進め てきた。 本年1月 13 日に現物審査のため現状変更手続きの上、仏像を文化庁に搬出し、現物審 査を経て3月 11 日に文化庁文化審議会から文部科学大臣に答申された。美術工芸品(彫 刻)の重要文化財指定は、本市で初の案件である。 4月 19 日から5月8日まで東京国立博物館で開催された「平成 28 年新指定国宝・重 要文化財」で展示の後、所有者に返却された。清泰寺の木造菩薩坐像については、所有 者の意向により5月 24 日に京都国立博物館へ寄託している。 (案件(4)一部非公開) なお、軍荼利明王立像・降三世明王立像については、文化審議会の専門調査会におい て近い将来に本格的な修理が必要であると意見があったということである。 今後の予定だが、9月頃に文化財指定の官報告示、清泰寺の菩薩坐像 二躯それから尊 延寺の降三世軍荼利明王立像 二躯が重要文化財に指定される。これに伴い、枚方市文化 財保護条例第6条の規定に基づき、市指定文化財が指定解除となるものである。 そこで、尊延寺の木造四大明王像については、降三世と軍荼利の2体が指定解除とな るので、残りの大威徳明王坐像・金剛夜叉明王立像について、四大明王として指定をし ていたが、そのまとまりの中で保護していく必要性があるので、名称変更した上で市指 定文化財として引き続き保護していく方針でどうかというように考えている。
18 名称については事務局の案であるが、現状は尊延寺四大明王像であるが、尊延寺木造 大威徳明王坐像・金剛夜叉明王立像というようにしてはどうかと考えているが、よろし くご審議いただければと思う。 以上である。 土井会長:ただいま説明のあった件について、委員の先生方からご意見、ご質問等があれば、よ ろしくお願いしたいと思う。 土井会長:質問だが、今度、国の指定物件になる時に、清泰寺像は文殊・普賢ではなく、菩薩坐 像ということで指定があるのか。 <事務局>:はい。清泰寺所蔵は木造菩薩坐像 二躯、という名称になる。 土井会長:この清泰寺の二像については保管上のこともあり、現在京博へ預けたということで、 一応安全を確保されたということだが、将来、枚方に博物館が出来たら枚方の方へ寄託 替えをして頂くということを含んで、一応の安全は確保されたということになっている と思う。次に、尊延寺の方の、四大明王像の4躯のうち、軍荼利と降三世のみ国指定に なったということで、尊延寺ではこの4躯を一具として祀っているので、残された大威 徳と金剛夜叉の名称の取り扱いをどうするかということが問題だが、これについて各先 生方ご意見はあるか。 私ばかり申し上げて申し訳ないが、一応これは四体一具として祀られている中から2 躯だけをピックアップして国指定するのはどうかなという気はする。十年少し前に調査 をさせて頂いたが、どうするか。ひとつの候補としては「四大明王のうち大威徳明王と 金剛夜叉」と名称を変更するのが良いのかなと思うが、いかがか。 等身大の作例が、江戸の分も含めて非常に少ないというものもあるし、こちらの尊延 寺像は等身大なので、特に金剛夜叉の方は割と当初の部材をまだ残していて、一具で作 られたことは間違いない像である。後世の手が入り過ぎているということで国指定の対 象からは外れたということかと思う。市の指定を四躯一具で指定しているので、名称変 更する場合には四大明王のうち大威徳と金剛夜叉、というようにするのが適当ではない かと思うが、先生方ご意見いかがか。 井上副会長:国の指定名称は、降三世と軍荼利の間に中黒などが入ったりせずに、このまま続くの か。
19 <事務局>:はい。 井上副会長:どうしても気になる。違うのではないか。不思議な感じがする。 今の変更案に関して、今出ている案は清泰寺の方に合わしてということだと思うが、 「尊延寺木造大威徳明王坐像・木造金剛夜叉明王立像」と、木造木造と続くのはどうか と思う。一般的にいうと、今、土井会長が仰ったように、本来グループとして誕生した ものは単体で並列するのではなく、グループとして一括なので、もし木造と付けるとし ても1回で良いと思う。特に論点の、四大明王を付けるか付けないかという点に関して だが、私はやはり付けた方が良いのではないかと思う。なぜかというと、重文の方は保 存状況などを見て2体だけピックアップした、ということだと思うが、市の指定文化財 であるということを考えた時に、重要文化財も含めて元々同じグループだということが、 その指定名称からわかった方が良いのではないか。例えば色んな所でガイドブックにも 指定名称を変えて載ることになると思うが、四大明王があることが分かるような、文化 的背景なども包括した名称の方が、市指定なので良いのではないかと思う。 <事務局>:2躯が重要文化財になったからといって、現状、お堂の中は不動明王中心にして同じ ように取り囲んでいる状況なので、四大明王のうちということにする。木造は最初に付 けて、「尊延寺木造四大明王のうち大威徳明王坐像・金剛夜叉明王立像」はどうか。 土井委員:二躯と。 土井会長:それが一番良いのかと思うが。 <事務局>:では、もう一度申し上げると、「尊延寺木造四大明王像のうち大威徳明王坐像・金剛夜 叉明王立像 二躯」。 土井会長:よろしいか。 <事務局>:なお、補足として、10 月 29 日に重要文化財指定記念として尊延寺で市民を対象に見 学会を開催する。講師として土井先生に講演をお願いする予定となっている。 (報告(6)、非公開) 報告(7)特別史跡百済寺跡再整備事業について 土井会長:「 報告(7)特別史跡百済寺跡再整備事業について」事務局から説明をお願いする。
20 <事務局>: 特別史跡百済寺跡では、平成 27 年度より整備工事に着手している。平成 27 年度の工 事は、資料①「平成 27 年度整備工事概略図」にあるように、緑で網掛けをしている部分 である。方角は上が北で、外側の水色のラインが史跡公園のラインである。この部分に ついて、真ん中のグレーの太い線が隣接する百済王神社の参道にあたる部分で、そこか ら北の部分を主に工事をしている。 工事の内容としては、遺跡の保護のために敷地全体を盛土造成している。表土流出を 防ぐために公園内外の排水設備の設置及び張芝をしている。また、遺構を表示する箇所 については、当該箇所、この北側のゾーンというものを、憩いの広場ゾーンというよう に位置付けており、まず写真①、西北院掘立柱建物(遺構、遺構表示)ということで、 建物の建っていた範囲を土系舗装、それから柱の部分を円形のストゥールで表現してい る。次に写真②、講堂及び北方建物の基壇については、基壇の高まりを土羽張芝で表現 し、上面を土系舗装している。写真では高さが見難いが、基壇ということで盛り上がっ て立体的に表示をしている。写真③、ここは寺院を囲繞する外郭築地が巡っている部分 であり、ここも同様に築地塀の基壇の部分を土羽で表現して、芝を張っているという状 態である。 これらの工事については、もともと平成 27 年度工事であるので、28 年3月竣工予定で あったが、繰越事由が発生したため、工期を延長して7月まで工事をしており、これは 全て完了している。 次に資料②「平成 28 年度整備工事平面図」である。これも同じように上が北になって いる。28 年度の整備工事については、堂塔院の造成工事を中心に 10 月以降に着手する見 通しになっている。 主な内容だが、真ん中の茶色で表現している部分が工事区域であるが、ここを重機が 通るのでそういった作業通路も兼ねるような形で全体的には盛土造成を行う。造成と並 行して地中に埋設する排水設備、これは青線で表現している。それと電気設備、黄線で あるが、これを設置する。 また、樹木伐採については支障の樹木がまだまだあり、315 本。細い物、株立ちしてい るものも含めて伐採する。抜根については必要に応じ、無理に根を取ってしまうと遺構 を傷める恐れがあるため、場合によっては発掘調査のような手法で木を取り除くか、若
21 しくは埋設処理を行う。 中心伽藍の回廊が四角く巡っているが、真ん中に薄緑の四角くあるのが金堂で、その 南側に東西の塔の表示があり、それを囲むように回廊が巡っているが、今年度は西側の 回廊、神社と隣接する所の西面回廊については先行して礎石のレプリカを設置するとい う工事で、残りの部分は来年度施工するという予定にしている。 説明は以上である。 土井会長:今の百済寺跡再整備事業についてのご質問、ご意見等があればお願いする。 土井会長:私の記憶が間違っているかもしれないが、百済寺の整備の件について建物を復元出来 たらしたいなという話があったと思うが。 <事務局>:補足させて頂く。建造物の立体復元については外郭の築地塀の一部を復元していこう という計画がある。一番南にある南門から、東南の角を通って東門のところの築地塀、 延長で 120 メートル程度を立体復元する。史跡の中でそういった建造物を立体復元する ためには、文化庁の復元検討委員会で色々と審査を受ける必要があり、今その審査を受 けているところだ。そこで、築地塀の幅、厚みのところのデータを、もう一度発掘調査 をして出すようにと言われている。なかなか残りの良い所がない中で、現状、基底幅 1.1 メートルということで、次の復元検討委員会にのせていく作業を進めている。工事その ものは、ほぼ最終工程に近いところになるが、それまでに復元検討委員会でまず審査を クリアするというところである。 土井会長:築地塀の方から復元を検討していこうという方向で動いているようであるので、それ も含めてご意見・ご質問等はあるか。 奥田委員:築地の復元については、どのようなやり方をされるのか。 <事務局>:先ほど申し上げた南門から延長 120 メートルについては版築ではなく現代工法でやる 予定である。東門を挟んで1スパン6メートルだけ版築で固めたものでやってはどうか と考えている。 奥田委員:築地の場合、版築ですると、10 年も経たないうちに修理という可能性もあるので、私 自身はあまり賛成ではない。版築で修理をしたところは、すぐにまた修理の必要が出て くるということで、ものすごく費用がかかるので、なるべくよく似たようなもの、補強 が出来るようなもので、雨に強いようなものでやった方が良いのではないかと思う。
22 <事務局>:各地で行われている例を見ても、裾の方が傷んできたり、剥げてきたり、色が変わっ てきたり、土が溶けてきたりというようなことが見受けられる。これも考え方だが、こ ういうふうに傷んでいくものだということが表現できるのかなと。ただ、その幅で築地 塀を復元すると、ここは公園なので耐震性に若干の不安も残るので、方法についてはも う一度、様々な角度で最終検討していかなければならない。 土井会長:ご意見等よろしいか。 (質問、意見等なし) 土井会長:以上で、本日の案件はすべて終了した。これで、平成 28 年度第1回枚方市文化財保護 審議会を終了する。