ઃ.TDM とは 薬物治療における投与量設定に際し,患者間の個体 差の大きい薬物や治療域と毒性発現域が近い薬物をよ り安全かつ有効に用いるためには薬の体内動態を定量 的に評価し,予測するための手段が必要である.この 考えは個々の患者における最適な薬物投与設計,そし て薬物適正使用に役立つ.すなわち薬物速度論的解析 により望ましい治療濃度域を維持できるように投与設 計を行う.この学問が薬物による患者の治療に用いら れるとき臨床薬物動態学(Clinical Pharmacokinetics) と呼ばれる.また血中の薬物濃度をモニタリングする ことから,therapeutic drug monitoring と呼び,TDM と略されている.TDM とは血中の薬物およびその代 謝物などの濃度を測定し,得られたデータを薬物速度 論的解析により,患者個別の薬物投与計画に必要なパ ラメータを求め,これに基づいて,望ましい有効治療 濃度域を維持できるように合理的な投与計画を立案す ることを意味している. 臨床にて最初に TDM が実施されたのは 1960〜 1970 年代にかけてであり,その頃フェニトインをはじ めとして種々の薬物の有効治療濃度域が明らかにされ た.また 1970〜1980 年代では臨床にてこれら薬物が 簡易に測定できる方法が開発され,TDM が広く一般 に展開されるようになった.このような研究実績によ り,医療における TDM の必要性が認められ,診療報 酬上においても特定薬剤治療管理料として保険請求で きるようになった.そして 1980 年の炭酸リチウムの 発売と同時に保険点数化が認められ,翌年には抗てん かん薬やジギタリス製剤も対象となり,現在では多く の薬剤群が対象となっている. 一方近年の分子生物学の進歩に伴い,種々の蛋白質 の機能解析が進んできた.それに伴い薬物の体内での 動態が分子レベルで詳細に研究され,より詳細に解析 できるようになってきた.今までブラックボックスで あった薬物の異常反応が明らかになり,薬物の体内動 態が理論的に予測できるようになってきた.その結果 最近では基礎における薬物動態理論が臨床における薬 物動態の研究に応用できるようになり,今後は相互の 発展による理論的な投与設計と薬物適正使用への貢献 が期待されている.TDM はまさにその橋渡しの大き なツールとして用いられるようになってきて,今後よ りいっそう臨床における有用性が増すと考えられる. TDM とは大きな意味では薬物個々の体内動態,薬理 作用を十分に理解し,患者個々の疾患,背景などの特 徴を把握し,薬物療法全体をモニタリングすることで あるといえよう.また TDM により得られた 2 次情報 の活用も重要である.そこで薬物療法の個別化に向け ての TDM の有用性,課題について記載する. .臨床的意義と有用性 薬物が体内に入り,効果を発揮するためには,ある 程度の量(濃度)が必要であり,ある程度の濃度以上 になれば副作用が出現する.薬物を使用する場合,有 効濃度域以下では生体にとっては単に毒でしかなく, かつ有効濃度域以上では有用性より危険性(副作用) が大きくなる(Fig. 1).したがって有効治療濃度域の 狭い薬物はその適正投与量の設定,投与方法が難しい. 一般に薬物の効果は薬理作用を発揮する部位における 濃度に依存し,その濃度と効果は相関する.また多く の薬物では血中濃度と組織中濃度は相関する.一方薬 物の体内動態の個体間および個体内変動が大きいこと が知られており,薬物の投与量と血中の薬物濃度の相 関性が低いことが知られている.したがって個体間・ 個体内変動の大きい薬物では有効治療濃度に維持する ための投与量の設定がより難しい.患者ごとの最適な 投与量の設定のためには血中薬物濃度を指標として, 上 野 和 行*
આ.TDM(Therapeutic Drug Monitoring)
第 16 回 臨床薬理学講習会 2009 年 12 月 6 日(日)横浜基礎から学ぶ臨床薬物動態
Key words:TDM(therapeutic drug monitoring),pharmacokinetics, concentration, interaction, quality use of medicines
薬物の効果を最大限に引き出すことが望まれる(Fig. 2).換言すれば TDM を実施することにより,これら の目的が達成される. અ.TDM の実際(有用性) TDM による投与計画では種々の問題を総合的に評 価して実施しなければならない.したがって患者の疾 患,薬歴などの背景,そのときのバイタルサインやそ の経時的変動だけでなく,投与する薬物の薬物動態学 的および薬力学的特徴などを十分考慮した投与計画を 立案しなければならない.そのためにはとくに TDM での薬物投与計画では個々の症例における治療目標が 設定されなければならない.そして治療目標のための 戦略が重要である.一方 TDM 時での投与計画では投 与開始後の薬物血中濃度解析を基に投与計画を立てる ことが一般的ではあるが,投与開始時の初期投与にお ける投与量設定にも参画することも重要である. TDM による薬物投与計画時には多くの治療目標があ る.そこで,本項においては循環器病疾患患者を中心 として効果を期待する場合,副作用が発現した場合, 相互作用が発現した場合などにおける TDM の症例を 挙げて有用性を解説する. ઃ) TDM と有用性 TDM で期待されていることのひとつは副作用を出 さずに薬物の効果を最大限に引き出すことである. Fig. 3 にジゴキシン投与患者におけるキニジン併用時 の症例を 2 例提示した.ジゴキシンとキニジンの相互 作用は広く知られており,その機序も P 糖蛋白質の阻 害であることも知られている.A においてはキニジ ン併用により,患者は食欲不振,嘔吐を訴え,その時 / の血中濃度は 3.3 ng/mL まで上昇し,明らかに併用 によるジゴキシンの血中濃度の上昇であり直ちに併用 が中止に至った.B においては併用により副作用の訴 えはなかったが,ジゴキシンの血中濃度は有効治療濃 Fig. 2 血中薬物濃度測定の意義 嘔吐 食欲不振 副作用ナシ 61yr, 55kg 68yr, 46kg 投 与 量 変 更 投 与 中 止 <訴え> <訴えなし> 血中ジゴキシン濃度 (ng /mL) 0 1 2 0 2 4 6 ジゴキシン キニジン 0.125mg 300mg 0.125mg 0.25mg TDMにより投与量変更 1 2 0 3.3 0 2 4 6 Fig. 3 TDM と有用性(ジゴキシンとキニジンの併用例より) Fig. 1 有効治療濃度と適正投与量
度域を超えていた.そこで,ジゴキシンの投与量を減 量し,その結果血中濃度が有効域を維持できたことを 確認した.本 2 症例を比較した場合,A では TDM を 実施しなくても副作用の発現により投与は中止となる ことは明らかであるが,B では TDM を実施しない場 合は,そのままの投与量で維持されると考える.すな わち B は副作用の発現なく投与量の適正化が可能に なった症例である.TDM の有用性が理解できる. TDM により個々の症例において薬物療法のより有 効・安全な実施に対する支援が可能となる. ) 効果と TDM(Fig. 4) 不整脈治療における抗不整脈薬の TDM の症例を提 示して,TDM と効果,そして血中濃度モニタリング の有用性を示す. 症例は年齢 65 歳,男性,体重 65 kg であった.基礎 疾患として心不全があり,呼吸困難で入院してきた. 患者の臨床検査値としては腎機能および肝機能も正常 であった.心室性期外収縮(VPC)が単発であるが frequent に認められたため,抗不整脈薬メキシレチン を 1 回 150 mg,1 日 3 回内服にて投与された.投与後 1,2 日で呼吸困難が消失したが,ときに VPC が認め られた.投与 4 日後の早朝投与前(トラフ値)の血中 / メキシレチン濃度は 0.55 mg/mL であった.この時点 で本症例におけるメキシレチンの効果が確認された. / しかし,メキシレチンの有効濃度域は 0.5〜2.0 mg/ mL であるため,より顕著な効果を期待して 1 回 200 mg,1 日 3 回に増量になった.増量により VPC がほ とんど消失したが,軽い手指の振せんの訴えがあった. / 増量 3 日後のトラフ値は 0.78 mg/mL であり,有効濃 度域内ではあったが,振せんはメキシレチンの副作用 によるものと考えられた.そこで,患者に対して効果 と副作用の説明を行い,その結果少し減量することに なった.1 回 150 mg,1 日 3 回に減量後,たまに単発 の VPC が認められたが,振せんが消失,腹部不快感 などの副作用もなかった. 本症例ではメキシレチンの効果としての有効性の判 断として呼吸困難の解消および VPC などを考え,ま た投与量は血中濃度を指標として投与計画を実施した 症例である.メキシレチンの副作用としては胃腸障害 あるいは手指の振せんが知られており,有効域内にお いても患者により出現する場合がある.また投与薬物 の有用性と副作用の判断は患者ごとにより異なる場合 があり,血中濃度が有効域内にあっても軽微な副作用 が出現する場合がある.このような場合,患者を中心 とした医療チームの中での治療目標とそのための患者 に対するインフォームドコンセントが重要である.本 症例は TDM によりメキシレチン単剤で不整脈を治療 できた症例であり,TDM により適正投与量が設定で きたと考えられる. અ) TDM と相互作用(Fig. 5) 相互作用による投与量の適正化には TDM の手法は 非常に有用である.そこで,TDM と相互作用の症例 を提示する. 症例は年齢 73 歳男性,体重 42 kg であり喘息治療 目的でテオフィリンの投与を受けていた.投与量はテ オフィリン徐放性製剤 1 回 300 mg,1 日 2 回の投与で あった.本投与量で喘息発作もコントロールでき,副 / 作用もなかった.血中濃度はトラフ値で約 8 mg/mL であった.その後 VPC 治療目的でメキシレチン 1 回 50 mg,1 日 3 回が投与された.投与 3 日後患者は食 欲不振,吐き気を訴えたため,その時点で血中テオフィ 65yr M, 65kg 600 450 tremor <観察> 450mg/day 0 7 14 21 0 0.5 1.0 1.5 0 20 40 60 (日) ●血中メキシレチン濃度 (μg /mL ) ○VPC数 (1 /hr) Fig. 4 TDM の実際(メキシレチンの TDM より) 20 10 0 0 5 10 0 0.5 1.0 <訴え> 食欲不振 吐き気 食欲不振,吐き気 両薬物とも消化器系の副作用発現大 テオフィリン 600mg/day 500mg/day メキシレチン 150mg/day Time(day) ○血中テオフィリン濃度 (μg /mL) ●血中メキシレチン濃度 (μg /mL) 73yr M, 42kg Fig. 5 TDM と相互作用(メキシレチンと テオフィリンの相互作用より)
/ リン濃度を測定した結果,約 23 mg/mL にまで上昇し / ていた.また血中メキシレチン濃度は 0.5 mg/mL で あった.テオフィリンおよびメキシレチンともに最も 頻度が高い副作用として食欲不振,吐き気の副作用が あることが知られている.本症例の場合,血中濃度値 から判断して副作用はテオフィリンによるものと判断 できたため,テオフィリン投与を 1 回分中止後テオ フィリンの投与量を減量した結果,副作用が消失した. 本症例は TDM により副作用の原因薬物を見いだすこ とができた症例であり,その後の適正投与量が設計で きた症例である. 本症例はテオフィリンとメキシレチンとの相互作用 の症例である.本相互作用の機序は以下のとおりであ る.テオフィリンは肝代謝型薬物であり,その代謝は 1 位および 3 位の脱メチルと 8 位の酸化である.脱メ チルは CYP1A2 で代謝される.また 8 位の酸化は CYP1A2,3A4,2E1 で代謝される.一方のメキシレチ ンの代謝は主として CYP2D6 であるが,CYP1A2 の 関与も大きく,かつその親和性はテオフィリンよりも 高い.したがって両者の機序は CYP1A2 を介する競 合的相互作用である.臨床的にはメキシレチンの併用 によりテオフィリンの血中濃度は約 2 倍程度上昇する ため,併用時テオフィリンによる副作用が問題となる. આ.TDM に必要な考え方 TDM を実施するときの考え方としていくつかの重 要な注意点を紹介する. ઃ) TDM と時間 薬物の血中濃度は時間というパラメータで変動する ため,TDM においては投与時と採血時の時間を十分 把握しなければならない.Table に外来患者における ジゴキシンの血中濃度のモニタリングしたデータを示 した.投与量や患者の腎機能などには変化がないが, 血中濃度測定値は大きく変動していることが認められ る.そこで本症例におけるデータの変動因子を考えて みよう.Fig. 6 にジゴキシンの血中濃度と採血時間の 関係を示した.本症例の場合,測定値のバラツキは採 血時間のバラツキに起因することが理解できる.Fig. 7 に経口投与後の血中濃度の経時的変化を示した.薬 物により線形的に減少する場合と,ジゴキシンのよう に 2 相になる場合がある.前者は 1―コンパートメン トモデル,後者を 2―コンパートメントモデルで解析 される.TDM 時では薬物はどのようなパターンで血 中濃度が推移するかを理解しなければならない.薬物 の吸収過程あるいは分布過程時では血中濃度と組織中 濃度は平衡に達していないため,採血時間を十分理解 して TDM を実施しなければならない. ) コンプライアンス TDM 実施時の大きな問題のひとつに患者の服薬コ ンプライアンスの評価が挙げられる.TDM による投 与設計時患者の投与量が基本となるため,その基本が 不正確であれば,TDM による投与設計そのものが危 10:30 採血時刻 (時:分) 7:55 0.25 1.17 0.63 0.51 血中濃度 / (ng/mL) 99.10.11 97.11.12 98.06.12 00.03.27 <腎機能は変化なし> 測定日 (年.月.日) Table 外来患者のジゴキシン血中濃度測定結果 (ジゴキシン採血時間と血中濃度の関係より) 10:00 8:10 0.25 0.25 0.25 投与量 / (mg/day) 0.25 99.04.02 10:40 8:00 8:00 最終服用時刻 (時:分) 0.58 11:45 12:20 11:00 0.34 11:20 7:50 0.25 98.10.09 0.90 1.25 1.00 0.75 0.5 0.25 0 0 2 3 4 本症例はコンプライアンスが悪いのではなく 採血時間の違いによるバラツキである。 血中ジゴキシン濃度 (ng /mL) 最終服用後から採血までの時間(hr) Fig. 6 血中ジゴキシン濃度と採血時間との関係 ○血中テオフィリン濃度 (μg /mL ) ●血中ジゴキシン濃度 (ng /mL) 縦軸:対数 時間(hr) 薬物によりパターンが異なる 2ーコンパートメントモデル 1ーコンパートメントモデル 24 12 6 0 1 5 10 25 0.1 0.5 1 2.5 Fig. 7 経口投与後の血中濃度の経時的変化
険な結果に陥る可能性がある.したがって患者のコン プライアンスは非常に重要である.当然のことである がコンプライアンスの向上のための支援も非常に重要 になる TDM 実施時においては投与設計時,患者に対 して十分な説明と理解が得られなければならない.あ るいは血中濃度測定データの評価時にはコンプライア ンスの評価もまた非常に大きな問題となる. ઇ.TDM とデータ集積(母集団解析法による臨床 データの再構築) TDM の有用性は広く知られているが,大きく分類 して個々の症例への支援と得られたデータの集積によ る薬物療法の適正化への支援とに大別できる.前者は 本稿 3.TDM の有用性の項で記載した.そこで,こ こでは後者に関する TDM について解説する. TDM による個々の症例への支援により集積された 多くの情報を再利用することで新たな知見あるいは法 則的なものを得る場合がある.その知見を次の投与設 計にいかすことは非常に重要であり,その積み重ねが 薬物の科学的根拠に基づいた適正使用につながる. TDM においてはこのような臨床データの再構築は非 常に重要である.たとえばコンピュータプログラム NONMEM(Nonlinear Mixed Effect Model:非線形型 混合モデル)や山岡らにより開発された拡張最小二乗 法に基づく母集団解析プログラム MULTI(ELS)等 を用いた日本人の母集団パラメータが求められ,その 事前情報を用いることで,ベイジアン法を利用して患 者の個々のパラメータを推測することが可能となっ た.これらは多くの TDM により得られた情報の再構 築により事前情報を利用した投与設計法である(Fig. 8).また集積された TDM データにより初回投与時の ノモグラム等の作成も可能となる. 一方臨床での集積されたデータからの新たな適正使 用情報を見いだすことも可能である.Fig. 9 にアプリ ンジンの中枢系の副作用発現した症例を示した.アプ / リンジンの有効治療濃度域は 0.25〜1.25 mg/mL とい / われているが,本研究より中枢系の副作用は 1 mg/mL を超える場合頻度が高くなることが明らかになった. このようなデータ(科学的根拠)に基づく投与指針 を構築することが薬物のより有効・安全使用につなが り,かつ日常の臨床において最も必要とする情報でも ある. ઈ.TDM とチーム医療,そしてコーディネータ (Fig. 10) 研究面だけでなく TDM を実施するためには,単に 血中濃度の測定者がいくら頑張っても効率的な TDM が実施できるわけはない.患者を中心とした医療ス タッフ全体で血中濃度測定の意義を理解し,TDM を 実施しなければならない.そのためには各スタッフの 協力なくして成功はない.また,患者に対する採血や 服薬の指導を含めたインフォームドコンセントもまた 重要となる.たとえば移植医療における TDM の支援 は重要であり,大きな評価を得ていると同時に,チー ム医療の重要性が叫ばれている.したがって各スタッ 投与指針 相互作用 有用性 副作用の予測など 患者個々に対する適正使用情報として フィードバック 薬物動態学的パラメータなど 事前情報の構築 母 集 団 解 析 患者 母集団 ・個人 ・個人 ・個人 ・個人 ・個人 ・個人 Fig. 8 母集団解析と臨床データの再構築 2.5 1.5 0.5 0 2 1 0 0.5 1 1.5 投与量(mg/kg) 中枢系の副作用なし 中枢系の副作用あり 血中アプリンジン濃度 (μ g/mL) Fig. 9 アプリンジンの血中濃度と副作用 Fig. 10 TDM とチーム医療
フに対する TDM 実施のための情報提供および交換, またその教育も重要である.とくに TDM の導入に際 しては十分な理解のための教育が最も重要となる.一 方,患者の状態は刻々と変化しているのであるから, リアルタイムのモニタリングこそが最も重要であり, その時が最も血中濃度値を知りたい時でもあり,また 測定の意義が最も発揮できる時でもある.そのために は日頃よりリアルタイムのモニタリングとチーム医療 としてのモニタリングの実施を心がけなければならな い. TDM 実施にあたり,いろいろな問題がでてくるの が当然である.たとえば未知の症例に遭遇する場合も ある.その都度解決していくのが重要である.そして 病院により個々特徴が異なるのは当然なので,病院の カラーをいかした独自の TDM システムの確立をめざ して,一歩一歩前進させることが大事である.その積 み重ねが自然とよい方向に向かっていくであろう. TDM の展開には病院内での推進役としてのコーディ ネータの存在も必要であり,大きな役割でもある. TDM 含めた薬物療法に関する情報収集,情報提供も またコーディネータの重要な役割である.そしてス タッフの教育,また共同研究をはじめとした研究の指 導,報告も要求される.チーム医療とともに TDM コーディネータの果たすべき役割は大きいと考える.