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黒心可鍛鋳鉄用白銑の溶解について

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黒心可鍛鋳鉄用白銑の溶解について

SomePrinciples

ofthe

MeltingofBlackHeartMalleableIron

徳*

MasayosIliIwase

黒心可鍛鋳鉄用自銑の焼鈍性を改善するために溶解上問題となっている材料と溶解方法について検討を進め て,黒鉛化に影響を及ぼしているガスの問題を究明し,その挙動を調べて溶解方法に関する基本的考え方を明 らかにした。

1.緒

口 熱b可鍛鋳鉄は鋳造性が良好で,しかも機械的性質が他の鋳鉄系 材料よりもすぐれているので,自動車用部品に使用されているが, その需要ほ急増し,使用範囲も逐次大形化へと発展してきた。黒心 可鍛鋳鉄はまず鋳造時に完全な自鉄鋳物をつくり,次の熱処理工程 で黒鉛化して,すぐれた機械的性質を与えるために,その製造工程 において考慮する点が多く,ことに大形鋳物ほど問題が多く,焼鈍 にも長時間を必要とする。自鉄鋳物をつくることと,焼鈍しやすい 鋳物にすることとは,化学成分,製品の肉厚から考えた場合に,全 く相反する条件を必要とする。すなわち厚内の大物製品になるに従 って,製品の鋳造時の冷却速度は遅くなるので,自銑化しにくくな

り,化学成分,鋳造条件の制約は多くなる。このようにしてつくら

れた鋳物ほ,化学成分からだけ考えても,焼鈍しにくい方向に進ん

でおり,しかも鋳造時の鋳物の冷却速度が遅いために,同じ化学成 分の薄肉鋳物よりも鋳造組織が粗大となり,これが焼鈍時の黒鉛核 発生数に影響して,黒鉛化しにくくなる性質をもっている。そこで 厚肉の大物製品を大量に安定して生産するた捌こは,単に自銑の化 学成分のみならず,溶解材料や溶解方法についても厳密な管理を必 要とすることをしばしば経験している。 このような自銑の黒酢化に関する種々の問題ほ相当に古くより研 究され,実際作業に応用されて,男心可鍛鋳鉄製造法の合粗化および 製品品質の向上に頁献しているが,いまだ解明されていない問題も いろいろ含んでいる。たとえば口本においては魚心可鍛鋳鉄の製造

にはキュポラ電気炉の二重溶解法が多く採用されているが,アメリ

カにおいてほ(1)キュポラ反射炉の二重溶解法が多く採用されている のはなぜか。また同じキュポラ電気炉二重溶解におい ̄ても,キュポラ 溶解においては(2)(3)キュポラ溶接中の(FeO)が増加すると鋳造時に は自銑化しやすくなるが白銑の黒鉛化ほ遅くなり,枚械的性質も低 下するといわれており,電気炉においてほ(4)特に溶接中の(FeO)の 影響が大きく,(FeO)18%以下の緑色カスを用いなければ焼鈍が困 難といわれている。しかし黒心可鍛鋳鉄の溶解は一般鋳鉄の溶解の 場合と異なり,電気炉の溶解ふん囲気ほ酸化性にしておかないと鋳 造時にモットルを生じやすくなるので,電気炉のドアを開放して溶 第1表 供試材の 溶解方 津はつくらない方がよいと反対の立場をとっている人(5)もある。こ のように自銑の性質が製造法により異なるのは,溶解炉の特性(6)(7), 溶解ふん囲気(8),溶解材料(9)(10)などによるものとして議論されて いるが,いずれの場合も自銑中のガスが問題として考えられている。 しかし鋳鉄中のガス分析法は古くより研究されていたが,なかなか 信煩性のある分析値が得られなかったため,ガスが問題であると考 えながらも定量的に解明されていない。近年鉄鋼中のガス分析法の 発達により,鋳鉄のガス分析も多くの人々によって行なわれるよう になり,信板性のある分析値をうるに至ったので,溶解方法や溶解 材料が異なったときの自銑の性質を調べ,これとガスとの関係を求 めて,キュポラ電気炉二重溶解を行なうときのガスの挙動を明らか にし,原材料の選択,キュポラおよび電気炉の操業基準を求めて, 黒心可鍛鋳鉄用自銑の溶解方法に関する基本的考え方を求めた。

2.実

方 法 2/1基 礎 実 験 初めに弟1表に示す4種漠の溶解炉を異にする自銑を主材料と し,これに化学成分をそろえるために若干の鋼屑その他を配合し て,35kVA酸性高周波電気炉で5・5kg溶解して試料を作製して, 熱膨張計にて第1段黒鉛化時間,第2段黒鉛化時間の測定および試 験焼鈍後の顕微鏡組織を比較して,黒鉛化に対する各材料の特長を 求めた。 さらにこれに銑鉄を配合したときの影響から配合材料と自銑の黒 鉛化との関係を求めたっ 2.2 ガス分析方法 配合材料による黒鉛化の相異はその自銑中に含有するガスにある と推定されるので真空溶融法によるガス分析と蒸留法による窒素分 析を併用して実験した。真空溶融法によるガス分析は試料を真空中 で炭素線抵抗炉で加熱溶融してガスを抽出し,低圧恒容のもとに水 素,酸素,窒素をそれぞれ定量するものである。真空溶融法による ガス分析の際には,特に水銀ポンプのガス招集速度が十分に大きく なければ,金属蒸着物のためその分析値の誤差は大きくなるので, この点には特に留意した。またルソボほ試料のガス抽出温度よりも

200℃高温で十分に空焼したものである。

式お よ び化学成分 化 学 成

うi「 ̄詣三「

溶解 番号 溶 解 炉 銑 鉄 配 A (%) 自 銑 戻

訂 ̄ ̄ ̄盲 ̄ ̄l' ̄ ̄蒜■▼

C 分 (%)

PIs

Cr 1R 2R

;j

反 射 炉 材 溶 解 反 射 炉 冷 材 溶 解 回 キュポラー電気炉二重溶解 30 34 40 日立金属工業株式会社熊谷工場 工博 5 ∩■0 0 5 6 4 5 5 5 18 10 34.6 14 0.28 0.32 0.57 0.04 0,15 0.22 Fe-Si O.58 2.94 2.85 2.53 2.63 1.24 1.07 1.02 0.94 0.20 0.35 0.37 0.37 0.126 0.180 0.142 0.094

-92-0.104 0.100 0.079 0.084 0.009 0.017 0.017 0.022

(2)

心 可

に つ い て 1003 2.3 キュポラ電気炉二重溶解法に関する実験 キュポラと電気炉とを併用する二重溶解法で黒心可鍛鋳鉄を製造 する場合に,キュポラ配合材料中には押湯,湯道として発生する自 銑戻を45∼55%配合して循環使用していく必要があり,残りの55∼ 45プ左の材料として銑鉄および鋼屑を配合する。したがって銑鉄およ び鋼屑の最も適正なる配合はいかにあるべきか,またキュポラ溶解 においては配合成分中の炭素量,コークスの性質,キュポラの操業方 法によって溶解中の吸炭率ほ大幅に変わり,キュポラ出湯成分は2・6 ∼3.6%まで変化させることができる。しかし崇心可鍛鋳鉄用自銑 の炭素量は一般に2.5∼2.6プ左であるので,キュポラ出湯成分に応じて 電気炉においては鋼屑を配合して化学成分の調整を行なわねばなら ない。特にキュポラ溶解中における吸炭率は溶湯の酸化還元の問題 につながることで,一般に還元性に近い溶解を行なえば吸炭率は大 きく,SiおよびMnの溶損率ほ小さいが,電気炉においては化学成 分を調整するための鋼屑の配合を増さねばならない。またキュポラ で酸化性の溶解を行なえば,吸炭率は小さいので,電気炉ではほと んど鋼屑の配合を必要としなくなるが,キュポラ溶解中のSiおよび Mnの溶損率は大きくなり,キュポラ溶掛ま酸化してくるので,キ ュポラ操業をいかに制御すべきであるかなどが問題となる。それで 内径約270mm¢,溶解能力150∼200kg/hの実験用キュポラと容 量約100kgの単相弧光式酸性電気炉を使用して実験を進め,特に 溶解中のガスの挙動を追求した。初めに舞2表に示す3種塀の材料 をキュポラで溶解し,操業条件によるガス含有量の変化を求めた。 次にこのキュポラ溶湯を電気炉にうけて化学成分の調整と昇温を行 なう過程のガス成分の変化を調べた。

3.実験結果および勇察

3.1溶解方式の異なる自銑の性質 弟1表の4種規の自銑を弟3表に示すように90∼100%配合し, 若十の鋼屑その他を配合して化学成分をそろえて試料を作製した。 これの黒鉛化時間を測定した結果を弟3表に併記す。また10×15× 15mmの自銑試料を常温より950℃までを13時間で加熱し,その 温度に7時間肘れたのち炉冷して,760∼700℃の間を平均24℃/ hの速度で冷却したのちの顕微鏡組織は第l図のとおりである。 崇釦化抹抑盲1の測定および試験焼鈍後の麒徴鏡組織の比較の結果, 第2表 溶解材料の配分および操業条件 円止 合 「%) 解[γ 溶番 2 6 9 3.4 5 0 7 1

銑鉄L・棚l那卜silF芯1-

4444444444舶 23 00 只U 8 8 2 2 2 2 2 2 8 8 2 2 配合成分(%) C ISi 5 2 1 4 3.L 1 0 3 3 爪U O 八U O ハU O 5 爪U 5 5 5 5 5 5 0 5 Mn 0 (U ハU (U O ハU O O 6 6 亡U 6 6 6 6 6 (U (U O (U ハU O (U O 操 業 条 件 20 20 20 10 10 10 10 10 第3表 試料の配合,化 反射炉や回転炉で冷材溶解した自銑はキュポラと電気炉で二重溶解 した自銑の舛の時間で黒鉛化することがわかる。これは溶解炉の特 性と配合材料の相異に基くもので,反射炉では燃焼室で発生した高 熱ガスにより材料を加熱し炉壁よりの放射熱により溶解されるが, キュポラ電気炉二重溶解の場合には,キュポラでは材料が直接コー クスと接触して溶解しはじめ,赤熱コークスの間を滴下し羽口付近 でいっそう加熱されて炉底に至る。そしてこの溶湯を電気炉に受け て,直接弧光により過熱するので,この両者の溶解ふん開気および 溶解過程におけるガス吸収ほ相当に異なると推定される。次に反射 炉溶解のときにほ溶落ちまでにC,Si,Mnほ酸化し,溶解後も低温 の間はSi,Mnの酸化が続き,高温になるとCが酸化されてくる。 したがって配合成分可】のC,Si,Mnを高くしておく必要があるので 銑鉄の配合は増さねばならぬ。しかしキュポラ溶解では溶解中に必 ず吸炭し,酸化するのはSiとMnのみである。電気炉で昇温する ときにほ,これらの変動は比較的少ないので,キュポラ電気炉二屯 溶解のときはキュポラ配合中のCを下げるために銑鉄の配合を少な くして鋼くずの配合を増しておくか,またはキュポラで配合する銑 鉄の量が多いときには電気炉でCを下げるために鋼くずを添加せね ばならない。いずれの場合にしてもキュポラ電気炉二重溶解のとき には銑鉄の配合割合ほ少なくなる。このような溶解状態や溶解材料 の相異が自銑の黒鉛化に影響しているものと考えられる。

この試料のガス分析結果を弟▲表に示す。真空溶融法でガスを分

析するときガス抽出温度により抽出されてくるガス量が異なり,こ れにより自銑中のガスの存在形態が予想されるので,この実験では ガス抽出温度を1,350℃と1,700℃の2通りとした。1,700℃の温度 を選定したのほ特に安定な酸化物を抽出する目的で行なったが, その値は1,350℃抽出値とほとんど変わっていない。蒸留法で分析 した窒素は真空溶融法に与る分析値より多いが両者比例した値を示

∬∼車

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学成分 お よ R【1

・三瀬準

滋--ノニ_頭

骨軍,

2R-1 F-1 E-1 第1図 試験焼鈍後の麒徴鏡組織の比較 び 黒鉛化時間 溶解番号 供試材の 配 合 (%)

供試材L鋼屑!

Fe-Mnl S 化 学

CIsil

-一Mn P 分 (%) L s Cr 第1段黒 鉛化時間 (h∼min) 第2段黒 鉛化時間 (h∼min) 1R-1 1R-2 2R-1 2R-2 F-1 F-2 E-1 E-2 1R IR 2R 2R F F E E 90 90 95 95 100 100 100 100 10 10 0.15 0.15 0.14 0.14 0.14 0.07 0.18 0.14 0.02 2.54 2.62 2.54 2.62 2.38 2.49 2.40 2.49 1.05 1.05 0.98 0.94 0.94 0.93 0.94 0.96 0.36 0.35 0.43 0.41 0.39 0.37 0.36 0.38

-93-0.102 0.102 0.166 0.188 0.148 0,144 0,096 0.088 0.103 0.088 0.110 0.108 0,105 0.105 0.116 0.120 0.022 0.022 0.022 0.026 0.022 0.013 0.022 0.035 3∼40 3∼00 2∼30 3∼20 2∼30 2∼30 4∼40 5∼00 22∼00 24∼00 18∼00 22∼00 17∼00 20∼00 40∼00 48∼00

(3)

昭和38年6月 第4表 ガ ス ⊥ム デ‡空溶融法によるガス分析値(P.P.M.) 溶解 番号 一 一 一 一 一 一 一 R R R R F F E E 1,350℃抽出値 N

r OIH

1 0 2 2 1 1 1 1 1,700℃抽出値 N 1 0 】 H 蒸留法による 窒素分析値 (P.P.M.)

可溶性l相性】全窒素

11 12 15 12 8 7 6 7 第5表 試料の配合, 幻8077鮎67700512 1 1 化学成分および黒鉛化時間 試料番号 3 8 3 7 0・4 1 00 9 3 6 0 6 9 1 1 3 3 4 1 4 3 3 5 4 1 3 2 醍

脚ふ

.肘掛+ O 1 7 5 ■.、U O 7 7 7 6 5 5 5 3 2 2 1020207一一一 3 5 5 5 00 3 5 5 4 4 只U 〔入U 9 ∩フ 八U 2 5 0 0 0 0 0 7 3 3 3 4 4 1 2 2

+.■「.「∃矧

一一一53454585

圭萱萱J≡

合 (%) e丸い F ㌣S F 一一一一一一 0.20 0.10 0.10 0.12 0.15 0.06 0.06 0.10 0.10 0.10 0.06 0.06 0.02 C 化 学 成 分(%)

何M可 ̄ ̄pトs

可溶性 窒 素 (P.P.M.) 第1段 黒鉛化 時間 (h-min) (て) 匹監空恕郎吋叫\狐 ●… ……●

第45巻 第6号 2.96 2.80 2.60 2.46 2.47 2.80 2.55 2.60 2.4】_ 2.75 2.76 2.61 2.40 2.63 2.62 2.61 2.59 1.10 1.24 1.18 1.00 1.13 1.25 1.27 1.26 1.13 0.86 1.02 1.15 1.10 1.10 0.92 1.02 0.94 0.38 0.38 0.37 0.34 0.38 0.29 0.36 0.32 0.30 0.45 0.38 0.32 0.30 0.46 0.31 0.26 0.29 0.085 0.075 0.110 0.072 0.067 0.110 0.084 0.094 0.105 0.132 0.130 0.120 0.100 0.110 0.120 0.130 0,120 0.078 0.109 0.091 0.117 0.120 0.0朗 0.087 0.119 0.108 0,080 0,085 0.089 0.087 0.098 0.089 0.089 0.100 3 3 3 AT 3 5 3 5 7 6 7 2 9 6 7 q) 6 2 2 2 2 2 2 2 2 6 7 7 8 7 9 (U (U 1 1 1 1 (U (U O O O ハU (U (U O ハU (U <U O (U O O 八U 3 3 ハU (U 3 nU 3 3 0 0 0 (U 3 3 3 3 3 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 一 3 2 3 3 3 3 2 2 A】 6 6 5 6 5 7 7 7一 しているp反射炉で冷材溶解した自銑を配合した試料と,キュホラ 電気炉二重溶解自銑を配合した試料の酸素分析値を比較すると,前 者は12∼15P・P・Mであるのに対し後者は6∼7P.P.Mで約%であ り窒素分析値は前者は26∼35P.P.M,後者ほ53∼61P.P.Mと約2 倍になっている。この結果と黒鉛化時間との関係についてみると, 窒素と黒鉛化時間との間には相関は認められるが,酸素との間には 関係がない。 さきに述べたように反射炉溶解のときほ溶解ふん開気は酸化性で あるために酸素ほ高くなり,キュポラ電気炉二束溶解では配合材料 の影響または電気炉の影響で窒素は高くなり,その溶解ふん圃気の ため酸素は低下していると考えられ,自銑の黒鉛化の難易はその自 銑の窒素含有量で.説明される。 3・2 溶解材料の影響 溶解方式の異なる自銑の性質を知ることができたが,さらに多く の現象をつかむために,銑鉄,鋼くずと自銑戻とを種々の割合で配 合して自銑試料を溶解した。銑鉄を配合する試料のSiの調整にほ 高ケイ素銑を使用し,Sを補うために棒状硫黄を添加した。自銑戻 は弟1表に示すキュポラ電気炉二重溶解により作製されたものであ る。試料の配合,化学成分および第1段黒鉛化時間の測定値をまと めて第5表に示す。ガス分析は蒸留法による可溶性窒素のみ行なっ た。第1段黒鉛化時間と溶解材料の種額との関係は弟2図に示すよ うに,銑鉄の配合の多いほど黒鉛化しやすい。これに輯する実験に ついてほすでに報告したが(11〉,自銑の黒鉛化に関しては溶解材料の 高温熱履歴を重視しなければならない。またこれは材料の窒素含有 量に基因していると考えられる。したがって化学成分の同じ自銑試 料の黒鉛化時間ほ窒素含有量により推定され,これが材質判定の基 準として使用できる。本実験試料の黒鉛化時間と窒素との関係を弟 3図に示す。 白紙庶のみ配合 銑鉄朋配合 銑鉄脱配合 銑鉄と鋼層配合 第2図 溶解材料の種類と第1段黒鉛化時間との関係 rJ .〃 「J 2 ((こ 担監ごね叫晰肘叫\淋 -叫ふ ● -● ●… ● g♂ イ♂ ∂汐 〟 /〝 〝♂ 蒸留法による可溶性窒素(PP〟) 第3図 第1段黒鉛化時間と窒素との関係 3・3 キュポラ溶解方法とガス成分との関係

自銑の黒鉛化に対して,その材料が大きく影要することがわかる

が,これはその自銑中のガス成分に基因している。したがってキュ ポラ電気炉二重溶解を行なう場合のこれらのガスの挙動を知ること は重要なことである。第2表に示す材料をおのおのの操業基準にも とづいて,試験用キュポラで溶解実験を行ない,真空溶融法により 全ガス量,酸素,窒素,水素を定量し,その相互関係および極端な 酸化性溶解を行なったときに,どの程度までガスを吸収するか検討 した。 弟2表において溶解番号2,6,9と3,4,5は配合材料は同 じであるが,コークス比が異なり後者ほど酸化性の溶解を行なった ものである。溶解番号10ほ銑鉄と自銑戻のみを溶解した場合であ り,溶解番号7は銑鉄を配合せずに自銑戻と鋼屑とを配合した場合 で,材料の相異によるガス成分の差異を求めた。溶解した試料の化 学成分とガス分析値とを第る表に示す。キュポラ溶解中のSi溶損 率と酸素および窒素との関係を弟4,5図に示す。キュポラ溶解彼の 酸素量はSi溶損率に比例するものと考えられるが,これのみなら ず溶解帯の位置,すなわち床込コークスの高さ,追込コークス比と送 風量との閲尉こよって大きく変動している。No.2,6,9の溶解では Si溶損率が増加しても酸素の増加ほわずかであるが,床込コークス を低くして追込コークスを少なくしたNo.3,4,5の溶解でほSi溶

(4)

-94-黒

心 可

に つ て 1005 第6表 試料の化学成分およびガス分析値 試料 番号 試料の化学成分

㌻Tsi ̄ ̄下ご ̄l ̄p

%) ガス分析値(P.P.M.)

芦詔IH ̄lo ̄ ̄】 ̄ ̄忘

5 10 7 21 23 25 27 61 63 65 919395一313335一41 43 45 51 53 55 103 104 105 71 73 75 3.07 2.96 2.99 3.16 3.11 3.11 3.25 3.16 3,28 3.24 2.92 2.78 2.80 3.00 3.03 2.88 2.81 2.80 2.89 3.49 3.52 3.26 2.64 2.70 2.68 /イ♂ ノ〃 〃 即 〃 卯 ノ (さへq) 峨 鮮 1.60 1.16 1.12 1.06 1.48 0.98 1.18 1.12 1.04 1.32 1.38 1,20 0.94 1.50 1.28 0.92 1.32 1.08 0.98 1.90 1.86 1.62 1.50 1.02 0.82 0.48 0.52 0.44 0.36 0.50 0.43 0.50 0.42 0.49 0.52 0.50 0.50 0.32 0.56 0.49 0.41 0.53 0.51 0.38 0.71 0.57 0,44 0.48 0.39 0.32 0.096 0.082 0.088 0.C82 0.086 0.076 0.084 0,086 0.082 0.080 0.082 0.072 0.072 0.078 0.076 0.074 0.076 0.076 0.074 0.086 0.090 0.094 0.070 0.070 0.054 0.159 0,113 0.118 0.116 13.5 15.6 16.3 16.7 2.8 1.8 1.8 1.9 19 35 37 38 92 108 109 118 0.122 0.113 b,113 0.165 0.134 0.138 0.122 0.100 0.103 13.4 15.7 13.4 16.0 14.3 15.0 14.5 18.1 24.4 2.4 1,4 0.4 3.3 1.6 1.3 1.8 1.2 1.1 26 39 37 27 30 37 28 51 95 0.135 0.096 0.096 15.7 20.3 27.5 2.4 1.0 1.1 38 73 115 91 106 95 104 104 104 104 120 119 97 108 121 0.096 0.092 0.089 17.2 18.7 28.7 0.132 0.105 0.103 19.1 23.7 29.0 2.5 1.8 0.9 2.1 1.8 0.7 3 7 L L 52 68 135 12 17 45 7 9 9 4 7 1 1 105 115 109 51 61 68 0 5 8 4 3 3 ×′ ′ 1/ 即灯 血♪ ♂ /β 2♂ し汐 〃♂ ガ ∫′■溶損率(%) 第4図 キュポラ溶解中のSi溶損率と酸素との関係 損率に比例して酸素は急激に増加してくる。このtうに同じ材料を 溶解しても,キュポラの操業条件によって酸素は20′∼130P・P・Mと 大幅に変化しやすい。また銑鉄を50%配合しているNo・10の試料 はC,Siともに高いが酸化の傾向は他と同様である。窒素はSi溶損 率に比例してやや増加しているが,その程度は酸素に比べると少な い。しかし窒素ほ溶解材料によって大きく変化して,銑鉄50タgと 自銑戻50%の配合でほ50∼70P.P.M,銑鉄20%配合の試料では90 ∼120P.P.M,銑鉄を配合していない試料では140P・P・M近くであ る。各試料の酸素と窒素との関係を弟る図に示す。キュポラ操業に おいては,その操業条件によって酸素は大きく変動するが,窒素は 溶解材料の種塀に大きく影響されることがわかる。 3.4 電気炉操業過程におけるガスの挙動 各種の操業を行なってキュポラ溶湯のガス成分を調べたが,この 溶湯を容量100kgの単相弧光式電気炉に受けて,約40∼50分で 1,530℃まで昇温し,このときのガス成分の変化を調べた。その結 /∂汐 〟β /∠β

ミ仰

q 鵬 ♂♂ 糾 イβ 2♂

‰坐ヱーーーーーーー___×___一一一X

/l仏J ク /β 2♂ J♂ イ♂ J♂ ∫′'主容損率(%〕 第5図 キュポラ溶解小のSi溶損率と窒素との関係 /りβ 仰 仰 甜 〃 卯 (≒qへ) 條 山避 仰 仰 仰 脚 畑 即 〃 卯 ガ (等n仁+ 牌糾・棋題 ♪●●王 ミ○ △ X 銑鉄ごβ%配合 銑鉄J♂完配合 銑鉄配合世す △ ご∂ イ♂ 戊7 ββ /ββ ′ワ♂ /♂♂ 窒 素 (PP〟) 第6図 キュポラ溶解後の酸素と窒素との関係

.♂ヤー

虜仰グl

』転

〟β,2 ′他J

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仙β 仙.し了 仙ギ 仙.J ノ仙/♂ 〟♂.7 第7図 キュポラ溶湯を電気炉で二重溶解したときの 酸素,窒素の変化 果を弟7図に示す。キュポラ溶解で酸化されていない溶湯も過酸化

されている溶湯もいずれも電気炉溶解後には酸素ほ10∼20P・P.Mま

で低下しているが,窒素はどれも増加の傾向を示している。キュポ ラの出湯温度は1,400∼1,450℃であり,電気炉で約1,530℃まで加 熱されるので,その間の温度上昇および溶解ふん囲気が問題とされ ると考えられる。特に酸素の場合には自銑中のC,Si含有量からみ

(5)

ー95-昭和38年6月 日 比

第45巻第6号 へ等qq) 僻 地血 キ/J〟 /ノ〟 /tW /紺

出孟

謡解温寛、一ご) 二易ラ 第8図 電気炉溶解温度による酸素の変化 ∬ 舶 ∬ 即 〃 ク 〟 一 〔箋乳u、) 斗T〃尽Q賦払叩 ● ● ● ● ●● ● ● ● ● ● ●● ・小 ●. ● ● プβ イJ 仇フ ββ /此7 /2♂ 電気水戸操業日笥問(′¶/'/7) 第9図 電気炉操業時間による窒素の変化 て溶解温度との関係が最も大きいと考えられるので,キュポラ溶湯 を電気炉にうけてからの温度上昇過程における酸素含有量の変化を 調べると弟8図に示すとおF)である。窒素については溶解温度より も電気炉での加熱様式が弧光によるものであるから,その操業時間 が問題となると考えられる。それで電気炉溶解彼の窒素の増加量と 電気炉操業時間との関係を求めると策9図のとおりであって,酸素 の変化は溶解温度に,窒素の射ヒは電気炉操業時間に関係するもの と考えてよい。 4.結 口 黒心可鍛鋳鉄の製造において化学成分,鋳造条件,焼鈍条件と自 銑の黒鉛化との関係については十分に研究されているが,溶解力法 が異なったり溶解材料が異なったりすると化学成分その他が同じで あっても,自銑の黒鉛化に種々問題が出ることがあるので,この点 について検討を試みた。 まず溶解履歴の異なる材料および銑鉄を配合して自銑試料をつく り黒鉛化を比較すると,その材料がそれまでに受けた高温熱履歴の 影響が最も大きく認められ,自銑中の窒素ガスの作用を重視しなけ ればならないことが明らかとなった。次いでキュポラ電気炉二重溶 解を行なうときのガスの挙動を調べると,キュポラ溶解においてほ その操業法により酸素は大幅に変化するが,窒素の変動は少ない。 しかし酸素が増加するような酸化溶解のときには窒素も増加の傾向 にある。このキュポラ溶湯を電気炉で昇熱すると酸素は容易に低下 するが,窒素は逆に増加する。そして窒素の吸収は電気炉の送電時

間に比例して多くなる。またキュポラ電気炉二重溶解においても配

合材料によって溶湯の窒素含有量ほ大きく変化する。 したがって無心可鍛鋳鉄用自銑の溶解にあたっては,キューポラ 溶解材料中には銑鉄の配合を多くし,しかもキュポラ溶解後の炭素 量が高くならないようなキュポラ操業法を行なうことが肝要であっ て,一般鋳鉄類の溶解のときと異なった観点から作業管理を進める 必要があると考える。 5678 910n 参 男 文 献 A.J.Grindle:Foundry.,75(1945)No.3,91 M・Tilley:Foundry.,78(1950)No.5,142 小LU代三郎,久保佳史:目立評論別-‖,49(昭30-9)・ G・Vennerholm&H.N.Bogart:Jrans.A.F.S.,57(1949) 222 C・F・Joseph:Jrans.A.F.S.,54(1946)818 J・William:Giesserei.,40(1953)510 H・Morrogh:F.T.J.,99(1955)723,765 G・E・Kempka&R・W・Heine‥ A・F・S・AnnualMeeting., (1954)No.55 P・Bardenheuer:F.T.J.,97(1954)715 R・Ⅴ.Riley:F.T.Jリ85(1948)407,426 山本,岩瀬,正本:R立評論3d,691(哨29-3) 言丁 正 本誌Vol・45No・2掲載論文「水圧脈動測定用圧力ピックアップの周波数特性+に-F記のような誤りがありましたので, 訂正いたします。 場 所 p.312右側 (6)式 p,312右側 下から3行 H 誤 l

ん=吉J二歪=吉√畜・=

…(6) β:空気の圧縮率(cm6/kg) 弟It図点線のように

ん=吉信=吉J畜…

…(6) β:空気の圧縮率(cm2/kg) 舞】3国点線のように

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