令和2年度 教育研究会
岐阜大学教育学部附属小中学校
技術・家庭科【家庭分野】
技術・家庭科【家庭分野】 田中 菜帆,金森 夕貴 共同研究者 夫馬 佳代子(岐阜大学)1:研究について
資質・能力(自立の基礎)を育成するために,「生活をよりよくしようと工 夫,創造し実践する力」を養うことを目標としてきた。第1~9学年まで一 貫したものとするために,学年を通して主に育成したい力を整理した。 学年 主に育成したい力 1学年 2学年 学校生活(掃除・整理整頓)の中から問題を見いだして課題を解決する力 3学年 4学年 日常生活(衣服)の中から問題を見いだして課題を解決する力 5学年 6学年 日常生活の中から問題を見いだして課題を解決する力 7学年 8学年 家庭生活の中から問題を見いだして課題を解決する力 9学年 家庭生活,地域の中から問題を見いだして課題を解決する力自分
学校生活
家庭生活
地域社会
自分を中心とし, 第1学年・第2学年では,身近な学校 生活での課題解決・実践を行う 第3学年・第4学年では,学校生活や 家庭生活での課題解決・実践を行う 第5学年~第8学年では,家庭生活 での課題解決・実践を行う 第9学年では,地域社会を含めた生 活の中での課題解決・実践を行う 9年間を通して自立の基礎を育成す ることを目指すカリキュラム編成
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 第 1 学 年 どうし て掃除 をする のかな (2) どうし て掃除 をする のかな (2) 第 2 学 年 片づけ 名人に なろう (2) 片づけ 名人に なろう (1) 片づけ 名人に なろう (1) 第1学年・第2学年では, 身近な学校生活での「掃除」「整理整とん」の課題解決・実践を行うカリキュラム編成
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 第 3 学 年 暑い季 節を快 適に (4) 第 4 学 年 寒い季 節を快 適に (4)第3学年・第4学年では,
学校生活や家庭生活での「服装」について課題解決・実践を行う
カリキュラム編成
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 第 5 学 年 ガイダ ンス (1) 家族の 生活 (1) クッキ ング (7) ソーイ ング (8) 整理整 とんで 快適に (3) ミシン でソー イング (11) 食べて 元気に (11) できる よ家庭 の仕事 (4) 生活を 支える お金と 物 (3) 暖かく 快適に (4) いっ しょに ほっと タイム (3) 第 6 学 年 生活時 間をマ ネジメ ント (2) クッキ ング (9) クリー ン大作 戦 (4) すずし く快適 に (4) ソーイング (10) こんだてを工夫 して (10) チャレンジタイ ム(2) 共に生 きる (9) 持続可能な社会 を生きる (3) チャレンジタイ ム(2)第5学年・第6学年では,家庭生活での実践時間を設ける
カリキュラム編成
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 第 7 学 年 ガイダ ンス (2) 気持ちよく着よ う (9) 生活の 課題と 実践 (1) 見つめ よう毎 日の食 事 (6) 野菜の調理を工 夫しよう (8) 肉と魚の調理を 工夫しよう (7) 家族・ 家庭生 活 (1) 生活の 課題と 実践 (1) 第 8 学 年 ガイダ ンス (2) 安全で快適な住 生活のために (6) 生活の 課題と 実践 (2) 生活を豊かにするため に (13) 私たちの消費生活と環 境 (10) 生活の 課題と 実践 (2)第7学年・第8学年では,家庭生活での実践時間を多く設ける
カリキュラム編成
4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 第 9 学 年 ガイダ ンス (1) 幼児の生活と家 族 (5) 生活の 課題と 実践 (1) 幼児とのかかわり方を考えよう (6) 家族と地域 (3) 生活の 課題と 実践 (1)第9学年では,
地域社会を含めた生活の中での課題解決・実践を行う
2:実践
「ぐちゃぐちゃな引き出しで嫌な気持ち」「整理整とんのコツを知りたい」 「今よりももっときれいな引き出しにしたい」
実際に整理・整とんしながら,どうし
て散らかっているか原因を見つけるこ
とで,整理・整とんの仕方を考えるこ
とができる
学校生活(整理整とん)の問題を見いだして
課題を解決する力
6年生「ともに生きる」
・よく使うものは手前に置く ・向きをそろえて置く ・種類ごとに置く ・いらないものは持ち帰る ・元の位置に戻す 今までの学習を生かし,自分にできることは何か快適
2年生が自分でより使いやすい 引き出しにするためには, どうしたらよいか 2年生の引き出しの様子6年生が2年生に問う
ことで整理・整とんが
身につく
6年生の問いかけ 2年生の反応 「この中で何を一番よく使う?」 「どこに置くといいかな?」 「どうして?」 「のりが2つあるね。どうする?」 「この帽子を取り出したら, どこに戻す?」 「どうして元の場所に戻すの?」 「ふでばこ!」 「前のほうに置く」 「取り出しやすいから」 「1ついらないから, 持って帰る」 「さっき入れてあったところに 戻す」 「そうしないと,また散らかる から」 6年生が問うことで,散らかる原因を見つけ,整理整とんす るためにどうしたらよいか考え,解決することができた
すっきり 使いやすさ(快適) よく使うものは手前に置く 向きをそろえて置く 種類ごとに置く いらないものは持ち帰る 元の位置に戻す 身近な学校生活の中から「引き出しをきれいにしたい」という課題に向け, 6年生と共に解決・実践を行うことで,今までより使いやすい引き出しになり, 生活をよりよくすることができた。
学校に行く服を自分で選んでいるか
週3日以上 自分で選ぶ 選んでもらう 19人 15人選んでもらう
・服の選び方が分からない自分で選ぶ
・朝は寒かったからたくさん着て きたけど,学校で脱げなくて暑い ・暖かくて動きやすい服装を知りたい天候や気温,場面に合わせた服装を児童が自
分で選ぶことで,より快適に過ごせることが
できる
日常生活(衣服)の中から問題を見いだして
課題を解決する力
天候や気温,場面に合わせた服装を児童が自分で選ぶために
マネキン
服
具体的な天候や気温(寒暖差がある日の天気と気温)
具体的場面を想像し,様々な衣服を着たり触ったりしな
がら思考することで,快適な着方について実践に生かす
ことができた
学校に行く服を自分で選んでいるか 週3日以上 自分で選ぶ 選んでもらう 授業後の変容 ・天気予報を見て,その日の気温 から服を選ぶようになった ・寒い日は,重ね着をして調節 できるようになった ・体育がある日は脱ぎ着しやすい 服など,予定に合わせて選ぶよ うになった 31人 3人第7学年
衣生活のつながり(裁縫)
第5学年での学習
日常生活の中から問題を見いだして課題を解決する力
裁縫の基礎である
「玉結び」「玉どめ」
手縫いの基礎的な縫い方である
「なみ縫い」「返し縫い」
「かがり縫い」
などを学習
生活をより豊かにするために何か小物を作りたい!
第7学年
衣生活のつながり(裁縫)
第7学年での学習
家庭生活の中から問題を見いだして課題を解決する力
今まで学習した縫い方だと小物が壊れてしまった。
丈夫な物を作って長く使いたい。
手縫いの応用編として
「まつり縫い」「スナップ付け」
を
学習する。これらを学習することで衣服の状態に応じた手
入れについても学ぶことができ,衣服などを大切にし,長
持ちさせることが出来る。
第5学年の基礎縫い練習
なみ縫い
本返し縫い
第5学年の作品
かがり縫い
かがり縫い
第5学年で学んだことを振り返ると… 5年生の時は裁縫が 苦手で,なみ縫いも 上手にできなかった。 もっと上手にできる ようになりたい。 5年生の時に作ったフェ ルトのティッシュケース は縫い目がものすごく目 立ってしまっていたから, もっと縫い目の目立たな い縫い方はないのか知り たい! 5年生の時は何とかで きたけど…6年生で手 縫いをやってないから 今できるか心配…。 レベルを上げよう!!
基礎的な手縫いの復習と新しい縫い方の練習
なみ縫い
本返し縫い
半返し縫い
まつり縫い
スナップつけ
第7学年の作品
なみ縫い
本返し縫い
スナップつけ
作品の製作を終えての感想
これからの生活に取り入れていきたい
第9学年 地域社会との関わり
◦
本来は幼児教育として,
保育実習
を行うが,
今年度はコロナ禍で断念。
◦
今年度から義務教育学校になったので9ヵ年のつ
ながりとして,
1年生の「かぞく」
と関わること
で,幼児から児童への成長を実習を通して観察す
ることができるようにした。この体験を通して,
自らの成長を振り返ることで,自分の成長や家族
との関わりについての学びにつなげている。
「かぞく」と遊ぶには・・・ どんなことを考える?
好きなものは
何だろう?
1年生はどんな遊 びが出来るんだ ろう?自分たちは
何をして
遊んでたの
かな?
「かぞく」と遊ぼう!を終えて
1年生には幼児とは違う発達が見られた。
「かぞく」と遊ぼう!を終えて