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自律走行型無人搬送車「インテリジェントキャリー」

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Academic year: 2021

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(1)

56 2012.12  

自律走行型無人搬送車「インテリジ

ントキ

リー」

なく,床工事が不要なタイプの

AGV

であること (

3

)設備レイアウトの変更に伴う,

AGV

の走行路変更が 容易であること 2.インテリジェントキャリーの特長  従来型の

AGV

では,走行用の誘導体(磁石,マーカー, 反射板など)を搬送経路の床または壁などに取り付ける必 要があった。しかし,インテリジェントキャリーは,設定 された走行経路上の自己位置を自律的に特定する制御アル ゴリズムにより,目的地への走行を行うことが可能であ る。インテリジェントキャリーの特長を表1に示す。 3.納入システム 3.1 車体 今回は,「異なる取り合い方法」に対応可能な,フォー クリフト型を採用した。フォークリフト型インテリジェン トキャリーの外観と主な仕様を図2に示す。 3.2 運行管理システム  運行管理システム構成を図3に示す。

2

台の

PC

Personal

Computer

)と無線

LAN

Local Area Network

)で構成され

ている。スレーブ(子)

PC

はダウン時のバックアップ機で

「インテリジェントキャリー」は,走行路を誘導するための走行ガイド が不要で,電子地図上で自己位置を推定しながら設定経路を自律 走行できる無人搬送車である。

日立プラントテクノロジーは,韓国Hanwha TechM Co., Ltd.から

2011年9月にフォークリフト型インテリジェントキャリーを受注し, 2012年9月に納入した。これは,自動倉庫と製造装置間の材料 搬送を行うシステムであり,本体と運行管理コンピュータで構成され ている。敷地面積15,000m²内の移載ステーション約300か所間 を,22台のインテリジェントキャリーが稼働し,約3,500搬送/日 を行うシステムである。 1.インテリジェントキャリーの概要  株式会社日立プラントテクノロジーは,韓国の産業機器 メ ー カ ー で あ る

Hanwha TechM Co., Ltd.

に 自 律 走 行 型

AGV

Automatic Guided Vehicle

:無人搬送車)システムで あるインテリジェントキャリーを納入した。このシステム の顧客採用要件は,以下の

3

点である。 (

1

)材料専用台車に移載されており,自動倉庫側ではコン ベヤ,製造装置側では平置きという異なる方式での移載取 り合いに対応できること(図1参照) (

2

)床面の損傷によって補修が必要となる誘導線方式では

topics

青木

邦彦

Aoki Kunihiko

古野

英昭

Furuno Hideaki

永岡

Nagaoka Jun

古川

光治

Furukawa Koji 図1│装置取り合い方法のイメージ 自動倉庫と製造装置で異なった移載取り合い方法となる。 設定された走行経路上の自己位置を自律的に特定する。 表1│「インテリジェントキャリー」の特長 項  目 内  容 方式概要 誘導線設置 現地工事 床面工事 レイアウト変更 自己位置推定誘導方式 レーザ光 レーザ距離計 レーザ距離計を使用して地図を生成 し, 実走行時は地図との照合で位置 を認識する。 不要 調整作業のみ 不要 調整作業のみ 自動倉庫側 コンベヤ取り合い コンベヤ 専用台車 材料 製造装置側 床に平置き 搬送

(2)

57 topics ある。 納入した搬送システムでは,広範囲にわたって約

300

か 所の荷積み,荷降ろしステーションがある。このため,イ ンテリジェントキャリーが搬送指示を受けてから,指示さ れた荷積みステーションへ到着するまでの迎車時間が全体 の搬送物量に大きく影響する。そのため,インテリジェン トキャリーを周回させ,作業発生時に近くにいる車体に作 業を割り当てる方式を採用することで,迎車時間を短縮し た。 3.3 搬送シミュレーション  

AGV

による搬送システムを構築するにあたっては,最 適な

AGV

台数で顧客要求の搬送能力を満足することが重 要である。顧客搬送要件を基に搬送シミュレーションを繰 り返し行い,能力評価および最適

AGV

台数の算定を,顧 客を交えて実施した。図4に搬送シミュレーション画像の 一例を示す。  また,搬送シミュレーションによって,以下の効果が得 Vol.94 No.12 868–869  工場・産業プラント向けソリューション 上位計算機 (顧客システム) 搬送完了 搬送指示 マスターPC スレーブPC 共有ディスク 動作指示 動作完了 位置報告 22号車 2号車 … 1号車 インテリジェント キャリー 図2│フォークリフト型「インテリジェントキャリー」の外観と主な仕様 模擬扱い物を使用し,工場内試験を実施している。 図4│搬送シミュレーション画像例 現地の装置配置および顧客搬送条件により,搬送シミュレーションを実施している。 図3│運行管理システム構成 PC(Personal Computer)を二重化し,万一のトラブルに対応している。 古野英昭 1990年日立テクノエンジニアリング株式会社入社,株式会社日立 プラントテクノロジー社会・産業システム事業本部電機・制御技 術本部ロジスティクスシステム部所属 現在,インテリジェントキャリーの制御設計取りまとめ業務に従事 永岡淳 1994年日立機電工業株式会社入社,株式会社日立プラントテクノ ロジー社会・産業システム事業本部電機・制御技術本部ロジスティ クスシステム部所属 現在,インテリジェントキャリーの設計業務に従事 古川光治 2003年日立機電工業株式会社入社,株式会社日立プラントテクノ ロジー社会・産業システム事業本部電機・制御技術本部ロジスティ クスシステム部所属 現在,インテリジェントキャリーの設計業務に従事 青木邦彦 1982年日立機電工業株式会社入社,株式会社日立プラントテクノ ロジー社会・産業システム事業本部電機・制御技術本部ロジスティ クスシステム部所属 現在,インテリジェントキャリーの取りまとめ業務に従事 執筆者紹介 項 目 最大積載 荷重 車体寸法 走行速度 車体重量 納入台数 3.6 km/h 大型タイプ 1,300 kg (幅) 1,130 mm (奥行) 2,970 mm (高さ) 2,545 mm 約2,600 kg 18台 小型タイプ 100 kg (幅) 650 mm (奥行) 1,750 mm (高さ) 2,520 mm 約350 kg 4台 られた。 (

1

)渋滞状況を視覚的に捉えられ,渋滞緩和対策が事前に 行える。 (

2

)合流点制御の確認などが事前に検討可能なため,現地 作業工数が短縮できる。 4.今後の展開  フォークリフト型インテリジェントキャリーは,製造現 場のようなパレット搬送での有効性が評価されている。今 後は,この実績を基に製造現場への展開を進めていく。

参照

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