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ドナジオ反応5変法の比較実験

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Academic year: 2021

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65 (東京女医大誌第28巻第11号頁847一 850日召和33年11月)

ドナジオ反回5変法の比較実験

1 緒 :東京女子医大生化学教室(主任 松村義寛教授)

森 岡 ゆ き 子

モ’ オカ コ

(受付昭和33年9月17日)

言 疲労の実用的研究は欧洲においては第1次大戦 時に発達したように,我が国においても今次戦争 の末期頃からさかんになってきた。したがってそ の後10数年開に数多くの疲労判定法及び疲労研究 が発表されるに至った。 私は比較的軽作業と思われる工場に勤務する女 工を選び,ドナジオ5変法の比較検討を行い,成 績を得たのでここに報告する。

H 実験方法

1)方法(M): i)ドナジオ佐藤法(以下Miとする) ii) ドナジオ吉川,佐藤法(M2) iii)ドナジオ笹川加三法(M3) iv) ドナジオ笹川濾過法(M↓) v)ドナジオ越智,小森法(M5)の5方法である。 2)被検者(B): 煙草製造工場の女工3名を選びBコ,B2, B;1と呼ぶ。 3) 検査曜日 (D): 月曜日より土曜日までの6日間継続して行った。Dl, D2……D6と呼ぶ。 4) 検査時間(H); 各検査日には午前作業開始前(H1),午前作業終了時 (H2)午後作業終了時(Hのの3回採振した。ただし 土曜日はH3はない。

皿 実験成績

実験成績は第1表のごとくである。実験は2回 くり返した。尿量比重の補正は行わなかった。従 ってこれから生ずる誤差は個人差中に含まれるこ とになる。 IV 実験結果の分析 1)処理 i)第1表にみる通り月曜日D1は特にB, Mに ついてデータ聞の動揺が大きく,これは日曜日の 各個体の環境の相違が作用しているとも考えられ るので除外した。 ii)土曜日はH3の測定ができないので除外した。 iii)Mごとに評点の基準が異なるのでこれによる データの不均衡をとり除くため,各Mごとにその データの最高値が100となるように各データを調 整して分析を行った。 2) 要因分析

DMHBについて4要因分析を行った。すなわ

ち第2表のごとく4:重交互作用項と誤差項とを併 せてこれを誤差項としてもすべての要因姓びにす べての交互作用項は危険率1%で有意であった。 3) 標本平均経過の比較 1日の時聞知経過を各方法について2種類つつ 比較した。この際データの数は,各くり返えしの数 が2回では少なすぎるのでD2, D3,一・一…Dr)の各 データを独立な変量と,掌りに取り扱ってそれぞ

れの個体ごとに,MiよりMsまでの5方法につ

いて2方法を1組として5C2通り(M1とM2,

M2とM3…・・・ の標本平均経過を比較した。要 因分析からD及びD×Hなる要因も高度に有意で あることは分るが,B及びB×Hはさらに高度に 有意であるのでBの方をとった。標本平均経過の 比較の基礎となるのはH,,一H1, H3−H1であ るから日差Dはこの計算には無関係となって単に 日差x時差(D×H)をいう二重交互作用項の影 響がこの分析の結果には無現されているだけであ る。以上のように計算した結果は第3表,第4褒 の通りである。 V 考 按 軽作業において各要因及び各交互作用項は高度

Yukiko MORIOKA (Department of Biochemistry, Tokyo Women’s Medi’cal College; Tokyo Hospital

of Japan Monopoly Corporation) : Comparative studies on the five modifications of Donaggio reaction,

(2)

66

第 1 表

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H2

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(3)

67

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第 2 表

残 差 平 方 和 9838 2659 30974 4568 6661 6611 4429 28491 31152 ユ5299 33351 5701 7248 23266 16910 8528 235686 自 由

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P

第 3 表 B1 B2 B3 MI M2 M3 M4 M5

MlM2

M3 M、 M5 Ml M2 M3 M4 M5 Mt 13彪 誉弾 X.59 0.84 県X.13 i M2 13箔 24.る 誉斎 X.61 19.も B1 M3 9.59 矛}Q4.2 0.71 矛S.99 M4 0.84 誉炉X.61 Q.71 0.73 M5 9.1319.δ4.99 0.73 M1 0.20 0.94 2.94 0.01 M2 20 5.7を 3.36 1.70 B2・ M3 945、彪 0.05 ぐT.12 M4 2.94 3.36 0.05 7.苗 M5 0.0 1.705.壺7.δ6 Mユ 1.985.9き4.7 .42 M2 1.98 3.8δ1.22 9ユ Bゴ Mヨ 軽T’96 誉R.89 1.35 瀞D52 S9 M4 4.角 1.22 1.35 M5 1.42 2.914.鹿 4,ゐ F孟 ((LO5)ご3.8⑪ F韮(0.01)=〔曳70 ’ に有意である。ただしこの実験の場合,各個体の 生活環境の相違(通勤に要する負担,家庭での作 業及び休息,睡眠,食事などの相違)が個入差Bの 中に含まれており,ドナジオ反応という現象も余 効を伴った時系列と老えれば,当然これらが各要 因及び交互作用項に影響するわけであるが,この 実験ではこれらが分離されていない。 二重交互作用D×Mを無視してDを独立な変量 一 849 ・一

(4)

68

第 4 表

Bl B.o B .ft

Ml

翫・1輪M・iMl

M2

11 o o 11 o o o

ll 1

11 o o M.3 M.t Mr)

M・喩岡臨逆些i魍臨面唾Mぞ1臨

11 o o 11 1 1 11 o o 11 o o 11 o 1 11 1 o o ll O 1 1 1 0 o 111 O o 11 O o o 11 Ol 1 照1.M2!Ml甦1 11 o o ii ?il Ol

OllI1割

oi il ii J 注 0は危険率α=0.05で型に差がない 1は危険率cr==O・05で標本平均経過の型が異なり 11は危険率α=O. Olで型が異なることを示す と仮に扱って各DのH:1,H2, H3より時差の標 本平均経過の比較をMごとに行ったが,この結果 からは確実なこととしては,ただ二重交互作用項 B×Mの有意性が証明されただけであった。しか しその中でM,とM,とはBには無関係に危険率5

%で型は同じであるが,M3とM2及びM3とM5

とはどのBにおいても危険率5%以下で型が異な ることが認められる。 B×Mが型を異にするという意義づけ,或いは いずれが疲労反応として真に近い方法かというこ とは,生化学的検索に侯たなければこの実験及び それの分析からは何も言えない。 VI結 論 軽作業工場に勤務する者において,ドナジオ5 変法を比較検討した結果 i .皿D一一 P 1)M,とM辻は危険率5%で型が同じである。

2)M3とM2, M,とM5は危険率5%以下で型

が異ることを認めた。 3) ドナジオ値は各Mごとに評点の基準が異りま た個人差が大きいからいずれが庶路反応として優 れているかということは生化学的検索によらねば ならない。 終りに臨み,終始御指導,御咬閲を賜わった松村義 寛教授に深甚の謝意を表します。 丈 献 1)学術研究会議疲労研究牛偏:疲労判定法(昭 22) 2)学術研究会議疲労研究班編:疲労研究の共同実 験(昭25) 3)増山元三郎:少数例の纏め方と実験計画の立て 方,河出書房(昭24) 一 850 一

参照

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