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(1)

基調論文

自動車における快適・利便製品のデンソーの取組みと

将来の方向

DENSO’s Approach to Automotive Comfort/Convenience Products and

Future Trend

樋 口 正 浩

Masahiro HIGUCHI

In recent years, various automotive equipment/products specifically for driver convenience and comfort have been developed and introduced into the vehicle market. This equipment has made vehicles as merchandise more attractive and provided more fulÀ llment for vehicle users. Under those circumstances, automotive product manufacturers are striving to develop new high-value added products in the convenience and comfort À eld. In this paper, we examine how a signiÀ cant change in equipment will occur due to the development of always-connected network communication between vehicles and external networks as a result of the evolution of communication technology. Subsequently, we report DENSO’s current efforts towards creating new automotive products for convenience and comfort, and future trends of those features.

Key words: Telematics, ITS, Information technology, Human machine interface, Comfort

1. はじめに

快適性を「車室内の心地よさ」,利便性を「使い勝手のよ さ・便利・楽」と捉えると,自動車における快適・利便性 は,Fig. 1 に示すような新製品・新機能を搭載し進化してき た1)2).この図を俯瞰すると,快適・利便装備は,まずドラ イバや同乗者の不満を解消するものから搭載され(ex.車 室内の暑さ・寒さが耐えられない→エアコン,車室内が退 屈→ラジオ,自分の走っている場所がわからない→地図表 示ナビ),その後,要望を満足するもの(ex.自分に合っ た室温設定→オートエアコン,自分が聞きたい音楽→ CD, 目的地まで案内してほしい→ GPS ナビ : 経路誘導ナビ)へ と進化してきたと考えられる. 一方,JD パワーの APEAL 調査によると,自動車の商 品性魅力の向上への快適・利便装備の重要度は,増加す る傾向にある.JD パワーの APEAL 調査は,「エンジン/ トランスミッション」,「乗り心地/ハンドリング」,「快適性/ 利便性」,「シート」,「内装/インパネ」,「空調関係」,「オー ディオ/ナビ」,「スタイリング/外装」の8つのカテゴリで構 成された総合的な車の商品性魅力度についてのユーザ評価 である.スコアが高いほど良い評価を表わす.1997 年の開 始以来,この調査での業界平均スコアが概ね向上する傾向 がある中で,快適・利便 装備に着目すると,新車購入者は, * 2010 年 8 月 31 日 原稿受理

Fig. 1 History of equipment for comfort, convenience, and entertainment

Convenience equipment Audio/ Navigation/ Telematics 1950 2010 ● Auto drive

● Back sonar ● Wireless door lock

● Power steering ● Electric power steering

● Multi Function wireless door lock ● Electronic key smart entry● Card key

FM tuner Compact cassette ● Electric Gyro-locater 4 track cartridge CD player ● CD Navigation● GPS Navigation

● Tele communication Navigation ● Telematics service

● Smart phone connectivity

AVN with HDD, Digital audio

Comfort Convenience

HVAC

● Car cooler● Car air conditioner

● Automatic air conditioner

● Full automatic air conditioner

● Climate control system ● Overhead dual air conditioner with passenger detection

● ETC

● DCM ● DSRC ● Car transceiver

● Car phone● Cellar phone

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スタイリングや外装を最も重視しつつも,「快適性/利便性」 「オーディオ/ナビ」といった車の内装や装備に関わる機能 の重要度が増加する傾向がうかがえる.このうち 2008 年 の調査では,調査項目のほとんどでスコアが昨年と同じか 低下している中で,「オーディオ/エンターティメント/ナビ ゲーション」のカテゴリのみがスコアをアップし,さらに重 要度を増してきたと言える. このように,快適・利便装備の車の商品性魅力度向上へ の重要度が増加している中で,我々は,次にどんな新しい 付加価値をエンドユーザに提供すべきか.提供できるのか. 本章では,快適・利便分野の新たな付加価値創出に向け て,大きな影響を及ぼすであろう動向を認識・分析しつつ, デンソーの取組みと将来製品・機能の方向性について考察 する.

2. 快適・利便 新付加価値創出に関わる動向

新たな付加価値を創出する,今後の重要なキーファクタ は通信・ネットワーク技術の進化と考える.これらの進化に よって,自律系で閉じていたクルマが,Fig. 2 に示すように, 常時,車外の世界といろいろなネットワークでつながり社会 のネットワークシステムの一つに取り入れられる.何ができ るようになるのだろうか.例えば,路インフラ(信号機)と 複数のクルマがつながると,それらの位置や車速情報から 車群としての渋滞状況が常時わかり,信号機制御や交通管 制によって渋滞を解消することも可能になる.またインター ネットと常時つながっているクルマは,走行地点周辺のお 得な情報を得ることも可能になる.また持込携帯機器とつ ながったクルマは,持込機器内で使用している音楽などを 自由に聞くことも可能になる.さらに車内システム間のネット ワーク化も進む.このことは,クルマの複数のセンサやアク チュエータの連携制御を可能にし,今まででは実現し得な かった新たな付加価値の創出にもつながる. では,通信・ネットワークの今後の動向を述べる. 2.1 車外との通信 Fig. 3 に車と車外ネットワークをつなぐ通信の技術動 向(国内例)を示す.電波が届く距離や通信相手によっ て分類され進化していく.携帯電話のネットワークとつな がる広域通信(100 m ∼数 km)・ETC(Electronic Tool Collection System)やスマートウェイや信号機などの路イ ンフラとつながる狭域通信(10 ∼ 100 m)・スマートフォン などと直接つながる近距離通信(∼ 10 m)に大きく分類さ れる.進化のポイントとしては,(1) 通信速度の高速化=通 信容量の大容量化 (2) 通信料金の低価格化 (3) 通信可能 エリアのフリー化 である.(1) については,近距離通信だ けではなく,広域通信においても近い将来には HDTV レ

Fig. 2 Overview of vehicle-based communication

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Fig. 3 Trends of communication technology connecting vehicles and external networks

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ベルの大容量映像も待ち時間によるストレスを殆ど感じず 送信できるレベルになる.車両情報のやりとりなど,たいし て大きくないデータ容量のやりとりにおいては尚更ストレス を感じなくなる.(2) については,エンドユーザが料金を課 する広域通信において,Fig. 4 に示すように 2015 年には, 2005 年 3.5G(Generation)のおよそ 1/400 の料金まで低 額化する予測もある3).また近年,携帯電話事業者がカー ナビパケットプランなど車使用での定額サービス(210 円/ 月)も現れてきている.(3) については,通信可能エリアも 拡大してきており,常時車外のネットワークと接続している 環境が整ってきている. 以上の技術動向に加えて,Fig. 5 に示すような,快適・ 利便だけでない安全・環境の社会動向を加味しても,車が 車外ネットワークと常時接続する環境は加速すると考える. 2.2 車内システム間通信 自動車の高機能化とともに,車両内の電子システムの大 規模化・複雑化が進んできている.各システムが統合的に 制御されることで,より高度な車両制御が可能となる.そん な中,各システムをつなぐ車両内のネットワークが重要性を 増してきている.Fig. 6 に示すように,これまでに種々のネッ トワークか開発されるとともに,その標準化が進められてき た.車両内ネットワークは,制御系,ボデー系,情報系に 分類できる.制御系では CAN,FlexRay,ボデー系では BEAN,CAN,LIN,情報系では AVC-LAN,MOST な どが代表的なネットワークとして挙げられる.これらのネッ トワークは自動車メーカ,部品メーカ,半導体メーカなどが 参画する標準化団体の中で標準化が進められてきている. MOST Cooperation,FlexRay Consortiumn などがその 代表例である.また,各システムにおけるソフトウェアとこ れらネットワークのインタフェースについても,AUTOSAR や JasPar などの団体で標準化が進められている.車内シ ステム間通信も車外との通信と同様,通信速度の高速化 = 通信容量の大容量化の方向に進んでいる. 今後は,交通インフラとの協調や電力供給など社会イン フラとの融合など,車両内のみならず車両外とのネットワー ク化が進んでいく.ネットワークの重要性がますます増大し ていくとともに,車両の新たな付加価値創出の可能性が広 がっていく.

Fig. 4 Prospect of mobile-broadband-communication fees 100,000 ISDN 1995 2000 2005 2010 100 ౞ 300 ౞ 1,500 ౞ 4,000 ౞ 80,000 ౞ 8,000 ౞ 50,000 ౞ 2,000 ౞ 2015 100 1,000 10,000 ADSL FTTH WiMAX Wi-Fi 4G LTE 1 Mbps ޽ߚࠅߩㅢାᢱ ( ᦬㗵࡮౞ ) Year 3.5 G PHS ቯ㗵ޔૐ㗵ൻߒޔᛒ߃ࠆ࠺࡯࠲㊂߽Ⴧᄢ ࿕ቯ ࡕࡃࠗ࡞

Fig. 5 Automotive applications of networks in the era of always-connected communication

08 09 10 11 12 13 14 15

06 07

ٌ E-Callᴺ ᣂゞᣉⴕ (᰷) ٌ ੤ㅢ੐᡿ᱫ⠪26000ੱએਅ⋡ᮡ (᰷)

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3. デンソーの取組み

デンソーは,通信製品/技術開発を,ずいぶん昔か ら手がけてきた.1970 年代にカートランシーバー,1980 年代に自動車電話を開発したのち,携 帯電話事 業にも 参入し(現在は携帯電話事業から撤退),その技術を活 用し 2002 年に世界 初で広域 用車 載 通信 機 DCM(Data Communication Module)を開発した.また,狭域用通信 を活用した ETC(Electronic Tool Collection System)を, 1996 年にスマートウェイ用通信機を 2006 年に開発した.

最近のデンソーの具体的な取組み例を,Fig. 2 の構成と なる,広域用車載通信機,持込機器連携,サービスセンター, 表示・操作システムの切り口で紹介する.

3.1 DCM(Data Communication Module): 広域用 車載通信機の取組み例 デンソーは2 0 0 2 年に世界で初めてトヨタ自動車 殿の G-BOOKサービスでDCMを製品化した.G-BOOKのコンセ プトは,「走る」「止まる」「曲る」に加えて4つ目の車の機能 である「つながる」を実現させることである.「つながる」機 能は,車と車外とを無線でつなぐDCM(無線通信機)で実 現している.デンソー製DCMでは,第3世代(第3.5世代) 携帯電話の通信技術を使っている. G-BOOK サ ービスの システム 構 成 を Fig. 7 に 示 す. G-BOOK サービスのシステムは,DCM,GPS(車両位置 検出),エアバックセンサ(衝突検出),オートアラームセン サ(車両異常検出),ヘルプネットスイッチ(緊急通報用) などの車両側の機器と G-BOOK サービスを提供するための 車外の G-BOOK センター,通信事業者,ヘルプネットセン ターなどで構成される.G-BOOK サービスは,車両側の異 常情報を DCM から携帯電話の回線網を使って G-BOOK センター伝えることで緊急通報・盗難車追跡などのサービ ス,更には各車両の位置,走行速度を G-BOOK センター に集めることでより正確な渋滞回避のルート案内や交通情 報提供を実現できる. デンソー製 DCM の特長は,過去にデンソーが事業化し ていた携帯電話で培ってきた通信技術や電波伝搬特性の 知見などによる「つながる品質」の高さ,車両搭載のアン Fig. 6 Trends of in-vehicle networks

1990 ࡀ࠶࠻ࡢ࡯ࠢ ߩേะ 㔚ሶࠪࠬ࠹ࡓ ߩേะ ⥄േゞߩേะ 2020 ~ 2015 2010 2005 2000 1995 ~ 1990 ᮡḰൻ ೙ᓮ♽ ࡏ࠺࡯♽ ゞタࠪࠬ࠹ࡓߩ㜞ᯏ⢻ൻ ⥄േゞߩ㔚ሶൻ߆ࠄ⍮⢻ൻ߳ ੤ㅢࠗࡦࡈ࡜ද⺞߆ࠄ␠ળࠗࡦࡈ࡜ද⺞߳ ࡀ࠶࠻ࡢ࡯ࠢൻ (ゞタࠪࠬ࠹ࡓㅪ៤) ⛔วࠪࠬ࠹ࡓൻ (ゞタࠪࠬ࠹ࡓ⛔ว) ੤ㅢࠗࡦࡈ࡜ද⺞ൻ (〝ゞࠪࠬ࠹ࡓㅪ៤) ␠ળࠗࡦࡈ࡜Ⲣวൻ (〝ゞ౏౒ࠪࠬ࠹ࡓⲢว) ᖱႎ♽ ᄢⷙᮨൻ ⶄ㔀ൻ ᄢኈ㊂ൻ࡮㜞ㅦൻ MOST (24 Mbps) LIN (20kbps) FlexRay (10 Mbps) AUTOSAR JasPar MOST Cooperation FlexRay Consortium CAN (1 Mbps) CAN (125 kmps) AVC-LAN (18 Mbps) BEAN (10 kbps) ᖱႎ࠮ࡦ࠲࡯ GPSⴡᤊ ㅢା੐ᬺ⠪ ゞਔ૏⟎ᬌ಴ ࠛࠕࡃ࠶ࠢ࠮ࡦࠨ (ⴣ⓭ᬌ⍮) ࡋ࡞ࡊࡀ࠶࠻࠮ࡦ࠲࡯ ࠝ࡯࠻ࠕ࡜࡯ࡓ࠮ࡦࠨ (ゞਔ⇣Ᏹᬌ⍮) ࡋ࡞ࡊࡀ࠶࠻ࠬࠗ࠶࠴ (✕ᕆㅢႎ↪) ゞਔࡃ࠶࠹࡝ (+B㔚Ḯ) ࡃ࠶ࠢࠕ࠶ࡊࡃ࠶࠹࡝ (BUB) ࠛࠕࡃ࠶ࠢECUG-BOOK࠮ࡦ࠲࡯ ࡔ࡯࠲ 㔚⹤ࠕࡦ࠹࠽ GPSࠕࡦ࠹࠽ ゞਔࠬࡇ࡯ࠞ ࡏ࠺࡯ECU ࠝ࡯࠺ࠖࠝ ࠬࠗ࠶࠴& LED

Fig. 7 Confi guration of the G-BOOK service system

Table 1 Major telematics services

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テナや GPS 機能,車載センサと DCM との接続性など総 合的な性能(システム性能)の高さである. 主要自動車メーカが提供しているサービスを Table. 1 に 示す2) .現在,DCM を使ったサービスは,日本,米国,欧州, 中国で展開されており,ほとんどの自動車メーカは,DCM を使ったサービスの充実を図っている.デンソーは,日本, 米国,中国で DCM を製品化している.地域別のサービス 内容を見ると,日本では渋滞回避のルート案内,米国では 車両のダイアグ情報の利用や交通情報などのマルチメディア 情報,欧州では緊急通報の e-Call サービスを提供するメー カが多い. 今後,欧州における e-Call の法制化,ブラジルでの盗 難追跡システムの法制化などによる DCM の普及拡大,車 両のダイアグ情報の利用強化,ネット接続拡大,PHV(プ ラグインハイブリッド車),EV(電気自動車)の普及にとも ない電池残容量や充電スタンド位置の提供などますます広 域通信網を使ったサービスが進化すると思われる. 3.2 スマートフォン連携ナビゲーション : 持込機器連 携の取組み例 カーナビやエンターティメントシステムでは,多彩なアプリ ケーションを誇る携帯電話との接続・連携が加速しつつあ る4).様々な携帯機器を車の中に持ち込み,それを自由に 使いたいというユーザーニーズに応えるためである.中でも スマートフォンの性能は日々高度化し,インターネット接続 や多彩なアプリケーション追加などの機能が充実してきてお り,その価値を車側に統合していくようなコネクティビティソ リューションへの期待が高まっている. デンソーではスマートフォン連携ナビゲーションとして, 地域・仕向けに合わせた多様化へ対応している.例えば, スマートフォンでアプリケーションを動作させ,その画面を 車載システム側で表 示させるターミナルモード(Terminal Mode)やアップル iPhone で車載システムを制御したり情 報表示したりするものがある.また,スマートフォンをモデ ムとして利用し,車載システム側でアプリケーション動作を させるような形態もある(Fig. 8). スマートフォンは非常に便利である一方で,車室内利用に はまだ最適化されていないのが現状である.一つには画面 サイズが小さいこと,そして携帯機器の車内での利用を禁 止する法規の存在である.このため,走行中にも安全に利 用できる仕組みの構築が非常に重要であり,HMI として操 作負荷の低減や運転中の操作制限を実装している.また, 通信を取り持つ携帯電話のインターフェースは機器毎にバ ラバラであり,車載システムとの相性の問題もある.この点 についてもデンソーは,Bluetooth などの規格化段階から SIG 活動に参画すると同時に,各国での接続性検証(Global IOP)に取り組み,ユーザの利便性向上に努めている.車 の中に持ち込まれる携帯機器を脅威とするのではなく,連 携することで足りない部分を補完しあい,ネットワーク側の 価値をも車へ取り込むことが可能となる.また,後述する 「びあはーる」のコンテンツ活用など常に新鮮な情報・アプ リケーションを車に取り入れることにより,システム導入後 の陳腐化を防ぎ,商品性の維持向上にもつなげられる.さ らには,車両連携として CAN バスからの車両情報を使って, メンテナンス通知,e-Call,エコドライブのアドバイスなどの アプリケーション,サービスを実現することで,快適・利便 分野のみならず,安心・安全・環境分野での付加価値の創 出が可能となる. 3.3 ドライブコンシェルジュサービス「びあはーる」: サービスセンターの取組み例 デンソーは,10 年 4 月よりびあはーるドライブコンシェ ルジュサービスを本格的に開始した.本サービスは,魅力 的なドライブ情報の提供とそれを活用できる環境をインター ネット上で提供することにより,車の利用機会を増やし,低 迷している新車需要に結びつけることを目的とする.この様 なサービスは継続的に提供することによりその効果を得る ことができる.その為に4月より旅行代理店,出版,シス テム開発等関連企業との共同出資で新会社“株式会社デン ソーコミュニケーションズ”を設立し単独での事業化に取 り組んでいる. (* びあはーる:Viajar とはスペイン語で“旅する”の意味. http://www.viajar.jp/) 3.3.1 サービスの特徴 本サービスは“ドライブ旅行前・中・後をトータルでサポー トする”をコンセプトに各機能開発を行ってきた.Fig. 9にイ ンターネット上の画面例を示す.特徴は以下の通りである. Fig. 8 Smartphone cooperative navigation

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(1) 情報検索,プラン立案を同一画面の地図上で簡単なア イコン操作のみで行うことが可能. (2) 作成したプランからワンタッチで“旅のしおり”を作成し 持ち出すことができ,各情報にはマップコードを掲載し ており,カーナビへの容易な目的地設定が可能. (* マップコードはデンソーが開発した緯度経度を簡単 な数字コードに変換した位置を表すコードであり,国内 のカーナビの約 80%に搭載されている.) (3) 携帯電話や通信ナビ(G-BOOK)での,旅行中に作成 したプランの確認や変更が可能. (4) 旅行記(ブログ),プランに連携した写真アルバム,コミュ ニティ機能の提供によりユーザ同士の情報交換が可能. (5) 独自編集によるドライブ情報(ドライブスポット,ドライ ブプラン)と他社からのホテル情報やレストラン情報掲 載による情報提供により,多くのユーザーニーズへの対 応が可能. 3.3.2 ビジネスモデル エンドユーザに対しては基本的に無料でサービスを提供 する.本サービスで提供しているホテルなどを活用したこと への成果報酬型広告ビジネス,サービス内の機能を切り出 して提供する ASP(Application Service Provider)ビジネ ス,カスタマイズ化した Web サイトを提供するビジネス,独 自コンテンツの販売ビジネス等,B to B のビジネスモデルを 中心に展開している. 本サービスの拡大に向けてはより多くのユーザに使って いただくことが最も重要であり,より魅力的な情報と新機能 の開発を継続して行くと共に,その中から柔軟に新しいビ ジネス モデルの構築も実現していく.

3.4 表示・操作システム(HMI:Human Machine I/F)

車外ネットワークや車内システムとつながることで,実現 できるサービスが増える中,それらの情報をどのような考え 方で,ドライバに伝えるのかまたドライバが操作するのかな ど表 示操作の HMI(Human Machine I/F)は,非常に

重要である.デンソーは,HMI に対して,Fig. 10 のよう に,「 負荷の最小化」と「感動の最大化」を大きな目的と し,法規や業界規制などの安全性,製品機能の実現,ユー ザの身体的・心理的負荷の Zeronize の優先順位をあげつ つ,ユーザの個性に合致する感動を提供することを目指し ている. 操作・視認負荷の少ない HMI として,遠方表示・手元 操作・音声操作を推奨している.Fig. 11 のようにドライバか ら前方2m 以上遠くに表示すると,視線の調節時間・移動 時間は大幅に短縮する.また手元での操作は,運転中の 姿勢を崩すことのない安全操作につながる.ただしこの場 合,わかりやすい操作シナリオを遠方表示画面にいかに構 築し,操作と表示を連携した,使いやすい I/F にすること が重要である.音声操作は手元操作より負担の低い操作 方法であるが,認識率向上・自然な対話シナリオの構築・ 対話キーワード認識など,まだまだ課題が多い. デンソーの取組み例として,遠方表示としてヘッドアップディス プレイ,手元操作としてリモートタッチコントローラを紹介する. ヘッドアップディスプレイとは,ウィンドシールドガラスの 反射を利用して,ドライバ前方2 m 以上(ウィンドシールド ガラス面より遠方)にドライバ向けの情報,たとえば,速度 情報やナビゲーション情報の画像を結像させる(虚像)表 ੱ㑆Ꮏቇߩ㗔ၞ ᗵᕈߩ㗔ၞ <HMⷐ⚛> ࡙࡯ࠩߩ୘ᕈߦว⥌ߔࠆᗵേࠍឭଏߔࠆ ࡙࡯ࠩߦ૶↪ߔࠆߎߣߩሜߒߐࠍឭଏߔࠆ ࡙࡯ࠩߩり૕⊛࡮ᔃℂ⊛⽶ᜂࠍZeronize ࠪࠬ࠹ࡓ࡮ࠕࡊ࡝ߩᯏ⢻ࠍታ⃻ߔࠆ ᴺⷙޔᬺ⇇ⷙ೙ޔ␠ౝၮḰࠍḩ⿷ߔࠆޔ቟ోㆇォࠍ㒖ኂߒߥ޿ ࠰ࡈ࠻PFޔᯏ⢻㈩⟎ޔ᭴ㅧPF Pleasurable Experience PF Individuation Functionality Safety Usability

Fig. 10 Concept of the display and operation system for HMI

Fig. 9 An example of the drive concierge service, viajar

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示機器である(Fig. 12).人間の視認特性から,ドライバ の視線調節の中で,近視点から遠視点に視線を移動した 際の焦点調節に一番時間がかかるため,ナビゲーションや メータが配置されているインスツルメントパネルの位置に情 報を提示するより,ドライバ前方2 m 以上(ウィンドシール ドガラス面より遠方)に情報を提示するヘッドアップディス プレイの方が焦点調節に時間を要せず,ドライバが情報を 確認した後,すぐに歩行者などの安全確認ができる.ドラ イバ前方2 m 以上(ウィンドシールドガラス面より遠方)に 画像を結像するには,ウィンドシールドガラスに反射させる までの光路を多く確保する必要がある.しかし,車両の軽 量化や車室内空間を広くするために,年々,ヘッドアップディ スプレイを搭載するインスツルメントパネル内は,狭くなり, ヘッドアップディスプレイの更なる小型化が求められている. 将来に向けて,例えば,横断歩道に歩行者がいることを ドライバにより早く確実に伝達するために,実景(横断歩道) に注意喚起画像 (虚像)を重ね合わせて表示する“視界重 畳表示器 : ウィンドシールドディスプレイ”の開発に取り組 んでいる(Fig. 13). ウィンドシールドディスプレイは,視線の調節時間・移動時 間の大幅短縮のみでなく,ドライバが情報の意味を理解する 時間も短縮でき,事故予防に大きく貢献すると確信している. リモートタッチコントローラとは,センターコンソールに配 置され,ナビゲーションやオーディオ,エアコンなどをドライ バの手元で自在に操作できる機器である.ドライバは機器 の中央部にある操作ノブで各機能の設定や選択ができる. 操作ノブは,表示のポインタと連動し,パソコンのマウスと 同様な感覚でポインタを上下左右に自在に動かすことがで きる.また,ポインタを画面上の狙ったアイコンに近づけると, コントローラに組み込まれたモータの力により,あたかも実 際のボタンに触れたような感覚が,操作ノブから指先に伝 達され,そのボタンの意味を直感的に理解し,簡単で正確 な操作を可能にする(Fig. 14). 今後は,更なる高機能化を目指して,ドライバの行動や 意図を推定する技術などを開発し,ドライバの操作負荷を 低減し,ユーザの感覚に合致する製品を提供する. 0.0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 ⴫␜૏⟎ (m) ৻⥸ࡔ࡯࠲ HUD ὶ ὐ ⺞ ▵ ᤨ 㑆 (msec) 0 1 2 3 4 5 ㆙ⷞὐψㄭⷞὐ⒖േᤨ ㄭⷞὐψ㆙ⷞὐ⒖േᤨ ⷞ✢⒖േᤨ㑆 ⷞ✢ 6.0 Km/h 0.2 S 0.3 S

Fig. 11 Human eye movement time and focus adjustment time

Fig. 12 and 13 head-up display (HUD)

Fig.12 Example of a head-up display (HUD)

(8)

4. 将来商品・機能・技術の方向性

ここまで,快適・利便の新しい付加価値を創出するため の重要な環境の変化として,車―車外ネットワークや車内シ ステム間がつながり始めたことを捉え,今までのデンソーの 取組み例の概要を紹介した.ここからは,この環境が加速 し,車外ネットワークと車内システム間が,常時つながる時 代に向けての将来商品・機能・技術の方向性を考察する. 従来は,「ある特定したサービス(ある時だけ・ある場所 だけ)」であったものが,常時接続への進化で「いつでも・ どこでも・誰にでも のサービス」に,更には個人の嗜好や 状況に適応し「この時だからこそ・この場所だからこそ・あ なただからこそ のサービス」に進化していくと考える.様々 な情報がとれる時代になるからこそ,ドライバにとって真 に意味のある情報の選択が重要になる.さらにドライバの 運転時のタスク許容量を考えると情報提供の方法も非常に 重要である.将来の方向性を示した簡単なロードマップを Fig. 15 に示す.1) 車外空間(車外ネットワークとつながるこ とによる快適・利便性の向上)2) 車室内空間(表示・操作 および車室内の五感に訴えることによる快適・利便性向上) と大きく二つの視点でとらえた. その方向性を機能事例で簡単に表現すると,1) について は,PHV や EV の拡がりやワイヤレス給電技術の進化とと もに情報だけでなく電気エネルギーなどのやりとりもできる ようになったり,リモートで自動車のソフトウェアをバージョ ンアップ・メンテナンスができるようになったり,ドライバの 嗜好や走行環境や心理状態に応じて適応した情報が自動 的に配信されたり などの新たな価値が実現されうるだろう. 2) についても,同じくドライバの嗜好や走行環境や心理状 態に応じて,車から特定の操作を提案したり,自動で操作 を実施したり,表示伝達する情報を選択したり,疲れにくい・ 楽しい・感動する表示システムを提供したり,五感に対して 心地よいやすらぎや感動を与える室内空間を提供したり な どの新たな価値が実現されうるだろう. これらの実現には前述してきた通信技術のほかに,ドラ イバの嗜好や走行環境や心理状態を分析し把握する技術 開発が,非常に重要になってくる.この技術は,表示・操 作を中心とした将来の HMI システムには必然の要素技術に なると考えられる.Fig. 16 に将来 HMI システム構成の考え 方を示す.HMI マネージメントが,ドライバの状態をセン シングするドライバモニタ5) (ex.Fig. 17 カメラでドライバ の閉眼やまぶたの状態から居眠りや漫然状態をセンシング する),運転負荷に影響を及ぼす走行環境をセンシングす る環境センサ, 車両の挙動情報などからドライバの走行環 境(= 運転負荷量)や心理状態を分析するとともに,ドラ イバ特性や個人嗜好に合わせて,その状況に応じた操作・ 2010 2015ࠪࠬ࠹ࡓ2020 2025 ᖱႎߩߟߥ߇ࠅ ᖱႎ + ࠛࡀ࡞ࠡ࡯ߩߟߥ߇ࠅ 1) ゞᄖⓨ㑆 2030 2010 2015 2020 2025 ␠ળߣߩ ߟߥ߇ࠅ ޿ߟߢ߽࡮ߤߎߢ߽ޕ⺕ߦߢ߽Јߎߩᤨߛ߆ࠄߎߘ࡮ߎߩ႐ᚲߛ߆ࠄߎߘ࡮޽ߥߚߛ߆ࠄߎߘ ␠ળ ゞ ੱ ᣉ⸳࡮ᷦṛᖱႎ࡝ࡕ࡯࠻ࡊࡠࠣ࡜ࡓ ⋑㔍ㅊ〔 e-call ࠬࡑ࡯࠻ࠣ࡝࠶࠼㕖ធ⸅ల㔚 ೑↪ࠦࡦ࠹ࡦ࠷ߩჇട ࡜ࠗࡈࠬ࠲ࠗ࡞ㅪ៤ 㧼㨁㧿㧴ဳᖱႎឭଏ ⿛ⴕ႐ᚲ࡮᳇ಽ࡮༵ᅢㅪ៤ 㧼㨁㧿㧴ဳᖱႎ㈩ା 2) ゞቶౝⓨ㑆 㓸ਛᠲ૞ ᚻరᠲ૞࡮㖸ჿᠲ૞ ⿛ⴕࠪ࡯ࡦߦᔕߓߚᠲ૞ㆬᛯ ⥄േᠲ૞ ⥄↱ߥ࠺ࠩࠗࡦ (↹㕙࡮ࠬࠗ࠶࠴㈩⟎ߥߤ) ࠢ࡞ࡑߣߩࠦࡒࡘ࠾ࠤ࡯࡚ࠪࡦ ⷗߿ߔ޿ TFT࠺ࠖࠬࡊ࡟ࠗ ㆙ᣇᄢ↹㕙⴫␜ ࡈࡠࡦ࠻ࠟ࡜ࠬ߳ߩ㊀⇥⴫␜ ⥃႐ᗵߩ޽ࠆ┙૕⴫␜ ࠺ࠩࠗࡦࠞࠬ࠲ࡑࠗ࠭ ࠢ࡞ࡑߣߩࠦࡒࡘ࠾ࠤ࡯࡚ࠪࡦ ୘೎ⓨ⺞ ࠬࡐ࠶࠻ടḨ ⍍㑆⣕⥇ޓ ૕⺞ㆡᔕⓨ㑆 ᗵᖱ㧛ᔃℂ⁁ᘒߦᔕߓߚ ੖ᗵೝỗ ゞ ੱ ᠲ૞ ⴫␜ ੖ᗵ ㆬᛯߩ᏷ࠍ᜛ߍࠆ ⅣႺ࡮ᔃℂ⁁ᘒߦᔕߓߚ୘ੱኻᔕ ࠝࡦ࠺ࡑࡦ࠼ ゞ߆ࠄߩឭ᩺ဳ ⥄േൻ ㆬᛯߩ᏷ࠍ᜛ߍࠆ ㆬᛯߩ᏷ࠍ᜛ߍࠆ ⅣႺ࡮ᔃℂ⁁ᘒߦᔕߓߚ୘ੱኻᔕ ⅣႺ࡮ᔃℂ⁁ᘒߦᔕߓߚ୘ੱኻᔕ ༵ᅢዅ㊀ ༵ᅢዅ㊀ ༵ᅢዅ㊀ ഭജૐᷫ ഭജૐᷫ ੖ᗵߦ૞↪ ∋ࠇߦߊ޿ ࠬ࠻࡟ࠬࡈ࡝࡯ ᗵേ Twitter ᔃ࿾⦟޿ ߿ߔࠄ߉ ᭉߒ޿ 㕙⊕޿ ᠲ ޓ ૞ ⴫ ޓ ␜

Fig. 15 Future trends of comfort and convenience Fig. 16 Future concept of the confi guration of the HMI system HMI ࡑࡀ࡯ࠫࡔࡦ࠻ጀ HMI ࡊ࡜ࡦ࠽ (⺞஗ጀ) ᡰេౝኈ ᡰេᣇᴺ ࠲ࠗࡒࡦࠣ ⿛ⴕⷙ೙ ᴺⷙ೙⚂ HMI ⷙ▸ ᔟㆡ࡮೑ଢ♽ㅪ៤ ቟ో࡮቟ᔃㅪ៤♽ ࡢࠢࡢࠢ♽ㅪ៤ ࠕࡊ࡝ࠤ࡯࡚ࠪࡦ (ࠦࡦ࠹ࡦ࠷) ጀ ࠺ࡃࠗࠬጀ ࠮ࡦࠨ ࠼࡜ࠗࡃ ⁁ᘒផቯ (⁁ᴫ⹺⼂) ゞਔ ᠲ૞ ࠺ࡃࠗࠬ ⅣႺ ࠮ࡦࠨ ࠼࡜ࠗࡃࡕ࠾࠲ ⴫␜ ࠺ࡃࠗࠬ 㖸࡮ᝄേ ࠺ࡃࠗࠬ ᄖㇱᯏེ ࠺ࡃࠗࠬጀߩᓎഀ᣿⏕ൻߣ ㅪ៤ࠕࡊ࡝ߩఝవᐲ್ቯ

Fig. 14 Remote touch controller with haptic feel

(9)

Fig. 17 Overview of a driver monitoring system

other devices Camera and light source

(Near-infrared rays) Driver Monitoring ECU

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5. おわりに

車の車外ネットワークとの常時接続は,まだまだ新しい 価値を創造できる可能性・夢をもたらす. しかし,車載機メーカとしての課題は多々存在する.車 外ネットワークとつながることで機能の最適再配置が行わ れ,今まで車載機内にクローズしていた機能が,サービス によっては車外ネットワーク上に出され車載機の価値が低下 する.車載機メーカは,車外ネットワークやサービスセンター に関わる領域も持ち備えないと新しい価値を創出すること が困難になる.一方で車外ネットワークやサービスセンター を自社一社で持つことは,事業観点においては相当大きな リスクを伴うため,協業で実施していくことが望ましい.現 在は,様々なサービスプロバイダがグローバルに存在する. どのパートナを選ぶか,そのパートナと WINWIN のビジネ スモデルが構築できるのか,車外ネットワークとつながる仕 組みの中でどの部分をオープンにしてどの部分をクローズに するのかなど,悩ましい課題の中で戦略を決めていかなけ ればならない.また HMI マネージメントにおいてドライバ の状態をセンシングする機能が将来重要になると記したが, 複雑になる HMI システムは,エンドユーザの要求コストと 整合性をとりつつ進めないといけない. いずれにしても,車外ネットワークとの常時接続は,新し い価値を創造できる可能性・夢をもたらすと同時にビジネス モデルの変化ももたらす.岐路にたった今,デンソーは,新た な製品形態・ビジネスモデル形態をもって戦略を構築し,今 後とも社会に新しい快適・利便の価値を創造していく.

<参考文献>

1) ㈱デンソー : デンソー 50 年史, ㈱デンソー (2006), pp. 121-135. 2) 加藤光治, デンソーカーエレクトロニクス研究会 : 図解 カーエレクトロニクス [ 上 ] システム編, 日経 BP (2010), pp. 222-248. 3) 野村総合研究所 : IT ロードマップ 2009 年版, 東洋経 済新聞社 (2009), pp. 32-40. 4) 野村総合研究所 : これから上日宇通信市場で何が起こ るのか, 東洋経済新聞社 (2009), pp. 310-314. 5) 大見 拓寛 : ユビキタス・バイオセンシング - 健康モニタリ ング & 日常ケアのための計測技術 -, シーエムシー出版 (2006), pp. 177-194. 6) 本村陽一, 岩崎弘利 : ベイジアンネットワーク技術, 東 京電機大学出版局 (2006), pp. 121-156.

(10)

<著 者>

樋口 正浩 (ひぐち まさひろ) 情報安全システム開発部 安全・ボデー・ITS 分野の先行開発 に従事

Fig. 1  History of equipment for comfort, convenience, and entertainment
Fig. 3  Trends of communication technology connecting vehicles and external networks
Fig. 4  Prospect of mobile-broadband- mobile-broadband-communication fees100,000ISDN199520002005 2010100 ౞300 ౞1,500 ౞4,000 ౞80,000 ౞8,000 ౞50,000 ౞2,000 ౞ 20151001,00010,000ADSLFTTHWiMAXWi-Fi 4GLTE1 Mbps ޽ߚࠅߩㅢାᢱ (᦬㗵࡮౞)Year3.5 GPHS ቯ㗵ޔૐ㗵ൻߒޔᛒ߃ࠆ࠺࡯࠲㊂߽Ⴧᄢ࿕ቯࡕࡃࠗ࡞
Fig. 7  Confi guration of the G-BOOK service system
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