−107−
㈲英米における諸制度との比較的考察
英米における諸制度として︑ここで二つの制度をとりあげることにする︒その一は︑イギリス法におけるコスト. l目次一︑はしがき二︑部落と企業11企業成立の部落協同体的基盤三︑宇部式匿名組合の形成と︑その構造四︑家族と企業11企業生活関係の家族的擬制五︑宇部式匿名組合の資本的発展六︑戦後の盛況七︑宇部式匿名組合の消滅と︑株式会社への移行八︑宇部式匿名組合と︑内外諸法制との比較的考察
一︑わが民法上︑商法上の諸制度との比較的考察
二︑外国法上の諸制度との比較的考察.
宇
l炭鉱業における家長制的企業の資本的発展と消滅J1 部
式匿名組合の研究
伽中国における合股制度との比較的考察︵以上
前稿︶
㈲英米における諸制度との比較的考察
⑩イギリス法におけるコスト・ブック鉱山会
社
②アメリカ法におけるビジネス・トラスト
︵以上本稿︶︵以下次稿︶
九︑宇部式匿名組合の意義と︑その機能一○︑むすび
和 ︵五︶
座一清
−108.−
れ興味深いものがある︒ ブックによる鉱山会社1制度であり︑その二は︑アメリカ法におけるビジネス・トラストの制度である︒前者はイギリスの鉱山地帯で︑鉱山業の特殊性に応じて自生的に発生した慣習上の共同企業形態である︒企業の業種が鉱山業に限られている点では︑戦後︑他の業種にも広く及んで採用された宇部式組合と異なる︒しかし宇部式組合自体︑もともと炭鉱業の企業形態として発生したものであり︑その後においても一貫して︑炭鉱業がもっとも重要な業種であったことからすれば︑鉱山業と慣習上の共同企業形態との特殊関連性を比較法制上から明らかにすることが必要と思われる︒なお︑鉱山業の特殊性に応じて自生的に発生した慣習上の共同企業形態として︑アメリカ法における鉱山組合の
︵守上︶制度があり︑ほぼ類似の法的特色と構造とをもっている︒しかしイギリス法におけるほど︑完全な︑かつ注目すべき
︵の必︶形態をもっていない︒またさらに︑ドイツ法における鉱山組合ないし鉱山会社の制度もこれに類するが︑経済社会の発
展が先行し︑発生した事実︑慣行を跡づけて判例法︑制定法が形成されて行ったイギリス法の特色の下に慣習上の共
同企業形態を考察することが︑宇部式組合との比較上望ましいと考える︒従って本稿では︑いわばその典型としてイギ
リス法におけるコスト・ブック鉱山会社の制度をとりあげ︑他の二形態については︑注で概略を示すにとどめたい︒
アメリカ法におけるビジネス・トラストは︑はじめある州の事情からその必要に応じて特殊の業種にのみ自主的に
発生したものであるが︑株式会社形態に比較して大きな利点が認められて他州にも広く及び︑また︑業種のいかんを問
わず採用された︒従って︑アメリカにおける一般的な企業形態として︑一種独自の地位をもつものであった︒この形態
は︑ある期間︑さかんに用いられたが︑現在ではまったく衰退し︑かつての重要性を失なったといわれている︒この
制度がいかなる社会的経済的条件の下に生みだされ︑いかなる法的構造をもつものであったか︑また︑いかなる原因に
よって衰退したかを考察するとき︑宇部式組合との比較において︑いくつかの異同が︑とくに多くの類似点が見出さ
以上の二制度のうち︑後者は別として前者については︑企業成立の社会的基盤の理解に当り︑宇部式組合制度や中
−109−
国における合股制度に見出されたがごとき︑社会ならびに家族に関する前近代的要素lとくに鉱山地帯の村落構造と
して︑少なくとも制度発生初期には︑また︑その地域によっては︑なお何らかの協同体性を残していたものかIにつき
明らかでないが︑目下︑この点に関する法社会学的ないし法制史的資料を見出しえない︒従って︑本稿では一応︑二
制度ともに企業の成立を資本主義社会における経済的基盤に限って考察して行く︒
仙イギリス法におけるコスト・ブック鉱山会社︵Q︶普出o昊冨言言いg日冨己①の︶
コスト・ブック鉱山会社は︑その名称通り鉱山業に行なわれ︑錫鉱山をもっとも主要なものとするが︑その他の金属
︵︽︒︶鉱山にも及んでいた︒しかし︑採石山の業種にもこの制度が行なわれたという︒大体︑一八世紀後期から一九世紀を通
じて存在したが︑とくに一九世紀後半において一八六二年の会社法制定後は︑この制度から株式会社への移行が進ん
︵4︶で行った︒従って現在では重要性はないが︑ごく少数ながら︑なお根強くその特色を持続して残存していることは注目
される︒その存在範囲としては︑イギリスのデポン州︑コンウォール州がもっともよく知られているが︑この他にも
︵FD︶他の数州でかって存在し︑一時はイングランド︑ウェールズでかなり広く行なわれていたようである︒
これらの鉱山地帯において︑鉱山業を遂行して行くために必要とされ︑行なわれてきた共同企業運営の方法がおの
︵6︶ずから地域住民の不文の慣習となり︑独自の企業形態に完成されたのである︒かかる慣習はコスト・ブック原則︵
○○解︲国o昊卑旨o亘①︶ないしコスト・ブック組織︵○○胃出○昊望の誌日︶と呼ばれ︑かかる慣習上の企業形態はコ
スト・ブック鉱山会社︵以下︑たんに鉱山会社と称する︶と呼ばれた︒コスト・ブックはわが国語として﹁鉱山帳簿﹂
と意訳することもできるが︑コスト・ブック原則ないし組織の︑もっとも重要な特色は︑鉱山会社の企業会計の方法
にあると考えられるので︑本稿では︑コスト・ブックなる言葉をそのまま用いることとした︒
なお鉱山会社の考察に当り指摘すべきことは︑慣習上の企業形態と国家法との関係である︒イギリスの判例法では
特殊な地域的慣習に対し法的効力を認めたが︑さらに慣習をもととして立法がなされ︑制定法による容認と保護とが
−111−
︵a︶企業成立の社会的基盤の比較鉱山業の特色と︑資本主義社会の経済の発展に伴なう鉱山企業における
資本調達の必要性に注目すべきである︒すなわち︑鉱山業はすぐれて高い投機性をもつ産業であり︑鉱山企業者は︑い
わゆる﹁山師﹂と呼ばれる投機家︑冒険家であった︒彼らは鉱脈の存在を予定して事業に着手するが︑鉱脈に達し期
待した質童の鉱物を得るとは限らない︒また︑鉱坑作業の途中には幾多の危険を伴ない︑蒙るところの損害も大きい︒
︵妬︶従って相互の強い信頼を基として感わば︑不定の出資を引受けながら連続的かつ忍耐強い協同作業が必要であった︒
しかし︑鉱坑作業を前提とする鉱山業は︑その発展のためにいよいよ大きな設備資本を必要とするのであり︑企
業における所有と経営との一致した体制では資本を調達しえないという限界に当る︒そこで両者の分離をはかり︑よ
り多くの出資者を求めることになるが︑経営に任じない︑たんなる出資者の立場からすれば︑鉱山企業が投機性の強
︵蝿︶いものであるだけに迅速な結果を求め︑自己の出資額を超える損失をさけようとするのは当然である︒もし︑出資し
た企業の経営状況が思わしくなければ︑企業の構成員たることをやめて追出資から免れようとし︑また持分を他者に
︵Ⅳ︶譲渡し︑より有望な企業に出資の移転を希望するから︑このことを認めつつ︑なお企業としての永続性を維持するこ
とが必要であったのである︒従って法的には本来︑組合法理に反する修正が施された一種独特の共同企業形態が鉱山
業で慣習上形成されたのである︒イギリスでは鉱山会社の制度により鉱山企業の︑従って鉱山業の資本的発展が実
現されたのであり︑わが国では宇部式組合がこの例であった︒鉱山企業の資本的発展という経済的基盤の上に発生︑
成立した点では両者は共通する︒しかしこの限りでは︑かかる企業形態は︑およそ鉱山業の行なわれている地域であ
る以上︑一般性をもつものとして各地に同様な︑ないしは類似した制度を発生させたのである︒鉱山会社はイギリス
の各地に発生したが︑宇部式組合は︑宇部市の周辺においてのみ︑また宇部市出身者のみによって行なわれた︒けだ
し︑宇部式組合成立の社会的基盤としては︑今一つ別な基盤l宇部独自の前近代的社会的基盤が存在していたから
である︒
− 1 1 2 −
合とは異なる︒ ︵b︶その法的構造および法的性格の比較鉱山会社は︑その会社という名称にも拘わらず法人格を有するも
︵肥︶のではない︒鉱山会社は合意により設立され︑人数には制限はない︒合意は会社のコスト・ブックに記入されるが︑その
内容が詳しくなると︑合意︑協約という形から進んで︑規約︑規定の形をとるに至り︑あたかも法人格を有する会社
︵四︶の定款に当るものとなった︒しかし︑もともと合意自体が慣習に関し︑かつ慣習を具現するものであるから︑これが
コスト・ブック原則を示す限り法的効力が認められるものであった︒
︵鋤︶真のコスト・ブック会社は確定資本を有しないといわれ︑資本額が確定されることは︑ほとんどなかった︒設立の
当初に出資を払込む必要もなく︑企業の必要に応じて社員総会の決議で出資が定められ︑社員に払込の義務が負わさ
︵皿︶れた︒そして持分l確定額の︑または不定額のIは︑株a巳閉を一応︑株と訳しておく︶と呼ばれた︒社員は社
︵︶員総会で自分たちの代理人として︑社員の支配に服する事務長︵冒易閏︶を任命する︒事務長は企業の経営に任じ︑
企業資金の借入を除き営業上一切の契約をなすことができた︒しかし︑事務長の外にさらに企業の経営に当る社員一
︵銅︶名を加えることもあった︒社員総会の会議は︑きわめて短期間ごとに規則的に開かれた︒錫鉱山法によれば通常の業
務処理のために事務長は︑少なくとも一六週間ごとに︑社員総会を招集することを義務づけられ︑義務違反には罰金
︵郡︶︵弱︶を科せられた︒しかし慣習上では︑ふつうこれより短かく︑三カ月以内の間隔で行なわれるのが常であった︒このよ
うに頻繁に開かれる社員総会の会議を通じて︑社員はその代理人である事務長を監督し︑従ってその業務執行を強く
規制したのである︒錫鉱山法では︑社員総会には通常の総会のほか特別の通知による総会があったが︑その議決が社
︵︶員の出資額の多数決とされたことは︑鉱山会社の資本的団体への変化を示すものとして注目されなければならない・
︵︶なお同法で︑事務長に対する株の譲渡を禁止し︑これが違反行為は詐欺として扱っていたから︑この点からすれば︑
事務長は厳に社員の商業使用人たる地位にとどめられたわけであり︑事務長︑事務員にまで持株制をとった宇部式組
−113−
社員は自分の所有する株を他の社員の同意なく自由に譲渡できた︒しかし錫鉱山法では︑譲渡は社員が自分の株に
つき会社に対し払込義務を履行している場合に限られ︑未払込金のある場合には︑会社はその譲渡を認める必要はな
︵犯︶いとされた︒譲渡にはコスト・ブックへの記入の外は︑何の形式も必要としなかったが︑ふつうは譲渡人と譲受人と
の署名がなされ事務長を名宛人とする譲渡証書が用いられへ譲受人はこれを会社の事務長に提出し︑コスト・ブック
︵︶︵釦︶
に社員の変更が記入された︒事務長によるこの記入は義務づけられ︑違反には罰金が科されたのである︒また錫鉱山
法では︑社員は何時でも自由に︑事務長に対する書面の通知により自分の株を放棄し︵門豊星昌のg︑会社がこれを
︵劃︶受取るべきことを主張できるものとされ︑その株は会社の所有に帰した︒そして会社は︑放棄されたその株を売却で
︵犯︶きた︒この場合にもやはり︑その株につき未払込金があるときには︑これを支払うべきものとされ︑未払込金がある
︵調︶ままで放棄が許されるためには︑かかる慣習が立証されなければならないとされたのである︒しかし放棄の場合︑社
員は出資持分の払戻しを受け︑また会社の債務超過のときには〃これに対する持分比例額を支払うことが慣習上行な
︵郷︶われ︑一八八七年の錫鉱山法は放棄社員の持分評価に関して規定するに至った︒従って放棄は退社たる実質をもつも
︵調︶のとなり︑当初の便宜性を失なった点が注意されなければならない︒なお一八八七年の錫鉱山法では︑有効たるべき
放棄は︑会社の解散決議または解散命令の時より少なくとも六週間前になされなければならないと規定されたから︑
︵妬︶放棄の時期はこの限り制約されたのである︒
さらに出資義務が履行されない株につき社員の権利を失なわせる喪失︵ざH重言H①︶の制度も行なわれ︑喪失とな
︵訂︶ったその株は会社の所有に帰し会社はその株を売却できた︒しかし喪失が有効なためには︑会社の規約により喪失を
︵犯︶︵調︶
認める規定のあることが必要とされた︒錫鉱山法でも未払の株について喪失が規定された︒出資義務の履行をめぐり
社員からの放棄を待たず会社からする喪夫が認められたことは︑鉱山企業の特殊性を一層強く示すものである︒けだ
し︑鉱山業を営なむ一般の組合︑さらには鉱山会社に関する判例においても︑長い間まったく出資義務を履行せず︑
− 1 1 5 −
最後にもっとも注目すべきは︑鉱山会社の会計制度である︒錫鉱山法では四ヵ月毎にコスト・ブックの諸勘定を正
︵躯︶しく記帳することを事務長に義務づけ︑故意の脱漏や偽記に対しては罰金が科せられた︒しかし実際にはもっと短か
︵鯛︶く︑一カ月に一回︑おおやけに清算され︑かかる慣行は現今まで続いているといわれる︒そして通常総会では︑その
︵釦︶ときまで彼がコストブックに記入した諸勘定を社員の閲覧に供するため提出するものとされたのである︒それのみか
︵副︶総会の開催に先立ち事務長は︑諸勘定の写しを社員に送付すべきものとされた︒さらに特別の通知による総会では社
︵砲︶員による会計監査を行ないえたのである︒このように会社企業会計に関する公正な処理と︑社員に対する企業会計の
公開とは︑社員の事務長に対する業務執行の監督︑是正を確保するとともに︑一方︑出資者のみにとどまり利益配当
のみに関心をもつ社員にとっては︑株の譲渡ないし放棄の判断を容易かつ適正ならしめるものであったと考えられる︒
鉱山会社のコスト・ブックには︑随時における鉱山の収入および支出︑それぞれの勘定︑その他重要な取引の外
︵弱︶に︑会社の規則︑社員の氏名およびその変更︑社員総会の議事などが記入された︒従って︑そこに近代株式会社にお
いて必要とされる帳簿︑記録が含まれていることは︑大いに注目すべきであり︑コスト・ブックは︑あたかも会社の
定款︑社員名簿︑総会議事録︑会計帳簿︵現金出納帳︑元帳︶などをあわせた帳簿であったといえる︒しかし︑鉱山
会社の体制l事務長に︵あるいはさらに社員一名を加え︶企業資金の借入を除く経営一切を委ねるとともに︑社員に
よる株の譲渡︑放棄を認めて企業資本の調達の必要性を充足しつつ︑企業の永続性をはかるという体制を支えるもの
︵︶は︑会計帳簿の公正な作成と︑企業会計の社員に対する公開であった︒まさしくこれこそ︑コスト・ブック原則ない
し組織の根幹をなすものであり︑コスト・ブック中︑会計帳簿こそ︑もっとも重要な意義をもつものと考える︒そも
そも︑コスト・ブックという名称自体からしても︑そのはじめは会計の帳簿から出たものではないかと思われるので
ある︒この点につきイギリスのある学者は﹁コスト・ブック組織は︑その名が示すようにその会計方法による存在と
︵弱︶して判示された﹂と鋭く指摘している︒イギリスの鉱山会社の企業会計に関する特色は︑宇部式組合と比較すると
−117−
ギリス法の鉱山会社にみられたがごとき放棄︑喪失の制度はみられなかった︒また譲渡のほか︑組合員の死亡︑精神異常︑
破産の場合にも組合は解散しない︒すなわち︑鉱山組合は︑号一の95℃の3︒gのの法理︵特定の組合員の脱退︑死亡により
組合は当然に消滅する︶を欠くものとされたのである︒鉱山組合においては︑組合員相互の信頼は存しないから︑当然︑組合員の業務執行権は制限される︒イギリス法の鉱山会
社におかれたような事務長に当る者はなく︑組合員が組合業務の執行に当るが︑その執行権の範囲は︑鉱山稼動のため必要
かつ通常の業務に限られた︒そして企業資金の借入11資金融通のための手形行為のごときも︑明白な授権のない限り︑な
しえないものとされた︒資金の借入行為が制限された点で︑イギリス法の鉱山会社の場合と類似する︒
の8寡言○号9月︑豊﹃︒届甸胄目①詠冨P︵澤習①︶ロロ.﹈認I忌︒即OBロの︾四四口回す○○戸︒p言①F画葛o雨甸閏言閏の匡己幽口︒○︽言甸
巨ご言8弓︒国誌︒﹄宙の︒︒冨盆○口の︾︵ご認︶ロロ︐認l誤︾ロロ.澤麗l届醗Ppg厨︒ご画ロロ嗣昌昌頁・国匡の旨ののの胃心豐討︾︵岳訊︶己.︒窒即
のロ言日四ppm目・ロ◎巨函画崖・︹︶○号OB庁①蜀旨四口︒菌一屯︒辱◎瀞︵澤cmgロロ.Cl虐釦の閂の訂ロワの侭璽甸一国幽国9画︸○侭四口一画翼﹄o自画ロQ
三四口樹①日の員◎閉国匡の旨①mの︺ロ︐西野○鹿︸・の品ぐ.z①の一瀞亀ごく署画.ご雪籠の.画雷の郡甸胃穴ぐ息巨四日印画惇屋ぐぐ・ぐ画.認・・﹄認
の.回畠︑如〆彦口ぐ.︹︶のロ言画一の日①三口い︹︶︒.︾﹄呂口の.詮得呼の丙筐日四コぐ.5四号日四目・畠○四﹈・后の皿國胃言の理ぐ.のO豐口いぢ
君●旨.窪・霊屯画︒.﹄旨野尻座帝﹃ぐ.三oz四日の①︾﹄詮吋&.誤@.
︵2︶鉱山組合︵の①急の烏い︒富津︶は︑もともと︑鉱夫の労働ならびに分配の協同体である鉱区団体田の侭函曾蔚旨・の︶から︑資本計算
を行なう出資︑経営の企業体に発展したものと考えられる︒鉱山組合の記録や規約は︑一五世紀の末から存したといわれ︑ドイツにおける鉱山企業の資本的発展に即し︑鉱山地帯において慣習的に形成された独自の共同企業形態である点は変らな
い︒一八世紀中葉には︑ルール地方の炭鉱にもっぱら利用され炭鉱業の発展をもたらしたといわれる︒同様な方式は︑稀に
は鉱山業以外の︑機械工業︑セメントエ業などにも用いられたことは︑宇部式組合との比較において注目される︒この制度
はドイツにおける鉱山企業形態として根強く存続している︒一九三○年代から生じた鉱業界における合同化により︑大企業
に合併され︑またそれ自体︑株式会社に組織変更するものを生じ減少したけれども︑一九五○年の統計によると︑鉱業を営
む企業︵個人を含まない︶総数のうち︑経営数でその一三パーセントを占めており︑もっぱら中規模以下の企業形態として
利用され存続していることが指摘される︒
慣習に基づく鉱山組合については︑各州の鉱山法が存在したが︑一八六五年︑プロイセンの一般鉱山法︵呈函曾吊言の国の侭︲
ぬの︑①蔚・以下再殖田①と略記する︶が制定された︒しかし︑州の鉱山法が一般鉱山法に優先して適用され︑各州の鉱山法が一
般鉱山法に統一されたのではなかった︒けれども一般鉱山法は︑この法律以後に設立されたものには法人格を認めたので︑
−118−
組合法理と異なる理解がなされるようになった︵の①箸①民g富津を以下︑鉱山会社と称する︶︒従って鉱山法の規制をうけ
る会社であって︑商法の分野では︑一九三七年のドイツ株式法で︑鉱山会社の株式会社または株式合資会社への組織変更︑
鉱山会社と株式会社または株式合資会社との合併に関する規定を設けるにとどまり︑一九六五年改正の株式法でもほぼ同様
な規定がみられるにすぎない︵同改正法︑三五七三五八条︑三八四三八五条︑三九三条︶・
会社は確定資本を有しない︒鉱山株︵尻目制︶は額面をもたないが︑均等な単位を示し︑この数は一千またはその倍数で︑
最高は一万とされる︵淳娼団①︑蝉ごeo社員の出資義務は無限である︒古くは︑企業の債権者に対して社員が責任をもっ
たけれども︑このことはなくなり︑会社の債務履行や経営に必要である限り︑社員は会社に対して無制限に払込貧巨冒ののg︶
をなす義務をもつものとされた︒払込を履行しない者に対して︑喪失の制度もあったといわれるが︑一般鉱山法でも︑放棄
︵鈩冨己︒口昌①日畠.皆旨の言の蔚房国︶の制度が規定されている︵再逵蜀壷屈P︶︒すなわち︑払込に耐ええない社員は︑鉱
山株を会社に提供してその処理にゆだね︑以後の払込責任を免れ︑その責任を鉱山株の価値に限定できたのである︒
鉱山会社の代表者は︑鉱山長︵の獄呂のロぐ︒易冨呂︶であるが︑その代表権は制限されている︵溥.崖窃︾窓巨騨旨頚忌go
そして本来の業務執行は︑その全権をもつ取締役がもつものとされ︑このほかに監査役もおかれた︒会社の最高機関は︑社
員の全体であり︑鉱山総会における多数決は︑各鉱山株一議決権とされた︵淳.鈩困のみ旨ご・
鉱山株は︑古くは鉱山財産それ自体の一部に対する権利として︑不動産に関する法理をうけるものと考えられたが︑一般
鉱山法ではこの考え方を変え︑動産としたので︵淳.とおみgP︶︑それは鉱山財産から分れ出る権利と考えられるよう
になった︒鉱山株は他の社員または会社の同意なく自由に譲渡され︑その譲渡には書面による意思表示を必要とする︵淳.
渉国p溌邑戸邑g・鉱山株は証券化され︑証券取引所においても取引されるが︑鉱山株券は株式のように有価証券では
なく︑鉱山株券の占有と︽真の権利と︑鉱山会社の鉱山帳簿における記載とは︑それぞれ別と考えられる︒しかし鉱山会社
との関係では︑鉱山帳簿記載者が社員として扱われる︵淳.と器みぢe・ドイツ鉱山法における鉱山会社は︑上述した英米
の制度と共通する諸点をもつが︑もっとも著るしい差異は︑法人格をもつこと︑会社債権者に対する社員の責任がないこと︑
有価証券として善意取得が認められないとはいえ︑鉱山株の証券化が行なわれ︑株式と同様に取引の対象となり流通性が与
えられていることなどである︒そして最後の点では︑宇部式組合の組合株券の流通に類似し︑このことが︑かかる共同企業
形態をして︑現在まで存続させえた︑もっとも大きな要因であったと考えられる︒
Q陸軍雪建冨一旦ゞ垂aの侭のの蔚・界旨日の凰胃ゞ目︵乞雪︶︾切岳呂爵の己︒尋.国のごgg︾鈩霊の畠朋の言ゞの8ののぎ目蔚口目︑
−119−
胃︵這談︶︾い︑︑忌罵席ご画祠号騨の9号︒国吾口の画己苦禺g具旦消︵毛呂︶︾9.巨l届︾己.雪.上林・井上・儀我可現代
企業形態論L一四五一四六頁︒
︵3︶︵ざ封﹃の現目昏の勺門一目︒甘﹄の︑○m言○房目︹︶○日葛冒昌月︑画蟄﹃.︵﹄@mと巳・野の○吋限四○曇﹃厚國四口Qず○○丙︒口書の両日日g−oP冨幽自侭の日の口庁
画邑ご震国民ロ函口ご昌宣具理CO丙g日冨口雷ゞ︵岳認︶口・詮.陶土採取会社︵o冨口豊澤署gBgp雷︶にも︑鉱山会社に類
似した方法が採用された︒
︵4︶○○.丙の︾︹︶日ロ日呉一○口︾目獄巨の計画ロ・︹︶○日己四口﹈︾pCme巳・旨画︾口・巨心.
︵5︶野言亀印︹︶◎日息昌伊豊﹃.︵毛詔︶己.司雪釦○○○丙の︑0口.鼻..偉の.一九世紀の判例から︑oEgの忌己.の冨露Ca筈言.︼﹃○民の嵐︻①マ
ミ画︸のの四州にもコスト・ブック企業の存在が示され︑また地方の慣習を制定法化した法律から︑窪筈漂農︺三一民尋員書に
も︑その存在が示されると説かれている︒
︵6︶その概略につき︑本間輝雄可イギリス近代株式会社法形成史論L二二頁︒
︵7︶国﹄ぬ彦勺の画丙冨旨言い○口ゆき目印四目Q巨旨の国一○○昌蕨﹂諺輿.岳臼画侭陣忌.ぐ甘計.︒.程呼ロ閂冨の冨吊冨旨言い○巨の奇OB︑画呂
冨旨関巴○.昌厨﹄吟凰︾﹄の紹寧岸︑即吟びく︾9.︒.﹄α野68胃︾○℃.︒罫︾ロ・巨鴎の◎勇﹃胃電○℃.︒要︾己.︑.
︵︹U︶の庁画ロロ四吋一①のシわ含︾︺の︒︾﹄の︑四︾﹄mqC︾﹄の︑劃
︵9︶の冨目8号印﹄肯岸・岳$・箇陣謡.量9.︒.こ﹀の国ロロ胃一の印シg︾岳雪︺邑陣臼重9.・・宝.一八六九年法は錫鉱山内
︵葛善甘言のの↓四回目国のの︶におけるすべての鉱山に対して適用され︑一八八七年法は同地区における金属鉱山と錫洗鉱場
にのみ適用される︒匡己︸9.月風の四房の︒口苦①F賢﹃◎閉gBg日のの︾8易営摩閂巴画の四国国ロ呂具庁彦の唐尋○m弔胃目①厨三℃︾己.
龍司.︵以下︑たんにF言巳①瀞○口︹︶︒日gaののと略称︶錫鉱山内の管轄とは︑コンウォール州とデポン州における鉱山会社
をさすことになる︒⑦︒扇︲四○劃目︾8.号.︾p詮.
命︶一八三六年法は副長官の主宰する裁判所︵急8と蚕aのロ︾のCO巨鼻︶にその州内での鉛︑銅その他の金属鉱山企業の運営に関
する一切の事件に関する管轄権を与えた︒三ぬロロの且罵言ロ雪gBgp爵︾︵毛雪︶︾己.︑雪.
︵︑︶の国自国胃耐の︹︶◎巨昇︵少g一笠○口︶﹄肯弓︾馬誤︾沼陣邑ぐ−9.o︐溢.
︵岨︶F言巳の瀞Opoo員9画目のの︾ロロ﹄函守く骨函心.
︵咽︶⑦︒司曾一OPO罫︾pP
︵魁︶匡口巳の望雲鈩自問の墨︑の︒口書の宮君︒冷埴胃言の厨三℃︾︵乞雪︶ロ・雪︑.︵以下︑たんに回昌一の瀞○巨冠肖冒の吊冨︒と略称︶
−120−
︵妬︶この点はアメリカ法における鉱山組合の場合も変らない︒の①耐蔚号の侭︾国口目︒重○侭画三国豊○口四己冨四目︑の日の昌具
閨皆の旨ののm・pCm巴己.困醇の具宮口四ppmロQpopmmP︹﹀︒暑◎国詰甸旨四口g堅吊︾昌一︒望廼pCme己︒心つ.
定︶go冨雪o己・鼻●.己・は⑳︑アメリカ法における鉱山組合について︑Q目の︾函目今o具︒口昏の巨尋具蚕吋言の厨三℃︾︵這紹︶石・認.
︵Ⅳ︶の①吋騨①ロヮ①侭︾OPO夢・P画い
盃︶イギリス法では会社という語は︑それ自体︑法人を表示するものでなかった︒イギリス法における法人格なき会社の発展に
ついては︑本間﹁前掲害し二二頁以下︒
︵⑲︶F冒巳①瀞OpQ目B己のの︺p届い
︵別︶伊言巳の昌一琴箆.皿の日硬野○急Pop︒凄︾pqP
︵班︶F言巳の瀞夢苞.呼屯巴日関︾の︒PC罫︾p﹃の式
壷︶匡己ご︾弓昼.危険と資本の大なる点で鉱山業と類似する航海企業では︑完来︑伝統的な慣行として︑事務長がおかれてい
︵路︶の貝E野○劃目︾OPO岸・・p③吟
︵鯉︶の菌ロロ閏苛の諺昇︾﹂の︑或唖図画〃︵妬︶○○○澪の﹀OPO宴︾回﹄祭
︵妬︶の苗口目胃苛のシ鼻︾届①頚認歩切四国︒○屋自己g︾○口︹﹀○日忌日のの︾己.牟崎.
︵︶の菌ppm画ののシ具︾Hmopゆぃ餌
︵肥︶聾ロロ日﹄のの﹄遅鼻︾︺の︒@聾か澤藍匡口巳の雪︾○口︹︶︒B忌日のの︾ロ︒心心霊︵ざ﹃R野︒ミロ︾○℃.︒凄︾己.α吟.
へ甥︶目g﹄ぐ.F$@心因x・麗房ぐく四房閂ぐ.国画鼻行其届○・国.︑吟野の菌ロロ胃箭の渉曾・房︒抑湯﹈少忌
へ へ
3332
曹 曹
︵妙︶目g﹄ぐ.F$︾心固
○○目︼ロ四国︾の酔固・吟⑳︑︒
︵釦︶の菌自己少g︾缶蜜︾一
︵別︶の薗口口胃苛の渉曾︾﹄の
の菌自己少g︾缶蜜望忽陣訊ぐ旨弄.◎.暗︾か邑男巨昌巳魯︾夢箆.聾目愚誇堅彦星岳$雪溌匿画己画醇匡口昌①昌雲Opg日忌日のの︾口・姫野og冨響○℃・鼻●︾己崖忌.なお︑会社は譲渡︑放棄につき︑一株の分割してなすことを認める必要はないとされた︒望四口目号墜背牙︾届$︾認屋居.
F言巳の夢○口○○日g昌舟︾p届騨
宛の国a目宮口昌芯ロ三宮のの︵︶○・一麗悪胃.雪◎︵届雪富国晨匡の瀞○口苦の︵8日冨凰のの鈩暮のゞ︵らち︶PSP
た
0
四口・の鄭伊言巳の瀞○口
−121−
︵剖︶宛の尋︒号禺口凰︽&冨冒冒函︹︶○・画﹃︹彦犀営む︑画誤︵届謁︶一両の蜀国口丙三隻の言一己ロ︑○○.管麗○彦.ロ圏︵届雷︶如理目目風$
﹄Pb蒜︾︼の︑﹃︾か画﹄釦︑︸口○戸﹈の斡四◎ロ︾○津・︾己︒α四つ︒
︵弱︶︹︶8冨奪oロ.号・一己・旨心.退社する︵菖言胃豊﹃︶という用語を用いている︒
︵髄︶の菌ロロ閏箭︑鈩凰.岳の﹃や唖画醇国9厘亀寧︒回.︒凄︺ロ・の曙.
︵訂︶伊冒巳①瀞Opp︶目忌日の印画p潅印
︵記︶国晨匡の覇◎己.︒群●︾ご己.︑鱈l雷皿︑茜鼻○口︾の○四mの︾心口の⑦陣﹈・心①︵届$︶皿Q胃丙の四国ロ○冨己日四口ぐ.西画風.α園.F︐○四m.α鵠.
︵岳認︶釦のの巴︒o冒聾の閏口悪o丙29.︾雪F﹄.︵○彦●︶も︵岳雪︶.なお︑会社の規約で喪失を規定していない場合でも︑
同規約中に権限外の行為につき社員総会の同意により後で非難されないとの規定があれば︑喪失の処置は有効とされた︒
冨閏呂呈ぐ.の盲目◎侭目胃8自画己g里S・︾F宛.司野﹄唱︵届誇︶.右に関する陶土会社の判例として︑雰騨言29富匡碆
ぐ︒Fの①夛寓○○吋冠◎弓堅凰口○盲望○○●廻伊︒.﹄固宇﹄mpm①9.
︵豹︶聾四目回胃一の望肯誌.岳宅︾謬忌由夛﹈浴国o島国冒口凰芹&巨言の印︵ざ・︾麗国の画ぐ.雪つ︵岳雪︶一巳のぐ.帝笥呈︾岳○声.ロ急○.
会社から払込の催告がなされた後︑総会で未払込の株の喪失が決定された︒匡昌毎.○唇9口言目のの︾己ふぉ.
︵伽︶而吊目烏侭儲蒔ぐ.目昌弄○口︾澤勇隊○.○.p滉画口○○口四号の画︺屈固﹈.○毒.鵠雰Qの函ぬぐ.画QBC口房○口︾のロの.︒言.陣⑦︐
司雪.かかる争いでは︑慨怠︵再訂印︶の法理が問題となった︒なお︑経営の悪化した鉱山会社の社員が払込をしなかった
ため喪失となったが︑その五年後︑喪失の効力を争い社員たることを主張した例もあった︒宛巳のぐ.盲署里﹀岳o彦.ロ誤S
F言巳の瀞○口圃胃言の勗冨戸己や切司mIm﹃劃
︵似︶ooo丙の望OPO要望P置吟
︵咄︶甸のロロ︾の8mの匂いロのp富.陣の︑浸鄭冨曙言愚︾m8のの︾血己畿p宮.陣の︑盟爵国︒Q日冒︹言一︽&巨言のの︺鵠.国gぐ.雪房
里Ho迂の8の①︾四口の⑦.陣﹈・自男F旦善oロの①︾の8mの匂いロのo・陣﹈.①P
︵蛆︶弓忌号﹃のロぐ.国︒員口の.α言.陣どく.産屋匂ぎぎ計○口剣.ロ画質停甸o印.陣国目.誤唖伊四口悪◎口ぐ.聾昌菩︾国騨聾昌.C髭鴬壷胃の雪
ぐ.○ざ屋侭Fmz.宛.琶李
a︶匡昌雪含Opp旨9口届切毛ロム謡山窪.リンドレーは︑前述の意味の有限責任は妄想︵号旨吾冒︶にすぎないといっている︒
露︶ぬ冨目口胃雷雷掛岳宅壷誤謬本条と︑ほぼ同じ規定が現行会社法においても︑会社法上︑未登記会社である鉱山会社につき︑
おかれている︒g§号賢掛毛浅壷老兵雪g吊由さ箸冒︾8ゞ鼻..g・詮ふ︑.
−122−
︵妬︶鉱山会社は一八六二年の会社法に基づき︑その資本が確定され︑またその構成員が七人を超えるときは︑有限責任の会社と
して登記されたが︑会社法に基づく登記は任意とされたから︑登記されなかったものは依然として︑一八六九年ないし一八
八七年の錫鉱山法の規制をうけて存在する︒現会社法でも︑その構成員が二○人を超える営利目的の法人格なき団体の設立
の禁止は︑コンウォールおよびデポンの錫鉱山内にあり︑古い錫鉱山裁判所の継承者の管轄権に従う鉱山会社に及ばないこ
とを明規しており︑その設立は依然可能である︒また七人以上であれば︑現行法に基づく会社として登記できる︒
○.日冨己ののシ具岳塩.認宝典ご︾忠p旨F言巳①夢○百○○日9日のの︾p届勇○日?野︒劃日︾8.o罫・ロ①吟F言巳2.○巨
甸胃言閏呂ざも出身野言亀〃8.鼻・も.認雰の︒筆﹃関︾8.・津・も.のガウアーは︑現今︑それは無視しうるほどに重要性
がないといっている︒
︵︶OoO丙の︾OPO岸︒︾p﹄﹄吟の︒黒Y国8劃目︾OPO言︾pの餌
︵蛤︶津四国ロ閏話︑淫g︾﹄の︒Pか翌の雷ppm昼①の諺鼻︾岳の式幽唖画興画余
︵岨︶OCC丙︑opg房P崖吟
︵別︶の菌ロロ胃討切鈩鼻︾岳の斜幼⑮廓
︵副︶の菌ロロ胃嚴の鈩昇︾﹄のの劃や画︒
︵艶︶の菌ロロ胃諦の鈩輿︾岳︒頚嘩邑.
︵弱︶F冒巳の瀞○口ooBg目①の.p届醇の日の出8葛目雪8.o岸●︺pα吟勺巴日閂管︑8.9犀p認式
︵邸︶go扇8.号・ゞp旨騨コスト・ブック会社の特色は︑会社の会議に対し︑その期日までに記入されたコスト・ブックの規
則正しい呈示であったと指摘される︒
︵弱︶○○o丙︑OPO岸..p旨騨
︵弱︶嗣里自国戯◎PC岸●零p認剴
︵研︶の○筋0国8劃目迄OPO津︒︾Pα祭
︵記︶︒︒◎穴popo胃︒︺p巨吟
︵弱︶⑦◎蛍﹃閂︾OPO溝︒︾pP
︵印︶○○.丙の︾oや︒津.︾P旨吟
︵○八︶②アメリカ法におけるビジネス・トラスト︵団扇旨$の月日胃︶
−123−
しかし︑当時のアメリカでは︑たまたまマサチューセッツ州の不動産営業に関して工夫されたビジネス・トラスト
が︑制定法上の株式会社に代るものとして︑すべての業種に用いられるべき必要性lビジネス・トラスト成立の社会
経済的基盤を有したことは後述する通りである︒従ってビジネス・トラストは︑商業︑工業︑鉱業など︑業種のいか
︵︽D︶んを問わないものとなり︑またその地域も︑マサチューセッツから一一ユーィングランド地方周辺の他州に拡がり︑つ
︵I︶いにはアメリカ合衆国の各地に亙って行なわれるに至った︒この制度は︑一九一○年から一九二五年までの間に︑も
︵R︾︶つともさかんに用いられたといわれ︑とくに第一次大戦に引続き広く行なわれるようになったといわれる︒右大戦
︒︵Q︾︶後︑テキサス州および南部の油田地帯の諸州において︑石油の掘さく︑採取企業に採用されたといわれるが︑イギリ
ス法のコスト・ブック鉱山会社のように︑制度自体として鉱業と特殊的関連はなかったと考えられる︒ただ︑ビジネ
︵︑︶ス︒トラストにもっとも適した業種としては︑投資または持株会社︑企業の性格が比較的に定型的で︑土地︑建物な
ど不動産に関係するものlたとえば︑事務所・アパート︑ホテルの経営︑土地の区劃分譲などlや︑上述に属しつ のビジネス・トラスt
︵貢︾︶滅すべき筈であった︒ ビジネス︒トラストは︑マサチューセッツ・トラストまたはコモン・ロー・トラストともよばれる︒マサチューセッ
ツ︒トラストという名称が示すように︑その起源はマサチューセッツ州であり︑一八五四年にすでに同州で︑この制度
︵の姿︶が法的問題となった事例がみられるといわれる︒すなわち︑ビジネス・トラストは︑はじめマサチューセッツ州の地域
に行なわれ︑しかもその業種は不動産営業に限られていた︒当時︑同州の法律では株式会社が不動産を所有し取引す
︵の⑨︶ることを禁じていたため︑この種の営業を株式会社で行なうことができなかった︒そこで︑資本の集中と︑その運営
の点で株式会社と変らない実体をもつ共同企業形態が注民の間に必要とされ︑かかる必要をみたすためにビジネス︐
︹44︶トラストが工夫され行なわれたのである︒同州で右の法的制限が存したのは一九二一年までであったから︑これまで
のビジネス・トラストは同州の不動産営業に限られ︑かつ︑その後ではビジネス・トラストの必要性は失なわれ︑消
−124−
︵皿︶つ︑業種固有の特殊性をもつ鉱業などがあげられている︒
この制度は衡平法における信託法理の応用による点と︑その応用が信託法理のまったく予定しない︑資本集中によ
︵狸︶る営利目的になされた点とに︑もっとも大きな特色がある︒はじめにビジネス・トラストなるものの輪郭を示し︑若
干の問題点を指摘しよう︒すなわち︑ビジネス・トラストは︑通常︑数人の受託者が一般大衆から資金を信託法理に
︵画︶基づいて受託し︑その資金をもって営利事業を営なみ︑その利益を出資者に分配するものである︒信託の形式をとる
けれども︑この形式により実現されるものは︑営利のための共同企業形態に外ならない︒連邦最高裁判所のある判例
は︑ビジネス・トラストをつぎのように定義している︒﹁それはこの国で一般の企業組織であって︑本来︑信託設定証
書の諸条件に従い︑財産が受益者に譲渡移転され︑受託者により発行された譲渡可能な証書︑すなわち︑その財産に
おける受益権が分割されている株︵の富岳︶を示すものの常時︑所有者となる人の利益のために︑保有ざれ管理され
︵皿︶るとする取りきめから成立っものである︒﹂信託設定者の出資した資金ないし財産は受託者の所有に帰し︑この財産
自体について受益者は権利を有せず︑信託の終了時に分配をうけるにすぎない︒信託法理その他コモン・ロー上の制
約を考慮して信託宣言に期間を定め︑ふつうは特定者または数人の特定者の最後の生存者の死後二○年あるいは二一
年と規定することが多かった︒しかし受益権が売買され︑また信託財産たる不動産が取引されるビジネス・トラスト
︵喝︶にかかる期間の制約は問題とならないとされ︑信託宣言で期間の規定をおかず︑またその終了の時を規定しない場合
︵坊︶にも変りないとされた︒また︑受託者の死亡その他により欠員の生じた場合には︑信託宣言であらかじめ欠員の補充方
法を定め︑たといこの規定がないとしても︑この場合に裁判所が受託者を任命できるから︑企業としての永続性につ
いて欠けるところはなかったのである︒
受益者は出資をした以上︑受託者に対し何らの義務も有しない︒企業の経営は通常︑数人の受託者が受託者会を組
織し︑その代表者が当るが︑企業の表示として︑××会社︵○○日富ご︶︑!××トラスト︵弓昌解︶︑××トラスト会
−125−
社︵弓昌普○○日窟ご己などのごとき商号が使用された︒そして州によっては︑判例法または制定法で︑かかる企業
︵︶自体について訴訟上の当事者能力も認められた︒受益者は信託法理上︑信託より生じる利益をうける権利を有するだ
︵肥︶けで︑信託業務の執行による危険性はすべて受託者が負うことになる︒︵後述するように︑受益者が受託者ないし企
業に対する支配権をもつ場合には︑受益者の企業債務に対する責任が問題となる︒︶ところが受託者についても︑企
業の債務につき受託者の負うべき人的無限の責任を排除しようとし︑信託宣言において受託者の責任が信託財産の範
囲に限られることを明規し︑さらに受託者が取引に際してこの旨を明示し︑または個人ではなく受託者としてとの署
名をして人的責任を免れることがはかられた︒しかも受益者の受益権については︑あたかも資本と株式との関係の
ごとく︑全信託財産における受益権が均等な割合部分に分けられ︑これらに基づく受益証券が受託者により発行され
た︒この証券は株式と同様な方法で自由に譲渡され︑証券取引所でも取引された︒従って受益者はいつでもこれを売
却し自分の投下資本を回収できたのである︒
もし︑受託者が企業の債務につき人的の責任がなく︑受託者の負うべき責任の範囲が信託財産のみに限られるとす
るならば︑結果的には株式会社の取締役の地位に類似するものとなるが︑つぎの点で異なる︒すなわち︑信託法理に
よれば︑受託者は信託の期間中︑受託者たる地位を存続しうるものであり︑信託法上の信認関係角昼月旨ご邑異さ巳
における義務のみに従う︒株主総会の多数決により任免され︑また少数株主権や︑経営に対する単独株主権の行使によ
って常に株主の支配をうける取締役に対し︑受託者の地位の安定︑その執行権︵経営︶の強固とは︑ビジネス・トラ
︵四︶︵釦︶ストの特色といえる︒これに対し︑劣弱な地位におかれる出資者たる受益者の保護を考えれば︑株主の有するごとき
●︵瓢︸支配権を受益者総会および受益者の権利として認める必要があることになる︒かかる見地から︑とくにビジネス・トラ
ストの受益者総会の権限事項が問題となり︑総会の権限として受託者の選任権または解任権など︑さらには信託宣言l
株式会社の基本定款に当るlの修正権が規定されている場合には︑株式会社の法的構造と実質的には何らの差異のな
−126−
いものとなる︒従って︑ほとんどの点で株式会社と変らない共同企業形態を設立し運営して行くことが︑株式会社法
との関係で認められるか︑それは株式会社法の脱法行為として禁圧すべきではないか︑さらに突込んで考えるならば︑
株式会社としてならば当然その構造から問題となるべき︑株主の保護︑会社債権者の保護︑さらに株式発行に伴ない株
主となるべき者の保護などが︑ビジネス・トラストではいかに問題となるか︑これらの点の保障がなくビジネス・トラ
ストを認めることは︑社会に害悪を与えるものではないかなどが問題とならざるをえないのである︒
ビジネス・トラストという慣習上の企業形態と国家法l判例法と制定法との関係を概観するとき︑上述の点がもっ
とも問題であろう︒判例は州により態度に差異があり︑一部の州の判例では︑ビジネス・トラストは違法であり︑ま
︵狸︶た少なくとも︑別個かつ合法的な営業組織として認められなかった︒しかし︑有限責任とされる組合および株式会社を
認める明白な規定をもつ制定法があるからといって︑このことからコモン・ロ−によって同様な免責を認めるビジネ
ス・トラストのごとき営業組織の設立を禁じるものではないと解されるのが支配的な見解であり︑これは大多数の判
︵認︶例において確立されていたのである︒ビジネス・トラストがコモン・ロー・トラストとよばれるのは︑この制度が︑
それ自体︑アメリカ独自の社会的基盤から自生的に生み出され︑制定法の助けなしに判例法において形成されたもの
︵別︶であることを強調して用いられるものに外ならない︒従って︑ビジネス・トラストが不法の目的で設立されたもので
ない以上︑また契約法ないし信託法上の違法︑無効がない以上︑ビジネス・トラスト自体は適法なものとされた︒し
かし︑これにつき︑どこまで株式会社と同じ属性を認めるかについて︑すなわち︑受益者の企業の債務に関する責任
の点では︑受益者総会の権限として受益者の受託者ないし企業に対する支配権の有無により受益者の免責を決定する
立場が支配的であったが︑またビジネス・トラストを適法としながら︑その法的性質は組合と考え受益者の免責を認
めず︑従って︑結果的にはビジネス・トラストを否定するに等しい立場もあり︑判例の態度も一様ではなかったので
一︵︶Z句︒
−127−
これに対してビジネス・トラストに関する制定法は︑イギリス法におけるコスト・ブック鉱山会社におけるごとく︑
慣習法を基礎とし︑これを容認して制定法化したものとは言いがたい︒ビジネス・トラストが普及し︑その重要性を増
大するに伴ない︑制定法の側では︑これをいかに容認し︑いかに制限し︑またいかに否定するか︑その対応の仕方には
変化があり︑立法も異なっていたのである︒州の制定法でビジネス・トラストに関する規定をした例は一○州を超え
るが︑これを全体としてみれば︑それが上述したような問題のある慣習上の企業形態であるだけに︑無条件的に容認し
制定法化したのではなく︑株式会社法との関係で何らかの規制を加え︑さらに進んで株式会社とまったく同様な公的
︵顕︶監督ならびに課税上の規制を及ぼすことにより︑かえって制度の禁圧をはかろうとする方向へ向ったことに注目され
なければならない︒けだし︑ビジネス・トラストがたんに株式会社として受けるべき課税を免れるための脱法行為た
る点にのみ︑存在理由があるとすれば︑すなわち︑これ以外にビジネス・トラストを必要とし︑これを支える社会経
済的基盤が存しないとするならば︑国家の制定法としてこれを認める正当性は存しないからである︒かる動向につき︑
ある学者はつぎのように指摘している︒﹁しかしながら︑時の経過につれて︑ビジネス・トラストの流行は色あせて
行った︒⁝⁝⁝州の議会や連邦国会は︑立法により株式会社と同一の課税をビジネス・トラストに加えた︒この結
︵妬︶果︑間もなくビジネス・トラストの役割は減少し︑おそらく消滅するであろう︒﹂ビジネス・トラストは現在では︑
︵︶ごく一部に︑しかも中小企業的形態にのみ存在しているにすぎないようである︒ただ投資トラストだけが重要性をも
︵︶って行なわれているといわれている︒
ビジネス・トラストと宇部式組合との比較の詳細は︑法的構造の考察の際に譲り︑ここではつぎの点を指摘する︒
すなわち︑宇部式組合がわが国の宇部市およびその周辺でのみ︑かつ炭鉱業を中心として行なわれたのに対し︑ビジ
ネス・トラストは地域的︑業種的制限をまったく超えて行なわれた点で︑それ自体︑広くアメリカ資本主義社会の発
展に即し︑その必要をみたす一般的合理性をもつものであった︒しかし両者とも︑準拠主義による株式会社の法律が
−129−
法を作り出す︒われらの歴史の初期には︑銀行の法人格付与には大きな偏見があり︑これを許す法律もなかったし︑もし︑
あったとしても︑従うことがむつかしいものであった︒アレキサンダー・ハミルトンとアーロン・バーの輝かしい貢献がニ
ューヨーク市の銀行設立計画を工夫するため要求された︒ハミルトンは取締役を受託者に︑株主を受益者に︑その他若干の
変更をした見事な文書を作成したが︑これこそ依然として︑われわれが考察している営利事業の目的のためのトラストの模
範形態たるものであった︒そしてこれは立法府が株式会社以外の形態での銀行を禁止するまで二○年の間︑商業銀行の組織
となった︒⁝⁝⁝⁝L言壁習〃CO愚︒同呈︒易幽己同恩吊脇目目里︑︾届冨旨旨F︑宛g&雪.
︵3︶国の言冨埼﹀8.鼻・壺画喝も面浅参留日も.謡碍言烏室口唱目・ぐ︒旨具︒ご誇切︒吾言画の冒巨ぬの画︒言の①罫の︾圏零号F﹄.
曽瞬イギリスのスコットランド法では︑早くからジョイント・ストック・カンパニーが普通法上適法とされ︑会社はその
構成員とは別個の人格者として契約をなし人的財産を取得することが認められていた︒しかし︑会社は不動産︑なかんずく
土地を取得または保有することはできなかったので︑その目的を達するためには受託者を利用しなければならなかったこと
が指摘されている︒本間可前掲書L一五二頁︒
︵4︶画︒口口①ぐ堂①雪口の君9画且宍①号・○侭自重愚図呂国口自︒旨い国勗言のmの.︵這詔︶p亀.
︵5︶一九一二年のマサチューセッツ州の税務委員会の報告によれば︑同州において当時すでにビジネス・トラストは︑工業にも
用いられていたが︑その数は一二に満たない少数であった︒目言日易︒p︾国防言①のの月日器閉普冨葺具$甘尉国易買臘
oo5o3言口の︾p塩.しかし︑大部分は不動産および投資の業種に限られていた︒酉言呈.目冨蚕璽愚具菩の○○愚日登○口
︵6︶アメリカにおいて︑ビジネス・トラストの形態をとった著名な大企業として二○社近くあげられるが︑その業種は電気︑電信︑
通運︑鉄道など︑大資本の集中を必要とするものが多いことは注目される︒嵌菌島閂己野呂胃呂切迫誤診.F顔暗.
︵7︶函萬︺困吊言脇厨尋ゞ︵忌認︶P毛Pマグルーダーはビジネス・トラストに関する彼の論文の冒頭で可純粋な必要をみたす
経済組織は︑つねに多くの司法的処理と立法の歴史を存せしめる図太さをもつものであるLと指摘する︒富画唱且閂︾目言
圃8三︒口旦の冨尉言巨関望回国邑月服潭扇露麗g︸・伊.宛のぐ.お酌また︑ビジネス・トラストが必要をみたすものであり︑
実業界により有益とされる限り︑生きながらえ繁栄することは疑いがない︒必要から生じた一定の慣習が︑これに対する裁
判所の不承不承をおさえながら︑法原則のサンクションを拡張してきたことは︑法史の過程にお一再ならずあったと説かれ
ている︒愚︒シ︑P.宛.舌.かかる事例のうち︑もっとも注目すべきは︑イギリスにおけるジョイント・ストック・カンパ 旨国巨鰹口魚崩四画︾園ロロ.F・殉のぐ︒心つ餌
I
−131−
・トラストとしては異例である︒この点に加え経営権の絶対的強化︑主要職員の持株制など︑宇部式組合と比較して大いに
興味ある例である︒しかし︑信託法理からは︑ずのロ禺冨四二具の吊騨と﹄の恩三三のとの混同により︑受益者が同時に出資者た
り受益者たる分について︑信託は成立しないから︑理論的には︑その分は受託者個人の営業となり︑他の出資者の信託財産
による営業と区分されなければならないわけである︒
ふつう︑信託宣言の内容は︑その中に用語の定義なども含まれ︑詳細をきわめており︑本例は簡潔な部類に属する︒言吊計
なる用語は︑信託契約と︑信託契約により形成される営利企業体との両方の意味をもち︑それぞれの意味に使われている︒
しかし︑場合によっては両方の意味をあわせもつ場合も考えられ︑訳出には困難を伴なう︒本例でも表現上若干の使い分け
がなされているが︑その用法は必ずしも正確とは言い難い︒以下訳出に当り︑筆者の理解に従い一応︑第一の場合を信託︑
第二の場合をトラストまたは信託によるトラストと訳した︒なお︑受益者のもつ均等な単位たる受益権を株︵の冨吊︶︑受益
権者を株主︵日の目冨勗︾呂冑の言巨の脇︶といっており︑株式会社の株式︑株主と同じ表現がとられている︒
第一条本トラストはウイチタ採掘権会社と称し︑テキサス州ウィチタ滝に主たる事務所をおく︒
第二条受託者は下記の信託において︑その目的のため︑受託者としての自己またはその承継人が︑現在あるいは将来にお
いて保有し︑もしくはこれらの者に支払われ︑譲渡されるすべての資金︑財産を受益者︵以下︑これを株主と称す
る︶の利益のために︑下記の権限と制限とにおいて保有する︒ここに創設されるものは︑組合または株式社団では
なく︑信託によるトラストであることを明らかに宣言する︒
受託者︑株式のいずれも︑組合員その他のごとき人的の責任を有しない︒受託者はすべての債務に対し︑信託資
金の範囲でのみ責任を有する︒
第三条本会社は石油︑ガスの採掘権および他の石油︑ガスの財産権の売買をなすことをもって︑その一般的目的とする︒
第四条本トラストの資本金は百万ドルとし︑これを一株一ドルの額面株︑百万株に分ける︒
第五条株券︵言の8呈言算のg輿○鼻︶を発行し︑受託者がこれに署名する︒
テキサス州ウィチタ滝ウィチタ採掘権会社
司コモン・ロー上のトラストL株主受益証券
−133−
受託者の死亡︑辞任︑拒絶または受託者として行為無能力を生じたるときは︑現在︑テキサス州のウィチタ︑ア
ーチャおよびクレイの県を管轄する第三十司法地方の地方裁判所の裁判官が本信託宴一一足基づき︑受託者として行
為すべき資格をもつ者から受託者を任命し︑その欠員を補充する︒
受託者は︑トラスト財産の全部または一部あるいは営業のため︑支配人を選任し︑かかる代理人︑雇人︑傭人
を雇傭し︑その報酬を定め︑受託者が適当とする権利および義務を附与することができる︒
受託者は︑受益権および株の売却のため︑財政上の代理人として︑人︑商会︑株式会社︑株式社団︑トラストま
たは会社を選任し︑これらと契約することができる︒また︑受益者はかかる財政上の代理人と受託者との契約で定
められた売却の期限︑条件に基づき︑財政上の代理人に対し株の全部または一部を売却することができる︒
受託者は年四回またはそれより多く︑トラストの純益から配当を宣言する︒受託者の配当金額に関する決定は︑
終局的である︒しかし︑少なくとも毎年一回は︑本トラストの運営から生じる全純益が︑各自により所有された株
数が発行済および未払込の全株数に対して有する割合で︑株主に配当されなければならない︒
第一○条受託者は適当とするときは︑本宣言と調和する附属定款を採用することができる︒本信託宣一言と︑採用された附
属定款は︑これを記録するために必要または便宜とされるときには︑物的不動産権の譲渡の登録のため︑テキサス
州の法律の必要とする方法に従い︑受託者により署名︑承認される︒︵以下省略︶
第一二条受託者は︑自身の故意および腐敗的信託違反についてのみ責任を有し︑善意の判断誤りについては︑責任を有し 受託者は本トラストの営業および業務を行ない︑信託の目的のため必要または適当な財産を買受け︑契約し︑賃借し︑あるいはその他の方法で入手すること︑トラス卜の財産の全部または一部を売却し譲渡すること︑トラストの信用に基づき金銭を借入れること︑もし適当とするときには︑トラストの譲渡抵当または捺印証書により会社財産に担保された手形を作成すること︑および受託者の判断で経営または会社の営業の行為において必要かつ細心な一切のことをなすべき︑十分かつ独占的な権能を有する︒
受託者睦職員により決定されかつ附属定款の規定するところに従い︑その任務にふさわしい報酬を受ける︒
受託者の行為により生じた金銭債務は︑株主の要求に優先してトラストの財産の上に負担される︒受託者は︑︲抵
当権の設定をされた財産がトラストの抵当権設定または捺印証書の条件に適合して執行されるときには︑いかなる
負担からも自由に︑営業の行為において︑営業の正当な過程でトラストの物的または人的の財産を売却する権限を
有する︒