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電動機指導についての実践的研究(その3)

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(1)

電動機指導についての実践的研究(その3)

「電動機を備えた電気機器」(電気洗たく機)の授業実践と考察

電気研究室 附属中学校

新 妻 陸 利 桑 名 拠 光

§i はじめに

 中学校技術・家庭科(男子向き)における電動機学習のあり方について,これまで取り組んできた。

電動機学習の現状と間題点について検討し,(P (3)その問題点の解決を図るために,古物の電気洗 たく機(コンデンサランモータ)を数多く集め,その回路学習と運転を中心とした授業を試みた。(2)

その結果については,前回までに発表してある。(4)・㈲電動機の回路学習では,生徒たちは主体的に 学習に取り組みそのねらいを達成できたし回路図も理解してくれた。しかし,回転原理,負荷試験,

電動機の種類や用途については,受身的な学習になりがちであった。

 そこで,今回は,「洗たく機を理解させるのに必要な内容は何か。」という観点から,思い切った 内容の精選を行い,前回の6時閥取扱いを4時間に削減し,茨城大学教育学部附属中学校において,

再び授業実践を行った。

§2 授業の概要

1 対象 茨城大学教育学部附属中学校男子生徒(4学級)9e名 2 授業担当者 新妻陸利,桑名爽光(各2学級1クラスずつ担当)

3 授業時間 昭和52年3月上旬,各4時間ずつ(前回の6時閤を大幅に削減)

4 準備 1クラス8班編成(各班5〜6名)とし,各班ごとに電動機と回路計X台ずつ用意した。

    電動機は,自動反転式洗たく機に使用されている単相誘導電動機,いわゆるコンデンサラン     モータ(主コイルと補助コイルの区別がなく,3本のリード線が出ている洗たく槽用コンデ     ンサランモータ)を用意した。また,運転学習用としては,作動する電気洗たく$K 4台を用     意した。

5 指導計画の概要

(1)題材  電気洗たく機

(2)題材設定の理由

   電動機を備えた家庭電気機器のうち,最も普及率が高く,生徒自身が年間を通じて直接取扱う   ことが多い。また,逆回転させたり停止させたりする基本的な制御回路も含んでいる。したがっ   て中学生にもそのしくみや,取扱いを学習させる必要がある。

(3)目標

  Q 電気洗たく機のしくみを知る。

磁01一一

(2)

 。 電動機の接続図がかけ,配線と運転ができる。

 。 電気洗たく機の試験や点検ができ,その保守と安全な使用ができる。

 Q 電動機を備えたその他の電気機器の種類や特徴を知る◎

(4)展開  2時間連続,2回扱いとする。

 ア 第1.2時  電気洗たく機のしくみと電動機の配線⑧運転

ね ら い

。 電気洗たく機  のしくみを知る。

Q 電動機内部の 接続を知る。

。 電動槻コン デンサ,電源の 接続ができる。

・ 電動機の運転 ができる。

。 電動機の逆回 転ができる。

。 電気洗たく機 の自動反転のし  くみを知る。

学  習  内  容  お  よ び  活  動 1 電気洗たく機のしくみを調べる

 。 電気洗たく機の内部の観察(班) o  。 電気洗たく機のしくみの話し合い   (全)

2 電動機の接続状態を調べる。

 。 電動機の導通試験と記録(班) Q

各部の名称を学習カードにかく

(個)

電動機内部の接続状態の話合い(全 3 電動機,コンデンサ,電源の接続をし,電動機を運転する。

 。 みの虫クリップを使って接続する。(班)Q 接続図を記録する(個)

 。 安全について説明を聞く。(全)……短絡と感電

 。 電源スイッチを入れ始動する。(班) ・ 回転状況を記録する(個)

 ・ 接続を変えて始動する。(班) 。 よく回る場合の接続図をTPにか    く。(班)

  (例) 第1図

︒ @

・ 電動機を逆回転させ接続図をTPにかく。(班)

(例) 第2図

c

ew 診

 ・ 接続図を発表し合い,学習カー一一ドへまとめる。(全.個)

 。 コンデンサを外して接続し運転してみる。(班)……始動状態,回転茄 4 電気洗たく機の自動反転のしくみを考える。

 ・ 切り替えスイッチの接続を考え,前記2図を1つにまとめてかく(個)

一IC2一

(3)

い 学  習  内  容  お  よ  び 活  動

(例) 第3図

醸薩

       一鴫  ⑧

@      鯵

B その接続図をTPにかき発表し合う。(班,全)

B 洗たく機用タイムスイッチを調べる。(班)

B タイムスイッチを接続し,電動機を自動反転させる。

B 本時のまとめをする。(全,個) ・ 次時の学習内容を

…… [ンマイ

@   (班

,カム

イ 第3.4時,電気洗たく機の試験,点検とその他の家庭電気機器 ね ら い

。 電気洗たく機 の負荷試験につ いて知り,過犬 な負荷をかけな いことが大切で あることに気づ

 く。

。 電気洗たく機 の点検ができる。

・ 電気洗たく機 の保守と安全な 取り扱い方を知

 る。

学習内容および活動

1 電気洗たく機の負荷試験をする(全)

※ 教師は,事前に第4図のような配線をしておく。

第4図

工亀β 鴫噛

V

一A

   (注)S:スイッチ V:電圧計       (150V)A:電流計(10A)

Ww:電力計(25。w)

      M:電気洗たく機

 ・ 洗たく機のから回しをし各計器の値を読む・洗たく機に水を入れ各   計器の値を読む,。 衣類を入れて計器の値を読む,。 過大な負荷を   かけてみる。。 上記の測定と共に回転数も測定する。 。 負荷が大   きくなると各計器の指示がどう変るか話し合う。

2 電気洗たく機の点検をする。

 ・ 銘板を記録する。(班) ・ 平たく機と脱水機部分の導通試験を行   い抵抗値を記録する。(班) ◎ 電気洗たく機の絶えん試験をし結果   を記録する。(班) 。 TPにまとめて発表し結果の良否について話   合う(全) Q 保守.安全について話し合う(全)……銘板の範囲内   で使う。

  水分のふきとりと乾燥。アースをつける。

3 電動機を備えた家庭電気機器の種類と使用電動機について話し合う(全)

一103一

(4)

ね ら い 学  習  内  容 お  よ

活 動

・ 電動機を備えた ・ 電気機器名を発表しあう。

た家庭電気機器 。 電動機の種i類ごとにまとめる。

の種類と特徴を ・ 誘導電動機を用いている電気機器 知る。 ・ 整流子電動機  〃

・ 直流電動機   〃

・ 電気洗たく機 4 電気洗たく機の学習のまとめをする。 (全)

の学習のまとめ 。 学習内容をふりかえってみる ができる。 。 授業の感想を発表しあう。

6 評価

−←9嗣9り 各班が記録したTPの内容や学習カードの記入状況から生徒の理解の程度を判断する。

授業内容の理解と定着度を見るため,ペーパーテストをする。

授業前と授業後の気持ちの変化を見るため,感想を中心とした意識調査をする。

馨3 授業の結果と考察

1 事前調査

 授業を行う前に,電動機についての知識や経験,今後学習する内容についての知識等を調査しため で、,その一部を紹介し,考察してみたい。(52。3.8実施 茨大附属中2年男子86名,質問紙法)

 (1)電動機はどのような電気器具に使われているかの知識……電気器具名に○をつけさせて集計

器 具 名 % 器 具 名 器 具 名 %

ア 電気洗たく機 100 キ レコードプレーヤ

78

ス 電気冷蔵庫

55

イ せん風機 93 ク 換気せん

76

セ 電子レンジ

27

ウ 電気そうじ機 88 ケ 電気かみそり

74

エ  ジューサ 86 コ 電気ドライヤ

74

ソ  トースタ 7

オ 電気ミシン 85 サ 電気井戸ポンプ 70 タ テレビ 5

カ ミキサ 81 シ クーラー 69 チ 電気炊飯器 3

電気煮た:く機を除いては, 900%になっていないし,使用経験の少いものや,構造上 見えにくいものなどは,電動機の存在に気づいていない,また,トースタ,テレビにも電動機が使わ れていると考えている者がいたことには驚いた。この点から,生徒たちの知識は不確実であるといえ  。

よう。

 (2)電動機の分解経険の有無

ア 経験者  22% イ未繍者−」

㈲ 電動機の種類の知識……電動機の種類を知っているだけ書かせて集計(百分率は全員に対して)

種   類 % 種  類 % 種   類 %

ア モータ C 整流子電動機 E 直流電動機

29

P黛

P0

工 単相誘導電動機 I 交流電動機 ヘ 三相誘導電動機

973 キ エンジン N コンデンサモータ P 無答,わからない

ジ40

一104一

(5)

 電動機の種類については,極めて知識が低いということである。無答,わからないと答えたもの が40%いただけでなく,モータは電動機の1つの種類であると考えている者が29%,エンジン

も電動機であると思っている者が3%など驚くほどの知識の低さである。

(4)電動機の回転,逆回転,切りかえスイッチによる自動反転の回路図……各部の図記号はかいて  おき接続の予想をかかせた。(正しい接続図の例はPlo 2・x◎3の第9図〜第3図を参照)

     回 路 図 の 種 類  ア ある方向へ回転させる接続図  イ アを逆回転させる接続図

 ウ 切りかえスイッチによる自動反転の接続図

 この表からわかるように,60〜80%の生徒が接続のしかたがわからない。また,ア〜ウの 3の接続が全てできた者が20%であった。これは,逆回転させる接続ができる者は自動反転の接 続もできることを物語っている。自動反転の成績がよいのは切りかえスイッチが入るので,逆に図 面の上では接続が簡単なためと思われる。

(5)電気洗たく機に入れる衣類の量と電圧,電流,電力,回転数の関係の予想……○印が正解

正答⑯ 誤 爆砕 無答紛

接続図

30

Q1

R7

 艮 T3

T2

R9

17 Q7 Q4

大きくなるの 小さくなるω 変らない⑯ わからない鯵%

ア 電 圧 C 電 流 E 電 力 H 回転数

 21

O31 O54

@ 5

  6

@ 6

@ 9

O55

057

@48

@23

@31

16 P5 P4

@9

 この表から見て,臼常観察している洗たく機についての負荷と電圧・電流・電力の関係などの 知識は断片的であり,回転数についても観察の甘さが感じられる。

(6)電動機を運転する場合に注意すること……自由にかかせたものを集計(%は総入数に対して)

アイウエ手手

     注 意 事項

感電しないように。ぬれた手でさわらない。

無理をかけない。過熱しないように。

定格以内の電流にする。

よく点検し,故障のときはすぐスイッチを,,

ショートさせない。

回転方向や回転数に注意。

 o/0

16

15

 8  7  6  5

キクケコ

注 意

回転音に注意する。

アースを確実に

説明書をよく読んでから    (以下

無答,わからない

事 項 %

こまれないよう。 3

する。 3

に 3

読んでから 3 略)

ない

52

 これまでの電気学習(電気回路と電熱黙,屋内配線,けい光燈)や日常生活における経験から,

このような注意事項に気づいたと思われるが,無答やわからないと答えた者が過半数いるということ に対して,家庭電気機器のまとめとしての電動機の指導においては,負荷をかけて運転し,取り扱 い上の注意を体験的に把握させる必要があると思われる。そこで,P。103 イ第3. 4時のような

指導計画をたててみたのである。

一le5一

(6)

2 授業の記録

 1・2組と3・4組では,少しだけ反応に違いもみられたが,ここではまとめて述べてみたい。

(1)第1・2時の授業の記録 (指導案はP102,(4)展開 を参照)ea 5 2. 3.9(水)実施

教師の指導

1 電気洗たく機の  しくみを調べさせ

 る。

 。 裏ぶたを外し  ておき観察させ

  る。

。 発表を中心に 板書しまとめる。

2.電動機内部の接 続状態を調べさせ

 る。

 。 回路計と電動

 機を準備し,3  本のリード線は  みの虫クリップ  の色で区別して  おく。

生  徒  の  活  動

e

反  応

・ 電気洗たく機を裏から観察し学習カードにかく。(ある班の記入例)

洗 た く 機 脱  水 機

電気関係部品 その他の部品 電気関係部品 その他の部品

① 。モーター 。ベルト車 ・モーター ・脱水槽

② 。コンデンサ 。ベルト Qコンデンサー 。脱水槽のゴ

③ 。タイマー ・パルセータ 。タイマー ムぶた。

④ oスイッチ 。洗たく槽 。コード

⑤ Qコード 。ゴミをこし

⑥ とる部品

⑦ Q電源コード(さしこみプラグつき)

⑧ ・排水のホース 。洗たくかご

・ 各班の調査結果を発表しあう。

・ 自分の観察で気づかなかったところを補充する。

轟鯉賞 ︽蝦く

・ 分解標本を見 せて確認させる

第5図

洗たく機甲の電動機の導通試験をし,その抵抗値を学習カードにかく。

〈例> 4組7班

ΩΩΩ ︶  ︶  ︶   4 7. 7   1

︵  ︵  ︵ 間間間

︶ ︶ ︶ 赤黄赤

一 一 一 黒黒黄 ︵  ︵  ︵

  (黄)   (黒)  (赤)

。 測定値をもとにして,内部の接続状態について話しあい,TPにかく、

第6図  例 3組5班

︾㌔ノ

(黒

《漁

(貴

︶♪ ︶

・ 電動機内部の接続状態について話し合う。

 ・ 各班の結果をOHPを用いて発表し合い比較する。

備106一

(7)

教師の指導

徒  の ・  反  応

3 電動機,コンデ 。 電源,コンデンサ, 電動機についているみの虫クリップの先端を組み ンサ 電源の接続 合せて接続する。

をさせ,電動機を ・ 階下では, コンデンサのつなぎ方について意見が活発に出る。

運転させる。 o 接続図を学習カードにかく。

・ 電動機3本, 〈例>1組1班 (第7図の(a)は回転しない)

コンデンサ2本,

(a) (b)

電源2本のリー ド線をすべて接

続するよう説明 第7図

する。

○ ○

厚圏」     r

7

。 安全について O 教師の説明を聞いたあと,始動する。

の注意を説明す

特にみの虫クリップの先端が他の個所へ接触しないように注意する。

る。

安全を確かめてスイ ッチを入れる。

・ 短絡

よく回らないときは, すぐスイッチを切る。

・ 人体接触 (ヒューズをとばしたり,電動機が熱くなった班もある)

※ 電源スイッチ Q 電動機の回転状況を学習カー ドに記録する。

には5Aヒュー o 電源スイッチを切り, 他の接続をして再び始動する。

ズを入れておく 0 よく回る場合の接続図をTPにかく。 (P102第1図参照)

・ ある方向に回 Q 電動機を逆回転させる接続法を考え, 始動させる。

転したら,逆回 O よく回転したときの接続図をTPにかく。 (P102第2図参照)

転の接続を考え o 2つの接続図について発表しあい, 各誌ともよく回転した接続図であ

させる。 ることを確認し,ノートにかく。 (2つ正解瞳6つの班,1つ正解→

。 コンデンサを 2つの班)

外して始動させ O コンデンサを外して接続し運転してみ る。

る。

始動しなかったり,始動してもゆっくり回り始める。

始動状態

回転方向が決まらない。指で回した方向に回転する。 が悪い。

4 電気洗たく機の 。 切りかえスィ ッチを使い,反転する接続を考えノートにかく。

自動反転のしくみ o 接続図をTPにかき発表し合う・…一8班全部が正解(P103第3図参照 を考えさせ運転さ o 洗たく雪踏タイムスイッチのしくみを観察する。

せる。 。 タイムスイ ッチに電動機を接続し自動反転させる。 ・まとめをする。

(2)第1・2時の授業の考察

 ア 前年度まで3時間で指導していた電動機の回路学習について,内容を精選したり,学習カ

  ードやTPに前もって図や表などを書いておくなどの工夫により2時間で指導することがで

       一一107一

(8)

  きた。

 イ 各班ごとに電動機が与えられ,その接続を考え,スイッチを入れて回転させたときの生徒た   ちの喜び,さらに,逆回転させることに成功したときの充実感,洗たく機用タイムスイッチに   直接接続し自動反転させることができたときの歓声など,生徒たちの電動機学習への取り組み   は実に意欲的であった。

 ウ 電動機の回路図(指導計画の第1・2・3図)を生徒たちの測定,接続,運転などの段階的   な学習により理解し》正確にかけるようになったことは,電動機学習の前半のねらいを達成で   きたといえるQ

 工 今後の課題としては,もう少し内容を精選し授業にゆとりをもたせたい。

(3)第3・4時の授業記録 (指導案は R。ke3 ig参照) 昭52.3.11(金)実施

教師の指導

1.電気洗たく機の 負荷試験を行う。

 Q 事前に負荷試  験ができるよう  計器類を接続し  ておく。

・ 負荷を大きく するに従って,

電圧,電流,電 力がどのように 変るかに注目し て負荷試験をさ せる◎

・ 負荷が大きく なると各計器の 指示がどう変る か話し合わせる。

生徒の活動・反応

・ 負荷試験のねらいや方法について説明を聞く。

・ 洗たく機のから回しをし,各計器の読みを分担して読みとる。

Q 洗たく機に水を所定量(30■)入れて,各計器の値を読みとる。

。 さらに衣類を所定量(1.5丁目入れて,各計器の値を読みとる。

・ 電動機に過大な負荷をかけて,各計器の値を読みとる。

 ・ ここでは,教師がベルトを引っ張り電動機の回転を止めた所を測   賦する。

・ 測定値を記録しながら負荷試験をすすめる

① 洗たく機

負   荷 電圧〔V〕 電流〔A〕 電 力〔W〕 回転数(ノ9陀一タ)

 無

?30Z

?30Z.衣1.5梅

@過

100 P00 P00

P00

1.2 P.5

P.4〜2.4

S.娯

111

P35〜璽4◎

ト30〜2互0

Q50以上

 500RPM

@  

@ 

竡 ,ORPM

② 脱水機

負   荷 電圧〔V〕 電流〔A〕 電 力〔W〕 回転数(電動機)

無水・衣42助 丑00

P00

1.2 P.3

107 P10

1300RPM

 ・ 生徒たちは,洗たく機に負荷を多くかけるに従って,電流,電力な @揃

  どが多くなっていくのに目を見はり, 「」t ptッ」 などの声を発してい   た。

 ・ 回転数については,水を入れた後や脱水中は測定できなかったが,

  洗たく機の場合,衣類を多く入れると回転が遅くなることを確認していた。

o 負荷が大きくなると

麗欝凄葛なる}一弊ほと…ら

         一一XO8一

(9)

教師の指導

2 電気洗たく機の点 検をさせる。

 Q 銘板を記録させ

  る。

・ 洗たく機,脱 水機のタイムス イッチや切りか えスイッチを操 作して導通試験  をさせる。

・ 図路計を用い て絶えん試験を  させる。

o 試験の結果を 発表させ,その 良否について話

し合わせる。

o 電動機の銘板 や導通試験,絶 えん試験の結果 から保守,安全 について話し合 わせる。

生  徒  の  活  動

de

反  応

・ 銘板に記載されている事項を記録する。

(例 1組4班)

内 容 洗 た く 機 脱  水  機 電 圧

100〔V〕 100〔V〕

周波数

50〔Hz〕

50/60〔H:z〕

入 力 180〔W〕 95〔W〕

出 力 80〔W〕 20〔W〕

容 量 L5〔Kg〕 1.5〔Kg〕

型 式 N−1055

Ψ

91−3

91−238

会社名 ○○○○○ 製造番号

Q洗たく機,脱水機の導通試験をする。(例 3組8班)

タイム 切りかえ 抵 抗 良否 タイム 抵 抗 良否 洗 スイッチ

スイッチ 〔Ω〕 ○× スイッチ 〔Ω〕 ○×

入 切 無限大 ○ 水 切 無限大

入 入 8 ○ 機 16 臼

機 切 切 無限大 ○

切 入 無限大 ○

・ 電気洗たく機の絶えん試験をする。

抵抗値 05 MΩ ⑲ 否 、(2組6班)

 ・ 全スイッチを入れた状態で,プラグとケース間の最も小さい測定値   を記録する。 O.1MΩ以上は合格

。 導通試験や絶えん試験の結果についてTPにまとめて発表し,良否1 ついて話し合う。

 ・ 導通試験の結果,全部の洗たく機,脱水機ともに合格であった。

 ・ 絶えん試験は1つの班だけ0.5MΩ,他は無限大であった。 O.笠   MΩ以上は合格なので全部合格であった。

・ 電気学たく機の保守・安全について話し合う。

 ・ 負荷が多いと電流が多くなり,電動機に無理がかかるので,あまり  洗たく物を多くしない方がよいのではないか。

 ・ 銘板をよく見て,洗たく機の性能をつかんで使う必要がある。

 ・ 絶えんの悪い洗たく機の電動機を調べたら,まわりまで湿った感  だったので,洗たく機は水分をよく拭きとり。乾燥させておくことカ

一109一

(10)

二二の指導

3 電動機を備えた 家庭電気機器の種 類について話し合

 わせる。

 ・ 生徒の発表を   もとに,教師力9

 種類ごとにまと  め,特徴を説明  する。

4 電気洗たく機学 習のまとめをさせ

 る。

生徒の活動・反応

大切だと思う。

・ 洗たく槽へ水を入れっぱなしにすると裏側に水滴がっくのでいけない

。 洗たく機で感電することもあるというので,アースをつけておいた  方がよいと思う。

。 電気機器のなまえを発表しあう

。・

d動機ごとにまとめる。

誘 導 電 動 機 整流子電動機 直流電動機

(構造が簡単で安価) (力が強く回転が速い (直流で動く)

洗たく機,冷蔵庫 﨣雷@,レコードプレ

[ヤー,クーラー

│ンプ,換気扇

掃除機,ミキサ hライヤ ミげそり機 Wューサ,ミシン

おもちゃ ミげそり機

i電車)

・ 授業の内容をふりかえってみる。

 ・ 電気干たく機のしくみ, ・ 電動機内部の接続状態,・電動機の  運転・逆回転。自動反転 ・ 負荷試験,。 点検と保守 e電動機   を備えた電気機器の種類

・ 学習の反省を発表する。(時間があまりなく2〜3名の発表に終った)

 ・ おもしろかった。 ・ 洗たく機の電動機についてよくわかった。

 ・ 他の電動機についても調べてみたい。 ・ ヒューズを何回もとば

  した。

(4)第3・4時の授業の考察

 ア 前年度まで実施した,後半の3時間の指導内容について検討し,「洗たく機を理解させる   のに必要な内容」として「安全に適切に使用できる」 という観点から内容を精選し,最後   に洗たく機以外の「電動機を備えた電気機器」に目を向けさせるように指導内容を構成して   みた結果2時間で指導を終えることができた。

 イ 洗たく機の負荷試験については,生徒たちも大変興味深く取り組み,内容も「電圧」 「電工   「電力」「回転数」などと,これまでの電気学習や日常生活と関連が深いのでよく理解できた。

 ウ 洗たく機の点検については,タイムスイッチや切りかえスイッチを順にかえて測定していく   ため,これまでの導通試験よりはるかに程度が高いが,最後まで意欲的に取り組み,回路計に   よる点検法が習得できたようであった。

 工 保守,安全な取り扱いについての話し合いは,負荷試験や点検などの結果からの発表が活発   に行われ,実際的な取り扱い上の注意が確認された。

 オ 電動機を備えた電気機器の種類については,名称をあげて分類し,特徴を説明した程度だっ   たので。目を向けさせる程度に終ってしまった。時間数とからんで今後の研究課題である。

一1量⑱一

(11)

3 まとめのテスト

(1)実施期日と方法  昭和52年3月16日(水),ペーパーテスト, 2年男子87名

(2)内容と考察

1 下の図は,洗たく半解の電動機である。導通試験をしたら次のような結果になった。

赤と黒 7Ω  黒と黄 7Ω  赤と黄 14()

次の図の□卿絶齢きなさい。

第8図

ア 正答率   95%

イ 考 察  生徒たちが実際に測定して内部の接続を考えただけに正答率が高いと思われる。

2 下の図は,出たく機用の電動機である。 3 左図の電動機を逆回転させるための配線を 正常に回転するように配線をしなさい。     哺

    輔 第9図…奏嶽    載慧」』

       丁

  ユ唖

聾﹃

 綱 ︒

4 前の2つの図の電動機を自動反転させるための配線をしなさい。

第11図

奏籔

    翻姻晦姻噌 舳『

響ふ,_吋↓

    L。遭丁

    四仏鵡・》争

ア 正答率 2…97%  3…94%  4…98%

イ 考 察 事前調査の正答率が,それぞれ,2…30% 3…21% 4…37%と比べて,

     極めて高い正答率を示し,電気洗たく機の回路図は理解されたといえよう。

5 電気洗たく機の負荷をだんだん多くしていくと,つぎの内容はどのようになるだろうか,

1つずつ選びなさい。

(1)電圧  ア 大きくなる イ 小さくなる

(2)電流  ア 大きくなる イ 小さくなる

ウ 変らない

ウ 変らない

掴1ユ1一

(12)

(3)電力 ア 大きくなる イ 小さくなる  ウ 変らない

(4)回転数 ア 大きくなる イ 小さくなる  ウ 変らない ア 正答率 (1)…93%  (2)…83%  (3)…83%  (4)…74%

イ 考察 (1)の電圧が変らないということは,生徒たちに印象強く残ったため,正答率が高いも  のと思われる。(4)の回転数についてに,変らないと答えた者が20%いた。これは,洗たく機  に水を入れた後は回転数の測定ができなかったため,水槽の水の回転のようすを観察させて,

 ゆっくりになったことを説明したにすぎなかったため正答率が低くなったのだと思われる。し  たがって,電動機のベルトに少しずつ負荷をかけて回転数を測定させるなどの補助実験をする  必要性を感じた。しかし,事前調査時の (1)57%.(2)31% (3)54% (4)55%よりは大  きく向上できた。

6 電気洗たく機を使用する前に導通試験をしたところ正常であった。スイッチなどを下のよ  うにしたときの導通試験のようすを空らんにかきなさい。(導通の場所はさしこみプラグ間)

   ・ 無限大のとき→・。

  Q 導通があるとき→

(1)洗たく機

タイム 切りかえ 抵 抗

スイッチ スイッチ 〔Ω〕

切または排水 ⑦

切 うず巻 ④

入 切または排水 ㊥

入 うず巻 ㊥

一Ω(自分たちの班での測定結果でよい)

   (2)脱水機     (3)絶えん試験

   タイム抵抗 

(スイッチ全部を入れて)

スイッチ

切入

。 fl )

⑳㈲

アース線とさし

こみプラグ間

嶽正解ア。。 イ。。 ウ。。 エ5〜8Ω位 オ。。

   カ14〜16Ω位 キ0.1M()以上〜・。

ア 正答率 ⑦笠00%  ④94%  ¢)8壌%  ◎)89%  ⑳99%  ⑰79%

     ($)92 /o

イ 考察 ⑦,④に比べて◎の正答率が低かったのは,タイムスイッチと切りかえスイッチとの 関係があいまいな生徒が一部にいたためである。 ㊥の正答率が低い原因は,洗たく機用の電  動機の低抗が頭の中にあり,脱水機の電動機の抵抗が大きいことが明確でない生徒がいたこと  によるものと考えられる。それは,誤答のほとんどが5〜8Ω位であることからいえる。以上  の結果から,正常な電気洗たく機の状況について,ほぼ理解できたと判断してよいと思う。

7 下記の電動機が使われている家庭電気機器の品名をそれぞれ亙つ以上,あわせて90個あ げなさい。

① 誘導電動機 ② 整流子電動機 ③ 直流電動機

ア 正答率

 全部正解 510/。,9っ正解 18%, 8っ正解 130/。,7っ正解 8%,6っ正解6%

 5っ正解 10/・ ,, 4っ正解 2%………無答 1%(当日欠席のためわからない)

      一1璽2一

(13)

イ 考察  短時間にて,電動機を備えた電気機器の種類について指導したので,正答率は低い  と予想したが,10種類答えて8つ以上の正解が82%になったということは,生徒たちが,

 いかに電気機器に対する興味関心が大きいかが理解できる。

 以上,7項目にわたる,まとめのテストの結果からみても,大すじにおいて,初期の目的を達 成できたいということがいえよう。

4 電気洗たく機学習の反省と感想

 (1)実施期日と方法 昭和52年3月16日(水)更紙に自由にかかせた。

 (2)おもな内容と考察

ア 電気洗たく機の学習は,測定をしたり実験をしたりとてもおもしろかった。コンデンサ  と電動機を電源につないでスイッチを入れ,はじめは回らないのであせったが,2回目に  回り出したときはうれしかった。また,負荷試験や点検のしかたなど,はじめての経験な  ので興味深かった。

イ ぼくは,電気洗たく機がタイマーで止まることは知っていた。しかし,なぜ反転するか  は知らなかうたが,今度の勉強でよくわかった。カムを使ってスイッチを切りかえている  のには,びっくりした。電動機で動く他の電気機器も調べてみたいと思った。

ウ コンデンサのつなぎ方をかえただけで回転方向が変る。何とおもしろいことを考えっい  たのだろう。なぜそうなるのかくわしく調べたいと思った。負荷試験や点検など,,もっと  時間をかけがゆっくり学習したかった。

工 自分の家にも電動機が10台以上もあるなんて考えてもみなかった。誘導電動機のしく  みは大体わかつたっもりですが,整流子電動機のことはよくわかりません。先生の説明で、

 音が違うことや圓転が速いことなどはわかりましたが,くわしくわからないので,できれ  ば分解してみたいです。

オ 電気というのはむずかしいと思っていたが,1つ1つやっていくと案外わかりよく楽し  いものだということに気づいた。ヒューズを何回か切ってしまったが実に楽しかった。

 ごく一部の感想のみをのせてみたが,生徒たちは非常に興味をもって学習に取り組み,もっと 勉強したい,調べてみたいという意欲にあふれているようすがよくわかる。しかし,rもっと時 間をかけてゆっくり学習したかった。」という感想もあるように,やや忙しい感じがした。電気 全体の指導時間との関連もあるが,できれば,もう1時間多くとると,ゆとりある授業になると 考えられる。

5 授業の成果と問題点の考察

(1)電動機の回路学習について

 第1・2時の電気洗たく機のしくみと電動機の回路学習の授業の成果を整理してみる。

  ア 電気洗たく機のしくみと電動機の回路学習の授業は2時間で終了でき,しかも,その定着   率が何れも90%を大きく上回っていることは初期のねらいを十分に達成できたといえよう。

 イ 各班ぐとに電動機が与えられ,その接続を考え,スイッチを操作して実際に運転できると

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  いうことは,生徒たちにとって大きな開心事であるばかりでなく,学習の喜び,満足感を十   分味わわせることができると思われる。

 ウ 導通試験などの測定を通して電動機内部の結線を考え,電動機・コンデンサ・電療をどう   接続するかを考え,実際に運転した結果,理解した回路図は実によく定着し,しかも,後に   学習する電気洗たく機の点検の学習を容易にすることができた。

 工 今後の課題としては,より一層教材内容を精選し,方法を工夫して,もう少しゆとりのあ   る授業にしていきたい。

(2)電気洗たく機の負荷試険について

  第3時の冶めに実施した負荷試験についての成果を整理してみる。

 ア 前年度の反省に基づき,「すべり」「トルク」「出力」「効率」「力率」などは省き,こ   れまでの電気学習や日常生活と関連の深い「電圧」「電流」「電力」「回転数」と負荷の大   小との関係を実験したところ,生徒たちも大変興味深く取り組み,定着の度合いも80%を   越えた。

 イ 負荷は,洗たく時の状態と同じにするよう工夫して実施したので,生徒たちの理解もよか・

  つたと思われるが,来年度は,衣類の量を1.5〜2倍にする実験も入れることや,回転数の   変化を水を入れた後も測定できるような工夫をするなど改善していきたい。

(3)電気洗たく機の点検について

 第3時の後¥から第4時の始めにかけて行った点検についての成果を整理してみる。

 ア 日常生活において電気洗たく機の点検ができるようにするため,タイマ・・や切りかえスイ・

 ッチを順序よく操作して導通試験をしたり,絶えん試験をさせたが,裏ぶたを外して内部のし  くみを観察しながら意欲的に点検の学習に取り組み,まとめテストの正答率も大変良かった。

イ 洗たく機の種類(二一ーカーの違い)によって,スイッチのしくみが違うので,できれば2  種類位点検させると,より一層理解が深まると思われた。時間が許せばもっと確認させながら  点検させたかった。

(4)電動機の保守・安全の指導について

 第4時に行った保守・安全の指導の成果について整理する。

 ア 電動機の銘板,負荷試験,絶えん試験の結果から,電気洗たく機の保守と安全な取り扱い   について話し合わせたところ,単に調べてきた事柄の発表でなく自分たちで実験したり確か   めたりしたことなので,日常の体験と合わせて活発な話し合いができたものと思われる。

〈5)電動機を備えた電気機器の種類と特徴の指導について

 第4時の最後に指導した電動機の種類と特徴の指導の成果について整理してみる。

 ア 家庭用電気機器の種類をあげさせ,それを,誘導電動機,整流子電動機,直流電動機に分   けて板書し,その特徴について簡単にふれた程度であったが,まとめのテストにおいて正答   率が予予想以上に高かったことに驚いた。電気洗たく機の学習から他の電動機を備えた電気   機器へと生徒たちの目を向けてやるための指導であったが,ほぼ,ねらいを達成できたよう   ある。

 イ 今後の課題として,あと1時間余裕があるなら,もう少し,ゆとりをもって学習させたい。

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§4. おわりに

 生徒たちが,意欲をもって電動機を備えた電気機器の学習に取り組み,自信をもって,安全に適切に 使用できるようにするために、このような実践を積み璽ねた結果,前述のような成果を得,新たな問 題点も把握することができた。

 電動機の回路学習では,生徒たちは主体的に学習に取り組み,2時間という短い中で電動機の回路を 理解し,運転したり自動反転などをさせることができるようになった。

 また,電気洗たく機の負荷試験については,前年度の反省に基いて,その項目を基本的内容にし耀り 実際の洗たくと同じ負荷をかけて実施したところ,大変興味深く取り組みよく理解できたようであるcr  本年度新しく取りあげた電気洗たく機の点検については,タイマ・・一・・一やスイッチを操作しながら系統 的に点検をすすめることができたし,これらの試験や点検などを基にしての保守・安全についても活発 な話し合いが展開できた。

 今後の課題としては,電気洗たく機以外の電動機を備えた電気機器をどのように扱うか。特に整流 子電動機についてどう扱うか。また,より一層内容を精選しゆとりをもって指導できるよう実践的研 究を積み重ねていきたい。

D幼鋤の紛 ︵  ︵

         参 考 文 献

新妻陸利 茨城大学教育学部研究所紀要 第7号(昭49) E81

新妻,五頭,桑名,茨城大学教育学部研究所紀要 第8号(昭50) R51 新妻陸利 技術教育(国土社)282号(昭51.1)P。50

新妻。五頭,桑名 茨城大学教育学部研究所紀要第9号(昭51)P・63 新妻,五頭s桑名 日本産業技術教育学会誌第19巻2号(昭52・7)R45

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参照

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