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肝がん治療用ピラルビシン封入肝ターゲティングリ ポソーム製剤の開発

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肝がん治療用ピラルビシン封入肝ターゲティングリ ポソーム製剤の開発

著者 川野 久美

雑誌名 星薬科大学紀要

45

ページ 23‑29

発行年 2003

URL http://id.nii.ac.jp/1240/00000111/

(2)

Proc. Hoshi Univ. No.45,2003

総  説

肝がん治療用ピラルビシン封入肝ターゲティングリポソーム製剤の開発

星薬科大学医薬品化学研究所 創剤構築研究室

Development of liver・targeted liposomes entrapping pirambicin

      for liver cancer chemotherapy

Kumi KAWANO

F ηeDrμ9欠αrgezjηg ReseαrcみLαborατoη,1ηs功μτe orルfe耽仇αZ Cんe斑sτワ, Hos万ση》uers》砂

はじめに

 わが国において、がんは1981年以降死亡原因の第1位 を占め、がんの死亡率は増加の一途をたどっている。近 年では死亡者の約3人に1人ががんである現状から、重 要な社会問題の一つとして、がん克服へのさまざまな対 策が講じられている。

 がんの治療には、手術、放射線治療、化学療法を単独 あるいはこれらの方法を併用した治療が行われている。

がん化学療法において抗がん剤は、薬効量と副作用量と が接近しているため、副作用を生じやすく、有効な濃度 まで上げることができない。そこで、抗がん剤を選択的 にがん局所へ到達させて治療効果を高めるために薬物送 達システム(DDS)が必要とされる。

 DDS担体として用いられるリボソームは、リン脂質 やコレステロールのような生体成分から成る脂質二重膜 の閉鎖小胞であるため、生体適合性があり、安全性が高 し㌔また、リボソームは、脂質膜と内水相からなる微粒 子であるため、水溶性・脂溶性の薬物を封入でき、また、

内部に封入された薬物は酵素による分解や代謝を抑制す ることが可能である。さらに、リボソーム成分やその組 成比を変えたり、リボソーム表面を抗体や糖鎖で修飾す ることにより、体内での指向性を持たせることができる ので、安全で有用な薬物担体として期待されている。こ れまでに、抗がん剤や抗菌剤などを封入したリボソーム 製剤がすでに欧米において上市されている。

 日本における肝がんは、ウィルス性肝炎から肝硬変を 経て生じるケースが多い。一般に、肝臓への選択的薬物 送達には、肝実質細胞にガラクトース残基を認識するア シァロ糖タンパクレセプターが発現していることから、

ガラクトース修飾リボソームが用いられている 2)。本研 究室ではこれまでに、大豆由来ステロールグルコシド

(SG)あるいはその主成分であるβ一シトステロールグ ルコシド(Sit−G, Fig.1)により修飾したドキソルビシ ン封入リボソームは、肝臓へ薬物を集積させ、肝がんモ

デルマウスの治療効果を向上することを明らかにした3・4)。

また、これは、Sit−G修飾リボソーム表面のグルコース 残基と肝細胞のアシアロ糖タンパクレセプターとの親和 性による可能性も報告しだ}。

 抗がん剤ピラルビシン(4 −0−tetrahydropyranyldo−

xorubicin;THP, Fig.2)は、ドキソルビシンの副作用 軽減を目的として合成された誘導体である。THPは、

乳がんや卵巣がん、白血病等に適用を有し、ドキソルビ

。ρ

    OH

Fig.1. Chemical structure ofβ一sitosterolβ一D−glucoside    (Sit−G)

0

OH

COCH20H

OH

Fig.2. Chemical structure of pirarubicin(THP)

(3)

シンに比べ心毒性や消化器障害などの副作用の発現は低 く、ドキソルビシン耐性細胞にも有効であり、優れた抗 腫瘍効果を有する6 7)。また、ドキソルビシンに比べ脂溶 性が高いため、組織への移行速度が速く、肝動脈内投与 や門脈内投与といった局所投与では、肝臓中の薬物濃度 が向上し、転移性肝がんや原発性肝がんに有効性を示し ている&1°}。しかし、THPの全身投与による肝臓への送 達については、未だ報告されていない。そこで、Sit−G 修飾リボソームにTHPを封入することにより、肝臓へ THPを選択的に送達するリボソーム製剤の構築を試み

た。

 本稿では、Sit−G修飾リボソームにTHPを封入するた めの新規調製法の検討と、調製した製剤によるTHPの 体内動態および肝がんの治療効果について検討したので 報告する。

脱水復水法によるTHP封入リボソームの調製

 静脈内に投与された比較的粒子径の大きい微粒子(約 0.4μm以上)は、肝や脾臓の細網内皮系(RES)に捕 捉されやすい。目的部位までリボソームを送達させるに

は、粒子径を小さくしRESから回避させる必要がある。

種々のリボソーム調製法が開発されているが、リン脂質 がリボソーム構成時にできる内水相に受動的に封入でき る薬物量は一般に少なく、特に粒子径の小さなリボソー ムは内水相容積が小さいために、多くの薬物を封入させ ることは困難である。また、リボソーム内外にpH勾配 をつくり能動的にリボソームへ薬物を封入するpH勾配 法は高濃度に薬物を封入できるが、薬物の分子量、脂溶 性、分子構造など種々の制約を受け、限られた薬物にし か応用できない11)。THPにおいても、 pH勾配法を試み たが、用いた緩衝液中でのTHPの溶解度が低く封入は

困難であった。

 脱水復水法(dehydration−rehydration vesicle法;

DRV法)は、薬物の性質にかかわらずリボソームに封 入可能な調製法である。これまでにDRV法では、低分 子蛍光物質carboxy且uoresceinや、高分子のアルブミン やDNAなどを効率よく封入できることが報告されてい る12)。DRV法の利点としては、薬物が有機溶媒にさら されたり超音波照射されることなく封入できるため、薬 物の分解が少なく、また、リボソーム製剤を凍結乾燥品 として保存できるので、製剤としての安定性が高いこと などがあげられる。しかしながら、調製されたリボソー ムの粒子径は大きく、1μmを超えることもある。そこ で、静脈内投与可能な粒子径の小さいリボソームに THPを封入させるために、 DRV法を改良した。すなわ ち、凍結乾燥時に糖を加えることで、薬物の封入率を維 持したまま、粒子径の増大を抑制することである13)。

 THP封入リボソームの組成には、精製卵黄レシチン

(EPC)、コレステロール(Ch)、 Sit−G、オレイン酸

(OA)を用いた。 phosphatidylcholineを主成分とする EPCはリボソーム膜を構成し、 Chはその膜強度の補強 のために、OAはリボソームに負電荷を与え正電荷薬物 であるTHPの封入率を向上させるために加えた。これ らの脂質成分から成る小さな空の一枚膜リボソーム(粒 子径約80nm)を調製し、これにTHPと糖を加え、凍結 乾燥後、少量の水で復水してTHP封入リボソーム(L−

THP)を得た。 THPの添加量はTHP/EPCニ0.1(w/w)

で調製した場合には、リボソームの平均粒子径が1254 nmと非常に大きくなったが、 THP/EPCニ0.05(w/w)

では約300nmと比較的小さく調製できたので、以後の 検討はTHP!EPC=0.05(w/w)を用いることにした。

最終的には1.−THPのTHP濃度は0.5mg/mLとした。

 凍結乾燥時に添加する糖の種類や量は、復水後のリポ ソーム粒子径に大きく影響する。そこで、グルコース、

ショ糖、乳糖の各糖をリボソームの脂質と等質量加え、

OA有無の処方について、復水後の粒子径とTHP封入率

を測定した(Table 1)。 L−T且P(EPC:Ch:Sit−G:OA,

モル比)の粒子径は、電気泳動光散乱光度計(ELS−800、

大塚電子)を用いて測定し、薬物封入率は超遠心分離

(100,000×g、60分、4℃)でリボソームと未封入のTHP とを分離後、上清のT且P濃度を蛍光光度計(励起波長4 82nm、蛍光波長550nm)で測定して、以下の式より算

出した。

 薬物封入率二(1−C,。p_。、an,/C,。、。1)×100(%)

ここで、C、upern。、an、は上清の未封入薬物濃度を示し、 C、。,。1 は添加した総薬物濃度を示す。

 凍結乾燥前の空リボソームの粒子径が約80nmであっ たのに対し、糖を添加せずに凍結乾燥を行うと、薬物封 入リボソームの平均粒子径は約1μmとなった。一方、

各糖を加えると粒子径は大きくならず、特にグルコース とショ糖では乳糖に比べて粒子径増大を抑制することが 明らかになった。Croweら14}やZadiら 3)は、単糖(グル Table l The ef丘ct of sugars on the average particle size    and entrapment e伍ciency of L−THP at sugar/

   lipid=1(w/w).

 Molar ratio

         Sugar

(EPC:Ch:Sit−G:OA)

Average particle size Entrapment   (㎜)  e笛ciency(%)

L−THP(7:3:2:0)

L−THP(7:3.2:1)

Without sugar  Glucose  Lactose  Sucrose Without sugar  Glucose  Lactose  Sucrose

1113.7 ± 146.3 187.3 ±6.1 389.5 ± 18.l l47.2± 0.9

1510.3 ± 52.3 675.5 ± 72.8 1245.4 ±236.7

768.1 ± 102.7

31.7 ± 1.3

31.4 ±4.2 33.8±2.9 35.0±0,1

84.8 ± 8.0

87.0 ± 0.4

77.7 ± 1,1

83.9 ± 8.7

THP/EPC=0.05(w/w)

Each value represents the mean±S.D.(n=3),

(4)

Proc. Hoshi Univ. No.45,2003

コース)より二糖(ショ糖)の方が粒子径増大の抑制作 用が大きく、ショ糖はトレハロースと同等の強い保護作 用を有することを報告している。そのため以後の検討は ショ糖を用いて行った。薬物封入率については、OA無 添加のLTHP(EPC:Ch:Sit−G:OA=7:3:2:0)では30

35%程度であるのに対し、OA添加のL−THP(EPC:

Ch:Sit−G:OA=7:3:2:1)では約80%の封入率が得ら れた。同じ組成から成るリボソーム懸濁液をTHP溶液 と混合しただけでは、約10%程度しか薬物は封入され なかった。すなわち凍結乾燥後復水することでTHPの 薬物封入率は向上し、さらにOAとの親和性により80%

まで封入率が増加することが明らかとなった。

 次にL−THP(EPC:Ch:Sit−G:OAニ7:3:2:1)におい て、ショ糖の添加量を変えて調製し、粒子径の調整を試 みた(Table 2)。凍結乾燥時に加えるショ糖の量を増 すと共に薬物封入リボソームの粒子径は小さくなり、ショ 糖/脂質=8(w/w)のときに80%の薬物封入率で、約340 nmのリボソームとなった。

 リボソームへのTHP封入率は、組成中のOA量に大き く影響されることがわかった。そこで他の組成は固定し てOA比を変えてリボソームを調製した(Fig.3)。 OA 比を増加させるとTHP封入率は増加し、 EPC:Ch:Sit−

G:OA=7:3:2:3(モル比)ではほぼ100%近くになった。

これは、OAの割合を増加させると、リボソームの表面 電位が大きく負に帯電し、そのため正電荷薬物である THPが電気的に吸着したためと推察された。しかし、

薬物封入率が向上すると共に粒子径も大きくなった。こ れはリボソーム表面に吸着したTHPがリボソームの表 面電荷を打ち消したために電気的反発が弱くなって凝集 が起こり、粒子径が大きくなったと推察された。

 調製のそれぞれの段階におけるリボソームの構造を、

走査型電子顕微鏡により観察した(Fig.4)。ショ糖無 添加でリボソームを凍結乾燥後では脂質の凝集体が見ら れ(Fig.4(a))、これが復水後のリボソーム粒子径増 大を引き起こすと考えられた。ショ糖添加の凍結乾燥後 では(Fig.4(b))、リボソームがショ糖中に包埋され

Table 2 The ef]もct of the sucrose to lipid ratio on the aver−

   age particle size and entrapment e伍ciency of L−

   THP.

高倍率においてもリボソームは観察されなかったが、復 水後は小さな粒子が確認され(Fig.4(c))、リボソー ムが再構成される可能性が示唆された。

 一般に、糖は多価アルコール(グリセロール)等と同 様に凍結保護物質(cryoprotectant)として、リボソー ムを凍結乾燥する場合に用いられている14}。リボソーム を凍結乾燥すると、親水性基から水分子が取り除かれて 脱水和が起こることにより、リン脂質膜の不安定化が起 こり、リボソーム同士の融合が起きたり、封入物の漏出 が起きる。しかし、リボソーム内外の水相に糖を存在さ せると、糖がリボソーム表面に水和した水分子と置き換 わるために、リポソームニ重層の再配列を抑えられ、融 合を防ぎ、封入物の漏出を防ぐことができる15}。ここで は、糖をリボソームの外液のみに存在させることにより、

リボソーム膜を揺らがせて薬物の封入を充進させると共 に、適切な量の糖を用いることでリボソームの融合を抑 制して、粒子径の増大を抑制したと考えられる鋤。

 以上のように、粒子径が小さく薬物封入率の高いL−

THP(EPC:Ch:Sit−G:OA=7:3:2:1)は、脂質の8倍 量のショ糖を用いたDRV法により調製できた。以下こ のリボソームをL−THPと表わす。次にL−THPの肝臓へ の薬物送達能を検討するために、L−THPの体内動態と、

肝がんでの抗腫瘍効果を検討した。

L・THPの体内動態と抗腫瘍効果

 転移性肝がんモデルマウスは、C57BL!6Jマウス(雌 性、体重約17g)にマウス組織球腫M5076細胞を移植し て作成した。M5076細胞はマウス卵巣がん由来の肉腫 で16)、マウス皮下、腹腔内もしくは静脈内移植後、いず れも主に肝臓や脾臓に転移し、マウスを致死させるため、

1000

官800

ε

.》…

モ400

 200

 Molar ratio  Sucrose/1ipid Average particle size Entrapment

(EPC:Ch:Sit−G:OA) (w/w)   (㎜)   emciency(%)

120

1・・

§

・・

§

60ご

  9.

40 窪   口

20§

  )

L−THP(7:3:2:1)

0

1258

1510.3±52.3 768.1±129.6 423.7±35.8 412.4±1.5 341.0±41.1

84.8± 8.0 83.9±8.7 82.4± 10.7 82.6±4,9 80.7± 11.3 THP/EPC=0.05(w/w)

Each value represents the mean±S.D,(n=3).

   0       0        0     1    3          0A in L−THP(X)

   (EPC:Ch:Sit−G:OAニ7:3:2:X in molar ratio)

Fig.3. The effbct of OA ratio in LTHP on the particle    size of liposomes(bar)and the entrapment ef五・

   ciency(◇). LTHP was prepared伽m EPC:Ch:Sit−

   G:OA=7:3:2:X(molar ratio)at sucrose!1ipid=8(w/w)

   and THP/EPC=0.05. Each value represents the    mean±SD.(n=3).

(5)

(a)

(b) (×1,000)

(c)

(×1,000)

り1x105細胞のM5076細胞を尾静脈から移植後、10H 目にTHPとして5mg/kgを尾静脈内投与し、0.5、1、2、

6、24時間後の血清および各臓器中(肝臓、脾臓、心臓、

腎臓、肺)の薬物濃度をHPLC法17・18により測定した。

各時間における血清中および各臓器内THP濃度をFig.

5に、0−24hにおける濃度一時間曲線下面積(AUC,、2、h)

をTable 3にまとめた。 THP溶液(F−THP)投与では THPは血中から速やかに消失し、心臓、肺、脾臓に分 布した。一方、L−THP投与ではTHPの分布が大きく変 化し、心臓や肺への薬物分布が抑制され、肝臓への集 積量が増加した。LTHPは肝臓でのAUCを約4倍上昇

し、心臓でのAUCを約半分に減少させた。 THPの重大 な副作用として心筋障害があげられるが、L−THPは心 臓への薬物分布を抑制し、さらに肺や腎臓等、iE常組 織への薬物分布を抑制しているため、副作用の軽減が 示唆された。

 次に、L−THPの肝がん治療効果の評価には、 M5076 細胞(1×105細胞)を尾静脈から移植後3日目にTHPと して10mg/kgで投与し、その後の生存日数より延命率

(ILS)を以下の式より算出した。

 ILS= (T/C−1) ×100 (%)

ここでTは治療群の生存日数を、Cは対照群の生存日数 を示す。また、Kaplan−Meier法により生存率曲線を作 成し、lo昔rank検定により生存率の比較を行った。5%

ブドウ糖液を投与した対照群の生存日数は約14日であっ

Table 3 Tissue AUC。24 values after i両ection of F−THP and    L−THP in mice bearing M5076 at a dose of 5    mg/kg at 10 days after tumor inoculation(n=4).

「issue AUCI).24(μ9・h/gj

Serunl a}  Li、er    Heart Lung Kidnc}「    Spleen F−THP    1」3   6.6 〔08)  7.7 n.0)  4851 79.5)  90、2{505}

       ホ         ゆ

L−TliPh}  1.45  244 〔3.2[  37(0.9}  ホ      ホ 93.0  (4、3)  24.0 (1.8)

|30.7(24.4}

10|,3{209)

(×20,000)

Fig.4. Scanning electron micrographs of L−THP(7:3二2:1).

  (a)Freeze−dried without sugar and befbre rehydration   (b) Freeze−dhed with sucrose at sucrose/1ipid=8   (w/w}and befbre rehydration (c)Freeze−dHed with   sucrose at sucrose/1ipidニ8(w/w)and after rehydration

a}Serum AUC is given as↓↓g・h/mL b)L−THP consisted ofEPC:Ch:Sit−G:OA=7:3:

2:1(molar ratk⊃)and prepared with sucmsc/1ipid=8(w/w). The numbers in parentheses represen1 S.D

*:P<0.05、compared with卜rHP

Table 4 Antitumor e脆cts of F−THP and LTHP in mice    bea亘ng M5076 treated at 10 mg/kg at 3 days負)1−

   Iowing tumor inoculation(n;7).

Median survival time   (days)

ILS a)

(%)

Contro1

F−THP

L−THP b)

14.0

18.0

2α0

28.6吟

42.9寧

転移性肝がんモデルとして用いられている。なお、尾静 脈より細胞移植後14日目に肝臓は肥大し、多くの結節 が観察され、肝がんになっていることが確認された。

 L−THPの体内動態を検討するために、マウス1匹あた

a)Percentage increase in lif>span.(T/C−1)×100(%). where T and C represent the median survival time of the treated and control animals. respectively.  b) L−THP consisted of EPC:Ch:Sit−G:OA=7:3:2:1(molar ratio).

*:P<0.05、compared with contro1

(6)

Proc. Hoshi Univ. No.45,2003

§ヨ︒︒・盲\boユ︶.88エ=↑

1.0

0.8

0.6

0.4

0.2

0.0

0 5

(a)Serum

  10   15

Time(h)

20 25

お主bo\bo5エ

2.5

2.0

1.5

LO

05

0.0

0 5

(b)Liver

10 15

Time(h)

20 25

口OO一亀uりbo\boユ︶ら=﹄い

14 12 10 8 6 4 2 0

0 5

(c)Spleen

 10   15 Time(h)

20 25

起dOぷbo\boi︶工

4.0

3.5

3.0

2.5

2.0

1.5

LO

0.5

0.0

0 5

(d)Heart

 10   15 Time(h)

20 25

bo

三b⑩\bo己工=

600 500 400 300 200 100 0

0 5

(e)hmg

10 15

Time(h)

20 25

O

勺一︶︻bo\boi︶工

40 35 30 25 20 15 10 5 0

0 5

(f)Kidney

10   15 Time(h)

20 25

Fig.5. THP levels in serum(a)and tissues(b;liver, c;spleen, d;heart, e;hmg, C kidney)after i,v. i可ection of L−THP     (▲)and F−THP(○)in mice bearing M5076 at a dose of 5 mg/kg at 10 days a庇er tumor inoculation.

    THP levels in the serum were simulated by the two−compartment model. Each value represents the mean±

    S.D.(n=4).

(7)

たが、各治療群では延命効果を示し、生存日数が延長し た(Table 4)。 THP溶液(F−THP)投与群に比べL−

THP群において生存日数の延長が見られ、生存日数中 央値は20日であった。延命率を算出すると、F−THPで は28.6%、L−THPでは42.9%となり、いずれも対照群 に比べ有意に延長した。LTHPは肝臓へのTHP集積を 増加させたために、肝がんの治療効果が向上したと考え られた。THP投与後のマウスの体重変化を比較すると、

F−THP群では約10%程度の体重減少を示したのに対し、

L−THP群では体重の変化はほとんど見られず、対照群 と有意な差は見られなかった。これは、L−THPは正常 組織への薬物移行を抑制し、有害作用を抑制したためと 推察された。

 以上のことから、DRV法により調製されたL−THPは、

静脈内投与後、肝臓にTHPを集積して肝がんの治療効 果を向上させ、他の組織への分布を抑制して有害作用を 軽減することが明らかとなった。

まとめ

 リボソームの組成にOAを加え、 DRV法の改良によっ て、静脈内投与可能な薬物封入率の高いTHP封入リポ ソームの調製を可能にした。このリボソームは、静脈内 投与後、肝臓へTHPを集積して肝がんの治療効果を向 上させることを明らかとした。THPのように肝臓への 分布が低い薬物もSit−G修飾リボソームに封入すること

により肝臓へ送達することが可能となり、肝がんに対す るTHPの新たな有用性を見いだすことができた。

謝辞

 本研究に対し、平成14年度星薬科大学大谷記念研究 助成金を賜りましたことに深く感謝いたします。また、

本研究の遂行にあたり終始ご指導をいただきました創剤 構築研究室米谷芳枝教授に心より感謝いたします。最 後に、本研究に御協力いただきました薬剤学教室ならび

に創剤構築研究室の皆様に深く感謝いたします。

参考文献

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7)Saito, T., Kasai, Y., Wakui, A., Furue, H., Majima, H., Nitani, H., Ni亘ima, T., Takeda, C., Abe,0., Koyama, Y.,

  and et al., Phase II study of(2 R)−4 −0−tetrahydropyranyladriamycin(THP)in patien七s with solid tumors. Multi−

  Ins七itutional Cooperative Study.,♂pη. J Cαπc¢r Cんθητo〃Ler.,13,1060−1069(1986).

8)Izumi, N., and Goto, Y., A clinical trial of transarterial chemoembolization fbr hepa七〇cellular carcinoma using 4   0−tetrahydropyranyladriamycin.,吻η. J Cαπcer Cんαηoτんer.,17,1303−1307(1990).

9)Rougier, P., Munck, J. N., Elias, D., Herait, P., Bognel, C., Gosse, C., and Lasser, P., Intra−arterial hepatic   chemotherapy with pirarubicin. Preclinical and clinical studies., Am.」α」η.0πcoZ.,13 Supp11, S1−S4(1990).

10)Ramirez, L. H、, Munck, J. N., Bognel, C., Zhao, Z., Ardouin, P., Poupon, M. R, Gouyette, A., and Rougier, P.,

  Pharmacology and antitumour e丑bcts of intraportal pirarubicin on experimental liver metastases., Br. eλCαηcer,

  68,277−281 (1993).

11)Maurer−Spurqi, E., Wong, K F., Maurer, N., Fenske, D. B., and Cullis, P. R., Factors in且uencing uptake and   retention of amino−containing drugs in large unilamellar vesicles exhibi七ing transmembrane pH gradients.,

  B oc九」πτ. Bjqρんy8. AcZα,1416,1−10 (1999).

12)Kirby, C. J., and Gregoriadis, G., Dehydration−rehydration vesicles(DRV):Anew method fbr high yield drug   entrapment in liposomes., Bjo ecんπo膓qgy,2,979−984(1984).

13)Zadi, B., and Gregoriadis, G., A novel method fbr high−yield entrapment of solutes into small liposomes., J   Lψosoη1e Res., 10,73−80 (2000).

14)Crowe, J. H., and Crowe, L M., Preservation of liposomes by丘eeze−drying.,砿G. Gregor α伽〔E(0, L輌sαπe   恥c加τoZ(樫y, VbL L 2π(〕E∂琵Zoη,(頂C Press, Bocα1〜ατoπ,」FL,,229−252(1993).

15)Madden, T. D., Bally, M. B., Hope, M. J., Cullis, P. R., Schieren, H. P, and Janof£A. S., Protection of large   unilamellar vesicles by trehalose during dehydration:retention of vesicle contents., Bjoc疏m. Bi(〜ρ九ys. Acτα,817,

  67−74 (1985).

16)Talmadge, J. E, Key, M. E., and Hart,1. R., Characterization of a Inurine ovarian reticulum cell sarcoma of   histio(加ic origin.,(泡1τcθr 1〜es.,41,1271−1280(1981).

(8)

Proc. Hoshi Univ, No.45,2003

17)Matsushita, Y., Iguchi, H., Kiyosaki, T., Tone, H., Ishikura, T., Takeuchi, T., and Umezawa, H., A high    perfbrmance liquid chromatographic method of analysis of 4 −0−tetrahydropyranyladriamycin and their    metabolites in biological samples., J Aπ励εo彦.,36,880−886(1983).

18)Morikawa, N., Mori, T., Takeyama, M., and Hori, S., Pharmacokinetics of intra−arterially administered    pirarubicin in plasma and cerebrospinal nuid of patients with glioma., BjoZ. P九αm. B捌.,21,297−299(1998).

Development of liver−targeted liposomes entrapping pirambicin fbr liver cancer chemotherapy

Kumi KAWANO

Fine Drug Targeting Research Laboratory, Institute of Medicinal Chemistry,

      Hoshi University

   For liver targeted cancer chemotherapy,β一sitosterolβ一D−glucoside contained liposomes entrapping pirambicin(THP,

L−THP)were prepared by the modi6ed dehydration−rehydration vesicle(DRV)method. A丘er intravenous i吋ection of L−

THP, the accumulation of THP in the liver was approximately 4−fbld higher than that of fセee THP. L−THP had superior antitumor eflbct with皿t significant adverse ef丘cts. Liver−targeted L−THP is a potential drug dosage負)rm of liver cancer treatment.

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