飛 義 訴 若;:・ : 恵;iT‑‑ f・・' :
無
毒三 ‑::i I:i 、 て≡登米轡 光学 院泉避 社会勢学研党勢
社会科学専政 且窃5 閲望餌 和 田 征 丈
株 主 代 表 訴 訟 に お ける会社 の被告 役員側 ‑ の補助参 加に つ い て
三重 大学大学 院 人 文学部 修士課 程 和田 征丈
第1 章 は じ め に
第2 章 裁判例の紹介 ・ 検討 第1 節 三つ の下 級審裁 判例 第2 節 最高裁平成1 3 年決 定
第3 章 株主代表 訴 訟 制度の概観 第1 節 制度導入 の経緯
第2 節 制度の沿革 ・ 比較 第3 節 制度の改正
第4 幸 手続法的側 面からの検討
第1 節 民 事 訴 訟 法4 2 条の補助 参 加につ いて
第2 節 株主代表 訴 訟にお ける補助 参加に つ いて
第5 華 美体法的側 面からの検討 第1 節 補助 参加 の是非に つ いて
第2 節 株主代表 訴 訟 制度の構 造に つ いて
第6 章 お わ りに
論 文 目 録
三重 大学大学院 人 文 社会 科 学研 究科
ネ強 命 単 専 攻 健 蝉 噂
汲汚
専 修論 文 題 目
林 糊 t l 掛†ま髄
臓 額側ct 句 柵 DQ 忙 つ tlt
論 文 要
企要は国民経済の担い手であ る が、 企業の規模が 大 き く な るほ ど た く さんの利 害関係者を も っ てお り、 その社 会的役 割 ・ 責任 は重い ものが あ る。 し か し、 近年、 日本におい ては多く の企業 事例 ・ 不祥 事が 明 る みになっ て いるo 従 っ て、 コ ー ポ レ ー ト ・
ゲバナ ン ス をめ ぐっ て盛 ん に議 論が な さ れて い る わ けであ る
が、 株主代表訴 訟 は、 企業の不 正 を株主 が是正する 手 段 とし て 有効な制 度で あると考え る。 そこで、 研究セは株主代表 訴 訟 に 焦 点 を あて、 同 制度の沿革と概要 を交えて、 同 制度に お け る会 社の被 告役 員側 ‑ の補助参加 につ いて手続 法的側 面 と実体法 的側 面からの検討を おこ なっ たo そ し て、 こ の間題につ いて今 後の展 望 を ふ ま え ま とめた もの としたo
第1 章 は じ め に
企業は国 民 経済の担い手 である が、 企業の規 模が大 き く なる ほ ど たく さん の利害関 系 者 ( 従 業 員、 消費者 も含め) を もっ て お り、 そ の社 会 的 役 割 ・ 責任は重いものがある。 し か
し、 近 年日本に お いて は多くの企業 事 件 ・ 不 祥 事が明る み になって い る。 そ こで、 コ ー ポ
レ ー ト ・ ガバナンス をめぐって盛ん に議 論がな さ れて いる わけである が、 株 主 代 表 訴 訟 制 度は、 企業の不正 を株主 が是正する手 段と し て有効 な 制 度である と考え る。 と はい え、 株 主の権 限 を 強め る と経 営の萎縮の危険性 を伴う。 それ ゆえ、 株 主と経営陣の バ ラン ス 関 係 を熟慮し た制 度でな け れ ば な ら ないであろうo
と ころ で、 平 成1 3 年の商法 改正 に よ り株 主 代 表 訴 訟に おける会社の被告 側 ‑ の補 助 参 加 ( 平 成1 7 年 改正前商法2 6 8 条8 項) を容 認 する制度がも う け ら れたo こ の制 度は、
一 方で は、 不 正 を行 った ( もしくは行っ た と疑 わ れる) 被 告となる役 員に とっ て は、 大 き なメ リッ ト となるo し か し、 他 方で は、 原 告となる株 主 側にす れ ば、 訴 訟上 不利 な側 面 も 考えられる。
補 助 参 加の問 題に つ いて は、 制 定 前から 学 説上 に おいて肯定 説 ( 注 1) と否 定 説 ( 注
2) の激しい対立 が みら れ、 実務に おいても 下 級審レベ ルで肯定 事 例 ( 注 3) と否 定 事 例 (注 4) に分かれていたo そうし たなか で、 平成1 3 年 1 月3 0 日 に最高 裁 ( 注 5) に よ り、 会 社の被告 側 ‑ の補 助 参 加 を 肯 定 する決 定がな さ れ、 それ を 経て、 同制度がも う け ら れたわ けである。 し か し、 こ の制 度を 巡 っ て は、 制 定 前の議 論に十 分 な 決 着が つ いて お ら ず、 様々 な 問題が内在し てい る と思われる。
例えば、 同 制度に関し て前 提となる民 事 訴 訟 法4 2 条の解釈に つ いて いえば、 判 例に お いても 見解の別 れる ところ であっ た し、 学説に お ける議 論でも、 具 体 的にい かなる場合に 補 助 参 加できるのか明 らか で はないと指 摘 さ れている ( 注 6 )o さ らに、 株主代 表 訴 訟そ れ 自 体につ いても、 民 事 訴 訟 法学者に よ る 手続 法 的 側 面からの分 析 (注 7) 、 商法学者に よ る実体法 的側 面からの分 析がな さ れ (注 8) 、 多種多様 な 見解が論じら れてい るのであ る。
そ こで本 稿は、
コ ー ポ レ ー ト ・ ガバナ ン ス の重 要 性が増す 中で、 今 一 度こ の制 度に つき 再 検 討 し、 問 題 点 を 明 らか に し ようとするものである。 そ の際に は、 手続 法 的 側 面にも考 慮 をはらいながら、 実 体 法である会社 法の側 面から 株 主 代 表 訴 訟 制度の構 造 分 析 を する こ
と とするo
叙述の順 序と し て は、 第2 章に お いて、 裁 判 例の紹介 ・ 検討 をお こない、 問 題 点 を抽出 する。 第3 章に お いて は、 株 主 代 表 訴 訟 制度の沿 革 や 概 要 を概 観しながら、 抽出し た問 題 点の検 討のた めの手 が か りをつか むo そ し て、 第4 章に お いて は、 手 続 法 的 側 面から、 第
5 章に お いて は、 実体法 的 側 面から、 それぞれ検討 を 加 える。 第6 章に お いて、 今 後の展 望を述べ 、 小 稿 を 閉じ る。
第2 章 裁判例 の紹介 ・ 検討
この章で は、 株 主 代 表 訴 訟に お ける補助 参 加に関 する裁 判 例 を紹介しながら、 検 討 を 加 え、 問 題 点 を抽出することを 試み る。
第1 飾 三 つ の 下 級審裁 判 例
それで は、 まず、 否 定 事 例から 紹介する。 否 定 事 例と し て は、 代 表 的 な ものと し て、 中 部 電 力 事 件 ( 名 古 屋 高 裁 平 成8 年7 月1 1 日決 定 判 例 時 報1 5 8 8 号1 4 5 頁) があ げ ら れるo
1 , 中 部 電 力 事 件 (イ) 事 実の概要
中 部 電 力 株 式会社 (以 下A 社) の株 主 Ⅹ らは、 A 社が 三重 県の漁 業 組 合に支 払った2 億
円 が、 当該漁 協の総 会の決 議がない こと、 当 該 漁協の意 思 決 定 を歪 め る 目的でさ れ たこと 等の違 法があり、 取 締 役 Y らに対し、 こ の よう な 違 法 な 支 出を防止すべ き善管注意義 務 な
い し忠 実義務の違 反がある と し て、 株主代 表 訴 訟 を提 起し たo A 社は、 「漁 協に対 する2 億
円の支 出は 正規の意 思 決 定 手 続 きに従い、 A 社の会社と し ての意 思 決 定に基づく もの であ る」 よっ て、 「 A 社の会社と し ての意思 決 定の適 法 性というA 社 自 身の組 織 法上の法 的 地 位 ない し法 的 利 益そ のものが訴 訟上の争点と し て判 断 を 受 けること になり、 A 社は、 本 件 訴 訟の結 果に つ いて法 律上 の利害関 係 を有 する」 など と し て、 被 告 取 締 役 Y らに補助 参 加 し た。 原 決 定 ( 名 古 屋地裁 平成8 年3 月2 9 日) は、 A 社は被告 ら を 補 助 するため に本 件の 本 案 訴 訟に参 加 する法 律上の利害関係 を 有しないと し て、 A 社の補助 参 加の申 出 を 却 下 し たo A 社は即 時 抗 告の申し 立 てをし たo
( ロ) 要 旨
本 件 決 定 も、 A 社の被告 ら‑ の補助 参 加は認められ ないという 判 断 を示した。 その理由 を 要 約 する と次の通り である。
① 旧民 訴 法6 4 条 ( 現4 5 条) にいう 「訴 訟の結 果」 と は、 立法 論は別と し て、 右の文 言 及び趣 旨に照 らせば、 訴 訟の勝敗 即 ち 本案判 決の主 文で 示さ れる訴 訟 物 たる権利又 は法 律 関 係の存否 を 指し、 判 決理由 中で判 断 さ れる事 実の存否で は 足 りないと解する ほ かな
い。
② 本 件 訴 訟の訴 訟 物は、 被 告 らの抗 告人 に対 する善管注意義 務違 反 ないし忠 実義務違 反に 基づく損害賠 償 請 求権であっ て、 被告 ら‑ の補助 参 加 を認め る事は、 民 事 訴 訟の基 本 構 造に反 する。
③ 抗告人 の主 張の前 提である判 決理由 中の判 断に つ いて のみ法 律上 の利害関 係を有 する
3
場 合でも 補 助 参 加できる とする考え方 自 体が採 用でき ないo
④ 会 社が株 主 代 表 訴 訟の被告 ( 取 締 役) 側に補 助 参 加 すること は、 会 社の被 告 側 ‑ の物心 両 面に わ た る支援という 効 果 を生 み出し、 そ のた め安 易に会 社に 同調し て おけ ばよいと いう、 本 来の忠 実 義務の遂 行 を 十 分に果たさ ないという結果 を招 来 する恐 れ も考えら れ
る。
以上の通り、 抗告 人は本 件 訴 訟に お いて被告 ら を補助 する た め に参 加 する利 害 関 係 を 有 すること は でき ない、 と し た ( 注 9) 0
次に、 肯 定 事 例 を 紹介し たい。 代 表 的 肯 定 事 例と し て は、 東 京商銀 事 件 ( 東 京地裁 平 成
7 年1 1 月3 0 日決 定 判 例 時 報1 5 8 8 号1 4 5 頁) 、 セイ コ ー 事 件 ( 東 京 高 裁 平成9 年9 月 2 日決 定 判 例 時 報 1 6 3 3 号1 4 0 頁) があ げ られる。
2 ‑ 1 . 東 京商銀 事 件 (イ) 事 実の概要
原 告 Ⅹ は、 東 京商銀 信 用 組 合 ( 以 下A 信 用 組 合) の組合員であっ た が、 同信 用 組 合の組 合 員で あった 亡 B 及び Y l が おこなった融 資が違 法 な 融資であり、 これに よ り 同信 用 組合
は損 害を蒙っ た と し て、 Y l と 亡 C ( 当 時の代 表理事) の遺 族に対し て、 中小企 業 等 組 合 法
3 8 条に基づく理事の損害賠償 責任 を 追 及し て、 代 表 訴 訟 を提 起し たo そ こで、 A 信 用 組 合 は、 補助 参 加 を 申し出 たところ、 Ⅹ が異 議を申し 立 て、 A 信 用 組 合は 「右 代 表 訴 訟に おいて
Ⅹ の主 張 する融 資の不当性が認めら れ れ ば A 信 用 組合の従 前の融資業務取扱方 法が否 定 さ れること になり今後の業務の運営に著しい支障を 生じ るなど極め て甚 大 な不利 益 を被る、
本 件 融資は A 信 用 組 合の意思 決 定に よっ て行 わ れたもので、 違 法 融資である か否か等 を 判 断 するため の資料は A 信 用 組 合が有し てい る」 と主 張。
(ロ) 要 旨
上記の事 実に対し て、 A 信 用 組 合の被告 ら ‑ の補助 参 加は認めら れる という 判 断が示 さ れた。 その理由は次の通り である。
① 補助 参 加 の趣 旨・ 目的に鑑み る と、 補助 参 加 人が訴 訟 物 自 体の判 断に つ いて利害関 係 を 有しない の 一 事 を もって、 否 定 すること は狭 きに失 する。 補助 参 加は、 被参 加人敗 訴の 本案判 決がさ れること に よっ て補助 参 加人 の私 法上、 公法上の法 的 地 位 ・ 法 的 利 益に事 実上 の不利 益 な 影 響が及ぶことを 防止する た めのものである。
② 株 主 代 表 訴 訟 をは じ め とする代 表 訴 訟に お いて は、 役 員の個人的 な権限逸脱 ・ 権利 濫 用 等が問 題となる場 合 も ある が、 会社 等の正規の意思 決 定に基づ いて行われ た 役 員の行 為
の適 否につ いて争わ れる場 合 も あるo よって、 独 自の利 益 を もっ て いる というべきであ る と ともに、 被告 役 員が敗訴 判 決 を受 けること に よ り、 会社に及 ぼ す 影響が法 律上の利 益とす べき 場合がある と考えられる。 ま た、 代 表 訴 訟は株 主に よ る会社の業務是正権の 行 使という側 面 を もっ て お り、 会社 等が責任 追 及 をしない場 合、 提 訴 し た株 主と は対立 する隠 れ た 当 事者ともいうべき立場にある。 し た が っ て、 前 記の法律上 の利 益 を 有 する
限り、 補 助 参 加し た と し ても 代 表 訴 訟の趣 旨に反 するものでなく、 む し ろ会 社に 立証 ・ 主 張の機 会を与え て その意思 決 定の適 否 ・ 当 否 を 判 断 すること が適 当である と考 え ら れ るo
③ 本 件 訴 訟で被告 Y l 敗訴となった場 合、 A 信 用 組 合に対し行 政 庁よ り何 らかの処 分が下 さ れること が 予想 さ れるので、 A 信 用 組合にも 主 張立証の必要があり、 法律上の利 害 関 係 を 有 する。
以上 に ように し て、 補助 参 加は認めら れ た (注1 0)o
2 ‑ 2 . セイ コ ー 事 件 (イ) 事 実の概要
セイ コ ー 株 式 会 社 (以 下A 社) は、 取 締 役 会の決 議 を経て、 子会社B に対 し、 無 担 保で 総 額 約1 1 8 億の貸付 をしたo A 社の株 主 Ⅹ は、 A 社の代 表 取 締 役の 一 人 であっ た Y を被 告と し て、 取 締 役と し ての注意 義務違 反 を理由に、 商法2 6 7 条に よ り損 害 賠償 (貸倒 引 当 金 相 当 額の支 払) を請 求し たo X は、 Y の注意 義務違 反と し て、 A 社は貸付 先 B 社の資 力 を 十 分に調 査せず 確 実 な 担 保 も 徴 求しないで貸付 をし たものであり、Y は右 貸付 け を 決 定
した 取 締 役会の決 議に加 わり賛同したと主 張したo
右 訴 訟に おいて、 A 社は Y ‑ の補助 参 加 を 申し 立 て、 本 件 訴 訟で は会 社の意思 決 定の適 法 性が審理の対象とさ れ、 判 決理由 中で判 断 さ れる から、 その判 断は A 社の経営に と っ て 法 的に重 要 な利害を有し、 法律上の地位に影響を 及 ぼ す、 その意味で、 A 社は Ⅹ と対立 し、
隠れ た 当 事 者ともいう べき立場にある から、Y 側に補助 参 加 し ても 株 主 代 表 訴 訟制度の趣 旨 に反 しないなど と主 張し たo 東 京 地 裁で は、 平成9 年5 月 8 日 に補助 参 加 許 可 決 定がな さ れ たo そ し て、 Ⅹが抗 告したo
(ロ) 要 旨
本 決 定は、 そ の抗告審決 定である が、 原審を 維 持し てX の抗告 を 棄却し たo そ の理由は 次のように述べら れて いる。
① 理由 中の判 断であっても、 法 的 地 位 もしくは法 的 利 益に影響があ れ ば、 利害関係 を有す るものと認め るべき 場 合があること は否 定でき ない。
② 本 件 訴 訟のように、 当該 会社の意思 決 定の適 否が重 要 な争点と し て扱わ れる場 合、 実質 的に は被告た る取 締 役と利害を共通 する ともい え、 独 自の利 益 を有する と考 え ら れる。 ま た、 代 表 訴 訟は株 主に よ る会 社の業務是正権の行 使という 側 面 を もっ て お り、 会 社 等 が責任 追 及 をしない場合、 提 訴 し た株 主と は対立する隠れ た 当 事者ともいうべき立場に あり、 会社に 至 っ て は、 そ の正当 性が主 張 さ れる機 会が 一 切 与 え ら れ ないとするのは、 手続 保 証の立場から考える と妥 当と はいえないo そ し て、 ま た 参 加 を認めたほうが審理
の充 実 も 図 れる。
③ 株 主 代 表 訴 訟は会 社が原 告 側に つかない場 合に は、 中立な立場に お かれる べきである と も考え ら れる。 し か し本 件の場 合、 会社に よ る取 締 役の責任 追 及 を 株 主が代わ って行 う
5