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有 明海 産 トビハ ゼ の巣 に つ い て

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(1)

有 明海 産 トビハ ゼ の巣 に つ い て

小 林 知 吉 ・道 津 喜 衛 ・田北

Nest and Nesting Behavior of the Mud Skipper, Periophthalmus cantonensis in Ariake Sound*

Tomokichi KOBAYASHI , Yoshie DOTSU and Toru TAKITA

During the period from June 1970 to December 1971, the authors studied the ecology, paticularly on the nest and nesting behavior of the mud skipper, Periophthalmus cantonensis (OSBECK), being 12 cm in full grown size, in the mouth area of the Honmyo River flowing into Isahya Bay of Ariake Sound at the suburb of Isahaya City, Nagasaki Pref . (Lat. 32° 51.5' N, Long. 130° 5.2' E) The life mode of the mud skipper remakably changed by season. In the cold season, from mid November to early March, the fish always stayed in the nest formed in the mud of intertidal flat. Every nest was occupied by a host.

In all cases of over 100 nests observed, the nest consisted of vertical narrow burrows, being about 2 cm in diameter, provided with two openings on mud flat. The openings were apart about 15 cm from each other. Around the opening a characteristic turret of mud pellets was formed. The mud pellets had been brought by the host fish with its mouth from the inside of the nest to burrow the nest deeper. Two burrows starting from each opening obliquely went down in mud and joined together at about 10 cm depth, and from the joint another burrow vertically went down to about 30 cm depth. Finally the nest was formed as a Y shaped burrow in mud. During the cold season the temperature in mud

at 30 cm depth where the nest were formed changed from 5° to 15° C.

But in the warm season, during the period from mid March to late November, the fish deserted the nest and acted to take food at the intertidal mud flat at low tide. But at high tide when the mud flat was covered with water, the fish retreated to the water edge at the river bank, where it rested without taking food.

The spawning of the fish occured in the warm season from late May to early August. The eggs were deposited in the spawnig nest formed in mud.

In most of the over 60 cases observed, the spawning nest consisted of the Y shaped burrow provided with two openings, a horizontal bottom room and a

* Contributions from the Fisheries Experimental Station of Nagasaki University No. 28

(2)

vertical spawning room at the end of the nest. Finally the spawning nest was formed as a YL shaped burrow in mud at about 30 cm depth. Both the bottom room and the spawning room were larger than the vertical burrow in diameter.

  The eggs were deposited in rather dense one layer mass on the inner wall of the spawning room, but no parent fish stayed near the egg mass to guard it.

  The number of the eggs in a mass ranged from 5,216 to 8,411 in five egg masses. At low tide there was no water in the spawning nest, but a little in the bottom room, and the eggs were exposed to the air. During the spawning season,

the temperature in mud at 30 cm depth changed from 200 to 260C.

  The similarity between the nest and the spawning nest in form suggests that in the spawning season a pair of the mature fish temporarily occupy a vacant nest deserted by the former host in the cold season, and after adding the bottom room and the spawning room they utilize the modified nest for the spawning, but soon detract the spawning nest after spawning..

  Three individuals of the fish, being about 7 cm in total length, were kept in each thin aquarium fulled with soft mud from the habitat and they formed L or Y shaped nests in mud at about 30 cm depth in nine to ten days.

し  が  き

 トビハゼ類は,ハゼ亜目Gobiinaに属する小型の魚で,水陸両界で生活するという特異 な習性をもっていることから,人目を引き,これまでにも,それらについての研究は多い。

トビハゼ類は,アフリカ東岸,インド,東南アジア各地,台湾,中国,日本,朝鮮,オー ストラリア,ポリネシヤの各地の,温帯から熱帯域にかけて広く分布していることが知ら れているが,欧米には産しないため,これらの生態に関する従来の研究は,欧米の研究者 が,上記の産地へ出張し,滞在中に行なったものであり,したがって,断片的な研究とい

ってよいものが多い。

 九州西岸に位置する有明海は,特異な海産生物相を示し,日本では,温海だけに産する いくつかの特産魚がいることが知られているが1),同海奥縞の岸沿いの水域には,広く,

トビハゼおよびムツゴロウを多産する。

 筆者は,かねて,この特異な生活様式を示すトビハゼの生態,生活史の研究を行ないた いと考え,これまでにも,機会あるたびに断片的な調査,研究を続けてきたが,1970年よ り,長崎県諌早市本明川川口を研究水域に選んで仕事を始めた。 この水域には,トビハゼ が多数すんでいること,当水産学部から自動車でわずかに40分足らずの近距離にあること,

研究地のすぐ近くまで自動車その他の乗物で行けることから,研究用機材および採取した 研究材料の運搬に便利なこと, しかも,市の郊外にあるために,人家から離れており,調 査に当って,一般の人の妨害を受けることが少ないこと,研究水域に隣接して,本明川に かかっている不知火橋の上からの観察が,研究上はなはだ便利なことなど,野外調査を長 期間にわたって,くり返し行なわれなければならないこの種の研究には,この水域は,研 究上の最適地であると考えられた。

 本研究に当っては,終止,本学部学生小仲貴雄君に御助力を御願いした。 また,諌早市

(3)

に住む漁業者,永尾保氏からは,野外調査に当って有益な助言をいただいた。 さらに,佐 賀県養殖試験場および福岡県有明水産試験場の方々には,いろいろと御協力をいただいた。

この機会に,これらの方々に対して厚く御礼を申し上げる。

トビハゼについて

 トビハビ類の分類は,まだ確立されたとはいえないが,前述の分布地の各所から合せて 10種類ちかくが報告されている。筆者はJordan and Suyder2),およびTomiyama3)に 従って,有明海産トビハゼの種名を.PeioPhthalmus cantonensis(OSBECK)とした。 日 本では,トビハゼは,東京以西の太平洋岸各地,瀬戸内海, 日本海側では北は福岡県北岸

(筆者が確認)まで分布することが知られている。

 トビハゼの生活をみると,干潮時には,干潟の泥面上でさかんに動き回っているが,人 が近づくと,すぐに近くの泥中に造られた七道の中に逃げこむことが多い。 このことから

も分るように,トビハゼの生活は,この泥中に造られた孔道,すなはち,生息孔(以下こ れを巣と呼ぶ)と深い関連をもっていることが分るが,産卵期には,この巣の中に卵を産 み付けることが知られている(以下,この巣を特に,産卵巣と呼ぶ)。ここでは,これらの 巣を中心にしてみたトビハゼの生態について述べる。

研究水域とその環境

 野外での研究は,1970年6,月から1971年12月の間に行なった。

 研究を行なった水域は,主として,前述の長崎県諌早市を貫流する本明川が,有明海西 部の一枝湾である諌早湾(浅水海)に注ぐ川口に近い所にかかっている不知火橋のすぐ上 流に当る左岸域である(Fig.1, A, B)。この付近における本明川の川幅は,約150mで,

その両岸には護岸用の石垣が続き,左岸では,径30〜40cmの石が, この石垣沿いに3 mほどの幅で礎石として低く積まれており,この礎石帯から川の中心部へ向って,川底に は,素足で歩くと膝のあたりまで埋まる軟泥が広がっている。 この軟泥底は,大潮の干潮 時には,川岸より約70mの幅をもって乾出し,川の中央部にわずかに濡筋を残すだけと なるが,満潮時には,川岸近くまで水におおわれて,泥底は完全に水中に没してしまう。

一方,小潮時には,干潮時に乾出する泥底の幅は50mほどであり,満潮時にも,この泥 底は完全に水没することはなく,岸沿いに20皿ほどの幅で乾出部を残す。このような状 況にあるので, この水域は,潮のキ満,気温,降雨などの変化の影響を強く受けやすい。

降雨量が少なく,北西の季節風が卓越する冬期には,岸沿いの干潟の凸面が乾燥して,泥 面にひび割れが見られることがあり,また,日照の強い夏期には,干潟面の各所にみられ

る浅く,小さな潮溜り内の水温が上昇して35℃を越えることもしばしぼ観測した。

 1971年2,月から1971年12.月までの問に,毎月,大体,大潮時の昼間干潮時に研究水域で 測った気温および泥底表層部の温度をTable 1に示した。なお,この泥中の温度測定には,

曲管地中温度計を用いた(Plate I:Fig.1)。

(4)

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Ariake Sound

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Fig. 1. Map of research areas.

..OPQ..XA   B Research areas in Ar iake Sound, Kyushu

: mouth area of the Honmyo River, lsahaya City, Nagasaki. Pref.

: mouth area of the Hama River, Kashima City, Saga Pref..

: mouth area of the Chikugo River, Yanagawa City, FukUoka Pref.

Research area near the mouth of the Honmyo River

: research point

(5)

Table 1. Seasonal change of temperature in the habitat of the          mud skipper, P. cantonensis.

ONb盾r№秩f Time, Date of obser. weather ft..gOmM.pcOeil gttgssll eSgOf Temper. in mud in OC   depth in cm

10 20 30

1

234567891011129﹂45111⊥

     Feb.

     1971

1:30p.m. Feb.

O:40p.m. Mar.

2:00p.m. Mar.

4:30p.m. Mar.

11:00 a.m. Apr.

3:00p.m. May 1:00 p.m, June

  一 July

3:00p.m. Aug.

11:00 a.m. Sept.

1:00 p.m. Oct.

3:00 p,m. Nov.

O:OO p.m. Nov.

1:30p.m. Dec.

5 fine

454706406902222221222 488 11⊥

fine fine fine fine fine fine fine fine fine fine slightly cloudy

fine fine fine

12.5 12.0 17.0 17.5 22.5 28.5 29.0 29.5 33.5 22.5 22.3

24.5 18.2 19.0

4

4345687888888Ωり

2.2一 4.4 5.5一 5.2 5.0一 5.6

10.1−10.5 9.1一 9.5 8.5一 9.5 11.0−11.2 9.8−11.1 8.7一 9.5 15.2−17.6 11.0−12.0 13.4−15.0 13.6−14.5 22.8−28.2 20.4−22.2 23.1−25.6 22.7−23.2 27.4−28.0 26.0−27.0 27.6−33.4 25.7−27.6 19.8−21.6 20.5−21.8 18.2−18.8 17.7−18.2

17.3−19.0 16.0−17.2 13.0−13.8 13.0−14.2 10.0−12.3 8.5−10.4

9.2一 9.4

8.9一 9.5 10.3−10.5 14.0−14.5 19.7−20.7 22.1−22.8 25.0−26.3 25.7−26.3 22.6−23,4 18.8−19.5

16.9−17.6

14 ,5一 15 .2

9.0−10.4

* The observations of the atomospheric temperature were carried out about 70 cm  height from the bottom at low tide.

** The number of the observatory stations where the temperature in the mud  observed. The stations were selected on a line at right angles with the river   side at intervals of 1, 5, 10, 20, 30, 40, 50 and 60 meters from the river side

巣  の  調  査  方  法

 巣の調査はすべて,潮が引き,トビハゼの生息場の干潟泥面が空中に露出した時に行な

った。

 研究水域の干潟泥面には,カニ類をはじめとする,そこにすむ各種の動物が泥中につく っている生息孔の入口(以下,これを穴と呼ぶ)が多数みられるが,筆者は,まず,川岸 から,肉眼により, または,双眼鏡を用い.て観察し,それらの穴のうちからトビハゼが さかんに出入する穴を捜して,それをトビハゼの巣とし,泥面におけるその穴の形状を調 べたのち,穴から出て泥中を下っている孔道に沿って,木製の鍬を用いて泥を少しつつ掘 り起こしてゆき,一道の状態,孔道内のトビハゼの有無などを調べ,孔道内にトビハゼが 留っているものをその巣とした。この作業の繰り返しによって,干潟面におけるトビハゼ の穴の特微をつかむことができた。なお,トビハゼの産卵期には,巣の形状の調査のほか に,巣内の卵の有無,その付着状態などを調べ,巣内に卵がみられたものだけを産卵巣と した。 さらに,巣の形状を正確に知るため,しばしば,水に溶かして軟らかくした焼石膏 を巣内に流し込み,そこで固めたのちに掘り出し,それによって,巣の各部の測定を行な

った。

(6)

産卵巣について

 トビハゼの産卵巣については,内田4・5)が, さきに福岡県柳川市地先の有明海の干潟で 調べたものがあり,また,浅野6)は,南洋パラオ島で観察したトビハゼ類の一種.Perio−

Phthalmus sp.の産卵巣について報告している。

 本明川川口で,産卵巣がみられるのは, 5月下旬から8月上旬までの間であり,6Eか ら7月の間にとくに多かった。 産卵巣は,研究水域の干潟一面にみられ,特定の狭い区域 に集中するような傾向は認められなかったが, このことは,トビハゼがこの水域の干潟面 に一面に散らばって活動しているのと一致する。

 後述の福岡県筑後川川口および佐賀県浜川川口における調査を含めて,観察した産卵巣 約60例によると,産卵巣は,その形状によって2大別できる。第1の型は,泥面にみられ

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Fig. 2. Diagrammatic vertical section view of the nest of the mud skipper formed in the mud of intertidal flat.

A: L shaped spawning nest B : YL shaped spawning nest

C : Y shaped nest off the spawning season  a : diameter of the nest−opening

 b : distance between the two openings of 一the nest  c : depth of the nest

 d : depth of the joint of the two nest burrows  e : depth of the spawning room

 f: diameter of the spawning room  g : diameter of the bottom room

 h :  distance between the burrow and the spawning room

The small letters in the figures correspond to those in Table 2 and Table 3.

(7)

る1つの穴から出た血道が,ほぼ垂直に約30cmほど泥中を下ったところで底部をなし,

そこから水平に10cmほど横に延びて底部室となり,さらに上方に向って10 cmあまり のぼったところで末端が閉じてL字型をなしたものである(Fig.2, A)。第2の型は,泥 面にある2つの穴から,それぞれ1本つつ出た孔道が,泥中をななめに約10cm下った ところで互いに連絡して1本の孔道となったのちに,さらに,ほぼ垂直に20cmほど下っ て底部をなし,その後は,前記の:L型同様,横にのび,さらに上方に曲ったところで終り,

YL型をなすものである(Fig.2, B)。調査例約60のうち,8割まではYL型であり,

これがトビハゼの産卵巣を代表する型であるといえる。

 二面に見られる穴は,:L型,YL型ともに,径約2cmの円形ないし楕円形をなしてい る。この穴の周囲の泥表面には,切口の長径が1cmあまりの楕円体をした小さな泥粒が,

高さ1〜3cmをなして堆積しており,特徴的な形を示す。なお,この小論粒は,穴の周 囲だけでなく,穴を中心にして,半径10〜20cmの範囲に散らばっている例もあった

(Plate I:Fig.2)。 Y:L型の産卵巣では,泥田における2つの穴の間隔は巣によってち がい,10〜15cmであった(Table 2)。

 此面の穴から出て泥中を下る孔道は,その切口の径が1.5〜2cmの円形ないしは楕円 形をなし,底部室では広くなっており,干潟面が乾出した時に掘り起こしてみると,その 室内には,泥水が浅くたまっている例が多く,1例では,この底部室にたまった泥水の中

Table 2. Measurements of the spawning nests of the mud skipper,

P. cantonensis.

Nest Locality Date of No. of obser. obser.

NestType a   Measurement (cm)

b c def g h

1

2︵64567890  1−←21⊥可⊥

River

Honmyo

 do.

 do.

 do.

 do.

 do.

River Chikgo

 do.

 do.

River

Hama

 do.

 do.

June 7,

1971  do,

June 24  do.

July 10  do.

June 16

 do.

 do.

June 17

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L

L覧皿孔覧LLLLYY LLYY

2.0

  1.5

1.3−1.5 1.0−1.5 1.5−2.0

  2.0

1.5−3.0

2.0−3.5 2.0−3.0   2.0

14.5 15.5 12.5 10

21

005533333332274222

1.5 10 28 3.0 11 21

9000 1⊥−←−⊥

8 6−8 3.5

Qゾ88qVQV只︶﹇一一一一一7・ワ67︒67・﹄4弓3畷 9臼QOQU  299一1098 一6刃  6435  一  2QV90  1    5PO54nδり0344

12 2−3 6 一

・10  2 6−8 4

abCdefgh diameter of the nest opening

distance between the nest openings depth of the nest

depth of the joint of the burrows depth of the spawning room diameter of the spawning room diameter of the bottom room

distance between the burrow and the spawning room

Each small letter in the table corresponds to that of Fig. 1, A, B,

(8)

に,多数のふ化直後と思われる生きた仔魚が見られた。

 上方に曲ったのち,盲嚢状になっている産卵巣の後端部は,YL, L両型ともに,高さ は10cmあまりで,その内径は約3cmで,前述の垂直孔道と比べて広くなっており,

その内壁は黄褐色をして,なめらかであり,この内壁の全面にわたって,受精卵が1層に,

密に産みつけられていた。すなわち,この部分は,産卵巣のうち,特に,産卵室と呼ばれ る部分である。泥表面が乾出したときに,産卵巣を掘り起こしてみると,この産卵室内に は水がなく,卵は室内の空気中に露出している例がほとんどであった。 1つの産卵巣内に 見られた卵の数は,5例について,5,216,5,378,5,478,5,702,8,411であり,同じ産 卵巣から得た各卵の卵発生の段階は,ほぼ同じ状態にあった。 また,産卵期の末期に当る

7月下旬から8月上旬における調査では,産卵室内に産み付けられている卵の一部,また は全部がへい死して,白くなっている例が多かった。

 本明川川口で,トビハゼの産卵巣がつくられていた干潟の,湖面から30cmまでの深さ の泥中温度の季節的な変化はTable 1に示したが,これより温度変化の幅は,気温と比べ て,泥中温度ではかなり小さいことが分る。産卵期における泥中温度はほぼ20〜26℃であ

った◎

 産卵期のころ,干潟の泥面上にいるトビハゼに近づくと,すぐに付近にある穴の中に逃 げ込むが,調査した産卵巣約60例のうち,産卵巣内にトビハゼの成魚がいた例は,わずか に6例にすぎず,そのいずれの場合にも, 1つの産卵巣内には1尾のトビハゼが見られた が,産卵巣を掘り起こしてゆくと,すぐに巣から飛び出し,卵のそばに留るような習性は 全然みられなかった。 この6尾のトビハゼは,雄が5尾,雌が1尾であった。なお,1例 だけ,産卵直前と思われる腹の著しくふくれた雌と雄の1対が,産卵巣型をした巣の中に 留っているのを観察した。浅野6)は,パラオ動産のトビハゼ属の一Pt PerioPhthalmus sp.

は,産卵巣内に雄親魚が留って卵を保護するとしているが,上記の例からみると,有明海 のトビハゼでは,両親のハゼは,産卵室内で産卵をすましたのち,産卵巣を去り,親様が 産卵室内に留まって卵がふ化するまでそれを守るという習性はないと考えた方がよいよう である。

 内田4・5)がさきに福岡県柳川市沖の端地先の有明海で調べたところによると, トビハゼ の産卵巣は,泥中を斜めに下る直線型の孔道であり,その途中にやや大きくなった空室,

すなわち,産卵室があるとしており, この産卵巣の形状は,筆者が本明川川口で調べた 前述の産卵巣の形状と違っているので,同じ有明海内でも,生息場の環境条件によって,

産卵巣の形状に違いが現われるのではないかと考え,1971年6月16日に福岡県柳川市筑後 川川口の左岸干潟で,同年6月17日には佐賀県鹿島市浜川川口左岸で,それぞれ産卵巣の.

調査を行なった。筑後川川口の干潟の泥は本明川川口のそれと比べると,より硬く,そこに すむトビハゼの個体数はかなり少なく,浜川川口の泥は本明川より軟かく,個体数はやや 少ない状態であったが,そこで見られた産卵巣(筑後川で23例,浜川で20例)は本明川 のそれと同様に,YL型ないしは:L型であり, Y:L型が大部分を占めており,巣の規模も,

本明川のそれと大差がなかった。 これら有明海の3か所の産卵巣の各部についての測定値 を,12例についてTable 2に示した。なお,浅野6)が報告しているパラオ島産のトビハゼ 類の一種.PerioPhthalmus sp.の産卵巣の形状は,有明海産トビハゼのL型の産卵巣に似 ている。

(9)

      巣および営巣行動

 巣について:5,月から8,月にわたるトビハゼの産卵期にみられる巣,すなわち、,産卵巣 の形状は前述の通りであるが,産卵期以外の時期にみられる巣の形は,これとかなり異っ ていた。

 すでにトビハゼの営巣がみられた1970年10月下旬の調査によると,巣は,産卵巣と同様 に,干潟の一帯に広く分布していた。泥面における,巣の穴の数は,調査した30旧例の巣 のうちの9割以上が2個であり,残りは3個口,前述の:L型の産卵巣でみられるように,

穴の数が1個という例はなかった。 これからみると,2個の穴をもったのが,巣の標準型 といえる。穴の大きさは,径1〜3cmで,円形ないしは楕円形をしていた。穴の周囲に は,産卵巣の場合と同様に,小泥粒の堆積がみられたが,その高さは,穴によって,ほと んど堆積のないものから,高さ5cmに及ぶものまであったが,一般に,この泥の堆積は 産卵巣のそれと比べると,形がはっきりして,目立っていた。 しかし,産卵巣の穴でみら れたように,』穴より離れたところまで泥粒がみられる例はごく少数であった(Plate I:

Fig.6)。 2つの穴からは,それぞれ内径2cmほどの孔道が出て,泥中を斜めに下り,

10cmほどの深さのところで互いに連結したのち,1本の六道が,さらに,ほぼ垂直に下 り,泥面から30cmほどの深さのところで行きづまっていて,巣の形はY型をなしてい る(Plate I:Fig.7)。1970年10fi 26,31日の両日に調べた巣のうちから6例を選んで,そ の各部の測定値をTable 3に示した。なお,小川および小川7)の両氏も,愛知県半田市阿 久比川下流域で,Y字型をしたトビハゼの巣を観察している。

 干潟上にトビハゼが見られない寒冷期の197ユ年2〜3月に調査した90例ほどの巣では,

巣内には必ず,孔道の結合部付近にトビハゼ1尾がひそんでいた。 このトビハゼには,温

Table 3. Measurements of the nests of the mud skipper,

P. cantonensis.

Nest

No.

obser.

Date Nest

Type a

Measurements in cm

b     c     d ●−

1

234567890        1

Oct. 26 1970

 !1  !!

 !1  !1 0ct. 31  /1  11  1!

 11

Y

〃〃〃〃〃〃〃〃〃

2

  2

1.5−2 1.5−2 1.5−2

  2

1.5−2.5

  2

1,5−2.5

  2

10

007004001211111111

26

032550556323334342

10

10.5 10

9.5 9.5 9 10 9 10 9

3−5

432422020一﹁一一一一300n乙ームー

a : diameter of the nest opening b : distance between the nest openings c : depth of the nest

d : depth of the joint of the burrows i : height of the turret around each opening

  The measurements were carried out in the mouth of the Honmyo River, lsahaya City, Nagasaki Pref. Each small letter in table corresponds to that of Fig. 2, C.

(10)

暖期におけるような活発な動きがみられず,静止していて,容易に手づかみすることがで きた。 この巣内に必ずトビハゼがいたことは,前述の産卵巣では,大部分の例で巣内にト ビハゼが見られなかった事と違っている。巣内から採取したトビハゼは,体長28〜70mm

(モード60一・70mm)であり,このうちの体長28 mmの最小個体がひそんでいた巣は,

Y字型ではあったが,その深さは10cmあまりで,巣の各部の規模は小さく,また穴の周 囲には泥粒の堆積はみられなかった。

 本明川川口で観察したトビハゼの巣の形状は,アフリカ東岸で, さきにStebbins and Kalk8),・およびMacnae and Kalkg)がPeriophthalmus 80δ7伽%謎の巣について観察し ているもの,およびMacnaelo)が.P. kaloloeeの巣についてみているものと類似点が多い。

 野外における営巣行動:トビハゼ類の営巣行動については,すでに,平坂11),浅野6)な どの報告があるが,筆者が1970年11.月5日に,本明川川口の干潟で観察したところによる と,すでに巣の中に留まっているトビハゼは,巣内から泥を口にふくんで穴のところまで きて吐き出し,穴の周囲に泥粒を積み重ねて行く。 この浅知は,トビハゼが巣内で馬道を 掘り下げて行くためにできたものだと考えられる。 トビハゼは,2つの穴の両方へ出てき て,泥粒を吐き出すが,その回数は,両方の穴に対して均等ではなく, どちらか一以下穴 へより多く出てくる。トビハゼのこの営巣行動では,潜孔,泥粒の運搬,休止の行動部分 が,繰り返し行なわれる。すなわち,頭部から巣内へ入っていったトビハゼは,しばらく すると,その口に泥をふくんで頭部から穴のところまではい上ってきて,泥を小泥粒とし て吐き出して穴のまわりに置き,その後,頭を穴から外に出したままで数十秒間じっと休 んだのち,再び,頭部から巣のなかに入って行く。 この行動の繰り返しによって,1時間 あまりの観察時間中に,トビハゼは1つの穴のまわりに,高さ約1cmの泥粒の堆積をつ くった。 なお,巣の穴のところで休止中に,ほかのトビハゼが巣に近づくと,トビハゼは 穴から体をのり出して背鰭を立て,威嚇の姿勢を示すが,それでもなお侵入個体が近づく

と,穴から出て攻撃して追い払ってしまう。

 水槽内における営巣行動:トビハゼの営巣行動をより詳しく知るために,1971年4〜5 月に,本明川川口で採集したトビハゼを生かしたままで長崎市文教町にある本学部の実験 室 まで運び,そこに用意しておいた観察用水槽で飼って,営巣行動を観察した。 この観察 に用いた水槽は,厚さ3mmの透明ビニール板を用いて自作したもので,高さ40cm,幅 50cmの2枚の板を,3cmの間隔をおいて合せた,いわゆるMacGinitie12)のlimorium 型の薄いものであり,これを2個用意し,これにトビハゼの採集地から運んできた軟泥を ほぼ一杯になるように詰め,時々,それに水を注いで泥が乾燥するのを防ぎながら,1つ の水槽に1尾のトビハゼを入れて飼育した。 この薄型の水槽では,泥中にもく・つたトビハ ゼの行動を外部からよく観察できた。

 第1回目の実験では,1971年4月20日に採集したトビハゼ(全長70mm,性別不明)を,

同日,水槽に収容したところ,3日後には巣をつくり始めた。トビハゼは,まず頭部を泥表 面につつ込んでくぼみを造ったのち, このくぼみの部分の泥を口でくわえ出して孔道をつ

くり,泥中をななめに掘り下げて行き,深さ10cmあまりに達したところで,その縁道の

*Tomiyama3)は, P. s・brinusとP. kαZ・1・をトビハゼP. cαnt・nensisと同じ種類であるとして  いる。

(11)

右上方へ向って,もう1本の弓道を掘り始める。 この第2番目の孔道は,ななめ上方にの び,泥表面に達して第2の穴となる。 このあと,この2つの孔道の分岐点から,さらに1 本の副道を,ほぼ垂直に掘り下げ,泥面から約30cmに達したところで孔道は終る。でき あがった巣の形は,前述の野外における巣と同様に,Y字型をしているが,野外のものと 比べて,その規模はやや小さく感じられた。なお,この営巣作業に要した日数は約10日間 であった。 トビハゼは,泥中に孔道を掘るときは,口で泥を削り取り,それを口腔内にふ くんで泥表面まで出てきて,小郡粒としてそこに一面に吐き散らしていたが,巣ができあ がったのちには,巣の最下部に留まっていることが多かった。なお,この観察期間中,時 々,餌として生きたイトミミズの塊りを泥表面において与えたところ, トビハゼは巣から 出てきて,それをよく食べていた。

 第2,3回目の実験は,5,月2日に採集したトビハゼ2尾(いずれも,全長約70mm,

性別不明)を用い,2つの水槽で,同時に行なった。 この時の水槽内でのトビハゼの営巣 行動は,上述の第1回目のそれと大差がなかったが,できあがった巣の形は,第2,第3 回ともに,泥表面に1つの穴しかなく,巣の底部は横にのび, さらに後端部がわずかに上 方へ曲っており,前述の,野外において観察した産卵巣のうち,:L型に近いものであった。

 なお,これらの巣の完成までに要した日数は,第2回目で約10日間,第3回目で約9日 間であり,第1回目のそれと大差がなかった。

トビハゼの生態の季節変化と巣との関係

 1971年春から秋にかけての,本明川川口における観察によると,干潟面にトビハゼが姿 をみせ始めるのは3月上旬であり,逆に,姿がみられなくなるのは11月中旬であった。こ れからみると,トビハゼの行動は,気温の変化によって,強く影響を受けているのが分る

(Table 1)。また,1971年3月5日(気温12.0℃)には,すでに,干潟面にはかなりの数 のトビハゼがみられたが, より気温が上昇した3月24日 (気温17.0℃)には,トビハゼ はほとんどみられなかった。 この日には,川岸沿いの干潟泥面が乾燥し,内面には広く亀 裂がみられたが,これからみると,干潟泥流の乾湿状態も,トビハゼの活動に影響を与え る1つの要因のようである。

 周年にわたる野外観察によると,トビハゼの生態は季節によって,大きく2つに分けら れる。その第1は,冬の寒冷期を中心としてその前後にわたる11月中旬から3月上旬まで の休止期であり,第2は,5,月から8月にわたる産卵期を中心とした,3.月中旬から11月 上旬にまたがる温暖な季節の活動期である。このトビハゼの休止期は,低緯度地方にゆく に従って短くなり,その巣の利用状態などを含めた生態も,かなり違ってくるであろうが,

本明川川口においては,休止期のトビハゼは,潮の干満によって泥路が水中に没したり,

空中に乾出したりすることにかかわりなく,常に,泥中に造られた巣の中に留まっていて,

その行動も鈍く,餌も食べていない*。この時期には,巣内には1尾のトビハゼがおり,巣 に対する占有性は強い。

 小川および小川7)も,半田市阿久比川下流にすむトビハゼが寒冷期にこれと同様な生態 を示すことを報告している。

*トビハビの捕食生態については,後日,報告する予定である。

(12)

一 方,活 動 期 に お け る トビハ ゼ は,干 潮 時 に は干 潟 面 で さか ん に 動 き回 り,餌 を と って い るが,潮 が満 ち て きて,干 潟 面 が水 で お お わ れ て くる と,水 に追 われ る か の よ うに,し だ い に 川 岸 の方 へ 退 き,水 際 で 尾 部 を水 中 に つ け た ま ま,川 岸 の礎 石 の上 に 吸 着 して 静止 して お り,捕 食 行 動 もほ とん ど行 なわ な い。 しか し,潮 が 引 い て干 潟 面 が現 われ て く る と, しだ い に 岸 を 離 れ て,泥 面 一 帯 に 広 が っ てゆ き,活 動 を 始 め る とい う,潮 の 干 満 に 従 っ て の二 重 生 活 を 送 って お り,ま た,前 述 の よ うに産 卵 期 に な る と,泥 中 に 造 られ た 産 卵 巣 内 に は,卵 が 産 み 付 け られ て い るが,一 般 に,巣 に対 す る占有 性 は な くな った状 態 に あ る と 言 え る。 また,巣 と産 卵 巣 と の形 状 が よ く似 て い る こ とか ら考 え る と,産 卵巣 は,ト ビハ ゼ が 休 止 期 の巣 と して 造 っ て 占有 して い た 孔 道 を 活 動 期 に 入 って か ら放 棄 して,空 い た ま まに な っ てい た も の を産 卵親 魚 が 一時 的 に 占 有 し,そ れ に 産 卵 室 を 増 設 して利 用 した もの で は な い か と筆 者 は考 え て い る が,こ れ らに つ い て の確 認 は,今 後 の 問題 と して 残 って い る。

な お,上 記 の トビハ ゼ の季 節 的 な 生 態 変 化 は,気 温 の 上 昇,あ るい は 下 降 に 従 っ て,秋 季 の 営 巣 と春 季 の 巣 の放 棄 とい う行 動 を交 え なが ら徐 々 に進 ん で行 く もの で あ る こ とは, 干 潟 面 で み られ る トビハ ゼの 数 の 変 化 を 追 う ことに よっ て知 られ るが,こ の トビハ ゼ の個 体 群 に み られ る活 動 の 季 節 変 化 の くわ しい 解 明 も,今 後 に残 され た 問題 で あ る。

1970年6月 か ら1971年12月 ま で の 間 に,長 崎 県諌 早 市 郊 外 で,有 明海 の一 枝 湾 で あ る諌 早 湾 に 注 い で い る本 明川 川 口に お い て,ト ビハ ゼの 生 息 孔(巣)を 中 心 と した 生 態 に つ い

て研 究 を 行 な った 。

トビハ ゼ の 生 態 は 季 節 に よ って 大 き く変 わ り,そ れ は2大 別 され る。 そ の第1は,冬 寒 冷 期 を 中心 と した,11月 中 旬 か ら3月 上 旬 に わ た る休 止 期 で あ り,第2は3月 中 旬 か ら 11月 上 旬 ま で の 温 暖 な 季 節 に 当 る活 動 期 で あ って,こ の うち5月 下 旬 か ら8月 上 旬 まで は, そ の産 卵期 に 当 って い る。

休 止 期 に お け る トビハ ゼ は,干 潟 の 泥 底 が 潮 の 干 満 に よ って,水 没 ま た は乾 出す る こ と に か か わ りな く,泥 の表 層 部 に つ く られ た 巣 の 中 に と ど ま り,静 止 して い て,餌 も と らな い 。 こ の巣 の 中 に は,ト ビハ ゼが1尾づ つ 留 ま って お り,そ の巣 に 対 す る 占有 性 は強 い。

調 査 した100余 りの巣 の うち のほ と ん どの例 で,巣 は泥 表 面 に,互 い に15cmほ ど離 れ,口 径 が 約2cmの 円形 を した2つ の穴 を持 ち,そ れ か ら,ほ ぼ 同 大 の 孔 道 が1本づ つ 出 て,泥 中 を な な め に 下 り,深 さ10cmあ ま りの と ころ で 互 い に 連 結 し,さ らに,そ こか ら1本 の 孔 道 が ほ ぼ 垂 直 に下 っ て行 き,30cmほ どの深 さ の と ころ で終 っ て お り,巣 はY字 型 の 孔 道 を な し,ト ビハ ゼ は,そ の 孔 道 の結 合 部 付 近 に 留 ま っ てい た 。

一 方,活 動 期 に おけ る トビハ ゼは,干 潮 時 に は,乾 出 した 干潟 面 上 で盛 ん に 動 き回 って 餌 を 取 っ て い るが,潮 が 満 ち て き て,泥 面 が水 で お お わ れ て くる と,川 岸 の水 ぎわ ま で 退 き,そ こで 休 止 して,餌 も取 らな くな る とい う,潮 の干 満 に従 った 二 重 生 活 を繰 り返 して お り,泥 中 の 巣 に 対 す る占 有 性 は 示 さな い よ うで あ るが,産 卵 期 に は,泥 中 の巣(産 卵 巣) の中 に は卵 を産 み つ け て い る。 この 産 卵巣 は,調 査 した60例 あ ま りに つ い てみ る と,大 部 分 の も の で は,そ の上 部 は,前 述 の巣 と同様 に,Y型 を した孔 道 よ りな るが,そ の 底 部 で は 横 に の び て 底 部 室 を な し,さ らに 上方 に 曲 った 部 分(産 卵 室)で 終 っ て お り,巣 の全 体 は

YL型 に な って い た 。 卵群 は産 卵 室 の 内 壁 に,1層 を な して 密 に 産 み つ け られ て い た が,

(13)

産 卵 巣 内 に は 親 魚 は お らず,親 魚 の卵 保 護 の 習 性 は み られ な か った 。

以 上 述 べ た,休 止 期 にみ られ る トビハ ゼ の巣 と,産 卵巣 との形 お よび 規 模 の 類 似 性 か ら み る と,ト ビハ ゼ は,産 卵期 に な る と,空 室 と な った 巣 を一 時 的 に 占有 し,そ れ に 産 卵 室 を 増 設 し,産 卵 巣 と して 利 用 す る こ とが 考 え られ る。

な お,天 然 の 生 息 場,お よび,水 槽 内 で トビハ ゼ の営 巣 習 性 に つ い て 観 察 した が,ト ハ ゼ は 口で泥 を 掘 り,そ の泥を 口にふ くんで泥表 面 まで運び上げて孔を掘 りすすみ,水 槽 内 で は9〜10日 間 で巣 を つ く りあ げ た 。

1)内 田 恵 太 郎,塚 原 博:日 本 生 物 地 理 会 報,16‑19,292‑302(1955)

2) Jordan, D. S. , J. 0. Snyder : Proc. U. S. Nat. Mus., 24, 33-132 (1901) 3) Tomiynma, I. : Japan. J. Zool., 7, 37-112 (1936)

4)内 田 恵 太 郎:科 学,1,226‑227(1931) 5)内 田 恵 太 郎:日 本 学 術 協 報,7,109‑117(1932) 6)浅 野 長 雄:生 態 学 研,2,137・139(1936)

7)小 川 雅 康,小 川 チ ヨ:半 田 市 誌 資 料 編II,自 然 篇,3・29,14figs.,半 田 市 誌 編 さ ん 委 員 会 (1969)

8) Stebbins, R. C., M. Kalk : Copeia, 1961 (1), 18-27 (1961) 9) Macnae, W., M. Kalk : J. Ecol., 50, 19-34 (1962) 10) Macnae, W. : Advance Mar. Biol., 6, 73-207 (1968)

11)平 坂 恭 介:動 物 雑,43,716(1931)

12) MacGinitie , G. H. : Amer. Midl. Nat. , 21 , 489-505 (1939)

(14)

il擁繋 電嚢鐙・ぎ寧沼縄諮訂藍寛野︐煤塗ず意奪多翼郵ひ弾置目貢㌔亭ず 鋒国譲 鱒畿離蜘 汽覧響轟登︑㌣讐?r僑器事彰爪︑卜ρ態削15ご ゑ七り少ジ 昏.年︑寧こぐポ喧尽≡翁.㍉︑瞬ら曾 h∵榊雌.  ハ 君℃・ ウ再紺 .

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雛馨〜

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耀、

,簸・

幽晦

Fig. 1 :

Fig. 2 :

Fig. 3 :

Fig. 4 :

Fig. 5 :

Fig. 6 :

Fig. 7

5 ,tgeJ.ei」.v・

       PLATE I       Explanation of Figures

The tidal mud flat in the research point near the mouth of the Honmyo River, lsahaya City, Nagasaki Pref., at low tide

Opening of the spawning nest of the mud sklpper, Perio.p玩ゐαlmusσα励onensis on the tidal mud flat

O : opening

Vertical section of YL shaped spawning nest in mud

O : openings, T : burrow, B : bottom room, S : spawning room Spawning and bottom room of YL shaped spawning nest

T : burrow, B : bottom room, S: spawning room where an egg mass deposited

The egg mass deposited to the inner mud wall of the spawning room Whity eggs are dead ones.

epenings of Y shaped nest on the tidal mud flat

O : opening provided with the turrets of mud pellets around it observed in the cold season

Vertical section of Y shaped nest casted by exsiccated calcium sulfate,

in the cold season O : opening, T : burrow

(15)

1 上から 9    ・高凾唐撃唐? mysids

下から 6 Waite1) WAITE 1)

5 上から 15 ャさし・。 ……ャさい。2)

14 上から 1 juvenile juveniles

17 〃  17 roof roofing

20 下から 10 roof roofing

31 〃  18 末尾にwasを加える。

〃  16 末尾に・を加える。

40 〃  11 room roorns

42 上から 9 pregnacy pregnancy 51 〃   7 oceαπCωS     .nCθα観0肪5

53 欄 外上 加・乃匠螂 .      ●

P(聖)o期。ωs

54 下から 5 c.んeZg c.ん8ZIgo

欄.外下 ・      ●

m(塑。π協。5

.乱 .ノ塑。πLCω5

60 下から 15 .4認erピα .4ωre臨

〃  13

61 上から 5 2,000.30 2000.30

73 欄 外上 高魔 _しら一ヌ麗

128 下から 1 究5 跣お

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