杉浦 郁子
SUGIURA Ikuko
・生年等… 1969 年 7 月 11 日生 ・専攻…社会学、とくにジェンダー/セクシュアリティ研究 ・最終学歴…中央大学大学院文学研究科博士後期課程社会学専攻単位取得退学 ・学位…修士(社会学) 【教育活動】 ・ 2012 年 4 月、和光大学現代人間学部現代社会学科に社会学担当の准教授として着任、現在に至る 現代社会学科において、主として社会学、ジェンダー/セクシュアリティの諸問題を取り上げる講義を担当 している。現代社会学科の必修科目である「社会学入門B」、1 年生向けの「プロゼミ」、3, 4 年生向けの「現 代社会学演習」および卒論指導を担当。学科の専門科目として、これまでに「現代社会とジェンダーA」「セ クシュアリティの諸問題B」「ジェンダーとメディア」「現代の家族」を担当。ジェンダーやセクシュアリティ の視点から現代日本の社会現象を分析し、現状の問題点について考察する講義を行っている。 共通教養科目においては「性とジェンダーA」というオムニバス授業のコーディネーターを担当。和光大学 で学べる諸領域のジェンダーに関するトピックを提示することを通して、ジェンダー論の基礎と現在を概観す る内容である。 そのほかに、現代人間学部共通科目の「社会学B」、大学院現代社会文化論コースの「ジェンダー関係論」 を担当。 【研究活動】 関心の中心は、セクシュアル・マイノリティの社会的排除の問題であり、研究テーマは大きく2 つにわける ことができる。 1 セクシュアル・マイノリティが抱える困難と支援 1-1 セクシュアル・マイノリティの子どもたちの生活課題と支援ニーズ セクシュアル・マイノリティの多くは、幼児期から思春期にかけて同性指向や性別違和感を自覚する。しか し現在、そうした児童/生徒に適切な対応はなされておらず、いじめ、不登校、抑うつ、自傷、自殺念慮など が深刻な問題となっている。こうした現状を踏まえ、10 代から 20 代前半のセクシュアル・マイノリティがど のような生活課題を抱えており、どのような支援を必要としているのかを明らかにし、具体的な政策提言につ なげていくことを目指している。 1-2 同性間パートナーシップの法的保障 日本でも、同性カップルの法的保障の実現に向けた議論や提言が高まりを見せている。しかし、同性カップ ルの生活に予想される困難やその緊急性について、実証的なデータの集積はいまだ十分ではないとの認識に立 ち、当事者の生活実態や権利意識を聞き取るインタビューを実施。当事者ニーズの学術的な分析にもとづいて、 様々なライフスタイルに見合う制度のあり方を模索することを目指している。 2 レズビアンの活動/アイデンティティ/欲望/身体の可視化 2-1 日本のレズビアン・コミュニティの歴史記述 1970 年代以降に成立したと考えられる日本のレズビアン・コミュニティの活動を記録・分析し、可視化す るというテーマ。一般雑誌の「レズビアン」に関する記事、1970 年代以降に発行されたミニコミ誌の網羅的 な収集を実施。また、実際に活動を担った人々へのインタビューを進めている。 2-2 レズビアンの欲望/主体/身体の「不可視性」の問題化ゲイ男性と比べて、女性の同性愛的欲望/主体/身体は不可視であり、このことが同性愛女性に特有の困難 をもたらしている。レズビアンの困難のほとんどは「レズビアンである/になることの難しさ」のなかで起こ っているのであり、「レズビアンになる以前」で何が起こっているのかを掘り起こさなければ、レズビアン差 別を取り上げたことにはならない。このような問題意識にもとづいて、レズビアンの欲望/主体/身体を不可 視にするしくみやプロセスを分析することを試みている。 【国際学術交流】 特になし 【学内職務・委員】 ・2012 年 4 月~現代に至る ジェンダーフォーラム担当者 【学外活動】 ・日本社会学会、関東社会学会、日本女性学会、クィア学会会員会員 ・NPO 法人共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク常務理事 【著作・論文(及び作品)】 著作・論文… 杉浦郁子・釜野さおり・柳原良江(2008)「女性カップルの生活実態に関する調査分析――法的保障ニーズを 探るために」『日本=性研究会議会報』20(1): 30-54 杉浦郁子(2008)「日本におけるレズビアン・フェミニズムの活動――1970 年代後半の黎明期における」『ジ ェンダー研究』11: 143-170 杉浦郁子(2009)「異性愛主義のなかの女性の同性愛的欲望――それが確認されにくいのはどのようにしてか」 好井裕明編著『排除と差別の社会学』有斐閣、121-139 杉浦郁子(2010)「レズビアンの欲望/主体/排除を不可視にする社会について――現代日本におけるレズビ アン差別の特徴と現状」好井裕明編著『セクシュアリティの多様性と排除』(差別と排除の〔いま〕⑥) 明石書店、55-91
Sugiura, Ikuko, 2011, “Increasing Lesbian Visibility,” Fujimura-Fanselow, Kumiko (eds.) Transforming Japan: How Feminism and Diversity are Making a Difference, The Feminist Press: New York, 164-176 書評… 杉浦郁子(2009)「書評――飯野由里子著『レズビアンである〈わたしたち〉のストーリー』」『社会学評論』 60 (1): 181-183 杉浦郁子(2009)「『ガイドライン』『特例法』批判と『障害の社会モデル』の接合可能性――社会・医療・個 人の負担配分の考察へ向けて」(石田仁編『性同一性障害』の書評)『論叢クィア』2: 150-159 杉浦郁子(2010)「掛札悠子『「レズビアン」である、ということ』」小林多寿子編著『ライフストーリー・ガ イドブック――ひとがひとに会うために』嵯峨野書院、302-305 杉浦郁子(2010)「書評――鶴田幸恵著『性同一性障害のエスノグラフィ』」『社会学評論』61 (3): 357-359 杉浦郁子(2012)「近代日本形成期における『ロマンティック・ラブ』の受容過程を問う――『同性愛の女性 化』と『愛情の女性化』の関係」(赤枝香奈子『近代日本における女同士の親密な関係』の書評)『論叢ク ィア』5: 116-123
竹信三恵子
TAKENOBU Mieko
・生年等…1953年10月10日生、女 ・専攻…社会学 ・最終学歴…東京大学文学部社会学科卒 ・文学士(1976年3月) 【教育活動】 ・2011年3月まで、朝日新聞編集委員兼論説委員として取材活動に携わるかたわら、各地の自治体女性セ ンターのジェンダー問題の講師を務め、愛知淑徳大学、津田塾大学などで集中講義も担当。また、朝日新聞社 と中央大学・法政大学などとの連携によるジャーナリズム連続講座で労働報道について講義を担当するほか、 新聞労連の記者トレーニング講座で後輩記者たちの取材・執筆方法の指導にあたるなど、社会教育にかかわる。 ・2011年4月、和光大学現代人間学部現代社会学科に専任教授として着任。担当科目は、「現代社会と労 働AB」「インタビューの技法」「現代社会とメディア」「グローバル社会学(女性の活用)」「貧困の社会学」 「ジェンダーとメディア」などの専門科目、「現代社会学演習(ゼミ)」などの演習科目。 【研究活動】 主な研究活動のテーマは、次の通り。 非正規労働と貧困(ワーキングプア問題) ワーク・ライフ・バランス、過労死、ケア労働など生活との接点からの労働分析 女性とマスメディア 【国際学術交流】 特になし 【学内職務・委員】 ・2011年4月~キャリア支援委員 ・2011年4月~図書・情報委員 ・20011年4月~衛生委員 【学外活動】 ・内閣府男女共同参画会議女性と暴力専門調査会委員 ・家族計画国際協力財団(ジョイセフ)評議員 ・フェミニスト経済学会幹事 ・NPO官製ワーキングプア研究会理事 ・アジア女性資料センターアドバイザー ・女性労働問題研究会会員【著作・論文】 著作… 「日本株式会社の女たち」1994、朝日新聞社 「『家事の値段』とは何か」1997(久場嬉子と共著)、岩波ブックレット 「女の人生選び」1999、はまの出版 「ワークシェアリングの実像~雇用の分配か分断か」2002、岩波書店 「ルポ雇用劣化不況」2008、岩波新書 「ミボージン日記」2010、岩波書店
中力 えり
CHURIKI Eri
・生年等…1970 年 1 月 5 日生、女 ・専攻…社会学 ・最終学歴…フランス・ストラスブール第二大学博士課程修了 ・学位…社会学・社会科学博士(ストラスブール第二大学、2003 年 3 月) 【教育活動】 ・2004 年 4 月、和光大学人間関係学部人間関係学科に言語社会学、国際社会学担当の専任講師として着任 ・2007 年 4 月、改組に伴い現代人間学部現代社会学科専任講師 ・2009 年 4 月、現代人間学部現代社会学科准教授、現在に至る 現代社会学科において「言語と社会」、「現代ヨーロッパ社会論」、「国際関係学」、「プロゼミ」等の科目を担当し ている。「言語と社会」では少数言語をめぐる諸問題等、「現代ヨーロッパ社会論」ではヨーロッパ統合の歴史、そ の意義と課題等について、「国際関係学」では国民国家の成立と変容等について取り上げている。授業では、基礎的 な概念を取り上げると同時に、具体的な事例を映像資料やパワーポイントを使用して紹介し、学生のよりよい理解 を促すように心掛けている。また、限られた情報や印象によって判断するのでなく、多くの情報を収集し、ものご とを多角的にみることの大切さを伝えるように努めている。 なお、2006 年 10 月より 現在に至るまで白百合女子大学において非常勤講師を兼任している。2004 年 4 月から 2004 年 9 月までお茶の水女子大学において、2004 年 10 月から 2005 年 3 月まで成蹊大学において、2004 年 4 月か ら 2010 年 3 月まで女子美術大学において、非常勤講師を兼任した。 【研究活動】 フランス、特にアルザス地方における言語問題やバイリンガル教育をめぐる論争、その実態などについてとりあ げ、現地調査を実施して分析を行った。また近年では、科学研究費補助金を受けて、他の研究者と一緒にフランス を中心に、家事・介護労働の社会的承認やフォーマル化を進める政策や制度のあり方、移住労働者の就労実態と地 位等について、研究を進めている。 外部資金による主な研究は以下の通りである。 ・2005 年度~2007 年度、科学研究費補助金 若手研究(B)(課題番号:17730321「国境地域アルザスにおける地域運 動の特色とアイデンティティ問題の変遷」)研究代表者 ・2005 年度~2006 年度、科学研究費補助金 基盤研究 C(1) (課題番号:16530362「フランスにおける地域文化振 興と社会構造に関する社会学的研究」研究代表者:定松文)研究分担者 ・2007 年度~2009 年度、科学研究費補助金 基盤研究 C(1)(課題番号:19530477「グローバル化における『地域』 概念の変容―フランスの周辺地域の文化活動を事例に」研究代表者:定松文)研究分担者 ・2008 年度~2010 年度、科学研究費補助金 萌芽研究(課題番号:20652013「19 世紀から今日までの美術作品にみ る『外国人』イメージについての総合的研究」研究代表者:奥山亜喜子)研究分担者 ・2009 年度~2011 年度、科学研究費補助金 挑戦的萌芽研究(課題番号:21653045「『越境的文化』と文化的アイ デンティティの『領域性』再考」)研究代表者 ・2009 年度~2011 年度、科学研究費補助金 基盤研究(A)海外学術(課題番号:21252001「仏独伊における移住家 事・介護労働者-就労実態、制度、地位をめぐる交渉-」研究代表者:伊藤るり)研究分担者【国際学術交流】 ・2010 年 4 月~2011 年 3 月、サバティカルの間、フランス・ストラスブール大学社会科学研究所(CRESS)客員研究 員として研究に従事した。 【学内職務・委員】 ・2005 年 4 月~2007 年 3 月、 総合文化研究所委員会委員 ・2006 年 4 月~2010 年 3 月、人間関係学科教務委員会委員(2009 年度から教学会議委員) ・2007 年 4 月~2009 年 3 月、現代社会学科教務委員会委員(2009 年度から教学会議委員) ・2006 年 4 月~2010 年 3 月、「ジェンダーと人間関係」プログラム委員 ・2007 年 4 月~2010 年 3 月、 人間関係学科幹事 ・2008 年 6 月 13 日 ~2008 年 10 月 24 日、 学長選挙 選挙管理委員会委員 ・2009 年 4 月~2010 年 3 月、「ジェンダー・スタディーズ・プログラム」委員 ・2009 年 4 月~2010 年 3 月、ジェンダー・フォーラム委員会委員 ・2009 年 4 月~2010 年 3 月、現代社会学科幹事 ・2011 年 4 月~現在、ハラスメント委員会相談員 ・2011 年 4 月~現在、紀要編集委員会委員 ・2011 年 4 月~現在、サバティカル委員会委員 【学外活動】 日本社会学会会員(2009 年 11 月より国際交流委員会委員)、関東社会学会会員、フランス社会学会(AFS)会員 2006 年度~2008 年度、京都大学地域研究統合情報センター共同研究員 2004 年度~現在に至る、『Sociology Today』専門委員 第 79 回日本社会学会大会(2006 年 10 月 28 日、於:立命館大学)「国際・エリアスタディー」部会(1)にて発表(「地 域文化活動にみる『地域』概念の形成」) 第 83 回日本社会学会大会(2010 年 11 月 6 日、於:名古屋大学)「民族・エスニシティ」部会(1)にて発表(「フラ ンスにおける『対人サービス(SAP)』と移民女性」) 【著作・論文等】 共著… 「フランスにはなぜマイノリティがいないのか―『共和国』の虚実」岩間暁子、ユ・ヒョヂョン編、『マイノリティ とは何か―概念と政策の比較社会学』ミネルヴァ書房、2007 年、95~118 頁 「地域語と外国語の間―アルザスにおける『ドイツ語』の教育をめぐって」岩間暁子、ユ・ヒョヂョン編『マイノ リティとは何か―概念と政策の比較社会学』ミネルヴァ書房、2007 年、355~370 頁 「フランス共和国とエスニック統計」宮島喬・杉原名穂子・本田量久編『公正な社会とは―ジェンダー、エスニシ ティ、教育の視点から』人文書院、2011 年刊行予定 翻訳… ルイ=ジャン・カルヴェ(砂野幸稔、今井勉、西山教行、佐野直子、中力えり訳)『言語戦争と言語政策』三元社、 2010 年 [第 16 章、第 17 章、第 18 章、結論担当:246~301 頁] 論文… 定松文、佐野直子、中力えり、鶴巻泉子「フランスにおける『地域』と『文化』」平成 16 年度~平成 18 年度科学研 究費補助金基盤研究 C(1)、『フランスにおける地域文化振興と社会構造に関する社会学的研究』研究成果報告書、 2007 年、1~6 頁
「地域文化活動にみる非領域的概念としての『地域』―アルザスにおける地域文化フェスティバル・バベルを通し て」平成 16 年度~平成 18 年度科学研究費補助金基盤研究 C(1)、『フランスにおける地域文化振興と社会構造に関 する社会学的研究』研究成果報告書、2007 年、27~32 頁
Quel « enseignement bilingue » en Alsace ?, Nouveaux Cahiers d’Allemand, 2007- no.4, 2007.12, pp.369-388 定松文、佐野直子、中力えり、平成 19 年度~平成 20 年度科学研究費助成金基盤研究(C)、『グローバル化における 「地域」概念の変容』研究成果報告書、2010 年
挽地 康彦
HIKICHI Yasuhiko
・生年等…1972 年 7 月 19 日生、男 ・専攻…社会学 ・最終学歴…九州大学大学院比較社会文化研究科博士課程単位取得退学 ・学位…比較社会文化修士(1998 年 3 月) 【教育活動】 ・2007 年 4 月、和光大学現代人間学部現代社会学科に社会学担当の専任講師として着任し、2011 年 4 月より 准教授に昇格した。・担当科目は、「社会学入門 A・B」、「現代世界入門 A」などの基礎科目、「福祉社会学 A・B」、「日本における 民族関係 A・B(在日外国人)」などの専門科目、「現代社会学演習(ゼミ)」、「社会調査実習」などの演習科目 である。 ・2007 年度以降、津田塾大学学芸学部英文学科で非常勤講師として「カルチュラル・スタディーズ」を担当 している。2011 年度は立教大学社会学部社会学科で兼任講師として「現代社会研究」を担当している。 【研究活動】 主な研究テーマは以下の 3 つである。 ①ポスト福祉国家/ポストコロニアル期の福祉と移民の社会的排除 ②出郷者・異郷者からみた日本の福祉国家形成史 ③主権と歓待の関係をめぐる移民理論 【国際学術交流】
2009.7.4 The Inter-Asia Cultural Studies “Multicultural riddles and/in East Asia” panelist.
【学内職務・委員】 ・2007 年 4 月~2009 年 3 月、現代人間学部学生生活主任 ・2009 年 4 月~2011 年 3 月、現代人間学部教学支援委員 ・2010 年 4 月~現在、現代人間学部幹事 【学外活動】 ・所属学会は、日本社会学会、社会思想史学会、福祉社会学会、西日本社会学会、日本社会分析学会など ・「2005 年社会階層と社会移動調査研究会」(2004 年度~2007 年度) ・「移住労働者と連帯する全国ネットワーク」(NGO) 【著作・論文等】 論文… 「自立と依存の境界侵犯―ポストアディクションの時代」『現代思想』Vol.38, No.14(2010/12)、 青土社、2010 年 「ポストコロニアルな交換の政治―退去強制と在留特別許可の歴史社会学」近藤敦・塩原良和・鈴木江理子(編) 『非正規滞在者と在留特別許可―移住者たちの過去、現在、未来』日本評論社、2010 年
「ポスト・ケインズ主義の刑務所―高齢社会の裏側」『和光大学現代人間学部紀要』2 号、 和光大学現代人間学部、2009 年 「人口減少時代における〈移民〉と社会的排除」『和光大学現代人間学部紀要』1 号、和光大学現代人間学部、 2008 年 「福祉国家の変容と公共性への挑戦」土場学編『2005SSM 調査シリーズ 7 公共性と格差』 2005 年 SSM 調査研究会、2008 年 「福祉国家から刑罰国家へ―ポピュリズムと移民排除」『現代思想』Vol.35, No.11(2007/9)、 青土社、2007 年 「占領期の〈九州〉と密航・密貿易―海防からみる移民管理史」松本常彦・大島明秀(編) 『九州という思想』花書院、2007 年 書評… 「書評:安藤由美・鈴木規之・野入直美(著)『沖縄社会と日系人・外国人・アメラジアン』」 『西日本社会学会年報』6 号、西日本社会学会、2008 年
道場 親信
MICHIBA Chikanobu
・生年等…1967 年生、男 ・専攻…第二次世界大戦後日本の社会運動史・社会科学思想史 ・最終学歴…早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程満期退学 ・学位…文学修士(早稲田大学、1992 年 3 月) 【教育活動】 ・2009 年 4 月、和光大学現代人間学部現代社会学科に准教授として着任、現在に至る。 現在の担当科目は 1 年生のプロゼミ、3・4 年生のゼミのほか、学科必修科目の現代世界入門 B、学部共通科 目の社会学 A、学科専門科目の社会学の歴史、現代社会学理論、社会運動の社会学、政治社会学である。主と して社会学の理論と歴史にかかわる科目と、社会運動論を中心とした現代世界の諸問題に関する科目の 2 系統 を受け持っている。1 年生のプロゼミでは、学年合同のオリエンテーションやミニ・フィールドワークなどの プログラムも実施している。2010 年度はフィールドワークを担当し、首都圏の生活クラブ生協と提携産地で ある山形県遊佐町の双方を結ぶ聞き取り調査・現地調査を実施した。 【研究活動】 次の 5 つのテーマ群を研究対象として取り組んでいる。 第一に、1950 年代のサークル文化運動の調査研究。これまでは主として東京南部地域(大田区・品川区・ 港区)の文学サークルの資料収集・読解と関係者への聞き取りを重ねてきた。また、東海地方(名古屋・岐阜・ 渥美半島)での文学運動についても名古屋大学の坪井秀人教授、早稲田大学の鳥羽耕史准教授とともに共同調 査を進めている。これらについては 2009 年度から 2012 年度まで科学研究費(基盤 C)の助成を受けている。 また、2008 年度から「戦後文化運動合同研究会」というクローズドな小シンポジウムを継続的に行っており、 第 1 回(2008 年 6 月、東京:青山学院大学)、第 2 回(2008 年 11 月、福岡:九州大学)、第 3 回(2009 年 8 月、広島:広島大学)、第 4 回(2010 年 12 月、大阪:弁天町市民学習センター)を実施し、今年度は第 5 回 (2011 年 11 月、福岡・北九州:福岡市総合図書館・新日鐵)を実施の予定である。 第二に、1960-70 年代の反公害・反開発の住民運動の調査研究。これについては、①着任以前在職した航空 科学振興財団歴史伝承委員会での成田空港問題調査をベースとした成田空港反対運動研究、②横浜新貨物線反 対運動調査、③1970 年代の九州・山口地域の住民運動をネットワークした「九州住民闘争交流団結合宿」運 動調査という 3 つのフィールドを取り上げている。②についてはいくつか論文を執筆しているので、現在は他 の住民運動とのネットワークについての聞き取りをしながら、①と③の課題につないでいるところである。こ れについては今年度論文を 1 本発表している。 第三に、第二次大戦後の反戦平和運動の調査研究。文献に基づく運動史の整理は 2005 年に刊行した拙著『占 領と平和――〈戦後〉という経験』(青土社)で行っているので、現在は同書刊行以後につながりのできた当 事者の方々から資料をいただいたり、その折に聞き取りをしたりという形で研究を継続している。とくに近年 関心を持っているのは、ベトナム反戦運動から 70 年代中盤以降「アジア」をテーマとした多様な市民運動が 現れてくる状況についてであり、資料収集と聞き取りを重ねている。 第四に、成田空港問題から派生して、戦後の引揚者や戦災者が日本各地に入植した「戦後開拓」に関する研 究も行っている。 第五に、日本の社会学史についても論集や研究プロジェクトへの参加を求められることがあるので、研究を 間歇的に続けている。【国際学術交流】
・2010 年 6 月 2010 年度 ASCJ(早稲田大学)での報告、The 1960 Ampo Protests as a Convergence of Historical and Political Forces.
・2010 年 12 月 Fourth International Symposium on Rewriting Modern and Contemporary Japanese Intellectual History (Leibzig University)報告、The Protest Movement against the Construction of the Narita (Sanrizuka) Airport Struggle and Marxist Politics.
【学内職務・委員】 ・2009 年 4 月~10 年 3 月 現代人間学部学生生活委員 ・2009 年 4 月~11 年 3 月 現代人間学部ハラスメント相談員 ・2009 年 10 月~12 月 学長選挙管理委員 ・2010 年 4 月~現在 入試実施委員 【学外活動】 ・日本社会学会(会員)、社会思想史学会(会員)、関東社会学会(会員)、社会運動論研究会(運営委員)、市 民セクター政策機構(理事)、㈳思想の科学研究会(評議員)、ピープルズ・プラン研究所『季刊ピープルズ・ プラン』編集委員、早稲田大学地域社会と危機管理研究所客員研究員、大阪経済法科大学アジア太平洋研究セ ンター客員研究員 【著作・論文等】 著作… 『社会運動の社会学』(共編著)有斐閣、2004 年 4 月 『占領と平和――〈戦後〉という経験』青土社、2005 年 4 月 『抵抗の同時代史――軍事化とネオリベラリズムに抗して』人文書院、2008 年 7 月 「シリーズ・1960-70 年代の住民運動」全 5 巻、(共編)創土社、2005 年 11 月 論文… 「1960-70 年代「市民運動」「住民運動」の歴史的位置――中断された「公共性」論議と運動史的文脈をつ なぎなおすために」『社会学評論』57 巻 2 号、2006 年 9 月 「『復興日本』の境界――戦後開拓から見えてくるもの」波平恒男・屋嘉比収・李孝徳・中野敏男編『沖縄 の占領と日本の復興――植民地主義はいかに継続したか』青弓社、2006 年 12 月 「下丸子文化集団とその時代――1950 年代東京南部文化運動研究序説」『現代思想』35 巻 17 号、2007 年 12 月 「「戦後開拓」再考――「引揚げ」以後の「非/国民」」『歴史学研究』846 号、2008 年 10 月 「戦後日本社会における『市民』概念の位置――社会運動史の視座から」松田昇・小木曽洋司・西山哲郎・ 成元哲編『市民学の挑戦――支えあう市民の公共空間を求めて』梓出版社、2008 年 10 月 「年表」岩崎稔・上野千鶴子・北田暁大・小森陽一・成田龍一編『戦後日本スタディーズ』1~3 巻、紀伊 国屋書店、2008 年 12 月~2009 年 8 月 「地域闘争――三里塚・水俣」岩崎稔・上野千鶴子・北田暁大・小森陽一・成田龍一編『戦後日本スタディ ーズ2 1960・70 年代』紀伊国屋書店、2009 年 5 月 「「原爆を許すまじ」と東京南部――50 年代サークル運動の「ピーク」をめぐるレポート」『原爆文学研究』 第 8 号、原爆文学研究会、2009 年 12 月 「20 世紀社会学の課題と「東亜」――新明正道にとっての総力戦」小林英夫・石井知章・米谷匡史編『1930 年代のアジア社会論』社会評論社、2010 年 2 月 「文学雑誌『人民文学』の時代――元発行責任者・柴崎公三郎氏へのインタビュー」(鳥羽耕史氏と共著) 『和光大学現代人間学部紀要』第 3 号、2010 年 3 月 「揺れる運動主体と空前の大闘争――「六〇年安保」の重層的理解のために」『年報日本現代史』第 15 号、 2010 年 6 月 「ポスト・ベトナム戦争期におけるアジア連帯運動――「内なるアジア」と「アジアの中の日本」の間で」 『岩波講座東アジア近現代通史』第 8 巻、岩波書店、2011 年 7 月 「サークル詩運動から見た『人民文学』――下丸子文化集団との関わりを中心に」『人民文学・解説・回想・ 総目次・索引』不二出版、2011 年 8 月 13 日 「工場街と詩――『詩集・下丸子』の時代を読む」西澤晃彦編『労働再審 4 周縁労働力の移動と編成』大
ユ・ヒョヂョン
(劉孝鐘)
YU Hyo-Chong
・生年等…1954 年生、男 ・専攻…民族関係論、東・北アジア近現代史 ・最終学歴…東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学 ・学位…国際学修士 【教育活動】 ・1990 年 4 月、和光大学人文学部人間関係学科に、専任講師として着任 ・1994 年 4 月、同学部同学科助教授に昇格 ・2000 年 4 月、人間関係学部人間関係学科教授に昇格 ・2003 年 4 月~、大学院社会文化総合研究科現代社会関係論コースのファカルティ、現在に至る ・2007 年 4 月~、現代人間学部現代社会学科教授、現在に至る 現代社会学科(人間関係学科)において、「民族と社会」「アジアにおける民族関係」「現代世界入門」「現代 社会学演習」などを担当し、共通外国語科目の朝鮮語 1 コマを担当している。大学院では「民族関係論」およ び同「演習」を担当している。 各科目は、科目名が示すように、「東(北)アジア」「民族」「現代社会関係」をキーワードとして構成され、 相互に連関している。ただし、一言で「東(北)アジア」といってもその対象地域は、中国東北地方、ロシア 極東地方、南北朝鮮、モンゴルなどと広いことから、内容の構成においては、学生のそれまでの学習状況、対 象地域の動向などを考慮しながら適宜調整している。 「民族と社会」は共通教養科目としても開かれ、受講者は全学にわたっている。この科目では、政治的側面 を中心に民族生活や民族間関係のありようの考察に関わる基礎的概念や考え方を講じている。「アジアにおけ る民族関係」では、東・北アジアを中心に近代以来の民族間関係のありようを、関係各国の民族政策や民族理 論を踏まえて考察している。 【研究活動】 次の 3 つの研究テーマを課題としている。第 1 は、旧ソ連朝鮮人社会や民族運動の、とりわけ極東時代の歴 史である。これは、大学院時代以来もっとも中心的に取り組んできたテーマであるが、作業は当初の予定より 大幅に遅れている。最大の理由は、主にソ連(ロシア)における関連資(史)料の公開がソ連解体を契機とし て、それまでの実質上の閉鎖状態から一気に進むようになり、研究スケジュールを大きく変更さざるを得なか ったことである。1990 年代初め以来数次にわたりロシア各地の文書館を訪れ、資料の調査・収集につとめ、 当面必要なものはほぼ確保しつつある。できるだけ早い時期にとりあえずシベリア戦争終結(1922 年)まで をまとめることを目指している。 このテーマに関わっては、2007 年に「コミンテルン極東書記局の成立過程」という論文を発表している。 また、個人での資料調査と並行して、1999 年度以来、日本やロシアの研究者数人とともに、ロシアの各文書 館所蔵の関連原資料を調査・発掘・編集し、それを資料集として刊行するプロジェクトを立ち上げ、2007 年 に『全連邦共産党、コミンテルンと朝鮮』としてモスクワで刊行している。 第 2 は、「国境にまたがる民」、すなわち複数の国家に離散、または分散している諸民族についての研究であ る。このテーマは、第 1 テーマと深く関連し、その延長線上にあるものである。当面は、朝鮮人やモンゴル人 の世界を主たる対象として取り組んでおり、2009 年にその成果の一部を共編著の『境界に生きるモンゴル世 界—20 世紀における民族と国家』として刊行している。第 3 は、「マイノリティ」をめぐるさまざまな状況に対する歴史的、比較社会学的研究である。このテーマ も上記 2 つのテーマと重なる内容が多いが、いままでは旧ソ連および中国、韓国などにおける「マイノリティ」 概念の捉え方や用い方を考察し、他の諸国におけるそれらとの比較研究を行い、その成果の一部を 2007 年に 共編著『マイノリティとは何かー概念と政策の比較社会学』として公刊している。この成果を踏まえて、日本 を含めてその他の諸国や地域におけるマイノリティにも問題関心を広げつつある。 【国際学術交流】 2006 年に、中国の内モンゴル自治区や黒龍江省の各地で主にテーマ 2 と関連した現地調査と研究者などと の交流を行った。2007 年~2008 年には、2 回にわたりモスクワで、テーマ 1 と関連した資料調査や研究者と の交流を行うとともに、編集スタッフの一員として参加した、資料集『全連邦共産党、コミンテルンと朝鮮』 の出版記念プレゼンテーション(モスクワで開催)に参加した。2009 年から東国大学対外交流研究院と交流 を行い、2011 年 6 月には同研究院主催の国際シンポジウムに参加し、研究報告を行った。 【学内職務・委員】 ・2003 年 4 月〜2006 年 3 月、総合文化研究所所長 ・2007 年 4 月~2008 年 3 月、現代人間学部紀要編集委員長、現代社会学科図書委員 ・2008 年 4 月~2009 年 3 月、大学院社会文化総合研究科現代社会関係論コース長、人間関係学部人間 関係学科教務委員、現代人間学部紀要編集委員長、現代社会学科図書委員 ・2009 年 4 月~2010 年 3 月、国際交流センター委員、現代人間学部紀要編集委員、資格課程委員 ・2010 年 4 月〜2012 年 3 月 現代人間学部現代社会学科長 【学外活動】 ・ロシア史研究会会員 ・2005 年 11 月、現代韓国朝鮮学会大会(慶應大学)で「朝鮮研究とコミンテルン資料」の題で発表 ・2005 年 12 月、法政大学大原社会問題研究所主催の国際シンポジウム「日本とロシア—戦争の 100 年、平和 の 150 年」に討論者として参加 ・2006 年 3 月、北海道大学スラブ研究センターの特別セミナーで「コミンテルン極東書記局の成立過程—ソヴ ィエト・ロシア、コミンテルンと東アジアの革命運動」の題で研究報告 ・2006 年 6 月~2007 年 3 月、北海道大学スラブ研究センター客員教授 ・2007 年 6 月、滋賀県立大学人間文化学部で「マイノリティとは何か」の題で特別講演 【著作・論文等】 著作… 『初期コミンテルンと東アジア』(共著、初期コミンテルンと東アジア研究会編)、不二出版、2007 年 『マイノリティとは何か—概念と政策の比較社会学』(岩間暁子と共編著)ミネルヴァ書房、2007 年 『境界に生きるモンゴル世界—20 世紀における民族と国家』(ボルジギン・ブレンサインと共編著)八月書館、 2009 年 資料集… 『全連邦共産党、コミンテルンと朝鮮』(ロシア語)(和田春樹他と共編)、ロスペン(モスクワ)、2007 年
米田 幸弘
YONEDA Yukihiro
・生年等…1975 年 3 月 12 日生、男 ・専攻…計量社会学、社会意識論、産業社会論 ・最終学歴…大阪大学大学院人間科学研究科後期博士課程終了 ・学位…人間科学博士(大阪大学、2010 年 3 月) 【教育活動】 ・2009 年 4 月、和光大学現代人間学部現代社会学科に計量社会学、社会階層論担当の専任講師として着任。 講義を中心とした科目では、「社会学入門」「現代社会と階層分化」「文化とメディアの社会学」といった科目 を担当している。その際、一つの理論のみに依拠して議論を進めるのではなく、常に複数の対立する立場を紹 介することで、多角的な視点を養ってもらうことを重視している。 また、社会調査協会が認定する「社会調査士」資格を取得するための科目として、「社会調査法応用」「量的 分析法」「社会調査実習」といった授業も担当している。社会調査にかかわる基礎知識や、調査データをパソ コンで統計的に処理するスキルの習得にとどまらず、データに依拠してものごとを論理的に考える思考力を養 成することに力を置いている。 【研究活動】 主に大量質問紙調査の個票データを用いて、産業社会における社会構造と社会意識との関係を分析している。 現代の日本社会を、社会構造の面だけではなく、人々の主観的なリアリティと関係づけることでより鮮明に描 き出すことを試みている。これまで、アメリカで発展してきた計量的な階層意識研究の方法論に多くを負いつ つ、現代日本人の労働にたいする価値意識の変容や、ライフスタイルにたいする価値意識、職業経験のあり方、 雇用不安の構造、政党支持行動の変化などを明らかにする作業をおこなっている。 【国際学術交流】 特になし 【学内職務・委員】 ・2009 年 4 月~2011 年 3 月、図書・情報運営会議委員、キャリア支援会議委員 ・2011 年 4 月~、教学委員 【学外活動】 ・日本社会学会会員、関西社会学会会員、ポピュラー音楽学会会員、「2005 年社会階層と社会移動調査研究会」 メンバー(2004 年度~2007 年度)【著作・論文等】 著作(共著)… 米田幸弘, 2011,「格差社会のなかの仕事の価値志向――脱物質主義化仮説の再検討」斎藤友里子・三隅一人 (編)『現代の階層社会 3 流動化の中の社会意識』東京大学出版会, 111-125. 米田幸弘, 2011,「政権交代――二大政党間を揺れ動く層の特徴とは何か」田辺俊介(編)『外国人へのまなざし と政治意識――世論調査で読み解く日本のナショナリズム』勁草書房, 158-180. 米田幸弘, 2007, 「産業社会のパーソナリティ形成」吉川徹編『階層化する社会意識――職業とパーソナリテ ィ研究の可能性』勁草書房, 49-76. 論文… 米田幸弘, 2010,「労働意識の階層分化――仕事のやりがいの格差に注目して」『大阪大学大学院人間科学研究 科紀要』37: 3-17. 米田幸弘, 2009,「社会階層と労働意識の変容――労働の意味の計量社会学的研究」大阪大学人間科学研究科 (博士学位論文). 米田幸弘, 2008a,「仕事の内的報酬志向の形成要因」轟亮編『SSM 調査シリーズ 8 現代の階層意識』2005 年 SSM 調査研究会: 137-154. 米田幸弘, 2008b,「政党支持行動の変化――1995 年と 2005 年の時点間比較」土場学編『SSM 調査シリーズ 7 公共性と格差』2005 年 SSM 調査研究会: 175-189. 米田幸弘, 2005b, 「生活様式の価値志向形成――脱物質的価値の視点から」『年報人間科学』26: 89-101. 米田幸弘, 2005a, 「就業不安のメカニズム――失業リスクと不安感はどう関わるか」『情報通信技術(IT)革 命の文化的・社会的・心理的効果に関する調査研究』: 131-142. 長松奈美江・米田幸弘・岩渕亜希子・松本かおり, 2005, 「職業とパーソナリティ研究の主要概念と交互作用 効果」『年報人間科学』26: 1-18. 岩渕亜希子・松本かおり・長松奈美江・米田幸弘, 2005, 「職業とパーソナリティ研究の展開――長期的パネ ル調査と国際比較にもとづく仮説の一般化」『年報人間科学』26: 19-36.
ロバート・リケット
Robert RICKETTS
・生年等…1944 年 8 月 21 日生、男 ・専攻…社会人類学 ・最終学歴…モントリオール大学民俗学研究科博士課程満期退学 ・学位…修士[Maîtrise ès sciences](モントリオール大学、1978 年 5 月) 【教育活動】 ・1992 年 4 月、和光大学人文学部文学科に英語担当の助教授として着任 ・1995 年 4 月、人間関係学部人間関係学科に着任(1995 年 4 月、人間関係学部の新設) ・1996 年 4 月、同学部人間関係学科教授に昇格 ・2007 年 4 月、現代社会学科教授(人間関係学部は現代人間学部に改組) 現代社会学科において、「現代社会関係論演習」、「コミュニケーション文化試論」、「フィールドを学ぶ・フ ィールドで学ぶ」、「現代社会と NGO・NPO」、「日本における民族関係」を担当しており、主流社会のなかで特 化される民族的、文化的、性的少数者の例をとりあげている。これは、「マイノリティ」を軸として再生産さ れる現代社会が人間を「内外」に仕分けるという仕組みを明らかにし、「仕分ける・仕分けられる」関係を変 える方法を探る試みである。一方、共通教養科目の「手話・点字とコミュニケーション」や「東南アジアの文 化とことば」(リレー講座)でも、さまざまな「マジョリティ」・「マイノリティ」関係を考えている。 他方、近年では、座学にとどまらず、体験学習教育にも力点をおいている。フィールドワーク科目(フィリ ピン、関西)のみならず、他の授業でも、ミニ・フィールドワークを企画し、教室で学んだことを現実世界に おいて確かめていくことにしている。同時に本学の「地域・流域共生センター」(教育 GP)及び地域住民の協 力を得て、受講生に「異文化」となりつつある農村社会に着目してもらっている。 残念ながら組織改革にもかかわらず、本学における業務負担は増加の一途を辿り、充実した研究・教育活動 を困難にしている。5 年ごとにこの場を借りて願いを繰り返すが、研究と教育を両立できるような大学環境を 常に期待している。 【研究活動】 1980 年後半までは、千葉県農民が、成田国際空港建設という中央集権的な地域開発プロジェクトにどのよ うに抵抗し、対応してきたかを研究課題とした(③参照)。その後、日本における民族関係に焦点を当てて、 とりわけ日本占領期(①参照)における在日コリアンと日本人の諸関係をテーマにし、いくつかの論文を発表 した(④はその総まとめ)。また 90 年代以後、共同研究で、モンゴル世界の民族関係の諸相に着目し、その研 究は継続中である。2000 年代前半から、フィールドワークをきっかけにモロ民族や北部ルソンの先住民族な どフィリピンにおける少数民族にも関心を持っている(②参照)。 この 5 年間、民族関係の他に、「ろう文化」、「盲文化」をもった人びとなどを「マジョリティ」・「マイノリ ティ」研究の一環として位置づけ、その関係の理解を深めようとしている(⑥)、⑦参照)。民族的・文化的少 数者は集団としても個人としても、主流社会によって押しつけられる境界線をどのように生き、どのように「逸 脱」し「マジョリティ」に働きかけて巻き込むのか。これは「多文化共生社会」への道を探る共通課題である。【国際学術交流】
・2004 年 08 月 16 日、コーディネーター「シンポジウム:グローバリゼーションとジェンダー〜フィリピン の経験、日本の経験」和光大学・ラサール大学(バコロド校)の学術交流プログラム
・2007 年 08 月 09 日、講演:The Struggle to be Heard: Deaf Culture in Japan, the United States, and the Philippines、主催:フィリピン・ラサール大学(バコロド校)の社会科学学科 ・2008~2009 年度、和光大学学術研究プログラムの一部として、モンゴル国よび中国・内モンゴル自治区に おけるナショナリズムと民族関係に焦点を絞った研究を行った。 【学内職務・委員】 ・2003 年 3 月~2006 年 3 月、人間関係学科・学科長 ・2006 年 3 月~2008 年 3 月、大学開放センター委員、国際交流センター委員 ・2007 年 3 月~2008 年 3 月、入試委員、国際交流センター委員 ・2009 年 3 月〜2010 年 3 月、現代社会学科・学科長、国際交流センター委員 ・2010 年 4 月〜現在、学生生活員、国際交流センター委員 【学外活動】 ・2004 年 09 月 26 日 講演「GHQ の在日朝鮮人政策」NPO 法人・多文化共生と人権文化 LAS(島根県益田市) ・2004 年 11 月 09 日 講演「水茎の里・岡上探検―大学と地域協働」川崎市麻生市民館・岡上分館による 市民自主学級(共催:川崎市教育委員会) ・2005 年 05 月 24 日 報告「第 3 セッション:大学・NGO 連係の事例紹介〜和光大学の事例」第 6 回 NGO スタ ディツアー全国研究集会:学生の海外体験学習」(大学教育における海外体験学習研究 会・国際協力 NGO センター主催)和光大学にて ・2008 年 10 月 19 日 講演「多様な“他者”から多様な自分への発見」上三川町・聴覚障害者協会(栃木県) ・2009 年 3 月~現在 大学教育における「海外体験学習」研究会・実行委員会 ・2009 年 9 月 19 日、 報告「ふりかえりへの試み」、大学教育における「海外体験学」習研究会・第 6 回研 究大会、東洋大学白山キャンパスにて ・2010 年 1 月 8 日 講演「二つの文化を持つことを通して多文化共生の世界を学ぶ」町田市まちだ中央公 民館市民企画講座「異文化コミュニケーションを学ぶ!未来の子どもたちのために!」 【著作・論文・翻訳・編集、書評等】
① Takemae Eiji, The Allied Occupation of Japan, New York: Continuum, 2003, 751 pages (編集・監訳・共訳) ②「国民国家形成が生み出した“民族紛争”―フィリピンのモロ族の苦悩」『和光大学人間関係学部紀要』、 第 7 号、2003 年、pp. 127~140 ③「対談による解説」(道場親信との対談)『壊死する風景―三里塚農民の生とことば』増補版、創土社、 2005 年、pp. 528~566 ④「朝鮮戦争前後における在日朝鮮人政策――戦後単一民族国家の起点」大沼久夫・編『朝鮮戦争と日本』 新幹社、2006 年、第 4 章、pp. 181~261 ⑤ 「対談:研究と学問、少数者と共存」(姫田忠義との対談)『民映研通信』(民族文化映像研究所)29 巻、 111 号、2010 年 10 月、pp. 3〜7 ⑥ 「人間の『原点的関係』への探求〜篠原睦治編著『関係の原像を描く』を読む」『社会臨床雑誌』18 巻 3 号、2011 年 2 月、pp. 117〜130)
⑦ 「ブックレビュー:篠原睦治編著『関係の原像を描く』〜和光大学の『障害』学生たちが作った『ありた い社会の縮図』」和光大学総合文化研究所年報『東西南北 2011』2011 年 3 月、pp. 262〜72)