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スマート農業フレームワークの開発とその熱帯園芸 への応用

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Academic year: 2022

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

スマート農業フレームワークの開発とその熱帯園芸 への応用

ヌグロホ, アンドリ プリマ

https://doi.org/10.15017/1785443

出版情報:Kyushu University, 2016, 博士(農学), 課程博士 バージョン:

権利関係:Fulltext available.

(2)

氏 名 :ヌグロホ アンドリ プリマ

論文題目 :Development of Smart Agriculture Framework and Its Application to Tropical Horticulture

(スマート農業フレームワークの開発とその熱帯園芸への応用)

区 分 :甲

論 文 内 容 の 要 旨

本論文は,農業生産の高度化や低コスト化を目的に,種々のセンサ・デバイス,クラウドコンピ ューティング等の情報通信技術を利用した圃場環境モニタリングシステム,環境情報診断・意思決 定支援技術,環境調節システム,作物生育評価技術から成るスマート農業フレームワークを開発し,

熱帯園芸における本フレームワークの有用性をインドネシア国内実験圃場ならびに九州大学構内実 験用ハウスを用いた実証実験により追究したものである。

まず,既往の研究事例を参照して,スマート農業フレームワークの開発に必要となる知識および 基本要素技術を調査し,圃場環境計測,環境情報診断・意思決定支援,環境調節,作物生育評価に 要求される条件をまとめた。

つぎに,気温,湿度,日射量等の気象環境情報を長期間,安定的かつ低コストで計測するために,

廉価なワンボードコンピュータ,各種センサおよびデータ表示プログラムから構成される圃場環境 モニタリングシステムを設計・開発し,その性能を国内外の圃場やハウスにおける実証実験により 調べた。その結果,開発したシステムは圃場環境を長期間・連続計測可能で,農業生産に必要な環 境情報をインターネット経由で直接かつ適時に提供できる能力を有することを示した。

また,上記モニタリングシステムにより計測された圃場環境情報から生産環境の変化をリアルタ イムに検出・評価する技術の開発を行なった。熱帯園芸においては特に潅水遅れによる作物の生育 障害が頻発している事実に着目し,蒸発散量をリアルタイムに自動推定する方法を提案するととも に,推定結果が潅水管理の高度化に利用できることを示した。さらに,特異スペクトル分解に基づ く変化点分析手法を蒸発散量の時系列データに適用した結果,本方法は蒸発散量の急激な変化をリ アルタイム検出可能で,それを潅水管理に利用できる可能性を示した。

一方,生産環境の変化に対応した生産管理を実現するには環境調節技術の導入が有効である。上 記モニタリングシステムに,廉価な環境調節ユニットを試作・導入することにより,生産環境の温 度調節,潅水制御等に利用可能なシステムの開発を行なった。本システムを用いて小型チャンバや 実験用ハウス内の環境調節実験を実施した結果,設定したシナリオに基づく環境調節を行える能力 を有することを示した。

最後に,農作業の最適化や環境調節の導入による作物生育の改善や品質の向上を目的に,コンピ ュータビジョン技術を援用した作物生育計測・評価システムの開発を試みた。廉価なワンボードコ ンピュータ,可視・赤外線カメラおよび赤外線投光器を用いて,生育中のトマト植物個体画像の連 続撮影を行った。つぎに,これら一連の画像データに対してオプティカルフロー画像処理を適用し,

トマト植物個体の運動を計測した。その結果,作物生育の環境応答性として,トマト植物個体が明 瞭な概日リズムを伴って生長することや,蒸発散の増減が植物個体の運動の消長に関係しているこ とを明らかにし,植物個体の連続撮影に基づく環境調節の可能性を示した。

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