(3) 算数・数学 ア 研究主題
「事象を数理的に考察し、表現・判断する力を育成する指導の在り方」
イ 研究主題設定の理由
近年、算数・数学科においては、数量や図形に関する基礎的・基本的な知識・技能の確実 な定着と、身に付けた知識や技能を生活や学習に活用し、問題を解決する力の育成がこれま で以上に求められるようになった。また、平成 20 年告示の学習指導要領においては「生きる 力」の育成が改めて強調されるとともに、事象を数理的に考察し、表現・判断する力を育成 することが算数・数学科における目標に位置付けられた。一方、平成 24 年4月に実施された
「全国学力・学習状況調査」(文部科学省)によれば、算数・数学科においては、「算数の用 語を用いて事象の関係を理解したり、適切に表現したりすること」、「数学的に表現したり、
数学的に表現された事柄を読み取ったりすること」などに課題があることが明らかになった。
同じく平成 24 年7月に実施された「児童・生徒の学力向上を図るための調査」(東京都教育 委員会)では、中学校数学科においても「資料の傾向を的確に捉え、判断の理由を数学的な 表現を用いて説明すること」に課題があることが分かった。
これらのことから、本研究において、「事象を数理的に考察し、表現・判断する力を育成す る指導の在り方」を研究主題として設定し、これからの時代に必要な算数・数学教育の在り 方を研究することとした。
ウ 研究内容
(ア) 身に付けさせたい力
算数・数学科では、授業を通して算数・数学の必要性や有用性を実感させ、身の回りの事 象を算数・数学の側面から捉え、知識や技能を活用しようとする力を身に付けさせること、
事象を数理的に考察する力や自分の考えを説明して伝える力を育成することの2点が求めら れている。そのため、身に付けさせたい力を、「事象を数学的に捉えようとする力」及び「事 象を数理的に考察し、表現・判断する力」とした。
(イ) 研究仮説
算数・数学科の指導において、課題を工夫し、自分の考えを説明し伝え合う活動を系統的 に行えば、事象を数理的に考察し、表現・判断する力を育むことができるであろう。
エ 1年次の研究
1年次は、児童・生徒の算数・数学における学習に対する意識及び教師の指導に関する意 識の実態を把握するために、調査項目を検討し、調査を行った。そこから、児童・生徒と教 師との意識の違いや改善すべき点を明らかにし、指導法を検討した。
オ 2年次の研究
1年次の成果と課題を受け、算数・数学科の系統表を作成するとともに、算数・数学の教 科としての手だてを「課題の工夫」と「思いや考えを伝える・伝え合う表現活動の工夫」と して検証授業を行った。そして、その手だての有効性や系統表の妥当性を検討した。
カ 1年次の調査結果及び分析・考察
1年次の調査結果から、主題に迫るために必要な手だてとして関連性の高いものを以下に 記す。
A 問題解決の過程における意識
「算数・数学の問題を解く前に答えを予想をする」、「算数・数学の問題を解いたとき に他のもっとよい解き方も考える」児童・生徒の割合は、学年が進むにしたがって減少し ていく傾向がある。
B 自分の考えを話す活動・話し合う活動及び友達の考えを聞く活動について
「児童・生徒に考えを説明させる活動 を授業に取り入れている」小学校・中学 校の教師の割合は 80%を超えているが、
「自分の考えを授業中に発表している」
児童・生徒の割合及び「児童・生徒間で 話し合う場を設けている」教師の割合は、
学年が進むにしたがって減少していく傾 向がある。
34.6
31.0
21.7
13.2 0.7
29.8 31.0 31.8 19.8 5.3
21.7
27.5
34.8
32.8
28.7
13.9
10.5
11.7
34.2
65.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校2年
小学校4年
小学校6年
中学校2年
高等学校2年
4:当てはまる 3:やや当てはまる 2:あまり当てはまらない 1:当てはまらない 自分の考えを授業中に発表している。
小学校2年
小学校4年
小学校6年
中学校2年
高等学校2年
29.4 9.9
22.3 35.6 21.7
28.8
20.4 31.9
0% 20% 40% 60% 80% 100%
肯定群 否定群
4:当てはまる 3:やや当てはまる 2:あまり当てはまらない 1:当てはまらない 21.4
63.8 36.8
23.5 28.1
8.4 11.7
4.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
肯定群 否定群
「算数・数学の学習が好きである。」の設問に関する肯定群と否定群の傾向
33.3 53.8
35.2
31.9 23.2
11.9 8.3
2.4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
肯定群 否定群
32.6 52.6
34.1
34.7 22.2
11.1 11.1
1.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
肯定群 否定群
26.7 23.8 6.5
39.0 37.4
25.9 29.4
11.3
0% 20% 40% 60% 80% 100%
肯定群 否定群 友
達 の 考 え を 聞 き、
話 合 い を す る こ と で、
理 解 が 深 まっ
た り、
問 題 が 解 決 し た り、
新 し い こ と に 気 付 い た り す る こ と が あ る。
5 4 . 8
4 5 . 3 5 6 . 1
3 0 .1
1 6 . 7
4 0 .6 3.3
1 4 . 8
3 1 .6
0 . 0
0 . 3
6 .4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校教師
中学校教師
高等学校教師
当てはまる やや当てはまる あまり当てはまらない 当てはまらない 児童・生徒に考えを説明させる活動を授業に取り入れている。
3 7 . 4
3 2 . 1 1 6 . 5
1 9 . 5
2 6 . 1 4 8 . 3
4 1 . 4 2 5 .0
3 7 . 7
0 . 6
1 0 . 0 5 . 4
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校教員
中学校教員
高等学校教員
4:当てはまる 3:やや当てはまる 2:あまり当てはまらない 1:当てはまらない 生徒間で話し合う場を設けている。
分 析
分 析
55.0
34.1
29.7
12.9
6.7
26.6 38.9 35.6 23.1
21.6
11.3
20.9
25.0
38.4
46.2
7.1
6.1
9.7
25.6
25.5
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校2年
小学校4年
小学校6年
中学校2年
高等学校2年
4:当てはまる 3:やや当てはまる 2:あまり当てはまらない 1:当てはまらない 算数・数学の問題を解く前に、答えを予想する。
48.9
30.9
27.9
10.1
6.3
28.9 40.5 41.7 21.6
21.2
14.4
22.4
23.0
39.9
41.9
7.8
6.2
7.4
28.4
30.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校2年
小学校4年
小学校6年
中学校2年
高等学校2年
4:当てはまる 3:やや当てはまる 2:あまり当てはまらない 1:当てはまらない 算数・数学の問題を解いたときに、他のもっとよい解き方も考える。
「 算 数 ・数 学 の学 習が 好 き で ある 」 と「 友達 の 考 え を聞 き 、話 合い を す る こと で 、 理解が深まったり、問題が解決したり、新しいことに気付いたりすることがある」の問 いをクロス集計したところ、小学校では算数の好きな児童の 80%以上、算数が好きでは ない児童の 65%以上が話し合う活動の有効性を挙げている。また、中学校・高等学校で は、数学の学習が好きな生徒の中で話合いが有効であると感じている生徒はともに 50%
を超えている。
C 算数・数学と日常生活との関連について
「日常生活において、算数・数学がどのような場面で利用されているか、必要な単 元 等 で 話を し てい る 」教師 の 割 合は 高 いが 、 「算数 ・ 数 学の 授 業で 学習し て い るこ と は 、 将 来 、 社会 に 出た と きに 役 立 つと 思 う 」児 童 ・生 徒 の 割合 は 、小 学 校2 年 か ら小 学 校4 年にかけて一旦は増加するが、その後は学年が進むにしたがって減少していく。
調査結果からの考察
○ 答えを予想したり、多様な考え方を見いだしたりすることは問題解決に必要な態度で あり、事象を数理的に考察することにつながることから、中学校・高等学校でも意図的 に場面を設定して指導することが必要である。
○ 学び合う意識を高める指導を積み重ねることで、対話や議論など友達との関わりの中 から思考力や表現力を高めることができるのではないかと考える。
○ ペアやグループで自分の考えを説明したり、他者の考えや疑問について考えを伝え合 ったりする活動は、いずれの校種でも必要である。その際、児童・生徒が伝えたい、誰 かの考えを聞きたいと感じられるような場面を設定し、ねらいを明確にしてその活動を 取り入れることが大切である。特に、中学校・高等学校においては、自分の考えを説明 し合う活動などをバランスよく取り入れる指導法の工夫が必要である。
○ 数学のよさは、その実用性にもある。実際、数学の理論や考え方は、生活や様々な技 術の中に取り入れられている。したがって、中学校及び高等学校の数学では、数学のよ さを感じさせるために、自然界に潜んでいる事例、数学が生活や現代の様々な技術の中 に生かされている事例等を教材化して指導することが大切である。
1 2 .6
2 4 .7 3 5 . 6 4 0. 2
3 9 .4
2 8 . 3 6 2 .8
6 9. 7
2 0 .7 5 3 . 6
2 5 . 0 4 .1
3 7 .1
8 .7
8 . 8
1 0 . 9 10 . 8 1 . 5
2 . 0 3 .5
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校2年
小学校4年
小学校6年
中学校2年
高等学校2年
4:当てはまる 3:やや当てはまる 2:あまり当てはまらない 1:当てはまらない 算数・数学の授業で学習していることは、将来、社会に出たときに役立つと思う。
5 2 .5
5 3 .6 3 7. 6
3 9 .7
3 1 .7
5 5 . 1 7 .1
7 .5
1 3 .0 0 .2
0 .3
1 . 7
0% 20% 40% 60% 80% 100%
小学校教師
中学校教師
高等学校教師
当てはまる やや当てはまる あまり当てはまらない 当てはまらない 日常生活において、算数・数学がどう利用されているか、
必要な単元等で話をしている。
分 析
分 析
キ 算数・数学科における研究主題に迫るための手だて
調査の分析・考察から、次のような学習活動を取り入れていくことが大切であると考え、
算数・数学科における研究主題に迫るための手だてを設定した。
○ 関心や意欲を喚起する課題の工夫
○ 学び合う意識を育て、対話や討論など他者との関わりの中から思考力や表現力を高める ための言語活動の設定
○ 算数・数学が生活や現代の様々な技術の中に生かされている場面を教材化して指導する 工夫
○ 小学校、中学校、高等学校の系統性を意識した学習過程の工夫
<算数・数学科 研究主題に迫るための手だて>
手だて 内 容
Ⅰ 課 題 の 工 夫 ○ 課 題 の 内 容 を 工 夫 し 、 問 題 解 決 的 な 学 習 を 行 わ せ る だ け で は な く 、 他 教 科 へ つ な げ る 、 他 教 科 か ら つ な が る 工 夫 を す る 。
○ I C T を 活 用 し た り 具 体 物 を 提 示 し た り す る な ど 、 課 題 の 提 示 を 工 夫 す る 。
算数・数学科で設定した手だて
Ⅱ 思 い や 考 え を 伝 え
る・伝 え 合 う 表 現 活 動 の 工 夫
○ 児 童 ・ 生 徒 が 具 体 物 を 用 い た り 、 言 葉 、 数 、 式 、 図 、 表 、 グ ラ フ 等 を 用 い た り し て 自 分 の 考 え を 算 数 ・ 数 学 で 学 習 し た 用 語 を 用 い て 表 現 し た り 、 友 達 に 説 明 し た り す る 活 動 を 工 夫 し て 行 う 。
① 小・中・高 の 系 統 的 な 指 導
○「 身 の 回 り の 事 象 か ら 課 題 を 見 い だ し 、主 体 的・積 極 的 に 関 わ る 力 」、
「 数 学 の 必 要 性 や 有 用 性 を 実 感 を 伴 っ て 理 解 す る 力 」、「 事 象 を 数 学 的 に 解 釈 し 、 数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 を 用 い て 問 題 解 決 す る 力 」、「 算 数 ・ 数 学 の 考 え 方 に 基 づ き 、 自 ら の 考 え を 決 定 す る 力 」、「 根 拠 を 明 ら か に し 、 筋 道 を 立 て て 表 現 し た り 説 明 し た り す る 力 」、「 算 数 ・ 数 学 的 な 表 現 を 用 い て 伝 え る 力 ・ 伝 え 合 う 力 」 を 身 に 付 け る 学 習 活 動 を 系 統 的 に 位 置 付 け る 。
○ 学 習 内 容 の 系 統 性 を 踏 ま え た 指 導 を 行 う 。
② 興 味 ・ 関 心 の 喚 起 ○ 児 童 ・ 生 徒 が 目 的 意 識 を も っ て 主 体 的 に 取 り 組 む よ う 、 課 題 の 工 夫 や 課 題 提 示 の 工 夫 を す る 。
③ 言 語 活 動 の 充 実 ○ 考 え 方 の 発 表 、 自 分 の 考 え を 説 明 し て 伝 え 合 う 活 動 、 ノ ー ト 記 述 等 の 言 語 活 動 を 、 学 習 内 容 や 発 達 の 段 階 に 応 じ て 適 切 に 取 り 入 れ る 。
④ 実 生 活 と の つ な が り の 明 確 化
○ 日 常 の 事 象 か ら 問 題 を 見 付 け た り 、 学 習 し た こ と を 日 常 生 活 の 中 に 生 か し た り で き る よ う な 指 導 の 工 夫 を 行 い 、 児 童 ・ 生 徒 が 算 数 ・ 数 学 で 学 ん だ こ と を 生 活 や 様 々 な 場 面 で 活 用 で き る よ う に す る 。
⑤ 学 習 習 慣 の 確 立
( 主 体 的 な 学 び の 促 進 )
○ 学 習 内 容 の 理 解 を 深 め た り 、 学 習 し て 身 に 付 け た も の を 日 常 生 活 や 他 教 科 等 の 学 習 、 よ り 進 ん だ 算 数 ・ 数 学 の 学 習 へ 活 用 し た り で き る よ う に す る 。
各教科共通の手だて
⑥ 評 価 の 工 夫 ○ 学 習 の 状 況 を よ り 多 面 的 に 把 握 す る た め に 、 ペ ー パ ー テ ス ト に 偏 ら
ず 、 行 動 観 察 、 記 述 分 析 、 発 言 分 析 等 の 多 様 な 評 価 を 行 う 。
ク 系統表の内容及び活用について (ア) 系統表の内容
系統表を、各校種の学習指導要領で示されていることを基に、それぞれの校種で大切にし ている学力観が見える資料として作成した。小学校、中学校、高等学校の段階を横軸とし、
各校種で児童・生徒に身に付けさせたい力を縦軸とした。
具体的に縦軸には、「事象を数学的に捉えようとする力」及び「事象を数理的に考察し、表 現・判断する力」を高めることを目指し、身に付けさせたい力として「身の回りの事象から 課題を見いだし、主体的・積極的に関わる力」、「数学の必要性や有用性を、実感を伴って理 解する力」、「算数・数学の考え方に基づき、自らの考えを決定する力」、「根拠を明らかにし、
筋道を立てて表現したり説明したりする力」、「算数・数学的な表現を用いて伝える力・伝え 合う力」を位置付けた。(系統表は、88・89ページに掲載)
(イ) 系統表の活用
この系統表を活用することにより、教師は「算数・数学で身に付けさせたい力」を意識し、
日々の授業の展開に生かしていくことができる。さらに、指導している児童・生徒の発達の 段階の前後を知り、どのような指導の在り方が望まれるのかなどを明らかにすることができ る。
また、明確にした目指す児童・生徒の姿を、個々の児童・生徒の力が身に付いたのかを判 断する基準とし、各単元での指導法の検討にも使用できると考える。
この系統表は中学校入学時、高等学校入学時の各生徒の学力を把握し、苦手分野を早期に 学び直すための手だてを講じる際の参考にもなり得る。ただし、このためには、各学校に全 ての校種の算数・数学の教科書を準備することが必要である。
ケ 検証授業
算数・数学部会では、以下の検証授業を行い、研究主題に迫るための手だての有効性等を 検討した。
<検証授業>
校種 学年 単元名
小学校 第4学年 計算のやくそくを調べよう 小学校 第6学年 分数のわり算
小学校 第6学年 体積の求め方を考えよう 小学校 第6学年 比例・反比例
中学校 第3学年 y ax2の活用
高等学校 第1学年 【数学Ⅰ】 2次関数とグラフ 高等学校 第2学年 【数学Ⅱ】 指数関数
高等学校 第3学年 【(旧)数学A】二項定理
コ 分析・考察
設定した手だての有効性について、「興味・関心の喚起」と「課題の工夫」、「言語活動の充 実」と「思いや考えを伝える・伝え合う表現活動の工夫」、「実生活とのつながりの明確化」、
「小・中・高の系統的な指導」を中心に記述する。
◇ 多様な考え方を引き出すことができる課題の設定
小学校第4学年「計算のやくそくを調べよう」では、図 か ら 多 様 な 考 え 方 を 引 き 出 す こ と を ね ら っ て 、「 ド ットの数を工夫して数えよう」という課題を提示した。
児童は当初「答えを導くための正しい式は一つだけで ある」という意識をもっていた。その後、より効率的 に数えるために、図を用いて同じ数にまとめたり移動 させたりするとよいことに気付き、その工夫を
式や言葉で表現した。そして「いろいろな考え方を表すと式が多様になること」、「それぞ れの式からどのような考え方をしているかが分かること」に気付いた。
このように、式のよさに気付くことは中学校の「式を簡潔に表して処理し、問題を能率 よく解決していくこと」、高等学校の「式の見方を豊かにすること」につながると考える。
→
◇ 視覚的に捉え、自力解決を促す工夫
小学校第6学年「体積の求め方を考えよう」では、
児童が斜角柱の見方を変えていくことで既習の立体と して見られるように、課題提示の際に、立体図形を配 布した。児童が実際に立体図形を手に取りながら、課 題解決の方法を視覚的に捉え、考えられるようにする ことで興味・関心を喚起した。
斜角柱の体積を求める方法をなかなか発想できない 児童は、手に取った立体図形を回してみたり方向を変 えたりして観察しながら、既習の考えが使えないかを 考えていた。実際に操作する活動が大変有効であった。
また、数学Ⅰ「2次関数とグラフ」及び数学Ⅱ「指 数関数」では、コンピュータを活用することで課題を 視 覚 的 に 捉 え や す く し た 。 コ ン ピ ュ ー タ を 活 用 し て 、 関 数 の グ ラ フ を 提 示 す る こ と で 視 覚 的 に 判 断 で き る ようになるため、その特徴を理解する上で有効であった。
考え① 考え② 考え③
手だて:「興味・関心の喚起」と「課題の工夫」
自 分 の 考 え を 伝 え る た め に か く
コンピュータのグラフを見ながらの話合い
斜 角 柱 の 体 積 を 求 め る
◇ ノートやワークシートを活用した自力解決
小学校第6学年「体積の求め方を考えよう」では、自力解決の際に児童が自分の考え方を表現するために きめ細やかなノート指導を行った。自分の思考の過程 をまとめることは他教科へも活用することができると 考える。
◇ ペアやグループでの学習
全ての検証授業において、まず児童・生徒が自力解 決し、自力解決での考えをペアやグループで説明し合 い、その後、集団検討に移る学習過程を組んだ。
小学校第6学年「分数のわり算」では、ペアでの考 えの交流は「自分の考えを明確にするため」として位 置付け、完璧な説明をすることを目標とするのではな
く 、 不完 全 な部 分 はどこ か 、ど こ まで 説 明でき る か自 分 で把 握 するこ と をね ら いと し た 。 同様に、小学校第4学年「計算のやくそくを調べよう」では、自力解決がなかなか進まな かった児童が、ペアになって友達の考えを聞くことで、考え方を理解し、学習に取り組む ことができた。
◇ ペアやグループでの話合いから集団検討へ
小学校第6学年「体積の求め方を考えよう」、「比例・反比例」では、それぞれの児童が考えた方法をグループ で話し合うことで、よりよい考えへ高めることができた。
さらに、全体への発表を行い、考えの共有を図ることで、
自分の考えと友達の考えとの相違点を見付け、理解を深 めることができた。友達の考えを活用してみたいという
意欲も感じられ、全体での検討場面でも進んで自分の考えを発表したり、発表した考えを まとめたりする姿が見られた。
また、小学校第6学年「比例・反比例」では、ペアでの話合いで自分の考え(反比例の グラフの特徴)を伝え合うことで「方眼紙にかいた点が直線に並ばない」、「0を通らない」
等の根拠が焦点化され、反比例のグラフに関する考えが明確になった。その考えを集団検 討の場で教師が価値付けることにより、児童は反比例のグラフの特徴をつかみ、授業のめ あてを達成できた。
中学校第3学年「y ax2の活用」では、生徒の授業後の感想で「自分の意見を発表し合 うことで、先生や友達の意見を聞けてよかった」とあった。一つの問題を複数の生徒に発 表させることによって多様な反応を引き出すことができる。正答ばかりでなく、典型的な 誤答例も引き出すことができ、課題への理解を深めることができる。しかし、このような
手だて:「言語活動の充実」と「思いや考えを伝える・伝え合う表現活動の工夫」
ペ ア で の 話 合 い ノ ー ト に 自 分 の 考 え を 書 く
立 体 図 形 を 示 し な が ら 話 合 い
活動は、誤答を述べた生徒への教師の配慮と「誤答は正答に至る過程である」ことを生徒 に理解させておくことが必要である。同様に、(旧)数学A「二項定理」では、学級の 30%
に当たる生徒が「自力解決後、友達とお互いの考えを説明し合おうという気持ちになった」
と回答している。
また、「二項定理」の検証授業を行った学級の4人に一人の生徒が「自分が板書して解答 した問題の解法の説明をしてみたいという気持ちが出るようになった」と回答している。
◇ 算数・数学が実生活に生かされている実感をもつことができる問題
中学校第3学年「y ax2の活用」では、手だて「課題の工夫」とも関連させ、日常生活 の場面において関数を用いた事例を課題として提示し、現在、学習していることが生活に 生かされていることを感じさせられるようにした。以下は、授業後の生徒の感想である。
・ 身近にある何に関数が使われているか、もっと知りたいと思った。
・ 自分の予想と数学の知識を使って求めた結果が大きく違って驚いた。今度、高速道 路を走行するとき、確認してみようと思う。
・ 感覚的に考えていたことを数学的に理解す ることで、より理解が深まった。
・ 数学のよさ、大切さを感じた。
数学Ⅱ「指数関数」では、細菌の増殖の様子 を実際に見せたことにより、「指数関数に興味を もつことができた」と感想を述べる生徒が多か った。
◇ 関数の指導の系統性
学習活動の系統性だけではなく、学習内容の 系統性に関しても考えるために「数量関係」の 領域の小学校第6学年「比例・反比例」、中学校 第3学年「 y ax2の活用」、数学Ⅰ「2次関数 とグラフ」の授業を実施した。この領域は、小 学校第6学年では「簡単な式で表されている二
つの数量の関係を調べる活動」、「数量の関係の見方や調べ方」を学習する。中学校では「比 例・反比例 関数関係の意味」、「1次関数 1次関数を用いること」、「関数 y=ax2 いろ いろな事象と関数」を学習し、それらを具体的な問題の解決に活用することも学んでいる。
高等学校では、小・中学校で学習してきたことを基に2次関数とそのグラフについて考察 し、生活に関連付け、具体的な事象の考察に活用させる。関数の指導において、数量の関 係を表にまとめ、グラフや式に表すことは、各校種共通に扱う内容である。グラフや式な どの数学的な表現についてそのよさを感じて活用できるように、丁寧かつ段階的に指導す
手だて:「実生活とのつながりの明確化」
手だて:「小・中・高の系統的な指導」
細 菌 の 増 殖 の 様 子 を 説 明
比 例 の 学 習 を 振 り 返 る
ることが有効である。また、グラフを作成するときに点の連続性を考えさせることも、小・
中・高と系統的に育てたい数学的な見方や考え方であることが改めて分かった。
◇ 手だて:「学習習慣の確立」
どの授業においても、学習内容の理解を深め、定着を図るようにするとともに、学習し て身に付けたものを日常生活や他教科等の学習や、より進んだ数学の学習へ活用できるよ うにした。中学校第3学年「 y ax2の活用」では、家庭学習にした「自転車のスピードと ブレーキをかけたときの走行距離」の課題を通して「理解を深めることができた」、「予想 と計算結果の違いに驚くとともに、予想後に解決することの意義を見いだした」という意 見が、事後のアンケート調査から確認できた。
◇ 手だて:「評価の工夫」
小学校第6学年「分数のわり算」、「体積の求め方 を考えよう」では、児童が考えた解決方法をノート の記述により評価した。話合いや発表の場面では、
その都度、机間指導を行いながら適宜評価を行い、
よりよい考え方については、学級全体に紹介し、価 値付けをしていった。
中 学校 や高 等学 校で は、
発言や 発表についての自己評価を毎時間、評価カードに記録し、教師が確認するシステムを確立した。定期的にノートの点検も行い、学習への取組 状況を把握し評価に生かした。
サ 成果と授業改善の提案
○ 問題解決場面や、話合いの場を工夫して設定することで、問題解決に関わろうとする意 欲を高めることができ、児童・生徒が数学的な考え方を表現しようとする態度を育てるこ とができた。
○ 実生活と関連するような場面を設定することで、課題や問題に対して意欲的に取り組み、
実生活の中から数学的な見方や考え方を見いだそうとする態度を育てることができた。
○ 表現・判断する力を育成するためには、指導内容や児童・生徒の実態を把握し、それぞ れの発達の段階に応じた話合い活動ができるよう適切な指導をすることが効果的であるこ とが分かった。
○ どの校種においても、算数・数学的活動を通して算数・数学を学ぶことのよさを実感さ せることが重要であり、そのためには基礎的・基本的事項を定着させるとともに、言語活 動を充実させながら知識や技能を問題解決に活用する授業を行っていくことが大切である ことが分かった。
成 果
その他の研究主題に迫るための手だてについて
評 価 カ ー ド
本研究では、検証授業を通して、校種や学習内容に合った指導を以下の点に留意して行う ことで、「事象を数理的に考察し、表現・判断する力」を高めていくことができることが分か った。小学校、中学校、高等学校でこのような継続した指導を行うことで、児童・生徒が自 分で学ぶ力や知識及び技能を身に付けることができると考える。
授業改善の提案
本 研 究 で の 「 課 題 」 の 定 義 授 業 に お い て 教 師 が ね ら い を 達 成 す る た め に 与 え る も の
本 研 究 で の 「 問 題 」 の 定 義
課 題 の 中 で ( 身 の 回 り の 事 象 か ら 導 く こ と も 含 め て ) 児 童 ・ 生 徒 が 自 ら 解 決 し よ う と 考 え る も の
○ 課 題 の 工 夫
◆ 児 童・生 徒 が 問 い を も つ こ と が で き る 課 題
○ 提 示 の 工 夫
◆ 児 童 ・ 生 徒 に 課 題 意 識 を も た せ る 。
◆ 具 体 物 や 半 具 体 物 な ど を 用 い て 考 え さ せ る 。
◆ 定 義 や 公 式 を 活 用 す る こ と に 気 付 か せ る 。
◆ 既 習 を 振 り 返 り 、「 ど ん な 考 え が 使 え る か 」と い う 解 決 の 見 通 し を も た せ て か ら 自 力 解 決 に 取 り 組 ま せ る 。
○ ノ ー ト や ワ ー ク シ ー ト の 活 用
◆ ノ ー ト や ワ ー ク シ ー ト に 自 分 で 考 え た 解 決 方 法 を 数 学 的 表 現 を 使 っ て 記 述 す る 。
◆ 上 記 の 記 述 を 活 用 し て 、 ペ ア ・ グ ル ー プ ・ 集 団 検 討 の 場 で 自 分 の 考 え を 説 明 す る 。
○ ペ ア ・ グ ル ー プ
◆ 自 分 の 考 え 方 が 正 し い の か ど う か 確 認 す る 。
◆ 自 分 の 考 え を 明 確 に す る 。
◆ 自 分 の 考 え 方 以 外 の 考 え 方 が な い か 考 え る 。
【 具 体 的 な 言 語 活 動 例 】
◆ 具 体 物 や 半 具 体 物 の 操 作 を し な が ら 自 分 の 考 え を 説 明 す る 。
◆ 式 で 自 分 の 考 え を 表 し た り 、 式 か ら 考 え を 読 み 取 っ た り す る 。
◆ 図 や グ ラ フ な ど 数 学 的 な 表 現 を 用 い て 考 え を 交 流 し 合 う 。
○ 集 団 検 討
◆ 一 つ の 問 題 か ら 多 様 な 考 え を 引 き 出 す 。
◆ 正 答 ば か り で な く 、典 型 的 な 誤 答 例 も 引 き 出 し 、課 題 へ の 理 解 を 深 め る 。
◆ い ろ い ろ な 考 え 方 か ら よ り よ い 考 え に 高 め 、 一 般 化 す る 。
○ 実 生 活 と の つ な が り の 実 感
○ 学 習 習 慣 の 確 立
( 主 体 的 な 学 び の 促 進 ) 例 ) 家 庭 学 習 へ の 発 展
他 教 科 の ノ ー ト 作 り
課題の把握
自 力 解 決
ペ ア や グ ル ー プ で の 話 合 い
集 団 検 討
振 り 返 り
ま と め
《一単位時間の流れ》
小 学 校 、 中 学 校 、 高 等 学 校 で の 継 続 し た 指 導
1 単 元 の 目 標
除 数 が 分 数 で あ る 場 合 の 除 法 計 算 の 意 味 と そ の 計 算 の 仕 方 に つ い て 理 解 し 、そ れ を 用 い る 能 力 を 高 め る 。 2 単 元 の 評 価 規 準
3 本 事 例 に お け る 研 究 主 題 に 迫 る た め の 手 だ て
手 だ て 内 容
Ⅰ 課 題 の 工 夫 ○ 児 童 が 問 い を も つ こ と が で き る 課 題 の 設 定 及 び 課 題 の 提 示 の 工 夫 を す る 。 ア 児 童 が 自 分 で 工 夫 す る こ と が で き る 課 題 の 設 定
イ 児 童 が 問 い を も っ て 考 え ら れ る よ う な 課 題 の 設 定 ウ 児 童 が 「 や っ て み た い 」 と 思 う よ う な 課 題 の 設 定 エ 児 童 の 興 味 を 喚 起 し 、 理 解 を 促 す 課 題 提 示 の 工 夫
算数・数学科で設定した手だてⅡ 思 い や 考 え を 伝 え
る ・ 伝 え 合 う 表 現 活 動 の 工 夫
○ 演 算 の 意 味 に つ い て 図 で 表 す こ と 、計 算 の 仕 方 を 式 で 説 明 す る こ と の 2 点 を 関 連 付 け る よ う な 話 合 い の 場 を 設 定 す る 。そ の た め に 自 分 の 考 え を 表 現 す る 場 の 提 供 や 、 発 表 し た 考 え を 共 有 し や す い よ う 板 書 の 工 夫 を 行 う 。
① 小 ・ 中 ・ 高 の 系 統 的 な 指 導
○ 整 数 → 小 数 → 分 数 と 数 の 範 囲 を 拡 張 す る と と も に 、四 則 演 算 の 意 味 も 拡 張 し て い く こ と を 意 識 し て 指 導 し 、中・高 で の 有 理 数 や 実 数 に ま で 拡 張 し た 数 の 概 念 の 理 解 へ つ な げ て い く 。ま た 分 数 で も 、整 数 、小 数 で 用 い て き た 計 算 法 則 の 活 用 が 同 様 に で き る こ と か ら 、方 程 式 や 分 数 式 で も 同 様 に 計 算 処 理 が で き る こ と を 理 解 さ せ る 。
○ 根 拠 を 探 り 、数 学 的 な 考 え を 表 現 す る と い う 態 度 は 、中・高 の 学 習 活 動 の 素 地 と な る た め 、立 式 の 根 拠 を 考 え た り 、式 や 図 か ら 考 え 方 を 読 み 取 っ た り す る 活 動 を 中 心 に し た 授 業 を 行 う 。
② 興 味 ・ 関 心 の 喚 起 ○ 児 童 が 目 的 意 識 を も っ て 主 体 的 に 取 り 組 む よ う 、 問 題 場 面 の 数 値 を □ に し 、分 数 の わ り 算 を 用 い る 場 面 に お い て 既 習 事 項 を 想 起 し な が ら 発 展 的 に 考 え ら れ る よ う に す る 。
③ 言 語 活 動 の 充 実 ○ 相 手 に 自 分 の 意 図 を 的 確 に 伝 え た り 、 相 手 の 考 え を 理 解 し た り で き る よ う 、 ペ ア で の 話 合 い か ら 集 団 で の 検 討 へ つ な げ る 。
ア 算 数 へ の
関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度 イ 数 学 的 な 考 え 方 ウ 数 量 や 図 形 に つ い て の 技 能
エ 数 量 や 図 形 に つ い て の 知 識 ・ 理 解
① ( 分 数 ) ÷( 分 数 ) の 計 算 の 仕 方 の 意 味 や 計 算 の 仕 方 に 関 心 を も ち 、 既 習 の 計 算 や 除 法 の 性 質 に 関 連 付 け て 考 え よ う と し て い る 。
② 計 算 の 途 中 で 約 分 す る と 、 簡 単 に 処 理 で き る こ と の よ さ に 気 付 い て い る 。
① ( 分 数 ) ÷( 分 数 ) の 計 算 の 仕 方 を 、 既 習 の 計 算 方 法 や 除 法 の 性 質 を 基 に 考 え て い る 。
② 分 数 の 除 法 の 立 式 の 根 拠 に つ い て 、 言 葉 、 式 や 図 を 手 掛 か り に 考 え て い る 。
③ 数 量 の 関 係 を 捉 え て 、 線 分 図 や 表 に 表 し 、 問 題 を 解 決 し て い る 。
① ( 分 数 ) ÷( 分 数 ) の 計 算 が で き る 。
② ( 整 数 ) ÷( 分 数 ) の 計 算 が で き る 。
③ ( 分 数 ) ÷( 分 数 ) を 途 中 で 約 分 し な が ら 計 算 で き る 。
④ 帯 分 数 の 除 法 計 算 や 、3 口 の 分 数 の 乗 除 計 算 が で き る 。
⑤ 分 数 、小 数 、整 数 の 混 じ っ た 乗 除 計 算 が で き る 。
① 問 題 作 り を 通 し て 計 算 の 仕 方 と 意 味 を 関 連 付 け る こ と が で き る 。
② 分 数 の 除 法 の 計 算 の 仕 方 を 理 解 し て い る 。
③ 分 数 の 除 法 で も 整 数 の 場 合 と 同 じ 関 係 が 成 り 立 つ こ と を 理 解 し て い る 。
算数1 小学校 「分数のわり算」 第6学年
【 本単 元の 概要 】
整数 →小 数→ 分数 と数の 範囲 を拡 張す ると ともに 、四則演 算の 意味 も拡張 して いく こと を意 識 させ ると 同時 に、分数で も 、整 数 、小数 で用 いて きた 計算 法則 の活 用が同 様に でき るこ とを 理 解す る学 習活 動を 行う。
【 系統 表と の主 な関 連】
本単元は、系統表の「
算数・数学的な表現を用いて伝える力・伝え合う力」を身に付けるために、演算の意味について図で表すこと、計算の仕方を式で説明することの2点を関連付けるような話合いの 場を設定し、ペアでの話合いから集団での検討へつなげる。
各教科共通の手だて
④ 実 生 活 と の つ な が り の 明 確 化
○ 課 題 の 内 容 を 日 常 生 活 の 場 面 か ら 提 示 す る 。ま た 、児 童 が 問 題 を 作 る 際 も 日 常 生 活 の 場 面 か ら 探 す よ う 指 導 す る 。
⑤ 学 習 習 慣 の 確 立
( 主 体 的 な 学 び の 促 進 )
○ 第 5 学 年 ま で の 四 則 計 算 の 既 習 事 項 を 振 り 返 っ た り 、今 ま で の 算 数 ノ ー ト を 見 直 し 、 計 算 の 考 え 方 を 振 り 返 っ た り す る 機 会 を 位 置 付 け る 。
⑥ 評 価 の 工 夫 ○ 授 業 の 中 で 評 価 す べ き 具 体 的 な 児 童 の 姿 を 明 ら か に し 、学 習 の 状 況 を よ り 多 面 的 に 把 握 す る た め に 、行 動 観 察 、記 述 分 析 、発 言 分 析 等 の 評 価 を 行 う 。 4 指 導 計 画 ( 9 時 間 扱 い )
次
時学 習 の ね ら い
学 習 活 動
評 価 規 準 (評 価 方 法 )
1
・ 分 数 で わ る 意 味 と 立 式 の 仕 方 を 考 え る 。
○ 1 d Ⅼ の ペ ン キ で 塗 れ る 面 積 を 求 め る 式 を 立 て 、 図 を 使 っ て 調 べ る 。
○ 分 数 で わ る 意 味 と 立 式 の 仕 方 を 理 解 す る 。
【共通①系統性】 問題の数の範囲の拡張
【共通②興味・関心】既習事項を想起させる課題
【共通④実生活】 板をペンキで塗る場面
【共通⑥評価】 記述分析と意欲・態度の評価
【教科Ⅰ課題】 □を使って課題に主体的に取り組ま せる
ア - ① イ - ① 、 ②
( ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 、 行 動 観 察 )
2展開例
・(分 数 )÷(分 数 )の 計 算 の 仕 方 を 考 え る 。
○ (分 数 )÷(分 数 )の 計 算 の 仕 方 を 図 や 既 習 事 項 を 基 に し て 考 え 、 説 明 す る 。
○ (分 数 )÷(分 数 )の 計 算 の 仕 方 を 一 般 化 し て ま と め る 。
※ 展開例参照
イ - ① 、 ② 、 ③
( 発 言 分 析 行 動 観 察 、 ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 )
3
・ 仮 分 数 で わ る 計 算 の 仕 方 、 途 中 で の 約 分 の 仕 方 を 理 解 す る 。
・整 数 ÷分 数 、分 数 ÷整 数 の 計 算 と 、分 数 ÷分 数 の 計 算 の 関 係 を 理 解 す る 。
○ (真 分 数 )÷(仮 分 数 )の 計 算 の 仕 方 を 考 え る 。
○ (分 数 )÷(分 数 )の 計 算 で 計 算 途 中 の 約 分 の 仕 方 を 考 え な が ら 計 算 す る 。
○ 整 数 を 分 数 の 形 に す る と (分 数 )÷(分 数 )の 計 算 に な る こ と を 知 る 。
【共通⑤学習習慣】 既習事項の活用
【共通⑥評価】 記述分析と意欲・態度の評価
ア - ② ウ - ① 、 ③
( 発 言 分 析 、 ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 )
4
・ 帯 分 数 で わ る 計 算 の 仕 方 を 考 え る 。
○ 帯 分 数 で わ る 計 算 は 仮 分 数 に 直 し て 考 え る と 分 か り や す い こ と を 知 る 。
○ 1 よ り 小 さ い 数 で わ る と 、商 は 被 除 数 よ り 大 き く な る こ と を 理 解 す る 。
【共通①系統性】 問題の数の範囲の拡張
【共通⑤学習習慣】既習事項の活用
ウ - ① 、 ④
( 発 言 分 析 、 ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 )
第1次分数÷分数の計算 5
・ 帯 分 数 の 除 法 の 文 章 題 を 図 や 表 を 基 に 解 く 。
○ 帯 分 数 の 除 法 の 文 章 題 を 線 分 図 や 表 を 基 に 式 を 立 て 、 問 題 を 解 く 。
【共通②興味・関心】既習事項を活用する課題
【共通④実生活】 具体的な問題場面の提示
【共通⑥評価】 記述分析と意欲・態度の評価
【教科Ⅰ課題】 既習事項を想起して問題解決でき る課題の設定
【教科Ⅱ伝え合い】 図を説明する伝え合い活動を取り 入れる
イ - ③ ウ - ④
( ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 )
自 分 の 考 え を 確 認
研 究 主 題 に 迫 る た め の 手 だ て
6
・ 分 数 の 乗 除 を 適 用 す る 問 題 で そ の 数 量 の 関 係 を 考 え て 演 算 決 定 し 、 問 題 を 解 決 す る 。
○ 分 数 の 乗 法 や 除 法 を 適 用 す る 問 題 で 、 そ の 数 量 の 関 係 を 捉 え て 演 算 決 定 し 、 問 題 解 決 す る 。
【共通①系統性】 立式の根拠を明確にして数量関係を 捉える
【共通③言語活動】考えの意図を伝える
【共通④実生活】 実生活で考えられる場面設定
【共通⑤学習習慣】既習事項の発展と活用
【教科Ⅰ課題】 問題場面の数値の関係を明確にして 求める
【教科Ⅱ伝え合い】既習事項を活用し、自分なりの考え を表現する
ア - ② ウ - ②
( ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 )
7
・ 既 習 事 項 の 理 解 を 深 め る 。
○ 計 算 ・ 商 と 乗 数 ・ 被 乗 数 の 関 係 ・ 乗 除 の 計 算 の 関 係 ・ 意 味 理 解 の 問 題 に 取 り 組 む 。
○ 算 数 レ ポ ー ト を 工 夫 し て 自 分 の 考 え を 伝 え る 。
【共通②興味・関心】学習事項の関連を見いだす
【共通④実生活】 生活の中から問題場面を探す
【共通⑤学習習慣】 既習事項の発展と活用
【共通⑥評価】 ペーパーテストと記述分析
【教科Ⅰ課題】 自分で興味関心のある事象から 課題を見いだす
【教科Ⅱ伝え合い】 図や言葉などの記述による表現活動
ウ - ① 、 ② 、 ③ 、
④ 、 ⑤
エ - ① 、 ② 、 ③
( レ ポ ー ト に よ る 記 述 分 析 、 ペ ー パ ー テ ス ト )
8
・ 既 習 事 項 の 確 か め を す る 。
○ 練 習 問 題 を 解 く 。
【共通⑤学習習慣】基礎基本の定着
【共通⑥評価】 ペーパーテストによる分数の計算 の意味理解や計算技能の評価
ウ - ① 、 ② 、 ③ 、
④
( ペ ー パ ー テ ス ト )
第3次練習・力だめし 9
・ 数 量 の 関 係 を 把 握 し 、 順 序 よ く 考 え る 。
○ 適 用 問 題 を 解 く 。
【共通⑤学習習慣】基礎基本の技能を活用した学力
【共通⑥評価】 ペーパーテストによる 分数の計算 の意味理解や計算技能の評価
ウ - ① 、 ② 、 ③ 、
④ 、 ⑤
( ペ ー パ ー テ ス ト )
5 展 開 例 第 2 時 (1) ね ら い
・ 分 数 で わ る こ と の 意 味 を 理 解 す る 。 ・ 真 分 数 ÷真 分 数 の 計 算 の 仕 方 を 理 解 す る 。 (2) 展 開
学 習 活 動
・ 予 想 さ れ る 児 童 の 反 応
○ 留 意 点 【 評 価 規 準 】( 評 価 方 法 )
導
入
1 課 題 を 確 認 す る 。
2 め あ て を 知 る 。
3 解 決 へ の 見 通 し を も つ 。
・ わ る 数 が 整 数 に な れ ば 計 算 が で き そ う 。
・ 面 積 図 を 使 っ た ら で き そ う 。
・ 数 直 線 で 考 え て み よ う 。
・ 分 数 の か け 算 の と き の 考 え を ヒ ン ト に し て み よ う 。
研 究 主 題 に 迫 る た め の 手 だ て
第2次どんな式になるかな
5
2㎡ の か べ を 塗 る の に
4
3dLの ペ ン キ を 使 い ま し た 。 こ の ペ ン キ 1dL で は 、 何 ㎡ の か べ を 塗 る こ と が で き ま す か 。
5 2÷
4
3計 算 の 仕 方 を 考 え よ う
ノ ー ト 作 り
÷
展
開
4 自 力 解 決 を す る 。
・
C1 : 数 直 線 図 を 用 い て 3 d L の と き を 求 め た 。
C2 : 面 積 図 を 用 い て 、 図 か ら 1 / 4dL
の と き を
求 め た 。
5 ペ ア で の 話 合 い を す る 。
6 集 団 検 討 を す る 。
〈 自 力 解 決 時 の 指 導 〉
○ 根 拠 を 明 確 に し て 解 決 方 法 を 導 き 出 し た 児 童 に は 、 自 分 の 考 え を ど う 説 明 す れ ば 相 手 に 伝 わ る か を 考 え る よ う に 促 す 。
・ ま ず 最 初 に 何 を 求 め た の か 。
・ ど う し て そ の 方 法 を 使 っ た の か 。
・ そ の 方 法 の よ さ は ど ん な と こ ろ か 。
【 イ - ① 、 ② 、 ③ 】
( ノ ー ト に よ る 記 述 分 析 ・ 発 言 分 析 )
○ 自 分 の 考 え を 話 し た 後 、 「 わ た し の 考 え は 分 か り ま す か 。」と 聞 き 手 に 問 う こ と に よ り「 つ ま り ● ● さ ん が 考 え た の は 、 こ う い う こ と で す ね 。」と 考 え を ま と め て 話 し た り 、復 唱 し た り す る こ と か ら 、 考 え を 全 体 に 広 げ て い く 。
○ 面 積 図 に つ い て は 、 児 童 が 解 決 す る こ と が 困 難 で あ る こ と が 予 想 さ れ る 。 児 童 が 最 後 の 解 決 ま で で き な か っ た 場 合 は 、 教 師 が 用 意 し た も の を 提 示 し 、 視 覚 的 に
15
8
を 見 る こ と が で き る よ う に す る 。
ま と め
7 共 通 点 に つ い て 検 討 を す る 。
・ど の 方 法 も 、分 数 で は で き な い の で 、整 数 に 直 し て 計 算 し て い る 。
・ 1 5 は 5 ×3 、 8 は 2 ×4 で 表 す こ と が で き る 。 8 ま と め る 。
・分 数 ÷分 数 の 計 算 は 、
分子 分母
分母
分子 で 計 算 す る こ と が で き る 。
○ 全 て の 考 え に 同 じ 式 が 現 れ て い る こ と か ら 、 二 色 の チ ョ ー ク を 使 い 、 「 1 5 、5 ×3 」 「 8 、 2 ×4 」 に つ い て 共 通 す る 部 分 を 板 書 の 中 で 囲 ん で い き 、 児 童 が 気 付 く 手 助 け と す る 。
○ め あ て を 意 識 さ せ て 、 本 時 の ま と め を ノ ー ト に 書 く よ う に 助 言 す る 。
【 教 科 Ⅱ 伝 え 合 い 】
話 合 い を 通 し て 、計 算 の 仕 方 が 数 直 線 図 で 表 す 意 味 と 関 連 が あ る こ と に 気 付 か せ る 。
【 共 通 ① 系 統 性 】
自 分 の 根 拠 を 明 確 に し た 解 決 の 方 法 ( 数 直 線 図 ・ 面 積 図 ・ 計 算 の き ま り の 活 用 )
【 共 通 ⑤ 学 習 習 慣 】【 教 科 Ⅱ 伝 え 合 い 】 基 礎 基 本 の 習 熟 ( 数 直 線 図 な ど 解 決 の ツ ー ル ) に よ る 既 習 事 項 の 活 用
【 共 通 ③ 言 語 活 動 】
自 分 の 考 え を 分 か り や す く 相 手 に 伝 え た り 、 相 手 の 意 図 を 理 解 し た り す る た め に ペ ア で の 説 明 か ら 集 団 検 討 へ と 段 階 を 踏 む 。
【 教 科 Ⅱ 伝 え 合 い 】
演 算 の 意 味 に つ い て 図 で 表 す こ と 、 計 算 の 仕 方 を 式 で 説 明 す る こ と の 二 つ を 関 連 付 け る よ う な 話 合 い の 場 を つ く る た め に 、 数 の 関 連 を 板 書 に よ り 共 有 す る 。
dLで ㎡ ぬ る こ と が で き る
dLで ㎡ ぬ る こ と が で き る 4
3
は 逆 数 の
3 4
を か け る と 1 に な る か ら 、
5 2
に も 同 じ
3
4
を か
け れ ば い い の で 、
52
×
3 4
を し て 答 え が
15
8
に
な り ま し た 。
つ ま り 、逆 数 を 使 っ て 、分 数 を 整数 に 変 え て 考 え た ん だ 。
【 共 通 ③ 言 語 活 動 】
ど の よ う な 式 や 図 を 使 っ て 考 え た か 、 共 有 で き る よ う 発 表 の 仕 方 を 工 夫 し 、 話 合 い を
深 め ら れ る よ う に す る 。
1 小 単 元 の 目 標
関 数
y=a x2を 用 い て 具 体 的 な 事 象 を 捉 え 説 明 す る こ と が で き る 。 2 小 単 元 の 評 価 規 準
3 本 事 例 に お け る 研 究 主 題 に 迫 る た め の 手 だ て
手 だ て 内 容
Ⅰ 課 題 の 工 夫 ○ 生 徒 が 問 い を も つ こ と が で き る 課 題 の 設 定 及 び 課 題 の 提 示 の 工 夫 を す る 。 ア 生 徒 が 自 分 で 工 夫 す る こ と が で き る 課 題 の 設 定
イ 生 徒 が 問 い を も っ て 考 え ら れ る よ う な 課 題 の 設 定 ウ 生 徒 が 「 や っ て み た い 」 と 思 う よ う な 課 題 の 設 定 エ 生 徒 の 興 味 を 喚 起 し 、 理 解 を 促 す 課 題 提 示 の 工 夫
算数・数学科で設定した手だて
Ⅱ 思 い や 考 え を 伝 え る・伝 え 合 う 表 現 活 動 の 工 夫
○ 数 学 的 活 動 を 楽 し め る よ う に す る と と も に 、数 学 を 学 習 す る こ と の 意 義 や 数 学 の 必 要 性 な ど を 実 感 す る 機 会 を 大 切 に す る 。
○ 自 ら 課 題 を 見 い だ し 、解 決 す る た め の 構 想 を 立 て 、実 践 し 、そ の 結 果 を 評 価 ・ 改 善 す る 機 会 を 大 切 に す る 。
○ 数 学 的 活 動 の 過 程 を 振 り 返 り 、ま と め た 結 果 を 発 表 す る こ と を 通 し て 、学 習 の 成 果 を 共 有 化 す る 機 会 を 大 切 に す る 。
① 小・中・高 の 系 統 的 な 指 導
○ 小 学 校 で は「 数 量 関 係 」の 領 域 を 第 1 学 年 か ら 設 け 、6 年 間 を 通 じ て 学 習 で き る よ う に し て い る 。特 に 、第 4 学 年 以 降 で は 、伴 っ て 変 わ る 2 つ の 数 量 の 関 係 に つ い て 学 習 し 、数 量 の 関 係 を 表 す 式 に つ い て の 理 解 も 深 め て い る 。
○ 中 学 校 で は 、具 体 的 な 事 象 を 通 し て 、比 例・反 比 例 、1 次 関 数 、関 数
y=a x2
を 扱 い 、 そ れ ら を 具 体 的 な 問 題 の 解 決 に 活 用 す る こ と を 学 習 し て い る 。
○ 高 等 学 校 で は 小・中 学 校 で 学 習 し て き た こ と を 基 に 、高 等 学 校 で 学 習 す る 関 数 概 念 の 基 礎 と し て 、第 1 学 年 で 2 次 関 数 を 扱 い 、理 解 を 深 め る と と も に 、 具 体 的 な 事 象 の 考 察 に 活 用 し て い る 。
② 興 味・関 心 の 喚 起 ○ 生 徒 が 目 的 意 識 を も っ て 主 体 的 に 取 り 組 む よ う 、身 近 な 話 題 や 、興 味・関 心 が 喚 起 さ れ る よ う な 課 題 を 用 意 す る と と も に 、そ の 提 示 の 方 法 や 展 開 の 方 法 を 工 夫 す る 。
③ 言 語 活 動 の 充 実 ○ 相 手 に 自 分 の 意 図 を 的 確 に 伝 え た り 、 相 手 の 考 え を 理 解 し た り で き る よ う 、 グ ル ー プ で の 話 合 い も 重 視 し 、 集 団 で の 検 討 へ つ な げ る 。
ア 数 学 へ の 関 心 ・ 意 欲 ・ 態 度
イ 数学 的な 見方 や
考 え 方 ウ 数 学 的 な 技 能 エ 数 量 や 図 形 な ど に つ い て の 知 識 ・ 理 解
① 具 体 的 な 事 象 の 中 に 関 数
y=a x
2と し て 表 さ れ る 場 面 が あ る こ と に 関 心 を も ち 、問 題 の 解 決 に 生 か そ う と し て い る 。
① 具 体 的 な 事 象 に つ い て 、関 数
y=a x2を 利 用 し て 考 察 し た り 、予 測 し た り す る こ と が で き る 。
① 関 数
y=a x
2の 関 係 を 表 、式 、グ ラ フ を 用 い て 表 現 し な が ら 、問 題 を 解 決 す る た め の 処 理 を す る こ と が で き る 。
① 具 体 的 な 事 象 の 中 に は 、関 数
y=a x2と 見 な す こ と で 、事 象 の 考 察 や 予 測 が で き る こ と を 理 解 し て い る 。
数学2 中学校 「 y = ax
2」の活用 第3学年
【 本小 単元 の概 要】
身の回 りにある関数 関係の中から、関 数
y=a x2の関 係になるものについて考 察 し、現実に起こる事 象 と数 学としての考え方 や結 果を結 び付けて考えられるようにする。
【 系統 表と の主 な関 連】
本 単元 は 、系 統表の「 身の 回り の事 象か ら課 題を見 いだ し 、主 体的・積 極的 に関 わる 力 」
を 身に付けるために、身近 な話 題や 、興 味・ 関心が 喚起 され るよ うな 課題を 用意 する とと もに 、 そ の提 示の 方法 や展 開の方 法を 工夫 し、
y=a x
2の 関 係を 見い だし 、問 題を解 決す る。
各教科共通の手だて