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小学校の教室配置パターンにおける

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Academic year: 2021

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小学校の教室配置パターンにおける

異学年交流のあり方の分析と考察

              日大生産工(院) ○小峰明             日大生産工   曽根陽子 

1. 研究の背景と目的

近年の小学校建築では心身の発育状態 を考慮して、低学年と高学年の生活圏は 分けて、単純に配置されている小学校が ほとんどである。2009年4月、群馬県に ある高崎市立桜山小学校という学校で異 学年交流が平面プランに意識されている 小学校が開校した。最近では少子化の影 響で兄弟の数が少なくなっているため、

学校生活の中で異学年と接する中で身に 付く教養が多い事は明白である。

しかし、肝心な教室配置においては単 純に従来通り低学年、中学年、高学年を 別々に配置されるばかりであり、もっと 異学年交流を促進する事を平面プランに 意識する事が今後の学校建築に必要な事 だと考える。小学校建築の平面図から教 室配置パターンや異学年交流が在りうる 場所を分析し、今後の設計に役立てる事 を目的とする。

2 . 研究方法

新建築1999〜2009年「学校を変えなく ちゃ!!」の雑誌に記載されている35事 例の小学校の平面図を分析した。

普通教室の近くに配置されている異学 年交流が在りうる教室やスペースを分析 し、50箇所抽出し、似ている特性のある ものをまとめながら、それぞれの延べ数 を数えた。そして内外合わせて16箇所に 分類し(図①)傾向を調査する。

次に普通教室と廊下の関係性だけを抽 出して、教室配置パターンを分類(図②) した。そして最近の35事例の小学校建築 の教室配置パターンの流れを研究し、ど のパターンに当てはまるか検討した。

   

The Characteristics of Trial Production Equipment

−  Comparison of the Characteristic by the System   −

○Akira KOMINE, Yoko SONE

図①  異学年交流となる可能性がある教室やスペ ース  (16個に分類)

※1  外部、他の13個は内部

図②  教室配置パターンによる分類

 

延べ数 13

15 4 1

2

27

49 8

3 2

3 5 1 1 1 1

0 10 20 30 40 50 60 中庭

屋上庭園 ビオトープ クラスボックス 回廊 OS 特別教室 資料コーナー 和室 愛鳥部屋 作品展示 ランチルーム 生物観察コーナー チャペル 学童クラブ サンルーム

※1 

−日本大学生産工学部第42回学術講演会(2009-12-5)−

― 183 ―

4-51

(2)

表①  教室配置パターンの内訳け

片廊下型 クラス ター型

ツインコ

リダー型 E型 完全独立

ジグザグ

22校 6校 4校 1校 1校 1校

2% 2%2%

4%

4%

4%

4%

4%

4%

6%

6%

10% 8%

12%

13%

15%

生活科 CS−日本語 会議 プレゼン 放送 音楽 児童会 QR−3〜4 デン 図工 特殊 家庭科 パソコン 理科 教師 図書

図③  特別教室の内訳け

※2 CS=クローズドスペース(日本語での授業を行う場所)

※3 QR=クワイエットルーム(3〜4人の授業に適した場所)

※4 デン=洞窟のような奥まった小空間

3. 分析結果        分析した35校の中、L型、コの字型も含む片 廊下型の教室配置パターンの学校は半数以上 の22校にも及んだ。ついで多かったのがクラス ター型の6校で低学年棟、中学年棟、高学年棟 に分棟されるものが目立った。次いでツインコ リダー型が4校、 E型、完全独立型、ジグザグ型 がそれぞれ1校であった。(表①)

異学年交流のしかけとして50個を取り上げ たが39個は内部空間に存在するもので11個は 外部のものであった。

内部空間では図工室などの特別教室を近く に配置するのが最も多く延べ数で49、ついで多 いのが多目的スペースや子供の作業スペース などのOSが述べ数で27、メディア教材などの 資料コーナーが述べ数で8、ランチルームが延 べ数で5であった。他に特質的なものとして、

延べ数の多い順にいろりや和室、作品展示コー ナー、生物観察コーナー、チャペルコート、学 童クラブ(既存住宅)、サンルーム、クラスボッ クスがあった。特別教室の内訳は図③に示す。

外部空間に関しては二階以上に設けられた デッキテラス、ルーフバルコニーなどが延べ数 で15が最も多く、ついで一階部分にあるコミュ ニティーガーデンや学級菜園などの中庭が延 べ数で13、観察池や足洗い場などビオトープが 述べ数で4であった。

4. 考察とまとめ

分析した35校の内、 L型、コの字型を含め 片廊下型が半数以上の22校という結果にな ったが、オープンスクールが主流になる中 で教室配置パターンにはやはり大きな変化 はなく、結局は戦前の大量生産的な片廊下 型の小学校建築計画と似ている教室配置パ ターンに留まっていると言える。前述した 様に、もっと異学年交流を促進する事を平 面プランに意識する事が今後の学校建築に 必要な事だと考えられる。

大阪での池田事件以来、学校が地域に開 かれる事が問題視されてきた。しかし、生 涯学習意識が高まり、高齢社会における高 齢者施設の需要の増大、少子化による生徒 数の減少と学校施設の統廃合や再結成など が公立小、中学と地域公共施設を複合的に 整備する事例が増えつつある。異学年交流 のしかけとして11個外部への仕掛けを抽出 出来たが、学校が地域に開かれる事に目を 向けられてきている結果だと考える。

今後の研究調査としては、群馬県にある 堤ヶ丘小の生徒が増えすぎてこの学校の生 徒の半分が前述した高崎市立桜山小学校に 通うこととなった。堤ヶ丘小は片廊下型の 異学年交流は全く意識されない教室配置パ ターンの学校である。去年まで堤ヶ丘小に 通っていて今年4月から桜山小に通うこと になった生徒(2〜6年生)に異学年の教室の 遠近で交流は深まったのかなどの意識調査 をアンケート調査で実施する。

 

「参考文献」

1) 建築雑誌「新建築」1999年6、7、8、12 月号

2) 建築雑誌「新建築」2000年4月号  3) 建築雑誌「新建築」2001年12月号 4) 建築雑誌「新建築」2002年8月号 5) 建築雑誌「新建築」 2003 年 6 、 7 月号 6) 建築雑誌「新建築」2005年5,7,9月号 7) 建築雑誌「新建築」2006年4,6,9月号 8) 建築雑誌「新建築」2007年5月号 9) 建築雑誌「新建築」2008年6,9月号 10) 建築雑誌「新建築」2009年7,9月号 11) 雑誌「日系アーキテクチュア」 2009 年 7 ‐

13、p20〜25

12) 建築雑誌「GAJAPAN」2007年11‐12 13) 建築雑誌「GAJAPAN」2009年7‐8 14) 学校を変えなくちゃ!!編集委員会「学校

を変えなくちゃ!!」金田泰男、2002年、

p66 〜 101

15) 上野淳「学校建築ルネサンス」鹿島出版会、

2008年p100〜182

 

         

※2 

※3 

※4 

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