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東京都内自治体における新制度・子育て支援計画の比較検討
佐々 加代子
2015(平成 27)年4月から子育て新制度がは じまった。国が新制度をうちだし、都道府県を経 由しながら、それぞれの自治体に子ども子育て会 議の開催及び役所・議会の審議を経て、子育て支 援新制度による事業計画を3月 31 日までにまと めることを要請した。さかのぼること、10 年計 画で次世代育成支援行動計画が前期5年、後期5 年で計画策定し、実施されていた。9年目に国が 新制度を打ち出したことに伴い、後期計画の最終 段階以前に新制度に移行したことになっている。
国が自治体それぞれに返答を求めたのは、子育て 支援 13 事業における需要と供給について、ニー ズ調査を踏まえたうえでのものである。次世代育 成支援行動計画とのつながりについては自治体裁 量でよいことになっているという。
都道府県という単位でみた場合の東京都は、国 のなかでも特徴的な自治体でもある。その内訳は 特別区の 23 区に加えて 26 市、及び町や村をあ わせて 62 の自治体にわかれている。国から求め られた内容は同じでありながら、それぞれの地域 のかかえる課題をふまえて事業計画がなされたも のととらえられる。その一方、管轄する東京都は それらをどのようにみながら支援策をたてている のかということについて検討することは日本のか かえる子育て支援におけるさまざまな課題等につ いて検討できるものと考えた。
特定研究で申請し、2年計画とした。1年目は 以下について実施した。
1.国の新制度の実際と国が自治体に求めてきた 経緯について内閣府等関連省庁の公文書等か ら資料収集を行い、新制度に向けて取り組ん できた経緯、自治体に向けての説明、13 事
業についての取り組みを求めた理由について 理解を深め、自治体が取り組む事業計画案に 盛り込むべき内容について整理した。
2.東京都内 52 自治体の子育て支援事業計画を 入手した。東京都は 62 自治体がある。島部 と 2500 人に満たない村民がいる桧原村を除 き、東京都内の 52 自治体を選定した。それ らは、23 区(千代田、中央、港、新宿、文京、
台東、墨田、江東、品川、目黒、大田、世田 谷、渋谷、中野、杉並、豊島、北、荒川、板 橋、練馬、足立、葛飾、江戸川)、26 市(八 王子:27 年度から中核都市、立川、武蔵野、
三鷹、青梅、府中、昭島、調布、町田、小金 井、小平、日野、東村山、国分寺、国立、福 生、狛江、東大和、清瀬、東久留米、武蔵村 山、多摩、稲城、羽村、あきる野、西東京)、
3町(瑞穂、日の出、奥多摩)である。
事業計画入手について、それぞれの自治体 に1)事業計画担当部署、2)冊子の入手の 可否、可の場合の価格、否の場合のダウンロー ド先、3)子育て支援事業計画、次世代育成 支援計画閲覧場所、4)ヒアリングの可否等 についての問い合わせを郵送し、回答を求め た。23 区からは 14、26 市からは 18、3町 からは2の回答を得た。52 自治体のうち、
回収率は 65%であった。ヒアリングの可否 については、その内容によるということでの 回答を得た自治体を含めると、合計 40 の自 治体であった。小冊子として入手できるとこ ろは案外少なかった。資料収集には 52 自治 体の統括の東京都は欠かせない。資料を入手 した。ヒアリングは可能との回答を得てい 報 告
97 る。ヒアリングはしたがって合計 41 になる。
ヒアリングは共通事項とその自治体独自の質 問等を整理して次年度に実施する。
3.それぞれの自治体の内容の検討のために、関 連する資料の入手とその整理を行った。関連 する資料、及び閲覧可能な部署について、
20 自治体に出向いて関連する会議録等の閲 覧場所の情報センターなどで入手できる資料 を購入した。この作業はまだ残っている。
4.52 自治体すべての子育て支援事業計画を読 み込んでみると、次世代育成支援事業計画と の関連性(必修記載事項でないため)が見え にくいところも多い。詳細な事業計画につい て提示している自治体は、それ以前の次世代 育成支援事業計画との関連性についても、自 治体全体の計画の位置づけについても明確に なっている。自治体による差異はかなりあ る。不明確にみえている自治体については、
以前の子育て支援事業計画の位置づけを含め てあらためて閲覧して理解を深めていくこと にする。
5.次年度は特徴的な自治体の抽出とその検討、
差異が気になる自治体の問題点の整理、課題 の明確化、東京都(総括自治体)ほかへのヒ アリングを通して、東京都の抱える子育て支 援事業にかかわる問題点と課題についての検 討、および、子育て支援における自治体、社 会の在り方についての検討があり、その上 で、子どもと地域についての検討を加えて総 まとめをすることにある。
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