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講演内容 平成26年度専門部研修:熊谷市ホームページ

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Academic year: 2018

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(1)

平成27年1月22日

平成27年1月22日 静岡県掛川市にて

平成27年1月22日、静岡県掛川市にて45名の理事が参加した専門部研修が 行われた。研修のテーマは「掛川市ごみ減量化の取組について」で、掛川市環 境経済部環境政策課の方の御講演及び質疑応答及び意見交換を行った。

講演内容

Ⅰ 掛川市環境経済部環境政策課長あいさつ

(掛川市環境経済部環境政策課長 鈴木久裕氏)

掛川市は、平成22年度・平成23年 度 の ご み の 排 出 量 の 少 な さ が 全 国 1 位 であった。最新の調査でも全国2位であ る。

ご み の 減 量 は 決 し て 市 役 所 だ け で 達 成できるものではなく、自治会の協力も 不可欠である。掛川市では、区長会や各 自治区の御協力をいただき、ごみの減量 化に取り組んでいる。これからご紹介す る取組みが、熊谷市の皆様にとって少し でも参考になれば幸いである。

(2)

Ⅱ 掛川市ごみ減量化の取組について

(掛川市環境経済部環境政策課主任 落合利晃氏)

(1)掛川市について

掛 川 市 は 人 口 約 1 1 万 8 0 0 0 人 の 都市である。平成17年に大須賀町、大 東 町 と 合併 し、 現 在の 掛 川 市と なっ た 。 掛川産のお茶は全国的に有名で、東山地 区は世界農業遺産【静岡の茶草場農法】 に認定された。

掛 川 市の まち づ くり は 、「希 望が み え

るまち」、「誰もが住みたくなるまち」を

キーワードに、「健康医療日本一」、「環境日本一」、「市民活動日本一」を目指し

ている。「環境日本一」については特に力を入れており、省エネ・創エネ、自然

環境調査による生物多様性の確保、見える化環境学習、マイバッグ運動などの 市民運動、美化ボランティアなどの協働事業を通じ、環境のことを考える市民 が大勢いるまちを目指している。この中の美化ボランティアについて紹介する と、登録団体数は104団体にのぼる。ボランティアによる清掃活動を行うこ とで、景観美化の向上やポイ捨てごみの発生の抑制が期待できる。市からも登 録団体に対して、軍手やごみ袋を支給し、集めたごみの処理を行っている。

以上のように掛川市のごみ減量化に対する意識が高く、全国的に見ても高い レベルでごみの排出量を少なく抑えている。ごみ排出量の状況は以下のとおり である。

<人口10万人以上50万人未満の部>

掛川市

一人一日当たりのごみ排出量

順位 排出量

H18年度 8 857.3g/日人

H19年度 4 802.6g/日人

H20年度 5 794.7g/日人

H21年度 7 760.6g/日人

H22年度 1 642.5g/日人

H23年度 1 653.7g/日人

H24年度 2 651.3g/日人

(3)

(2)ごみの減量化の取組の背景 ごみ減量大作戦の背景

平成17年の合併に伴い、掛川市は2つにごみ焼却施設をしていた。 「環境資源ギャラリー」…旧掛川市と菊川市のごみ焼却施設

「環境保全センター」……大東町と大須賀町のごみ焼却施設

ところが、「環境保全センター」の閉鎖時期が迫り、平成19年4月から環境

資源ギャラリーだけで処理をしなければならない状況となった。環境資源ギャ

ラリーのごみ処理能力は 140 トン/日で、旧掛川市分と菊川市分のごみ処理能

力しかない。大東・大須賀区域分のごみ排出量(もえるごみ)を減量する作戦 を始めることになった。

ごみ量の状況

掛川市のごみ量の推移のグラフをみると、平成18年度からごみの排出量は 減少傾向である。しかし、最もごみの排出量が少なかったのは平成22年度を 境に、その後は増加傾向である。これは生活環境の変化や景気の動向が影響し ていると考えられる。

また、資源ごみの推移のグラフをみると、平成22年度に極端に数値が落ち 込んでいる。これは集団回収の補助金の仕組みを見直したことが大きく影響し たと考えられる。

掛川市のごみ量の推移(t)

(4)

年度 分別説明会 集積所巡回指導

事業所への

分別指導

1 5 9 回  3 3 1 5 人 1 5 5 地区 7 5 8 箇所

6 3 9 3 人

2 5 3 回 1 3 2 2 5 人 1 5 3 地区 4 0 5 箇所

5 1 9 2 人

2 4 回 1 0 4 3 人 1 2 9 地区 2 7 0 箇所

6 3 9 1 人

1 5 回 6 7 4 人 1 4 7 地区 2 3 2 箇所

3 4 1 3 人

2 1 回 6 2 6 人 1 9 9 地区 6 3 8 箇所

2 1 0 3 人

6 回 4 0 3 人 9 7 地区 2 0 7 箇所

2 4 1 3 人

5 6 回 5 1 2 8 人 8 6 地区 1 7 2 箇所

1 7 5 3 人

25 8 3 社

2 3 1 1 3 社

2 4 1 0 0 社

21 1 1 1 社

22 5 3 社

19 1 2 5 社

2 0 1 7 7 社

資源ごみの推移(t)

0 2000 4000 6000 8000 10000 12000

18年 19年 20年 21年 22年 23年 24年

集 団回収 食 用油

乾 電池・ 蛍光灯 金 属回収 古 布 古 紙 白 色トレ イ プ ラスチ ック ペ ット び ん

※「平成25年度版掛川市の環境」より作成

(3)新ごみ減量大作戦推進施策の実施状況 ①行政によるごみの出し方の指導

ご みの 減量 を実 現す る ため に、 様 々 な 施 策を 実 施 して い る が 、 ま ず は 分 別説 明 会 につ い て 説 明 したい。

こ れ は 職員 が 自 治会 や 集 合 住 宅 に 住 ん でい る 方 や外 国 人 等 を 対 象 と し 、各 地 区 へ出 向 い て 直 接 指 導 す るも の で ある 。 巡 回 指 導 に つ い ては 、 早 朝7 時 か ら 8 時 に 現 地 に職 員 が 出向 き 、 自 治 会 の 役 員 やク リ ー ン推 進 員 と と も に 、 ご みの 出 し 方に 関 す る チ ラ シ の 配 布や ご み の出 し 方 の 指

(5)

②シンボルマーク・キャッチフレーズの募集

また、シンボルマーク・キャッチフレーズも募集し た。採用されたものは以下のとおりである。

「我が家から 手本を示そう ごみ減量」

「もらいません 過剰包装 レジ袋」

さらには、啓発用ののぼり旗を作成し、集会所・集積所等へ設置し、市民の ごみ減量意識の高揚を図った。

③クリーン推進員

毎年約600人の方がクリーン推進員として、ボランティアで活動されてい る。区及び小区につき1以上配置しており、任期は基本的に1年である。

主な業務内容は以下のとおりである。

①ごみの分別、減量再資源化、排出マナー等に関する啓発指導 ②市が実施する講習会等への参加

③不法投棄、不正出荷等の連絡

④その他環境美化施策の推進において必要な事項

年度当初には、クリーン推進員の委嘱及び業務説明会を行っている。また、 長年クリーン推進員を務めていただいた方や功績のある方を対象に表彰を行っ ている。さらには、ごみ減量・リサイクル推進に対する意識の高揚と資質の向 上を図ることを目的に、リサイクル施設等の視察研修会を実施している。今年 度は掛川市の小型家電の排出先である愛知県の家電リサイクル会社トーエイ㈱ を視察した。

④直接搬入ごみの指導・⑤紙ごみへの指導

各事業所は環境資源ギャラリーにごみを直接搬入する。市では、不定期にピ ットにごみを投入する前に、プラットホームにて産業廃棄物及び資源ごみが混 入していないか、ごみの分別は正しくできているかを確認している。例えば、 紙が多く含まれているごみがあった場合には、収集車の回った事業所を確認し、 ごみを出した事業所に対して直接指導を行っている。

(6)

⑥剪定枝等の再資源化に向けた取組

家庭で出る少量の枝木は燃えるごみとして出すことが できるが、枝木の再資源化し、ごみの減量化に取り組ん でいる。具体的には、集会所や公園の敷地にコンテナを 設置し、回収することで、ごみの減量化を行っている。 出された枝木はチップとなり、火力発電の燃料や堆肥と して再利用される。ただし、地区内の奉仕作業や、自己 所有の山林の伐採で排出された枝木は対象外である。

なお、平成21年度まではコンテナの設置費用を市が 全て負担していたが、平成22年度から地元にも負担をしてもらうように制度 を変更したため、回収量が大幅に減少したと考えられる。

⑦ごみ袋の記名制

かつては分別ができていないまま集積所にごみを出し、地区の役員が後始末 をする事例が多数見受けられた。このような状況を改善する方法として、平成 20年1月より市の指定袋に記名欄を設け、誰がごみを出したか特定できるよ

うにした。(大東・大須賀地区ではそれ以前より実施していた)

ごみ袋への記名は各地区の判断により実施しているので、地域によっては名 前ではなく、管理番号を書いて対処しているところもあるようだ。

⑧生ごみパックン

「生ごみパックン」は家庭の生ごみを処理する容器で、1日の処理能力は約

1kg、約3日でバクテリアにより水と二酸化炭素に分解される。

市では、「生ごみパックン」の普及のために講習会(参加費は 1000 円)を実

施しており、今年度は4回実施している。現在までに延べ1400人が受講した。

⑨古紙回収コンテナの設置

古紙回収コンテナを公民館や学校等の公共施設、量販店の空きスペースに設 置している。現在、市内にはおよそ40か所ある。平成23年度までは行政が 古紙回収を行っていたが、平成24年度からは行政では行わず、民間主導で実 施している。

年度 回収量

H20年度 1400t

H21年度 1257t

H22年度 675t

H23年度 649t

H24年度 586t

(7)

(4)食用油リサイクル事業

市では食用油のリサイクルを行っている。水質汚濁の防止やごみの減量の効 果があるだけでなく、廃食用油をBDF(バイオディーゼル燃料)に精製し使 用することで、排ガスのクリーン化や地球温暖化防止に寄与できると考える。

具体的には、市民が出す食用油を7円/ℓで静岡油化工業が買い取り、精製し た B D F を 95 円 / ℓで 市 が 委 託 する 一 部の ご み 収 集 車に 販 売す る ビ ジ ネ スモ

デルである。平成25年度の実績では、静岡油化工業が 36900ℓの油を回収し、

29520ℓのBDFを精製した。

油の収集については、市民が食用油のボトルやペットボトルに油を入れ、月 1回各地区の専用コンテナに出している。

(5)4Rの推進

掛川市では、3Rではなく4Rを推奨している。 ①Refuse(リフューズ)…不要なものは手にいれない ・使い捨て商品は極力買わない

・過剰包装は断り、マイバックを活用する。

→市内スーパーの内、18/19の店舗でレジ袋が有料化されている。

→市内のマイバック持参率は96%に上る。

レジ袋の売り上げの一部は環境基金に寄付され、小中学校の環境学習に活用 している。

②Reduce(リデュース)…必要以上にものを手に入れない

⇒ごみを出さない、ごみにしない生活を実現するには3つの「きる」が重要 ・食品や日用品を使い「切る」

・食べ物は食べ「きる」 ・生ごみは水を「きる」

加えて、電化製品などは修理し長く使用する

③Reuse(リユース)………使えなくなるまで繰り返し使う

市役所や市内のスーパーに回収コンテナを設置し、古布・くつ・かばんを回

収している。このことに関連し、「掛川市古布等回収に関するパートナーシップ

協定」を社会福祉法人掛川芙蓉会掛川工房つつじ、有限会社三和商事、掛川市 の三者で締結している。三者の役割は以下のとおりである。

・社会福祉法人掛川芙蓉会掛川つつじ工房…回収ボックスの設置と管理 ・有限会社三和商事………資源物の運搬及び適正な処理

(8)

また、使用済み小型電子機器の回収についても、回収ボックスを市役所と2 つの支所に設置している。

④Recycle(リサイクル)…使えなくなったものは再び資源として活用する ・紙切れも封筒に入れて雑がみへ

・容器包装プラやトレイは洗って資源物へ

・枝木を燃えるごみにせず、地区の回収ボックスや枝木リサイクル業者へ

(6)今後の取組

掛川市では、平成27年4月より実施する①ごみ処理の有料化②ごみに関す るアプリを積極的に推進していく予定である。

ごみ処理の有料化は、市の指定ごみ袋を値上げすることで、ごみ処理費用の 一部を負担してもらうものである。今後の健全なごみ処理サービスの維持・運

営を図る施策である。また、アプリについては、「5374掛川」を製作した。

これは地区のごみ収集日やごみの分別方法がわかるアプリで、若い世代のごみ に対する意識づけを狙っている。

質疑応答

(質 問)

ごみ袋の記名について、市から何か指導をしているのか?また、ごみ袋は 指定袋があるのか?

(回 答)

ごみ袋の記名については、市からはやり方を指導しておらず、実施方法は各

地区に任せている。氏名を記入している地区もあれば、プライバシーに配慮し

管理番号を記入する方式にしている地区もある。

ごみ袋は市がごみ袋の指定の形式を定め、民間業者がそれに沿ったごみ袋を

製作し、販売している状況である。なお、平成27年4月からは全てのごみ袋

(9)

(質 問)

古紙回収コンテナについてもう少し詳しく教えてほしい。

(回 答)

古紙回収コンテナは市内の量販店に設置することが多い。設置に関して、市

の補助はなく、基本的にはリサイクル業者が負担している。地区によっては、 業者との取り決めで、回収で得た利益の一部を使えるところもある。

(質 問)

集積所の管理は誰が行っているのか?

(回 答)

集積所は自治会管理である。なお、設置にあたっては、設置費用の5割(上 限10万円)の市の補助が利用できる。

(質 問)

クリーン推進員にはどのような人がなっているのか?

(回 答)

クリーン推進員になる方は退職された方が多い。男性の割合が高く、地区で

何らかの役員を担っている方が就任することが多い。市からは報奨金は出てい

ない。

(質 問)

平成22年度を境に資源ごみの量が大きく減っているが、その原因は?

(回 答)

集団回収に対する補助金の見直しが影響したと考えられる。平成21年度 までは総量に応じて一律で補助をしていたが、平成22年度からは資源の売

却金額が4円/kgを超えた場合は補助をださないようにした。(例:3円/

kgで売れたら1円の補助、5円/kgで売れたら補助なし)地区が民間の 資源業者と契約を締結し、対応している。

(質 問)

事業者から出るごみに対して、どのような指導をしているのか?

(回 答)

事業ごみは市が収集しない。環境資源ギャラリーに直接搬入してもらってい

(10)

環境資源ギャラリー

掛川市役所で講義を受けた後は、環境資源ギャラリーに移動しました。現地

では2つのグループに分かれ、担当職員の方の説明を受け、質疑応答しながら 施設内を見学しました。

環境資源ギャラリー外観 リサイクルされた自転車

ごみクレーン ごみの焼却状況をモニタリング

参照

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