OKAYAMA Un)'YeTSJ'ty EarthScienceReports,
VoL・5,No・1,13‑16,(1998)
児島湖干拓地 におけるボー リング試料か ら得 られた
1 4C 年代測定値
14c agesofQuaternar ydepositsinKojimaLakear ea,TamanoCity
,
OkayamaPrefecture
佐 々木 甫 ( Ha j i me
SASAKI)*鈴木 茂之 ( sh i g e y u k iSUzUKI ) * *
Two14cagesareobtainedfromdrilledcoresamplesinKojimaLakearea.Oneis7920±250y.B.P.from peatwhichISjustbelowsillyclayofbaysediments(‑14・30‑14・61m)Theotheris24900+3450,‑2450y.B.P.from palemilkygrayclayofnuvialsediments(‑24.15‑24・45m)・
Keywords:14cage,Quatemary,KojimaLakearea
I. は じめ に
岡山平野の地質に関す る取 り組み は, 岡山県 商 工部によって1957年か ら始まった天 然ガス探 査を 目的としたボー リング調査 が初めと考えられ る。5 本の深層 ボ‑ リングが児 島湖周辺で行われ,有 孔 虫化 石の分析か ら地下70‑80m以深 に中新続 が厚 く存在することがわかった (多井,1965)。興陽高 等学校内で行 ったボー リングでは地下375mで基底 の花 南岩 に達 した。 その基底面 の形 は,その後 岡 山県 と地質調査所が共同で行 った重 力探査によ っ て概 略が推定 されて いる。また各種 建設等にとも ない,軟 弱地盤のボー リング調査が数多 く行われ .;I: ている。公表 された もの として 中国地方基礎地盤 研究会(1995)がある。阪神神戸震災以後取 り組ま れた軟弱地盤地域の震災予防の研究 として岡山の
第1図 ボー リング地点位置図
*
㈱東建 ジオテ ック 北関東支店 面330‑0038大宮市宮原 町1‑160‑3** 岡山大学理学部地球科 学科,面700‑8530 岡山市津 島中3‑ト1
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佐 々木甫 ・鈴木茂之
地盤震動研究会(1998)によるマイクロゾーニング によ る震 度予 測等の解析 がある。岡 山平野の第 四 紀層 の年 代に関す る報告 はアカ ホヤ 火山灰 の検 出 によるものとして (福武書店本社建設事業に伴 う埋 蔵文化財発掘調査委員会,1989)がある。花粉分 析による古気候解析が三好(1994)によって児島湖 地域の ボー リング試 料でなされ, 14C年代 も報告 さ れている。測定 されたのは AT 火山灰層の下 (深度 15m)と上 (深度14m)で29000±720yと10500±
125yの年代 が得 られて いる。全般的にみて年代値 の報 告は少な い。本 報告 は岡山県地 方振興局農 林 事業部 が1975年 に行 った児島湾 周辺地質 総合解析 の際得 られたボー一一リング試料 を使い14C年代測 定 を 行 ったものであるt‑分析は学習院大学 に依頼 した。
I l.
ボー‑リング地 点 の地 理 的 状 況ボー リングは玉野 市に属 す児 島湾干 拓地 にあ る, Jti八浜駅 北方1.2Km の地点 で,ちょ うど灘崎 町 と
の境界で行われた (第1図)。 この付近の干拓地は最 も新 しく造成 された もので,昭和の初期 まで干潟 や浅 瀬で あった。児 島湾 は江戸 時代 では倉敷水 島 側の海 と藤戸 の瀬戸 でつ ながっていたが ,高梁 川 か らの堆 積物 の供給 によ って埋 め立 て られ内湾 に な「ノた。 この地点は 内湾 の奥側 にあ たる。旭川 と 吉井 川の堆積物 は児 島湾東 部の湾 口方 向に運ばれ, この地域にはもた らされない。
Ⅲ. ポ ー リング地 点 の地 質
ボー リング柱状 図を第2図に示す。 地表よ り1.3 111が盛土で,地下34.91m まで掘 られた。‑14.46 m を境に上部の海成泥層 と下部の非海成砂泥層 に 大きく2区分でき る。上部は粘土か らなる,塊状で 尭理 をな さな い泥層 であ る。貝 殻片 を含 み海成 で ある ことがわ かる。 下部 は粗粒砂,粘土 ま じりか
ら粘土質砂,粘土 の順に下位か ら上 方細 粒化す る ユニ ッ トの く りかえ しか らなる。 この特 徴か ら河 川による堆積 物であ ると判断で きる。 これ らのユ ニ ッ トの最上 部で腐 植を含 んだ り,泥炭 が存在 す る ことは,陸成層で ある ことを支持 する。応用地 質お よび土木 的にみ ると,上部 は沖 積層 ,下部 は 洪積層 に相 当する。
標 高
‑ 1.こilrn
第2図 ボー リング柱状図
児島湖干拓地 か ら得 られ た14C年代測定値
Ⅳ. 分 析 試 料 お よ び 年 代 値
分析試料 は柱状 図 (第2図)に示 した A,B の層準 か ら採取 した。試料 A は海成泥層直下 の泥炭で, 採取 した深度 は‑14.30‑14.61m で ある。試料 B は下 部の洪積 層 の腐 植 を含 む粘 土 で ある。採取 し た深度 は‑24.15‑24.45m で ある。 この層 は特異 な淡灰 白を呈す る ことと, 得 られ た年代か ら,AT 火山 灰の 可能 性が あ る。 測定結 果 は 以下 のよ うで ある。
試料A :
nEJ定値 :7920±250y.B.P.
測定番号 :Gak‑5784 測定者 :木越邦彦 測定試料 :泥炭 採取者 :佐 々木甫
採取地 :玉野市八浜 町 (北緯34032′26′′, 東経133055′20/′ )
試料 B :
測定値 :24900+3450,‑2450y.B.P.
測定番号 :Gak‑5786 測定者 :木越邦彦 測定試料 :腐植 ま じり粘土 採取者 :佐 々木甫
採取地 :玉野市八浜 町 (北緯34032/26" , 東経133055′20/′ )
V.
ま とめ以 上の年代 測定結 果か ら,ボ ー リ ング地点で は 軟弱な 海成泥層 は 今か らお よそ8000年前以 後 か ら 堆積 した ことがわか り, そ の下 位 の 非海 成層か ら 最終氷期 の年代が得 られ た。
謝 辞
岡 山県 岡山地方振 興局 には年 代測 定 を行 った ボ ーー‑‑リング箇所 の,調 査結 果 の公 表 を許 可 して いた だいた。 14C年代 は学習院大学木 越邦彦教授 に 測定
していただいた。以上の方 々に御礼 申 し上げる。
引用 文 献
中国地方基礎地盤研 究会 (1995), 岡山県地盤図,288p.
福武書店本社建設事 業 に伴 う埋蔵文化財発掘調査委 員会
(1989), 岡山平野発見 の火 山灰 . 古代吉備,ll,
109‑110.
三好教夫(1994),瀬戸 内海沿岸低地 にお ける植生の変遷 と気候 の変動 に関す る花粉分析学的研 究. 生物学 に 関す る試験研究論業,9,43‑51.
岡山の地盤震動研究会(1998),液状化調査研 究 に関す る 報告書,115p.
多井義郎 (1965), 岡山県児 島湾 中新続 の堆積輪廻.
広 島大学地学研 究報告,14,13‑‑24.
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