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風邪やインフルエンザに注意しよう 平成 27 年中の風邪及びインフルエンザによる月別搬送人員は次のとおりです ( 図 2) ,

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1 広報テーマ(12月号) (防災安全課・救急管理課・救急医務課・救急指導課) 師走ともなると何かと慌ただしく、気がつけば新年はもうそこまで、という時の流れの 早さに驚かされます。特にこの頃は、救急車の出動が一年の中で最も多くなる時期のひと つです。救急事故の発生を未然に防止するために、救急事故の傾向や注意点を知り、事前 に対策をたてておくことが大切です。

≪年末年始は救急出場件数が急増します!≫

~平成27年中の救急出動件数~ 東京消防庁における、平成 27年中の救急出動件数は 759,802 件であり、このうち救 急隊により医療機関へ搬送された人は 673,145 人でした。月別の出動件数をみると、 7月、8月の夏季に増加し、穏やかな気候の秋にはいったん減少するものの、12 月、1 月の冬季に再び増加しています(図1)。 冬季に救急要請が急増する原因としては、以下のような急病・事故が多発するためと考 えられています。 0 10000 20000 30000 40000 50000 60000 70000 69,837 69,421 66,362 69,111 図1 月別出動件数(平成27年中) TUKIBE

年末年始の救急事故をなくそう

・風邪やインフルエンザなどの冬季に流行する病気の発生 ・忘年会、新年会などにおける急性アルコール中毒 ・餅を喉につまらせたことによる窒息事故

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≪風邪やインフルエンザに注意しよう≫

平成27年中の風邪及びインフルエンザによる月別搬送人員は次のとおりです(図2)。 図2 【月別】風邪及びインフルエンザ搬送人員(平成27年中) 1月の冬季、風邪やインフルエンザの流行と時を同じくして、救急車で病院に搬送され た方が急増していることが分かります。 図3は、平成27年中の風邪及びインフルエンザによる程度別搬送人員です。 図3 【程度別】風邪及びインフルエンザ搬送人員(平成27年中) 大半が軽症ですが、重症以上が48名も発生していることから、軽視することはできま せん。抵抗力の弱い乳幼児や基礎疾患のある高齢者は重症化しやすいため、十分な予防 対策と体調の管理が大切です。 季節性インフルエンザは、毎年冬に流行を繰り返す国内最大の感染症の一つです。した がって、これからインフルエンザ流行の季節を迎える中、感染予防に対する取組は非常 に重要です。 インフルエンザは、かかった人の咳、くしゃみなどの飛沫とともに放出されたウイル スを吸入したり、手指等を介して口から感染する経路があります。ウイルスの侵入を防 止するためには、手洗いやうがいのほか、十分な休養とバランスよく栄養をとることに より抵抗力をつけておくことが大切です。 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1,536 366 259 206 143 104 171 146 158 153 200 251 0 1,000 2,000 3,000 軽症 中等症 重症以上 2,658 987 48

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≪飲酒による事故をなくそう≫

平成27年中の急性アルコール中毒による月別搬送人員は次のとおりです(図4)。 月別に比較すると、12 月に最も多く搬送されています。これは忘年会やパーティーな ど、飲酒の機会が多いためと思われます。 図5及び図6は、平成27年中の急性アルコール中毒による年代別、男女別搬送人員と 程度別搬送人員です。 図5 【年代別】急性アルコール中毒搬送人員(平成27年中) 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 20歳未満 20歳代 30歳代 40歳代 50歳代 60歳以上 361 3,931 1,557 1,151 922 2,051 193 2,719 972 735 434 448 女性 男性 0 300 600 900 1200 1500 1800 1,779 ① 外から帰ったら、丁寧に手洗いとうがいをしましょう。 ② 人ごみを避けましょう。 (止むを得ず人ごみに行く時はマスクをしましょう。) ③ 咳やくしゃみをするときは、マスクやティッシュペーパー などで口と鼻を覆いましょう。 ④ バランスの良い食事をしましょう。 ⑤ 十分な睡眠をとりましょう。 図4 【月別】急性アルコール中毒搬送人員(平成27年中)

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4 男女ともに 20 歳代に搬送人員が集中しており、次いで 30 歳代となっています。グル ープで飲酒する場合は、一緒に飲んでいる周囲の方も節度ある飲酒について注意を払うこ とが大切です。 また、20 歳未満の若年層にも少なからず発生しているため、保護者や指導者が飲酒しな いように教育していくことが必要です。 図6 【程度別】急性アルコール中毒搬送人員(平成27年中) 大半が軽症ですが、アルコールの摂取量によっては重症以上となることもあります。昨 年は53名の方が重症以上でした。 0 5000 10000 15000 軽症 中等症 重症以上 10,609 4,812 53 ① 自分の適量を知り、その日の体調にも注意しましょう。 ② 短時間のうちに多量の飲酒(一気飲み)はやめましょう。 にしましょ。 ③ 飲酒の無理強いはしないようにしましょう。 ④ 周囲の人は、酔った人に付き添って一人にしないようにしましょう。 ⑤ 酔った人が吐いた場合、のどに詰まらないように注意してあげましょう。

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5 ① 餅は小さく切って、食べやすい大きさにしましょう。 ② 急いで飲み込まず、ゆっくりと噛んでから飲み込みましょう。 ③ 乳幼児や高齢者と一緒に食事をする際は、適時食事の様子を見るなど注意を払う よう心がけましょう。 ④ いざという時に備え、応急手当の方法をよく理解しておきましょう。

≪餅などによる窒息事故に注意≫

毎年 12 月から1月にかけて餅などによる窒息事故が多くなります。 東京消防庁管内1)では、平成 23年から平成 27年までの5年間に、 餅など2)をのどに詰まらせて、562人が救急搬送されています。 特に高齢者(65 歳以上)の事故が多く、約9割を占めています。 年末年始には、餅料理を食べる機会が増えるので、注意が必要です。 1)東京都のうち稲城市、島しょ地区を除く地域 2) 餅以外に団子等も含みます。 年別の救急搬送人員 過去5年間で餅などをのどに詰まらせて救急搬送された方は毎年 100 人前後おり、そ の多くの方が65歳以上の高齢者です(図1)。 図1 年別の救急搬送人員

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6 月別の救急搬送人員 月別にみると、最も多いのは1月で 223人、次いで 12 月が69人となっています。 12 月と1月だけで、全体の半数を超えています(図2)。 年齢層別の救急搬送人員 救急搬送された人の年齢層(5歳単位)を見ると、65歳以上の年代に多く発生している ことが分かります(図3)。 図2 月別の救急搬送人員(過去5年間餅などをのどに詰まらせたもの) 図3 年齢層別の救急搬送人員(過去5年間餅などをのどに詰まらせたもの) 高 齢 者 に 多く発生

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7 初診時程度別割合 餅などによる事故では、救急搬送人員の約7割が中等症以上と診断されています(図 4)。 事故事例 図4 初診時程度別割合 【凡例】 死 亡:初診時に死亡が確認されたもの 重 篤:生命の危険が切迫しているもの 重 症:生命の危険が強いと認められたもの 中等症:生命の危険はないが入院を要するもの 軽 症:入院を要しないもの 事例1 自宅にて雑煮を食事中、餅をのどに詰まらせ目撃した家族が救急要請した。 【90歳・男性・重篤】 事例2 家族とともに花見をしていた際、売店で購入した餅をのどに詰まらせたため救急要請と なった。【82歳・男性・重篤】 【82歳・男性・重篤】 事例3 自宅にてお汁粉を食べている最中に椅子に座った状態でぐったりとし、意識がないこと に気づいた妻が救急要請した。 【81歳・男性・重篤】

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8 チョークサインを出しているとき、声を出せないとき、顔色が急に真っ青になったときなどは、 食べ物などにより気道が塞がれていることが疑われます。そのようなときは大きな声で助けを呼 び、119 番通報とAEDの搬送を依頼し、直ちに気道異物除去を始めます。 呼びかけて反応があれば・・・ 1 まず咳をすることが可能であれば、できる限り咳をさせます。 2 咳もできずに窒息しているときは、年齢・性別に関係なく実施可能な背部叩打法(はいぶこう だほう)を行いましょう。 【背部叩打法の実施手順】 1 食べ物を詰まらせた人(以下「傷病者」といいます。)が立っているか座っている場合は、やや 後方から片手で傷病者の胸もしくは下あごを支えて、うつむかせます。 (傷病者が倒れている場合は、傷病者を手前に引き起こして横向きにし、自分の足で傷病者の胸 を支えます。片手で傷病者の顔を支えます。) 2 もう片方の手のひらの付け根で、傷病者の肩甲骨と肩甲骨の間を強く4~5回、迅速に叩きま す。 3 回数にとらわれず、異物が取れるか、反応がなくなるまで続けます。 呼びかけに反応がない場合又は、反応がなくなった場合は・・・ ただちに心肺蘇生を開始してください。 チョークサイン 窒息を起こし、呼吸ができなくなったことを他 の人に知らせる世界共通のサイン。

応急手当の方法

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≪病院へ行く?救急車を呼ぶ?急な病気やけがで迷ったら

#7119

1 東京消防庁救急相談センター 急な病気やけがをした場合に、「今すぐ病院に行ったほうがいいのかな?」、「救急車 を呼んだほうがいいのかな?」など迷った際の相談窓口として、東京消防庁救急相談セ ンターを開設しています。 東京消防庁救急相談センターでは、これらの相談に、救急相談医療チーム(医師、看 護師、救急隊経験者等の職員)が、24時間・年中無休で対応しています。 受付番号#7119は携帯電話、PHS、プッシュ回線からご利用いただけます。 その他の電話、または繋がらない場合、23区は03(3212)2323、多摩地 区は042(521)2323からご利用ください。 救急車を呼んだ 方がいいのかし ら? 救急相談医療チーム 自動音声 ガイダンス 医療機関 案内 1 を 押す 『病院をお探し の方は「1」を、 救急相談の方 は「2」を押して ください。』 緊急性の ない症状 救急車に より搬送 受付番号 #7119 アドバイス 救急相談通信員 ・医療機関の案内 救急相談医 ・相談業務に おける医学 的判断プロ セスの監督 と最終決定 2 を 押す 福祉保健 局等が開 設する窓 口を案内 アドバイス 病 院 に 行 っ た 方 が い い か 教 え て ほしい! 救急相談 外の相談 救急相談看護師 ・救急相談への対応 緊急性の ある症状

救急相談センターの業務内容

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10 2 東京版 救急受診ガイドについて 東京消防庁救急相談センターでの電話による救急相談に加え、東京版 救急受診ガイド(冊子版・ウェブ版)を提供しております。 これは、主な19の症状について、利用者の方自らが症状をチェック していくことで、病気やけがの緊急度などに関するアドバイスが得られ るサービスです。 いつでも利用できるように、下記のQRコードを携帯電話またはスマ ートフォンで読み取り、アドレスを登録しましょう。 携帯電話は こちらから 携帯電話は こちらから 携帯電話・スマートフォンやパソコン から東京消防庁ホームページにアクセス して『東京版救急受診ガイド』をご利用 ください。 <3つのアドバイスを提供> ●けがや病気の緊急性 ●受診する時期 ●受診する科目 ※リンクから受診可能な 病院検索もできます。

ウェブ版の利用方法・サービス内容

赤 救急車を要請(今すぐ119番へ) 橙 今すぐに受診(1時間以内に病院へ) 黄 これから受診(6~8時間以内に病院へ) 緑 明日には受診(24時間以内に病院へ) 高 緊 急 度 低 病気やけがの緊急性などは、冊子版もウェブ版 もチェックした質問によりアドバイスを確認でき ます。 冊 子 版 ※緊急性があると思われる場合は、ためらわず救急車(119番)をお呼びください。 携帯電話は こちらから は こちらから

電話でも!

ネットでも!

#7119

# 7 1 1 9

電 話

# 7 1 1 9

検 索

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≪救急の適正な利用について≫

1 増加する救急出場と救急隊の現場到着時間 東京消防庁における救急出動件数は、依然として増加し続けており、平成27年 中の救急出動件数は759,802件と過去最高の件数となり、今後さらに増え続 けると予想されます(図1)。 東京消防庁では、119番通報で救急車の要請を受けると、対応可能な最も近く の救急車を出場させていますが、救急要請が増加すると、近くの救急車が全て出場 中となり、遠くから救急車が駆け付けることで到着までに時間がかかることになり ます。 このため、救急車が出動してから要請場所に到着するまでの平均時間は長くなる 傾向にあり、平成27年中は一昨年より9秒短くなりましたが、7分45秒と依然 として傷病者への影響が危惧されています(図2)。 一方、救急車が搬送した方のうち、入院を必要としない軽症の割合は50%以上 を占めており、また、アンケート調査の結果では、救急車を要請した理由として、 「生命の危険があると思った」など緊急性がある理由が多い反面、「交通手段がなか った」など緊急ではない理由も見受けられました。このような状況が進むと、救急 車の到着が更に延び、救えるはずの命が救えなくなる危険性が高まります。 7分45秒 7分54秒 7分54秒 7分35秒 7分10秒 H27 H26 H25 H24 H23

平均到着時間(平成23年~平成27年)

724,436 741,702 749,032 757,554 759,802 700,000 710,000 720,000 730,000 740,000 750,000 760,000 770,000 H23 H24 H25 H26 H27 件

年間出動件数(平成23年~平成27年)

図 1 図2

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12 2 救急医療の受診について(総務省消防庁発行「救急車を上手に使いましょう(平成 23年3月発行)」から抜粋) 症状に緊急性がなくても、「交通手段がない」「どこの病院に行けばよいかわからな い」「便利だから」と救急車を呼ぶ人がいます。また、「平日休めない」や「日中は用 事がある」、「明日は仕事」などの理由で、救急外来を夜間や休日に受診する人もいま す。 救急車や救急医療は限りある資源です。いざというときの皆さん自身の安心のため に、救急医療の受診について考えてみませんか。

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13 3 救急医療の東京ルール 東京都では、迅速・適切な救急医療の確保に向け、「救急医療の東京ルール」を定めて おり、東京消防庁では、東京都福祉保健局や東京都医師会等と協力・協働して、この取 組を進めています。救急医療機関や救急車の不足、夜間対応病院の混雑など、救急医療 の現場には、さまざまな問題が生じています。 あなたの家族、そしてあなた自身の「もしも」のときに、救急医療の現場が混雑して いたら・・・この状況を改善し、より大きな安心を実現するために決められたのが、「救 急医療の東京ルール」です。 救急患者が迅速に医療を受けられるよう、地域の救急医療 機関がお互いに協力・連携して救急患者を受け入れます。 都内の医療圏域ごとに「地域救急医療センター」を整備し 東京消防庁に「救急患者受入コーディネーター」を配置して います。 「地域救急医療センター」 「救急患者受入コーディネーター」 緊急性の高い患者の生命を守るため、救急医療の要否や 診療の順番を判断する「トリアージ」を、救急のさまざま な場面で実施しています。 「トリアージ」 都民の大切な「社会資源」である救急医療を守るために 都民一人ひとりが適切な利用を心がけます。救急車、医療 機関、医師や看護師などの数は、決して無限ではありませ ん。医療は、「限られた資源」であることをご理解の上、 助け合う気持ちをもって適切な利用をお願いします。 ルールⅠ 救急患者の迅速な受入れ 救急隊の医療機関選定において搬送先が決定しない場合に、救急隊と並行して、地域内の救 急医療機関の連携体制を基盤として、受入先の調整を行う医療機関です。 地域救急医療センターが行う地域内の調整では患者受入が困難な場合、東京都全域で調整を 行います。 ルールⅡ 「トリアージ」の実施 一般的には、災害発生時など多数の傷病者が一度に発生する特殊な状況下において、効率的 に搬送や治療を行うため、傷病者の緊急度や重症度に応じて治療の優先順位を決定することを 指します。 東京ルールでは、平常時の救急医療提供において、一定の基準に基づいて、救急医療の要否 や診療の順番を判断することを指しています。 ルールⅢ 都民の理解と参画

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14 ★救急医療の東京ルールについての詳しいお問い合わせは、東京都福祉保健局医療政策 部救急災害医療課におたずねください。 4 【テツ and トモさんと学ぶ!救急車の適正利用!】 救急車の適正利用にご理解いただくため、プロモーションビデオ「テツ and トモと 学ぶ!救急相談センターと東京版救急受診ガイド」が完成しました。東京消防庁公式 ホームページから観ることができます。ぜひご覧ください。 http://www.tfd.metro.tokyo.jp/elib/video/kyuukyuu.html

参照

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