イーサネットサービスへの移行
シングルプラットフォームで、変化する多様な技術に対応
アラン・サーデラ マイク・カプアノ ジュニパーネットワークス株式会社 〒163-1035 東京都新宿区西新宿 3-7-1 新宿パークタワー N 棟 35 階 電話 03-5321-2600 FAX 03-5321-2700 URL http://www.juniper.co.jp Part Number: 200116-001 JP Mar 2005目次
目次... 2 要約... 3 アクセスの動向:イーサネットの興隆... 4 コアネットワークとIP/MPLSの登場 ... 5 IP/MPLSネットワークエッジに必要なサービス... 6 2 点間サービス:レイヤ 2 VPNおよびレイヤ 2.5 VPN... 7 フルメッシュサービス:レイヤ 3 VPNおよびVPLS ... 9 専用のルーターがイーサネットサービスやIP/MPLSサービスへの移行をサポート... 12 現在と将来のサービスに対応できるのは、ジュニパーネットワークスのみ ... 14
要約
アプリケーションとトラフィックの IP 化が進む中、企業は、アクセス技術や WAN 技術 として、従来の ATM アクセス、フレームリレー(FR)アクセス、WAN 接続の代わりに イーサネットを採用することに関心を寄せています。イーサネットの柔軟性と高い帯域 幅、1 秒あたりのコストの低さに加え、IP 向けに最適化されたイーサネットがすでに キャンパスで普及していることが、企業に受け入れられる要因となっています。 ただし、従来の ATM/FR ネットワークは今もなお広く使用されており、主に音声サー ビスを伝送するために設計された TDM ベースのインフラストラクチャ上に構築されて います。これまでのトレンドとイーサネットアクセスのファイバー化の遅れにより、当 面の間、ATM/FR ネットワークアクセスが存続するものと考えられます。一般的には イーサネットへ移行する傾向がありますが、メトロエリアではしばらく両者が混在する でしょう。 アクセスネットワークでは両者が混在しますが、サービスプロバイダは、コアネット ワークを、単一の統合された IP/MPLS インフラストラクチャへと移行させています。 MPLS が採用される理由は、制御プレーンが IP 対応であることや、転送プレーンがコア を通過する ATM、FR、およびイーサネット用のレイヤ 2 転送を提供し、これらのレイヤ 2 プロトコルを終端して、ボーダー・ゲートウェイ・プロトコル(BGP)MPLS 仮想私設 網(VPN)のようなレイヤ 3 サービスを提供できることです。 IP/MPLSネットワークのエッジで、高性能のIP/MPLS対応マルチサービス・エッジルー ターが、アクセスネットワークにおけるATM/FRからイーサネットへの移行をサポートす るために、すべての機能を提供する必要があります。 事実、サービスプロバイダは、各 種のアクセスネットワークからメトロネットワークを通じて、マルチサービス・エッジ ルーターがこれらの移行サービスを提供するアクセスポイント(PoP:point of presence)までトラフィックを転送します。なお、ほとんどのトラフィック1がメトロ ネットワークを通過してしまうため、メトロネットワークでこれらのサービスを提供す る価値はあまりありません。そのため、IP/MPLSエッジが、サービスを提供する場所と して適切なのです。 提供される VPN サービスは、2 点間サービスから、ユーザーにとって柔軟性に優れ、成 長する VoIP(Voice over IP)のようなピアツーピア型トラフィックに適したフルメッ シュトポロジを提供するサービスへと進化します。この進化は、レイヤ 3 VPN の成長と ともにすでに始まっており、プライベート LAN サービス(VPLS)が利用可能になった ことによって促進されます。多くのサービスプロバイダがメトロネットワークでレイヤ 2 多点間イーサネットサービスをサポートしていますが、メトロネットワーク間で(すな わち WAN で)多点間イーサネットをサポートするために十分な拡張性を持つ最初のソ リューションは VPLS です。 エッジでのサービスソリューションは、当面の間存在するであろう多様なインタフェー スに対応できなければなりません。また、豊富な VPN サービスと IP サービスをサポー トする必要があり、トラフィックフローにポリシーを割当て、厳格なキャリアグレード の仕様でサービス機能と転送ネットワーク機能を管理できる必要があります。1 Vertical Systems Groupによると、90%のメトロネットワークのトラフィックが別のメトロネットワーク宛てであり、コア
ジュニパーネットワークスMシリーズ・マルチサービス・エッジルーターは、この要件を 満たす市場で唯一のソリューションです。広範なSONET、ATM、およびイーサネット・ インタフェースを提供し、2 点間VPNと多点間VPNをはじめ、業界で最も総合的なVPN ポ-トフォリオを取揃えています。このシリーズには、IP/MPLSにわたってATM/FRトラ フィックの安定したビットレート(CBR)を保証するために必要な機能を提供する、 ジュニパーネットワークスATM/フレームリレー・サービスエミュレーション(J-FASE) ツールキット2が付属しています。また、ネットワークエッジに必要な総合的なレイヤ 2 サービスとレイヤ 3 さービスを提供するので、ATM/FRからイーサネットへ柔軟に移行で きます。Mシリーズは、世界有数の大規模ネットワークの構築に使用され、イーサネット サービスやレイヤ 3 サービスへの移行作業に最適な、卓越した性能と拡張性を備えてい ます。 M シリーズルーターを使用すると、サービスプロバイダは、ATM 接続と FR 接続サービ スを即座に開始することが可能です。その後、顧客がメトロイーサネット、レイヤ 3 VPN サービス、または VPLS サービスへのアップグレードを希望する場合、同じ M シ リーズプラットフォームでそうしたサービスを提供することができます。顧客は、M シ リーズプラットフォームに接続するだけで、元がどんなアクセス技術であるかにかかわ らず、企業とサービスプロバイダの両方に有利な、より付加価値の高いサービスへと移 行できます。ジュニパーネットワークスは、1台のプラットフォームでこの移行を実現 できる唯一のベンダーです。
アクセスの動向:イーサネットの興隆
1980 年に開発されたイーサネットは、1990 年代半ばには企業 LAN プロトコルで圧倒的 な地位を占め、全世界で 5 億ポート以上が配備されていると見積られています。イーサ ネットは、支配的なアクセス技術になりつつあり、企業が使用している帯域幅を現在の ものより大幅に拡大させ、投資を節減することができます。イーサネットが、この 10 年 間の主導的アクセス技術になることは明らかです。イーサネットアクセスは、サービス プロバイダにとっても利点をもたらします。イーサネットアクセス機器の競争が激しく なり、低コスト化が進んでいるからです。 ただし、いまだにイーサネットでないレイヤ 2 アクセスも存在するため、イーサネット への移行は段階的に進むとみられます。エンタープライズのお客様の場合、現在の WAN またはインターネットアクセス向けに、サービスプロバイダには高い利益率、加入企業 には予測可能な動作を提供する専用の T1/E1 アクセス回線を使用しています。これらの サービスは、ATM、FR、2 点間プロトコル(PPP)、または上位データリンク制御 (HDLC)のような従来のレイヤ 2 技術をサポートしています(図 1 を参照)。 2J-FASEツールキットによるM320プラットフォームの相互動作の詳細については、www.juniper.netで『Network
図 1:さまざまなアクセス技術とネットワーク ほとんどのメトロネットワークで SONET/SDH がすでに採用され、メトロネットワーク の動作モデルは、時分割多重(TDM)型で動作する ATM/FR トラフィックに基づいてい ます。そのため、ただちにイーサネットに移行することは困難です。 さらに、多くの場合、今日のイーサネットでは、SONET/SDHリングから建物までの ファイバーが必要です。しかし、北米では、ほとんどの建物にファイバーが敷設されて おらず、銅線で接続されているため、T1 回線のようなサービスしかアクセスできませ ん。そのため、一部の企業サイトではイーサネットに移行できるものの、ファイバーが 敷設されるか、EFM(Ethernet in the First Mile)のような新しい技術を利用できるよ うになるまで、多くの拠点がATM/FRアクセスに留まることになります3。 言うまでもなく、どんな新しいサービスも、既存のインフラストラクチャを利用する必 要があります。そのため、現在のサービスプロバイダネットワークと通信事業者ネット ワークに適合し、次の 10 年間でイーサネットの圧倒的な地位を利用できるような段階的 移行を検討する必要があります。
コアネットワークと IP/MPLS の登場
アクセスネットワークは、当面の間、ATM、FR、PPP/HDLC、イーサネットの混合にな りますが、サービスプロバイダのコアは、IP/MPLS ネットワーク・インフラストラク チャへ移行において、実際に 1 つのネットワークに集束していきます。プロバイダは、 複数の重複するネットワークの代わりに、単一の IP/MPLS ネットワークを運用できるこ とを認識するようになりました。このことを通じて、コストが大幅に節減できます。 3 ファイバー、銅線、または受動光ネットワーク経由のイーサネットアクセスを規定するEFM規格が開発されています。アクセスネットワークがコア IP/MPLS ネットワークとのネットワークエッジに必要な機 能には、ベストエフォート型インターネットアクセス、多様な VPN、サービス品質 (QoS)差別化機能といった追加 VPN 対応の付加価値サービスや、ファイアウォールや ネットワークアドレス変換(NAT)などのセキュリティサービスなどがあります。1 つの プラットフォームで多様なトラフィックやユーザー要件を処理するサービスを提供する ことが、マルチサービスエッジの必須条件です。
IP/MPLS ネットワークエッジに必要なサービス
サービスプロバイダネットワークが IP/MPLS に集束する場合、メトロネットワークがコ ア IP/MPLS ネットワークのエッジ(通常、PoP)に、IP/MPLS をサポートするための工 夫をする必要があります。 図 2:多くのアクセス技術をサポートするマルチサービスエッジ プロバイダエッジ(PE)ルーター、またはエッジラベル切替えルーター(エッジLSR) は、現在と将来の収益を最大化するために、さまざまなアクセス回線とVPNをサポート できる必要があります(図 2 を参照)。専用のソリューションのみが、高い安定性、拡 張性、可用性、および安全性の下で、レイヤ 2 とレイヤ 3 の複数のVPNサービスを同時 に提供することができます4。適切なプラットフォームを配備することで、サービスプロ バイダエッジで 1 つのプラットフォームからサービスを提供できます。 4 サービスインスタンス(VPN)の量は顧客構成によって変化しますが、ジュニパーネットワークスMシリーズルーターは、市場 で最も拡張性が高く、転送情報ベース(FIB)容量は 100 万ルートに達しています。また、Mシリーズルーターは、市場で最も総合的 なVPNポートフォリオをサポートしています。詳細については、Mシリーズ・ルーティングプラットフォームのデータシートを参照 してください。http://www.juniper.co.jp/products_and_services/m_series_routing_portfolio/100042.pdf今日、メトロイーサネット・サービスは 2 点間接続と多点間接続ですが、ほとんどの広 域(メトロネットワーク間)VPN サービスは 2 点間接続のみです。IP/MPLS ネットワー クは、今日、これらの 2 点間接続をサポートする必要があり、将来、フルメッシュ接続 へ移行する多数の企業のために準備が必要になります。 広く利用されている 2 点間接続方式は、2 点間の ATM リンクまたは FR リンクからなる ハブとスポークなどのレイヤ 2 VPN です。また、ジュニパーネットワークスは、移行を 支援するために、片側が ATM または FR、他方の側がイーサネットである 2 点間リンク をサポートするレイヤ 2.5 VPN も提供しています。レイヤ 3 VPN は、レイヤ 3 でのフル メッシュへの移行を意味し、VPLS は、レイヤ 2 でのフルメッシュへの移行を意味してい ます。
2 点間サービス:レイヤ 2 VPN およびレイヤ 2.5 VPN
レイヤ 2 サービスを提供するための一般的な基本方式は、2 つの顧客 LAN の間に 2 点間 接続を作成する方法です。多くの場合、これらのレイヤ 2 サービスは、本社と支社を接 続するハブとスポーク型モデルに基づくプライベート VPN 網です。たとえば、支社が ATM スイッチに FR 接続し、FR と ATM が FRF.8 経由で相互動作し、本社に ATM 接続 します。最近の例では、冗長構成のため、2 つのデータセンタ間を 2 点間イーサネット サービスで構成することなどがあります。 プロバイダは、専用ネットワークで実行されるこのような個別の 2 点間サービスを、共 通の IP/MPLS コアへ移行する必要があります。これにより、サービスプロバイダは、運 用コストを低減し、企業全体のコストを節減することができます。このような従来の サービスを IP/MPLS ネットワークへ移行する一般的な方法は、レイヤ 2VPN を使用する 方法です。通常この技術は、IETF の Pseudowire Edge to Edge Emulation(PWE3)作業部会に統合 された、いわゆる「Draft‐Martini」に準拠しています。事実、レイヤ 2 フレーム/セルで 伝送されるデータは、サービス PoP で MPLS にカプセル化され、アクセスネットワーク 経由で顧客の機器(CE)から PE ルーターへ配信されます。次に、MPLS ネットワーク 経由で送信先 PE へ伝送され、そこで MPLS が削除され、レイヤ 2 フレーム/セルが受信 側 CE 機器へ送信されます。 企業から見ると、サービスには何の変化もありません。依然として 2 点間レイヤ 2 接続 のままです。サービスプロバイダには、ネットワークの統合により、大きな利点がもた らされます。図 3 に、2 点間レイヤ 2 プロトコル(イーサネット、ATM、および FR)を 伝送するレイヤ 2 VPN を示します。
図 3:レイヤ 2 仮想回線 レイヤ 2 仮想回線を使用すると、サービスプロバイダのネットワークとの 1 つの物理接 続から 1 つのリモートサイトに到達できます。サービスプロバイダのネットワークは、 各仮想回線を擬似配線として維持します。これは、2 点間 FR サブインタフェースからの 私設回線サービスに類似しています。 移行サービス:レイヤ 2.5 VPN レイヤ 2.5 VPNを使用すると、ATMまたはFRからIP相互動作型イーサネットに簡単に移 行できます。そのため、企業は、FRノードやATMノードはそのままにして、VPNノード を、順次、イーサネットに更新することができます。レイヤ 2.5 VPNは、1 台のMシリー ズプラットフォームで、ATM、FR、HDLC、PPP、イーサネットのような各種のレイヤ 2 カプセル化を終端できるようにして機能します。IPはIP/MPLSネットワーク経由で伝送 され、トラフィックが他のレイヤ 2 プロトコルで再度カプセル化されます。その間、 QoSマーキングは、維持されています5。 たとえば、企業が本社をイーサネットアクセスにアップグレードしたいものの、イーサ ネットサービスを利用できないサイトがあるため、ATM/FR で接続された支社のすべて の回線や機器を交換できない場合があるとします。本社はイーサネット経由で接続し、 イーサネットはプロバイダネットワークの片側にある M シリーズルーターに接続します。 支社は、ATM または FR 経由で、ネットワークの他方の側にある M シリーズルーターに 接続します。次に、M シリーズルーターは、レイヤ 2.5 VPN を使用して、片側が ATM/FR、他方の側がイーサネットであった IP/MPLS ネットワーク経由で 2 点間擬似配 線を伝送します。そのため、顧客は、すべてのノード(支社など)がイーサネットに アップグレードできない場合でも、一部の地域でイーサネットが持つコストや柔軟性の 利点を活用できます。図 4 に、レイヤ 2.5 VPN を示します。 5 本書に記載されているこれらのVPNや他のすべてのVPNを設定する使用例については、www.juniper.netでホワイトペーパ
図 4:レイヤ 2.5 VPN
フルメッシュサービス:レイヤ 3 VPN および VPLS
フルメッシュ接続では、多くのサイトが VPN で論理的に接続されており、物理的に接続 する必要はありません。そのため、フルメッシュ接続は、顧客にとって 2 点間接続より 便利です。トラフィックのルーティングは、ハブとスポーク型ネットワークトポロジに 配備された 2 点間接続でほぼ最適化できます。また、より近傍のメトロネットワークに 到達するために、都市圏を通過する長距離迂回ルートを取る必要がある場合があります。 そのため、いくつかの問題が発生します。 • トランザクション型アプリケーションやリアルタイム・アプリケーションにおけ る遅延 • ハブを通過する大量の通過トラフィック • ハブが故障するとネットワーク全体が故障するシングル・フェイル・ポイントの 存在 フルメッシュ接続では、すべての PE ルーターが、MAC アドレス(VPLS の場合)また は IP アドレス(レイヤ 3 で VPN の場合)で送信先に直接到達する方法を認識していま す。そのため、IP/MPLS ネットワークを通過する最適パスが可能になり、上記のすべて の問題が解消します。 したがって、レイヤ 2 またはレイヤ 3 でのフルメッシュ接続は、今後も継続する傾向が あります。やがて、ほとんどの企業が、フルメッシュ経由での接続を望むようになるで しょう。 レイヤ 3 VPN レイヤ 3 VPNでは、加入者は、自身のルーティングテーブルを保守せず、サービスプロ バイダにこの保守作業を委託します。この柔軟なサービスは、IPルーティング経験のな い顧客にとっても非常に利用しやすく、大規模配備さえ容易に実行できます。 また、L3VPNを使用すると、顧客とともにサービスプロバイダが、適用可能なポリシーを設定で きます6。 レイヤ 3 VPN を「BGP/MPLS VPN」と呼ぶ場合もあります。これは、BGP を使用して、 プロバイダのバックボーン経由で VPN ルーティング情報を配信し、MPLS を使用して、 VPN サイト間で VPN トラフィックを転送するためです。すなわち、プロバイダは、PE ルーターを供給して、レイヤ 3 VPN の顧客ごとにルーティングテーブルを保守し、更新 します。図 5 に示すように、これらの論理的に別々のルーティングテーブルは、サービ スプロバイダの各 PE ルーターの VPN ルーティング/転送テーブル(VRF テーブル)で保 守されます。 図 5:レイヤ 3 2547 VPN(多点間) エッジ LSR(PE)ルーターは、IP/MPLS 経由のレイヤ 2 プロトコルとルート IP パ ケットを終端します。これがフルメッシュトポロジであっても、各企業に必要なのは PE ルーターへの静的経路のみです(ただし、ダイナミック・ルーティング更新をプロ バイダと共有する企業もあります)。フルメッシュ接続のために、トラフィックフロー は最適です。たとえば、図 5 で、ニューヨークをハブとしてハブとスポーク型ネット ワークが構築されている場合、ロサンザルスからサンフランシスコへのトラフィックは、 ニューヨークハブを通過する必要があります。このような迂回は、多点間接続では排除 されます。 6 レイヤ 3 VPNの基本事項と利点の詳細については、www.juniper.netでホワイトペーパー『RFC 2547bis: BGP/MPLS VPN Fundamentals』を参照してください。
VPLS 多くのサービスプロバイダが、小規模メトロネットワークの中で複数のサイトをあたか も同じLAN上にあるかのように接続する多点間イーサネットLAN接続を配備しています。 ただし、今日、メトロイーサネット・サービスを提供するほとんどのサービスプロバイ ダが、イーサネットスイッチを使用してネットワークを構築しています。大規模メトロ ネットワークまたはWAN経由でこのサービスを提供する場合、そこに内在する問題があ ります。サービスは、管理しにくい場合があることに加え、スパニングツリー・プロト コル(STP)の不安定さや、ブロードキャストストームなど、大規模なイーサネット ネットワーク特有の問題のために利用できなくなる可能性もあります。また、これらの ネットワークでは、配備できる顧客数が制限されます。つまり、最大 4,096 のVLAN IDし かサポートできません。顧客ごとに 1 つのIDが必要であり、VLAN IDはグローバルに有意 であるため、サービスプロバイダの中で一意である必要があります7。サービスプロバイ ダがさらに大規模なレイヤ 2 イーサネットネットワークを構築しなければならないため、 このアーキテクチャで複数のメトロネットワーク間でLAN機能を提供することは不可能 です。このような理由により、複数のメトロネットワーク間に多点間メトロイーサネッ ト・サービスを配備することは、今のところ現実的ではありません。 メトロイーサネットを推進する人たちは、複数の都市圏を網羅できる多点間接続を提供 するために、1 つの都市圏に拘束される 2 点間接続や多点間接続の先へ進みたいと考えて います。事実、同じ都市圏にあるか、複数の都市圏にまたがっているかにかかわらず、 すべての企業サイトが、同じ単純なイーサネット LAN に接続されているように見える必 要があります。 VPLS は、この構想を実現する最も有望な方法です。VPLS は、1 つまたは複数の都市圏 を網羅できるとともに、同じイーサネット LAN に接続されているかのように複数のサイ ト間の接続を提供する多点間イーサネットサービスを提供します。現在のイーサネット 多点間サービスは、イーサネットスイッチで構成される、1 つの都市圏に制限されたサー ビスプロバイダのインフラストラクチャで提供されています。VPLS は、STP の代わり に IP/MPLS ルーティングプロトコルを使用し、VLAN ID の代わりに MPLS ラベルを使用 します。そのため、メトロネットワーク間サービスを提供するために必要な拡張性が向 上します。 7 Q-in-Qと呼ぶ機能により、イーサネットパケットに外側VLANタグを挿入できます。これにより、サービス提供者は、顧客 のVLANタグを無視し、外側のタグだけに基づいてトラフィックを切り替えることができます。また、顧客は、自身の 4,096 個 のVLAN IDを使用して、ネットワーク内のトラフィックの種類とクラスを分類することができます。ただし、この方法は、この 項に記載されているスパニングツリーや拡張性の問題を除去しないため、WANサービスには不適切です。
図 6:VPLS:イーサネット多点間レイヤ 2 イーサネット PE は、すべての VPLS に関する機能をサポートしています。そのため、PE ルーターの みが、VPLS 規格を理解していればよいのです。言うまでもなく、完全なネットワークで は、図 6 に示す PE ルーターの間に他の多くのルーターが存在します。これらの他の (P)ルーターは、VPLS を理解する必要がありません。他のルーターの機能は、適切な PE ルーターへパケットを切替えるために、MPLS ラベルのプッシュとポップ(保存と取 り出し)を実行することです。ネットワーク内のすべての PE 機器が、他のすべての PE 機器とフルメッシュ化(直接接続)されます。すなわち、すべての PE ルーターの間に、 ラベル切替え式経路(LSP)のフルメッシュが存在します。
専用のルーターがイーサネットサービスや IP/MPLS サービスへの移行を
サポート
進化するメトロネットワークに必要なVPNサービスをサポートするために、新たに統合 されたネットワークは、私設ネットワークのセキュリティと保証をサポートする必要が あります。ジュニパーネットワークスが構想するインフラネットは、統合されたネット ワークで、従来のFRとATMの顧客に、QoS、セキュリティ、および豊富なサービス環境 を提供します。8すべてのMシリーズルーターとTシリーズルーターが、前述のVPN機能 をサポートしています。これらのルーターとJ-FASE(ジュニパーネットワークス・フ レームおよびATMサービスエミュレーション)ツールキットを使用すると、ネットワー ク統合を容易にするインフラネットへの進化が実現します9。 M シリーズプラットフォームと J-FASE ツールキットは、IP/MPLS インフラストラク チャ全体にわたり、ATM/FR サービスをサポートするために必要なすべての機能を提供 します。これらの機能には、レイヤ 2VPN、非常に細分化され、豊富な機能を持つ QoS、 8 詳細については、www.juniper.netおよびwww.infranet.orgを参照してください。 9 M320 プラットフォームのマルチサービス機能と対災害、管理、QoS、およびセキュリティ機能の詳細については、拡張性、高可用性、および総合的な OAM(運用、管理、保守)機能などがあります。 QoS 機能により、サービスプロバイダは、サービスレベル契約に適合するサービス、ま たは契約したサービスレベルを超えるサービスを、常に自信をもって提供できます。ま た、M320 ルーターの制御と転送の拡張性により、プロバイダは、性能を低下させずに、 新しいサービスを柔軟に配備できます。 M シリーズルーターの高可用性機能は、プロトコルに依存しないでリンクの品質を測定 できる BFD(Bidirectional Forwarding Detection)のような JUNOS オペレーティング・ システムの機能で強化されています(図 7 を参照)。BFD の主な用途は即時に障害検出 可能な点ですが、LSP ping とともに BFD を使用すると、多数の LSP の障害を瞬時に検 出できます。
図 7:MPLS LSP 用の双方向検出
M シリーズプラットフォームは、高可用性シャーシ、MPLS Fast Reroute(FRR)、およ び SONET APS for Ethernet over SONET(EoSONET)のような他の多くの障害検出及 び回避機能もサポートしています。すべての機能が、50ms のフェイルオーバー時間を提 供します。 ジュニパーネットワークスは、追加のOAM機能のために、当社のお客様が最も便利と絶 賛するキャリアグレード仕様の機能を持つ豊富なツールキットを用意しています。たと えば、LSP ping10は障害調査・検出に使用され、ジュニパーネットワークスは、LSP Tracerouteの拡張機能を開発しました。この機能を使用すると、オペレータは、LSPが ネットワークで収集したルートを表示できます。 10 LSP pingは、draft-ietf-mpls-lsp-ping-05.txtに基づいています。
イーサネットとMPLS用のOAM方式は、IETFで開発されており、当社の開発だけでなく、 常にお客様の声を聞くプロセスに反映されています11。
現在と将来のサービスに対応できるのは、ジュニパーネットワークスのみ
主に 2 つの要因が、メトロネットワークとコアネットワークの進化を促しています。メ トロネットワークでは、アクセスが ATM と FR からイーサネットへ移行しています。コ アネットワークでは、インフラストラクチャが IP/MPLS に統合されています。この 2 つ の動向が IP/MPLS エッジで適合して、ここで移行が実施され、サービスを適用する必要 があります。必要サービスには、レイヤ 2、レイヤ 2.5、およびレイヤ 3 で実装された 2 点間 VPN と多点間 VPN があり、ますます多点間の方向に移行するようになっています。 図 9 に、この移行に含まれる VPN を示します。これらのすべてのサービスが、今日、M シリーズプラットフォームで提供されています。サービスプロバイダは、エッジプラッ トフォームを変更する必要がなく、顧客は、現在のアクセス要件に基づいてフルメッ シュ・ソリューションに移行できます。 図 9:2 点間 VPN からフルメッシュ VPN へ 11 ジュニパーネットワークスが実装し、お客様のご意見、ご感想をお待ちしている他の仕様には、『PWE3 for MPLS PW OAM 』(draft-ietf-pwe3-vccv-02.txt)と『PWE3 for OAM Inter-Networking』(draft-nadeau-pwe3-msg-msg-map-04.txt)がありま す。今すぐ接続して、顧客に対して後でアップグレードする機能を提供するには、専用のマ ルチサービス・エッジルーターが必要です。M シリーズプラットフォームのみが、J-FASE ツールキットで既存のレイヤ 2 ATM/FR サービスの性能を保証し、レイヤ 2.5 VPN のような移行ツールを提供し、VPLS のような次世代のキャリアレベルのイーサネット WAN サービスをサポートし、同時にレイヤ 3 サービスを提供することができます。M シ リーズプラットフォームは、次世代のサービスへのこの移行シナリオに対応するために 最適なプラットフォームです。
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