57
*1 5つの力:食べ物を選ぶ力、食べ物の味がわかる力、料理ができる力、元気な体がわ
かる力、食べ物の命を感じる力
*2 おいしい“わ”:和(和食)・輪(つながり)・話(会話)・環(循環・環境)
・朝食 欠食 率は 減少 して きた もの の、 子ど もや若 い世 代は 、国 や県と 比 べ て高 い状 況で す。 健康 な から だや こころ を 育む には 、食 生活 の 基 盤 を築 く乳 幼児 期か ら「 早 寝早 起き 朝ごは ん 」が 習慣 化す るよ う に 、 保護 者へ 周知 する こと が 必要 です 。また 、 生涯 にわ たり 、健 康 な 食 生活 を送 るこ とが でき る よう に、 全ての 年 代に おい て、 1日 3 食バランスよく、おいしく食べることを啓発することが重要です。
・肥満は男女ともに40歳代、やせは男女とも18~20歳代が多い状況 で す 。自 分の 適正 体重 を知 り 、バ ラン スよく 食 べる こと によ り、 肥 満 や やせ の解 消及 び生 活習 慣 病予 防等 につな が るた め、 引き 続き 周 知及び啓発をすることが必要です。
食を通して、5つの力
* 1
を育み、おいしい“わ”
* 2
を広げます
めざす姿
現状と課題
1 ライフステージに応じた食育の推進
第 2 章
食育の推進(食育推進計画)
生涯にわたり、からだもこころも健康に過ごせるように、1日3食
バランスよく、おいしく食べます
● 指 標 ●
項 目 区 分 基準値 (2015年) 目標値 (2026年) 出典
朝食を欠食している人の割合
3歳児 5.2%
減少 ⑭
小学5年生 11.2% ⑮
中学2年生 15.5% ⑮
20~30歳代 36.2% ⑯
40~74歳 7.9% ⑫
適 正 体 重
*
を維 持 し てい る 人 の割合
40~74歳 68.7% 増加 ⑫
主食・主菜・副菜をそろえて いる人の割合
20~30歳代 19.8% 増加 ⑯
【出典】
⑫ 特定健康診査・特定保健指導集計情報
⑭ 三歳児健康診査
⑮ 学校給食実施状況等調査
⑯ 若年者の健康診査
【用語解説】
*適正体重:適正体重は、BMI(Body Mass Index ボディマスインデックス)で表され、
体格を判定する基準となるものです 。適正体重 は、計算するとBMI値22となり、 一般的に最も生活習慣病になりにくい健康的な体重と言われています。
年代により、適正な範囲が示されているため、下記の計算式を用いて、ご自身 に合った数値を求め、無理をせず、体重管理をしていきましょう。
◎適正体重を求める計算式=身長(m)×身長(m)×22 ◎BMIを求める計算式=体重(㎏)÷身長(m)÷身長(m)
参考:
日本人の食事摂取基準(2015年版)
年齢 目標とする BMI (kg/㎡) 18~49歳 18.5~24.9
50~69歳 20.0~24.9
70歳以上 21.5~24.9
59
朝食の欠食状況
市:2015年度若年者の健康診査
県:第3次食育推進計画、国:第3次食育推進基本計画
コラム11
おはよう!元気に朝ごはん
私たちは1日3回の食事をとることによって、からだに必要な 栄養素を取り入れています。特に、朝ごはんは1日を元気に過ご すためのエネルギー源となるだけでなく、様々な働きを持ち合わ せています。
1日を元気に過ごせるように、早寝早起きを心掛け て、朝ごはん をしっかりと食べましょう!
★からだが目覚める:食事をとることにより、エネルギーが補給され、体温が上がるため、 からだが目覚めて、活動的になります
★肥満が予防できる:昼食までの空腹感がなくなるため、食べすぎを防ぐことができます ★便秘が予防できる:腸が刺激を受けて、規則正しい排便習慣が身につきます
36.2
29.3
24.7
0 20 40
市原市 千葉県 全国
20~30歳代
5.2
4.4
0 5 10
市原市 全国
三歳児 子ども
事業内容 実施機関
様 々 な 機 会 を 通 じ て 、 食 に 関 す る 情 報 を 提 供 します
千葉県市原健康福祉センター (市原保健所)
子育てネウボラセンター 保健センター
事業所
市原栄養士会
ICTを活用した情報提供を行います 子育てネウボラセンター
乳幼児期から食への興味や 関心を育むことや 、 「 早 寝 早 起 き 朝 ご は ん 」 の 大 切 さ に つ い て 、 講話や資料などを通して、情報を提供します
子育てネウボラセンター
保 育 所 給 食 な ど を 通 し て 、 望 ま し い 食 習 慣 や 知識を伝えます
保育課 保育所 学 校 給 食 を 生 き た 教 材 と し て 活 用 し な が ら 、
食 に 関 す る 指 導 な ど を 通 し て 、 望 ま し い 食 習 慣や知識を伝えます
学校保健課 指導課 小中学校 給 食 だ よ り な ど を 通 し て 、 食 に 関 す る 情 報 を
提供します
学校保健課 保育課 食 に 関 す る 講 話 や 試 食 、 調 理 実 習 を 通 し て 、
家庭への実践へとつなげます
食生活改善協議会
子育てネウボラセンター 望 ま し い 食 習 慣 が 身 に つ く よ う に 、 理 解 し や
す い 「 グ ー ・ パ ー 食 生 活 」 な ど を 用 い て 、 情 報を提供します
保健センター 食生活改善協議会
社 員 食 堂 な ど を 通 し て 、 バ ラ ン ス の よ い 食 事 の体験や、食に関する知識を伝えます
事業所
千葉県市原健康福祉センター (市原保健所)
食に関する相談を実施します
千葉県市原健康福祉センター (市原保健所)
子育てネウボラセンター 保健センター
事業所
目標達成に向けた社会環境の整備
いつの間にか対策
61
コラム12
グー・パー食生活
「グー」「パー」は、おかずの1食分の望ましい目安量を考えるためのものです。バランスの
良い食事にするには、肉や魚などを使った主菜の量を片手を握ったグーの大きさで厚さ2cm、
野菜などを使った副菜の量を片手を広げたパーに山盛りを目安にするのがポイントです。
参考:千葉県「グー・パー食生活ガイドブック(概要版)」
すくすくステージ(妊娠期~思春期:0~17歳) ●「早寝早起き朝ごはん」を実践します
●好き嫌いをせず、色々な食べ物をよく噛んで味わいます
●学校教育や給食などを通して、食に関する様々な知識を身につけます
はつらつステージ(青壮中年期:18~64歳)
●自分や家族の健康に関心を持ち、適正体重を維持します
●主食・主菜・副菜のそろえたバランスの良い食事を1日3食とります
いきいきステージ(高齢期:65歳以上)
●低栄養予防などを意識しながら、自分に合ったバランスの良い食事を 1日3食とります
コラム13
市原市食生活改善協議会
食生活改善協議会は、保健センターが開催する養成講座を修了した食生活改善推進員が加入
しているボランティア団体であり、市内6地区68名が活動しています。
「私たちの健康は私たちの手で」を合い言葉に、市民の健康の保持及び増進を図るため、市
の保健事業への協力や、公民館や学校での料理講習を通して、地域における食生活を中心とし
た生活習慣改善や食育の推進等、健康づくりの実践活動を行っています。
食生活改善協議会は全国的な組織であり、全国で約16万人、千葉県で2,882 人の健康づく
63
32.2 35.0 12.1
6.5 11.6
2.6
0% 20% 40% 60% 80% 100%
関心がある どちらかというと関心がある
どちらかというと関心がない 関心がない
わからない 無回答
● 指 標 ●
項 目 区 分 基準値 (2015年) 目標値 (2026年) 出典
食 育 に 関 心 を持 っ て いる 人 の 割 合
16歳以上 67.2% 80%以上 ⑰
家 族 や 仲 間 と1 日 1 回以 上 は 楽 しく食事をしている人の割合
18歳以上 82.0% 90%以上 ⑪
【出典】
⑪「健康いちはら21」市民アンケート調査
⑰ 2013年度市原市民意識調査
2013年度市原市民意識調査 食育に関心を持っている人の割合
2 食を通じた地域におけるコミュニケーションの推進
食に関心を持ち、食文化や食環境を大切にしながら、家族や仲間と
楽しく食べます
目
標
目
標
・市や地域、学校、生産者、そして、食に関わる様々な団体が連携しなが ら食育を推進してきたことによって、食に関心を持ち、イベントに参加 するなど、食を楽しむ市民は増えたと考えられます。しかし、毎日の食 生活の中心は家庭であるため、家族や友人と共に食事をする、いわゆる 共食の場を大切にすることや、様々な機会を通して、伝統的な行事食を 継承すること、家庭での実践に向けた地域における食育活動などが、今 後も一層期待されています。そのため、引き続き関係機関が連携し、食 に関する周知及び啓発をすることが必要です。
現状と課題
67.2% 食育に関心を持っている人
コラム14
おいしく
みんなで
食べよう!
65
事業内容 実施機関
市 の ホ ー ム ペ ー ジ 等 を 活 用 し 、 食 に 関 す る 様々な情報を発信します
広報広聴課 観光振興課
子育てネウボラセンター 保健センター
学校保健課 保育課
農林業振興課 クリーン推進課 環境管理課
家族や仲間と食べる楽しさを伝えます
子育てネウボラセンター 保健センター
保育課 学校保健課
親 子 の 料 理 教 室 な ど を 通 し て 、 食 事 の 大 切 さや仲間と食べる楽しさを伝えます
いちはら子育て応援団 食生活改善協議会
会 食 会 や 茶 話 会 な ど を 通 し て 、 食 事 の 大 切 さや仲間と食べる楽しさを伝えます
社会福祉協議会 食生活改善協議会
保 育 所 給 食 な ど を 通 し て 、 食 ベ 物 へ の 興 味 や 関 心 を 引 き 出 す と と も に 、 基 本 的 な 食 事 のマナーに関する知識を伝えます
保育課 保育所
作 物 の 栽 培 や 収 穫 な ど の 体 験 を 通 し て 、 食 への感謝の気持ちを育てます
保育課 保育所
学 校 で 栽 培 し た 野 菜 を 用 い て 調 理 実 習 を 行 い、食への感謝の気持ちを育てます
食生活改善協議会 小中学校
地 産 地 消
* 1
を 推 進 す る た め 、 食 に 関 す る イ ベントを開催し、地元農産物をPRします
農林業振興課
地 産 地 消 を 推 進 す る た め 、 選 定 条 件 を 満 た し た 事 業 所 を 地 産 地 消 推 進 協 力 店
* 2
に 認 定 し、市民へPRします
農林業振興課
地 元 農 産 物 や 農 業 へ の 理 解 を 深 め る た め 、 栽 培 や 収 穫 が 体 験 で き る 場 と し て 、 食 農 農 園を提供します
農林業振興課
目標達成に向けた社会環境の整備
いつの間にか対策
給食へ地元農産物を活用します
学校保健課 保育課
給食に行事食を取り入れます
学校保健課 保育課
食 品 ロ ス
* 3
を 削 減 す る た め 、 市 民 や 事 業 者 への啓発及び情報提供を行います
クリーン推進課 商工業振興課
地 域 に お け る 食 育 活 動 を 推 進 す る た め 、 食 育 活 動 を 実 践 す る 人 材 ( 食 生 活 改 善 推 進 員)を養成します
保健センター
千葉県市原健康福祉センター (市原保健所)
【用語解説】
*1 地産地消:地域で生産された農産物(食用に供されるものに限る)を、
その地域内で消費する取り組み
*2 地産地消推進協力店:市内産農産物を一定以上扱っており、市が認定
した小売店・飲食店・加工業者等
*3 食品ロス:本来食べられるにもかかわらず廃棄されているもの
【用語解説】
*4 五味五感:五味=甘味・ 酸味・苦 味・塩 味・旨 味、五感 =味覚 ・視覚 ・嗅覚・ 聴覚・ 触覚
*5 食に関する様々な体験:食事だけでなく、栽培・収穫・買い物・手洗い・食前及び食後
のあいさつ・料理・片付けなど、食に関する全般的なこと ●家族や仲間と一緒に食事を楽しみます
●食を楽しむため、五味五感
*4
を育みながら、食に関する様々な体験
*5
をします ●地元農産物に関心を持ち、地域で開催される食に関するイベントなどに参加し
ます
●季節感や食文化を味わうため、行事食を取り入れます
●「もったいない」を意識して、食品ロスの低減に取り組みます
いつの間にか、こんな市民が増えたらいいね!
地産地消推進協力店
67
コラム15
食育の
環
「食育の環」は、生産から食卓までの「食べ物の循環」、子どもから高齢者、そして、次世
代へといった「生涯にわたる食の営みの循環」を表しています。また、食育は、豊かな自然や、
先人から受け継がれてきた文化、社会経済といった循環などとも密接な関係を持ち、生活の場
としての地域とのつながりとも関連しています。