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JAIST Repository: サービスイノベーションによる新産業成長戦略と展開

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Academic year: 2021

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https://dspace.jaist.ac.jp/ Title サービスイノベーションによる新産業成長戦略と展開 Author(s) 旭岡, 勝義 Citation 年次学術大会講演要旨集, 24: 76-79 Issue Date 2009-10-24

Type Conference Paper

Text version publisher

URL http://hdl.handle.net/10119/8582

Rights

本著作物は研究・技術計画学会の許可のもとに掲載す るものです。This material is posted here with permission of the Japan Society for Science Policy and Research Management.

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1C05

サービスイノベーションによる新産業成長戦略と展開

〇旭岡勝義((株)社会インフラ研究センター) はじめに 1.サービスイノベーションの基本構造 2.サービスイノベーションによる新産業の将来 3.サービスイノベーションのよる産業成長戦略 4.今後の展開 最後に はじめに 知識社会時代に突入して、サービス産業の展開割合は、先進国を中心に大きく拡大して いる。レストラン、ホテル、コンビニエンス、食品、衣類、住宅、家具、医療介護、教育 等、業種は多様化している。 そこで、特に我が国のサービス産業は、知的生産性が低いと指摘されているサービス産業 のイノベーションは、経営者の「想い」によって、どのようなサービス価値を顧客に提供 する仕組みを作るかが大きな要素になる。 ワンストップの行政サービス、医療介護サービス、生活総合支援サービス、代行サービス、 オフィス家具サービス、衣料サービス、ショッピングモール、インターネット応用サービ ス等多様なサービスを提供していく。そうしたサービスイノベーションの将来像や成長戦 略を探った。 1.サービスイノベーションの基本構造 サービスイノベーションの基本構造は、まずトップ経営が、顧客へ何を提供するのか「想 い」が先行しなければならない。成功している経営者は自らまず大きな挫折を味わいなが らも、強い想いを抱き、強い執念で、提供する価値のイメージを描きながら、試行錯誤し つつ、やがて確信へと繋げ、その実現を事業モデル、業態開発、インターネット応用、顧 客の狙いの焦点の絞り、現場創造、事業展開シナリオ化、課題解決の迅速化、組織化、ノ ウハウの蓄積、想いを届ける仕組み、等を重要要素として、顧客価値に対応しての持続的 なイノベーションを行っている。またそのための人材育成を強化している。サービスイノ ベーションは、リアルタイムでトップ経営が情報を分析したり、直観的な「何かおかしい」 という感覚を磨き、その経営的なカンを正しく認識し、経営やしくみのイノベーションに 結合させていくということが、重要なのである。

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図1 サービスイノベーションの基本構造

顧客 ・届ける価値の 概念 ・「夢」 想い 持続的イノベーションの仕組み 問題意識 (カン) ・事業環境 ・顧客環境 実行/試行 錯誤 ・失敗の経験 イノベーション構造 事業モデル 業態開発 ネット応用 顧客の狙い 現場創造 シナリオ化 迅速化 組織化 ノウハウ 仕組み 2.サービスイノベーションによる新産業の将来 サービスイノベーションによって新産業は、さらに多様化していくことになる。 1)店舗展開と店舗経営の自由裁量の付与 2)ニーズの把握のタイミングの迅速性の仕組み 3)コンサルティングサービスの方法 4)ノウハウの蓄積とその活用 5)携帯等の新たな媒体による顧客への訴求方法 6)履歴データ等の応用による顧客の気づきのツール開発 7)誘導案内等誘導手段の多様性と組み合わせ応用 8)品揃えの工夫やノウハウの蓄積 9)バックアップシステムによるサービス効率や向上策 10)ホスピタリティーを高める教育や意識づけ 11)選択の幅と顧客選択の多様性対応方法 12)レンタル方式等購入のし易さや顧客の購買意欲の結びつけ 13)中古製品やオークション方式等業態開発 14)先物商品等価値の付与 15)知的アミューズメント及びコンテンツ開発 16)選択の自由性の高度化 17)人材派遣支援や補助的役割支援 18)繰り返しの情報による訴求効果の強化 19)コミュニティーの形成による情報の多様化や信頼性の付与

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20)リアルタイム把握によるデザインやブランド等付加システム 21)タイムレスのサービス等顧客への満足度向上等 これらの要素の組み合わせによって新たな産業創造の拡大がなされる。 また、サービスイノベーションは、国際的な競争において、産業の要になろうとしてい る。今日の経済危機で、雇用問題が大きく取り上げられているが、雇用の今後の吸収先は サービス産業になる。我が国は、従来先導的消費層が多く存在し、消費の動向を左右する ことが多くあったが、最近の調査では、先導的な消費層はアジアに移行しつつある。つま り先導的な消費層の志向がサービス産業のイノベーションの主要要因であれば、我が国の サービスイノベーションのその変化スピードを国内のみに頼るのであれば、国際的な競争 上不利な立場に置かれることが予想される。たとえばメディカルリゾート等インドや韓国 が、すでに国際的な患者の受け入れを当然のごとく事業モデルにくみこむことで、病院の インフラもこの流れに対応できるように戦略を推進している。今後のサービス事業は、国 際的な顧客層を視野に入れることは基本的な条件である。ウォルマートが40兆円を超え る売り上げ規模を持つことは、巨大な規模による調達力を持ち、コスト効果も大きなもの になるのである。今後ますます顧客のニーズの多様性を見極めて、直接的間接的にシステ ムや仕組みの構造構築が重要な要素になってくるのである。 3.サービスイノベーションによる新産業成長戦略 サービスイノベーションによる新産業は、 1)既存産業における付加価値と認識されたサービス部分の切り出しによる新産業、 2)顧客への対応を優先した新たな融合サービス新産業、3)新たな技術ツールを基本 にしたサービス新産業、4)顧客中心のコンセプト創造を基本にした、新たに創造され たサービス新産業、5)低価格、代行、中古等顧客ニーズの絞りこんだ新業態開発によ るサービス新産業、6)低エネルギー社会、高齢社会等大きく変化する人間のありよう に対応するサービス新産業等起業者の新たな「想い」の確信で生まれるサービス新産業 が創造され、成長戦略を展開することになる。 図2 サービスイノベーションのよる産業成長戦略 体系的なサービス内容の持続的イノベーション 顧客ニー ズの変化 現場の変化の創造的 な解決能力 提供する価値構造 提供の仕組み IT等ツール応用 データと気づき 収益の創出の体質 評価 知恵の技術開発 システムや仕組み 価値の生産性 ハイテクとハイタッチ の組み合わせ 想いの精緻度 創造的人材配置

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4.今後の展開 サービスイノベーションによる新産業の成長は、今後高度なホスピタリティーや顧客へ の接近の仕組みやリピート方法等の新たな改善策の開発が求められる。 図3 今後の展開 ニーズ発見ツール 顧客の価値の見極め 届ける仕組み マネジメント全体 ・データベース ・IT等の新たなツール開発 ・ニーズの高度な把握 ・行動分析 ・ニーズから提供価値 ・コンセプト商品直結 ・サービス教育 ・人材開発 ・品揃えや店舗づくり ・業務の革新 ・気づき ・アイディアの発想 ・価値のシナリオ ・信頼性の向上 ・異質な対応 ・情報の柔軟な提供 ・戦略業務へのキーマンの配置 こうした、新産業は、ニーズ発見ツール(データベース、IT等の新たなツール開発、ニ ーズの高度な把握、行動分析等)の開発、顧客への価値の見極め(ニーズから提供する価 値の構成編成、コンセプトの創造等)を行い、顧客への届ける仕組み(サービス教育、人 材開発、品揃えや店舗づくり、業務の革新、気づき等)を新たな構築し、全体マネジメン ト(アイディアの発掘、価値のシナリオ、信頼性の向上、異質な対応、情報の柔軟な提供、 戦略業務へのキーマンの配置等)を構築する国際的な競争に打ち勝つことが必要である。 「知恵の科学技術」開発競争において必要なのは、発想と実現するための世界の知の集積 である。日本の特性をシステム属性として考慮し、差別化、特色を打ち出す持続的なイノ ベーション能力が、今後の重要な展開事項となる。 最後に 我が国のサービスイノベーションは、ハイテクとハイタッチの融合としてのシステム構 築であり、人の介在が今後ますます重要な要素でもある。強い問題意識やイノベーション の動機づけを経営の基本として、組立て、トップ自らが顧客価値を持続的な課題として、 経営の根底に置き、絶えず現場の感覚の中で、考え続けるという経営風土が醸成されなく てはならない。 今後知識社会のサービスは、ますます多様化の様相を呈していくが、「観察と洞察」がマネ ジメントに組み込まれて市場創出を主導するという経営センスが求められている。

参照

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