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初等教育教員として児童の造形活動を支援するために求められる能力に関する考察(3) : 実技センター美術分野の活動内容の改善について

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(1)初等教育教員として児童の造形活動を支援するために求められる能力に関する考察(3) ∼実技センター美術分野の活動内容の改善について∼ 初田隆*岩下碩通* (平成9年12月8日受理) はじめに 兵庫教育大学学校教育学部附属実技教育研究指導セン ター(以下実技センターとする)は、 「初等教育におけ る芸術、体育および語学に関する教育のあり方を研究し、 指導方法の開発を行うとともに、本学学生に対して行う 実技に関する教育について企画運営し、併せて自学自習 の場を提供する」ことを日的とし、昭和57年4月、第一 期の学部学生入学と同時に設置された。 爾来、自学自習によって一定の実技水準に達したと認 められた学生にグレードを付与する「グレード制」を基 軸に、学部学生の実技力の向上を図ってきた。また、初 等教育教員として求められる実技能力の要素や構造、水 準などを明らかにする研究も進めてきたのである。 しかし、グレード課題の内容や目標とする能力水準、 実技センターの機能や指導体制などは、当然固定化され るべきものではなく、教育の動向や学生の意識の変化に 応じ、改善の努力が続けられねばならないことはいうま でもない。. また、教員採用率の著しい低下にどのように対応して いくのかという、教員養成系大学の直面している緊急の 課題についてもセンター改善の視点として考察しておく こととする。 1 - 1教育内容の厳選と授業時数の削減 昭和46年第9期中教審答申に端を発する「第三の教育 改革」も、臨教審の教育改革に関する答申(S60-62) から近年の第15・16期中教審答申「21世紀を展望した我 が国の教育の在り方について」 (第1次答申H8、第2 次答申H9)に至る長期間の審議を経て、いよいよ山場 を迎えたかに見える。この度告示された教科審の「中間 まとめ一教育課程の基準の改善の基本方向」では、 「生 きる力とゆとり」を基調とする中教審答申の具体化が図 られており、各教科等の授業時数、総合的な学習の授業 時数や教育課程上の位置付けなどの方針が示された。図 1はこの間に提起されてきた教育課題を整理したもので Jtm. 現在、中央教育審議会や教育課程審議会(以下、中教 審、教科審とする)の示す21世紀に向けた教育の在り方、 教員採用率の著しい低下に伴う教員養成の空洞化といっ た課題・問題-の対応が迫られている。実技センター美 術教育分野ではこれらの課題を踏まえ、美術実技の能力 構造やその指導の方法などを再検討するとともに、実技. 「中間まとめ」の内容については今後検討を要する課 題を多々残してはいるものの、理念・内容・方法におい て子どもの側に立つ教育のビジョンが示されたという点 は一先ず評価すべきであろう。とはいえ、従来の教科の 立場からすると、これまでに積み上げてきた教育内容や 授業時数がどこまで保障されているのかという点がまず は危供されるところである。. センターの活動に新たな方途を兄いだしていこうとして いる。本稿では、教育課題の検討、学生の意識調査など から実技センターの問題点や改善の方向性を浮き彫りに していきたい。. 「中間まとめ」によると、現実的な時数の削減として 低学年は据え置き、中学年からは一定数の削減(3、 4 年10時間、 5、 6年20時間の削減)が見込まれており、 内容の厳選例としては、表現の材料・用具の選択や「絵. 1 、実技センター改善の視点 中教審、教科春の審議の中で示された教育課程改善の 方針は、具体的には今後の図画工作科にどのように反映. 画表現、立体表現、デザイン、工芸などを整理統合して 一体的あるいは選択的に指導できるようにする」ことな どが挙げられている。 また、厳選の手法としては主に次のようなものが示さ. されていくのだろうか。また、教員養成大学としては、 これからの教科・教育課程を担う教員を、いかにして育 成していけばよいのだろうか。 ここでは、今日的な教育課題を、美術教育(図画工作 料)にかかわる教員を養成するという立場から検討し、 実技センター改善のための視点を兄いだしていきたい。. れている。 (a)目標や内容を複数学年まとめる (b)特定の学年で重点的に指導する (C)上学年あるいは上級の学校に移行する (d)分野や領域などを整理統合して一体的に扱う (e)他教科との関連を考慮し削減する. *兵庫教育大学学校教育学部附属実技教育研究指導センター(美術分野). -45-.

(2) (∫)他教科との合科的な指導を推進する (g)総合的な学習が行われるようにする. 発展を図るということなどが考えられよう。 いずれにしても、単に内容の重複を避けたり、似通っ. (h)学習内容の選択幅を広げたり、選択して学習でき るようにする これらのことから考えられるのは、通常の図画工作科. たものを統合するというだけではなく、上述の基礎・基 本の見地に立ち、しかも今回の「教育課程の基準の改善 のねらい」に即応して新しい単元を構想する必要がある ということである。. の授業は低学年で週あたり2時間、中学年以上では1.5 時間が限度であり、さらに(fト(h)に教科内容、時数が吸 収される可能性もあるということである。そこで、教科. 現実的には教科書教材の中から学校現場の実態に即し たものを選択、統合させながら授業を行ったり、他教科 のカリキュラムや総合的な学習の計画などとの関連で造. としては(aト(d)を考慮した内容精選に努め、学校全体と しては(eト(h)に基づき独自的・主体的なカリキュラムの 運用を工夫せねばならないということになる。 今回の中教審・教科審ではいわゆる教科エゴが表面化. 形学習を組織したりといった操作が要求されてくるもの と思われる。そこでこれからの教員には従来以上に総合 的で幅の広い知見をもち、豊かな造形経験と、応用・発. することを避けるために教科の代表を外し、大所高所か ら総合的に教育課程の改善を図ろうとしたという。教育 内容の精選、時数の削減という事態は、教科の立場から. 展が可能な「クリエイティブな」実技力を身につけてい ることが望まれる。さらにはそれらを、実践へと繋いで いくための、教材分析・教材開発・カリキュラム編成な. するとたしかに憂慮すべきではあるが、一方でこれまで の教科研究・実践の不十分さを反省すると伴に新たな教 育課題に応じた教科の在り方を模索していく契機とせね ばなるまい。. どの教育計画を推進する能力が必要になってくるのであ る。 1 -2教育課題と造形学習 この間の教育改革のなかでおよそ一貫して提起されて きた教育課題は、望まれる能力としての「自ら学び考え. 日本教育大学協会全国美術部門でも、新教育課程検討 特別委員会を設置し2次にわたる報告書を提出するな ど、従来教科の枠組み保持を企図してきた訳だが、今後 は新たな教育課程の具体化が進む中で、今日的な教育課. るカニ生きる力」(自己教育力)と、学習対象としての「国 際」 「環境」 「情報」などであろう。 以下、これらの課題にどう対応していくべきか考察し. 題を引き寄せながら、いかに美術教育の意義を主張、浸 透させてゆけるかということに取り組まねばならないも. ておく。 (D生きる力. のと思われる。 図画工作科の教育内容をどう精選するかという課題を. 中教審の第1次答申において提唱された「生きる力」 は、 「自己教育力」 (S58、中教審)や「個性重視の教育」 (S62、臨教審)、 「新しい学力観」などを発展的に継承 したものとみることができる。また、臨教審第2次答申. 考察するためには、まず図画工作科の「基礎・基本」を 明確にしておく必要があろう。前掲の国大協の第2次報 告書「教員養成系大学・学部における美術教育の課題と 展望」では、基礎・基本が「過去に熱心に唱道された要 素主義的なミニマム・エッセンシャルズと受けとめられ かねない」こと、そしてそれが「美術教育における規範 尊重の思想や技術重視の指導法にも照応する」ことを指 摘した上で「我々が考える基礎・基本とは問題状況を主 体的に受けとめ、課題を自主的に解決する資質・能力と しての基本である。それはミニマム・エッセンシャルズ が指し示す次元とは異質のもの、すなわち、柔軟な思考. S62)に端を発する「生涯学習体系への移行」という 流れの中に位置付けることもできよう。 いずれも、 21世紀に向けて予想される激しい社会変化 に積極的かつ柔軟に対応し、よりよく自己実現を図って いくことができる人間の育成がねらいとされており、創 造力や思考力、判断力、表現力、問題解決力などの能力 と、自ら学ぼうとする意欲・態度、社会性やモラル、感 性や人間性、健康や体力までを内包する広義な「資質・. を促進し、発想の転換を図り想像力を豊かにする、クリ エイティブな行為や考え方の基本でなければならない」 としているが、現在の美術教育では概ね了解された見解 であるといえる。 具体的な教育内容の整理統合の手法としては、基本的 には目標や内容を異学年間で統合し、特定学年で重点的 に学習する方法と、分野や領域を統合し、教科内での総 合的な単元を設定していく方法が考えられる。また、他 教科との合科的な指導や合科的単元の設定、総合的な学 習の中に造形要素を位置付けていき、造形能力の応用・. -46-. 能力」がイメージされることとなる。 また、青少年の問題行動が深刻化してきたこと-の対 応策として「心の教育」が一般の関心を深めており、 「生 きる力」の中核に「心の教育」を据え、 「豊かな人間性」 や「主体的に判断する能力」の育成を図ることが急務と されている。 中教審第1次答申から、とりわけ芸術教育との関係が 密接であると考えられるものを挙げるならば、まず「生 きる力」の要素として「美しいものや自然に感動する心 といった柔らかな感性」 「過去から連綿として受け継が れてきた我が国の文化や伝統を尊重する態度」、次に「育.

(3) ○閉塞的な学力から応用・発展・生活化が可能な学. 成すべき資質・能力」としては「我が国の文化と伝統に 対する理解と愛情を育てるとともに、諸外国の文化に対 する理解とこれを尊重する態度」 「芸術を愛好し、芸術 に対する豊かな感性を育てること」 「他人を思いやる心、 生命や人権を尊重する心、自然や美しいものに感動する こと(中略)など豊かな人間性を育てるとともに、自分 の生き方を主体的に考える態度を育てること」などであ る。 さて、今日の美術教育は、基本的には「画家や彫刻家 のように、美術のプロの養成を目的とする」のでも「単 なる造形感覚の陶冶、情緒の安定をめざすだけに終わる もの」でもなく、 「美術教育のめざすものは『かく』あ るいは『っくる』という造形活動を通して、諸能力を発 達させ、人間として生きていく力を養い、ひいては人格 形成を促すもの。つまり、人間として成長していく基礎 教育の一つ」 (「美術教育と人間形成」東山明)であると 理解されている。 国大協の第1次報告書では、人間形成の立場から美術 教育が育成すべき能力として「材料体験と感覚・イメー ジ形成」 「視覚的イメージによるコミュニケーション能 力」 「造形的な表現力「鑑賞能力や造形的判断力」の4 点を挙げ、さらに、これまでの美術教育が「主体的に学. ぶ力」 「思考力」 「想像力」 「創造力・創造性」 「表現力」 「意 欲と自信」 「感性」 「愛情」 「生きがい」などの育成に寄 与してきたことを主張している。 今日の美術教育は、人間形成の一環として全人格的発. 力の獲得○狭義の表現力から広義の表現力へ(視覚的イメー ジによるコミュニケーション能力、造形文化の鑑 賞と創造) (b)指導観の転換 ○結果(作品)主義から過程重視へ ○画一的な指導から個に応じた指導へ ○教師主導の「指導」から子ども中心の「支援」へ (C)評価観の転換 ○一元的な評価から多元的な評価へ ○減点主義から累加主義○表層的な理解から内面の理解へ (彰「国際化」 / 「情報化」 / 「環境問題」 中教審答申では「生きる力」を育むにあたって、 「国 際社会に生きる日本人を育てる」という視点が重要であ るとしているが、国際化の展開は近年の重要な教育課題 の一つである。 国際化-の対応として小学校段階からの外国語学習の 導入や国際交流活動の設定など、ともすれば言語を中心 としたコミュニケーションが重視されがちではあるが、 言語のみでなく価値観や習慣なども含めた広く文化的な 理解が求められることは言うまでもない。 そういう意味では、色や形などの視覚的イメージに よってコミュニケーションを図ることが可能な造形言語. 達をめざすものであり、人間の「生き方」を学ぶ教育で あるといえる。そういった意味では、標記の「生きる力」 とは本質的に通底しているといえよう。 「生きる力」を教科としてどう受けとめるのかという 論議はむしろ、戦後美術教育が獲得してきた知見の中か. の教育は今後ますます重要になってくる。つまり、他国 の造形文化を読み取り、それらの独自性や差異性を感 受・理解することや、造形的な手段で自らの考えや思い を表現・伝達していく学習が、異文化理解の基礎となる のである。 また、異文化理解の逆照射として、自国文化に対する. ら、 「生きる力」へと繋がる視座を如何に兄いだし、整 理していくのかという論議に置き換えて捉えるのが妥当 ではあるまいか。 とはいえ、そういった美術教育の意義が教育現場や教 育行政全般に十分に浸透しているとはいい難く、あまつ. 理解もまた、重要な課題として浮かび上がってくる。自 国の文化に対する誇りや、これを伝承・発展させていこ うとする意識の喪失などが指摘されて久しいが、美術教 育のなかでは、伝統工芸や生活文化における手の技術や 素材の活かし方、 E]本独自の美意識などの再確認を通し. さえ、作品主義や指導法のマニュアル化、技能重視の指 導などにはらむ、いわゆる「教師主導」の指導観、「知識・ 技能の偏重」などといった、今乗り越えようとされてい るふるい教育の体質が、美術教育においても残存してい ることは否定できない。. て日本文化の再創造を目指す必要もあろう。 「情報化」に対応する美術教育の在り方としては、中 教審答申では「創作・表現活動」にコンピューターを使 用することや、情報通信ネットワークを通して美術文化. 今後、 「生きる力」の育成へとつながる美術教育の意 義を実践を通し表明していくためにも、教員養成にかか る期待は大きいといえる。そこで、教員養成系大学では 次のような視点から学生の指導にあたらねばなるまい。 (a)学力観の転換 ○知識・技能の獲得から、自ら学ぶ(表現する)姿 勢の形成へ. -47-. に関する情報の収集、選択、情報の制作、編集、発信な どを行っていくことが示唆されている。 一方、情幸田ヒの「影」の部分、なかでも、間接体験(疑 似体験)と実体験との混同が子どもたちにどのような影 響を及ぼすのかが危倶されている。そこで、直接体験の 重要性が指摘されることとなるが、自然体験や生活体験、 社会体験などと並んで、活動(表現・鑑賞)体験は情報 化の「影」の部分に対する有効な補完物と考えられるの.

(4) ではないだろうか。. ていく。. もっとも、以前より、教員養成大学・学部入学者が必. 機械技術に非人間的なイメージを被せることで、造形 表現の人間性を相対化しようとする教師も少なくない。 確かに美術教育は、マルチメディア社会に向けて拡張し. ずしも教員を志望していたわけではなく、偏差値にあわ せて受験する学生も少なくはなかった。共通一次試験が 採用された頃からそういった教職離れの傾向は一層強. ていくべきではあるが、逆に身体性や直接性などといっ た特質は、改めてその意義が見直されねばならない。 「環境問題」への取り組みには、まさに我々人類の存 亡がかかっているといえる。. まってきており、近年の教師批判や教育問題の激化、教 員の社会的地位の相対的な低下などがさらに教職を魅力 のないものとしてきた背景となっている。. 近年、生活排水による水質汚染、ゴミ問題、地球温暖 化や酸性雨の被害などが顕在化してきたが、これらは人 類が生産活動や消費生活を行なうことによって資源やエ. とはいえ、このような状況であるからこそ強く教員に なりたいと望んでいる学生や、教職への憧れと不安のな かで決断の契機を待望している学生もいるのである。 そこで、教員養成を意識した授業は教職を志望しない. ネルギーを消費し、不要な汚染物を排出してきた結果で ある。そして、 70年代に取り組まれた公害問題などとは 異なり、加害者と被害者の特定が不能な、つまり誰でも が加害者であり被害者であるという問題として現前して いるのである。. 学生にとって意味のないものとなり、教育実践を軽視、 乃至は射程におかない授業には教職志望者の不満が集中 することとなる。これは基本的には、戦後教員養成シス テムが刷新された頃からの問題ではあるが、今や、大学 教官の意識変革やカリキュラムの見直しが真聾に検討さ れねばならないときにきているといえる。 本学においても、実技センターの在り方をも含めた組 織変革が企図されつつあり、改めてセンターの機能や独. そこで、現在の環境教育では、環境そのもののメカニ ズムや汚染の現状とその因果関係を知るだけではなく、 各個人が被害者であり加害者であるという自覚をもっ て、実際に適切な行動を取っていけるよう導いていかね ばならない。倫理観や感性のレベルで環境問題を捉える 必要があるということである。 美術教育においては次のように考えることができる。 「子ども・青年が自然や素材にかかわる造形行為や、自 然・外界と対話する美的感受の行為は、環境と交流する. 自性が問われることとなった。これまで、美術講座の教 育課程を、教育現場に即した実践的な実技力という観点 から補完していくことが、実技センターの主たる役割で あったが、小学校教員に採用される学生数が実に卒業生 の2割にも満たない状態となり、その目的や機能を再考 せざるをえなくなってきたのである。 次項で詳述するが、実技センターグレード課題を終了. 原点である。それは環境に対する倫理感をはぐくみ、か けがえのない環境を切実に受けとめ、環境問題やその状 況を打開しようとする感受性や想像力を高めていくので ある」 (国大協報告書) 本項で検討したもの以外にも、幾つもの課題が立ち現. した直後に行った調査(1回生対象・ 2学期末/表2) では、 「グレード課題の必要性(教師になるために)」の 問いに、 「必要である」乃至は「どちらかというと必要 である」と応えたものが73名、 「必要ない」 「どちらかと いうと必要でない」を合わせて33名、 「どちらともいえ. われてくる、いわゆる今日の変化の激しい時代にあって は、 「社会の変化や教育の課題を的確に把撞できる感覚 や感性」や「課題解決に主体的に取り組むことのできる. ない」が64名であった。また「課題の難易度」 「課題の量」 にはともに難色を示すものの「課題の内容」には興味を 示している。これらのことから、 1-2割の無関心層は いるものの、 1回生の2学期終了時では、概ね教職を意 識しながら課題に取り組もうとする姿勢がうかがえる。 一方、グレードの自学自習という性格からすると、 「制. 創造力」 (同上)などの資質能力が、ますます教師に期 待されることとなる。. 1-3教員採用数の減少 教員採用数の激減により、教員養成系大学・学部はそ の存続と教員定数に関わる重大な局面を迎えている。教 員養成課程がその機能を十分に果たしていないのではな いかという認識に加え、 18才人口自体が減少しているこ とから、財政構造改革会議が教員養成の「学部定員5,000 人削減」を発表するに至ったのは周知のとおりである。 これまで述べてきたような、教育課題-の対応もさるこ とながら、学生の教職離れの傾向に大学としてどう対処 していくかが問われている。 教員採用数の減少は当然学生の意識に強く影響を及ぼ している。学生の教職離れが目立ちはじめ、そのことは 授業への興味・関心、学習意欲などの低下-とつながっ. 作時間の確保」には課題に対する学生の意欲が反映され ているものと考えられるが、この結果は「とくに問題は なかった」(50)と「どちらかというと困難であった」(74) が多く「どちらともいえない」 (18)が少ない、二山の 分布状態を示しており、教職志望と非志望とに別れてい く兆しが読み取れる。 教職を希望する学生には、従前以上に教員としての主 体性や実践力が身につくよう指導していくべきであるこ. -48-. とは言うまでもないが、教職に対する不安と憧れの中で 決断の契機を求めている学生については、教職-の魅力.

(5) を兄いだし、自分の適性や可能性を伸ばしていけるよう 支援していく必要がある。 しかし、現在の採用状況からみれば、いかに意欲をもっ て採用試験に臨んでも良い結果が得られるとは限らな い。教員にならなくとも、大学で学んだことが無駄にな らず、なにものかへ活かしていくことができるというこ とも重要な観点になってくる。つまり、大学生に行う基 礎的な美術教育としての側面も勘案し、指導内容を検討 していく必要がでてきたということである。 造形の学習を通して創造性や感性、視覚的コミュニ ケーションの能力などを培うことは、教員として図画工 作科の指導を行ううえでも、他の職種についた場合でも、 豊かに自己実現を図っていく基礎となる。・そのような幅 の広い展開を予測した能力目標の設定、指導内容の吟味 が求められるのである。これまでの大学における美術教 育は、絵画やデザインなどの専門領域ごとに行われてき たため、青年期の美術教育としての全体的な視点に欠け るところがあった。今後は青年期の美術教育と教員養成 のための基礎教育の2側面からセンターの機能を検討せ なばならないだろう。 また、実技センターでは、 1回生には2回のグレード 課題を義務付け、 2 - 4回生には希望者対象の講習会(グ レードA)を行っているが、教職をめぐって学生の意識 が方向付けられていくのは主に2回生以降であることか ら、 2回生以上を対象とした実技センターのサービスを 充実させ、教職に向けての意欲を喚起していく必要があ る。. 2、問題点の検討 2回にわたるグレード課題の提出が終了した直後の1 回生を対象に、グレード課題の好感度、グレードシステ ムの問題点について調査を行った。調査の結果は表1、 2にまとめた。 以下、調査結果を参考に、実技センターの問題点につ いて考察していく。 211グレード課題と教員養成の視点 実技センター設立当初は「造形表現」と「書・書写」 を合わせて「美術教育分野」が構成されており、専任教 官は「書写」担当助教授が1名であったため、 「造形表現」 のグレード課題の作成や作品の評価は、講座からの兼任 教官が行っていた.グレード課題は次のとおりである。 「I、絵の具の研究/紙とはさみの研究」 「Ⅱ、モダン テクニック/粘土と木材の研究」 「Ⅲ、子どもの絵を模 写する/ボックス」。 昭和59年には「I、絵の具の研究/紙を切る・貼る・ 折る」「Ⅱ、モダンテクニック/粘土と木材の研究」「Ⅲ、 描画/版画/木工芸/彫塑」に整理され、ガイドブック. 昭和61年に「造形表現」の専任教官が配置され、グレー ド課題はE-Aの5段階に分割されたが、内容はほぼ過 去と同様である。 昭和63年、平成元年と、再び専任教官が配置されない 状態が続き、平成2年に赴任した専任教官によって、翌 年からグレードが3段階に縮小された。内容はこれまで とほぼ変わらないが、「木材と粘土の研究」が省略された。 また、グレードAがワーク・ショップ形式になった。 平成7年からは専任教官が2名となり、翌年、グレー ド内容の変更を行った。これまでの課題が細分化された 活動単位で設定されているため、機械的な作業が中心と なり、造形表現本来の創意工夫や創作の喜びなどとは幾 分距離を置いたものになっており、実際の指導に活かす ための視点も持ちにくいと判断したからである。 課題は、 「C,絵の具の研究/紙とはさみの研究」 「B、 版機能の研究/紙立体を作る研究」であり、過去の課題 傾向を基本的には踏襲しているが、それぞれ小作品を創 作するような内容に改めた。課題の改善については「初 等教育教員として求められる美術実技力の水準について (2) -グレード課題の検討と具体化-の研究- (日野・ 初田)」 (実技教育研究第10号)にまとめている。 今回の調査では、 「課題の内容」について、 「興味深く 取り組めた」 「どちらかというと興味が持てた」を合わ せると106の回答数を得ており、選択項目を1-5の数 値に置き換え平均値をとった場合も3.5と最も高い。 「課 題の難易度」は、 「ちょうど良い」が103で「どちらかと いうとむつかしい」が43である。一方、 「課題の量」の 平均値は2.5で、質問項目中、最低の点数であった。現 行のグレード課題の内容は、量が多いものの、学生にとっ ては適度な抵抗と刺激になっているものと判断できる。 ただし、 「グレード課題の必然性(教師になるために)」 では、 「必要である」が22、 「どちらかというと必要であ る」51、 「どちらともいえない」64、 「どちらかというと 必要でない」 21、 「必要でない」 12と、全体としては肯 定的ではあるものの、判断の保留傾向は強い。 1回生と しては妥当であるともいえるが、教員養成というグレー ドの目的からすると、課題の意義付けを更に徹底してい く必要はある。 昭和57-58年の実技センター運営委員会議事録や会議 資料等によると、 「初等教育教員としての必須実技力と は何か」という観点から実技能力の分析を行うことや、 実践例の蒐集、教科書の研究、授業展開についての研究 など「初等教育教員としての実技教材と指導法の開発」 についても進むべき方向が論議されている。確かにグ レード課題の試案や、初期のものには「子どもの絵の模 写」などのように教育現場との関連性が色濃くでている。 しかしその後、グレード制が確立してくるに従い、細分 化された活動単位で課題が設定、固定化されるようにな. が発行された。. -49-.

(6) 昭和61年、教職について1年目の卒業生(学部1期生). 場面で有効に機能する実技能力の育成が目的に掲げられ たことなどから、通常の授業とは別の目標と方法、内容 をもったシステムとしてグレード認定制が構想されたの. を対象に実技センターをめぐっての調査が行われている が、 「教月になってから、実技センターの課題は役に立っ たか」との問いに、造形分野では「役に立っている」 8%、. であった。 グレード制の大きな特徴は、授業以外に自学自習で実 技の研修を行うという点にあるが、このことは学生に. 「少しは役に立っている」51%、「役に立っていない」41% という結果を得ている。音楽分野では「役に立っている」 が19%で、 「少しは役に立っている」が51%、体育分野 ではそれぞれ41%、 41%である。教職における実効性に ついての意識は造形分野が他に比べてかなり低く、セン ター設立当初においてもセンター課題を教育実践へとつ. とって、かなりの負担になっていることは事実であろう。 教育内容の過密化は設立当初から問題になっている。 美術分野では、体育や音楽のように、できなかったこ とができるようになったり、記録が伸びたりという、変. り、教育現場-の応用発展という視点が希薄になってい く。. 容の様子が明確に自覚できないことや、教員採用試験に 出題されるケースが極めてまれであることなど、学生の 意欲を喚起するための動機が乏しい。とくに最近では教. なぐ試みはさほど成功していないことがわかる。 そもそも、実技センターの設立をめぐる審議の中で、. 職離れが進行しているのでなおさら目的意識が持ちにく いといえる。 とはいえ、調査結果からはとくに自学自習についての. 「滴養すべき実技能力」として、 「絵画に関する実技能力」 「デザインに関する実技能力」など、美術の専門領域に 対応させて、能力目標を捉えていたことが、実技センター の限界を示すものであったのではないだろうか。育成す べき実技力が各専門領域に依存しているかぎり、実技セ ンターの独自性は十分に発揮できない。あくまでも講座. 問題点はうかがえない。 「自学自習」がやりやすいかど うかの設問についてはどちらかというとやりやすいとい う傾向が示されており、 「指導の必要性」についても「必 要である」が12名、 「どちらかというと必要である」が47 名であり、合わせても全体の3分の1に満たない。 「制. の附属機関として、各教科(各専門領域)の内容を補完 するということになり、各教科を横断する視点、つまり 各教科で育成した能力を実技センターで統合させる、も しくは各教科の基礎となる能力の育成を実技センターが 担う等の積極的な意義付けが兄いだしえないのである。 専門領域ににとらわれず、教員養成に向けた基礎的・. 作場所の確保」や「材料の確保」も、「とくに問題はなかっ た」とする回答が多く、困難を感じる学生には個別に対 応することで解決できそうな状態である。調査結果をみ るかぎり、自学自習というシステムは現在定着している といえそうである。. 総合的な実技力を新たに構想し、グレードの内容やその 他のサービス、センターの指導体制等を再検討していく 必要がある。 2-2グレード制と指導体制. しかし、どこまで学生が課題の意味や目的を自覚し、 自発的に学習を進めているのか疑問は残る。グレードが 「初等図画工作I」の単位認定と連動していることや、 授業で拘束されるよりも自習の方が融通が利くこと、場. 「教員のための新しい大学・大学院の構想について(報 告)」 S49、新構想の教貞養成大学に関する調査会)で は「外国語、音楽、美術など実技を伴う教科についての 実技指導能力を高めるための特別の施設として、必要に. 合によっては友達との共同作業が可能なこと、制作自体 にある程度の興味が持てることなどから、ノルマとして の課題をそつなくこなしていく学生の姿が想像できるか らである。. 応じ、例えば『外国語教育センター』 『音楽教育センター』 等を設置する」 「音楽、美術、体育等の実技を伴う教科 についても実際的な指導能力の向上を図ることに特別の 配慮を行う。このため、前述の各種センターを十分整備 して、学生の自発的な学習を助長するとともに、センター における実力認定制度を設けて、単位制度に代える方式. 提出作品の中に同一の作品が多数散見されることや、 「テキストの解説」が「わかりにくい」もしくは「どち らかというとわかりにくい」と応えた学生が66名いるに もかかわらず、質問にくる学生がほとんどいないこと、 自由選択制のグレードAの受講者が定員に満たない状態. などの採用も検討するべきである」とされており、これ を受けて基本問題検討委員会(S53、設置)で実技セン ターの具体化が図られていく。 「実際的な指導能力の向上」 「学生の自発的な学習を. が続いていること、実技センターの教室や備品の利用者 がほとんどいないことなどから、グレード課題に対する 学生の意識が期待するほどには高まっていないことがわ かる。 美術教育分野(造形表現)の専任教官が配置されてい. 助長すること」 「(単位制度に代わる)実力認定制度」の 設定等が、当初の課題であり、グレード制が創出された 背景といえる。つまり、実技力を高めるためには長期的、 継続的なトレーニングが必要になることや、実際の指導. ない頃は、講座の兼任教官が5-7名で、課題の設定、 評価、返却、掲示等の運用面から、共同での調査や論文 執筆等の研究まで、専心的に取り組まれていた様子が、 過去の資料からうかがえるが、専任教官が2名となって. -50-.

(7) 《教員採用数の低下への対応》 ○教員養成のための基礎教育と青年期の美術教育と しての立場 02回生以降のサービスの充実 ・教職への方向付け ・文化教養的側面の充実. からは、かえって講座との協力体制が希薄になり、とく に学生-のサービス・指導面に弊害がでてきたように思 われる。以前は、多数の教官が、講座とセンター双方の 立場から学生の指導にあたることができたが、現在は講 座とセンターがはっきりと2分されているので、講座の 授業とセンター課題を関連させて指導するといった機会 がもてない。調査項目「初等図工等の授業との関連性」 についてもあまり関連性が意識されているとはいえない 結果である。 いかに自学自習が設立の理念であるとはいえ、学生に 目的意識を持たせ、自主性を発揮させていくためには、. (グレードAの改善/就職指導の充実) 《実技センターの育成すべき資質・能力》 ○教員養成に向けた基礎的・総合的な資質・能力の 設定(専門領域を横断する視点から) ○(a)にあげた資質能力の具体化 ○青年期の美術教育としてめざすべき資質・能力の. センター課題の補足説明(意義付け)や作品の評価、グ レードAへの参加要請、センター備品(教室等)の利用 促進などの積極的な指導・啓蒙活動を、授業を通して行 う必要があると考える。 さらにまた、学習内容の面でも相互の関連性を強化し ていくべきではないだろうか。実技センター設立当初に は、各芸術領域ごとに学習要素を分析し、授業で扱うも のと、グレード課題に含ませるものとに分類するという. 設定 《指導体制・指導内容の改善》 ○授業を通した指導・啓蒙活動 ・各種サービスの利用促進 ・グレードAへの参加要請 ・課題の補足説明、作品の評価 ○授業とセンター課題の関連性の強化. 作業が行われていたが、自学自習に適しているかどうか が、グレード課題設定の主たる選択基準になっており、 授業とセンター課題相互の関連性や発展性などはあまり 考慮されていなかった。 「初等図画工作I」などの基礎 的な授業科目を、グレード課題と関連させながら企画運 営していくことによって、実技センターの理念の具体化. (例: 「初等図画工作I」の企画・運営) 続いて、具体的な改善の方向性を図2に示した。 今後、従来の教員養成という立場に、青年期の美術教 育をになうという側面を付加し、それぞれの立場から養 成すべき資質や能力、指導内容を検討していかねばなら ない。また、教員養成に向かう資質・能力としては領域. が一層図られていくものと考える。. 横断的・総合的な観点から考察を加えるべきであること を述べた。 「初等教育教員として児童の造形活動を支援 するために求められる能力に関する考察(2)」 (実技教 育研究第11号/初田)では、児童の造形活動に対応させ. 3、実技センターの改善に向けて これまで、現代の教育的課題に対応していくために求 められる教員の資質や能力、また、教員採用数の減少に ともなう学生の意識変化や、実技センターのグレード課 題、指導体制の問題などを検討するなかで、改善の視点 を明らかにしてきた。以下に整理してみる。 (a)現代的な課題に対応するために育成すべき資質能力 ○クリエイティブな実技力 ・応用、発展が可能であること ・豊かな造形体験に基づくこと ○教育実践力 ・教育計画(教材分析、教材開発、カリキュラム 編成)を推進する能力 O 「生きる力」を育成するための意識変革 ・学力観の転換 ・指導観の転換 ・評価観の転換 ○社会の変化や教育課題を的確に把握できる感覚や 感性 ○問題解決に主体的に取り組むことのできる創造力 (ら)実技センター改善の視点. て「実技力」と「教育実践力」を設定したが、教育の現 代的課題から要請される観点を加味し、さらにその具体 化を図っていきたい。 次に、実技センターで行う教育活動の内容を導きださ ねばならない。これまでの考察を踏まえ、 (a)から(a)の領 域と(1ト(3)の方法を仮設した。それぞれの交点に学習内 容を兄いだしていこうとするものである。たとえば、 (a) の(1)では、森に入って倒木や租乗、落葉などの自然物を 集め造形物を組み立てる活動、 (b)の(1)では自動書記によ るドローイング、 (C)の(2)では自然から受ける印象を様々 な手段で表現する活動、 (d)の(3)では、美術館やギャラリ ーを尋ねて学芸員や作家と対話をする活動などが考えら れる。 このようにして設定した学習内容をグレード課題とし て、または授業科目の中で、相互に関連づけながら展開 していくという構想である。 各領域、学習方法の意義や妥当性、具体的な学習内容 の設定、実施の方法などについては場を改めて考察した い。. -51-.

(8) 参考文献・資料 美術教育と人間形成一理念と実践(東山明//創元社) 21世紀を展望する芸術[美術]教育の基礎的検討 (日本教育大学協会全国美術部門新教育課程検討特別 委員会/平成8年1月) 教員養成系大学・学部における美術教育の課題と展望 第二次報告書 (日本教育大学協会全国美術部門新教育課程検討特別 委員会/平成9年7月) 中央教育審議会第1次答申 21世紀を展望したわが国の教育の在り方について 一子供に「生きる力」と「ゆとり」を(平成8年7月19日) 中央教育審議会第1次答申 21世紀を展望したわが国の教育の在り方について (平成9年6月26日) 教育課程審議会中間まとめ 教育課程の基準の改善の基本方向について (平成9年11月17日) 初等教育教員として求められる美術実技能力の水準につ いて(2) -グレード課題の検討と具体化への研究(日野・初田/ノ実技教育研究第10号). 講座の授業科目. グレード課題. 兵庫教育大学10年史 (兵庫教育大学). <図2改善の方向性> 兵庫教育大学基本問題検討委員会会議資料 おわりに. 実技教育研究指導センター運営委員会会議資料. 実技センターの改善という課題について述べてきた が、大学学部の附属機関としての制度的な拘束性や、設 立よりの経緯、構成員相互の関係による制約など、実際 に具体化していくうえでは多くの問題を解決していかね ばならない。本稿では大まかな方向性は示し得たと考え るが、今後、多方面からの意見を拝聴し、原案に修正を 加えつつも、具体化の手続きを進めていきたい。 また、このような実技センターの方向性が、将来的に は、学部の附属機関から美術講座の1領域として、教員 養成に向けた基礎的・総合的な実技力の滴蚕と、領域横 断的な青年期の美術教育を担う立場へと発展していくこ とを期待するものである。. -52-.

(9) ■中教審への語間事項(H7、 4) r2 1世紀を展望した我が国の教育の在L)方について」 後i=おfj・右療育の在り方及び学校 ̄・家庭・地域社会の箪割と連携の在り方 -1人一人の能力Ij通性に応じた教育と学校間の接続の改善 国際化・情報化・科学技術の発展等社会の変化に対応する教育の在り方  ̄7. ■中教審第2次答申<H9) ○一人一人の能力・個性に応じた教育の重視 ○高等学校及び大学入試の改善 ○公立学校における中高一貫教育の選択的な導入 ○飛び入学等の例外措置. ■中教審第一次答申(H8) 「生きる力とゆとり」 ○知識を教えこむ教育からr自ら学び自ら考える教 育」への転換 ○学校のスリム化(教育内容の厳選、基礎基本の徹底) ○学校・家庭・地域社会の役割分担と連携 ○心の教育の重視 (望ましい人間関係、社会生活のルール、社会性. 基本的なモラル) ○体験学習の重視(生活体験、社会体験、自然体験) ○国際化と教育○情報化と教育 ○科学技術の発展と教育○環境問題と教育 ○横断的・総合的な学習の推進 (国際理解、情報、環境、ボランティア) ○学校の独自性・主体性の発揮 ○一人一人の個性を生かすための教育. ■教科書「中間まとめ」 (H9) 教育課程の基準改善の基本方向 ①豊かな人間性や社会性、国際社会 に生きる日本人としての自覚を育. と. (3)家庭、地域社会と十分連携を図 りながら「開かれた学校づくり」 を推進してほしいこと ○重視すべき「教育課題」 ・道徳教育(心の教育) ・国際化への対応 ・情報化への対応 ・環境問題への対応 ・高齢化社会への対応. 豊かな人間性・社会性・国際性の育成. 生きる力(自ら学び自ら考える)の育底 《学校教育》 ●学校の独自性・主体性の発揮 (弾力的な運用/選択幅の拡大) ︽家庭・社会の教育/生涯学習︾. ②普吉重義.t自ら考える力を育成す ること ③ゆとりある教育活動を展開する中 で、基礎・基本の確実な定着を図 り、個性を生かす教育を充実する こと ④各学校が創意工夫を生かし特色あ る教育を展開すること (1)教育課程の基準の大綱化、弾力 化を因って、時間割りとか教育課 程の編成に創意工夫を加えること ができるようにしたこと (2)選択学習の幅を拡大するととも に、 「盆合的な学習の時間」を創 設して、各学校が創意工夫を生か して運用できるように配慮したこ. ■新しい学力観(求められる資質や能力) ○人間としての生き方について自分の考え を持つ ○豊かな自己実現に生きて働くよう基礎・ 基本を身につけ個性を生かす ○自ら学ぶ意欲や社会の変化に主体的に対 応できる能力を身につける ○国際社会において主体的に生きること ができる豊かな資質や能力を身につける. (総合的な学習) (教科学習) (道徳学習) <学習課題>. ○国際理解 ○情報 <学習形式>. ○体験学習 ○問題解決学習 <重視項目> ○生き方や学び方 の基本的スキル の獲得. ○基礎基本の徹底. ○学習内容の厳選. ○個性・主体性.創造性の重視 ○知識と生活の法びつき-知の総合化. 心の教育. ゆとりのある教育・教育環境. <図1教育課題の整理>. -53-.

(10) 《グレード課題についての7ンケート》 1 997年1 1月実施 1回生回答数1 72名 1、グレードA, Bを通して、興味深く取り組めた課題を選んでください。 (いくつでも 結構です。マルで囲んでください) グレードA ①色の変化、 ②紙の性質と彩色、 ③絵の具の表現技法( ・にじみ/ぼかし、 ・点描、 ワシ_ング、 ・吹流し、 ・/tチック、 ・ドリッピング) 、 ④シフテイング、 ⑤モンタ ヽ°. -ン′ユ. グレードB ⑥版機能の碗究(・デカルコマニー、 ・マーブリング、 ・スタンピング、 ・フロッタ ージュ、 ・ステンシル、 ・ベー!トプリンティング) 、 (診立ち上がる名刺 2. 「グレード」について、以下の項目にこたえてください。自分の考えに近いところに ○印を入れてください。 5. 4. 3. 2. 1. テキストの解現わかywどちらかというとわかり阿いどちらと軌舶いどちらかというとわかyi;くいわかりにくい. 自学自習やLJやすいどちらかというとやLJ阿LlとちらともいえないどちらかというとやL)にくいやycくIl. 指導の必要性綿はないとくに畑で醜いどちらともいえないどちらかというと必要でぬけで紡. 課題の難易度やさしいどちらかといラとやさしいちょうど良いどちらかというとむつかしいむつかしい. 課題の量少射ざるどちらhIというと少帥ちょうど良いどちらかというと如多すぎ5. 課題の内容如深くとLJくめたとちらかというと興脚もてたどちらともいえないあまり剛がもて如った熊味がもてなわた. 制作時間の確保まったく関は触りたとくに昭は妙ったどちらともいえ帥どちらかというと紺であった叫で如た. 制作場所の確保わたく丙批触りたとくに帽はなれたどちらと軌舶いどちらかというと川でわた四郎わた. 材料の確保わたく関は勧りたとくに帽醜かったどちらともいえないどちらかというと蛸であった川でわた. グレード課題の絹であるどちらかといラと雌で舶どちらともいえ帥どちらかというと必要で蜘必酢はない. 必要性(榔鵬ために) 初等図工等の授相性を感じるどちらかというと附しているどちらともはないどちらかというと肘伽かまったく閑乱てい帥. 業との関連性. <資料1調査項目>. -54-.

(11) ■グレードA細グレードB 由 壷 致雌 . 真 如 渦. 紺 . 是 訳 の 溺 課 題 名 必 修. ① 色 の 変 化. 31. 必 修. ② 紙 の 性 質 と 彩 色. 23. ③ 絵 の 具 の 表 現 技 法 4つ を .に じ み /ぼ か し 選 択 .点 描 .ワ シ ン グ. ⑥ 版 機 能 の 研 究 3つ を .デ カ ル コ マ ニ ー 選 択 .マ ー ブ リ ン グ. 14. .フ ロ ッ タ ー ジ ュ. 51. .ス テ ン シ ル. 23. 9. 25. .ド リ ッ ピ ン グ. 34. い ず れ か@シ フ テ イ ン グ を 選 択 ( 昏 モ ン タ ー ジ ュ L -. 39 14 4. .ベ ー パ ー プ リ ン テ ィ ン グ 必 修. ⑦ 立 ち 上 が る 名 刺. 3. 蝣 蝣 蝣 細 ■ ■ ‥ 蝣 蝣 ・. 自 学 自 習. 蝣 蝣 細 蝣 蝣 蝣 細 蝣 蝣 I. ■ ト ‥. 現 題 の 量. 課 題 の 内 容. 4 60. <表1グレード課題の好感度>. テ キ ス ト の 解 説 蝣 ■ ‥ .. 課 房 の 難 易 度 ‥ ‥. 30 52. .パ チ ッ ク. 指 導 の 必 要 性 I .. 89. .ス タ ン ピ ン グ. 19. ■ ー. 回 答 数. 42. .吹 流 し. 5. 罷 題 名. 2. 1平均. 蝣 蝣 蝣 車 ■ ‥ ‥■ ‥. 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 I ‥ ‥■ ■ ‥ . . 蝣 蝣 蝣 蝣. 細 ■ 蝣 書 ■ ‥. 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 ■ t m t ■ ‥ . 雷 ■ ‥ .. ■ ‥ .. 3 .1. ■ ‥. 3 -0. ‥ ‥. 2 9. 蝣 蝣 蝣 蝣 雷 ■ ■ ■ ■ ■ 車 ■ 一題 ■ 書 ‥ ‥ ■ . 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 雷 雷 ‥ ‥蝣 蝣 蝣 蝣 ト . ■ ■ 一. 制 作 時 間 の 確 保 ■ ‥ ‥. 蝣 蝣. 制 作 場 所 の 確 保 ■ ト 材 料 の 確 保 ■ 看. 蝣 ■ ‥ ‥. 3 .1. I .. 2 .5. 3 . 5. 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 ‥ ‥■. 2 . 7. ■ 葛 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 ‥蝣 蝣 ・. 蝣 蝣 蝣 ‥ ‥. ト ‥ .. 3 . 4. 細 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 蝣 ・ 蝣 蝣 ‥ ‥. 蝣 ■ ■ 看 ‥ .. ‥ ‥. 3 . 4. 蝣 I ‥. グ レ -ド 課 題 の ■ 必 要 性 舶 故 め に ■ ‥. 細 ■ 細 蝣 蝣 -. ■ ■ 細 ■ 蝣 蝣 ′ ‥ ‥ ■ .. ■ ‥. 3 2. 初 等 図 工 等 の 授 業 と の 関 連 性■ . ‥ .. ■ ■ 事 蝣 I. 車 車 蝣 蝣 ト . ‥. 蝣 ‥. 2 . 9. I. -55-. ■ ■ 蝣 蝣 蝣. 10名 5名. <表2グレードの問題点>.

(12) A Study on the Teaching Skills Required for Elementary School Teachers to Enhance Children-s Creative Art Activity (3) The Center for Practical Education, Research, and Training attached to the Faculty of Education was established in 1941 to carry out research into effective training programs. To develop students' performance in the areas of music, art, physical education and language skills, the Center has introduced a selトinstructional program in which ,all undergraduate students are required to practice their performance on their own. In the program, their overall level of individual performance is periodically analyzed and assessed in accordance with specific criteria and one of the three or four grades is awarded to individual students.. We are presently faced with several educational problems of urgency we will have to tackle, as is indicated by the Central Council for Education and the Curriculum Council with regard to educational reforms intended for education in the 21st century. Another problem arises from reduced importance of education for prospective teachers due to the decreased number of employed teachers. The present paper discusses the following five ways of improving the roles and functions of the Center in light of the responses that the students made to the selトinstructional grading program・. 1. The objectives of the Center should be reconsidered on the basis of individual students'aptitude, ability, and the content of teaching materials not only from the viewpoints of the traditional teacher-education system but also from that of current art e ducation. 2. Individual students- aptitude and ability need to be reconsidered in overall as well as intra-cross-sectional terms and curricular revisions should be made and implemented, making some educational innovations currently required. 3. The content of these teaching materials should include the following four domains such as (1) Artistic manipulation of teaching materials (2) monitoring of inner self, (3) positive interaction with environments, and (4) self-appreciation of creative art activity, in close interaction with the following three strategies such as (1). ways. of. sensitizing. nev,′. images. for. teaching. materials,. (2) ways of expressing skills (3) ways of searching for new themes. 4. The grading system of the Art Section should function in strong interaction with the curriculum offered in the Department of Art to promote improved art education. 5.The Art Section of the Center would like to have its own course in the Department of A止which enables the students to improve and develop their practical skills in art.. -56-.

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参照

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