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2012年度論文賞の受賞論文紹介:仮想計算機技術のセキュリティ技術への応用

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Academic year: 2021

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(1)仮想計算機技術の セキュリティ技術への応用 佐藤 将也 山内 利宏 岡山大学大学院自然科学研究科 〔受賞論文〕 ログの改ざんと喪失を防止するシステムの仮想計算機モニタによる実現 佐藤将也,山内利宏(岡山大学大学院自然科学研究科) 情報処理学会論文誌,Vol.53, No.2, pp.847-856(2012). く利用されています.仮想計算機モニタは,仮想的. る賞をいただくことになり,大変光栄です.今後も,. な計算機資源をそれぞれの仮想計算機へ提供するた. この受賞を励みに,精進していきたいと思います.. め,それぞれの仮想計算機の状態を容易に把握でき. 受賞論文は,仮想計算機技術の基盤ソフトウェア. ます.このため,状態監視などへ容易に応用できま. である仮想計算機モニタを用い,仮想計算機上にお. す.また,仮想計算機モニタは,仮想計算機から独. けるログの改ざんと喪失を防止するシステムを提案. 立しているため,セキュリティ機構を仮想計算機モ. しています.計算機の動作を把握するためには,計. ニタへ導入することにより,より堅牢な機構を実現. 算機上のログが重要になります.しかし,攻撃や問. できます.受賞論文における研究内容は,これらの. 題の発生によりログの改ざんや喪失が起こる可能性. 利点をログの保護へ応用したものです.仮想計算機. があります.このため,ログの保護に関する研究が. 技術を応用したセキュリティ機構はこれまでにも提. 数多く提案されています.しかし,既存研究は,主. 案されています.しかし,ログの安全性に着目した. に外部記憶装置に書き出された後のログファイルの. 研究は少なく,ファイルに書き出される前のログに. 保護を目的としており,ログの書き出しプログラム. 着目した研究にいち早く着手し,仮想計算機技術を. が攻撃されるなど,ファイルへログが書き出される. 応用できたことは,幸いです.ログに関する研究は,. 前に攻撃を受けた場合には対処できないものが多い. そのセキュリティ面での重要性にもかかわらず,運. です.. 用管理に重点を置いた研究が多く,安全性への考慮. そこで,受賞論文では,ファイルへ書き出される. が十分とは言えず,今後のさらなる発展が期待され. 前のログに着目し,仮想計算機モニタにより,ログ. ます.. の改ざんと喪失を防止するシステムを提案していま. 最後に,受賞論文に関して助言をくださった多く. す.提案システムでは,仮想計算機上において,ユ. の皆様に感謝いたします.特に,査読者の皆様に,. ーザプロセスと OS が出力するログを,OS のソー. 心より感謝を申し上げます.. スコードの修正なしに仮想計算機モニタにより取得 し,ログの取得元の仮想計算機から隔離された仮想. (2013 年 5 月 13 日受付). 計算機に保存します.提案システムは,仮想計算機 上のログ出力を検知することで,ログの生成直後に ログを取得するため,ファイルの編集やログの書き 出しプログラムへの攻撃によるログの改ざんの影響 を一切受けません. 受賞論文における研究内容は,仮想計算機技術の セキュリティ技術への応用です.仮想計算機技術は, 計算機をより効率的に利用するための技術として広. 佐藤 将也(学生会員) [email protected] 2010 年岡山大学工学部情報工学科卒業.2012 年同大大学院自然科 学研究科博士前期課程修了.同年同大学院博士後期課程入学.現在, 在学中.日本学術振興会特別研究員(DC2).コンピュータセキュリ ティ,仮想化技術に興味を持つ. 山内 利宏(正会員) [email protected] 1998 年九州大学工学部情報工学科卒業.2002 年同大大学院システ ム情報科学府博士後期課程修了.九州大学大学院システム情報科学研 究院助手を経て,現在,岡山大学大学院自然科学研究科,准教授.博 士(工学).OS,コンピュータセキュリティに興味を持つ.. 情報処理 Vol.54 No.8 Aug. 2013. 815. 2012年度論文賞の受賞論文紹介. このたび,標記の論文で本会論文賞という名誉あ.

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