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2) 日本セラミックス協会関西支部若手フォーラム参加報告

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Academic year: 2021

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日本セラミックス協会関西支部第8回若手フ ォーラムが2005年10月14日!から2日間に 渡って,滋賀県大津市の NEC 晴嵐会館で開催 された。今回は「役立つセラミックス,セラミ ックスを生かすために」という趣旨にて,講演 6題と新たな試みとして取り入れられた会社発 表5題が行われた。また宿泊を兼ねた懇親会も 催され,60名を超える参加にて,夜半すぎま で分野を超えた活発な意見交流,情報交換の場 が持たれた。 村田製作所の門田道雄氏の講演では,企業に おける研究開発の真髄に触れることができたよ うな気がした。企業における研究開発の目標が 『実用化』であること,そして商品の特性が良く ともそれだけでは十分でなく,他の要素(市場 ニーズ,低コスト,高信頼性,生産能力,採算 等)も条件を満たしてこそはじめて実用化に至 るという,冒頭に述べられた言葉が印象に残っ ている。実用化に成功された ZnO 膜/ガラス 構造を有する SAW フィルタの報告にも,初期 開発以上に実用化までの様々な課題克服に要し た時間・労力が多大だったとの説明があった。 中でも SAW フィルタの周波数特性がばらつく という課題に対し,ZnO 膜の成膜工程への調査 を経て,最終的にはガラス基板に起因すること を明らかにしていく内容からは,真の原因解明 に至るまで納得できない現象をあらゆる角度か ら突き詰めるという,研究開発に携わる者にと って最も大切な基本姿勢を学ぶことができた。

ニューガラス関連学会

日本セラミックス協会関西支部若手フォーラム参加報告

日本電気硝子株式会社技術部

籔 内 浩 一

Report on “the 8 th Kansai Branch Forum for Young Scientists

and Engineers on Ceramic Studies”

Koichi Yabuuchi

Technical Division, Nippon Electric Glass Co., Ltd.

〒520―8639 滋賀県大津市晴嵐2―7―1 TEL 077―537―8772 FAX 077―534―3572 E―mail : [email protected] 講演風景 会社発表風景 65

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近畿経済産業局の大平昌幸氏の講演では,地 域経済再生といった観点から,地域の特色や強 みを生かした新たな産業や需要を創出する必要 性について,そしてその実現には,地域内の大 学,研究機関と地域産業を中心とした産学官連 携が重要な役割を果たすものであることが述べ られた。この講演から,官で実施されている数 多くの施策について知ることができ,これまで 地域経済,産官学連携といった大きな枠組みに ついて考える機会が乏しかった私にとっては, 参考となる内容であった。 信楽・前衛陶芸家の笹山忠保氏の「芸術表現 におけるセラミック」では,多くの陶芸作品の 紹介を通して,人間とやきものの関わりについ て,歴史,文化,そして陶芸の自由な芸術表現 を求めて現代に至るまでの説明があった。京 都・楽茶碗で知られる楽家 は,400年 余 り15 代に渡り楽茶碗づくりのみでその伝統を受け継 ぎ,現在に至る陶芸家であるが,その家訓では 先代の模倣が禁じられている。だからこそ,現 在の15代当主・楽吉左衛門氏の作品には,現 代的で斬新な芸術的表現が満ちている。なぜ現 代でもこのような新しい感覚で創作できるのか との問いに,楽吉左衛門氏は「現代を生きてい るから」とおっしゃられたそうだ。伝統とは時 代とともに移り変わるもの,伝統から学び,現 代に根ざしているからこそ,楽茶碗の今日があ るのでしょうと話されたところに,陶芸品とは 異なる工業製品を取り扱うことにはなるもの の,自身の開発テーマや取り組む姿を重ね合わ せたのは私だけではないと思う。 新たな試みとして取り入れられた会社発表で は,様々な分野で実用化を目指した新材料につ いて,紹介された。各社とも材料開発の段階か ら用途展開へと軸足が移りつつある材料を取り 上げられており,今後の実用化,そして普及へ と期待の膨らむものばかりだった。また,他分 野の市場ニーズ,求められる品質やコストな ど,発表そして活発な質疑応答の中から実情を 聞き及ぶことができ,視野を広げる良い機会と なった。 最後に,分野を超え,材料開発の先端に触れ させてもらえたこと,研究開発に携わる若手の 科学者,技術者に求められるものが何かを感じ ることができたこと,そして,フォーラムを通 講演内容―6題 1.ラマン分光測定の原理とセラミックス応用について !堀場製作所・分析センター 中田 靖 2.企業における SAW デバイス実用化を目指した研究 開発 !村田製作所・技術本部 門田 道雄 圧電応用技術統括部長 3.関西を元気にするための産官学の連携 近畿経済産業局 大平 昌幸 4.芸術表現におけるセラミックス 信楽・前衛陶芸家 笹山 忠保 5.非鉛系圧電セラミックスの作製とそれをターゲット に用いた薄膜形成 龍谷大学・教授 和田 隆博 6.イオニクスデバイスのための固体電解質材料の開発 大阪府立大学・教授 辰巳砂昌弘 会社発表―5題 1.モールドプレス用光学ガラスの材料設計 日本電気硝子!・技術部 佐藤 史雄 2.高性能熱処理用部材 !ニッカトー・研究開発部 中 博律 3.ファインセラミックス,燃料電池用材料開発への取 り組み 第一稀元素化学工業!・技術部 木村 英夫 4.透光性セラミックス(ルミセラ) !村田製作所・材料開発センター 金高 祐二 5.東レの研究・開発 合成繊維からセラミックスまで 東レ!電子情報材料研究所 後藤 一起 懇親会風景 NEW GLASS Vol.21 No.12006

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して多くの方々と交流できたことは,自身にと って,とても意義のあるものでした。2日間に 渡るフォーラムでしたが,とても充実した時間

を持つことができ,あっという間にすぎまし た。ありがとうございました。

NEW GLASS Vol.21 No.12006

参照

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