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分娩後出血の対応アルゴリズムの作成

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Academic year: 2021

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I. 研究の背景 分娩後出血への治療は、早期に止血が行われることが最重要と考えられるが、助産所お よび院内助産システムでの分娩後出血への予防・対処方法はエビデンスに基づいて標準化 されていない。分娩後出血の原因のほとんどは子宮収縮不全による弛緩出血であるため、 弛緩出血が要因と考えられる分娩後出血に焦点をあて対応アルゴリズムを作成することで、 搬送までのケアを標準化することができ、どの出産施設においても安全性が確保される。 また、ICM と FIGO による共同声明で推奨された分娩第 3 期の Active management であ るが、日本の医療状況や出産環境を考慮して、分娩後出血への予防介入を検討する必要が ある。 II. 研究目的 文献レビューにより、分娩後出血を来たすリスク因子、予防への適切な介入を明らかに し、ローリスクの産婦に対する助産所および院内助産システムにおける分娩後出血への対 応について、実践で使用できるアルゴリズムを作成することである。 III. 研究方法 本研究は、文献レビューによりアルゴリズムを作成し、専門家へのインタビューにより 妥当性を検討する記述研究である。まず、文献検討によるエビデンスの吟味により、高い エビデンスが認められたものを採用し、アルゴリズム(案)を作成した。分娩第 3 期の出血 を予防する介入についてThe Cochrane Library、PubMed、医中誌 Web Ver.4、診療ガイ ドラインを用いた。リスク因子については、国内外の診療ガイドラインおよび医中誌Web Ver.4 より、妊娠中と分娩中別に検索した。その後、助産師 7 名へのインタビューにより アルゴリズム(案)の妥当性および臨床での適応性・実用性を検討し、修正した。 IV. 結果 予防介入に関する文献検討では、英文献15 文献、和文献 8 文献の計 23 文献を採用した。 分娩後出血の予防介入は、妊娠中の予防として乳頭刺激、分娩時の予防として血管確保、 児娩出後の予防として子宮底マッサージ、胎盤娩出後の予防として子宮収縮剤の投与・子 宮底マッサージ・乳頭刺激または直接授乳であった。子宮収縮剤の投与はオキシトシン10

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単位をIVD または IM とした。 リスク因子に関する文献検討では、5 つの診療ガイドラインと和文献 8 文献を採用した。 妊娠期に考えられるリスク因子について、「PPH または胎盤遺残の既往」「多胎」「最終Hb 値 8.5g/dl 以下」「分娩前異常出血」「低置胎盤または前置胎盤」「帝王切開の既往」「羊水 過多」「子宮筋腫(筋層内)」「推定体重 4000g 以上」「35 歳以上」「BMI25 以上」「4 経産以 上」の12 項目とした。分娩中のリスク因子については、「分娩第1・2 期遷延」「急速分娩」 「分娩第3 期遷延」「陣痛促進・誘発」の 4 項目とした。 インタビュー内容は、助産所および診療所における出血対応の現状、アルゴリズム(案) に示したリスク因子の妥当性、予防・出血後の介入方法、説明文の修正・改善点、アルゴ リズムの実践適応に対する意見であった。 V. 考察 アルゴリズムは、分娩後出血のリスク因子の有無により助産師管理・産科医との共同管 理(助産師管理を継続)・産科医管理の 3 つに分類しており、予防介入はリスクのある対 象 の み に 行 う と し た こ と が 特 徴 で あ り 、 助 産 師 主 導 の 場 で は ル ー チ ン に Active management を実施していない現状があることからも、出産環境を考慮した記述となって いるといえる。 VI. 結論 アルゴリズムを多くの助産所で利用してもらうためには、嘱託医との連携が必要であり、 アルゴリズムに沿ったケアを行えるよう助産師への教育プログラムを作成することが課題 である。

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