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IRUCAA@TDC : 本学小児歯科学講座開設当時と現在における小児患者の齲蝕罹患状態と齲蝕予防に関わる生活習慣の変化について

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Academic year: 2021

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(1)Title. Author(s) Journal URL. 本学小児歯科学講座開設当時と現在における小児患者の 齲蝕罹患状態と齲蝕予防に関わる生活習慣の変化につい て 米津, 卓郎; 西条, 崇子; 望月, 清志; 町田, 幸雄 歯科学報, 92(5): 885-891 http://hdl.handle.net/10130/2088. Right. Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/.

(2) 885. 原    著本学小児歯科学講座開設当時と現存i≡おける 小児患者の商蝕魔患状態と而蝕予防に関わる 生活習慣の変化について* 米 津 卓 郎  西 修 崇 子  望 月 清 志 町 田 幸 雄 東京歯科大学小児歯科学講座 (主任:町田幸雄教授). (1992年2月5日受理). Changes in Caries Data and Daily Oral Health Care in Child Patients between the Establishment of the Tokyo Dental College Pediatnc Dental Clinic and the Present Takuro YoNEZU, Takako Saijyo, Kiyoshi MOCHIZUKI and Yukio Machida Department of Pediatric Dentistry, Tokyo Dental College (Chief : Prof. Yukio Machida). m. w. 調査対象並びに禍査方法. 先に我々は,本講座開設当時と現在における小児患者. 調査対象は先に来院動機を調査1)した小児患者と同一. の来院動機を調査し,その変遷について発表した1)。そ. である。すなわち,昭和41年から45年にかけて水運橋病. の結果,最近は窮地治廃を希望して来院する小児は減少. 院小児歯科臨床を訪れた小児患者462名(以下旧水遺橋群. し,その反面,歯列異常,蘭蝕予防並びに歯牙の外傷を. と略),昭和61年から平成2年にかけて水運橋病院を訪. 来院動機とする小児が増加する傾向にあったo したがっ. れた小児患者553名(以下新水道橋群と略)及び同一年度. て,最近における保護者の小児歯科保健に対する関心は. に千葉病院小児歯科臨床を訪れた小児患者1361名(以下. 高まりつつあり,しかも患児や保護者の審美的要求も以. 千葉病院群と略)の計2376名である。これらの小児患者. 前と比較し高まっていると考えられる。そこで今回我々. について,未処置商強権患歯数,刷掃状況,間食状況並. は,本講座の開設当時と現在の小児患者の未処置僻地梶. びにフッ化物の塗布経験を小児歯科診療録及び初診時の. 恵歯数,刷掃状況,間金状況並びにフッ化物の塗布経験. アンケート謂査資料より集計分析した。. について調査を行い,小児患者の末処置廟蝕確患歯の状 況と麻蝕予防に関わる生活習慣について比較検討した。. 結     果 1.小児患者の未処置蘭蝕履患歯数について 表1は各薪において初診時の商強健患状態が判明して. *本論文の要旨は,第243回東京歯科大学学会例会(平成 3年6月8日千葉)において発表した。. いた2318名の小児の一人平均未処置顧蝕確患歯数(以下 未処置歯数と略)と各歯列期別にみた末処置歯数の分布 115一.

(3) 米淫,他: 20数年前と現在の患児の商蝕と予防習慣. 886. 表1小児患者の一人平均未処置歯数および未処置歯数別にみた小児の割合. ( )内% 未 処 置 歯数. 0. 1∼ 3 歯. 4 ∼6 歯. 7 ∼ 9歯. 10歯∼. 】人平均未 対象小児数 処 置 歯 数 標準偏差. 旧橋 乳 歯 列 斯. 21( 6.3). 52(15.6). 70(21.0). 71(21.3). 119(35.8). 333. 3( 2.5). 18(15.3). 34(28.8). 18(15.3). 45(38.1). 118. 水. 混合歯列期. 道群 永久歯列親. 1. 9.1. 4(36.3). 3(27.3). 3(27.3). 0. 3.1. 65(21.7). 46(15.4). 60(20.1). 44(14.7). 水. 混合歯列親. 34(16.0). 66(3上0). 54(25.3). 34(16.0). 25(ll.7). 213. 運群 永久歯列斯. 6(17.6). 12(35.3). 10(29.4). 2( 5.9). 4(ll.8). 34. 千院 乳 歯 列 斯 195(26.2). 144(19`4). 114(15.3). 101(13.6). 190(25.5). 744. ※ ※. 299. 混合歯列親. 69(13.2). 139(26.5). 131(25.0). 96(18.3). 89(17.0). 524. 病群 永久歯列親. 9(21.4). 10(23.. 12(28.6). 6(14.3). 5(ll.9). 42. ・x・旧水道橋欝と新水道橋審問 旧水遺橋群と千葉病院群間. 5.23. 8.05. ll. 新橋 乳 歯 列 親. 莱. 462. 546. 5.56. 5.02. 1310. 5.51. 4.98. に0. 1%の有意水準で有意差あり. を示したものである。 旧水道橋群の小児の一人平均未処置歯数は8. 05歯で あった。また,各歯列親別に未処置歯の分布をみると, 10歯以上の未処置歯数を有する小児が乳歯列斯で35. 8. 最も多かった.また.乳歯列親の小児の23.5%は刷掃し. %,混合歯列親で 3.1%,永久歯列親で27.3%存在し たo一方,未処置歯の無い小児の割合は乳歯列親で6. 3 %,混合歯列期で2.5%,永久歯列斯で9.1%に過ぎな かった。. %と最も多かったが,混合歯列親と永久歯列親では-E]. ないと回答していた。 新水運橋薪の小児の一日平均刷掃回数は1. 72回であっ た。各歯列期別にみると,乳歯列親では一日1回が46.8 2回がそれぞれ62.6%と55.6%で鼻も多かった。なお, 刷掃しないと回答した小児は乳歯列親で3.9%,混合歯 列親で0. 5%に過ぎなかった。 千葉病院群の小児の一日平均刷掃回数は1. 69回であっ. 新水遺橋群の小児の一人平均未処置歯数は5. 56歯で あった。また,各歯列期別に未処置歯の分布をみると, 10歯以上の末処置歯数を有する小児は乳歯列親で28. 1. た。各歯列期別にみると,乳歯列報では-日1回が47.8. %,混合歯列親で11.7%,永久歯列期で11.8%存在し たo一方,未処置歯の無い小児は乳歯列親で21. 7%,混 合歯列期で16.0%,永久歯列親で17. 存在した.. 刷掃しないと回答した小児は乳歯列期で4.1%,混合歯. 千葉病院群の小児の一人平均未処置歯数は5. 51歯で あった。また,各歯列斯別に末処置菌の分布をみると, 10歯以上の未処置歯数を有する小児は乳歯列親で25. 5 %,混合歯列報で仕0%,永久歯列報で11.9%存在し た0 -万,未処置歯の無い小児は乳歯列期で26. 2%,演 合歯列期で13. 2%,永久歯列期で21. 4%存在した0 2.小児の刷掃回数について 表2は,各群において一日の刷掃回数が判明していた 2194名の小児の平均刷掃回数並びに各歯列期別にみた刷 掃回数の分布を示したものである。 旧水運橋群の小児の一目平均刷掃回数は1. 13回であ り,各歯列親別にみても一日1回刷掃するという小児が. %と表も多かったが,混合歯列親と永久歯列親では一日 2回がそれぞれ58.4%と75. 0%で最も多かったoなお, 列期で0. 6%に過ぎなかった。 3.小児の間食状況について 1)小児の間食回数 表3は,各群において一日の間食回数が判明していた 1741名の小児の平均間食回数並びに各歯列親別にみた間 食回数の分布を示したものである。 旧水道橋群の小児の一日平均間食回数は1. 83回であっ た。各歯列期別にみると乳歯列報では一日2回が46. 9% と鼻も多かったが,混合歯列報と永久歯列親では一日1 回がそれぞれ57.1%と50. で最も多かった.また, 日3恒]以上間食をとる小児が乳歯列斯で22. 8%存在し m 新水遺橋群の小児の-日平均間食回数は1. 52回であっ 116-.

(4) 歯科学報 Vol. 92, No. 5 (1992) 表2 小児患者の-日平均刷掃回数および刷掃回数別にみた小児の割合. 刷 掃 回 数 旧橋. 乳 歯 列 期. 水. 混 合歯 列斯. 0回 70(23.5) 0. 10. 2回. 対象小児数. 160 (53.9). 65 (21.′ 9). 2( 0. 7). 297. 62 (57.4). 45 (41.7). 1( 0. 9). 108. 道鮮. 永 久歯 列斯. 0. 5 (45.5). 新橋. 乳 歯 列 斯. IK. 水. 混 合歯 列斯. 1( 0.5). 道群. 永 久歯列 期. 0. 千院. 乳 歯 列 劾. 30 ( 4.1). 348 (47.8). 葉. 浪合 歯列 期. 3 ( 0.6). 病群. 永久 歯列 期. 0. 3.9). 3 回以 上. 1( 0. 9). ll. 111(39.4. 2 8( 9.9). 282. 44 (22.2). 124(62.6). 2 9(14. 7). 198. 6 (22.2). 15(55. 6). 6(22.2). 27. 267(3 6.. 84 (ll.5). 729. 132 (26.5). 291(58.4). 72 (14.5). 498. 6 (13.6). 33(75. 0). 5 (1工 4). 44. 132 (46.. 5(45.5). ※旧水遺橋群と新水遺橋群間 旧水遺橋群と千葉病院群間. 416. 一 E] 平 均 刷掃回数. 標 準偏 差. 0. 68. 1.13 ※ ※. 507. 1.72. 0. 71. 12 71. 1.6 9. 0.72. に0. 1%の有意水準で有意差あり. 表3 小児患者の-E]平均間金回数および間食回数別にみた小児の割合. ( )内% 間 食 回 数. 0回. 千回. 旧橋. 乳歯列 親. 0. 69(30.3). 水. 混合歯列親. 2( 2.6). 44(57.1). 2回 107(46.9) 26(33.. 3 回以上 52(22. 5( 6.5). 対象小児数. 77. 永久歯列親. 0. 3(50.0). 2(33.3). 1(16.7). 6. 新橋. 乳歯列 期. 0. 90(39.5). 117(51.3). 21(9.2). 228. 水. 混合歯列期. 0. 117(75.5). 35(22.6). 3( 1.9). 155. 遺群 永久歯列親. 0. ll(91.7). 1( 8.3). 千院 乳 歯 列 斯. 3( 0.5). 232(38.3). 301(49.8). 69(ll.4). 605. m. 混合歯列斯. 2( 0.5). 307(76.7). 81(20.3). 10( 2.5). 400. 病群. 永久歯列斯. 0. 23(76.7). 4(13.3). 3(10.0). 30. 311. 1.83. 0.81 ※ ※. 395. 1.52. 0.63. 1035. 工54. 0.71. 12. ※旧水遺橋群と新水遺橋群間 旧水道橋群と千葉病院群間. た。各歯列期別にみると乳歯列親では一日2回が51.3%. 標準偏差. 228. 運群. 0. - 日平均 間‥ 食回数. に0. 1%の有意水準で有意差あり. %と鼻も多かったが,混合歯列期と永久歯列期では-E]. と最も多かったが,混合歯列期と永久歯列報では-E] 1. 1回がそれぞれ76.7%と最も多かった。なお,一日3回. 回がそれぞれ75. 5%と91. 7%で著明に増加していた。一. 以上間金をとる小児は乳歯列報で11. 4%,混合歯列親で. 方,一目3回以上間食をとる小児の割合も著明に減少し. 2.5%,永久歯列親で10.0%であった0. ており,乳歯列期で12%,混合歯列期で上9%に過ぎ. 2)小児の間食内容 表4は,各群において間食内容が判明していた1906名. ず,永久歯列親では皆無であった。. の小児について,間食の種顛別に食べている割合を示し. 千葉病院群の小児の一日平均間食回数は1. 54回であっ. たものである。. た。各歯列斯別にみると,乳歯列期では一日2回が49. 117.

(5) 米津,他: 20数年前と寛在の患児の顧蝕と予防習慣. 888. 表4 間食内容別にみた小児患者の摂取割合. ( )内% 間 食 内 容. ア. メ. センベイ. ビスケット. チョコレ} ト. ガ. ム. 対象小児数. 旧橋. 乳 歯 列 期. 103(35.4). 183(62.9). 103(35.4). 127(43.6). 152(52.2). 291. 水. 混 合歯列親. 17(18.1). 61(64.9). 26(27.7). 49(52.1). 37(39.4). 94. 遺群. 永 久歯列斯. 1( 9.1). 6(54.5). 2(18.2). 6(54.5). 3(27.3). ll. 新橋. 乳 歯 列 斯. 113(43.5). 183(70.4). 115(44.2). 64(24.6). 82(31.5). 260. 水. 混合歯列期. 66(42.3). 104(66.7). 59(37.. 43(27.6). 57(36.5). 156. 運群. 永久歯列期. 9(47.4). 13(68.4). 6(31.6). 8(42.1). 4(21.1). 19. 千院. 乳 歯 列 親. 284(44.2). 459(71.4). 242(37.6). 164(25.5). 206(32.0). 643. 葉. 混合歯列期. 160(39.6). 281(69.6). 132(32.7). 121(30.0). 144(35.6). 404. 病群. 永久歯列親. 9(32.1). 22(78.6). 7(25.0). 9(32.1). 10(35.7). 28. 旧水運橋群の小児をみると,各歯列親ともセンベイを. 4.来院前における小児のフッ化物塗布経験について. 間食で食べる割合が鼻も多かったO また.乳歯列期にお. 表5は各群においてフッ化物塗布経験の有無が判明し. いてガムを食べる割合,混合歯列報並びに永久歯列親に. ていた2163名の小児について,その割合を各歯列斯別に. おいてチョコレートを食べる割合が1/2以上であった.. 示したものである。. 新水遺橋群においても,各歯列親ともセンベイを間食 で食べている割合が最も多かった。一方ガムやチョコ. 化物の塗布経験があった小児の割合を各歯列親別にみる. レートを食べている割合は低下し,特に乳歯列親及び混. と,混合歯列斯の小児が13.2%と若干高かったが,乳歯. 合歯列斯ではチョコレートを食べている割合が約1/4. 列勤の小児は8. 0%,永久歯列期の小児は10. 0%であっ. になっていた。千葉病院群も新水遺橋群と同様の傾向に. <31. 旧水遺橋薪で,本学小児歯科臨床を訪れる以前にフッ. あり,各歯列期ともセンベイを間食で食べる割合が圧倒. 新水道橋群の小児を各歯列親別にみると乳歯列期の小. 的に多く,ガムやチョコレートを食べる割合は旧水道橋. 児の31. 8%,混合歯列斯の小児の44. 5%,永久歯列親の. 群と比較し著明に低くなっていた。. 小児の46. 2%にフッ化物の塗布経験があった。千葉病院 群では乳歯列親の小児の15. 9%,混合歯列報の小児の 32. 5%,永久歯列斯の小児の3. 1%にフッ化物の塗布経. 表5 小児患者のフッ化物塗布経験. ( )内% フツ化物塗布. あり. なし. 対象小児数. 旧橋. 乳歯 列 斯. 24( 8.0) 277(92.0). 301. 水. 混合歯列期. 92(86.8). 106. 遺書 羊 永久歯列期 新橋. 乳 歯列 勤. 水. 混合歯列親. 14(13.2) 1(10.0). 験があった。 総括並びに考案 1.鹿執・FE患状態の変化について 今から25年前の講座開設当時と現在における小児患者 の末処置商蝕魔患率や一人平均未処置歯数をみると,撹. 9(90.0). 10. 88(31.. 189(68.2). 277. 85(44.5. 106(55.5). 191. の商触確患率の低下が考えられる。これは,厚生省の歯. 12(46.2). 14(53.. 26. 科疾患実態調査のうち,昭和44年度2)と昭和62年度の調. 遺群. 永久歯列期. 千院. 乳 歯 列 親 114(15.9) 604(84.1). 718. 葉. 混合歯列斯 162(32.5) 336(67.5). 498. 病群. 永 久 歯列. 13(36.1). 23(63.9). 在は末処置商蝕確患率並びに一人平均末処置歯数共に減 少していた。この原因の一つとして,最近における小児. 査結果3'を比較しても明らかである。また既に処置され ている歯牙も多く,加うるに小児患者の来院動機が商蝕 治療に留まらず,商蝕予防や歯列異常など多岐にわたる. 36. 来院動機で病院を訪れる小児患者が増加してきたことに -118.

(6) 歯科学報 Vol. 92, No. 5 (1992) 表6 小児患者の来院動機別にみた末処 歯数の分布. 、未 処 置 歯 数. 0. 歯. 1∼ 3歯. 4 ∼ 6歯. 7∼ 9 歯. 10歯 ∼ 4. 4). 23. 140(40. 6). 345. 5(31.2). 3(18.. 16. 0 、. 0. 36. 旧橋. 商 蝕. 予 防. 9 (39.1). 8 (34.8). 5 (21.7). 水. 顧 蝕. 治 療. 1( 0.3). 53 (15.4). 83 (24.0). 68(19.7). 遺群. 歯 列. 異 常. 3 (18.. 2 (12.5). 3 (18.8). 新橋. 顧 蝕. 予 防. 22 (6 上2). 7 (19.4). 7 (19.4). 水. 窮 地. 治 療. 4 ( 上3). 66 (20.4). 87 (26.9). 65(20.1). 101(31. 3). 323. 道群. 歯 列. 巽 常. 12 (24.0). 20 (40.0). 13 (26.0). 4( 8.0). 1( 2. 0). 50. 千院. 斬. 蝕 予. 45 (26.5). 10 ( 5.9). 5( 2.9). 7( 4. 1. 170. 業. 顧. 蝕 治 療. 2 9( 4.2). 151 (22.0). 146 (21.3). 135(19.7). 225(32. 8). 68 6. 病 君羊. 歯 列. 4 9(2 1.6). 69 (30.4). 55 (24.2). 26(ll.5). 28(12.3). 22 7. 防. 異 常. 103 (60.. 0. K. 対象小児数. より,末処置廟蝕魔患率並びに一人平均未処置歯数共に. ての役割を今後も十分担う必要があるものと考える。. 減少しているものと考えられる。. 2.商蝕予防にかかわる生活習慣の変化について. 表6は各群における主要な来院動機別に末処置歯数の. 離蝕予防にかかわる日常の生活習慣を比較すると,義. 分布をみたものである。新水蓮橋群で離散予防を動機と. 近は刷掃しないという小児は激減し,一目2回刷掃する. して来院した小児患者の61. 2%は離蝕が存在せず,また. という小児が多くなっていることが判明した。 -方,間. 千葉病院群で商蝕予防を動機として来院した小児患者の. 食回数をみると,最近は-日3回という小児は著明に減. 60.6%も離散が存在しなかった。また,新水遺橋および. 少し,一目1回という小児が増加していた。. 千葉病院群ともに,歯列異常を動機として来院した小児. 間金で与える内容をみても,敵地誘発能が高いとされ. 患者をみると,商蝕が存在しなかったり,存在しても1. ているチョコレ-トやガムは減少し,センベイを食べる. -3歯のものが多かった。. 小児が増加していた。また,来院前にフッ化物の塗布経. ところで,顧蝕治療を動機として来院した小児の未処. 験がある小児の割合が明らかに増加していた.以上のよ. 置歯数の分布をみると,旧水遺橋群では7-9歯の未処. うな傾向は,他大学の小児歯科臨床における調査結果5'∼. 患菌を有していた小児の割合が19.7%, 10歯以上で. 7)や,厚生省の歯科疾患実態調査2)-3)における歯ブラシ. あった小児が40. 6%であったのに対し,新水運橋群では. 使用状況やフッ化物塗布経験の年次推移をみても明らか. それぞれ20. 1%と31.3%,千葉病院群では19. と32. 8. である。すなわち,最近における保護者の小児歯科保健. %であり,大きな差異はみられなかった。これは,大学. に対する関心は極めて高く,日常生活の中で小児に進ん. 病院の小児歯科という特殊性から,顧蝕の多発した小児. で予防行動を実践させているものと考えられる。. や繭蝕治療に非協力な小児など,開業医や保健所からの. Daviesら8)はアメリカ合衆圏における口腔内の健康. 紹介患者が多いためと思われる。ところで, Vehkalahti. 状態に関する報吾のなかで∴`健康状態が良好になれば. ら4)はフィンランドの口腔保健活勤の成果についての報. 歯科治療に対する需要は減るか?"という問題について. 吾の中で,ヘルシンキにおける1976年と1986年の15歳児 の口腔内状態を比較し,全体の修復歯数は著しく減少し. 分析し健康状態が良くなればなるほど,また教育水準 が高くなり裕福になればなるほど歯科医療に対する需要. ているが, -イリスクの小児についてはみるべき減少は. は増加すると述べているo実際, Waldman9は1980年 と1990年における小児患者の実態を調査し, 10年前に比. みられなかったとしている。 今後わが画においても小児全体の顧蝕確患率は低下し. べ現在顧蝕は滅少しているが, 1年間に歯科医院を訪れ. ても,敵地に対しいわゆるハイリスクの小児に対する斬. る回数は増加し, 1年間にまったく訪れないという小児. 蝕治療の需要の減少は極めて緩徐である可能性が高い。 したがって大学病院の小児歯科臨床は二次医療機関とし. は減少していたと報吾している。. -119. 鼻近における本学小児歯科来院患者の実態調査10)をみ.

(7) 米津,他: 20数年前と寛在の患児の離蝕と予防習慣. 890. ても, 1カ月間に来院した小児患者のうち,定斯診査で. チョコレートやガムを食べる割合が著明に減少してい. 来院したものが37.7%を占め,しかも,定期診査を酎勺. た。. として来院した小児は年麻層が高くなるにつれてその割. 7)本学小児歯科臨床の来院前におけるフッ化物塗布経. 合が増加している.また,定期診査時の処置内容をみる. 験をみると,旧水道橋群に比べ,新水遺橋群並びに千葉. と,商触予防処置が過半数を占めていたoすなわち,義. 病院群では経験のある小児の割合が著明に増加してい. 近の小児および保護者はE]常生活の中でも口腔の健康管. た。. 理を心がけているとともに,歯科医院において専門的な. 8)講座開設当時と比較すると,現在の保護者は小児歯. 斬蝕や歯周疾患の予防処置を積極的に受けようとする傾. 科保健に対する関心が極めて高く,日常生活の中で小児. 向にあるものと考える。. に進んで実践させているものと考えられた。. 総     論 文     献. 昭和41年から45年にかけて水遺橋病院小児歯科臨床を. 1)島 博史,米律卓郎,望月清志,町田幸雄(1991) : 本学小児歯科学講座開設当時と現在における小児患者 の来院動機の変化について,歯科学報, 91 : 765-. 訪れた小児患者462名,昭和61年から平成2年にかけて 水道橋病院を訪れた小児患者553名および同-年度に千 葉病院小児歯科臨床を訪れた小児患者1361名の計2376名. 773.. 2)厚生省医務局歯科衛生課編(1982) :歯科疾患実態調 査報告・. -つ1^(132年, 38H--. 44年. 「1腔保健協会. vivm 3)厚生省医務局歯科衛生課編(1989) :昭和62年歯科疾 患実態調査報吾,口腔保健協会,東京.. を調査対象とし,小児歯科診療録から未処置商蝕権患菌 数,刷掃状況,間食状況並びにフッ化物の塗布経験を調 査し,その実態を比較検討したところ,以下の結論を待 た。. 4) Vehkalahti, M., Rytomaa, I. and Helminen, S. (1991) : Decline in dental caries and public oral health care of adolescents, Acta Odontol Scand, 49 : 323-328.. 1)旧水運橋群における小児患者の-人平均未処置離蝕 惟患歯数は8. 05歯であったが,新水運橋群と千葉病院群 はそれぞれ5. 56歯と5. 51歯であり,末処置商蝕確患歯数 は著明に減少していた。. 1. 13回であったが,新水運橋群は工72回,千葉病院群は. 5)原 秀-,岩崎文高,荻原洋子,坂井正彦(1980) : 本学小児歯科診疲室における外来患者の実態調査, (第4報)9年間の推移,歯学 68: 173-182. 6)西野瑞穂,海野一別,沖田裕治,多田桂子,三好 鈴代,涯辺正知,岡本多恵,小池裕子,菊地竪司,育 田憲司,今西秀明(1984) :本学小児歯科外来患者の実 態調査,中歯誌, 22:8547)楠元正一郎,坂口繁夫,中村俊雄,岩寺環乳 佐藤 和夫,高田泰市,涯部 茂,五十嵐活治(1986) :本学 小児歯科外来患者の実態調査,第1報1 5年間の初診 患者の実態について,中歯誌, 24 : 378-387. Davies, A. Rっ Bailit, H. and Holtby, S. (1985) : Oral health status in the Unied States : Will improved health lead to decreased demand for dental services?, J. Dent. Edu. 49 : 427431.. 1. 69回であり若干増加していた。. 9) Waldman, H. B. (1989) : 1980-1990 : What a. 2)顧蝕治療を動機として来院した小児患者について, 7歯以上の末処置斬蝕権患歯を有するものの割合をみる と,旧水道橋群は60.3%,新水遺橋群は51.4%,子葉病 院群は52. 5%であり,旧水遺橋ま酎ま他の2君羊と比較し若 干高かった。 3)旧水遺橋群と比べ,水道橋君並びに千葉病院群は商 蝕治癒を希望して来院する小児が減少し,その反面,磨 蝕予防や唆合誘導で来院する小児が急増しているが,こ れらの小児の多くは嚇蝕が存在しないか,存在しても少 数歯の場合が多かった。 4)旧水蓮橋群における小児患者の一目平均刷掃回数は. 5)旧水道橋群における小児患者の一日平均間金回数は. difference ten years have made in the future of. 1. 83回であったが,新水道橋群は1. 52回,千葉病院群は. pediatric dental practice, J. Dent Child. 56 : 458 ・462.. 工54回であり若干減少していた。. 10)藤正由紀,中川さとみ,外木徳子,大多和由美, 町田幸雄(1991) :最近における本学小児歯科来院患者 の実態謂蚕,歯科学報, 91 : 1167-1175.. 6)間食内容をみると,旧水道橋群に比べ,新水運橋群 並びに千葉病院群では顧蝕誘発能が高いと考えられる. 120.

(8) 歯科学報 Vol. 92, No. 5 (1992) Takuro YoNEZU, Takako Saijyo, Kiyoshi MoCHIZUKl and Yukio MACHIDA : Changes in Caries Data and Daily Oral Health Care in Child Patients between the Establishment of the Tokyo Dental College Pediatric Dental Clinic and the Present, Shikwa Gakuho, 92 : -891, 1992. (Department of Pediatric Dentistry, Tokyo Dental College, Chiba 261, Japan) Key words : Caries data-Daily oral health care-Child patients‥Past and present. -Tokyo Dental College Pediatric Clinic.. In order to investigate changes in caries data and daily oral health care in child patients, we surveyed 462 children who attended the old Tokyo Dental College Hospital, located m Suidobashi, Tokyo (Former Suidobashi group), from 1966 to 1970 ; 553 children who attended the new Suidobashi hospital (New Suidobashi group) between 1986 and 1990 ; and 1,361 children who attended the Tokyo Dental College Chiba Hospital (Chiba group) between 1986 and 1990. The following results were obtained. 1. In children of the Former Suidobashi group, the average number of teeth needing treatment for caries was 8.05 ; but substantial decreases in caries frequency were noted. Corresponding averages for the other groups were 5.56 for the New Suidobashi group and 5.51 for the Chiba group. 2. Number of carious teeth in children motivated to attend clinics for caries treatment. Percentages of children with more than 7 carious teeth : Former Suidobashi group-60.3%, New Suidobashi group-51.4%, and Chiba group-52.5%. In other words, no clear-cut differences were observed among the 3 groups. 3. In the New Suidobashi and Chiba groups, percentages of children attending clinic and requesting caries treatment decreased below levels for the Former Suidobashi group. In contrast, though they had few carious teeth, more children requested caries-prevention or malocclusion treatment. 4. Average tooth-brushing frequencies in a day were higher in the New Suidobashi (1.72 times) and Chiba (1.69times) groups than in the Former Suidobashi (1.13times) group. 5. Average incidence of between-meal eating in a day were lower in the New Suidobashi (1.52 times) and Chiba (1.54 times) groups than in the Former Suidobashi (1.83 times) group. The numbers of children indulging in caries-causing snacks (chocolate, chewing gum。 etc.) decreased in the New Suidobashi and Chiba groups below the level in the Former Suidobashi group. 7. Percentages of children with experience of topical fluoride application increased in the New Suidobashi and Chiba groups over the level of the Former Suidobashi group. Oral-health status of child patients and their parents has improved recently. Moreover, the oral-health daily habits of children are better now than they when the Tokyo Dental College pediatric clinic was first established.. 121. 891.

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