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体型と疲労-大学生における運動負荷による疲労自覚調査及び生理学的機能変動について-

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Academic year: 2021

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(1)Title. 体型と疲労-大学生における運動負荷による疲労自覚調査及び生理学的機 能変動について-. Author(s). 富田, 勤; 栗城, 正宏; 五十嵐, 佳葉. Citation. 北海道教育大学紀要. 第二部. C, 家庭・養護・体育編, 46(2): 15-24. Issue Date. 1996-02. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/1995. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 平成8年2月. 6巻 第2号 北海道教育大学紀要 (第2部C) 第4. 1 ion l IC)VO i t i i ty ofEducat ido Un on(Sec s ver Journalof Hokka ‐2 ‐46 , No. Feb 9 9 6 lua l : yl. 体型と疲労 一 大学生における運動負荷による疲労自覚症状調査及び. 生理学的機能変動について - 勤・栗. 田. 富. 城. 正. 宏*・五十嵐 (旧姓佐藤) 佳葉. 北海道教育大学札幌校 教育保健研究室 *北海道教育大学大学院 保健体育専修 (札幌・岩見沢校) 学校保健分野. igue Body Fonn‐and Fat iologicaI igue and Changes of Phys ings of Fat -VV i th Regard to Feel Function in Student s before and after E xerc・se‐ S I ) K ( Tsuto] 二 1* m ーu TOMITA, M asahiro KURIK , ayou GARASH1nee ATO l t h Science,SaPPoro CamPus DePa貴江l entof Hea , ion 02 i ido Univers ty of Educat Hokka ,Sapporoo *Depar ion, th, Graduate SchoolofEducat l bnentofSchooI Heal S 02 ion i Hokkaido Univers ty of Educat , apporoo. Abstract. fore iguein ma l r ) 二 f luencefat i f ferentbody forlnsi tudent igatedhow d Theses eandfemal es sbe tudi t esinves i calexercise. and after phys 1ow. The rE海ults were asfo1 land ig i ive sy)鴎Ptoms offat i lexerc i ject cal 1‐ For mal t esuch asPhys sesub ca e students,before phys l , menta l i igueinthestudentsoffatands oseofordi naryform. The ・ P Lformsshowedhighervaluesthanin 化l nervousf at lueinl l igeandthehighes ingsoffat tva l/T 細nong fs l im form showedthel l‐dominanttypeinfee studentso im for luescompared Wi ( 五naryandsl thor ゴ ビ lns ロloseoft コ と 1 tudent soffatfonnshowedhighva eeforms eth . Thes. ines iome thes trytests・ icaland mental ig i lexercisesubjectivesy]mPtoms offat 2. Forfemal l esuch asphys ca estudents,beforephys l l im form‐ Thes igher valuesthanthose ofs tudent fat igueinthe students offatforln showedh in soffatfor dghestva luesin1 l ingsoffat i エハramongthoseofthreeforms エーdominantt showedthe1 g国eandtheh ypeinfee - i t力fatand lexercisein ma l l ingsoffat i ingf i tudent 3‐ 工nfat t s sofbo ca es rom phys gmeinstudent gmeresul ,fee ig ( 五na icalandneIVousfat tudent ordinaryf l e sofor ormsshowed anincreasedtendencyforphys ly and l ‐ Thes l l i ickert l im formsshowedatendencyto decreasetr tudent lnshowed rscoresinf E 渇t s sofor雨na s e lyfor . Thes an increasei n esthesio]metry.. i i les l ingsoffat l im form ig ingf tudent 4‐ 工nfat t sofs rom phys s calexerciseinfema 1 g = 1einstudent 1eresul ,fee lfat igl i tudent ca e sof ordinary form showed a tendency to decreasein showed an increasein phys ‐ Thes l f i ckertests‐ l ig ind ings From せl tudent twassugges tedthatせl l soffatand erewasahightendency ein ma es esef l ,forfat ,i i i inctresul t l im formsand alsoforfemal t echangeofthefat ・ : n‐ However s sin 廿l estudentsoffatfor s gl le ,thed. 5) (1.

(3) . 84. 富田 勤・栗城 正宏・五十嵐佳葉. ter phys i lexercise was not obta af inedfor d i f ferentbody fonゴ ca ロs .. 1. 緒{. 論. 7 ‐ ) そ の 原因 は多種 多様の要 因 が錯 綜 して いるこ と 最 近 の児 童生 徒 は疲労 して いる と言 わ れ 続 けて いる が1 , か ら, 多 方面 か らの究 明 が必要 である ・一 般 に は, 子 どもの疲 労 は ライ フス タイ ルの 影響 が大 きいこ とが知 .. られ, 特に, 食習慣や運動不足などと関わる一要因として, 体型の問題があげられる 現在, 児童生徒の中 . 9 ‐ ) には肥満傾向の者が見られ8 学校生活においても 疲れている様子がうかがわれる者が 多数観察される. , , これは, 高校生及び大学生などにおいても例外ではなく, 同様の傾向が認められる しかし 体型と疲労と , . の関連を追究した論文はあまり見られない二 既に, 松岡及び谷は, 肥満の者が瞬発力や持久力などの運動能 0 1 1 ‐ ) ま た 川 上 も 同様 に 肥 満 の 者 は敏捷 性・瞬 発力 及 び持 久力 に 劣 り 自分の 体 を 力 が劣 っ て いる こ と1 , , , , 2 } 持 ち上 げたり移 動する こ とを不 得手 と して いる こ とを 報告 して いる1 .. 本研究では, 体型の違いが疲労惹起に関わっているか否かを, 総合的に把握するため, 大学生の男女各々 に運動を負荷し, その前後の疲労について, 体型別に比較検討し, 体型と疲労発現との関連を明らかにしよ う と した.. 1 1 . 研究内容及 び方法 体型 はロー レル 指 数 により 分類 し, 145以 上 をふ と っ てい る 者 (L 型 と 略), 115以上145未満 をふつう の 者. 3 ) (M型と略) 及び1 1 5未満をやせている者 (S型と略) の3体型に分類し1 , 体型別における運動負荷前後の 疲労及び生活背景を調査した. 4 )を,一部表現方法を改めたも 疲労調査は,主観的疲労調査として日本産業衛生協会の疲労感自覚症状調べ1 のを用いた. 質問項目は, 「ねむけとだるさ」 を表す身体的疲労症状の1 0項目を1群, 「注意集中の困難」 を 表す精神的疲労症状の10項目を1 1群,「局在した身体違和感」を表す精神感覚的疲労症状の1 0項目を皿群とし, 5 ) 3群併せたものをTとした(表1) . また, 客観的疲労調査としては生理機能検査法であるフリッカー検査1 5 )を用いた 及び皮膚二点空間闇値検査1 . れ症状調べ 表1 疲労自覚 1 I. 群. 頭が重い. -. 1 1 I. 群. m. 考えるのがめんどうくさい. I. 頭がいたい. 2. 全身がだるい. 2. 話すのがいやになる. 2. 肩がこる. 3. 足がだるい. 3. いらいらする. 3. 腰がいたい. 4. あくびがでる. 4. 気がちる. 4. 息ぐる しい. 5. あたまがボャーっ とする ねむい. 5. 物事に一生懸命になれない. 5. 口がかわく. 6. 声がかすれる. 7. めまいがする. 6. 群. 7. 目がつかれる. 6 ちょっとしたことが思い出せない 7 することにまちがいが多くなる. 8. 動作がにぷい. 8. いろんなことが気になる. 8 まぶたやほほやうでがピクピクする. 9. 足もとがフラフラする. 9. きちんとしていられない. 9. 10. 根気がなくなる. 1 0 気分 ÷がわるい. 10 横になっ て休みたい. 手足がふるえる. 生活背景調査は, 負荷前日の睡眠時間及び当日の朝食摂取状況について実施した.. 6) (1.

(4) . 85. 体型と疲労. 対 象 は大 学生 と して, L型, M型 及 びS 型 の 3 体型 に分類 し, 各体型 とも男 女別 に10名, 計30名 ずつ で, 午前10時か ら11時の 間 で4分 間の 踏 み台 昇 降運動 (メ トロノ ーム80c /m) を行 い, 体型別 にお ける 運 動負. 荷前後の疲労を, 自覚症状の各群の訴え数及び訴え率, フリッカー値及び皮膚二点空間闇値で比較した. 調 査日は昭和6 2年1 2月とした. なお, 各群及びTの訴え数, フリッカー値, 皮膚二点空間闇値及びそれらの前後差 (後値-前値) につい ては平均値と標準誤差で示した. 統計的処理には平均値の差のt検定を用いた.. . . m. 結 . 果. 1. 疲労自覚症状調査 (疲労感調査) 1) 負荷前における体型別の自覚症状群別訴え数 男 子 におい て, 1 群 の訴 え数 (個 / 人) は, L型2‐50で最も 多く, 次 い でS型2.30 , M型1‐40の順 であ っ た. 1 1群 の訴 え 数 は, S 型1‐20 , L型1‐10 , M型0‐50で, 顕著 な差 はな か っ た. 皿群 の訴え 数 は, L型1‐40 , S 型1‐00 M型0 6 の 順 L型 え 0 であ り 訴 数 は M型 の のそ れよ り 多い傾 向を示 した T え の訴 数 は L型 , ‐ , , . , ョ S 型4 した 5‐00 0 M 5 型2 5 0を 示 従 て ふ と いる て 者及 びやせ てい る 者 の各 疲労症状 がふつう の 者 っ , っ , ‐ , ‐ . のそ れ らよ り高い 様子 をう か がわせ た. 女 子 にお いて, 1 群の 訴 え 数 は, L型3‐50で最 も 多く, 次い でM 型3‐20 , S型1‐40の 順 であ り, S 型 の訴. え数に比して, L型のそれは有意差 (P<0‐0 5 ) を, M型のそれは多い傾向を示した. 1 1群の訴え 数 は, L 型2‐00が最 も多く, 次い でM型1.20 , S型0‐10であ り L型 及 びM型 の訴 え 数 は, S 型 の そ れ に比 し有意(P < ) に多 か っ た. 皿 群 の訴 え 数 は, M型1‐40 0‐05 , L型1.20 , S型0‐80の順 であ っ た が, ほとん ど差 が見 ら れ なか っ た. T の訴 え 数 は, 1 群及 び口 群 と 同 様 にL型6‐20が最 も 多く 次い でM型5 80 rs 型2 30の順 であ , ‐ , ‐ り, S型 の訴 え 数 に比 して, L型 のそ れ は有 意差 (P <0‐05 ) を, M型 のそ れは多 い傾 向 を示 した. 従 っ て,. ふとっている者の身体的及び精神的疲労症状は, やせている者のそれらより高く ・ ,・全体的でも同 様にふとっ て いる 者の 疲労感 は高 い こ と が認め られた (図 1) .. 2) 負荷による体型別の自覚症状群別訴え数の変動 男 子 にお いて, 1群 で はふ と っ て いる 者 の負 荷 後 の訴 え数 は, 負 荷 前のそ れ に比 し 増 加傾 向 を示 した , .. m群でも, ふつうの者の負荷後の訴え数は, 負荷前のそれに比し, 増加傾向を示した 1 . 1群及びTでは, 負 荷前に比し負荷後に目立った変動は認められなかっ た. このように, ふとっている者では身体的疲労症状 , またふつうの者では神経感覚的疲労症状の増加傾向が認められたが やせている者 では負荷の影響は見られ , なか っ た. 女 子 において, 1 群 で はや せ て いる 者の訴 え 数 は, 負 荷 前のそ れ に比 し 有 意 (P<0 05 , ‐ ) の増 加 を示 し. たが, 1 1群及びm群ではほとんど変動は見られなかっ た. Tではやせている者の負荷後の訴え数は 負荷前 , の そ れ に比 し, 有 意 (P <0‐05 ) な増 加 を 示 した. 従 っ て, 負 荷 によ り, や せ て いる 者 に身 体的疲労 症状 が. 増加し, 全体的にも疲労増加が認められた (図1) ‐. 7) (1.

(5) . . 86. 富田 勤・栗城 正宏・五十嵐佳葉. (1群). 1群} (1. 個/人. *. . ゑ2o .. O. --ー. ツ. 0 . (m群). 人. *. 「÷. ★. . ,. . .. 個/人. 「ノ * 「1. (T). tレ十 rr. 俳 . 0 へ j. 数. .. 翫え数. 「÷★. /. へ D . 0 L. ′. 0. 図1. 運動負荷後における体型別の目濫 寛症状群別訴え数 ○--0:男子. ●……●女子 * P<0.05. ★ P <0.10. 3) 負荷における体型別自覚症状群別訴え数の前後差 負荷による体型別訴え数の前後差は, 男子では体型間で各群及びTのいずれでも顕著な差が見られなかっ た. 女 子 で は, L型 に比 しS 型 の 前 後差 は, 1 群及 びT で大 きい傾 向を 示 した. 従 っ て, 女 子 ではやせ て い. る者の負荷による身体的疲労症状は, 他の体型のそれより高いことが認められた (図2) .. 8) (1.

(6) . . 体型と疲労. 87. ・. (1群). (1 1群). 圏. . . . . 訴え数. 一. (m群). {T). 20 ラ. 人. 1 .O. -1 O .. 仁. 商. S. F i. L. g. 図2 運動負荷前後における体型別の自覚症状群別訴え数の前後差 0:男. 子 ●:女 ★ p<0‐10. 子. 4) 負荷前・後における体型別訴え率の順序関係及び1 1/T 男 子 で は, 負 荷 前・後 にお ける 体型 別 の 各 群の訴 え率 の 順序 は S型 で は負 荷 前.後共 「1>1 1>1 1 1 一 の , , 1 1‐dominant型 (精神 作 業型・夜 勤型) であ っ た ま た 1 工/T) は, S型 . , 1群の訴 え率 のT に対 する 比 (1 の負 荷前 及 び負 荷 後 でそ れ ぞ れ0.80及 び0‐84で あ っ た二 従 っ て 訴 え 率の 順序 関係 や1 1/T か ら見 る と, や ,. せている者の負荷前及び負荷後の疲労感が高いことが認められた . 表2 運動負荷前後における体型別訴え率の順序関係及び1 1/T. 順序関係 L. 男子. 女子. M. S. 1 >1 1>1 1 1. 負荷前. 1 >ln>1 1. 1 >1 1 1>1 1. 負荷後. 1 >1 1 1>1 1. 1 > 皿 >工 1. 工 >1 1>1 1 1. 負荷前. 1 >工 1> 皿. 1 > 皿 >1 工. 1 > m >1 1. 負荷後. 1 >DI>1 工. 1 > m >1 1. 工 > m >1 1. 1/T 1. 男子. 女子. L. M. S. 負荷前. 0‐66. 負 荷後. 0‐60 0‐68. 0‐80 0‐84. 負荷前. 0.50 0‐89. 負荷後. 0‐75. 0.62 0‐39. 0‐13 0‐00. 9) (1.

(7) . . 88. 富田 勤・栗城 正宏・五十嵐佳葉. 工> 血」 の1 1 女 子 では, 負 荷 前・後 にお ける体型 別 の各 群の訴 え率 の 順序 は, L型の負 荷前の み が, 「1>1 1/ T で は, L型の負 荷前 及 び負 荷 後 はそ れぞ れ0‐89及 び0.75であ っ た. 従 ‐dominant型 であ っ た. ま た, 1 っ て, ふ と っ てい る 者 の負 荷 前 の疲 労感 は高いこ と が認め られた (表 2).. 2. フリ ッ カ ー検査 1) 負荷 前 にお ける 体型別 のフリ ッ カ ー 値 男 子 で は, フリ ッ カ ー 値 (C / s) はS型 > L型 >M型 であ っ た が, 体型 間 に有 意差 はなか っ た. 女 子 で は, 男 子の 場 合 と同様, フ リ ッ カ ー値 はS 型> L型 > M型 を示し, S型とM型の間に有意差 (P< 0.05 ) が見 られた. この よう に, フリ ッ カ ー値 か ら見 る と, 女 子の場 合, や せて い る者 の 疲労 は小さ い こ と. が示された (図3) . 2) 負荷による体型別のフリッカー値の変動 ) を示した. 男子では, M型及びS型の負荷後値は, 負荷前値に比し, 有意な低下 (P<0‐05 ) を示 した. こ のよう に, フリ ッ 女 子 で は, M型 の負 荷 後値 は, 負 荷前 値 に比 し, 有 意 な低 下 (P <0‐05 カ ー 値の 変動 か ら見 る と, ふつう の 者の 疲労 は, 負 荷 によ り, 男 女 共, 増 加 するこ と が認め ら れた (図 3).. 3) 負荷による体型別のフリッカー値の前後差 体型 別 フリ ッ カ ー 値の 前 後差 は, 男 子 で は, ほ とん ど変 動を示 さ なか っ た が, 女 子 で は, S 型 がM型 に比. ) を示した (図4) し, 有意な低下 (P<0‐ 05 . S ム「. 6. 2 4 ,し ”. 巳 」 に*★ 」 前. 後. L. 図3. 前. M. 後. ‐20 前. 5. 後. 運動負荷前後における体型別のフリッカ 、一値 0--○:男子 ★ P<0.10. と. ☆. き. 図4 運動負荷前後こ洲ナる体型別のフリッカー値の前後差 ○:男 子 ●:女子 , * P<0 ‐05. ●……●:女子 - - * P <0‐05. 3. 皮膚二点空間閥値検査 1) 負荷前における体型別の皮膚二点空間闇値 男 子 で は, 皮膚 二点 空 間闇 値(mm)は, L型 > S型 > M型 であ り, L 型 とM型 及 びL型 とS型 の 間 に有 意 ) を示 した. 差 (そ れぞれP <0‐01 , P <0.05. 女子では, 皮膚二点空間闘値は, 体型間にほとんど差は見られなかった. このように, 皮膚二点空間闇値 か ら見 る と, 男 子 で はふ と っ て いる 者の 疲労 は, 他 の者 の体 型 より大 きい こ と が認 め ら れた (図 5).. 2) 負荷による体型別の皮膚二点空間閥値の変動 0) (2.

(8) . . . 89. 体 型 と疲 労. 男 子 で は, 皮膚二点空間闇値のM型の負荷後値は, 負荷前値に比し 有意の増加(P<0 )を示したが, , , ‐05. L型及びS型 ではほとんど変動は見られなかった. 女子では, 各体型の皮膚二点空間闇値の負荷後値は, 負荷前値に比し, 変動を示さなかつた. このように, 皮膚二点空間閥値から見ると, 、負荷により, 男子ではふつうの者の疲労は増加することが認められた(図5) . 3) 負荷における体型別の皮膚二点空間闇値の前後差 男女共, 体型別皮膚二点空間闇値の前後差は, 体型間でほとんど差が見られなかった (図6) . , . m m. 、. . -. ・. *. ′ ー o.. ・. . . ・・. ノ. 図5. .. . . ・. ・. . . . . ヨ. ー. . . ・ }. 、 .. 運動負荷前後にお ける体型別の皮膚二点空間闇値 ○- 一0:男 子 * P<0‐ 05. 、. ‐0 2 .. 」 . . . .. . *. .. L . 1 ‐ 0 .. 朔 対 メモ. 10. 。 , .. 王 - - - 王 -. 壷. ・ ー ′. 空. .. 皮膚二点空同鯛髄. 、. mm. 0.2. 、 . . . 図6 運動負荷前後こおけるf種 型別の皮膚二点空間闇値の前後差. ◎… …◎ :女 子 * * P<0.01. 0:男 子. ‐ ‐ ・・. ◎:女子. {. ‐. 4. 生活背景 1) 体型別における睡眠時間. 負 荷 前 日の 睡眠 時間の 平均 は, 男 子 で は, L型 6 時間30分 M型 6 時間42分 S型 6 時間30分 一 方女 子 , , , で はネ L型 6 時間30分, M型 6 時間27分, S型 6 時 間 であり 体型 間 で有 意差 は認 め られ なか っ た こ の こ , . 、 . . とから, 男女共, 体型別の疲労への睡眠時間の関与はほとんどないと考えられる . 2) 体型別における朝食摂取状況 ・. .・ 、・ 、. 、. 、. .. ・ 、. ‐. 男 子 で は, L型80‐0%, M型70.0%, S型90 0% を 示 し 女 子 で は L型80 0% M 型80 o% S型100 o ‐ , , ‐ , ‐ , .. %を示した. このことから, 男子のM型では, 朝食非摂取者は若干多いが 体型別の疲労への朝食摂取の有 , 無による関与はあまり大きくないと考えられる.. IV. 考. 察. 1. 負荷前における体型別の疲労 男子では, 自覚症状群別訴え数から見ると, ふとっている者及びやせている者の負荷前値の疲労感は ふ , つう の 者のそ れよ り 高い 様 子 が認 め ら れて いる ま た 体型 別訴 え 率 で はや せ て いる 者 が 「1>1 1> m」 の , . 1 1-dominant型 を 示 し, 1 1/T がS 型 > L型 > M型 の 順 でやせ て いる 者 の値 が最 も大 きく しかも S型 の , ,. 1 1/Tが0‐7 0を超えている. さらに, 大脳皮質を含む高次中枢の知覚機能の検査である皮膚二点空間闇値で. (21).

(9) . 90. 富田 勤・栗城 正宏・五十嵐佳葉. は, ふ と っ て い る 者の 疲労 が高 い こ と が認め ら れて いる. こ れらのこ とか ら判 断する と, ふ と っ て いる者 及. びやせ て いる 者 の 疲労 は, ふつう の 者のそ れより 高い と考 え ら れる. しか しな がら, フ リ ッ カ ー 値 は必 ず し. もそれらと対応した変動は示さなかったゞ 斉藤らは, 三名の被験者を対象として, 実験的に断眠を行わせた ところ, 自覚症状とフリ ーッカー値の間に高い相関をもつことを報告し, 大島らもほぼ同様の実験を行い, 被 6 ) 一 方 吉 竹 らの 実施 した実 験者 に評価 させ た「ねむ け」の程度 と, フリ ッ カ ー値 の 間 に相 関 を 認めて いる1 , . 7 ) こ 験 で は, 日 勤 者 である 銀行 員 の勤 務 後の 自 覚症 状 と フリ ッ カ ー値 の 間 に, 何 ら相 関関係 を 認めて い ない1 . の異 なる成 績 につ いて, 長 山 らは, 自覚症 状 と フ リ ッ カ ー 値 は疲労 の異 な っ た側 面 を反 映 して いる ため と説. ) 本研究での体型別疲労研究において は, 自覚症状とフリッカー値は各々異なる側面の疲労状態 明している6 . を示 した可能性 があ り, そ の ため 自覚症 状 と フ リ ッ カ ー 値 が同一傾 向 で なか っ たこ と が示 唆さ れる.. 女子では,ふとっている者の負荷前値の身体的及び精神的疲労症状はやせている者のそれらより高いこと, 1/ 1‐dominant型 であり, 1 1> m」 の1 ま た, 体型 別 訴 え 率の 順序 関係 で は, ふ と っ て いる 者 のみ が 「1>1 ) を 示 して いる. フリ ッ カ ー 値 は, 男 子の場 合 と同様 に, 自 覚症 0‐89 T で はふ と っ て いる者 が最 も高い 値 (. る. しかし, 主観的症 状とは異なる傾向を示 しているが, 疲労の異なった側面を表しているためと考えられ・ 状 か ら見 る と, ふ と っ て いる者 ほ ど疲 労 は高 い こ とが示唆 さ れる.. 一方, 生活背景と疲労との関係について は, 数多くの報告が見られるが, 特に睡眠時間の過不足及び朝食 8 2 0 ‐ ) 本研究の被験者の睡眠時間については, 体型別でほとんど 非摂取による疲労感の増加が知られているi . 差が見られず, 朝食摂取状況でも体型別で極端な差 が認められないことから, これらによる疲労感への影響 は非常に少ないものと思われる. 以 上の こ とか ら, 疲労 は体型 の差 異 によ っ て 異 な り, 男 子 で はふ と っ て いる 者及 びやせ て いる 者, 女 子 で はふ と っ て いる 者 が高 い傾 向を もつ も の と考 え られる.. 2. 負荷による体型別疲労の変動 男子では, 負荷による変動は, ふとっている者及びふつうの者がそれぞれ身体的及び神経感覚的疲労症状 の増 加傾 向 を示 して い る. フ リ ッ カ ー検 査 で は, ふつう の者 及 びやせ て い る者 の 疲労 は増 加傾 向 を示 し, ま 一 疋 の 頃口 は た皮膚 二点 空間 閥値 でもふつう の者 の 疲労 が増 加 して いる. こ れ らの こ とか ら, 一定の傾向は把握し難いが ,. 主観的症状から見ると, ふとっている者ほど負荷による疲労増加は発現し易いように思われる. 女子では, 負荷による変動は, やせている者の身体的疲労症状が増加を示している. 体型別訴え率では, 1‐dominant型 か ら1‐domi ふ と っ て いる 者 が負 荷 後 に1 nant型 に変 化 し, む しろ 疲 労感 が軽 減す る 方向 にあ る. フリ ッ カ ー 値 で はふつう の 者 の 疲労 が負 荷 後 に増 加傾 向を示 して いる. こ れ らのこ とか ら, 体型別 で必. ずしも一定の疲労変動は認め難いが, 主観的症状から見ると, やせている者の方が負荷後疲労を惹起するよ うに思われる 運動負荷として, 4分間の踏み台昇降運動の条件では, 体型別における主観的疲労と客観的疲労の成績は 異なり同一傾向の結果を得ることが出来なかった. 今後, 体型別における負荷の影響を明らかにするために は, 負荷の種類, 強さ及び時間などの検討が必要であろう. 3. 負荷における体 型別疲労の前後差 男子では÷ 疲労症状, フリッカー値及び皮膚二点空間閥値における前後差は, 体型間でほとんど差は認め ら れない.. 女子では, 身体的疲労症状から見ると, やせている者の前後差が大きい傾向を示したことは, おそ らく, やせている者は体力的に劣っているため,負荷による身体的疲労症状の増加をもたらしたものと推測される. 2) (2.

(10) . 91. 体型と疲労. V. 結. 論. 本研究では, 体型の違いが疲労惹起に関わっているか否かを明らかにするため, 大学生の男子及び女子を 対象に, 運動負荷(4分間の踏み台昇降運動)を行い, その前後の疲労感について, 体型別で比較検討した. その結果, 次の成績が得られた. 1. 運動負荷前の体型別の疲労について 男子において, ふとっている者とやせている者の身体的・精神的及び神経感覚的疲労感は, ふつうの者の そ れ らよ り高 い傾 向を 示 した. 体型 別訴 え率 で は, やせ て いる 者 が「1>1 1>m」 の1 1‐do 【 n inant型 を示 し,. 1 1/Tでも, やせている者の値が最も高かった. 皮膚二点空間闇値では, ふとっている者の値が高かっ た‐ 女子において, ふとっている者の身体的及び精神的疲労感は, やせている者のそれらより高かった‐ 体型 別訴 え 率 で は, ふ と っ て いる 者 が1 1‐dominant型 を示 し, 1 1/ T で は, ふ と っ て いる 者の 値 が最 も高 か っ た.. 2. 運動負荷による体型別疲労の変動について 男子において, ふとっている者は身体的疲労感, ふつうの者は神経感覚的疲労感の増加傾向を示した. フ リッカー値では, ふつうの者及びやせている者の値は低下傾向を示した. 皮膚二点空間閥値では, ふつうの 者の値が増加した. 女子において, やせている者の身体的疲労感が増加した. フリッカー値では, ふつうの者の値が低下傾向 を 示 した. こ れらの こ と か ら, 疲労 は体型 の差 異 によ っ て 異 なり, 男 子 ではふ と っ て い る者 及 びや せ て いる 者 女 子 ,. ではふとっている者が高い傾向を有することが示唆された. しかし, 運動負荷による体型別疲労の変動につ いては一定の傾向を見いだすことが出来なかった. 今後, 体型別における負荷の影響を探るには, 負荷方法 の検討が必要と思われる. 稿を終わるに当たり, 本研究にご協力下さっ た, 本学健康管理センターの山崎朋子技官, 本学卒業生の設 楽 (旧姓城戸) 真奈美, 田口みゆきの方々に深く感謝致します.. 文. 献. 1) 上月 節子:児童生徒 にお ける疲労の自 覚症状, 児童心理, 35 ( 2 ) , 159一165 , 1981 .. 2) 堀内信子他:児童・生徒の健康について-中学校生活の学校疲労について-, 千葉大学教育学部紀要 2 2 ( ) 9 1一2 0 8 , 8 ,1 , 1979 .. 3) 真仁田昭:追い たて られる 子 どもたち ‐子 どもはいま疲 れて いる- 41 3 ) , ( , 1ー9, 1987 . 4) 沢崎達夫他:疲 れて いる子 どもたち, 児童心理, 41 ( 3 ) , 65一76 , 1987 . 5) 西部ペ ン他:児 童の疲労自 覚症状 調査と生活調査 との関連, 学校保健研究, 23 ( 1 1 ) , 540一550 , 1981 ‐. 6) 富田勤他:学習と疲労-都市の高校生における授業の好き嫌いの意識と疲労感-, 北海道教育大学紀要(第2部C) 4 ( 1 ) ,3 , 10-15 , 1992 .. 7) 富田勤他:学習と疲労-過疎地の高校生における授業の好き嫌いの意識と疲労感-, 北海道教育大学紀要(第2部C) 4 , 3 2 ( ) , 55一64 , 1993 . 8) 長嶺晋吉:学 童の肥満 と栄養, 学校 保健研究, 24Q I ) , 512一515 , 1982 . 9) 山岡誠一:子 どもの肥満と健康 生活, 学校保健研究, 22 { 6 ) , 286一289 , 1980 . 10 ) 松岡弘:肥満 児, 初版, 11一18 うせい ぎ 東京 9 1 7 0 ょ , , , .. 3) (2.

(11) . 92. 富田 勤・栗城 正宏・五十嵐佳葉. 243-1263 ( 1 の ) 谷茂:肥満と体力 の関連 に関する研究, 日大医誌, 40 11 , 1981 ,1 .. ) 川上幸三:皮脂厚による肥満・るい痩中学生の体格-身体組成並びに体力・運動能力の特徴-, 北海道教育大学紀要 (第 1 2 ( 1 1部C) ) , 1984 , 35 , 85一96 .. 9号, ) 渡辺功他:ローレル指数に関する二, 三の考察~肥満判定のための~, 静岡大学教育学部研究報告, 自然科学編第2 1 3 57一68 , 1987 .. 6年. 1 4 ) 吉竹博:産業疲労‐自覚娠ミ状からのアプローチ‘ 労働科学研究所, 昭和5 9 7 4 1 5 ) 三浦豊彦他:労働衛生ハンドブック, 労働科学研究所, 東京, 1 . ) 吉竹博:産業疲労‐自覚姫!状からのアプローチ, 労働科学研究所, 142一145 16 , 昭和56年. ) 吉竹博:産業疲労-自覚娠ミ状 からのアプローチ, 労働科学研究所, 135一141 17 , 昭和56年. ( 3 ) ) 門田新 一郎:学生の健康管理 に関する 研究-学生生活の満足度 と疲労感 につ いて-, 学校 保健研 究,22 18 ,1980 ,140一144 .. 1 1 9 ) 富田勤他:中学生の食晋横と疲労‐朝食摂取と疲労感及び生活背景との関連」, 学校保健研究,35(Suppl 1 ・),3 , 1993 .. 3 1 5 1回日本学校保健学会講演集,P 2 0 ) 富田勤他:高校生の食習慣と疲労-朝食摂取と疲労感,及び生活背景との関連-,第4 . , 1994 .. 、 ‐. 4) (2.

(12)

参照

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