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小規模校(50 名未満)周辺の保健資源の実態と養護教諭の活動との関わり : 救急処置・健康診断業務を中心として

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(1)Title. 小規模校(50 名未満)周辺の保健資源の実態と養護教諭の活動との関わり : 救急処置・健康診断業務を中心として. Author(s). 後藤, ひとみ. Citation. 僻地教育研究, 49: 47-53. Issue Date. 1995-03. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/1519. Rights. 本文ファイルはNIIから提供されたものである. Hokkaido University of Education.

(2) N(149. 1995.3. 小規模校(50名未満)周辺の保健資源の実態と養護教諭の活動との問わり∼ 一致急処置・健康診断業務を中心として一 後藤ひとみ. AStudyoftheResourcesforHealthCareAroundElementaryand JuniorHighSchooIsWithLessThanFiftyChildrenandtheRolesofSchooINurseTeachers. Hitomi Goto. (小学校と中学校,小学校と小中併置校)での該当. Ⅰ はじめに. 者がある地区を探した。その結果,訪間先は石狩,. 空知,上川,網走,十勝,釧路の6支庁計15校とな. 養護教翰の活動は,学校保健活動全般の計画・運 営・実施・評価にわたっておりl),これらの円滑な推. った。なお,本学の所在地である上川支庁では,よ. 進にむけては,その専門職である養護教翰への期待. り詳細な実態を知るために旭川市内2校,市郊外1. は大きく,人々との連携を図り2),各種の保健情報を. 校,管内町村2校とした。. 活用する3)などの多面的な取り組みが望まれる。 しかしながら,学校保健活動に関わる地域の保健 ⅠⅠⅠ結果と考察. 情報や保健サービスの提供に関する報告は少なく, 保健所や病院をはじめとした保健資源の失態につい. 1.対象校の概要. ては不明瞭な現状にある。なかでも,僻地にあるこ. (1)学区(学校周辺)の特性と周辺にある保健資. とが多い小規模校では,十分な保健資源に恵まれな. 源の実態. い状況が推測される。. 各校の学区の特性について,学校要覧及び見学時. そこで本研究では,50名未満という極めて小さな. の様子をもとにまとめてみた(表1)。. 学校に着日し,救急処置や健康診断という保健管. 主産業は畑作・稲作・酪農等の農業が多く,市街. 理・保健教育の二面にわたる保健活動を中心に,保. 地までの距離は,最短で小⑧の3km,最長で中①の. 健所や病院の設置状況などをみながら,各々の活動. 33kmであった。なかでも小②③⑥⑥中⑥の5校は,. に関わる保健資源の現状と養護教翰の活動との関わ. 交通量の多い幹線道路に近くて僻地という印象は薄. りについて報告したい。. いなど,ほぼ同規模の小規模校であっても立地の環 境には速いがみられた。. 各学校の周辺にある保健所や病院などの保健資源. ⅠⅠ方 法. の実態をまとめるにあたり,保健所管内別の医療施. 平成5年10月上旬∼12月上旬にかけて各学校を訪. 設数など▲)S)を整理してみた(表2)。. 人口10万対の病院数の割合を全道平均11.8と比べ. 問し,学校内や学校周辺の見学,養護教翰への聴き. てみると,小⑤の名寄保健所管内,小⑥小⑦併③の. 取り調査,学校要覧等の資料収集を行った。 対象校の選定にあたっては,前年度に実施した質. 旭川保健所管内,小⑧の芦別保健所管内,中⑥の岩. 問紙郵送調査の回答者のうちで現任校の勤務年数が. 見沢保健所管内,併①の紋別保健所管内が上回って. 3年以上(学校の実態を掌握している),経験年数が. おり,中③の士別保健所管内は5.4と非常に低率であ. 7年以上(2校以上の経験がある)の養護教翰がい. った。また,保健所が学校と同じ市町村内にあるの. る学校を抽出した。さらに,学校種による違いや地. は小①②⑥⑥⑧中①②③併(王)③の10枚で,他の5枚. 域の特性を考慮するため,同一支庁内に異なる枚種. は近隣の町にしかなかった。 ー47−.

(3) 後藤ひとみ. 保健所管内の病院や診療所は,住民にとって利用 常の傷病発生に際して利用する場合は,後述するよ 可能なエリア内の施設と考えられるが,各学校が日 うに,より近い機関に限定されるようである。 表1 学区の特性 所在 支庁. 主 産 業 及 び 学 校 周 辺 の 様 子. 畑作中心の農業地域。海から離れた高台に位置し、周辺に家屋は少ない。. ① 網走. 8. ② 釧路. 10. ③ 十勝. 6.5. 小 ④ 石狩. 昆布を中心とした漁業地域。海を望む小高い丘に位置する。 畑作中心の農業地域。周辺に小市街地が形成されている。. 3. 畑作地域だが、農家以外の給与生活者も多い。幹線道路に面し、千歳市に近い。. 5. 畑作と酪農の農業地域。山岳が多〈、学校周辺は農家である。. 学 上川 ⑥ 上川. 14. ⑦ 上川. 5. 稲作中心の農業地域。国道が学校前を通り、都市化が進みつつある。. 校. 稲作中心の農業地域。平地と丘陵地からなり、旭川市に近い。 三井及びその関連会社の住民が多い。比較的平坦な山峡地域で、炭坑で栄えた。. ⑧ 空知. 7.5. ① 十勝. 33. 畑作中心の農業地域。日高山系を望み、学校周辺に家屋は少ない。. 中. 20. 畑作中心の農業地域。学校の近くを国道が通っているが、家屋は少ない。. 学 校. 10. 畑作と稲作の農業地域。山々に囲まれ、学校の近くを国道が通っている。. 併 置. 離農や住宅団地の造成により農家が減少。岩見沢市・江別市に囲まれている。. ⑥ 空知. 4. ① 網走. 15. 酪農中心の農業地域。海岸段丘で、沼の上部に位置し、過疎化が進んでいる。. 23. 酪農中心の農業地域。町の中心から離れた広大な台地に位置する。 農業中心から給与生活者に変容しつつある。山間部の農耕地域に位置する。. 校. 表2 学校周辺の医療施設数 ′ト. 校. 併 置 校. 中 学 校. ① ② ③ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③ 保健所名. 美幌 釧路 帯広 千歳 名寄 旭川 旭Jll 芦別 帯広 千歳 士別 岩見沢 紋別 釧路 旭川. 4 23 25 21. 病院数 病院数の率. 10.4. 診療所病床数. 8.7. 9.5. 10.8. 154 97. 240. 13.8. 12.5. 97. 12.5. 25. 16. 12.8. 9.5. 10.8. 5.4. 14.3. 16.7. 8.7. 75. 診療所病床数の率 44.0 41.7 58.3 49.7 45.3 57.8 57.8 64.1 58.3 49.7 62.5 67.0 52.1 41.7 57.8 1994年5月1日現在,率は人口10万対,同一保健所名の数値は再掲. 小学校全校と併置校2校が複式であり,併②の中. (2)学校の概要. 学校要覧などを参考にして,各学校の概要をまと. 学校には2年生の在籍者がいなかった。. めた(表3)。. 教月以外の職月では,事務職月が全校に配置され. 校舎の築年数は平均20年と長〈,10年未満の学校. ており,校内外の整備を行う職月(用務月・技能月・. は4校であった。その大きさは,学校規模に合わせ. 公務生・公務補・業務主事補など)は12校,印刷な. てあり,一般的な小・中学校よりも小さいところが. どを行う職貞(事務生・事務補・事務主事補・事務. 多かった。しかし,中には小(診のように2000名近い. 助務補など)は7校に配置されていた。. 大規模枚時代の校舎をそのまま使用している学校や. 特別教室では,音楽室・理科室・家庭科室・図書. 小⑤のように廃校後は地域住民の施設として使う予. 室・放送室の設置状況は良かったが,他教室との共. 定で新築した学校もみられた。. 用も含めて学校ごとのばらつきがみられた。その他 −48−. 12.5.

(4) 小規模校(50名未満)周辺の保健資源の実態と養護教翰の活動との関わり. Nα49. の教室では,全眉で給食を食べるための「会食室」,. 1995.3. 保健室は,「専用」である学校は13枚であったが,. 「広場やオープンスペース」,「郷土史資料室」,スク. その全てが望ましいと言われている一教室分の広さ. ールバスを待つ間の「すずらん教室」,「特別活動室」. (68m2)¢)に達してはおらず,小①と中②は「他教室. など小規模枚ならではのユニークなものがあった。. と共用」,小⑤は「全くない」という状況であった。. 表3 学校の概要 ′ト. 学. 校. 併 置 校. 中 学 校. ① ② ③ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③. 校舎築年数 (年目). 四. 田. 36. 田. 8. 児童・生徒数 (名). 36. 36. 団. 49. 27. 学級数. 4. (学級). 教月数. (名). 他の職月数. (名). 給食. 3. 6 ○. 田. 16 29. 3. 3. 8. 30. 22. 28. 田. 20 35. 4/2. 28 16. 3/2. 田 3/2. 田 3 4. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○ ○. ○ ○. ○ △ ○. ・家庭科室. ○. △ △ ○ ○ ○ △ ○ ○ ○ △ ○ ○. ・図工室. ○. ○. ○. △. ○. の 有. ・美術室. 無. ・技術室. △ は. ・視聴覚室. ○. ・図書室. ○. 用. 3. 田 24. ○. ・理科室. 共. 4. 8. 34. 3. ・牛乳のみ. ・音楽室. 39. 32. 4. ○ ○. ・自校給食. 特 別 教 室. 四. 田. ロ 8 ロ ロ 6 ロ 口 7 田 田 田 10. ・センター 学校. 4 4. 田. ○. ○. ・放送室. ○. ○. ○. ○. ・その他. ○. ○. △. ○. ○. ○. △. ○. 共用 専用 専用 専用 なし 専用 専用 専用 専用 共用 専用 専用 専用 専用 専用. 保健室の形態. 保健室の広さ (m,). 12.6 23.8 14.7 29.3. 18.5 32.3 49.2 21.6 12.8 28.8 40.0 11.8 14.1 22.6. (3)養護教翰の特性. ∼6年目であった。. 年齢は30代が12名であった。経験年数は最小が7 年目,最大が22年目であり,15年目以上20年目未満. 出身機関は,2年制短大6名,4年制大学4名, 3年制養成所2名,3年制短大・2年制養成所・特. の者が約半数を占め,現任校での勤務年数は3年目. 別別科が各1名であった(表4)。 表4 養護教諭の特性. ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③. 年 齢. (代). 30. 30. 田. 経験年数. (年目) 19 四 18 16. 勤務年数. (年目). 出身養成機関. 田. 田. 田. 田. 30. 30. 田. 30. 16 9. 4. 6 4. 4. 6. 30 20 19. 30. 20. 四. 22. 6 5. 2短 別科 3養 3短 4大 2短 2短 2養 2短 4大 4大 2短 2短 4大 3兼 −49−.

(5) 後藤ひとみ. 2.救急処狂活動と保健千源との関わり. が「年に4−5件」という実態であった。同様に,. (1)救急処置件数. 医療機関へ送致した件数(学校体育・健康センター. 現任校での週平均の救急処置件数は非常に少なか. の通用を受けるもの)も少なく,どの学校も年平均 で1件あるかどうかという状況であった。. った(表5)。このうち,「ほぼ0件」とした5校で は,小①⑥⑦中②が「月に1件あるかどうか」,中①. 表5 救急処置件数. ①. ②. 0. 1∼2. 週平均の件数. ③. ⑥. ⑤. 3−4. ⑥. ⑦. 2−3. 併 置 校. 中 学 校. 校. 小. ⑧. 1−2. ①. 0. ②. 6. ③. 0. ⑥. 0. ①●. 0∼1. ②. 3−4. ③. 0∼1. 1−2. った。. (2)医療機関への送致方法. 学校から医凍機関へ受診させる必要が生じた場 合,医療機関への送致の手段や送致先の医療機関は. (3)送致先の医僚機関の状況. 状況に応じて適切に選定されなければならない。こ. 医療機関までの所要時間は「乗用車で15分以内」. の時,送致の手段は公用車か営業車が原則と考えら. は小①②③④⑤⑥⑧中③④併③の10校であり,救急. れており7),緊急の場合は救急車が要請される。ま. 車が到着するまでの時間は「5分以内」は2校,「10. た,重症の場合には,送致先の医療機関としては検. 分以内」は7校,「15分以内」は3枚であった。救急. 査設備が整った専門病院や総合病院が望まれる。. 車の到着まで20分以上かかる中①併①②のうち,特. 送致方法は,急を要しない場合は「保護車の車」. に中(》は乗用車だと40分近くかかるほど医療機関が. 遠〈,非常に不便な地域にあった(表6)。. が10校と多く,急を要する場合は「タクシー」が8. 送致先の医療機関の診療科では,内科・外科(整. 校,「教員の車」が7校であった。このうち,タクシ ーチケットの配布があっても「時間がかかる」との. 形外科)・眼科・耳鼻科の4科全てがあるという学校. 理由から,小(》中①併①の3校はタクシーを使って. は小②⑥⑥⑧中②③④併①③の9校であり,内科は. いなかった。養護教翰や他教師の草で搬送すること. 小①⑤,外科(整形外科)は小⑦,眼科は小①③⑤. に関しては,どの学校でも問題を感じながら「時間. ⑦中①併②,耳鼻科は小①③⑤⑦併②になかった(表. や距離の関係で仕方がない」と考えているようであ. 7)。. 表6 医療機関までの所要時間と救急車到着の所要時間 校. 小. 併 置 校. 中 学 校. ① ② ③ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③. 乗用車での搬送(分) 救急車の到着 (分). 15. 10. 15. 10. 田 10. 10 5. 5 5. 田 田. 20 10. 15 田. 40 20. 30 10. 15 10. 15 田. 20 20. 30 20. 10 10. 表7 送致先の医療機関の診療科 学. ′ト. 中 学 校. 校. 併 置 校. ① ② ③ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③. ○ ○ ○. 内 科 外 科(整形外科). (⊃. ○. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○ ○. ○. 眼 科. ○. ○. ○. 耳鼻科. ○. ○. ○. ー50【. ○ ○ ○ ○. ○ ○. ○ ○.

(6) 小規模枚(50名未満)周辺の保健資源の実態と養護教欄の活動との関わり. N瓜49. (4)救急処置における養護教輸の活動と保健資源. 1995.3. あった。. との関わり. 救急処置活動と直接関わる保健資源は主に病院や. (2)委託検査及び検診の実施状況. 診擾所であり,これらの施設が突発的に生じた傷痛. 学校ごとに各検査・検診の対象者は異なる場合が. に適切な対応やサービスを捷供してくれるものであ. あり,実施場所や実施方法にも違いがみられた(表. るかは重要な間膚である。しかしながら,今回の対. 8)。. 象校の中には,車でも40身近くかかるほど医療機関. A.委託検査機閲による検査. が遠い学校や送致先の診療科に内科や外科がない学. a.心臓検査 全ての学校が実施していたが,中. 校があり,決して十分とはいえない状況の中で,各々. ②の対象者は「希望者のみ」であった。小②③. の地域の実情を考慮した学校側の対処の工夫がみら. ⑤⑦⑧中③併①の7枚は,校外に移動して行っ. れた。. ていた。. 小規模枚における養複数翰の活動の特色として,. b.尿検査 全ての学校が実施していた。校外で. 救急処置件数の少なさが楷摘されている8)が,少な. 行う学校は9枚あり,そのうちの」、③雀瑠)中②. い件数の中にも重鵜な傷病が発生する可能性が考え. ③は「業者や教育委員会が回収」に釆ていたが,. られる。しかも,救急車の到着までに20分以上を要. 小⑤中①⑥併②は「養護教翰が業者や教育委月. する学校では,救命率○)の低下をまね〈おそれがあ. 食まで持参」していた。. り,医師や救急隊員に渡すまでの養磯教翰の力量が. C.寄生虫卵検査12校が実施しており,そのう. 問われてくる。したがって,このような学校に勤務. ちの小⑦は「学校内で業者が検査」していた。. する養護教翰は,緊急時に際しての救急処置能力を. きらに,小①③喀⑥⑧中③併①③は「業者や教. 高めてお〈こと,平常時から医療機関の診援科の状. 育委員会が回収」し,小②⑤併②は「養護教翰. 況や送致のための所要時間を熟知しておくことがよ. が業者や教育委見合まで持参」していたが,こ. り一層必要である。. のような養護教翰の持参については,開港を感 じているようであった。. d.ツベルクリン反応検査 全枚が実施してお. 3.健鷹診断♯務の実態と保健★濡との開わり (1)運営計画の作成及び実施の日程. り,小①③⑤⑦の4枚は枚外に移動して行って. 運営計画の作成時期は,全ての学校が3月下旬か. いた。. ら4月上旬にかけてであり,その作成者は養護教翰. B.学校医・学校歯科医などによる専門的検診. であった。. a.内科検診 全ての学校が全学年を対象に校内. 実施の日程では,全ての学校が「4計測・視力検. で行っていた。眼科検診や耳鼻科検診を行って. 査・聴力検査・色覚検査・尿検査・寄生虫卵検査・. いない学校では,この内科検診で代行している. ツベルクリン反応検査・内科検診・歯科検診」を学. ようだった。. 校保健法施行規則第3条第1項の規定にある6月30. b.眼科検診 実施している学枚は9枚であった。. 日までに終わらせていた。しかし、「心俄検査・眼科. そのうちで」、⑥中②は「全学年」に実施してお. 検診・耳鼻科検診」は8枚が7月以降に実施してお. り,中③併②③は「特定の学年のみ」だった。. り,眼科検診や耳鼻科検診については実施していな. さらに,小⑥⑧併②③は,スクールバスやタク. い学校や内科検診に含めて行っている学校があっ. シーで近くの学校や病院などの校外に出て受診. た。地域別では,石狩の2枚は共に耳鼻科検診を6. していた。. C.耳鼻科検診 失地している学校は9枚であ. 月30日までに終えていたが,その他の地域では同一. り,そのうちで小⑥中(診は「全学年」,小②は「特. 支庁内でも町村ごとで異なるなど様々であった。 健康診断の運営には,市町村教育委員会の体制や. 定の学年のみ」,併①は「抽出した児童生徒のみ」. 委託検査機関との連絡調整が深く関わっており,学. を対象としていた。きらに,小⑧併①②は枚外. 校ごとで異なる状況が生じる背景には,近隣の学校. に移動して受診していた。. と合同で行うための日程上の都合や眼科医や耳鼻科. d.歯科検診 全ての学校が全学年を対象に校内. 医がいないという地域の事情が関係しているようで. で行っていた。 岬51−.

(7) 後藤ひとみ. 表8 委託検査及び検診の実施場所 併 置 校. 中 学 校. 校. 学. 小. ① ② ③ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③ 心臓検査. ○ △ △ ○ △ ○ △ △ ○ ○ △ ○ △ ○ ○. 尿検査. ○ ○ △ △ △ △ ○ ○ △ △ △ △ ○ △ ○. 寄生虫卵検査. △ △ △ △ △ △ ○ △ × × △ × △ △ △. ツベルクリン反応検査 △ ○ △ ○ △ ○ △ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ 内科検診. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. 眼科検診. ×. ○. ×. ○. ×. △. ×. △. ×. ○. ○. ×. ○. △. △. 耳鼻科検診. ×. ○. ×. ○. ×. ○. ×. △. ×. ○. ×. ○. △. △. ○. 歯科検診. ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○. ○校内で実施 △校外で実施,×実施せず 教育的事後措置では,小(王)②併(Dは個別の肥満児. (3)健康診断における養護教諭の活動と保健資源. 指導を継続的に行っており,小⑤⑧中①併③は歯み. との関わり. がき指導や視力に関する指導などを行っていた。ま. 全ての養護教翰が,「保健だより」を利用して児 童・生徒への事前指導を行っていた。指導の時間に. た,小⑤⑦併②の3校は保健だよりの使い方を工夫. ついては,1時間枠で設定している学校はなく,4. し,個々の結果を直接書き込んで配布したり,子ど. 校は測定時や検査時の余った時間を活用していた。. も自身に自分の成長の記録を記入させていた。. 主な指導内容は,検査・検診別の目的や受け方,注. 健康診断結果の処理にあたっては,少人数なので. 意点であり,保健だよりを低学年用と高学年用に分. 集計しても意味がないとする意見があったが,小②. ける工夫以外に特別な活動はみられなかった。. ③⑥⑦併③の5校は集計し,全国平均や近隣の市町 村の平均と比較していた。. 「保健調査素」は,全ての学校が市町村の様式を 使用しており,その内答は主に自覚症状・既往歴・. このような健康診断業務の実態をみると,実施は. 現症などの調査であった。さらに,小②⑧中③併①. されているものの,事前や特に事後において結果を. は養護教翰独自のものも使用し,より詳細な既往症. 活用しながら教育活動の中にフィードバックしてい. や自覚症状をたずねたり,担任の所見を書き込むな. く10)ような実践はほとんどみられず,検査や検診に. どの工夫をしていた。保健調査票の形式や内容は. 関わった専門機関やそのスタッフとの交流もほとん. 様々であり,健康診断以外にも日常の健康観察や保. どみられなかった。. 健管理などに活用しているようだった。 学校医による総合判定後の事後措置では,全ての. ⅠⅤ ま と め. 養護教諭が「結果通知書」を配布しており,その様. 小規模校における養護教諭の活動は「救急処置・. 式は市町村内共通のものや養護教翰独自のものであ った(表9)。事後措置は,一般的に医学的事後措置. 定期健康診断業務・保健関係の事務処理等の仕事量. と教育的事後措置に分類されることから,各々の方. が少なく,校務分掌が多岐にわたっている」という. 法や内容をまとめてみた。. 実態11)があり,専門性を発揮できる仕事が量的に追 われていない分,質的な展開が見えやすい状況にあ. 医学的事後措置では,9校が市町村の様式か養護 教諭独自の様式の治療勧告書を配布しており,「親が. ると思われる。このような視点から行った今回の調. 一忙し〈て病院に行けない,回収率が悪い,中学生な. 査からは,重篤な傷病への対応や健康診断の実施に. ので自主的に行かせたい」などの理由から,いずれ. 関わる医療機関の所在状況という問題だけではな. の様式のものも配布していない学校は小③⑤(∋中①. く,日常の教育活動に積極的に活かしていこうとす. ②⑥であった。. る養護教諭の取り組み方の重要性が感じられた。面 −52−.

(8) Na49. 1995.3. 小規模枚(50名未満)周辺の保健資源の実態と業種数翰の活動との関わり. 表9 事後措tにおけ動線果報告の様式 小. 学. 校. 併 置 枚. 中 学 校. ① ② ③ ⑥ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ① ② ③ ⑥ ① ② ③. 繚果通知書(A型). 0 ○. ○ ○ ○. ○ ○. 結果通知書(B型) ○. ○. ○. 治寮勧告書(A型). ○. ○. 治凍勧告書(B型). ○. ○. ○. ○ ○. ○. ○. 000 ○. O. A型:市町村共通の様式,B型:養護救翰独自の様式 按調査では,大半の養護教翰が研修条件は良いとの. 4)北海道医療新聞社:「北海道病院名鑑1994年. 回答であったが,自分が求める資料や書籍の入手は. 版」,1993. 不便との声が多く,日常は近隣の養複数翰同志の情. 5)北海道医療新聞社:「北海道診療所名鑑1994. 報交換でまかなっているようであった。. 年版」,1994. 以上のことから,僻地にある小規模校であっても,. 6)花鳥あさ子:国崎弘監修「養護教諭実務講座1. 市街地の学校と同レベルの保健資源(本稿で取り上. 保健室の経営」,第2章第1節 保健室の意義と. げた保健所や医療機関だけではな〈,例えば児童相. 役割,P.46,第一法規,1986. 談所や教育センターといった人間の健康に関する情. 7)天野敦子:江口・石原編「現代学校保健全集10. 報をもつすべての機関)に囲まれ,適切なサービス. 救急処置・看護」第4章第3節 連絡活動の実際,. P.289−292,ぎょうせい,1982. の提供を受けられるような環境づくりの必要が感じ られた。加えて,それらを学枚保健活動の中に横板. 8)井上智子・中里裕子:小規模校における養護教. 的に取り入れ,さらに教育活動へとフィードバック. 諭の活動に関する一考察−50名未満の公立小・中. させようとする養護教翰の意欲を高めることが重要. 学校について−,北海道教育大学教育学部旭川分. であり,そのためには活用の手だての明確な提示が. 校卒業研究(未発表),1993. 9)日本医師会監修:「救急蘇生法の指針−一般市. 求められるのではないだろうか。具体的には,パソ コンネットワークの利用や保健所との連携システム. 民のために(指導月用)−」,P.2,へるす出版,. の確立が有効ではないかと考えるが,詳細な検討は. 1993. 今後の課題である。. 10)国崎弘:国崎・佐藤監修「養護教静夫務講座2 健康診断」,第2章第2節 児童生徒の健康診断の. 教育的価値,P.21−26,第一法規,1錮6. 本研究をすすめるにあたり,ご協力下さいました 池田哲子先生に深謝致します。. 11)後藤ひとみ:小規模校(50名未満)の実態から みた養護教翰のあり方に関する一考察,第40回目. 本学校保健学会講演集,P.262,1993. 参考文献. 1)堀内久美子:伊藤章桶「健康科学の課題と展望 一挙校保健の諸問題をめぐって−」第4奉 養護 教翰に求められる能力と健康科学,P.56,東山書 房,1990 2)松本敬子:養護教翰の養成教育のあり方共同研 究班「これからの養護教翰の教育」ⅠⅤ∼3専門教. 育㈹連携,P.78−81,東山書房,1990 3)盛昭子:江口・中安編「現代学校保健全集15 保 健室」第4章第2節 保健情報の収集と活用,P. 236−261,ぎょうせい,1982 ー53−. ○.

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札幌、千歳、釧路、網走、紋別、十勝、根室、稚内、青森、青森空港、八戸、宮古、大

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札幌、千歳、 (旭川空港、

瀬戸内海の水質保全のため︑特別立法により︑広域的かつ総鼠的規制を図ったことは︑政策として画期的なもので