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「私のお気に入り」スクラッチアート(絵画)

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Academic year: 2021

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1 -第1学年A組 美術科学習指導案 指 導 者 角田 綾子 展 開 場 所 美 術 室 【研究主題】 仲間と共に伸び伸びと主体的に学習に取り組む生徒の育成 ~言語活動を充実させる学習形態の工夫を通して~ 【努 力 点】 互いに感性や工夫を認め合い、伸び伸び自己表現できる生徒を育成する。 ・思いを言葉にする活動の工夫 1,題材名 「私のお気に入り」 スクラッチアート(絵画) 2,題材について (1)題材観 スクラッチアートは,モチーフの形や素材感,構図等を工夫,明暗の微妙な変化によっ て立体感を表現できる題材である。1学年の入門期として,身近な物を観察して描く活動 と,明暗の表現の技能を育てるのに適した題材といえよう。また,制作にじっくりと取り 組む姿勢を身につけ,その成果が実感されるので毎年この時期に実施している。 モチーフは「私のお気に入り」ということ,新しい部活動の道具やぬいぐるみ,文房具 やペット(写真にして持参)などが多く,1人1人の心が入り込んだものとなる。制作のは じめに「どんな作品にしたいか」を言葉で記させている。「フレームのカーブをかっこよ くしたい」「ふわふわとした感じを出したい」とか言葉で考え整理することにより,漠然 と考えていたことが整理され,美しさの要素を明確にすることができる。 新学習指導要領では,鑑賞の活動において,第1学年に「作品などに対する思いや考 えを説明しあう」学習を取り入れ,3年間で説明しあったり批評しあったりするなどの言 語活動の充実が図られるようにする,という点が改善されている。従来,鑑賞というと作 品を見て,感じ取ったことを書いたり,発表して終わっていた。これからは、自分の考え を明確にするために言語化して相手に伝え,受け手は,他の考えから新たなものを発見す ることまでも含めて鑑賞活動をとらえていかなくてはならないだろう。自分の感覚に自信 を持つこと,人それぞれの感じ方や考え方を尊重する態度,いろいろな情報の中から自分 に必要なものを選択する能力にも通じるものがある。 本校の研究主題である,「仲間と共に伸び伸びと主体的に学習に取り組む生徒の育成 ~言語活動を充実させる学習形態の工夫を通して~」への美術科からのアプローチでは、 個々の主体的な活動を充実させつつ,制作の過程でのつまずきの解決で,言語活動を取り 入れ,友達を尊重する態度も育てていきたいと考える。 本時は,ある程度制作が進んだ段階で,更に感動的な作品にするにはどうすればいいの かを,先輩の作品を鑑賞することから発見していく。自分では「そろそろ完成かな」と思 っていてもまだまだ良くしていく方法・観点があることに気付かせたい。その気づきの手 立てとして,個人で鑑賞→小グループで意見交換→全体発表でまとめ,という活動する。 その過程で「自分と同じ」や「そこもあったか」という生徒同士のコミュニケーションも 大切にしていきたい。 また,共通事項である,形や色彩,材料,光などの性質やこれらがもたらす感情を理解 すること。イ,形や色彩の特徴などを基に対象のイメージをとらえること,については、 光の効果で「お気に入り」が立体的・魅力的に見えたり,モチーフの形・色・素材感・か っこよさ・かわいさなど生徒の願いを作品に込めるなど,この題材の制作活動の過程で育 まれることを期待している。

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2 -(2) 生徒の実態 男子14人,女子14人,計28人のクラスである。明るく男女も分け隔てなく仲の良 いクラスである。日頃の様子からは,どの生徒も自由に発言できる,温かい集団の雰囲気 がある。(女子の一部が乱暴な言葉遣いをする場面がある) 図工から美術に変わり意欲的であり,じっくり制作に取り組むことができる生徒が多い。 これまでに,クロッキー帳に名前のレタリング,明暗の表現,上履きデッサンをしてきた が,制作のスピードと,技能に差がある。 * 生徒のアンケートより* ・美術(図工)は好きですか…とても好き16人, どちらかといえば好き7人 どちらかといえば嫌い4人, 嫌い0人 ・友達の作品を見るのが好きですか…とても好き14人,どちらかと言えば好き11人 どちらかといえば嫌い2人,嫌い0人 ・友達の作品を見て、感想やアドバイスを言葉で伝えたくなる(伝えた)事がありますか …とても好き6人,どちらかと言えば好き14人 どちらかと言えば嫌い6人 ,嫌い1人 ・制作中、どこをどうしたらいいかわからなくなる事がありますか …とてもある11人,時々ある11人 あまりない5人,ほとんどない1人 ・わからない時どうしますか…友達に聞く11人,先生に聞く6人、放置5人 自力で解決する4人 ・人のアドバイスを自分の作品に入れようと思いますか…とても思う14人,多少は思 う5人,あまり思わない6人, 思わない2人 〈入れようと思う理由〉: ○友達のいいところを取り入れていい作品がつくれたらすっごくいいから ○デザインとかよかったりしたらすごいな,自分もやりたいな,と思います。 ○自分だけじゃできないから友達の意見を聞く ○客観的に見た意見って大事だと思うから ○人の意見はとても参考になるしもっと自分の作品が良くなりそうだから ○人が書いたのは自分の絵が入っていない工夫が多いから ○いいところは,自分にも取り入れたいから ○できなかったところを友達のをまねる ○人それぞれの個性があってその個性をいれたら面白いものになると思うから。 〈入れようと思わない理由〉: ○自分は自分 ○自分のアイディアで作りたい ○ぱくりになるなど 人の作品を鑑賞するのが好きな生徒が多く,自分の作品に取り入れたいと考えている。 制作の途中で,どうしたらいいか困ったとき,友達や先生に聞いて解決する生徒が多い。 本時の授業では,先ず自分の感じ方,考え方を言葉にまとめ,次に小グループで意見交 換し,全体で要素をまとめていく活動が主となる。どの生徒も自分の意見を持ち,他の意 見も大切にしながら,「感動」する作品にするには,何が必要かを考え,それをヒントに自 分の作品は,これから何をしたらよいかを気づかせていきたい。

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3 -(3) 指導観 1学年の生徒は,写実的に描くことにあこがれ(価値)を持っている。細部の観察のポイ ントや光のとらえ方や段階によっての見え方,立体感の違いなどを指導することによって 図工から本格的な美術へと上達した自分を実感できる。白・黒・灰色だけの表現も大人っ ぽくなったと実感できる要因であろう。また,削る(スクラッチ)と言う活動は,生徒を夢 中にさせ,時々判断しながら(削りを確かめながら)進められるのも,主体的な制作態度の 基本としてこの時期に身につけさせたい態度の 1 つである。この題材で生徒にとっての「美 術」の門を開けたいと願っている。 鑑賞は以前は、感想を個人で書いて,発表して終わりが多かった。しかし今回は、話 し合いの言語活動を通してコミュニケーションの中から,作品の良さや友達の感じ方の違 いに気づかせて,自分の作品作りの参考にしていくようにする。教室での授業とは違う生 徒の姿,一面が出て互いに認め会える人間関係の一助になればと思う。 3,題材の目標 ○自他の感じ方・考え方を大切にし、作品をより良くしようと追求しながらじっく り取り組むことができる。(関心・意欲・程度) ○モチーフの魅力に気づき構図を工夫することができる。(発想や構想の能力) ○光と影をとらえ,立体感を表現することができる。(創造的な技能) ○自他の作品の良さを感じ取り,文字で表し,話し合い活動(言語活動)ができる。 (鑑賞の能力) 4,指導計画 (全10間) 時配 主な学習活動 評価基準 2 ・モチーフの魅力を感じ取りながら ・モチーフを観察し,魅力を線や スケッチする。(下描き) 明暗で描こうとしている。 (関) [作品・観察] 7 ・スクラッチアートの手順・方法を ・正しく,構図を考え転写してい 理解する。転写→削り る。 ( 本 時 ・明暗の段階に気をつけながら削る ・観察、鑑賞,意見交換をしなが 5/7) ・参考作品や友達の意見を聞きなが らより良い作品になるよう工夫 ら削りの工夫をし制作する。 し制作している。 (創・発・鑑・関) [作品・観察・プリント] 1 ・作品を鑑賞しあい良さを感じ取る ・友達の作品の良さを認めている (関・鑑) [観察・鑑賞用紙] 5,本時の指導 (1)目標 ・作品鑑賞を通じて,自他の感じ方や考え方を大切にしようとする。(関・鑑) ・自分の作品をよりよくするためのポイントがわかる。(発・鑑)

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4 -(2)展開 時配 学習内容と学習活動 指導・支援 ○評価 資 料 導入 1,黒板の完成作品を見る。 ・作者のお気に入りのモチーフに興 5分 ・先輩の作品を見て大ま 味を持つように提示する。 昨年度の かなよさを感じ取る。 ・座席のまま鑑賞し,もっと近くで 生徒作品 「すごい」「うまい」 見たいという気持ちにする。 ・「すごい」「うまい」のもとは何だ ろう?と投げかけ,本時の活動目 標へつなげていく。 鑑賞 参考作品のよさを友達と感じ取り、言葉で表現してみよう。 ~なぜ「うまい」・「すごい」なのだろう?~ 30 2,参考作品を4人グルー ・鑑賞の方法と時間を説明する。 分 プでじっくり鑑賞する。 ・7つのグループに1つずつ作品と ・座席の近い4人で机をあ を付箋を配布する。 付箋 わせる。 ・一枚にひとつの言葉とする。 ・個人で感想を付箋に書く ・口に出さず自分の言葉で書く。 「リアルだから」 ・作者の思いを想像する。 「微妙な明るさだから」 ○自分の感想を言葉にしている 「丁寧だから」 (関・鑑) [観察・記述] ↓ ・台紙を配布する。 ・グループでシェアリング ○友達の感じ方や意見を大事にして 台紙 (似ている言葉をまとめる) いる(関) [観察・対話] 「 細かいところもよく見て ・分類に迷う少数意見も貼っておく。 いるから」 「明るさの段階が多いから」 ↓ ・クラス全体で発表 ・発表方法を説明する。 (グループの代表1名) ○他の発表を聞いている (関) [観察・対話] ・内容を分類して板書 *テクニックや工夫(技) *作者の思いや願い (心) その他 ・机を班から元にもどす。 自分の作品を「すごい」にするために、これからどうしたらい いでしょう? ~みんなの意見をヒントに考えよう~ 3,自分の作品をより良く ○鑑賞会の意見から自分の作品をよ 制作カー するためのポイントを書 り良くしていくポイントがわかる。 ド く (関・発) [観察・記述] ・2~3人発表 制作 4,書いたことをもとにス ○作品をより良くしようとしている 1 5 クラッチを進める。 (関) [観察] 分 ・片付け ○削り方を工夫している ・次回の予告 (創) [観察・作品]

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