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6.1 Excel
6.1.1 Excel とは
Excel は代表的な表計算(さまざまなデータを表形式で処理する)ソフトです。企業や学
校や家庭では帳簿を使ってきましたが、その帳簿処理のほとんどがExcel で実行できます。
具体的には、多くのデータに関して
1 和、や積和のような関数が容易に計算できる。
2 統計処理ができる。
3 グラフが簡単に描ける。
4 データベースを作れる。
5 複雑な計算でもプログラムを組むことにより実行できる。
6 簡単なシミュレーションができる。
など、多くの能力を持つソフトです。
6.1.2 Excel の起動と終了
(1)起動:
「スタート」メニュー→「プログラム」→「Excel」を選択する。
はじめて Excel を起動したときはユーザー名を入力するダイアログボックスが表示され
ます。そのときはユーザー名を入れて「OK」ボタンをクリックします。次いで、Office
アシスタントからのメッセージが表示されます。メッセージのなかの「今すぐ Microsoft
Excel を使ってみる」をクリックします。
(2)終了:
a「閉じる」ボタンをクリックする。
または
b「ファイル」メニューから「終了」を選ぶ。
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6.1.3 Excel の基本ツール
タイトルバー :作業中のファイル名を表示します。
メニューバー :基本的なメニューが表示されます。
ツールバー :よく使う操作をするためのボタンです。
名前ボックス :選択したセル、セル範囲、グラフ要素などを表示します。
数式バー :アクティブセル(クリックしたセル)の数式やデータを表示
します。
行番号 :行の位置を示す数値が表示されます。
列番号 :列の位置を示す英文字が表示されます。
シート見出し :ブックに入っている各シートの名前が表示されます。
ステータスバー :選択されたコマンド(指示)やボタンの説明、あるいは Excel
の作業状態についてのメッセージなどが表示されます。
Office アシスタント:作業状況に応じてアドバイスを受けることができます。
Excel の画面
タイトルバー
メニューバー
ツールバー
名前ボックス
数式バー
列番号
行番号
セル
シート見出し
ステータスバー
6.1.4 セル、シート、ブック
セル :ひとつひとつのマス目のことをセルといいます。セルには文字、数
値、数式を入力することができます。セルの番地は列番号、行番号で、
たとえば「B2」のように表示します。
シート :縦横の線で仕切られた白い部分をシート(ワークシート)といいます。
1枚のシートには256(横)×65536(縦)個のセルがあります。
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ブック :何枚かのシートが集まったものをブックといいます。Excel では作業
をブック単位で行います。ブックは標準で3枚のシートからなります。
ブックにはシートを追加したり削除することができます。他のアプリケ
ーションではファイルというものを、Excel ではブックといいます。
6.1.5 ツールバー
通常は標準ツールバーと書式設定ツールバーが表示されます。ツールバーの左側はWord
のそれと同じです。その他のツールバーは「表示」メニュー-「ツールバー」から選びま
す。
オートSUM
関数貼り付け
昇順で並べ替え
降順で並べ替え
グラフウィザード
図形描画
ズーム
セルを結合して中央揃え
通貨スタイル
パーセントスタイル
桁区切りスタイル
小数点表示桁上げ
小数点表示桁下げ
罫線
6.1.6 ポップヒント
メニューバーから「ヘルプ」をクリックして「ポップヒント」を選択します。
マウスポインタの形が?マークのついたものに変わります。
この状態で、画面上の部分をクリックすると、その部分についての名称や説明を見
ることができます。
Word と同じ
標準ツールバー
書式設定ツールバー
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6.2 データの入力
6.2.1 セル、行、列の選択・解除
セルをクリックするとそのセルは黒い枠で囲まれます。そのセルが選択されていること
を意味し、アクティブセルといいます。
(1)選択
a 行番号をクリックするとその行全体が選択する。
b 列記号をクリックするとその列全体が選ばれる。
c 左上から右下にドラッグすると複数のセルを選択することができる。
d 全セルを選択するには左上の行番号と列番号の交点にあるマスをクリックす
る。
(2)選択の解除
選択を解除するためには選択されているセル以外のセルをクリックします。
全セルが選択されている場合はどこかのセルをクリックします。
(3)アクティブセルの移動
アクティブセルの移動はマウスのクリックによって行いますが、キーボードでも
できます。
右方向:[Tab]キー、[→]キー
左方向:[Shift]キー+[Tab]キー、[←]キー
下方向:[Enter]キー、[↓]キー
上方向:[Shift]キー+[Enter]キー、[↑]キー
データを入力しながら一方向に移動する場合はキーボードの方が容易です。
6.2.2 データの入力とクリア、訂正
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次の表を入力してみましょう。
3教科の成績
(1)文字の入力
「氏名」と入力します。
・日本語入力をオンにする。
・セルA1 をクリックする。
・SIMEIと入力し、変換し、確定([Enter]キー)する。
・[Enter]キーを押して、次のセルA2へ移動する。
注1:セルの中でカーソルが点滅している状態では、セルに入力する操作はま
だ終わっていません。
注2:[Enter]キーは確定にも、改行にも使います。
「国際 太郎」と入力します。
国際と太郎の間の半角スペースは[Shift]キーを押しながら[Space]キーを
押す。
以下同様にします。
国語、数学、英語、合計と入力します。右への移動は[Tab]キーを利用してみ
ましょう。
(2)数値の入力
・日本語入力をオフにする。
・ 右 へ 入 力 し て い く 場 合 は 80 、[ Tab ] キ ー 、 70 、[ Tab ] キ ー 、 90 、
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[Enter]キーのように打ちます。
・下方へ入力していく場合は 80、[Enter]キー、60、[Enter]キー、70、
[Enter]キー、90、[Enter]キー 90、[Enter]キーのように打ちます。
この場合は次の列を打つために、上に戻ってクリックする必要があります。
注:Excel では日本語入力がオンでも、数値は自動的に半角にしてくれます。
しかし確定のために[Enter]キーを打つ回数がそれだけ多くなります。
標準では文字列は左詰め、数値は右詰めで入力されます。数値も文字列として扱
えば('をつけて数値を入力する)、左詰めになります。
(3)訂正する
「英語」を「社会」に修正してみましょう。
・間違えたセル(英語)をクリックする。
・そのまま正しい文字(社会)を入力する。[Enter]キーで確定する。
または
・間違えたセルをダブルクリックする。
・間違えた部分を修正する。
注:訂正は数式バーでもできます。
(4)空白にする
・そのセルをクリックする。
・[Delete]キーを押す。または「キャンセル」ボタンをクリックする。
(6)1つのセルに2行以上の文字を入力する
英語
社会 のように2行に文字を入力してみましょう。
セルの中で改行するには「Alt」キーを押しながら[Enter]キーを押します。
改行を取り消す場合はダブルクリックして修正可能な状態にします。
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6.2.3 特別な入力
(1)日付の入力
・日本語入力をオフにする。
・11/13 と入力する。
11 月 13 日と表示される。
金額は¥をつけて入力します。パーセントは数値の後ろに%をつけます。
(2)データの連続入力
例題:「オートフィル」を開きます。
a 連続月の入力
・1月のセルをクリックする。
・セルの右下にポインタを動かすと黒い「+」のマークに変わる。
・この状態でB15までドラッグする。
2月、3月、・・・が自動的に入力される。
b 2つの数の差の分だけ増加する数列
・D4,E4 の2つのセルを選択する。
・連続したセルの右下でマウスポインタが「+」に変わるところから M4 までド
ラッグする。
10、20、30、40・・・が入力される。
c 一般的には次のようにします。
・データの入っているセルをクリックする。
・そのセルの右下隅にポインタを合わせる。マウスポインタが「+」に変わる。
・右ボタンでドラッグする。
・ボタンを離すとショートカットメニューが表示される。
・メニューからオートフィルの方法を選ぶ。
(3)オートコンプリート
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ファイル「オートコンプリート」を開きます。
・C12 セルに「N」と入力する。
「NEC」が表示される。
・[Enter]キーを押して確定する。
・C13 セルに「SO」と入力する。
「ソニー」が表示される。
・[Enter]キーを押して確定する。
このように、同じ列に同じ字(音)で始まる文字列があるときは、その文字列が
表示され、それを利用することができます。もし同じ字で始まっても違う文字列を 入
力したいときは、表示を無視して入力を続ければよいのです。
6.2.4 編集操作
(1)データのコピー・貼り付け
・コピーしたいセル(行番号、列番号、範囲)をクリックする。そのセルが選択
される。
・編集メニューから「コピー」を選ぶ。
・コピー先(セル、行番号、列番号、範囲)を選ぶ。
・編集メニューから「貼り付け」を選ぶ。
「コピー」-「貼り付け」はツールバーのボタンでもできます。
「3教科の成績」全体を離れた場所にコピーしてみましょう。
(2)行、列の挿入・削除
3教科の成績において、新潟 花子の次に巻 三郎を挿入します。
巻三郎:国語70 点、数学 80 点、英語 90 点
a 挿入
・挿入したい行(列)番号をクリックする。
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・「挿入」メニューから「行(列)」を選ぶ。
・挿入された行に、巻 三郎の名前と点数を入力する。
b 削除
・削除したい行(列)を選ぶ。
・「編集」メニューから「削除」を選ぶ。
教科に「社会」を加えてみましょう。点数は上から40、50、60、70、80、としま
す。これで「4教科の成績」になりました。
練習問題:「4教科の成績」と名前を変えて保存してください。
6.3 計算
6.3.1 合計のとり方:オート SUM
行または列方向に合計をとる場合は簡単にできます。
・合計をとりたい数値を右方向か下方向へ合計欄までドラッグする。
行方向、列方向の合計を同時に計算したい場合は左上から右下にドラッグす
る。
・「オートSUM」ボタンをクリックする。
注 1:文字データが含まれている場合はそれを無視して計算する。
注 2:合計欄は合計される数値領域から離れていても構わない。空欄は0と
して計算する。
例題 4教科の合計をとる
・F2 と A9 に「合計」と入力する。
・B3 から F9 へドラッグする。
・オートSUM ボタンをクリックする。
6.3.2 オートカルク
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選択した範囲の合計(平均、データの個数、数値の個数、最大値、最小値)などを簡単
に知る方法があります。
ファイル「パソコン性能ランキング」を開きます。
・「表示」メニューの「ステータスバー」がチェックされていることを確認する。
・実売価格(Q4 から Q28 まで)をドラッグする。
ステータスバーの右の方に数値が表示される。
・その数値を右クリックする。
平均、データの個数など何を求めたいかを選ぶメニューが表示される。
・「平均」をクリックする。
実売価格の平均が表示される。
E4 から I28 までドラッグして選択してみましょう。このような範囲についても
オートカルクは有効です。
6.3.3 セルの計算機能
「ファイル」メニューから「新規作成」を選択し、新しいシートを表示させます。各セ
ルでは計算が出来ることを確かめます。
・セルをクリックする。
・=を入力する
・続いて1+2 と入力する
・Enter キーを押す。和の 3 が表示される。
参考:計算には次のような記号(演算子)を使います。
足し算 + プラス 例 10+2
引き算 - マイナス 10-2
掛け算 * アスタリスク 10*2
割り算 / スラッシュ 10/2
べき乗 ^ キャレット 10^2
数式の中に複数の演算子を利用する場合、計算が行われる順序は、数学の場合
と同じです。
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6.3.4 セル参照をつかった計算
例題 1+2=3
・A1 セルに1、A2 セルに2を入力する。
・A3 セルをクリックして=を入力する。
・A1 セルをクリックする。数式バーに 「=A1」と表示される。
・+を入力する。数式バーに「=A1+」と表示される。
・A2 セルをクリックする。数式バーに「=A1+A2」と表示される。
・Enter キーを押す。A3 セルに 「3」 が表示される。
例題でA1 セルの1を4に変えてみます。すると
4+2=6が表示されます。セルは方程式の変数のような働きをします。
このように、数式の中に入力したセル番地のことを『セル参照』といいま
す。
6.3.5 数式のコピー・貼りつけ
「ウインドウ」メニューから「3教科の成績」をクリックします。3教科の成績
が前面に出てアクティブになります。
例題 合計点に対する英語の点数の割合を計算して、F 列に答えを表示します。
・F2 セルに「英語割合」と入力する。
・日本語入力をオフにする。
・F3 セルをクリックする。
・数式バーの左にある「=」をクリックする。
・D3 をクリックする。
・[/」を入力する。
・F3 をクリックする。数式バーには「=D3/E3」と表示される。
・Enter キーを押す。
割り算の結果が表示されます。
・F3 セルをクリックして、編集メニューから「コピー」を選ぶ。
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・F4 セルから F7 セルまでドラッグする。
・「編集」メニューから「貼り付け」を選ぶ。
すべての生徒の割合が計算されます。
6.3.6 相対参照と絶対参照
上の例でF4 セルをクリックしてみます。数式バーには「=D4/E4」となっています。「コ
ピー」-「貼り付け」なのに、D3 が D4 に、E3 が E4 に変わっています。
第3行が第4行に変わった訳ですが、数式をコピーするとこのように元の関係を
保ったまま、参照するセルが自動的に変化します。これをセルの『相対参照』といいます。
数式は* の場所へコピーすると列位置、行位置が自動的に変わって、同じような計算式を
繰り返し入力する必要がなくなります。
これに対して常に特定のセルを参照するようにすることもできます 。この場合は
『絶対参照』といいます。絶対参照にするには$記号を行番号、列番号の前に置きます。
例題 国語、数学、英語、の 5 人の総得点 390、350、360 点の総合計 1100 点に対
する割合を求めてみます。
・A9 に教科割合と入力する。
・B9 をクリックする。
・=B8/$E$8 と入力する。(※)
・[Enter]キーを押す。
・B9 をクリックする。
・「編集」メニューから「コピー」を選ぶ
・C9 から E9 までドラッグする。
・「編集」メニューから「貼り付け」を選ぶ。
注意:動かせないのは列番号なので$記号はF 列にのみ付ければよい。
すなわち(※)式は「=B8/$E8」でよい。
6.3.7 関数を使う
関数を使うと四則演算以上のことができます。3 教科の成績で平均を求めてみましょう。
・G2 に「平均」と入力する。
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13
・G3 をクリックする。
・「挿入」メニューから関数を選ぶ。関数の貼り付けダイアログボックスが表
示される。
・「関数の分類」欄で「統計」を選ぶ。「関数名」欄に統計に使われる関数一
覧が表示される。
・「AVERAGE」を選択して、「OK」ボタンをクリックする。
数式バーに =AVERAGE(B3:F3)と表示されるとともに AVERAGE ダイ
アログボックスが表示される。
・B3 から D3 までドラッグする。
数式バーおよびダイアログボックスの数値 1 欄に範囲が(B3:D3)と表示
される。範囲が正しく設定されたので
・ダイアログボックスの[OK]ボタンをクリックする。
G3 欄に平均値が表示される。
各生徒の平均を求める。
・G3 をクリックする。
・「編集」メニューから「コピー」を選ぶ
・G4 から G7 までドラッグする。
・「編集」メニューから「貼り付け」を選ぶ。
各生徒の平均が表示される。
6.4 書式設定と印刷
6.4.1 セルの書式設定
(1) データの表示
ファイル「パソコン実売価格調査」を開きます。C 列を* 貨表示にしてみましょう。
金額表示やパーセント表示は
・そのセル(行、列)をクリックしてアクティブにする。
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・「書式メニュー」から「セル」を選ぶと「セルの書式設定」ダイアログボッ
クスが表示される。
・「表示形式」タブをクリックする。
分類の中の1つをクリックし、右側に表示されるものから適切なものを選択する。
・[OK]ボタンをクリックする。
練習問題:3教科の成績で教科割合を%表示してみましょう。
(2) 文字のフォントとサイズ
書式設定ツールバーが表示されている場合は、Word と同じように、対象セルを選択して
目的のボタンをクリックします。表示されていない場合は「表示」ー「ツールバー」ー「書
式設定」をクリックすればよいのですが、次のような方法もあります。
・フォントやサイズを変えたいセルを選択する。
・「書式メニュー」から「セル」を選ぶと「セルの書式設定」ダイアログボッ
クスが表示される。
または、そのセルで右クリックする。ショートカットメニューが表示され
るので、「セルの書式設定」をクリックする。
・「フォント」タブをクリックする。
・フォント、スタイル、サイズを選択する。
・[OK]ボタンをクリックする。
(3) インデント インデント解除
インデント
セルの中でインデントしたいときは
・セルをクリックする。
・書式設定ツールバーのインデントボタンをクリックする。
6.4.2 罫線
(1)罫線パレットを使う
ファイル「パソコンの性能」を開き、罫線を引いてみましょう。
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・罫線を引く範囲をドラッグして選択する。
・罫線アイコンの右側の▼をクリックして、罫線パレットを開く。
・描きたい罫線をクリックする。 罫線パレット
注:罫線パレットはタイトルバーをドラッグ
して、好きな場所に移動できる。
(2)斜線の引き方
・斜線を引くセルをクリックする。
・そのセルで右クリックする。ショートカットメニューが表示される。
・「セルの書式設定」をクリックする。
セルの書式設定ダイアログボックスが表示される。
・「罫線」タブをクリックする。
・線のスタイルをを選択し、斜線ボタンをクリックする。
・[OK]ボタンをクリックする。
6.4.3 セル幅と高さの変更
(1)セル幅の変更
・ 列番号の境界にマウスポインタを合わせるとマウスポインタの形が変わ
る。
・ 矢印の方向すなわち左または右方向へドラッグする。
(2)セルの高さの変更
・ 行番号の境界にマウスポインタを合わせるとマウスポインタの形が変わる。
・ 矢印の方向すなわち上または下方向へドラッグする。
注:セルの幅、高さを数値で指定したいときは、それぞれ
「書式」-「列」-「幅」
「書式」-「行」-「高さ」
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をクリックして、ダイアログボックスに数値を入力する。
(3)元のセル幅に戻す
・「元に戻す」ボタンをクリックする。
または
・「書式」ー「列」ー「標準の幅」を選択する。
(4)データの長さに応じたセル幅
数値を入力したときセル幅が不足すると 「###」のように表示されます。このよう
なときはセル幅を広げる必要があります。
・マウスポインタを列または行の境界線に合わせてダブルクリックする。
6.4.4 セルの結合
タイトル(3教科の成績)を表の中央に表示してみましょう。そのためには複数のセル
を結合して1つのセルとして扱います。
・表の端から端までをドラッグする。
・書式設定ツールバーの「セルを結合して中央揃え」ボタンをクリックする。
6.4.5 印刷
(1)印刷プレビュー
印刷する前に、印刷結果を確認します。
・「ファイル」-「印刷プレビュー」、
またはツールバーのプレビューボタンをクリックします。
印刷プレビュー画面のツールバーから次のようなことができます。
次ページ(N) :次ページを表示する。
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前ページ(P) :前ページを表示する。
拡大(Z) :画面表示を拡大する。
印刷(T) :印刷する。
設定(S) :レイアウトを設定し直す。
余白(M ) :余白を調整する。
改ページプレビュー(V):改ページ位置を調整したり、印刷範囲を変更した
り、ワークシートの編集をする。
閉じる(C) :プレビュー画面を閉じて元の画面に戻る。
ポインタをプレビュー画面の中に置くと、マウスポインタが虫眼鏡の形に変わります。
拡大したいところをクリックします。もう一度クリックすると元の全体画面に戻ります。
(2)設定
設定ボタンをクリックすると設定のダイアログボックスが表示されます。
それぞれのタブをクリックすると次のようなことができます。設定が済んだら OK ボタン
をクリックします。
ページ:印刷の向き、拡大縮小、用紙サイズ、先頭ページ番号を設定できます。
たとえば印刷の向きを変えるには「横」をクリックします。
余白 :上下左右の余白が設定できます。表の印刷* 置が用紙の中央になるように
するには、「ページ中央」欄の「水平」にチェックマークをつけます。
ヘッダー/フッター:ヘッダーは用紙の上部に印刷される頭書き、フッターは用紙
の下部に印刷される脚書きのことです。ヘッダー、フッターは印刷する用
紙すべてに印字されます。Excel ではいろいろな様式が準備されていますか
ら、それから選べ ばよいのです。もちろんキーボードから入
力し、編集することもできます。
シート:印刷範囲などを設定できます。
設定を間違えたときは「キャンセル」ボタンを押します。
(3)印刷
印刷ボタンをクリックすると印刷ダイアログボックスが表示されます。
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設定をして、「OK」をクリックします。印刷中ダイアログボックスが表示されます。印
刷中ダイアログボックスの「キャンセル」ボタンをクリックすると印刷が中断されます。
(1)プリンタ:プリンタ名を確認します。もし異なっていれば右の▼ボタンを
クリックしてプリンタを選択します。
(2)印刷範囲:印刷するページを指定します。
(3)印刷対象:何を印刷するかを決めます。
(4)印刷部数:1度に印刷する部数を指定します。
(5)印刷プレビュー:印刷プレビューに切り替わります
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6.5 グラフ
Excel はいろいろなグラフが作れます。3教科の成績をグラフにしてみましょう。
(1)最も簡単な作り方は
・A2 から D7 をドラッグする。
・グラフウィザードボタンをクリックする。
「グラフウィザード1/4ーグラフの種類」が表示される。
・「完了」ボタンをクリックする。
(2)グラフを消す
グラフ(グラフエリア)をクリックするとグラフの枠線上に選択ハンドル(黒い小さな
四角)が表示されます。その状態で[Delete]キーを押します。
(3)グラフ作成の一連の流れ
・A2 から D7 をドラッグする。
・グラフウィザードボタンをクリックする。
「グラフウィザード1/4ーグラフの種類」が表示される。
Office アシスタントが自動的に起動する。「今はヘルプを表示しない」を
クリックする。
・「縦棒」以外のグラフを選ぶ場合はそれをクリックして選ぶ。
・サンプルを表示するボタンを押す。押している間、サンプルが表示される。
・「次へ」ボタンをクリックする。
「グラフウィザード2/4ーグラフの元データ」が表示される。
データの範囲、系列を確認する。
・「次へ」ボタンをクリックする。
「グラフウィザード3/4ーグラフオプション」が表示される。
・グラフのタイトルを「3教科の成績」と入力する。
・「次へ」ボタンをクリックする。
「グラフウィザード4/4ーグラフの作成場所」が表示される。
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・「完了」ボタンをクリックする。
途中で間違えた場合はグラフウィザードの「戻る」ボタンをクリックし、
一つ前のダイアログボックスに戻って設定をやり直します。
(4)ウィザードの機能
a グラフウィザード1/4ーグラフの種類
グラフの種類を選びます。
b グラフウィザード2/4ーグラフの元データ
グラフにするデータを選びます。
c グラフウィザード3/4ーグラフオプション
グラフのタイトル、目盛り、凡例などを選びます。
d グラフウィザード4/4ーグラフの作成場所
グラフを作る場所を選びます。
新しいシート:表を作ったワークシートとは* のシート(グラフシート)に
グラフを作成します。グラフシートにはグラフしか作成でき
ません。
オブジェクト:表を作ったワークシート上にグラフを貼り付ける場合にチェ
ックをつけます。
(5)グラフの修正
一度作ったグラフは修正することができます。「表示メニュー」-「ツールバー」ー「グ
ラフ」を選択し、[グラフツールバー]を表示しておきます。
グラフツールバーはグラフエリア内をクリックすると表示され、グラフエリア外のセル
をクリックすると消えます。
a * 置と大きさを変える。
* 置を変えるには、
選択されている状態(クリックするとハンドルが表示される)で希望の場
所へドラッグする。
・大きさを変えるには、
ハンドルをポイントするとポインタが矢印に変わる。そこで希望の方向にド
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ラッグする。
b 文字のフォント、スタイル、サイズを変える。
グラフの大きさを変えると、文字のサイズも変わります。グラフの表示方
法を変えるにはグラフ要素(オブジェクト)を選択してから「書式」を設定
します。
・文字や目盛りの数値をポイントすると「項目軸」や「数値軸」という名前
が表示されるとともに、軸にハンドルがつく。
・グラフツールバーの「軸の書式設定」をクリックする。ダイアログボック
スが表示される。
・「フォント」タブをクリックする。
フォントタブシートが表示される。
・「サイズ」等を変更する。
c 軸の目盛の調整
bで「数値軸」を選んだ場合です。
bの操作で「フォント」タブの代わりに「目盛」タブを選ぶ。
目盛タブシートで、最大値、最小値、目盛間隔等を変更する。
(6)グラフの印刷
グラフの印刷に当たっては、ワークシート、オブジェクトとしてのグラフ、そしてグラ
フシートの場合がありますので、何を印刷するかを考える必要があります。失敗しないた
めには、必ず「印刷プレビュー」見ることです。
a グラフが埋め込まれたワークシートの印刷
(a)グラフのみを印刷する。
グラフエリアをクリックして選択状態にします。
(b)ワークシートのみ印刷する。グラフは印刷しない。
「グラフエリアの書式設定」ダイアログボックスの「プロパティ」タブに
ある「オブジェクトを印刷する」をオフにします。
(c)ワークシートとグラフをともに印刷する。
グラフが選択状態になっているとグラフしか印刷しません。選択状態を解
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除するためにはグラフエリア外をクリックしておきます。
b グラフシートの印刷
グラフシートの「シート見出し」をクリックしてグラフシートをアクティブ
にしてから印刷を行います。
6.6 補足
6.6.1 ファイルを開く
フロッピーに教材があります。フロッピーのファイルを開いてみましょう。
・「ファイル」メニューから「開く」を選ぶ。
「ファイルを開く」ダイアログボックスが表示される。
検索先:現在対象としているフォルダやドライブを表示する。
右の▼をクリックすることにより目的のドライブやフォルダを選択できる。
1つ上のフォルダへ移動:1つ上の階層へ移動する。
Web の検索:Web ブラウザーに登録されている検索ページを開く。
Favorites フォルダ:よく使うフォルダを登録できる。
一覧・詳細・プロパティ・プレビュー:ファイルの表示方法を切り替える。
コマンドと設定:ファイルの操作に関連したメニューが表示される。
6.6.2 キャンセルボタンと入力ボタン
文字を入力する(確定前)と数式バーの左側に「キャンセル」ボタンと「入力」ボタン
が表示されます。
キャンセルボタン:クリックすると入力が取り消される。
入力ボタン :クリックすると入力したものが確定する。
6.6.3 ワークシートの操作
(1)同じブックの中で他のシートに移るときは「シート見出し」にあるシートの名前
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をクリックする。
(2)シートの挿入と削除
挿入
・メニューバーの「挿入」をクリックし、「ワークシート」を選ぶ。
削除
・見出しで削除するシートを右クリックする。
・「削除」を選び、確認のメッセージで[OK]をクリックする。
(3)ワークシートの名前の変更
ワークシートの名前は Sheet1、Sheet2、Sheet3・・になっている。この名前を
変更する。
・「シート見出し」をダブルクリックする。
上書きできる状態になるので、名前を入力する。
(4)ワークシート(シート見出し)の移動
シート見出しの並ぶ順番を替える。シート見出しを目的の場所へドラッグする。
6.6.4 マウスポインタが突然動かなくなったときは
マウスポインタが動かず、キーボードからの入力を受け付けない状態を俗に「画面が凍
りついた」、「フリーズした」、「ハングアップした」などといいます。このときは次のよう
な処置をします。
(1)[Ctrl]キーと[Alt]キーを押したまま、[Delete]キーを1回押します。
しばらく待つとメッセージが表示されますので、それにしたがって操作してください。
10 秒ぐらい待っても何も変化がないときは、もう一度(1)を繰り返してください。それ
でもダメなときは
(2)リセットボタンを押してください。
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注:リセットボタンのないパソコンもあります。
それでもだめなときは
(3)パソコン本体の電源を切ります。数秒後に再び電源を入れます。
いずれの場合でもウインドウ98 が再起動し、使用可能になりますが、[Windows]が正し
く終了されなかったため、ディスクドライブにエラーがある可能性があります。…」と表
示されることがありますので、メッセージにしたがってください。