農産物生産費集計システム
利用マニュアル
道総研 中央農業試験場 生産研究部 生産システムG
十勝農業試験場 研 究 部 生産システムG
目 次 1.「生産費」とは ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2.農産物生産費集計システムの概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 1)システムの構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 2)必要なデータ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3)入力手順 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 3.具体的な集計作業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 1)データの収集,準備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 2)[肥料・農薬集計ファイル]への入力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (1)肥料費の入力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (2)農業薬剤費の入力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 3)[生産費集計ファイル]へのデータ転記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (1)シートの構成と入力の基本ルール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (2)データの転記作業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 4)[生産費集計ファイル]への入力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 (1)緑タブ:基本情報の入力 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 (2)黄タブ:取引データの仕訳 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14 (3)赤タブ:取引データの仕訳 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15 (4)紫タブ:見積もり費用の算定 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 (5)水色タブ:肥料費,農業薬剤費の転記 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19 4.[労働記帳]について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 1)労働記帳方式 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 2)共通事項:対象とする労働時間の範囲 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 3)労働記帳(日報方式)の使い方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21 4)労働記帳(積算方式)の使い方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 5.チェック項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
1.「生産費」とは 農水省による農産物生産費調査における「生産費」は,農産物(主産物)を生産するために消費した材料お よびサービス,生産にもちいた固定財の減耗,投下した労働を価額評価したものです。経営安定対策等の支持 政策の根拠としてもちいられている「全算入生産費」は,この「生産費」に,さらに生産にもちいる農地およ び資本を供するうえで必要となる地代および利子の評価額を加えたものです。すなわち,全算入生産費は,生 産に供する物財,労働,土地,資本のすべてを価額評価したものであり,実際には,現金支出をともなわない 家族労働費,自作地地代,自己資本利子といった見積額も含みます。 また,農水省による農産物生産費調査では,対象作物の生産を始めてから収穫,調製が終了するまでを計測 範囲として,そこでの総費用を把握することを目的としています。このため,具体的には圃場準備から収穫, 調製まで(生産活動に必要となる集会出席や技術習得,簿記記帳等の生産管理,資材調達・運搬等は含む)に 要する費用は対象となるものの,農家の庭先,圃場での荷造り等の包装・荷造工程,JAや出荷場所までの運 搬等の搬出・出荷工程において要する費用(販売費,包装費,搬出費等)は含みません。 生産費に含まれる費目は表 1.1 のように定められています。税務申告やクミカン伝票においても類似の項目 区分がもちいられていますが,例えば,クミカン伝票の諸材料費における被覆資材は[その他の諸材料費],ハ ウス部材は[建物費],農業用衣料は[農機具費]等に区分するといった規則があり,生産費費目と税務申告やク ミカン伝票の区分とは一致しません。 生産費の集計作業にあたっては,これらに十分留意して作業をおこないましょう。 表 1.1 農産物生産費調査における費目区分とその内容 生産費の費目 含まれる内容 種 苗 費 種子,種いも,種苗の購入又は譲り受けに要した費用(運賃,手数料,手間賃,謝礼物品等の評価額を含む) 肥 料 費 化学肥料,有機質肥料(主目的を肥料とする稲わら等の消費額) 農 業 薬 剤 費 殺菌剤,殺虫剤,除草剤,植物成長調整剤,展着剤 光 熱 動 力 費重油,軽油,ガソリン,混合油,モーター油,モービル油,グリス,その他の機械運転材料,加温用プロパンガス,電気・水道料金 そ の 他 の 諸 材 料 費 なわ,くい,くぎ,針金,竹(償却を必要としない支柱類を含む),マルチ用ビニール,支柱用ビニール,主目的を肥料 としない稲わら等の消費額 ※ハウス部材,農機具部品等は含まない 土 地 改 良 及 び 水 利 費 土地改良費,水利組合費,水利賦役・貯水溜の改修費,共同負担費,用水路・排水路などの整備改修割,現物で徴 収されたものの評価額 賃 借 料 及 び 料 金 賃借料(建物・機械),薬剤共同防除割金,共同施設の負担金,共同育苗の負担金,運搬費,賃耕料,その他の共 同負担金 ※販売諸掛(手数料,選果経費,運賃など)は含まない 物 件 税 及 び 公 課 諸 負 担 土地を除く固定資産税,自動車税,不動産取得税(土地を除く),農業協同組合費,集落協議会費,農事実行組合 費,農業共済組合賦課金 建 物 費建物(住宅,納屋,倉庫,作業所,農機具舎等),構築物(暗渠,明渠,堆肥盤,償却を要する支柱類,客土等)の償却・維持管理費,(構築物を含む) 自 動 車 費 貨物自動車の償却費,任意保険代 農 機 具 費大農具(原動機,トラクター,動力耕耘機,田植機,カルチベータ,噴霧機,散粉機,スピードスプレヤ,刈取機,収穫機,脱穀機,籾すり機,乾燥機,台秤)の償却および修繕費とその他の農具類を購入した場合の価額及び修繕費 生 産 管 理 費パソコン・ファクシミリ等の償却費及び事務用品・消耗等の購入費,集会出席に要する交通費,技術習得に要した受講料などの生産管理労働に伴う諸材料費,償却費 家 族 労 働 費 農産物の生産に投下した家族労働の賃金評価(賃金単価は毎月勤労統計に基づく) 雇 用 労 働 費 雇用労働への支払賃金,おやつ等の現物支給額 支 払 利 子 営農関係の負債に対する支払利子額 自 己 資 本 利 子 自己資本額に年利率4%を乗じた評価額 支 払 地 代 借地に対して実際に支払った小作料 自 作 地 地 代 自らの所有する農地に対する見積もり地代(近傍類地の小作料によって評価する) 副 産 物 評 価 額副産物(くず米等の規格外品,麦桿等)の評価額(販売した場合は販売額,堆肥との交換等の場合は,交換した財を購入した際に見込まれる額で評価する)
2.農産物生産費集計システムの概要 1)システムの構成 農産物生産費集計システムには,以下のファイルが含まれています。それぞれのファイルの機能,役割は, 以下のとおりです。 【 農産物生産費集計システム:入力用ファイル 】 ① [生産費集計ファイル]:各費目を集計する際に用います。 ② [肥料費・農薬集計ファイル]:肥料費と農業薬剤費を集計する際に用います。 【 参照用データ 】 ③ [小作料に関する資料]:自己所有地の地代を見積もる際に用いる,道内の地域/地目別標準小作料の一覧 表の PDF です。北海道農政部農地調整課のHPを確認し,最新年の[標準小作料改定(設定)状況調査]をも ちいてください。 (http://www.pref.hokkaido.lg.jp/ns/csi/noutidate.htm ) ④ [労働記帳]:労働費を評価するため,作物別の投下労働時間を別途,集計する必要があります。労働記 帳の様式として,a)日報形式,b)作業別積算方式の2タイプを参考添付します。 【 利用マニュアル 】 ⑤ [農産物生産費集計システム 利用マニュアル](本ファイル) 2)必要なデータ 生産費集計には,以下のデータを必要とします。 ① 作物別の作付面積に関する資料:営農計画書,共済の作付資料等 ② 作物別の収穫量に関する資料:青色申告書に記載する数値の根拠となるもの ③ 作物別の販売額に関する資料:作物別に当年産の品代,概算払い,数量払いのわかるもの ④ 固定払いに関する資料:農政事務所提出の様式第5号。 ⑤ 組勘取引明細やその他の取引明細(簿記記帳):※電子データ(CSV)の利用を推奨する ⑥ 生産履歴 ⑦ 固定資産償却台帳 ⑧ 労働時間の集計結果:※集計にもちいることのできる[労働記帳.xlsx]ファイルを参考添付する
3)入力手順 生産費集計作業は,以下の流れでおこないます。個々の具体的な入力方法は p.4 以降で後述します。 (1)データの収集,整理 ① データ入力に着手する前に,p.2 に示したデータを収集する。 ② [肥料・農薬集計ファイル][生産費集計ファイル]に入力する前に,[労働記帳]等をもちいて,投下労働時 間を事前に整理する。※ 生産費の算定には,農産物生産費集計システムによる伝票仕訳,費用見積もり等 の作業とは別に,労働記帳によって作物別投下労働時間を把握する必要があります。農産物生産費集計シ ステムでは,日報方式と積算方式の2種類の労働記帳様式を備えています(使い方は,p.20~)。 (2)[肥料・農薬集計ファイル]へのデータ入力 ① 入力作業は,[肥料・農薬集計ファイル]からおこなう。[肥料・農薬集計ファイル]へ生産費を計測する対 象作物の生産に要した肥料(肥料,土壌改良資材,葉面散布資材,堆肥および緑肥),農薬(殺虫・殺菌剤, 除草剤,展着剤)の資材名,規格,資材単価,使用量,使用面積(回数)を入力する。計測対象外の作物 の肥料・農薬費を積算する必要はない。 (3)[生産費集計ファイル]へのデータ転記 ① [生産費集計ファイル]は,基本的に組勘借方項目に対応したシート構成となっている。各シートごとに対 応するクミカン取引明細データ(CSV 形式)を貼り付ける。 ※ クミカンの適用コードが代表的な場合は,a)北農電算方式では,sheet[HD],b)十勝農協連方式では, sheet[TNR]にデータを貼り付け,sheet[CD]にコード入力することで,一括転記できる。 ② クミカンデータ転記後,シートごとに,組勘外取引を追記する。 ※ 組勘外取引はコードがないので一括転記できないので,クミカンデータを一括転記した場合でも,シート ごとに追加入力すること。 ③ sheet[償却]に,減価償却台帳から対応部分を転記する。 ④ sheet[労働]に,労働時間の集計結果を転記する。 ④ sheet[利子]に,資産の期首簿価および負債の期首残高を転記する。 (4)[生産費集計ファイル]へのデータ入力 [生産費集計ファイル]におけるデータの入力・仕訳作業は,入力内容および入力方法によって,大きく 5 つに分かれ,それぞれのシートのタブ色を緑,黄,赤,紫,水色としています(詳細は,p.7 表 3.3.1)。 ① 基礎情報(作付面積,粗収入,標準機械作業時間等)を入力する 4 シート(緑タブ)は,生産費の計測対 象外の作物であっても入力する。 ② 取引伝票データの該当部分を抽出して入力する 5 シート(黄タブ)は,作物別の仕訳は不要である。取引 伝票を参考として,データを手入力により転記する。 ③ 取引伝票データの作物別仕訳を要する 8 シート(赤タブ)は,取引伝票ごとに[用途][対象作物]に[1]を 入力する。用途は必ず1カ所に[1]を入力する(複数箇所入力するとデータは除外される)。対象作物は, 使用実績に応じて複数カ所に[1]を入力して良い。 ④ 労働費,利子,地代,副産物評価額等を見積もる 4 シート(紫)は,固定資産台帳,労働時間集計結果等 の別資料を参照して,見積額を算定する。 ⑤ すべての入力後,sheet[結果](水色)に,[肥料・農薬集計ファイル]から肥料費,農薬費を転記する。
3.具体的な集計手順 1)データの収集,準備 農産物生産費集計システムにデータ入力をおこなう前に,必ず,以下のデータをそろえておきます。 ① 作物別の作付面積に関する資料:営農計画書,共済の作付資料等 ② 作物別の収穫量に関する資料:青色申告書に記載する数値の根拠となるもの ③ 作物別の販売額に関する資料:作物別に当年産の品代,概算払い,数量払いのわかるもの ④ 固定払いに関する資料:農政事務所提出の様式第5号。 ⑤ 組勘取引明細やその他の取引明細(簿記記帳):※電子データ(CSV)の利用を推奨する ⑥ 生産履歴 ⑦ 固定資産償却台帳 ⑧ 労働時間の集計結果 2)[肥料・農薬集計ファイル]への入力 データの入力は,[肥料・農薬集計ファイル]からおこないます。 (1)肥料費の入力([肥料・農薬集計ファイル]のシート左側部分) 肥料費は,使用実態に応じて作物ごとに集計します。単価と規格は,クミカンや取引時の伝票に基づいて入 力し,使用量は生産履歴を確認して,実績を入力してください。 【 準備するもの 】 ①[肥料・農薬集計ファイル],②生産履歴,③クミカンデータ(肥料費),取引時の伝票 【 手順1:面積の入力 】 ①[肥料・農薬集計ファイル]の集計する作物名のシートを開きます。 ② セル D1 に対象作物の面積を入力します。 【 手順2(水稲(移植)のみ):水稲育苗標準ハウスの設定 】 ① 水稲(移植)では,育苗工程の費用を集計するうえで,基準とするハウスを設定します。使用している 育苗ハウスのうち,もっとも育苗ポットの枚数,農薬の施用量をハウス当たりで把握しやすいハウスを基準 として,ハウスのポット/マットの枚数,本田 10a に使用するポット/マット枚数等を記入します。 ② さらに,[育苗ハウス]欄に,ハウスで使用した肥料・土壌改良資材の,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使 用量,e)その苗を本田に移植した面積,を入力します。 ※ 使用量の記入欄は,標準ハウス 1 棟単位とポット/マット枚数単位の2種類の入力様式を用意しています ので、適宜使い分けてください。 ※ 培土は,[その他諸材料費]に仕訳ますのでここでは記入せず,[生産費集計システム]の sheet[資材]に 記入してください!
【 手順3:肥料,土壌改良資材,葉面散布資材の入力 】 ① 圃場で施用した肥料は,[肥料]の欄に,圃場で使用した肥料の,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使用量(10a 当たり),e)施肥した面積,を入力します。 ② [土壌改良資材]の欄には,使用した土壌改良資材の,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使用量(10a 当たり), e)施肥した面積,を入力します。土壌改良資材を使用しなかった場合は空欄とします。 ③ 堆肥は,施用した後の作物に費用を計上します(例えば,小麦の収穫後に堆肥を散布し,翌年,てん菜 を作付した場合,堆肥の費用はてん菜に計上する)。堆肥の費用は,購入時は実額,麦わら等と交換した場 合は購入時に見込まれる堆肥の単価を見積額として計上します。また,堆肥の費用は運搬費用を含めます。 ④ 葉面散布資材や液肥を使用した場合は,[葉面散布資材]の欄に,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)倍率,e) 散布量(10a 当たり),f)使用回数,g)1回当たりの使用面積,を入力します。 【 手順4:前作の緑肥に関する費用の入力 】 ① 緑肥は,栽培期間によって費用の計上方法が変わります。1~12 月の間に緑肥の前後作で他の作物を栽 培した場合は,緑肥の後作に,その肥料費として緑肥の種子代と肥料代を計上します。1~12 月中に緑肥 以外の作物を栽培しなかった場合,他の作物に費用を計上しません。 例1.秋小麦(8月収穫)→緑肥(夏~秋)→てんさい(翌年) ・翌年のてんさいの肥料費に,緑肥の種子代,肥料代を計上する。 例2.緑肥(春~夏)→秋小麦(9月播種) ・秋小麦の肥料費に,緑肥の種子代,肥料代を計上する。 例3.緑肥(春~秋)→てんさい(翌年) ・緑肥栽培に要した費用は,他の作物に計上しません。 ② 上記の例1,2のように前作に緑肥を栽培している場合,[前作の緑肥]の欄に,a)緑肥銘柄,b)単価, c)規格,d)使用量,e)栽培面積,を入力します。 ③ 水稲の育苗用ハウスの場合は,緑肥の作付が標準ハウスの何棟分かを入力してから,投入資材の銘柄, 単価,規格,使用量を入力して下さい。 以上の手順1~4によって,10a 当たり肥料費が算出されます。 【 特記事項1:シートが不足した場合 】 ① 生産費を計測する作物数が多く,シートが足りない場合は,ファイル中のシートをコピーして下さい。 ② 育苗工程を要する作物では[水稲(移植)],育苗工程のない作物では[豆類]等をコピーしてもちいます。 【 特記事項2:てん菜(移植)の育苗畑について 】 てんさい(移植)では,育苗畑の欄に,①単価,②規格,③使用量(6冊あたり),④その苗を移植した面 積(全部に施肥したのであれば、セル D1 の作付面積と同じ)を入力して下さい。
(2)農業薬剤費の入力([肥料・農薬集計ファイル]のシート右側部分) 農業薬剤費も肥料費同様に,単価と規格は,クミカンや取引時の伝票に基づいて入力し,使用量は生産履歴 を確認して,実績を入力してください。 【 準備するもの 】 ①[肥料・農薬集計ファイル],②生産履歴,③クミカンデータ(農薬費),取引時の伝票 【 手順1(水稲(移植)のみ):水稲育苗における使用薬剤の入力 】 ① 肥料費と同様に,[育苗ハウス]の欄に,育苗に使用した農業薬剤の,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使用 倍率,e)使用量(10a 当たり水量),f)剤をもちいた苗を移植にもちいた面積,を入力します。 ② 使用量の記入欄は標準ハウス1棟単位とポット/マット枚数単位の2種類の入力様式を用意しています ので、適宜使い分けてください。 【 手順2:種子消毒に要した資材の入力 】 ① 自ら種子消毒をおこなっている場合に使用します。a)水稲とばれいしょでは,[種子消毒]の欄に使用し た薬剤の購入額合計を入力します。b)その他の作物では,[種子消毒]の欄に,a)銘柄,b)単価,c)規格,d) 散布量(播種量対比%),e)10a 当たり播種量,f)消毒した種子をもちいた面積,を入力します。 ② 消毒済みの種子を購入している場合,購入代金はすべて種苗費とします。 【 手順3:除草剤,殺虫・殺菌剤,展着剤,生育調節剤等の入力 】 ① 圃場で施用した除草剤は,[除草剤]の欄に,圃場で使用した除草剤の,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使 用量(10a 当たり),e)施肥した面積,を入力します。 ② 圃場で施用した殺虫・殺菌剤は,[殺虫・殺菌剤]の欄に,圃場で使用した殺虫・殺菌剤の,a)銘柄,b) 単価,c)規格,d)使用倍率,e)散布水量(10a 当たり),f)施肥した面積,を入力します。 ③[展着剤]の欄には,使用した展着剤の,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使用倍率,e)散布水量(10a 当たり), f)使用回数,g)使用した面積,を入力します。使用していない場合,空欄とします。 ④[生育調節剤等]の欄には,生育調節剤,枯凋剤等を使用した場合,a)銘柄,b)単価,c)規格,d)使用量(10a 当たり),e)使用した面積,を入力します。 【 特記事項1:てん菜(移植)の育苗畑について 】 ① てんさい(移植)の育苗畑の殺虫,殺菌剤は,[育苗畑]の欄に,殺虫剤,殺菌剤の,a)資材名,b)単価, c)規格,d)使用倍率,e)散布水量(1冊あたり),f)その苗を移植した面積(全部に施肥したのであればセ ル D1 の作付面積と同じ)を入力します。 ② 育苗畑の除草剤は,[育苗畑]の欄に,除草剤の,a)資材名,b)単価,c)規格,d)使用量(6冊あたり), e)その苗を移植した面積(全部に施肥したのであれば、セル D1 の作付面積と同じ)を入力します。
3)[生産費集計ファイル]へのデータ転記 (1)シートの構成と入力の基本ルール [生産費集計ファイル]は全 25 シートで構成されていますが,6色のタブに対応し,おおまかに6つの役割を もちます(表 3.3.1)。各部の役割は以下のとおりです。具体的な入力方法は後述します。 ① 白タブ([CD][HD][TNR]):データの転記・貼り付け,コードを管理するシートです。本システムでは,入 力シート(黄・赤タブ)ごとに,手作業でデータを転記することを基本としますが,クミカンコードの体系 が代表的な地域では,一括して自動的にデータ転記をおこなうことができます。白タブのシートは,一括転 記をおこなう際にもちいるシートです。 ② 緑タブ([作物][時間][作付][実績][基準]):作物ごとの費用配賦基準を設定するのにもちいるための基 本情報を入力するシートです。[基準]は,費用の配賦根拠を査定する作業用のシートですが,管理用である ため,通常時は非表示としてあります(pass:costsystem)。 ③ 黄タブ([種A][種B][光熱][水利][公課]):取引データを仕訳するシートです。ここでは,取引伝票を 参考として,費目別,作物別に費用を転記する必要があります。基本的に,費用別に合計額を転記するため, 作物別の使用状況等を記入する必要はありません。 表 3.3.1 農産物生産費集計システムにおけるシートの構成 区分 (タブ色) シート名 対応するクミカン 借方項目 対応する生産費費目 シートの概要 CD - - HD - - TNR - - 作 物 - - 時 間 - - 作 付 - - 実 績 - - 基 準 - - ※配賦基準の管理用(非表示) 種 A 種苗費 ①種苗費 種 B 種苗費 ①種苗費,②その他の諸材料費,③賃借料及び料金 光 熱 水道光熱費 ①光熱動力費 水 利 諸負担金※1 ①土地改良及び水利費 公 課 租税公課 ①物件税及び公課諸負担 資 材 生産資材費 ①その他の諸材料費,②建物費,③農機具費 賃 料 賃料・料金※2 ①賃借料及び料金,②支払小作料 共 済 共済費 ①建物費,②自動車費,③農機具費 ④物件税及び公課諸負担 負 担 諸負担金※1 ①物件税及び公課負担 修 理 修理費 ①建物費,②自動車費,③農機具費,④生産管理費 車 両 営農車両費 ①自動車費 償 却 - ①建物費,②自動車費,③農機具費,④生産管理費 管 理 その他経営費 ①生産管理費 労 働 労働費 ①雇用労働費,②家族労働費 利 子 利息 ①支払利子,②自己資本利子 地 代 賃料・料金※2 ①支払小作料,②自作地地代 副 - ①副産物評価 出力 水色 結 果 - - ◎全算入生産費を算出する ◎取引伝票以外の資料を参照して,費 用を見積もる ・マニュアルを参照し,固定資産台帳, 労働時間集計結果等のデータを入力す る。副産物評価額を見積もる ◎データ自動転記をおこなう場合に用い る ・北農電算方式は「HD」,十勝農協連方 式は「TNR」を用いる 伝 票 仕 訳 作 業 用 緑 4シート 基 礎 情 報 入 力 注1)「種A」から「地代」までの16シートは,費用を入力,仕訳するシートである。1つの借方項目が1シートに対応することを基本としているが, ※1 諸負担金における水利費,※2 賃料・料金における小作料は別シートとしている。 白 3シート コー ド 入 力 見 積 用 赤 8シート ◎取引伝票を仕訳する ・取引伝票ごとに,[用途][該当作物]を 指定する(図2.3) 紫 4シート ◎配賦基準を策定する根拠のデータを 入力する ・作付,単収,粗収益,交付金交付実 績,稼働時間標準値の入力 黄 5シート ◎取引伝票を仕訳する ・取引伝票を参考にして,入力する ・取引伝票単位での,仕訳作業はほぼ 不要
④ 赤タブ([資材][賃料][共済][負担][修理][車両][管理][償却]):取引データを仕訳するシートです。こ こでは,転記されたデータごとに,その[用途]と[使用した作物]を指定する必要があります。 ⑤ 紫タブ([労働][利子][地代][副]):見積もり費用を算定するシートです。労働記帳や償却資産台帳,負 債残高等に基づき,データを転記する必要があります。 ⑥ 水色タブ([結果][基準]):[結果]は生産費の計測結果が算定されるシートです。 以上のシートに,データを転記し,作物別に入力・仕訳作業をおこないます。作業では,以下を遵守してく ださい。 ① 入力は,消費税抜きの支払額を入力する。 ※ 取引伝票が消費税込みのみの場合,各シートに転記したデータを修正すること ② 緑色着色部分のみ入力する。 ③ 左のシートから入力する。 ④ 行・列の挿入,削除はおこなわない。 ⑤ シートの名称は変更しないこと(Macro が機能しなくなる)。 ※ シートの入力部以外のすべてのセルは[保護]し,入力,挿入,削除できなくしている。シートの 保護を解除する場合,パスワードは[costsystem]をもちいる。 (2)データの転記作業 [生産費集計ファイル]へのデータ転記は,シートごとに手入力することを基本としますが,代表的な組勘コ ードの利用体系であれば,電子取引データを一括転記をすることが可能です。一括転記をおこなう場合は,主 として白タブ([CD][HD][TNR])のシートで作業をおこないます。 ※ 手入力する場合は,以下の手順1,2はおこなわず,貼り付けた後,手順3から作業をおこないます。。 【 手順1:クミカンコードの確認 】 ① コード体系の確認:クミカンのコード表を sheet[CD]と比較し,①クミカンにおいて,光熱動力費,生 産資材費,賃料・料金,共済費,諸負担金,修理費,営農車両費に2桁の大分類コード,②種苗に2桁か4 桁のコードがもちいられているかを確認します。 ② クミカンのコードが,おおむねこの区分と対応している場合,データの一括転記が可能です。sheet[C D]の大項目に2桁コードを入力し,小項目に補足的に4桁コードを入力します(図 3.3.1)。ここで入力し たコードに応じて,各シートへデータが転記されます。同一のコードを複数箇所で入力した場合は,同一デ ータが複数のシートに転記されるため,データ仕訳の際に,重複して入力しないように,対応しないデータ を[除外]するように留意してください。 ※ 区分が大きく異なる場合,一括転記は困難であるため,シートごとに,手作業でデータを貼り付けする 必要があります。 【 手順2:クミカンデータの貼り付け,転記 】 ① クミカンが,北農電算方式の場合は sheet[HD]のA7セル,十勝農協連方式の場合は sheet[TNR]の C7セルにCSVデータをテキスト形式で貼り付けます(図 3.3.2)。 ② 貼り付け終了後,[転送]をクリックすると,データが転記されます。
図 3.3.1 クミカンコードの指定(手順1) 図 3.3.2 クミカンデータ(CSV)の貼り括けと一括転記(手順2) ①それぞれの費目に応じたコードを入力 する。例では,賃料・料金が[59]であった ので入力。全体でコードがある場合は下2 桁は不要(賃借料が[5901]としても,[59] に含まれるので入力しない) ②費目の内容に,大分類コードに含まれな いものがあった場合,小分類コードを入 力。小分類コードは1度だけ。例では,営 農車両費[63]だが,自動車共済が含まれな いので自動車共済[71][6]を入力。自賠責も [71][6]だったが重複するので入力しない ③小分類コードをもちいると,複数の シートでデータが重複することに注 意。例では,[58][2],[58][3]の取引デ ータはsheet[共済]と[負担]の双方に転 記される。sheet[負担]では共済掛金, 賦課金をともに[除外]すること! ①北農電算形式ではsheet[HD],十勝農協 連形式ではsheet[TNR]に CSV を貼り付 ける。 ②データを貼り付けた後,[転送]ボタンを クリックすると,sheet[CD]の指定に応 じて,データが各シートに転記される。 クリックを複数回おこなうと,同一データ が複数回転記されるため,クリックは1度 のみとすること。
【 手順3:クミカン外取引データの追記 】 ① この時点ではクミカン外取引は入力されていません。肥料,農業薬剤以外のクミカン外取引を確認し, 対応するシートのデータ末尾に,組勘外取引を追記します(図 3.3.3)。なお,どの取引内容をどのシート に入力するかは,表 3.3.1 を参照のこと。 図 3.3.3 組勘外取引の追記(手順3) 【 手順4:減価償却台帳の転記 】 ① sheet[償却]に,減価償却台帳から,[減価償却資産名称]と[本年分の必要経費算入額](減価償却額のう ち,営農割合分)を転記します(図 3.3.4)。 ② 入力時に,対応する用途区分[建物][構築物][農機具][自動車][備品]に[1]を入力します。 図 3.3.4 減価償却台帳の転記(手順4) ①クミカン取引伝票は手順2までによっ て,すでに転記されている ②組勘外取引データを手入力する。 (摘要と金額のみで良い) ①減価償却台帳から,データを転記する ②建物,構築物,農機具等の区分に必ず[1] を入力すること(入力欠の場合,そのデー タは集計されなくなる)
【 手順5:労働時間の入力 】 ① sheet[労働]に労働時間の集計結果を転記します(労働時間集計は,[労働記帳]等によっておこなう。p.20 を参照のこと)。作物別に,家族労働時間と雇用労働時間を入力してください(図 3.3.5)。 図 3.3.5 労働時間の転記(手順5) 【 手順6:資本利子データの入力 】 ① sheet[利子]に,資産の期首簿価および負債の期 首残高と当期の支払利子額を転記します(図 3.3.6)。 ② 期首簿価は,減価償却資産台帳を参照して,[建 物][構築物][自動車][農機具][備品]に分けて集計 値を入力します。 ③ 負債は,期首の借入金残高について,[総額(営 農に関する負債総額)][農地関係の負債総額][農機 具関係の負債総額]を入力します。住宅ローン等, 営農関係でないものは含みません。 ④ 支払利息も,当期の利子支払額について[総額(営 農に関する利子支払額)][農地関係の利子支払 額][農機具関係の利子支払額]を入力します。 図 3.3.6 簿価,負債額,支払利子の入力(手順6) ①労働記帳によって,作物別の投下 労働時間を把握する。例では,[労働 記帳(日報)]によって,労働時間を 記録している。 ②sheet[労働]に労働時間を転記する 入力ミス(欠損)が多いので, 特に注意して作業すること
4)[生産費集計ファイル]への入力 [生産費集計ファイル]での入力,仕訳作業は,主として,緑,黄,赤,紫タブのシートで作業をおこないま す。作業は,左のシート(sheet[作物])からおこなってください。 (1)緑タブ([作物][時間][作付][実績]):基本情報の入力 緑タブの4シートでは,作物ごとの費用の配賦基準を作成するための基礎情報(作付面積,粗収入,標準機 械作業時間等)を入力します。ここでは生産費の計測対象外の作物であっても,すべて入力する必要がありま す。 ※緑タブの4シートを入力しないと,データは集計されません! 【 手順1:作付作物の指定 】 ① sheet[作物]の,[氏名][市町村]を入力します。また,集団的に生産費把握活動をおこなっている等,コ ード番号がある場合は,[整理コード]を入力します。 ② sheet[作物]に,作付している作物に[1]を入力します。表にない場合,G23 セル以下の,緑色枠内に作 物名を入力します(図 3.4.1)。 ③ 前述のように,新たな作物を設定した場合は,以下,手順2が必要となります。 【 手順2:標準機械作業時間の設定(新たな作物を設定した場合) 】 ① 手順1で,新たな作物を設定した場合(G23 セル以下に,作物名を入力した場合)は,その作物におけ る 10a 当たりのトラクタ,トラック,防除機の稼働時間を設定する必要があります。新たな作物を設定して いない場合は,手順3へ進みます。 ※設定しないと,その作物に費用が配賦されないので必ずおこなう!! ② sheet[作物]で新たな作物を設定した場合(G23 セル以下に,作物名を入力した場合),これに対応して 自動的に sheet[作物]のD61セル以下に作物名が表示されます(図 3.4.1)。表内に示されている他の作物 を参考として,10a 当たりの[トラクタ][トラック][防除機]の稼働時間を設定します。 ③ ここで設定された稼働時間を基準として,農機具費や光熱動力費が配賦されます。 図 3.4.1 作付作物の指定と新たな作物を設定した場合の対応(手順1,2) ①作付作物に[1]を入力する ②リストにない作物は,G24 以下に作物名を入力する。例で は[黒大豆]を入力した ③新たな作物を設定すると,sheet[時間]に反映される。 他の作物を参考にトラクタ,トラック,防除機の標準時 間を記入する。例では大豆を参考にして設定している。
【 手順3:作物別作付面積等の入力 】 ① sheet[作付]には,手順1で指定した作物名が表示されます(以下のシートも同様)。作物ごとの,[作付 面積][そのうち地目が水田の圃場への作付面積][当該年の単収][当該年の品代収入][成績払収入]を入力し ます(図 3.4.2)。 ② 作付面積は,計測年次の[のべ面積]を入力します。 ③ 単収は,a)水稲の場合,中米までを含みます。b)てん菜における移植と直播のように出荷量が混在する 場合も,生産費を計測する上では,それぞれの単収を入力する必要があります。c)生産費の計測対象以外の 作物の単収は入力しなくてもかまいません。 ④ 品代収入・成績払い収入は,当年産の品代収入あるいは精算が終わっていないものについては,当年産 の概算収入を入力します。 ⑤ なお,平成 23 年から開始される,畑作戸別所得補償制度では,[数量払い+面積払い]の値を[成績払い 収入]として入力してください。 図 3.4.2 作物別作付面積,単収,当年産品代,成績払い収入の入力(手順3) 【 手順4:実績払いの入力 】 ① sheet[実績]には,農政事務所に提出した[様式第5号]から,申請面積と市町村単価を入力します。 ② 面積は,交付額申請と同様に[㎡]で入力することに注意してください。 ③ なお,[収入減少補填(ナラシ)]は、粗収益には加えません。 品代,成績払いの精算がおわっていない場合は,概算収 入を入力する。過年産収入は入力しない
(2)黄タブ([種A][種B][光熱][水利][公課]):取引データの仕訳 黄タブの5シートでは,取引伝票を参考として,項目別に費用を転記します。基本的に,費用別に合計額を 転記するため,作物別の使用状況等を記入する必要はありません。 【 手順1:種苗費の入力 】 ① 種苗費は,a)購入した種苗,苗(運賃込み),b)自家採種評価額を計上します。 ② sheet[種A,B]では種苗費を入力します。sheet[種A]による入力を基本としますが,共同育苗や育苗 委託の散見される水稲(移植)とてん菜(移植),種子代の概算・精算払いの散見される馬鈴しょは sheet[種 B]をもちいます。 ③ 水稲(移植),てん菜(移植),馬鈴しょ以外の作物は,sheet[種A]で,a)クミカンや取引伝票を参考とし て購入額を入力し,b)自家採種をおこなっている場合は,当該種子を売却した場合の市価(自家消費見積額) 評価額を追記します。秋小麦のように,播種年次が異なる場合,種苗費は前年実績をもちいることに注意し てください。 ④ 水稲(移植)とてん菜(移植)は,sheet[種B]で種子代と運賃を種苗費に入力します。共同育苗では, 種子代,運賃は,[種苗費]に計上します。ポット等の資材費は,[その他諸材料費]に計上します。更に総額 から種子代、その運賃、ポット等の資材費を控除した額を[賃借料・料金]に計上します。 【 手順2:水道光熱費の入力 】 ① 水道光熱費は,a)軽油・グリス等のオイル,b)ガソリン,c)電気料金,d)水道料金,e)灯油,f)重油の 合計額を入力します。 ② これらのうち,a)自家用相当を除外し,b)作業受託等にもちいていた相当分を除外します。 ③ 営農利用割合の入力にあたっては,税務申告を念頭に入れて割合を設定してください。 【 手順3:土地改良および水利費の入力 】 ① 土地改良水利費は,a)土地改良区の経常賦課金の全額,b)特別賦課金,c)支線負担金,分水区費,d)年 間に発生した灌漑排水施設の維持管理費を計上します。 【 手順 4:租税公課の入力 】 ① 租税公課は,a)土地以外の固定資産税(営農用),b)土地以外の不動産取得税,c)自動車重量税,車税, 自賠責,d)農業共済賦課金が対象となります。地方税,国税は生産費の対象外です。 ② このうち,sheet[公課]では,a)土地以外の固定資産税(営農用),b)土地以外の不動産取得税を入力し ます。c)自動車重量税,車税,自賠責,d)農業共済賦課金は,それぞれ sheet[車両](営農車両費),sheet[共 済](農業共済)で入力します。
(3)赤タブ([資材][賃料][共済][負担][修理][車両][管理][償却]):取引データの仕訳 赤タブの8シートでは,転記された伝票ごとに,その[用途]と[使用した作物]を指定することで,伝票を作 物ごとに仕訳します。 【 手順1:生産資材費の入力 】 ① 生産資材費は,a)建物・ハウス部材,b)農機具部品・消耗品,c)小農具,d)作業用衣料,e)生産資材・ 被覆資材,f)包装資材を計上します。これらは生産費の a)は建物費,b)c)d)は農機具費,e)はその他諸材 料費に仕訳られます。包装資材・梱包資材は,生産費からは除外します。 ② sheet[資材]では,a)[用途]の必ず1カ所に[1]を入力します(入力欠,複数箇所入力の場合,集計から 除外されます),b)[作物]では,当該資材を利用した作物に[1]を入力します。複数の作物で共用している 場合は複数作物に[1]を入力します(図 3.4.3)。 図 3.4.3 作物別の費用の仕訳(赤タブシート共通:手順1~8) ①これまでの作業で,すでに 取引データは入力済みである sheet[作物]で入力された作物はすべて 自動表示されるので入力は不要 ② 用途,該当作物に[1]を入力する ③ 用途は1カ所のみ必ず入力する。入力欠 や複数入力されたデータは集計されない ④ 該当作物では,複数作物に使用されたも のについては,例のなわやポールの様に複数 指定する。 ⑤ 経営全体に共通なものについては,例の 鍬やダッシュポンプ,共通部品の様に[共通] を指定する。
【 手順2:賃料・料金の入力 】 ① 賃料・料金は,a)賃借・利用料・検査料,b)小作料,c)販売諸掛を計上します。これらは生産費の a)は 賃借料および料金,b)は支払地代に仕訳られます。販売諸掛は,生産費から除外します。 ② また,賃料・利用料・検査料のうち,農家の庭先からJAや出荷場所までの運搬等の搬出・出荷工程に おいて要する費用(販売費,包装費,搬出費等)は除外します。 ③ sheet[賃料]では,sheet[資材]同様に,[用途][作物]に[1]を入力しますが,賃料・利用料・検査料で あっても,搬出・出荷工程に要する費用は除外とすることに留意してください。 ※ ラジヘリ散布料等の共同作業は,支払金額に種苗費,農業薬剤費,賃借料及び料金が一体化している場合 がありますので,この場合,種苗と農業薬剤の購入にあたる部分は差し引いてください。 ※ 共選手数料は,[販売諸掛]に区分します。 ※[機械利用料(購入に類する)]のように資本的支出と認められるものは除外します。 【 手順3:共済費の入力 】 ① 共済費は,a)作物共済賦課金,b)作物共済掛金,c)建物,農機具,自動車共済を計上します。これらは 生産費の a)は物件税および公課諸負担,c)は農機具・建物費に仕訳られます。作物共済掛金や生命共済等 は生産費から除外します。 ③ sheet[共済]では,sheet[資材]同様に,[用途][作物]に[1]を入力します。 【 手順4:諸負担金の入力 】 ① 諸負担金は,物件税以外の公課負担を計上しますが,生産費の対象とする項目は,a)集落協議会費,b) 農業協同組合費,c)農事実行組合費,d)作物部会の会費,負担金です。経営全体で負担するものでも,農民 協,農業士会,青年部会会費や税務関連等は除外します。また,特定作物で負担するものでも,米麦の対策 費や生産者負担金(啓発事業等),拠出金(集荷円滑化や流通円滑化等)も除外します。ミスが多いので, とりわけ注意してください。 ② sheet[負担]では,[作物]に[1]を入力します。 【 手順5:修理費の入力 】 ① 修理費は,用途を[建物][構築物][農機具][自動車][備品]に別けて,計上します。 ② sheet[修理]では,sheet[資材]同様に,[用途][作物]に[1]を入力します。 【 手順6:営農車両費の入力 】 ① 営農車両費は,a)任意保険,b)自賠責・車税,c)修理費・修理費部品を計上します。a)c)は自動車費, b)は物件税および公課諸負担に計上します。これらは生産費の a)は物件税および公課諸負担,c)は農機具・ 建物費に仕訳られます。sheet[公課]に自賠責・車税を計上している場合は,除外します。また,営農車両 費には,営農車両燃料が含まれていることがありますが,燃料は sheet[光熱]に計上するので,sheet[車両] では除外してください。 ② sheet[車両]では,sheet[資材]同様に,[用途][作物]に[1]を入力します。
【 手順7:管理費の入力 】 ① 管理費では,a)研修費,b)事務用品・備品修繕費,c)電話・通信費,d)図書費を計上します。 ② 研修費は,特定作物の技術習得を目的としたものを計上します。 ③ 事務用品,電話・通信費は,税務申告を念頭に,営農負担分を計上してください。 ④ 図書費は,技術習得を目的とした専門書籍等を対象とします。新聞は除外します。 ⑤ sheet[管理]では,sheet[資材]同様に,[用途][作物]に[1]を入力します。 【 手順8:減価償却費の入力 】 ① 減価償却費では,用途を[建物][構築物][農機具][自動車][備品]に別けて計上します。 ② sheet[償却]では,sheet[資材]同様に,[用途][作物]に[1]を入力します。 (4)紫タブ([労働][利子][地代][副]):見積もり費用の算定 紫タブの4シートでは,シートの指示に沿ってデータを入力することで,見積もり費用を算定します。 【 手順1:労働費の入力 】 ① 労働費では,雇用労働費を入力し,家族労働費を算定します。 ② 雇用労働費は,sheet[労働]セルB5に,雇用労働費の実績を入力します。セルB9に,雇用労働の平均 時給単価となりますので,高すぎる・低すぎることがないかを確認してください。 ③ 作物別の雇用労働費,家族労働費は,別途,集計した家族労働時間に基づいて算出します。作物別の労 働時間をセルH,I5~34 の該当作物部分に転記します。経営共通となる労働時間はセルH35,I35 に入 力します。 ④ 労働時間の入力に際して,間接労働や生産管理労働を見落としがちであるため,とりわけ次の項目に注 意してください。 (※労働記帳の方法は,p.20~を参照してください。) <間接労時間:経営共通労働時間として計上> a) 機械の修繕,整備時間:年間日数,1日あたり時間から,○日×○hr/日として求めます。 b) 建物の修繕時間:年間日数,1日あたり時間から,○日×○hr/日として求めます。 c) 機械の購入に要した(商談)時間 d) 雇用の調達に要した時間 e) 堆肥の製造管理に要した時間:年間日数,1日当たり時間から,求めます。 f) 屋敷から著しく離れた田畑の通作時間 <生産管理時間> a) 集落や農協の集会に出席した時間:年間回数,1回当たり時間から,求めます。 b) 機械利用組合打合せの時間 c) 簿記の記帳時間 d) 栽培講習会:作物に配賦 ⑤ sheet[労働]のセルB19 に,家族労働費の単価を入力します。入力値は農水省による生産費調査の当年値 (北海道)をもちいます。生産費集計ファイルでは,当初の状態で平成 21 年値(1,576 円/hr)を入力して ありますので,最新年の値に修正してください。
【 手順2:資本利子の入力 】 ① 資本利子は,固定資産の期首簿価,負債残高,支払利息を入力することで算定されます。実際の作業は, 前述した(2)データの転記作業【手順6】で入力済みです。 【 手順3:地代の入力 】 ① 地代は,作物別の作付面積(地目別面積),地目別の支払小作料,地目別の自作地地代の見積もり額を入 力することで算定されます。 ② sheet[地代]では,まず,作物別(作物名は自動表示されます)に水田,畑地の借入面積を入力します(図 3.4.4)。 ③ 次に,sheet[地代]セルD39,D40 に地目別の小作料支払総額を入力します。セルE39,E40 に地目別 の平均小作料が示されますので,高すぎる・低すぎることがないかを確認してください。 ④ セルC45,46 には,[自作地を貸借した場合に見込まれる小作料の見積額]を入力します。近隣等の水準 がわからない場合は,添付した[小作料に関する資料]を参考にして入力してください。入力欠のミスが多い ので,とりわけ注意してください。 図 3.4.4 地代の入力(手順3) ① 作物別,地目別に借地面積を記入する。 ② 地目別に支払小作料総額を記入する。あ わせて地目別に小作料の[平均単価]が表示さ れるので,ミスがないか確認する。例では, 平均支払小作料が水田で13,333 円,畑で 6,667 円である。 ③ 仮に自己所有地を貸し出した際に見込まれる小作料の 単価を記入する。生産費集計システムに参考添付してある [小作料に関する資料.pdf]には地域の標準小作料が整理さ れているので,必要に応じて参照する。 ※ 入力ミス(欠損)が多いので,注意して作業すること
【 手順4:副産物評価額の入力 】 ① 生産費では,[主産物と一緒に生産される副生成品]あるいは[品質が劣り主産物のような取引の対象とな らないもの]を副産物として評価します。 ② 具体的には,水稲の稲わらやくず米(中米までは主産物),小麦の麦稈や規格外品,生食用/加工用ばれ いしょの澱粉原料用仕向け等が副産物となります。 ③ 副産物を,a)販売した場合は販売収入,b)堆肥等と交換した場合は交換した資材を購入する際に想定さ れる代金を,[評価額]として入力します(図 3.4.5)。 図 3.4.5 副産物の評価(手順4) (5)水色タブ([結果]):肥料費,農業薬剤費の転記 ここまでで,sheet[結果]には,肥料費,農業薬剤費以外の全算入生産費が計測されています。前述の,2) [肥料・農薬集計ファイル]への入力によって集計された,肥料費,農業薬剤費を,作物ごとに転記します。 以上によって,各作物の全算入生産費が算出されます(図 3.4.6)。 図 3.4.6 肥料費,農業薬剤費の転記 主産物の生産にともなって得られた,規格外品や麦桿等を 価額評価します。規格外品は実際の販売収入か販売見込額 を入力します。堆肥等と現物交換している場合は,交換し た資材を購入した場合に想定される金額を記入します。 ①ここまでの作業で,すでに[肥料費][農業薬剤費]以外の すべての項目の集計が終わっています。最後に,[肥料・ 農薬集計ファイル]から,肥料費,農業薬剤費を転記しま す。 ②生産費を調査する対象外の作物は,[肥料費][農業薬剤 費]を入力しなくてもかまいません。例では,すべて対象 としました。
4.労働記帳について 1)労働記帳方式 農産物の生産費を算定するには,農産物生産費集計システムをもちいて取引データ等を集計する作業とは別 に,労働記帳によって作物別投下労働時間を把握する必要があります。農産物生産費集計システムでは,[日報 方式]と[積算方式]の2種類の労働記帳様式を備えています。日報方式は日々の記帳を必要としますが,自動的 に作物別投下労働時間が集計されます。積算方式では,野帳等に記録してある作業時期,内容,時間等を事後 的に整理することによって,作物別投下労働時間を集計します。 2)共通事項:対象とする労働時間の範囲 生産費に算入する労働は,図 4.2.1 のとおりです。生産費は,圃場での生産行為に着目していることから, 包装,荷造,出荷等の労働時間は対象としません。例えば,米麦等では共同乾燥調整施設への生産物の搬入ま で(その他の作物は[収穫して,一時収容場所へ運搬するまで]が原則),共選をおこなう作物では共選場への運 搬,個選をおこなう作物では個選場所への運搬までを対象とします。また,対象とする労働は[当年の労働]で はなく[当年産の作物生産に要した労働]であるため,前作物の収穫後の作業に始まり,当該作物の収穫までと します。例えば,[前年:①秋小麦収穫→②堆肥散布→③耕起][当年:④てん菜耕起整地~(略)~⑤収穫→⑥ 耕起]の場合,当年産のてん菜の労働時間として②~⑤を算入します。 なお,共同作業では,自己の経営部分に対する労働時間のみを対象とします。①自己の経営への他の出役に 対して出役労賃を支払っていない場合,[家族労働時間]として他の労働時間を含めて計上します。②出役労賃 を支払っている場合は,[雇用労働時間]としてあわせて[雇用労賃]を計上します。例えば,3人で共同作業を おこなっており,自己の経営分として3人×1.5 時間の作業をおこなった場合,①出役労賃を支払っていない なら,家族労働時間 4.5 時間とし,②労賃を支払っているなら,家族労働時間 1.5 時間とします。 また,受託作業は,労働時間を生産費に計上しません。 図 4.2.1 生産費に算入する労働時間 ○生産過程で直接おこなう労働に加えて,作業準備,圃場往復,作業の後片づけの作業時 間 ○包装,荷造,積み込み,出荷施設までの運搬等は含まない ○雷雨等の天候変化,農機具の故障,事故等におりやむをえず一時作業を中止した待ち時 間は作業時間に加える。作業を断念した場合は加えない。 ○生産に関する(転作,共同作業,共同購入等)打合せ,部会等の打合せ。 ○生産に関する打合せでも,役職に付随する打合せ(部会長としての出席など)は含まない。 ○生産技術の習得(普及員等専門家からの生産技術指導,講習会,研修会,視察,自動車 免許更新,作物専門書の読書等)に要した時間。 ○農業関係定期刊行物(新聞,雑誌)の購読は含まない。 ○経営管理技術の習得(簿記記帳方法の指導,講習会等)に要した時間は含まない。 ○堆肥等の自給資材の生産に要した時間 ○経営記録,簿記記帳,営農設計,経営分析に要した時間。 ○これらの経営管理技術の習得(簿記記帳や経営分析の学習会,講習会)に要した時間は 含まない。 ○建物や農機具の修繕,部品交換,無給でおこなう農業水利施設の共同管理作業 ○購入資材や償却資産,雇用労働力の調達や代金支払いのために要した時間(購入に係る 商談に要した時間は算入する)。 ○生産物の販売に要した時間(販売に関する商談など)は含まない。 技術習得 集会出席 購入附帯 労 働 自給財生 産 労 働 機 器 ・ 水 利 修 繕 簿記記帳 直接労働 時 間 間接労働 時 間 作業時間 手待時間 生産管理 労働時間
3)労働記帳(日報方式)の使い方 (1)入力方法 労働記帳(日報方式)は日々の記帳作業を必要としますが,記帳によって自動的に作物別投下労働時間を集 計できます。また,作業内容別,従事者別の労働時間を集計することも可能です。 ※ 農水省の農産物生産費調査では,基本的に,従事者別に作業内容を記録し,これに基づき作業工程別の投 下労働時間を算定する。ただし,生産費を算出するためには,作業工程別の投下労働時間までは必要ないこ とから,調査者が選択することとします。経営間の作業工程別の費用や投下労働時間等を比較する場合には 作業内容を記帳することを推奨します。 【 手順1:家族労働者名,作物名,作業内容の設定 】 まず,sheet[コード表]において,家族労働者名と作物名を記入します。作物名は,リストにない場合のみ新 たに設定します(図 4.3.1)。 日報記帳においては,「各日において,誰が,どの作物に,どれだけ労働時間を要したか」の記帳を目的とす るため,[作業内容]ごとの投下労働時間まで把握することは原則的には不要です。作業内容ごとの労働時間を 調査する場合のみ,作業内容として調査する項目を①小項目とするか,大項目とするかを選択し,②項目が不 足している場合は,緑色のセルに新たに作業項目を追加してください。 なお,sheet[コード表]を印刷しておき,日誌記帳に際して,参照すると便利です。 図 4.3.1 家族労働者名,作物名の記入(手順1) ②作付している作物がリストにない場合,57 以降の緑色 セルに追加する。例では,[黒大豆]を追加しました。 ①経営者以外の家族労働者の名前を記入する。ここで記入 された名前は,sheet[日誌]で自動表示される。
【 手順2:労働時間の記帳 】 sheet[日誌]において,①日付,②作物コード,③従事者別労働時間を入力します(図 4.3.2)。作物コード は,sheet[コード表]のとおりとなります(このため,印刷したものをみながら入力作業をおこなうと良い)。 対象となる労働時間は,p.20 のとおりです。 図 4.3.2 労働時間の記帳(手順2) 【 手順3:労働時間の集計 】 以上によって,sheet[投下労働時間]に,家族労働時間・雇用労働時間が自動的に集計されます(図 4.3.3)。 集計のための作業は不要です。 図 4.3.3 労働時間の集計結果(手順3) ①作物コードを入力すると作物名が自動表示されるため, 作物名は入力しなくて良い。 ②例では,[作業内容]は入力していない。原則的に入力は 不要です。
【 特記事項1:作業工程別労働時間の入力 】 sheet[日誌]において,①日付,②作物コード,③従事者別労働時間のほかに,さらに,④作業内容を入力す ることで作業工程別労働時間も集計できます(図 4.3.4)。作業内容コードは,sheet[コード表]のとおりとな ります。大項目,小項目のいずれかに統一してください。大項目は,農水省の農産物生産費調査に準じた区分 となっています。 作業内容コード等に入力欠損があるとその時間は集計されません。入力欠損がないよう留意してください。 図 4.3.4 労働時間の記帳(作業内容の追加入力) 以上によって,sheet[作業別(家族)]に作業別家族労働時間が,sheet[作業別(雇用)] に作業別雇用労働時間が自動的に集計されます(図 4.3.5)。集計のための作業は不要です。 図 4.3.5 労働時間の集計結果(作業工程別) ①作業内容コードを入力すると作業内容が自動表示され るため,作業内容名は入力しなくて良い。 ②例では,春小麦の作業内容の入力が欠損してお り,集計が過小となっている。入力欠損が多いの で注意して作業すること
4)労働記帳(積算方式)の使い方 (1)入力方法 労働記帳(積算方式)は,作物ごとに,野帳等に記録してある作業時期,内容,時間等を事後的に整理する ことによって,作物別投下労働時間を集計します。 【 手順1:作物名,作付面積,[標準圃場]の記入 】 まず,作物名とその作物の作付面積を記入 します(図 4.4.1)。 さらに,耕作している圃場のうち,「1筆単 位で投下労働時間を算定しやすい圃場(「あの 圃場なら,この作業をおこなうのに,これく らい時間が掛かる」というのを想定しやすい 圃場)の面積を[標準圃場面積]として,記入 します。 図 4.4.1 作物名,作付面積,[標準圃場面積](手順1) 【 手順2:旬別作業内容の記入 】 前作物の収穫後から,当該作物の収穫まで の圃場作業の内容を旬別に記入します(図 4.4.2)。 図 4.4.2 旬別作業内容の記入(手順2) 例では,水稲作付18ha のうち,あ る1ha 圃場を作業時間を積算する目 安の圃場としてもちいることとしま した。
【 手順3:作業別作業手段,作業人数,作業時間の記入(本圃) 】 旬別の作業内容をセル H9 以下に順番に転記し,①作業に使用する農機具・施設,②作業をおこなうときの家 族労働力,雇用労働力の利用状況,③当該作業に要する労働時間を記入します(図 4.4.3)。 作業に要する労働時間は,[標準(目安)とした圃場1筆に要する所要時間]か[1日当たりで作業が可能な面 積]のどちらか片方のみを入力します。集計は[標準(目安)とした圃場1筆に要する所要時間]を基本とします が,圃場1筆ごとに均等に時間を要さない作業(圃場整備,見回り,水管理など)は[1日当たりで作業が可能 な面積]で集計します。 なお,作業をおこなうときの人数は,水稲田植え前の水田のゴミすくいや,作業準備苗運び等の資材運搬等 の補助作業も算入します。 以上によって,圃場作業に関する作業時間の総計が集計され,セル Y57 に家族労働時間,Z57 に雇用労働時 間が示されます。苗作りを要する作物(水稲,てん菜等)は手順4によってさらにハウス作業の労働時間を集 計し,苗作りが不要な作物は,手順5によって経営総体に共通となる生産管理労働を集計します。 図 4.4.3 本圃作業の労働時間の集計(手順3) 入力は片方のみとする。 例えば,①融雪剤散布は,家族労働2名(機械作業1名,補助1名)でお こない,目安とする1ha の圃場の作業に 0.5 時間掛かり,作業回数は1回 ということ。②水管理は1人で見回り,1日1時間を40 日ということ。 以上が集計される。例では,水稲(移植)の本 圃作業に,家族労働859 時間,雇用労働 90 時 間要したことを示す。
【 手順4:作業別作業手段,作業人数,作業時間の記入(ハウス) 】 苗作りを要する作物では,育苗に関するハウス作業への投下労働時間を集計する必要があります。ハウスへ の投下労働時間は,同じシートの 63 行目以降に記入します。①旬別の作業内容の記入,②セル H68 以下への作 業内容の転記,③作業に使用する農機具・施設,④作業をおこなうときの家族労働力,雇用労働力の利用状況, ⑤当該作業に要する労働時間の記入等は,本圃と同様の作業となります(図 4.4.4)。 1つ大きな違いがあり,[標準圃場]と同じように,耕作している育苗ハウスのうち,「1棟単位で投下労働時 間を算定しやすいハウス(「あのハウスなら,この作業をおこなうのに,これくらい時間が掛かる」というのを 想定しやすいハウス)を[標準ハウス]とし,該当作物で使用したハウスすべてがこの[標準ハウス]何棟相当か を記入する必要があります。例では,目安としやすい[標準ハウス]を想定したところ,苗 1,500 枚用のハウス が該当し,水稲作付すべてでは苗 12,000 枚を生産していることから,標準ハウス8棟分としています。 以上によって,ハウス作業に関する作業時間の総計が集計されます。さらに,手順5によって経営総体に共 通となる生産管理労働を集計します。 図 4.4.4 ハウス作業の労働時間の集計(手順3) 【 手順5:生産管理労働時間の集計 】 管理作業労働時間は次の手順で集計します(図 4.4.5)。 ① セルW~AI5に作付作物を記入する。 ② 生産管理労働時間を記入する。 a)1回に要する時間と年間の回数を記入すると,必要労働時間がAI列に算定されます。 b)作物別に配分する割合(合計は1でなくても良い)を記入する。例の水稲部会のように,特定作物のみ の場合は,その作物に[1]を入力する。全体に共通の場合は①に[1]とする。 ※ 例では,[生産管理労働][集会出席の時間]を示していますが,それ以下の[栽培技術の習得][間接労 働][自給資材製造][固定資産購入][機械の修繕・整備]等も同様の手順をとります。 標準ハウス何棟換算かは,①標準ハウスでの育 苗枚数,②作付すべてでの育苗枚数で換算する と作業が容易である。
図 4.4.5 生産管理労働時間の集計(手順5) 【 手順6:投下労働時間の集計 】 以上によって,労働時間の集計は済んでいます。p.11[手順5]に従い,[生産費集計ファイル]に労働時間を 転記しますが,①作物別労働時間として,p.25 の本圃労働時間,p.26 ハウス労働時間,p.25 作物別管理労働 時間の合計値を記入し,②経営共通には,p.27 経営共通労働時間を転記します。 ①作物名を記入する ②1回当たり時間と回数から,年間時間を求め,さらに, 作物ごとの割合を記入する。例では,簿記記帳は経営総 体なので①に[1]を記入し,専門書はだいたい5割,3 割,2割と判断し,[0.5][0.3][0.2]と記入した。なお, この合計は1にならなくても良い。 ③作物部会などは特定作物を指定する。 ④以上で,作物別の管理作業時間と経営総体の 共通労働時間が集計される
5.チェック項目