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2/ タケは日本人の生活に密接に結びつき人里に植えられてきたという歴史がある 日本の竹林面積は約 11 万 ha ( 農林水産省統計情報部 1994 ) 99% 以上はモウソウチクとマダケ ( その面

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@リモート・センシング技術センター(東京)

竹林の分布拡大と高木限界の上昇

高野(竹中)宏平、沼田絢香、小黒芳生、

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タケは日本人の生活に 密接に結びつき 人里に植えられてきた という歴史がある 105481905 日本の竹林面積は約11万ha (農林水産省統計情報部 1994 ) 99%以上はモウソウチクと マダケ (その面積比はおよそ3:1) (鳥居・井鷺 1997) 本研究ではこの両方を合わせて解析 モウソウチク(Phyllostachys edulis) 主に食用 マダケ(P. bambusoides) 主に竹細工用 http://en.wikipedia.org/wiki/ Phyllostachys_bambusoides

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• 竹は筍、住居、工芸、パルプ、紙、パネル、ボード、ベニヤ、フローリ ング、屋根、繊維、油、ガス、竹炭などとして世界中で利用(FAO 2010) • 竹産業は、1980年代にアジアで発展し、中南米やアフリカでも急速に拡 大している(FAO 2007) • 世界の竹林は現在3,150万haと推計(世界の森林の0.8%; FAO 2010) • 中でもモウソウチクは竹産業の最重要種で、中国の竹林面積540万haの 70%に相当する380万haを占める(FAO, 2007) • タケは最も成長が早い植物の一つで、一日に30cm-1m伸張し、 2-4ヶ月の間に5-25mに達する(He et al. 2013). • その成長速度から、炭素固定能力に期待する研究者もいる

(Song et al., 2011, Lobovikov et al. 2012).

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1970年代以降、日本では • 高齢化や安い輸入品の増加による管理放棄や • 隣接する森林の利用低下 などが要因となって竹林が拡大 • 生物多様性の低下(山口・井上 2004など) • 土砂災害の危険性(日浦ら 2004) • 農林業被害(荒生ら 2003) などが懸念 さらに、温暖化による分布拡大の加速も懸念 そもそも マダケ属(Phyllostachys)は日本では 人為的移入種と考えられる (現在日本には6つの種・品種が分布) (鈴木 1978, Ohrnberger 1999) 雑木林を置換しつつあるタケ

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 竹林を含む里地里山の持続可能な利用は日本の自然環境や生 物多様性の保全・再生の上で重要(染矢ら 2010)  また、中国でも大規模に自然分布域外に植栽(“南竹北拓”)  中国を始め、アジア・アフリカ・中南米各国でも、竹産業が 衰退し大規模に竹林放棄されたときには外来タケが付近の生 態系へ侵略的に拡大する恐れ  多くのタケ類は熱帯・亜熱帯原産なので、今後の温暖化の影 響も考慮して主要タケ類の生育条件や将来の潜在適地を予測 しておくことは重要

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 竹林の分布制限要因として、北限では気温の低極が大きな役割を果 たしている(沼田ら 1957では、その閾値を特定するにはいたっていない)  大型マダケ属は暖かさの指数(WI)が87–159 の範囲に分布(渡辺 1987)  国土数値情報を用いた竹林分布確率の推定(染矢ら 2010) 暖かさの指数(WI: 72–205)、年降水量、最深積雪深、斜面傾斜角、地質、 土地利用

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しかしながら、染矢ら(2010)が用いた自然環境保全基礎調 査植生調査データの植生図に用いられた竹林の区分は、必ず しも詳細スケールにおけるタケの有無を反映していない 気候値も3次(1km2 メッシュデータ(推定 値)を用いたもので、 モデルの精度が植生図 と気候値のどちらの誤 差に依存しているのか 判断しづらい 植生図で竹林区分が存在しないメッシュ 〃 存在する 〃 本調査で竹林(タケ)が確認できなかった地点(29) 〃 確認できた 〃(117) 染矢ら(2010) GLMによる解析結果

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東日本を対象として

 国土数値情報の3次メッシュ(1km2)データ(推定値)で

はなく、アメダスの観測値を用いた解析によって

竹林の分布を規定する気候要因(と土地利用)を推定

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1.モデリング  青森から長野までの145市町村からアメダスを選定し、半径 5km以内を車で周って竹林の有無を記録(2012年)  タケが確認された116カ所については過去(1975~1980 年)の空中写真から竹林の在不在も確認し、この時期以降 に新たに竹林が定着した17カ所地域を特定  上記アメダス地点で’79-88年と’02-11年の平均値を算出 年最高・最低・平均気温・暖かさの指数(WI)・ 寒さの指数(CI)・年降水量・年日照時間  日本全国標準土地利用メッシュデータ(小川ら 2013) アメダスから半径1kmの 農地率・森林率・宅地率を計算

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1.モデリング(続き)

 機械学習の一つであるboosted regression tree (BRT) modelを適用

(R version 3.0.3 、gbmパッケージ version 2.1を利用)

 informedness (i.e., sensitivity + specificity - 1)を最大化するように

パラメータチューニング

 Leave-one-out cross-validation (LOOCV)でモデル性能評価

【今後の予定】 2.推定されたモデルによる将来の竹林分布予測(複数モデルを検討) メッシュ気候値2010(気象庁) 1971-2000平年月別値から気候要素を算出 3次メッシュ将来気候値(農環研)CMIP5の 【全球モデル】MIROC-M、MRI、IPSLなど 【排出シナリオ】 RCP8.5、6.0、4.5、2.6 2081-2100年の予測月別値から気候要素を算出 生息適地モデリング手法/GCM/排出シナリオによる不確実性を考慮して 竹林の生息適地の割合を比較

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11 1.緯度-高度傾度に沿って竹林が分布 2.竹林の新規定着が確認された17地点はこの移行帯に分布 0 200 400 600 800 1,000 1,200 1,400 34 35 36 37 38 39 40 41 42 標高 m 2012年に竹林なし 2012年に竹林あり 1975-2012年に竹林定着

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boosted regression tree(竹林有無~アメダス観測値 + 標高 + 半径1km圏内の土地利用) 表1.LOOCVによるモデル性能評価 モデルとデータの組み合わせ AUC Informedness 土地利用+現在モデル 0.894 0.828 現在モデル(2002-2011年) 0.931 0.810 過去モデル(1979-1988年) 0.898 0.723 現在+過去モデル 0.939 0.750 現在モデルで過去データを予測 0.882 0.526 現在+過去モデルで過去データを予測 0.913 0.685 過去モデルで現在データを予測 0.931 0.681 現在+過去モデルで現在データを予測 0.951 0.776 • 土地利用入りモデルで土地利用率 の効果が小さかったこと、過去の 土地利用データがないことから最 終モデルでは土地利用を除外 • 現在+過去モデルの予測性能が最大 • 年最低・平均気温、暖かさ/寒さの 指数が大きな効果を持つ 土地利用+現在モデル 現在+過去モデル Relative importance

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boosted regression tree(現在と過去の竹林有無~現在と過去のアメダス観測値 + 標高) 現在+過去モデル Relative importance 現在 + 過去モデルのmarginal plot 年最高・平均気温、暖かさ/寒さの指数で明瞭な閾値 沼田ら(1957)が指摘した年最低気温の効果は比較的小さい 年最高気温 年平均気温 年最低気温 寒さの指数 暖かさの指数 年日照時間 年降水量 標高 分布確率 分布確率

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1979-1988年の気候値から推定した分布確率 2002 -2011 年の気候値から推定し た分布 確率 現在+過去モデルによる竹林の分布確率推定 2012年に竹林あり 1975-2012年に竹林定着 2012年に竹林なし 各サイトの 各気象要素の 1979-1988と 2002-2011の 平均値の比較 竹林分布に大きな効果を持つと推定された気温 に関連する要素はこの30年間で上昇し(上図)、 モデルで推定された竹林分布確率も過去から現 在にかけて上昇(左図)

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(長野-青森の解析対象地域において)  AUCが0.94、informednessが0.75程度の妥当な竹林分布確率推定 モデルが得られた。  年最高・平均気温、暖かさ/寒さの指数が竹林の分布確率に比較的 大きな影響を与えていた。  1975-2012年にかけて、竹林は標高-緯度分布限界に沿って分布拡大 していた。  この30年間に調査地の気温は上昇しており、竹林の分布確率も多く の調査地で上昇していた。 今後の解析

 boosted regression trees以外にrandom forest, MaxEnt, MARSな

どのモデリング手法を追加して生息適地予測

 気候モデルの追加

 排出シナリオの追加

 面積拡大速度の検討(空中写真解析)

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 (独)農業環境技術研究所 石郷岡 康史 氏ほか(温暖化予

測メッシュデータの提供)

 本研究は、文科省 気候変動リスク情報創生プログラム

(2012-2017)テーマ領域D「課題対応型の精密な影響評 価」の一環として行われました。

参照

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