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市道路河川課 御中 平成 17 年 6 月 27 日 栃木県公共嘱託登記土地家屋調査士協会佐野支所長蓼沼信雄 境界確認 ( 協定 ) にあたっての当事者適格について 御下問 市の所有していない 市が管理する財産 ( 土地 ) についての境界協定についてどのように判断すべきか 関係する法的根拠や 判例

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公図や山岳図の扱い方についての考え方について

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市道路河川課提出 2005.06.06 土地家屋調査士 蓼沼信雄 境界確認担当者からのご下問の公図(山岳図)についての、扱い方について以下の通りご説明申し上げます。 通常の「公図」と、「山岳図」についてのご説明をする前に公図の沿革と現在の地図整備に関する状況につ いて以下をご説明申し上げてから、山岳図の扱い方についてのご意見を申し上げます。

1.公図の成立経緯

公図には各種のものが有ります。不動産登記法第14 条(旧 17 条)地図から土地台帳付属地図(地図に準 ずる図面)までを一括して一般には公図と言います。 明治9年政府の命令で地租改正令により、現在の固定資産税の基礎を求める為の土地の調査が全国におい て実施されました。その結果により地図と土地台帳が作成されました。 面積と地力(土地の等級)による生産力を全国統一の尺度によったものです。 当 時 の 資 料 の 一 部 が

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市 立 博 物 館 に 収 蔵 さ れ て い ま す 。 平 板 測 量 に 依

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平成17年6月27日

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市道路河川課 御中 栃木県公共嘱託登記土地家屋調査士協会 佐野 支所長 蓼 沼 信 雄

境界確認(協定)にあたっての当事者適格について

御下問

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市の所有していない、

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市が管理する財産(土地)についての境界協定についてどのように判断す べきか、関係する法的根拠や・判例等の行政として判断する資料を提供して頂きたい。

資料の提出

御下問については一部意見を付して別紙のとおり、資料を提出申し上げます。 尚、資料としては当事者適格要件を示す各種の資料を併せて提供してあります。 重要な部分は【194】を参照して下さい。 ったと判断できます。 原図に近いと思われる図面には複写の際に針を刺し穴をあけて結線の為の点を打ったと判断できる跡が有り

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ました。数筆の小規模な範囲に区分した測量成果図を合成する作業の為の跡と、多数の複写図を作成した跡と 考えられる程、針の跡は大きい場合がありました。 その際の測量に用いた寸法は「間・尺・分」の単位です。 ご承知のとおり、1 間は 1.8 メートル、1 尺は 0.3 メートル、1 分は 1 間の 10 分の 1 で 0.18 メートルです。 縮尺は600 分の 1 で作成されました。余白部に曲尺 1 尺を以って 100 間と為すと記載されています。 (図上で 1 尺は 0.5 ミリ、1 分は 0.3 ミリ) 現在のデジタルでなくアナログ図面の合成や転写の繰り返しにより作成した地図です。当時は立派な成果図で すが、現在の要求されている制度には程遠いものだと言えます。 現在求められている地図としての精度は極めて低いものとみなくてはなりません。 ※歴史的経緯 地租・税を賦課する為の為政者の歴史的な事実については次のとおりです。 古くは大宝律令時代の「班田収受の法による口分田・租庸調ほか」により面積と租税の概念がありました。 租税の徴収の為に各地の大名による検地は15 世紀頃から各地において実施されました。 有名な太閤検地は全国に尺度を統一して実施したものです。 既に丁字法・十字法があり三斜求積の方法をとっていたと理解できる各種の資料があります。 その延長上に明治の地籍調査があります。 明治政府により地図と土地台帳が全国の殆どの地域で整備されました。目的は租税徴収であり、権利の客体た る土地の境界を明確にする地図を作成するものではなかったと断定してよいのではないでしょうか。 逆の見方をした場合には地籍の調査としては当時の最高級の技術で作成された地図だと言うことも出来ます が、その際の調査において境界の設置を行ったとの記録には接しておりません。 約70 年後に制定された国土調査法によって地図の整備が開始されましたが、当方の実務上の経験から昭和 40 年代の同法による調査事業の区域には殆ど境界標の新設はされておりません。精度も極めて低いものです。 国土調査法による全国各地の地籍調査は法施工後50 年を経て、既に古いものは明治図と同等の精度の劣悪な 地図として低い評価をされるに至っております。 2.過去の地籍整備について 明治の地租改正時の地図作成・昭和初期の

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税務署管内の地図整備・耕地整理法・土地改良法・区画整 理法等により各種の地図が作成されてきました。近年のものは極めて高い精度により作成されており、不動産 登記法第14 条(旧 17 条)の地図として扱われています。 <旧

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税務署管内の地図整備について>

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地区の地図は昭和初期の再整備の実施記録を確認できます。(法務局の旧地図綴り表紙裏に記載有) 記載事項と伝承に依った判断は、転写による再製ではないこと、全てに再調査を実施した結果ではなく中心市 街地の測量成果による地図再編成と非課税地(鉄道道路河川等)を地図から抹消することであったと考えられ ます。 地図の再整備には根拠となる法は当時なく、又現在の国土調査法の調査成果による地積更正に類する記事は当 時の土地台帳に全く無いこと、更に伝承では地図の焼失の結果の再製だとする説もありますが、

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でも同 様の地図が存在します。調査不十分の為前段の説明によりご理解願います。 旧葛生町役場の建替えの際(40 数年前)、廃棄処分となった物品の内に多数の平板測量を行った地籍測量 に相当すると言える測量成果図が有ったとの話を聞いております。(昭和 43 年当職蓼沼葛生町役場在職 の頃幹部職員から聴取したことを記憶) 3.平成の地籍整備

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国土交通省を中心として関係省庁連携による平成の地籍調査が開始されました。 この事業は、国土交通省・国土地理院・関係自治体・都市再生機構・法務省・国調協会等の関与により GIS (地図情報システム)を構築することを目的としています。 世界座標系のデータにより地籍・道路・河川・水道・下水道・地下鉄その他公共施設の統一した維持管理等を 図る為の事業です。

4.山岳図について

地図と現地の状況を比較すれば明らかであります。 この地図は見取り絵図面です。この地図は目視に依った地形を記録した図面にすぎません。 この地域(

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)で耕地図と呼ぶ市街地と田畑関係の旧土地台帳付属地図は技術的な程度の差はあって も現地調査を実施したものと考えられますが、山岳地図の作成は現地を実測したものとは言えません。 大まかな地形を示す図面として扱うことが肝要です。 <各種の事例と判断> 以下に各種の事案についての経験を示します。 ①地図の寸法を根拠にする調整は無理であること。 実務上の経験から、地図上の距離50m が現地において 300m であったことがありました。この程度の相 違はしばしばみられます。甚だしい例は地図に縮尺の記載もありません。 ②筆界線の角度も同様である。 山林の場合、境界は稜線・尾根筋・澤筋(山頂から放射状にすそへ向く)が多くあります。 実務上の経験では筆界の角度が45 度の地図が、現地で確認された角度が 120 度ある場合が有りました。 100 101 地図 101 100 現地 102 103 102 103 ③平地公図と山岳公図の突合せ(接合)について 距離にとんでもない差異があり安易に合成はダメ。 以下に例示図 1005 山岳図 1004 1000 1001 1003 1002 905 906 901 902 903 904 905 ④所有権境界、筆界と公法上の境界についての山岳地の境界判断の基礎資料について

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法務局保管の山岳絵図面では境界を判断し測設することは殆ど不可能です。 山岳地の境界は限りなく所有権境界(私法上の境界)に近いものとなりますが以下の要素を取り込み多面的な 判断をする必要があります。 ・植生の種類 樹種・樹齢等による相違、山林の場合数十年を経過しており私法上の所有権範囲を判断。 ・森林組合の林班図 森林組合において各種の調査(航空写真によデータもある)により造林した個々の範囲が判断の補助になる 場合が多く資料として役にたつこと、広範囲に現地踏査することなく、森林の概要が把握できる。 ・管理区域 管理・占有していた範囲の調査(現在は昔のような管理がされていない) 境界木・株・その名残や跡の発見、所有者だけでなく森林管理労務者であった古老の証言等。 ・地形と境界の原則 稜線・尾根筋・澤筋が基本的な境界線であった場合が多く、現地の起伏にも充分留意して判断の要素とする。 ・航空写真により作成された地形図(コンター図)により前記の稜線や筋の位置がある程度判断できる。 その結果、山岳絵図面の極端な精度の悪さや位置を示す資料として判断できないことが理解できる。 ・占有の異動等について周辺の状況との比較も重要な要素である。 以上の資料調査に基づく要素やその他の情報の収集調査及び地域の慣習等を併せて山岳図の示す境界の位置 を判断するものであります。 ※不動産登記法改正に伴う筆界特定制度の施行に伴い、山岳図関係については耕地図公図とともに当方土地家 屋調査士として今後一層の知識の研鑚に努力を要するものと覚悟しております。

5.森林関係の特殊な事項について(慣習法)

山裾についての留意事項

① コサギリ」についての基本的事項

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を含む周辺地域で「コサギリ」と呼ぶ所有権を制限する範囲についての慣習が有ります。 「コサギリ」とは山林とその下方部に有る耕地との間地です。一般的には山林北側の斜面の裾であるが、耕地 の北側であって樹木の張り出しを除去する為の範囲を含む場合もある。各地区で慣習的な約束があります。 断面略図 山林 コサギリ

耕 地

北 水路 根切堀 「コサギリ権」

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・日陰となる耕地を保護する権利である。 ・一般的には耕地に支障を及ぼさない為の耕作地役権であり、所有権は山林側に属するものである。 ・耕地の権利者はコサギリの範囲において竹木雑草等を自由に除去できる。 ・山林の所有者は植林してはならない。 ②地図による境界と「コサギリ」には次の二つの見方があります。 例示1 コサギリは山林の所有権である。 例示2 コサギリは山林と耕地の間地であり無登録国有地の場合もある。 山岳図・耕地図いずれかの地図に2 線引きでなく公図に緑色の表示がされている場合がある○A。 その場合、地域の慣習によりその範囲を判断する。 但し、道水路等に付帯しない場合、緑色部分は財務省所管財産となり厄介なこととなる。 例示 1 例示 2 2 線引 所有者 乙 山林 水路 範囲表示線無 水路 所有者 乙 付帯畦畔○A 畦畔緑色 コサギリ コサギリ 耕地 耕地 所有者 甲 所有者 甲 ② コサギリ」の関係する

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市の境界確認について 前記例示2○Aについては、地図上で曖昧であり水路や道路に付帯している財産として扱うべきである。 国交省からの譲与財産に含まれる。

以上各種の公図についての考え方を境界確認の専門家団体の役員としてご説明申し上げました。

参照

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