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Veritas Enterprise Vault™: SMTP アーカイブの設定

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Veritas Enterprise Vault™

SMTP アーカイブの設定

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Veritas Enterprise Vault: SMTP アーカイブの設定

最終更新日: 2015-12-17。

法的通知と登録商標

Copyright © 2015 Veritas Technologies LLC. All rights reserved.

Veritas、Veritas ロゴ、Enterprise Vault、Compliance Accelerator、Discovery Accelerator は、 Veritas Technologies LLC または同社の米国およびその他の国における関連会社の商標または 登録商標です。 その他の会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。 この製品には、Veritas 社が他社への帰属を示す必要があるサード―パーティソフトウェア(「サード パーティプログラム」)が含まれる場合があります。 一部の他社プログラムはオープンソースまたは無 償ソフトウェアライセンスの下で利用できます。ソフトウェアに付属している使用許諾契約は、それら のオープンソースまたは無償ソフトウェアライセンスで規定されている権利または義務を変更するも のではありません。他社プログラムについて詳しくは、この Veritas 製品に関する他社の著作権文書 を参照してください(http://www.veritas.com/about/legal/license-agreements#3rd-party)。 本書に記載する製品は、使用、コピー、頒布、逆コンパイルおよびリバース・エンジニアリングを制限 するライセンスに基づいて頒布されています。 Veritas Technologies LLC からの書面による許可な く本書を複製することはできません。 文書は「現状有姿のまま」提供され、市販性、特定目的との適合性または権利を侵害していないこと を含むすべての明示または黙示の条件、表明および保証は、そのような免責が法的に無効であると された場合を除き、免責されます。VERITAS TECHNOLOGIES LLC は本書の供給、実行、また は使用に関連した付随的、間接的な損害に対する責任を負わないものとします。 本書に含まれる 情報は、事前の通知なく変更される場合があります。 ライセンス対象ソフトウェアおよび資料は、FAR 12.212 の規定によって商用コンピュータソフトウェ アとみなされ、場合に応じて、FAR セクション 52.22719 「Commercial Computer Software -Restricted Rights」、DFARS 227.7202 「Commercial Computer Software and Commercial Computer Software Documentation」、その後継規制の規定により、Veritas 社がオンプレミスとし て提供したか、ホストサービスとして提供したかにかかわらず、制限された権利の対象となります。 米 国政府による本ソフトウェアの使用、修正、複製のリリース、実演、表示または開示は、本使用許諾 契約の条項に従ってのみ行われるものとします。

(3)

Veritas Technologies LLC 500 E Middlefield Road Mountain View, CA 94043 http://www.veritas.com

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テクニカルサポート

テクニカルサポートは、世界中にサポートセンターを設けています。 テクニカルサポート の主要な役割は、製品の機能に関する具体的な問い合わせに答えることです。また、テ クニカルサポートグループはオンラインナレッジベース用のコンテンツも作成します。 テ クニカルサポートグループは社内の他部門と協力して、お客様の質問に迅速にお答えし ます。 当社が提供するサポートには次のものが含まれます。 ■ すべての規模の組織で適切な量のサービスを柔軟に選択できる広範囲のサポートオ プション ■ 迅速な応答と最新の情報を提供する電話および Web によるサポート ■ ソフトウェアアップグレードを適用するアップグレード保証 ■ 現地の勤務時間または無休でのグローバルなサポートの購入 ■ アカウント管理サービスを含むプレミアムサービス提供 当社のサポートサービスについて詳しくは、次の URL の当社 Web サイトを参照してくだ さい。 www.veritas.com/support すべてのサポートサービスは、サポート契約と、その時点でのエンタープライズテクニカ ルサポートポリシーに従って提供されます。

テクニカルサポートへの連絡

サポート契約が有効なお客様は、次の URL でテクニカルサポート情報にアクセスできま す。 www.veritas.com/support テクニカルサポートに連絡する前に、製品のドキュメントに記載されているシステム要件を 満たしていることを確認してください。また、問題を再現する必要がある場合のために、問 題が発生したコンピュータの近くにいてください。 テクニカルサポートに連絡するときは、次の情報を用意してください。 ■ 製品のリリースレベル ■ ハードウェア情報 ■ 利用可能なメモリ、ディスク容量、NIC の情報 ■ オペレーティングシステム ■ バージョンとパッチレベル ■ ネットワークトポロジ

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■ ルーター、ゲートウェイ、IP アドレスの情報 ■ 問題の説明: ■ エラーメッセージとログファイル ■ テクニカルサポートに連絡する前に実行したトラブルシューティング ■ 最近行ったソフトウェア設定やネットワークの変更

ライセンスと登録

お使いの製品で登録またはライセンスキーが必要な場合は、次の URL の当社のテクニ カルサポート Web ページにアクセスしてください。 www.veritas.com/support

カスタマーサービス

カスタマーサービス情報は、次の URL で参照できます。 www.veritas.com/support 次のような、技術以外の問題を解決するためにカスタマーサービスを利用できます。 ■ 製品のランセンスおよびシリアライゼーションに関する問題 ■ 住所や名前変更などの製品登録の更新 ■ 一般製品情報 (機能、利用可能な言語、ローカル販売業者) ■ 製品更新およびアップグレードに関する最新情報 ■ アップグレード保証およびサポート契約に関する情報 ■ テクニカルサポートオプションについてのアドバイス ■ 技術以外のプレセールス問題 ■ CD-ROM、DVD、またはマニュアルに関連する問題

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サポート契約のリソース

既存のサポート契約に関して当社に連絡する場合は、次に示すご利用の地域のサポー ト契約管理チームに連絡してください。 CustomerCare@veritas.com 全世界(日本以外) CustomerCare_Japan@veritas.com 日本

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テクニカルサポート

... 4

第 1 章

本書について

... 9

このマニュアルについて ... 9

Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先 ... 9

Veritas 社のサポート Web サイトの[How To]記事 ... 11

Enterprise Vault トレーニングモジュール ... 12 本書へのご意見 ... 12

第 2 章

Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要

... 13 Enterprise Vault SMTP アーカイブについて ... 13 SMTP ジャーナルについて ... 20 選択 SMTP ジャーナルについて ... 22 SMTP メールボックスジャーナルについて ... 25 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定 ... 26 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定 ... 28

Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッセージをジャーナル する ... 30

第 3 章

SMTP アーカイブのインストール

... 32 Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネントのインストールについ て ... 32 レポート ... 33 監視 ... 33

第 4 章

SMTP アーカイブの設定

... 34 SMTP アーカイブを設定する手順 ... 34 SMTP メッセージのアーカイブの作成 ... 36 保持カテゴリと SMTP ポリシーの設定 ... 37 X-Header について ... 39 サイトの Enterprise Vault SMTP サーバーの設定 ... 43 接続するホストの名前または IP アドレスの入力 ... 45 SSL/TLS 証明書の入手 ... 46 SMTP ターゲットアドレスの追加 ... 48

目次

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選択 SMTP ジャーナルまたは SMTP メールボックスジャーナルの追 加設定 ... 50 大量の SMTP ターゲットアドレスの追加 ... 50 SMTP アーカイブタスクの追加 ... 51 SMTP 保存フォルダについて ... 52 アーカイブ済みメッセージのセーフコピーの保存 ... 54 タスクの概略レポート ... 55

第 5 章

ターゲットアドレスの書き換えの設定

... 56 ターゲットアドレスの書き換えについて ... 56 ターゲットアドレスの書き換えを設定する手順 ... 59 SMTP ターゲットアドレスの追加 ... 59 ターゲットアドレスのエイリアスの追加 ... 60

第 6 章

PowerShell コマンドレット

... 62 SMTP アーカイブの PowerShell のコマンドレットについて ... 62

索引

... 64 8 目次

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本書について

この章では以下の項目について説明しています。 ■ このマニュアルについて ■ Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先 ■ 本書へのご意見

このマニュアルについて

このガイドでは、SMTP プロトコルを使用して Enterprise Vault サーバーに送信された データをアーカイブする Enterprise Vault SMTP アーカイブの設定方法を説明します。

Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先

表 1-1 に、Enterprise Vault に付属のマニュアルの一覧を示します。

1

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表 1-1 Enterprise Vault マニュアルセット コメント マニュアル 横断検索の可能な Windowsのヘルプ(.chm)形式の次のドキュ メントがすべて含まれています。Acrobat(.pdf)形式のマニュア ルへのリンクも含まれています。 このライブラリには、次を含む複数の操作でアクセスできます。 ■ Windows の[スタート]メニューで、[スタート]、[プログラム]、 [ Enterprise Vault]、[Documentation]の順にクリックしま す。

■ Windows エクスプローラで Enterprise Vault インストール先 フォルダ Documentation¥language のサブフォルダを 参照し、EV_Help.chm ファイルを開きます。

■ 管理コンソールの[ヘルプ]メニューで[Enterprise Vault の

ヘルプ]をクリックします。 Veritas Enterprise Vault ドキュ

メントライブラリ Enterprise Vault の機能の概要を説明します。 導入および計画 Enterprise Vault をインストールする前に必要なソフトウェアと設 定を確認する方法を説明します。 Deployment Scanner Enterprise Vault の設定に関する詳細な情報を提供します。 インストールおよび設定 既存の Enterprise Vault インストールを最新バージョンにアップ グレードする方法を説明します。 アップグレードの手順 Domino メールファイルとジャーナルデータベースからアイテムを アーカイブする方法を説明します。 Domino サーバーアーカイブの 設定 Microsoft Exchange ユーザーメールボックス、ジャーナルメー ルボックス、パブリックフォルダからアイテムをアーカイブする方法 を説明します。 Exchange Server アーカイブ の設定 ネットワークファイルサーバーに保持されているファイルをアーカ イブする方法を説明します。 ファイルシステムアーカイブ (FSA) の設定 Exchange アーカイブとインターネットメールアーカイブへの IMAP クライアントアクセスを設定する方法を説明します。 IMAP の設定 他のメッセージングサーバーから SMTP メッセージをアーカイブ する方法を説明します。 SMTP アーカイブの設定 Microsoft SharePoint サーバーの内容をアーカイブする方法を 説明します。 SharePoint Server アーカイブ の設定 日常的な管理手順を実行する方法を説明します。 管理者ガイド 10 第 1 章 本書について Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先

(11)

コメント マニュアル システムエラーが起きた場合にデータ損失を防止する効果的な バックアップ戦略の実装方法や、回復手段を利用する方法を説 明します。 バックアップと回復 すべての新しいアーカイブ済みアイテムと既存のアーカイブ済み アイテムのメタデータプロパティに分類値を割り当てる方法を説 明します。 Enterprise Vault 検索や Compliance Accelerator などのアプリケーションのユーザーは、検索またはレビューを行う ときに分類値を使ってアイテムをフィルタ処理することができます。 分類

Domino ファイルと Notes NSF ファイルから内容を Enterprise Vault アーカイブに移行する方法を説明します。

NSF 移行

Outlook PST ファイルから内容を Enterprise Vault アーカイブ に移行する方法を説明します。 PST 移行 Enterprise Vault サーバー、アーカイブ、アーカイブ済みアイテ ムの状態に関するレポートを提供する、Enterprise Vault Reporting の実装方法を説明します。FSA レポートを設定する と、ファイルサーバーとそのボリューム用の追加レポートを利用で きます。 レポート Enterprise Vault のツールとユーティリティについて説明します。 ユーティリティ

Enterprise Vault PowerShell コマンドレットを実行して、さまざま な管理タスクを実行する方法を説明します。 PowerShell コマンドレット レジストリ値を一覧表示している参照用の文書で、さまざまな側 面から Enterprise Vault の動作を修正する場合に使うことがで きます。 レジストリ値

Enterprise Vault Administration Console のヘルプ。 管理コンソールのヘルプ

Enterprise Vault Operations Manager のヘルプ。 Enterprise Vault Operations

Manager のヘルプ

サポートされているデバイスとソフトウェアのバージョンの最新情報については、次のアド レスから利用可能な『Enterprise Vault Compatibility Charts』を参照してください。 https://www.veritas.com/support/ja_JP/article.000097605

Veritas 社のサポート Web サイトの[How To]記事

Enterprise Vault の管理マニュアルの情報のほとんどは、Veritas サポート Web サイト の記事としてオンラインで入手できるようになりました。 Google などの任意の一般的な検 索エンジンを搭載するインターネットを検索することによって、または次の手順を実行す ることによってこれらの記事にアクセスできます。 11 第 1 章 本書について Enterprise Vault についての詳しい情報の入手先

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Veritas 社のサポート Web サイトの[How To]記事にアクセスする方法

1

Web ブラウザのアドレスバーに次を入力してから Enter キーを押します。 http://www.veritas.com/support/en_US/products-a-z

2

[Products A-Z]ページで、Enterprise Vault for Microsoft Exchange など、目的 の製品を選択します。

3

[Knowledge Base Search]の使用によって語句を検索するか、または[Most Popular Subjects]のリストを参照します。

Enterprise Vault トレーニングモジュール

Enterprise Vault と eDiscovery Tech Center (http://www.veritas.com/elibrary)は、 主な機能、ベストプラクティス、一般的なテクニカルサポートの質問などをさらに詳しく各 自のペースで学べる学習モジュールの eLibrary です。 より高度なインストラクタ主導のトレーニング、仮想トレーニング、オンデマンドのクラスも利 用できます。 詳しくは、http://www.veritas.com/education-services/training-courses を参照してください。

本書へのご意見

本書に関するご意見をお聞かせください。 必要な情報は簡単に見つけられたでしょうか。 また、わかりやすく書かれていたでしょうか。誤りや見落とし、または、マニュアルやヘルプ の今後の改訂に役立つ点がありましたら、お知らせください。 ご意見をお送りいただく際は、次の情報を添えてください。 ■ マニュアルのタイトルとバージョン ■ 対象となる項目 (該当する場合) ■ お名前 ご意見は電子メールで evdocs@veritas.com までお送りください。 このアドレスは製品 マニュアルへのご意見のみを対象としています。 お客様のご意見をお待ちしております。 12 第 1 章 本書について 本書へのご意見

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Enterprise Vault SMTP

アーカイブの概要

この章では以下の項目について説明しています。 ■ Enterprise Vault SMTP アーカイブについて ■ SMTP ジャーナルについて ■ 選択 SMTP ジャーナルについて ■ SMTP メールボックスジャーナルについて ■ SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定 ■ 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定

■ Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッセージをジャーナルする

Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

Enterprise Vault SMTP アーカイブを使うと、Enterprise Vault は SMTP プロトコルを 使って Enterprise Vault サーバーに送信されたデータをアーカイブできます。 SMTP アーカイブを使って、SMTP 経由でメッセージを送信できるアプリケーションを ジャーナルできます。Enterprise Vault SMTP サーバーに送信されるジャーナルレポー トメッセージ(P1 メッセージ)は、http://technet.microsoft.com/library/bb331962.aspx の記事で説明しているエンベロープジャーナルレポート形式に従う必要があります。 ジャー ナルレポートメッセージは Enterprise Vault が処理し、Veritas Discovery Accelerator などの eDiscovery アプリケーションを使って検索する場合に利用できます。

SMTP アーカイブでは現在、Domino サーバーがジャーナルするメッセージのジャーナ ルレポート情報が処理されないことに注意してください。

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図 2-1 SMTP アーカイブ概要 SMTP メッセージ 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレ スにBCC 送信またはジャーナル ルーティング アドレスはSMTP ターゲットとして 設定される SMTP アーカイブタスクは ターゲットに関連付 けられたアーカイブ にメッセージを格納 SMTP1 Enterprise Vault SMTP サーバー メールボックスに配信 されたメッセージ MTA (たとえばExchange Server, SMTP サーバー) ジャーナル アーカイブ 図 2-1 は簡単な SMTP アーカイブ環境の例です。 ■ MTA が一部のアプリケーションから SMTP メッセージを受信します。 この MTA は Exchange サーバーと SMTP メッセージを転送できる他のサーバーの いずれかになります。 ■ この MTA は宛先メールボックスにメッセージを送ります。

■ また、この MTA は、Enterprise Vault SMTP サーバーの SMTP ルーティングアドレ

スにメッセージをコピーまたはジャーナルするように設定されています。ルーティング アドレスで使用されるドメインは、DNS で作成した、Enterprise Vault SMTP サーバー を参照する MX レコードエイリアスの場合があります。たとえば、ev.example.com。 Enterprise Vault では、ルーティングアドレスを SMTP ターゲットアドレスとして設定 する必要があります。

■ Enterprise Vault SMTP サーバーはメッセージを受信し、X-RCPT-TO ヘッダーとし てメッセージにルーティングアドレスを追加します。 SMTP サーバーは、SMTP 保存フォルダとして割り当てたフォルダに電子メール (.eml)ファイルとしてメッセージを入れます。 ■ SMTP アーカイブタスクは保存フォルダのメッセージファイルを処理し、ターゲットア ドレスに指定されているアーカイブにそれをアーカイブします。 処理の間、ターゲット プロパティに指定されている保持カテゴリーをタスクは適用し、Enterprise Vault によ り、ポリシーに記載されているすべての X-Header に索引を付けます。 14 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

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Enterprise Vault SMTP サーバーは、Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネン トをホストする Enterprise Vault サーバーです。コンポーネントには、SMTP サーバーと Enterprise Vault SMTP アーカイブタスクが含まれます。表 2-2 に、SMTP アーカイブ の主要なコンポーネントの概要を示します。Enterprise Vault SMTP サーバーは、SMTP サーバー 1 台と SMTP アーカイブタスク 1 つのみをホストできます。ただし、複数の Enterprise Vault SMTP サーバーが 1 つのサイトに存在する可能性があります。 SMTP アーカイブを設定するときには、Enterprise Vault SMTP サーバー設定とターゲット設定 情報がサイト内のすべての Enterprise Vault SMTP サーバーで共有されます。 これは、 サイト内のあらゆる Enterprise Vault SMTP サーバーがサイト内のすべての SMTP ター ゲットに送信されたメッセージをアーカイブできることを意味します。 負荷分散ソリューショ ンを使ってサイトの SMTP サーバー全体で SMTP トラフィックを均等に分散できます。 単純な負荷分散ソリューションでは、Enterprise Vault SMTP サーバーのそれぞれに DNS MX レコードを設定して各レコードのユーザー設定を等しく設定します。ジャーナル に SMTPjournal@example.com などの単一アドレスを使っている場合に、トラフィック量 を複数の Enterprise Vault SMTP サーバーで管理できれば、SMTP サーバーでアドレ スの書き換えを実装することもできます。アドレスを書き換えると、複数の Enterprise Vault ストレージサーバーにアーカイブの負荷を分散できます。 p.56 の 「ターゲットアドレスの書き換えについて」 を参照してください。 Enterprise Vault SMTP サーバーに送信されたすべてのメッセージをアーカイブするの か、選択したメッセージのみをアーカイブするのかにより、SMTP アーカイブを異なる方 法で設定できます。 表 2-1 は、実装できるさまざまなジャーナル設定の概略です。 これ らの設定は、関連セクションでより詳しく説明されています。 表 2-1 SMTP アーカイブの設定 説明 SMTP アーカイブの設定 Enterprise Vault SMTP サーバーに送信され たすべてのメッセージが 1 つまたは複数のジャー ナルアーカイブに保存されます。 p.20 の 「SMTP ジャーナルについて」 を参照 してください。 SMTP ジャーナル 特定のアドレス間で送受信したメッセージのみを アーカイブするように Enterprise Vault SMTP サーバーを設定します。 Enterprise Vault は同 じアーカイブまたは複数の異なるアーカイブにあ るすべてのメッセージを格納できます。 p.22 の 「選択 SMTP ジャーナルについて」 を 参照してください。 選択 SMTP ジャーナル 15 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

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説明 SMTP アーカイブの設定 これは、選択 SMTP ジャーナルに似ています。 Enterprise Vault は、そのアドレス専用のジャー ナルアーカイブにある、特定のアドレスで送受信 するメッセージをすべて格納します。 p.25 の 「SMTP メールボックスジャーナルにつ いて」 を参照してください。 SMTP メールボックスジャーナル 次の組み合わせのジャーナルを実行するように SMTP アーカイブを設定できます。 ■ SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナル p.26 の 「SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定」 を参照して ください。 ■ 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナル p.28 の 「選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定」 を参 照してください。 選択 SMTP ジャーナル、SMTP メールボックスジャーナル、前述の組み合わせを利用 してメッセージのコピーを複数のアーカイブに格納できます。Enterprise Vault は、ボル トストア設定で許可されるように単一インスタンスストレージを実装します。 同じアーカイブに関連付けられた複数の対象アドレスがメッセージに含まれ、同じ保持カ テゴリとポリシーがその対象アドレスに関連付けられている場合は、メッセージの 1 つの コピーのみをアーカイブに格納します。 SMTP アーカイブを実装するには、Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネントと Enterprise Vault サーバーコンポーネントを SMTP アーカイブを実行するコンピュータ にインストールします。表 2-2 に、SMTP アーカイブの主要なコンポーネントの概要を示 します。 Enterprise Vault Administration Console または Enterprise Vault PowerShell コマンドレットを使って SMTP アーカイブを設定できます。

16 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要

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表 2-2 SMTP アーカイブコンポーネントの概要 説明

コンポーネント

SMTP サーバーは Windows サービスの Enterprise Vault SMTP サービスとして実装されます。 このサービスは Windows サービスコ ンソールに表示されますが、Enterprise Vault Administration Console には表示されません。

SMTP サーバーは SMTP 接続を管理し、Exchange Server や SMTP サーバーなどの Message Transfer Agent (MTA)を中継し て Enterprise Vault SMTP サーバーに送信されたメッセージを受信 します。 Enterprise Vault SMTP サーバーは、メッセージを .eml ファ イルとして SMTP 保存フォルダに保存します。 Enterprise Vault SMTP サーバーは SMTP サーバーを 1 つのみホ ストできます。 Enterprise Vault SMTP サーバー SMTP アーカイブタスクは、次のように保存フォルダの電子メールファ イルを処理します。 ■ メッセージのルーティングアドレスがアーカイブが有効になってい る SMTP ターゲットであるかを検査します。 SMTP サイト詳細設 定[選択ジャーナルアーカイブ]が[はい]の場合、メッセージファ イルの To、From、CC、BCC、および Sender フィールドでも SMTP 対象アドレスを検索します。 ■ 見つかった SMTP 対象アドレス(アーカイブが有効化されている) ごとに次の処理を実行します。 ■ 対象アドレスに関連付けられたポリシーを適用します。 ■ 対象アドレスに関連付けられたアーカイブにメッセージを格納 します。 ■ 対象アドレスの保持カテゴリを適用します。 ■ デフォルトでは、アーカイブが正常に完了した後に保存フォルダ からメッセージを削除します。 エラーが発生する場合、タスクは ファイルを削除しません。 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルで、 特定のメッセージのデフォルト動作を変更できます。 p.52 の 「SMTP 保存フォルダについて」 を参照してください。 Enterprise Vault SMTP サーバーは SMTP アーカイブタスクを 1 つ のみホストできます。 SMTP アーカイブタスク 17 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

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説明 コンポーネント SMTP 保存フォルダは、SMTP アーカイブタスクに割り当てられた ローカルフォルダです。 フォルダの場所は、SMTP アーカイブタスク のプロパティにあります。 Enterprise Vault SMTP サーバーは、アー カイブタスクを処理するためにメッセージをフォルダに入れます。 アーカイブが失敗したアーカイブタスクのメッセージは保存フォルダ から自動的に削除されません。 失敗したメッセージは[Failed]サブ フォルダに置かれます。 SMTP 保存フォルダ SMTP ポリシーは SMTP ターゲットアドレスに割り当てられます。 こ のポリシーにより、ターゲットアドレスを含むメッセージがアーカイブさ れるとき、SMTP アーカイブタスクがジャーナルレポートと X-Header を管理するしくみが決まります。 ポリシーのプロパティを使用して次を指定できます。

■ Enterprise Vault にインデックス付けする X-Header

■ アーカイブタスクがジャーナルレポートを処理するのか、破棄する のか ■ アーカイブタスクが RMS 保護アイテムを処理するしくみ ポリシーが適用されるターゲットアドレスはポリシーのプロパティにも表 示されます。 SMTP ポリシーは、管理コンソールの[ポリシー] > [SMTP]に表示 されます。 SMTP ポリシー SMTP ターゲットアドレスは、Enterprise Vault SMTP サーバーと SMTP アーカイブタスクが Enterprise Vault SMTP サーバーに送信 されたメッセージの中で探す SMTP アドレスです。 ターゲットプロパ ティには次の設定が含まれます。 ■ ターゲットアドレスにする SMTP アドレス。 ■ ターゲットアドレスを含むメッセージに割り当てるポリシー。 ■ メッセージに割り当てる保持カテゴリ。 ■ メッセージを格納するアーカイブ。 ■ ターゲットアドレスとの間で送受信したメッセージをアーカイブする かどうか。 選択 SMTP ジャーナルまたは SMTP メールボックス ジャーナルを設定するときにこのオプションを設定すると、選択し たアドレスに送信するメッセージに Enterprise Vault が使うアー カイブを制御できます。 SMTP ターゲットは、管理コンソールの[ターゲット] > [SMTP]に表 示されます。 SMTP ターゲットアドレス 18 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

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説明 コンポーネント SMTP アーカイブタスクは、すべての種類のアーカイブに SMTP メッ セージを格納できます。SMTP アーカイブ機能は主としてジャーナル に使うので、ジャーナルアーカイブタイプのほうがユーザーアーカイ ブタイプよりも適しています。 SMTP ジャーナルでは、SMTP アーカイブタスクでアーカイブの受信 ボックスのメッセージすべてを格納します。選択 SMTP ジャーナルま たは SMTP メールボックスジャーナルを設定すると、ターゲットアドレ スのメッセージを受信ボックスまたは送信済み項目のフォルダに格納 できます。 SMTP ジャーナルアーカイブを作成できます。 これらは管理コンソー ルの[アーカイブ] > [SMTP]に表示されます。 SMTP アーカイブでは、アーカイブは自動作成されません。 SMTP ターゲットアドレスを追加するには、関連アーカイブが存在する必要 があります。 p.36 の 「SMTP メッセージのアーカイブの作成」 を参照してくださ い。 SMTP アーカイブ 19 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Enterprise Vault SMTP アーカイブについて

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SMTP ジャーナルについて

図 2-2 SMTP ジャーナルの例 SMTP メッセージ 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレスにB CC 送信またはジャーナル SMTP ターゲットとし て設定された ルーティングアドレス Journal1 Enterprise Vault SMTP サーバー SMTPアーカ イブタスクは ターゲットに 関連付けられ たアーカイブ にメッセー ジを格納 Journal2 Journal3 メールボックスに 配信されたメッセージ ジャーナル アーカイブ MTA (たとえばExchange Server, SMTP サーバー) 通常、組織内で、SMTP メッセージは 1 つ以上の MTA によってユーザーのメールボッ クスに配信されます。 MTA は通常、Exchangeサーバーまたは SMTP サーバーです。 Enterprise Vault SMTP ルーティングアドレス (例: journal1@ev.example.com) に各 メッセージのコピーをジャーナルまたは BCC 配信するようにこれらの MTA を設定しま す。 Enterprise Vault では、ルーティングアドレスを SMTP ターゲットとして設定し、各ター ゲットアドレスをアーカイブと関連付けます。 SMTP ターゲットのプロパティで、ターゲット アドレスのアーカイブが有効になっていることを確認してください。 [この SMTP アドレス に対して送受信されるメッセージをアーカイブ化する]チェックボックスは、ターゲットアド レスのアーカイブを有効にするために選択する必要があります。 新しいターゲットアドレ スを追加すると、デフォルトでチェックボックスが選択されます。 Enterprise Vault SMTP サーバーは、ルーティングアドレスが SMTP ターゲットであるこ とを確認し、ルーティングアドレスをメッセージに X-RCPT-TO ヘッダーとして追加しま す。 次に、SMTP サーバーはメッセージを .eml ファイルとして SMTP 保存フォルダに 置きます。 20 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 SMTP ジャーナルについて

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SMTP アーカイブタスクは、保存フォルダにあるメッセージファイルを処理します。 ター ゲットアドレスのアーカイブを有効にしたため、このタスクはターゲットルーティングアドレ スに関連付けられているアーカイブにメッセージを保存します。 アーカイブは任意の種 類にすることができます。 ジャーナルアーカイブに通常使うアーカイブの種類は、SMTP、 Shared、Exchange ジャーナルアーカイブです。SMTP ジャーナルでは、SMTP アーカ イブタスクが アーカイブの受信ボックスにすべてのメッセージを格納します。 SMTP ジャーナルの SMTP アーカイブタスクでは、保存フォルダ内にある各メッセージ の X-RCPT-TO フィールドのみを診断する必要があります。 SMTP サイトの詳細設定、 [選択ジャーナルアーカイブ]により、各メッセージのすべての送信者と受信者フィールド (X-RCPT-TO、To、CC、BCC、From、Sender) を検索するようにアーカイブタスクを構 成します。 SMTP ジャーナルのパフォーマンスを最適化するには、このサイトの詳細設 定をデフォルト値の[いいえ]に設定してください。 図 2-2 に、1 台の Enterprise Vault SMTP サーバーを備えた単純な環境を示します。 本稼働環境には、通常、複数の Enterprise Vault SMTP サーバーが含まれています。 ジャーナルするメッセージが大規模になることがあるため、複数の Enterprise Vault スト レージサーバーでアーカイブ負荷を分散することが推奨されます。 異なるボルトストアで 複数のジャーナルアーカイブを作成することによってこれを実行できます。 異なる Enterprise Vault ストレージサービスで、各ボルトストアを管理してください。単一の SMTP ルーティングアドレスを使う場合は、SMTP サーバーでターゲットアドレスの書き換えを実 装して、Enterprise Vault ストレージサービス全体にアーカイブの負荷を分散できます。 中継 MTA が Exchange Server である場合は、ジャーナルルールを作成して、Enterprise Vault SMTP サーバーの適切なルーティングアドレスを選択できます。

p.30 の 「Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッセージをジャーナルする」 を参照してください。 複数の Enterprise Vault SMTP サーバー上でジャーナルメッセージを配布する場合に 負荷分散ソリューションを利用できます。たとえば、基本の負荷分散は DNS MX レコー ドを使って同一のユーザー設定で実装できます。 前述のように、SMTP サーバーでターゲットアドレスを書き換えると、複数のアーカイブと Enterprise Vault ストレージサーバー全体にアーカイブの負荷を分散できます。 p.56 の 「ターゲットアドレスの書き換えについて」 を参照してください。 SMTP ジャーナルの実装時に実行する必要がある主なタスクの概略を次に示します。 ■ Enterprise Vault SMTP ルーティングアドレスにすべてのメッセージのコピーを BCC 配信またはジャーナルするようにリレー MTA を設定します。 ■ Enterprise Vault で、使用するアーカイブを決定します。 これらは任意の種類にする ことができます。 SMTP ターゲットアドレスとしてルーティングアドレスを設定する前 に、アーカイブが存在する必要があります。 ■ Enterprise Vault で、SMTP ターゲットとしてルーティングアドレスを設定し、それらの アドレスのアーカイブが有効になっていることを確認します。つまり、ターゲットのプロ 21 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 SMTP ジャーナルについて

(22)

パティで、[この SMTP アドレスに対して送受信されるメッセージをアーカイブ化する] チェックボックスが選択されていることを確認します。 ■ SMTP サイト詳細設定、[選択ジャーナルアーカイブ]が[いいえ]に設定されている ことを確認します。

選択 SMTP ジャーナルについて

図 2-3 選択 SMTP ジャーナルの例 SMTP メッセージ, たとえば、以下に配信, VP1@sales.example.com VP2@legal.example.com VP3@rnd.example.com All_VPs@example.com john@rnd.example.com facilities@example.com など. 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレスにBCC 送信またはジャーナル. たとえば, journal@ev.example.com SMTP ターゲットとして 設定されたルーティ ングアドレスおよび 選択したアドレス ジャーナル アーカイブ VP メール SMTPアーカ イブタスクは ターゲットア ドレスを含む メッセージを 格納 Enterprise Vault SMTP サーバー メールボックスに配信 されたメッセージ MTA (たとえばExchange Server, SMTP サーバー) 特定の電子メールアドレスに対して送受信されるメッセージのみをアーカイブする場合、 選択 SMTP ジャーナルを実装できます。 たとえば、図 2-3では、example.com のすべ ての上級マネージャーに対するメッセージのみがアーカイブされます。 VP1、VP2、VP3 に対するメッセージは、VP mail というアーカイブに格納されます。 これらのマネージャー のアドレス、VP1@sales.example.com、VP2@legal.example.com、 VP3@rnd.example.com は、SMTP ターゲットアドレスとして追加され、アーカイブが有 効になります。 All_VPs@example.com というアドレスは、社内のすべてのシニアマネー ジャを含む配布リストの SMTP アドレスです。 22 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 選択 SMTP ジャーナルについて

(23)

Enterprise Vault が、選択したターゲットアドレスを配布リストで見つけるためには、ジャー ナルしたメッセージを Enterprise Vault SMTP サーバーに送信する前に、ハブトランス ポートサーバーで展開する必要があります。

SMTP ジャーナルの場合は、中継の MTA の BCC または Enterprise Vault SMTP ルー トアドレスに対するすべてのメッセージのジャーナルコピーです。 Enterprise Vault SMTP サーバーは、ルーティングアドレスをターゲットアドレスとして認識し、SMTP 保存フォル ダにメッセージを置きます。 ただし、選択 SMTP ジャーナルでは、ターゲットルーティン グアドレスのアーカイブを有効にしません。そのため、アーカイブタスクは、ルーティング アドレスに関連付けされたアーカイブ内にメッセージを格納しません。 その代わり、タスク は選択したターゲットアドレスを各メッセージの送信者と受信者のフィールドで検索し、見 つかったターゲットアドレスに関連付けられているメッセージをアーカイブに格納します。 SMTP アーカイブタスクが、送信者と受信者のすべてのフィールド(X-RCPT-TO、To、 CC、BCC、From、Sender)で選択したターゲットアドレスを検索できるようにするには、 [選択ジャーナルアーカイブ]という SMTP サイトの詳細設定を[はい]に設定する必要が あります。 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルでは、受信者のフィールドに ターゲットアドレスを含むすべてのメッセージをアーカイブの受信ボックスに格納します。 送信者や送信元のフィールドでターゲットアドレスが見つかった場合は、メッセージを送 信済みアイテムのフォルダに格納します。ターゲットアドレスがメッセージの送信者と受信 者両方の場合は、メッセージを受信ボックスと送信済みアイテムのフォルダの両方に格納 します。 前述の例では、VP1@sales.example.com、VP2@legal.example.com、 VP3@rnd.example.com で送受信されるメッセージを、VP mail という 1 つのアーカイ ブに格納します。ただし、ターゲットアドレスは異なるアーカイブと関連付けることができま した。 1 つのメッセージに選択したターゲットアドレスが複数含まれている場合、メッセー ジの 1 つのコピーが複数のアーカイブに格納されることがあります。 Enterprise Vault は、ボルトストア設定で許可されるように単一インスタンスストレージを実装します。 選択されたターゲットアドレスのうちのどれも含んでいないメッセージはアーカイブされま せん。 上の例では、john@rnd.example.com と facilities@example.com は選択した ターゲットアドレスとして設定されません。 このアーカイブタスクは、選択したターゲットア ドレスが含まれる場合、john または facilities との間で送受信されたメッセージのみをアー カイブします。 選択 SMTP ジャーナルの実装時に実行する必要がある主なタスクの概略を次に示しま す。 ■ Enterprise Vault SMTP ルーティングアドレスにすべてのメッセージのコピーを BCC 配信またはジャーナルするようにリレー MTA を設定します。 ■ Enterprise Vault で、使用するアーカイブを決定します。 これらは任意の種類にする ことができます。 SMTP ターゲットアドレスを設定する前に、アーカイブが存在する必 要があります。 23 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 選択 SMTP ジャーナルについて

(24)

■ Enterprise Vault で、SMTP ターゲットとしてルーティングアドレスを設定しますが、 アーカイブは有効にしません。つまり、このターゲットのプロパティで、[この SMTP ア ドレスに対して送受信されるメッセージをアーカイブ化する]チェックボックスを選択し ません。 ■ アーカイブする選択したアドレスを SMTP ターゲットとして構成します。 これらのター ゲットのプロパティで、ターゲットのアーカイブを有効にします。つまり、[この SMTP アドレスに対して送受信されるメッセージをアーカイブ化する]チェックボックスを選択 します。 ■ SMTP サイト詳細設定、[選択ジャーナルアーカイブ]が[はい]に設定されていること を確認します。 これにより、SMTP アーカイブタスクはすべての送信者および受信者 フィールド (X-RCPT-TO、To、CC、BCC、From、Sender) を検索に含めます。 ■ 保存フォルダにある、選択したターゲットアドレスに含まれないメッセージに対するア クションを決定します。 デフォルトでは、アーカイブタスクはそのようなメッセージを削 除します。 SMTP サイト詳細設定、[受信者または一致するターゲットがないメッセー ジを削除する]を使用してこの動作を変更できます。 p.52 の 「SMTP 保存フォルダについて」 を参照してください。 複数の Enterprise Vault SMTP サーバー上のアーカイブの負荷を分散するだけでなく、 SMTP ジャーナル用に記述されているとおりにメッセージ配布の負荷も分散できます。 p.20 の 「SMTP ジャーナルについて」 を参照してください。 24 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 選択 SMTP ジャーナルについて

(25)

SMTP メールボックスジャーナルについて

図 2-4 SMTP メールボックスジャーナルの例 SMTP メッセージ, たとえば以下に配信, VP1@sales.example.com VP2@legal.example.com john@rnd.example.com VP3@rnd.example.com facilities@example.com など. VP1 VP2 VP3 John Facilities 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレスにB CC 送信またはジャーナル. たとえば, journal@ev.example.com SMTP ターゲットとして設定 されたルーティングア ドレスおよび選択され たユーザーアドレス メールボックスジャー ナルlアーカイブ SMTPアーカ イブタスクは ターゲット ユーザー アドレスを 含むメッ セージを 格納 Enterprise Vault SMTP サーバー メールボックスに配信 されたメッセージ MTA (たとえばExchange Server, SMTP サーバー) SMTP メールボックスジャーナルの機能は選択 SMTP ジャーナルにとても似ています。 相違点は次のとおりです。 ■ SMTP メールボックスジャーナルでは、各ターゲットアドレスは、そのターゲットアドレ ス専用のアーカイブと関連付けられます。 選択 SMTP ジャーナルでは、複数のターゲットアドレスは単一のジャーナルアーカ イブと関連付けられます。 ■ SMTP メールボックスジャーナルでは、管理するターゲットアドレスとアーカイブが多 くなります。 ■ SMTP メールボックスジャーナルでは、選択 SMTP ジャーナルに比べて、アーカイ ブするメッセージのコピーが多くなります。 例として、user1 と user2 に SMTP ターゲットアドレスを含むメッセージが 1 つあると します。選択 SMTP ジャーナルでは、user1 と user2 のアドレスは同じジャーナル アーカイブに関連付けられます。そのため、メッセージのコピーは 1 つしか格納され 25 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 SMTP メールボックスジャーナルについて

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ません。SMTP メールボックスジャーナルでは、user1 と user2 のアドレスは別々の アーカイブに関連付けられます。そのため、メッセージのコピーが 2 つ(それぞれの アーカイブに 1 つ)格納されます。 可能な場合、Enterprise Vault は SMTP メッセージの複数のコピーをアーカイブ化 するときに単一インスタンスストレージを使用します。 SMTP メールボックスジャーナルを設定するときに、[選択ジャーナルアーカイブ]という SMTP サイトの詳細設定を[はい]に設定する必要があります。これにより、SMTP アーカ イブタスクはすべての送信者および受信者フィールド (X-RCPT-TO、To、CC、BCC、 From、Sender) を検索に含めます。 特定のメールボックスアドレスで送受信するすべてのメールを取り込むには、メッセージ を Enterprise Vault SMTP サーバーに送信する前にハブトランスポートサーバーがメッ セージの配布リストを展開することが重要です。

SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの

設定

SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルを同時に実行できます。 26 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定

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図 2-5 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの例 SMTPメッセージ, たとえば以下に配信, VP1@sales.example.com VP2@legal.example.com john@rnd.example.com VP3@rnd.example.com facilities@example.com など. ジャーナル アーカイブ SMTP ターゲッ トとして設定された ルーティングアドレスおよび 選択されたユーザーアドレス 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレスにBCC 送信またはジャーナル. たとえば, journal1@ev.example.com journal2@ev.example.com journal3@ev.example.com など アーカイブ VP1 SMTPアー カイブタスク はジャーナル アーカイブと ターゲット ユーザーアー カイブの両方 にメッセー ジを格納 VP2 VP3 John Facilities Journal1 Journal2 Journal3 メールボックス ジャーナル アーカイブ Enterprise Vault SMTP サーバー メールボックスに配信 されたメッセージ MTA (たとえばExchange Server, SMTP サーバー) SMTP ジャーナルは次のように設定します。 ■ Enterprise Vault ルーティングアドレスに各メッセージのコピーをジャーナルまたは BCC 配信するように MTA を設定します。 ■ Enterprise Vault のルーティングアドレスを SMTP ターゲットとして設定します。 各 ターゲットルーティングアドレスを適切なジャーナルアーカイブに関連付けます。 ■ ターゲットルーティングアドレスのプロパティで、ターゲットのアーカイブを有効にしま す (つまり、[この SMTP アドレスに対して送受信されるメッセージをアーカイブ化す る]チェックボックスを選択します)。 ジャーナルするメッセージが大容量になることがあるため、複数のターゲットルーティ ングアドレスとアーカイブを構成することが推奨されます。 27 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定

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p.20 の 「SMTP ジャーナルについて」 を参照してください。 アーカイブの負荷を複数のアーカイブに分散する場合に、1 つまたは 2 つのルーティン グアドレスしか使わない場合は、各 SMTP サーバーでアドレスの書き換えを実装して異 なるターゲットアドレスとアーカイブにメッセージをリダイレクトできます。 p.56 の 「ターゲットアドレスの書き換えについて」 を参照してください。 SMTP メールボックスジャーナルも次のように設定します。 ■ Enterprise Vault で、アーカイブするユーザーアドレスを SMTP ターゲットとして構 成します。 ■ これらのターゲットのプロパティで、ターゲットのアーカイブを有効にします (つまり、 [この SMTP アドレスに対して送受信されるメッセージをアーカイブ化する]チェック ボックスを選択します)。 ■ [選択ジャーナルアーカイブ]という SMTP サイトの詳細設定を[はい]に設定します。 p.25 の 「SMTP メールボックスジャーナルについて」 を参照してください。 ルーティングアドレスは SMTP ターゲットであるため、Enterprise Vault SMTP サーバー は SMTP 保存フォルダにメッセージを置きます。 SMTP アーカイブタスクは次に、保存 フォルダの各メッセージの送信者と受信者フィールドのアドレスを調べ、各メッセージを次 のように処理します。 ■ ターゲットルーティングアドレスのアーカイブを有効にしたため、アーカイブタスクは、 関連するジャーナルアーカイブにメッセージを保存します。 ■ アーカイブタスクは送信者フィールドと受信者フィールドで、アーカイブが有効になっ ている他のターゲットアドレスを検索します。タスクがターゲットアドレスを見つけると、 ターゲットアドレスに関連付けられているアーカイブにメッセージのコピーを格納しま す。 つまり、メッセージの複数のコピーが異なるアーカイブに保存されます。可能な場合、 Enterprise Vault は SMTP メッセージの複数のコピーをアーカイブ化するときに単一イ ンスタンスストレージを使用します。

選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャー

ナルの設定

選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルを同時に実行できます。 28 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定

(29)

図 2-6 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの例 VP1 VP2 VP3 John Facilities Sales Legal RnD SMTP メッセージ, たとえば以下に配信, VP1@sales.example.com VP2@legal.example.com john@rnd.example.com VP3@rnd.example.com All_VPs@example.com facilities@example.com など. ジャーナル アーカイブ SMTP ターゲットとして 設定されたルー ティングアドレス および選択された ユーザーアドレス 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレスにBCC 送信またはジャーナル. たとえば, journal1@ev.example.com SMTPアーカ イブタスク はジャーナル アーカイブと ターゲット ユーザーアー カイブの両方 にメッセー ジを格納 メールボックス ジャーナル アーカイブ Enterprise Vault SMTP サーバー メールボックスに配信 されたメッセージ MTA (たとえばExchange Server, SMTP サーバー) 選択 SMTP ジャーナルは次のように設定します。 ■ Enterprise Vault ルーティングアドレスに各メッセージのコピーをジャーナルまたは BCC 配信するように MTA を設定します。 ■ Enterprise Vault で、ルーティングアドレスを SMTP 対象として設定します。 ■ この対象のプロパティで、対象がアーカイブに対して有効になっていないこと ([この SMTP アドレスに対して送受信されるメッセージをアーカイブ化する]チェックボックス が選択されていない) を確認します。 ■ 選択 SMTP ジャーナルアーカイブでアーカイブする選択済みアドレスをターゲットと して設定することもできます。これらのターゲットのプロパティで、ターゲットのアーカイ ブを有効にします。 ■ [選択ジャーナルアーカイブ]という SMTP サイトの詳細設定を[はい]に設定します。 29 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの設定

(30)

p.22 の 「選択 SMTP ジャーナルについて」 を参照してください。 SMTP メールボックスジャーナルも次のように設定します。 ■ Enterprise Vault で、アーカイブするメールボックスのアドレスをターゲットとして設定 します。各ターゲットアドレスに適切なアーカイブを設定します。 ■ これらの対象のプロパティで、対象がアーカイブに対して有効になっていることを確 認します。 p.25 の 「SMTP メールボックスジャーナルについて」 を参照してください。 Enterprise Vault SMTP サーバーでは、そのルーティングアドレスが SMTP 対象である ことがチェックされ、メッセージが SMTP 保存フォルダに置かれます。 SMTP アーカイブタスクは次に、保存フォルダの各メッセージの送信者と受信者フィール ドのアドレスを調べ、各メッセージを次のように処理します。 ■ タスクにより、アーカイブが有効になっている対象アドレスに対するすべての送信者 および受信者フィールドが確認されます。 ■ アーカイブが有効になっているターゲットアドレスをタスクが見つけると、そのターゲッ トに関連付けられているアーカイブにメッセージを保存します。 つまり、メッセージの複数のコピーが異なるアーカイブに保存されます。可能な場合、 Enterprise Vault は SMTP メッセージの複数のコピーをアーカイブ化するときに単一イ ンスタンスストレージを使用します。

Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッ

セージをジャーナルする

Enterprise Vault Exchange ジャーナルアーカイブの代替として、Enterprise Vault SMTP アーカイブを利用し、Exchange サーバーからジャーナルメッセージを保存でき ます。 SMTP を使用してこの関数を実行する場合、SMTP アーカイブ、さらに Enterprise Vault Exchange ジャーナルアーカイブを設定する必要はありません。 SMTP アーカイブの場合、SMTP アドレスにメッセージをジャーナルするように Exchange サーバーを設定できます。 Exchange データベースジャーナルとトランスポートルールジャーナルのいずれかを利 用し、Exchange データベースのユーザーのサブセットのメールをアーカイブできます。 トランスポートルールジャーナルは Exchange Enterprise CAL を必要とします。

■ データベースジャーナルを使う場合は、特定の Exchange データベースのすべての

ユーザーを Enterprise Vault にジャーナルするように Exchange を設定できます。

■ トランスポートルールジャーナルを使用する場合、Exchange ジャーナルルールを作

成し、Enterprise Vault にジャーナルされるユーザーを選択できます。

30 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッセージをジャーナルする

(31)

代わりに、Exchange データベースジャーナルを使い、選択されたメールボックスのメッ セージをアーカイブする場合、Enterprise Vault SMTP アーカイブサーバーにジャーナ ルするように設定されているデータベースにメールボックスを移動できます。 SMTP ジャーナルでは、アーカイブは対象ルーティングアドレスによって決定されます。 複数のターゲットアーカイブが必要な場合、複数のルーティングアドレスが必要になりま す。 対象ルーティングアドレスごとに異なるアーカイブを設定します。 パフォーマンスを 最適化するためには、アーカイブを複数の Enterprise Vault ストレージサーバーに置く 必要があります。 Exchange トランスポートルールジャーナルのルールを使用すれば、 適切な対象ルーティングアドレスにメッセージを送信できます。 または、単一のルーティングアドレスを使って、複数のアーカイブにメッセージを格納し、 アーカイブの負荷を複数のEnterprise Vault ストレージサーバーに分散する場合は、ター ゲットアドレスの書き換えを実装できます。 p.56 の 「ターゲットアドレスの書き換えについて」 を参照してください。 31 第 2 章 Enterprise Vault SMTP アーカイブの概要 Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッセージをジャーナルする

(32)

SMTP アーカイブのインス

トール

この章では以下の項目について説明しています。 ■ Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネントのインストールについて ■ レポート ■ 監視

Enterprise Vault SMTP アーカイブコンポーネントのイ

ンストールについて

SMTP アーカイブを実行する各サーバーに、少なくとも Enterprise Vault サービスと SMTP アーカイブコンポーネントをインストールする必要があります。

Enterprise Vault SMTP サーバーの必須ソフトウェアと設定についてと、Enterprise Vault のインストール、構成、初回設定の実行方法の詳しい手順については、「インストールと 設定」を参照してください。

Enterprise Vault インストールプログラムは SMTP アーカイブコンポーネントをインストー ルするときに、SMTP サーバーをインストールします。 SMTP サーバーは Windows サー ビスの Enterprise Vault サービスとして実装されます。 このサービスは Windows サー ビスコンソールに表示されますが、Enterprise Vault 管理コンソールには表示されませ ん。

Enterprise Vault の初回設定が完了したら、このマニュアルの説明に従って SMTP アー カイブ機能を設定できます。

既存の Enterprise Vault サーバーに Enterprise Vault SMTP コンポーネントをインス トールする場合は、既存のボルトストアとアーカイブを使うか、または SMTP コンテンツ専

(33)

用のボルトストアとアーカイブを作成します。Enterprise Vault は、ボルトストア設定で許 可されるように単一インスタンスストレージを実装します。

p.36 の 「SMTP メッセージのアーカイブの作成」 を参照してください。

Enterprise Vault SMTP アーカイブを使用して Exchangeサーバーからジャーナルされ たメッセージを格納する場合、SMTP アーカイブに加え、Enterprise Vault Exchange ジャーナルアーカイブを設定する必要はありません。

p.30 の 「Exchange Server を使って Enterprise Vault にメッセージをジャーナルする」 を参照してください。

レポート

SMTP アーカイブタスクは、フォルダ

Enterprise_Vault_installation_folder¥Reports¥SMTP¥SMTP_task_name で概

略レポートとエラーログレポートを生成します。

SMTP アーカイブにより詳しい利用レポートを生成する場合、Enterprise Vault Reporting コンポーネントをインストールし、設定する必要があります。 Enterprise Vault Reporting では、[コンテンツプロバイダのライセンスと使用状況の概略レポート]という名前のレポー トに、SMTP アーカイブを利用してアーカイブされたデータの情報が含まれます。

監視

SMTP アーカイブコンポーネントの監視は、Enterprise Vault によってサポートされる自 動監視メカニズムに含まれます。 ■ パフォーマンス監視。 [サイトプロパティ]の[監視]タブで、SMTP アーカイブコンポー ネントのパフォーマンス監視を有効にできます。 監視対象のアイテムがしきい値に達 すると、メッセージがアプリケーションイベントログに記録され、Enterprise Vault シス テムの[状態]に警告が生成されます。

■ Microsoft System Center Operations Manager (SCOM). 提供される Enterprise Vault 管理パックにより、SMTP アーカイブの運用と性能を監察できます。

Enterprise Vault の監視について詳しくは、Veritas サポート Web サイトで次の記事を 参照してください。http://www.veritas.com/docs/000024822.

33 第 3 章 SMTP アーカイブのインストール

(34)

SMTP アーカイブの設定

この章では以下の項目について説明しています。 ■ SMTP アーカイブを設定する手順 ■ SMTP メッセージのアーカイブの作成 ■ 保持カテゴリと SMTP ポリシーの設定 ■ サイトの Enterprise Vault SMTP サーバーの設定 ■ SMTP ターゲットアドレスの追加 ■ SMTP アーカイブタスクの追加

SMTP アーカイブを設定する手順

SMTP アーカイブを設定するには、ボルトサービスアカウント、または SMTP 管理者ロー ルに割り当てられているアカウントを使ってログインする必要があります。 SMTP 管理者 ロールには、メッセージ管理者ロールとメイン管理者ロールにも含まれます。 詳しくは『管理者ガイド』の「ロールベースの管理」を参照してください。 表 4-1 は SMTP アーカイブの設定に必要なタスクの概要です。 詳しい手順は関連セク ションにあります。 すべての手順を手動で実行するか、手順 1 と 2 を実行し、設定ウィザードを使用して手 順 3 から手順 5 に進みます。

4

(35)

SMTP アーカイブの設定ウィザードを起動するには

1

表 4-1 に一覧表示されているように手順 1 と 2 を実行します。

2

管理コンソールで、[ターゲット]の下で[SMTP]を右クリックし、[新規] > [ターゲッ ト電子メールアドレス]を選択します。 設定ウィザードが開始され、手順 3、4、5 に進みます。 SMTP ターゲットアドレスを設定すると、手順 1 と 2 で設定したアーカイブ、保持カ テゴリ、ポリシーの選択を求めるメッセージが表示されます。 表 4-1 SMTP アーカイブを設定する手順 説明 作業 手順 p.36 の 「SMTP メッセージのアーカイブ の作成」 を参照してください。 アーカイブを作成します。 手順 1 p.37 の 「保持カテゴリと SMTP ポリシー の設定」 を参照してください。 適切な SMTP アーカイブポリシーと保持 カテゴリを設定します。 手順 2 p.43 の 「サイトの Enterprise Vault SMTP サーバーの設定」 を参照してくだ さい。 参照先のセクションに記載されているよう に、手順 3 から 5 は手動で実行できます。 または、設定ウィザードを使うこともできま す。 p.35 の 「SMTP アーカイブの設定ウィ ザードを起動するには」 を参照してくださ い。 サイト内のすべての Enterprise Vault SMTP サーバーの SMTP サーバー設定 を構成します。 手順 3 p.48 の 「SMTP ターゲットアドレスの追 加」 を参照してください。 SMTP ターゲットアドレスの追加。 手順 4 p.51 の 「SMTP アーカイブタスクの追加」 を参照してください。 SMTP アーカイブタスクを作成し、SMTP 保存フォルダを設定します。 手順 5 このセクションでは、Enterprise Vault 管理コンソールを利用し、これらの手順の実行方 法について説明します。 代わりに、SMTP アーカイブのための Enterprise Vault PowerShell コマンドレットを使用し、設定タスクを実行できます。 コマンドレットは特に、 大量の SMTP ターゲットアドレスの追加などの作業に便利です。 p.62 の 「SMTP アーカイブの PowerShell のコマンドレットについて」 を参照してくださ い。

管理コンソールと Enterprise Vault PowerShell コマンドレットのいずれを使用するかと は関係なく、設定手順は示された順序で実行する必要があります。

35 第 4 章 SMTP アーカイブの設定 SMTP アーカイブを設定する手順

(36)

SMTP メッセージのアーカイブの作成

SMTP ターゲットアドレスを作成するとき、ターゲットアドレスとアーカイブを関連付けま す。 アーカイブはすべての種類の既存のアーカイブにすることができます。 また、SMTP アーカイブを使用して格納されるアイテムを保持するために新しいアーカイブを作成する 場合もあります。 ジャーナルアーカイブに通常使われるアーカイブの種類は、SMTP、 Shared、Exchange Journal、または Domino Journal アーカイブです。 SMTP ターゲッ トアドレスを追加する前に、SMTP アーカイブに必要な新しいアーカイブを作成する必要 があります。 Enterprise Vault はこれらを自動的に作成しません。 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルでは、メッセージのコピーを 複数のアーカイブに格納できます。 Enterprise Vault は、ボルトストア設定で許可されるように単一インスタンスストレージを 実装します。 ボルトストアグループのすべてのボルトストアで単一インスタンスストレージ を有効にするには、次の条件を満たす必要があります。 ■ アーカイブが同じボルトストアグループにある必要があります。 ■ ボルトストアグループの設定でグループ内共有を許可する必要があります。 ボルトストア内で単一インスタンスストレージを有効にするには、次の条件を満たす必要 があります。 ■ アーカイブは同じボルトストアにある必要があります。 ■ 親ボルトストアグループの設定でグループ内共有を許可する必要があります。 SMTP ジャーナルでは、すべてのメッセージをアーカイブの受信ボックスに格納します。 選択 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルでは、次のルールが適用さ れます。 ■ 受信者のフィールドにターゲットアドレスを含むすべてのメッセージをアーカイブの受 信ボックスに格納します。 ■ 送信者や送信元のフィールドでターゲットアドレスが見つかった場合は、メッセージを 送信済みアイテムのフォルダに格納します。 ■ ターゲットアドレスがメッセージの送信者と受信者両方の場合は、メッセージを受信 ボックスと送信済みアイテムのフォルダの両方に格納します。 特別な X-Header である X-Kvs-OriginalLocation を使い、アーカイブタスクの動作を変 更することができます。 この X-Header を利用し、メッセージを格納するためアーカイブ のフォルダを指定できます。 SMTP アーカイブタスクでは、アーカイブフォルダと元のメールボックスのフォルダを同期 できないことに注意してください。 36 第 4 章 SMTP アーカイブの設定 SMTP メッセージのアーカイブの作成

表 1-1 Enterprise Vault マニュアルセット コメントマニュアル 横断検索の可能な Windowsのヘルプ(.chm)形式の次のドキュ メントがすべて含まれています。Acrobat(.pdf)形式のマニュア ルへのリンクも含まれています。 このライブラリには、次を含む複数の操作でアクセスできます。 ■ Windows の[スタート]メニューで、[スタート]、[プログラム]、 [ Enterprise Vault]、[Documentation]の順にクリックしま す。
図 2-1 SMTP アーカイブ概要 SMTP メッセージ 各メッセージの コピーをEnterprise Vault のルーティングアドレ スにBCC 送信またはジャーナル ルーティング アドレスはSMTP ターゲットとして 設定される SMTP アーカイブタスクはターゲットに関連付けられたアーカイブにメッセージを格納SMTP1Enterprise VaultSMTP サーバーメールボックスに配信されたメッセージMTA(たとえばExchangeServer,SMTP サーバー)ジャーナルアーカイブ 図 2-
表 2-2 SMTP アーカイブコンポーネントの概要 説明
図 2-5 SMTP ジャーナルと SMTP メールボックスジャーナルの例 SMTPメッセージ, たとえば以下に配信, VP1@sales.example.com VP2@legal.example.com john@rnd.example.com VP3@rnd.example.com facilities@example.com など
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参照

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