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PAXgene Tissue DNA Kitプロトコールとトラブルシューティング( /2009)

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(1)

PAXgene Tissue Containers で安定化した

組織サンプルからのゲノム DNA の分離と精製

重要:本キットは PAXgene Tissue Container と

組み合わせてご利用ください。

本キットは研究用です。診断には使用できません。

Tissue DNA Kit

プロトコールとトラブルシューティング

PAXgene

®

(2)

目次

プロトコール PAXgene で固定/安定化後パラフィン包埋した組織切片からの ゲノム DNA 精製 3 PAXgene で固定/安定化した組織サンプルからのゲノム DNA 精製 6 PAXgene で固定/安定化後パラフィン包埋した組織ブロックからの ゲノム DNA 精製 9 トラブルシューティング 13

(3)

プロトコール: PAXgene で固定/安定化後パラフィ

ン包埋した組織切片からのゲノム DNA 精製

スタートサンプル

DNA 精製に使用するスタートサンプルには、PAXgene Tissue Containers で固定/安 定化後、脱水、パラフィン包埋した組織切片を 2 ∼ 5 枚使用します(組織の固定/ 安定化/パラフィン包埋に関する情報は PAXgene Tissue Container Product Circular を

参照(プロトコールの日本語版あり)。5 ∼ 10 µm の厚さで、組織表面面積が 100 mm2

以下の切片を使用してください。切片がこれより薄いと DNA 収量が低下することが あります。

実験を始める前の重要事項

DNA の収量および品質が顕著に低下するため、PAXgene DNA Spin Column に

サンプルをオーバーロードしないでください。 • キットの箱が破損していないこと、バッファーが漏れていないことを確認して ください。破損したキットは使用しないでください。 • ピペットを使用する際には、容量を正確にセットしたか確認し、溶液を慎重か つ完全に吸引、分注してください。 • 間違ったチューブやスピンカラムにサンプルを入れないために、全てのチュー ブとスピンカラムに正確なラベルをします。各チューブの蓋と本体にラベルし てください。スピンカラムに関しては、カラムの入ったチューブの本体にラベ ルします。 • 溶液を各チューブあるいはスピンカラムに移した後は、必ずこれらの蓋を閉め ます。 • サンプルやバッファーが操作中に漏れると、DNA の収量や純度が低下するこ とがあります。 • 特別な記載がない限り遠心操作を含むプロトコールの全ステップは室温(15 ∼ 25 ℃)で行ないます。 実験開始前の準備事項

• 組織標本は、PAXgene Tissue Container Product Circular(プロトコールは日本語

版あり)に従って固定/安定化/処理/パラフィン包埋を行なってください。

• Buffer TD1 および Buffer TD2 は保存中に沈殿物を形成することがあります。そ

の際は、56 ℃で加熱して沈殿物を完全に溶かします。

• Buffer TD3 および Buffer TD4 は濃縮液としてお届けします。最初にキットを使

用する前に、まず容器に記載されているように適切な量のエタノール(96 ∼ 100 %、purity grade p.a.)を添加して、ワーキング溶液を調製します。

• ステップ 9 で使用するシェーカー付きインキュベーター、サーモミキサー、

(4)

操作手順 1. パラフィン包埋組織から 5 ∼ 10 µm の厚さの切片をミクロトームで 2 ∼ 5 枚作 製する。 注:包埋組織の表面が空気に触れていた場合には、最初の 2 ∼ 3 切片は捨て ます。 2. 1.5 ml のセーフロック付きマイクロ遠心チューブに切片を入れる。 3. サンプルに 650 µl のキシレンを添加する。20 秒間激しく混和し、実験台上で 3 分間インキュベートする(15 ∼ 25 ℃)。

4. 650 µl のエタノール(96 ∼ 100 %、purity grade p.a.)を添加し、ボルテックス

操作で 20 秒間混和する。 5. 最高速度で 5 分間遠心操作する(但し 20,000 x g を超えないこと)。 チューブの破損を避けるために、20,000 x g 以上で遠心しないでください。 6. 上清をピペットで除去する。ペレットを一緒に除去しないように注意する。 注:ペレットが緩い場合があります。上清を慎重に取り除いてください。 注:ペレットは残留パラフィンを含んでいることがあります;しかし Proteinase K 処理中にパラフィンは溶解し、PAXgene Tissue DNA 調製に影響することはあ りません。 7. チューブの蓋を開け、室温(15 ∼ 25 ℃)あるいは最高 37 ℃まででインキュベー トする。10 分間あるいは残留アルコールがすべて蒸発するまでインキュベート する。 8. 180 µl の Buffer TD1 でペレットを再懸濁する。20 µl の Proteinase K を添加し、 パルスボルテックスで 15 秒間、混和する。 9. シェーカー付きインキュベーターで 1,400 rpm、56 ℃、1 時間インキュベート する。インキュベーション後、ステップ 11 で使用するためにシェーカー付き のインキュベーターを 80 ℃に設定する。 10. セーフロック付きマイクロ遠心チューブをスピンダウンして蓋の内側についた 溶液を回収する。

注: RNA フリーのゲノム DNA が必要な場合は、4 µl の RNase A(100 mg/ml) を添加しボルテックス操作で混和、室温(15 ∼ 25 ℃)で 2 分間インキュベー トします。すぐにステップ 11 に進みます。

11. 1,400 rpm、80 ℃で 60 分間インキュベートする。

12. セーフロック付きマイクロ遠心チューブ(1.5 ml)をスピンダウンして蓋の内

(5)

13. 200 µl の Buffer TD2 を添加し、パルスボルテックスで 15 秒間混和する。

サンプルと Buffer TD2 を十分にミックスし、ボルテックス操作あるいはピペッ ティングで完全に均一な溶液とすることが重要です。

注:キャリア RNA が必要な際は(英語版 Handbook 13 ページ、“Carrier RNA”)、

溶解した 1 µg のキャリア RNA を、200 µl の Buffer TD2 に添加します。キャリア RNA は Buffer TD2 に溶解しないので注意してください。まず Buffer TD5 に溶か してから Buffer TD2 に添加してください。 14. 200 µl のエタノール(96 ∼ 100 %)をサンプルに添加し、ボルテックス操作で 十分に混和する。 サンプルとエタノールを迅速かつ十分に混和し、ボルテックス操作あるいは ピペッティングで完全に均一な溶液にすることが重要です。 エタノールの添加により白色の沈殿物が生じることがあります。この沈澱物は PAXgene Tissue DNA 調製に影響しません。

15. スピンダウンして 1.5 ml チューブの蓋の内側に付着したサンプルを集める。 16. 2 ml のチューブにセットした PAXgene DNA Spin Column に、形成した沈殿物も

含んだサンプルをピペットでアプライし、6,000 x g で 1 分間遠心操作する。 スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセットし、ろ液を含む古いチューブは捨 てる *。

17. PAXgene DNA Spin Column に 500 µl の Buffer TD3 をピペットでアプライし、 6,000 x g で 1 分間遠心操作する。スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセット

し、ろ液を含む古いチューブは捨てる *。

18. PAXgene DNA Spin Column に 500 µl の Buffer TD4 をピペットでアプライし、 6,000 x g で 1 分間遠心操作する。PAXgene カラムを新しい 2 ml チューブにセッ トし、ろ液を含む古いチューブは捨てる。 19. 最高速度で 3 分間遠心操作し(但し 20,000 x g を超えないこと)、メンブレンを 完全に乾燥する。 溶出液へのエタノールのキャリーオーバーはダウンストリームのアプリケー ションで問題になることがあるので、このステップは必要です。

20. ろ液を含むチューブを捨てる。PAXgene DNA Spin Column を新しい 1.5 ml の

マイクロ遠心チューブにセットし、20 ∼ 200 µl の Buffer TD5 を PAXgene DNA

Spin Column メンブレン上にピペットで直接アプライする。最高速度で 1 分間

遠心操作し(但し 20,000 x g を超えないこと)、DNA を溶出する。

Buffer TD5 をアプライした PAXgene DNA Spin Column を遠心操作の前に室温 (15 ∼ 25 ℃)で 5 分間インキュベートすると、DNA 収量は一般に増加します。

* フロースルーは Buffer TD2 あるいは Buffer TD3 を含んでいるので、漂白剤と一緒に使用しないでください。 Safety information は英語版 Handbook 6 ページをご覧ください。

(6)

プロトコール: PAXgene で固定/安定化した組織サン

プルからのゲノム DNA 精製

スタートサンプル

DNA 精製に用いるスタートサンプルには、PAXgene Tissue Containers で固定/安定 化した最高 20 mg の組織サンプルを使用します。DNA 含有量が高いサンプルに関し ては(例;脾臓あるいは扁桃腺)、10 mg 以上の組織を使用しないでください。 最適な DNA の収量および純度を得るためには、正しいスタートサンプル量を使 用することが重要です。通常、PAXgene Tissue Container で固定/安定化した最大 20 mg の組織を処理することができます。ほとんどの組織では、これらの組織量は PAXgene DNA Spin Column の DNA 結合容量を超えません。

組織の重量測定がスタートサンプルを一番正確に定量できる方法です。一般的に、

一辺が 2 mm の立方体(8 mm3

)の組織重量は 8 ∼ 12 mg です。 実験を始める前の重要事項

DNA の収量および品質が顕著に低下するため、PAXgene DNA Spin Column に

サンプルをオーバーロードしないでください。 • キットの箱が破損していないこと、バッファーが漏れていないことを確認して ください。破損したキットは使用しないでください。 • ピペットを使用する際には、容量を正確にセットしたか確認し、溶液を慎重かつ 完全に吸引、分注してください。 • 間違ったチューブやスピンカラムにサンプルを入れないために、全てのチュー ブとスピンカラムに正確なラベルをします。各チューブの蓋と本体にラベルし てください。スピンカラムに関しては、カラムの入ったチューブの本体にラベ ルします。 • 溶液を各チューブあるいはスピンカラムに移した後は、必ずこれらの蓋を閉め ます。 • サンプルやバッファーが操作中に漏れると、DNA の収量や純度が低下するこ とがあります。 • 特別な記載のない限り遠心操作を含むプロトコールの全ステップは室温(15 ∼ 25 ℃)で行ないます。 実験開始前の準備事項

• 組織サンプルは、PAXgene Tissue Container Product Circular(プロトコールは

日本語版あり)に従って固定/安定化/処理/パラフィン包埋を行なってくだ さい。

• Buffer TD1 および Buffer TD2 は保存中に沈殿物を形成することがあります。そ

(7)

• Buffer TD3 および Buffer TD4 は濃縮液としてお届けします。最初にキットを使 用する前に、まず容器に記載されているように適切な量のエタノール(96 ∼ 100 %、purity grade p.a.)を添加して、ワーキング溶液を調製します。

• ステップ 5 で使用するシェーカー付きインキュベーター、サーモミキサー、

シェーカー付き水浴を 56 ℃に加熱しておきます。 操作手順

1. PAXgene Tissue Container で調製した 20 mg(脾臓あるいは扁桃腺は 10 mg まで)

までの組織を細かくカットする。2 ml の丸底チューブ(別途準備)に入れて

180 µl の Buffer TD1 を添加する。

溶解をより効率的に行なうために組繊を必ず細かくカットしてください。

2. 2 ml の各チューブに直径 5 mm のステンレススチール製ビーズ 1 個を入れ、

TissueLyser Adapter Set 2 x 24 にチューブをセットする。

注:ビーズミルがない場合は、TissueRuptor™のようなローターステーター・ホ モジナイザーを用いることも可能です。この場合、ホモジナイゼーション時間 を至適化します。DNA が断片化されるのでサンプルは完璧にホモジナイズす るべきではありません。 3. TissueLyser を 15 Hz、20 秒に設定し破砕操作を行なう。 注:ゲノム DNA の切断を回避するために、操作時間と速度を超えないでくだ さい。 4. ライセートを新しい 1.5 ml のセーフロック付きマイクロ遠心チューブにピペッ トで静かにアプライする。 ステンレススチール製ビーズは再使用しないでください。 5. 20 µl の Proteome K を添加する。ボルテックスで混和し、シェーカー付きイン キュベーターで 1,400 rpm、56 ℃、1 時間インキュベートする。インキュベー ション後、ステップ 8 で使用するためにシェーカー付きのインキュベーターを 70 ℃に設定する。 注:組織破砕を行なわなかった場合(TissueLyser などを使用)、溶解時間を 3 時 間あるいは一晩行ない、組織を完全に溶解します。 6. セーフロック付きマイクロ遠心チューブをスピンダウンして蓋の内側についた 溶液を回収する。

注: RNA フリーのゲノム DNA が必要な場合は、4 µl の RNase A(100 mg/ml) を添加しボルテックス操作で混和、室温(15 ∼ 25 ℃)で 2 分間インキュベー トします。 7. 200 µl の Buffer TD2 を添加し、パルスボルテックスで 15 秒間混和する。 サンプルと Buffer TD2 を十分にミックスし、ボルテックス操作あるいはピペッ ティングで完全に均一な溶液とすることが重要です。 8. 70 ℃で 10 分間インキュベートする。

(8)

9. 200 µl のエタノール(96 ∼ 100 %)をサンプルに添加し、ボルテックス操作で

十分に混和する。

サンプルとエタノールを迅速かつ十分に混和し、完全に均一な溶液にすること が重要です。

エタノールの添加により白色の沈殿物が生じることがあります。この沈澱物は PAXgene Tissue DNA 調製に影響しません。

10. セーフロック付きマイクロ遠心チューブをスピンダウンして蓋の内側についた

溶液を回収する。

11. 2 ml のチューブにセットした PAXgene DNA Spin Column に、形成した沈殿物も

含んだサンプルをピペットでアプライし、6,000 x g で 1 分間遠心操作する。 スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセットし、ろ液を含む古いチューブは捨 てる *。

12. PAXgene DNA Spin Column に 500 µl の Buffer TD3 をピペットでアプライし、 6,000 x g で 1 分間遠心操作する。スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセット

し、ろ液を含む古いチューブは捨てる *。

13. PAXgene DNA Spin Column に 500 µl の Buffer TD4 をピペットでアプライし、 6,000 x g で 1 分間遠心操作する。スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセット し、ろ液を含む古いチューブは捨てる。 14. 最高速度で 3 分間遠心操作し(但し 20,000 x g を超えないこと)、メンブレン を完全に乾燥する。 溶出液へのエタノールのキャリーオーバーはダウンストリームのアプリケー ションで問題になることがあるので、このステップは必要です。

15. ろ液を含むチューブを捨てる。PAXgene DNA Spin Column を新しい 1.5 ml の

マイクロ遠心チューブにセットし、50 ∼ 200 µl の Buffer TD5 を PAXgene DNA

Spin Column メンブレン上にピペットで直接アプライする。最高速度で 1 分間

遠心操作し(但し 20,000 x g を超えないこと)、DNA を溶出する。

Buffer TD5 をアプライした PAXgene DNA Spin Column を遠心操作の前に室温 (15 ∼ 25 ℃)で 5 分間インキュベートすると、DNA 収量は一般に増加します。

16. 推奨:ステップ 15 に記述されているように溶出を繰り返す。

このステップを省略すると収量が低下することがあります。

* フロースルーは Buffer TD2 あるいは Buffer TD3 を含んでいるので、漂白剤と一緒に使用しないでください。 Safety information は英語版 Handbook 6 ページをご覧ください。

(9)

プロトコール: PAXgene で固定/安定化後パラフィ

ン包埋した組織ブロックからのゲノム DNA 精製

スタートサンプル

DNA 精製に使用するスタートサンプルは、PAXgene Tissue Containers で組織固定/ 安定化後、脱水、パラフィン包埋した 20 mg までの組織ブロックを使用します(組 織固定/安定化/パラフィン包埋に関する情報は PAXgene Tissue Container Product Circular、プロトコールの日本語版あり)。DNA 含有量が高いサンプルに関しては

(例;脾臓あるいは扁桃腺)、10 mg 以上の組織を使用しないでください。

最適な DNA の収量および純度を得るためには、正しいスタートサンプル量を使用 することが重要です。通常、固定/パラフィン包埋した最大 20 mg の組織を処理す ることができます。ほとんどの組織では、これらの組織量は PAXgene DNA Spin Column の DNA 結合容量を超えません。

組織の重量測定がスタートサンプルを一番正確に定量できる方法です。一般的に、

一辺が 2 mm の立方体(8 mm3

)の組織重量は 8 ∼ 12 mg です。 実験を始める前の重要事項

DNA の収量および品質が顕著に低下するため、PAXgene DNA Spin Column に

サンプルをオーバーロードしないでください。 • キットの箱が破損していないこと、バッファーが漏れていないことを確認して ください。破損したキットは使用しないでください。 • ピペットを使用する際には、容量を正確にセットしたか確認し、溶液を慎重か つ完全に吸引、分注してください。 • 間違ったチューブやスピンカラムにサンプルを入れないために、全てのチュー ブとスピンカラムに正確なラベルをします。各チューブの蓋と本体にラベルし てください。スピンカラムに関しては、カラムの入ったチューブの本体にラベ ルします。 • 溶液を各チューブあるいはスピンカラムに移した後は、必ずこれらの蓋を閉め ます。 • サンプルやバッファーが操作中に漏れると、DNA の収量や純度が低下するこ とがあります。 • 特別な記載のない限り遠心操作を含むプロトコールの全ステップは室温(15 ∼ 25 ℃)で行ないます。 実験開始前の準備事項

• 組織標本は、PAXgene Tissue Container Product Circular(プロトコールは日本語

版あり)に従って固定/安定化/処理/パラフィン包埋を行なってください。

• Buffer TD1 および Buffer TD2 は保存中に沈殿物を形成することがあります。そ

(10)

• Buffer TD3 および Buffer TD4 は濃縮液としてお届けします。最初にキットを使 用する前に、まず容器に記載されているように適切な量のエタノール(96 ∼ 100 %、purity grade p.a)を添加して、ワーキング溶液を調製します。

• ステップ 15 で使用するシェーカー付きインキュベーター、サーモミキサー、 シェーカー付き水浴を 56 ℃に加熱しておきます。 操作手順 1. メスを用いてパラフィンブロックから組織サンプルを切り取り、重量を測定す る。20 mg(脾臓あるいは扁桃腺は 10 mg)以上使用しない。 組織の重量測定がスタートサンプルを一番正確に定量できる方法です。 2. ブロックをさらに小さい切片にカットし、2 ml の丸底チューブ(別途準備)に 入れる。 3. サンプルに 1 ml のキシレンを添加する。20 秒間激しく混和し、実験台上で 3 分 間インキュベートする(15 ∼ 25 ℃)。 4. 最高速度で 3 分間遠心操作する(但し 20,000 x g を超えないこと)。 チューブの破損を避けるために、20,000 x g 以上で遠心しないでください。 5. 上清をピペットで除去する。ペレットを一緒に除去しないように注意する。

6. 1 ml のエタノール(96 ∼ 100 %、purity grade p.a.)をペレットに添加し、

ボルテックス操作で 20 秒間混和する。 7. 最高速度で 3 分間遠心操作する(但し 20,000 x g を超えないこと)。 8. 上清をピペットで除去する。ペレットを一緒に除去しないように注意する。 9. チューブの蓋を開け、室温(15 ∼ 25 ℃)あるいは最高 37 ℃まででインキュベー トする。10 分間あるいは残留アルコールが完全に蒸発するまでインキュベート する。 10. 180 µl の Buffer TD1 でペレットを再懸濁する。 11. 2 ml の各チューブに直径 5 mm のステンレススチール製ビーズ 1 個を入れ、 TissueLyser Adapter Set 2 x 24 にチューブをセットする。

注:ビーズミルがない場合は、TissueRuptor のようなローターステーター・ホ モジナイザーを用いることも可能です。この場合、ホモジナイゼーション時間 を至適化します。DNA が切断され断片化されるので、サンプルは完璧にホモ ジナイズするべきではありません。 12. TissueLyser を 15 Hz、20 秒に設定し破砕操作を行なう。 注:ゲノム DNA の切断を回避するために、操作時間と速度を超えないでくだ さい。 13. ライセートを新しい 1.5 ml のセーフロック付きマイクロ遠心チューブ(別途準 備)にピペットで静かにアプライする。 ステンレススチール製ビーズは再使用しないでください。

(11)

14. 20 µl の Proteinase K を添加し、パルスボルテックスで 15 秒間、混和する。 15. シェーカー付きインキュベーターで 1,400 rpm、56 ℃ 1 時間インキュベートす る。インキュベーション後、ステップ 17 で使用するためにシェーカー付きの インキュベーターを 80 ℃に設定する。 16. セーフロック付きマイクロ遠心チューブをスピンダウンして蓋の内側についた 溶液を回収する。

注: RNA フリーのゲノム DNA が必要な場合は、4 µl の RNase A(100 mg/ml) を添加しボルテックス操作で混和、室温(15 ∼ 25 ℃)で 2 分間インキュベー トします。 17. 1,400 rpm、80 ℃で 60 分間インキュベートする。 18. セーフロック付きマイクロ遠心チューブ(1.5 ml)をスピンダウンして蓋の内 側についた溶液を回収する。 19. 200 µl の Buffer TD2 を添加し、パルスボルテックスで 15 秒間混和する。 サンプルと Buffer TD2 を十分にミックスし、ボルテックス操作あるいはピペッ ティングで完全に均一な溶液とすることが重要です。 20. 200 µl のエタノール(96 ∼ 100 %)をサンプルに添加し、ボルテックス操作で 十分に混和する。 サンプルとエタノールを迅速かつ十分に混和し、完全に均一な溶液にすること が重要です。 エタノールの添加により白色の沈殿物が生じることがあります。この沈澱物は PAXgene Tissue DNA 調製に影響しません。

21. セーフロック付きマイクロ遠心チューブ(1.5 ml)をスピンダウンして蓋の内

側についた溶液を回収する。

22. 2 ml のチューブにセットした PAXgene DNA Spin Column に、形成した沈殿物も

含んだサンプルをピペットでアプライし、6,000 x g で 1 分間遠心操作する。 スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセットし、ろ液を含む古いチューブは捨 てる *。

23. PAXgene DNA Spin Column に 500 µl の Buffer TD3 をピペットでアプライし、 6,000 x g で 1 分間遠心操作する。スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセット

し、ろ液を含む古いチューブは捨てる *。

24. PAXgene DNA Spin Column に 500 µl の Buffer TD4 をピペットでアプライし、 6,000 x g で 1 分間遠心操作する。スピンカラムを新しい 2 ml チューブにセット

し、ろ液を含む古いチューブは捨てる。

* フロースルーは Buffer TD2 あるいは Buffer TD3 を含んでいるので、漂白剤と一緒に使用しないでください。 Safety information は英語版 Handbook 6 ページをご覧ください。

(12)

25. 最高速度で 3 分間遠心操作し(但し 20,000 x g を超えないこと)、メンブレンを

完全に乾燥する。

溶出液へのエタノールのキャリーオーバーはダウンストリームのアプリケー ションで問題になることがあるので、このステップは必要です。

26. ろ液を含むチューブを捨てる。PAXgene DNA Spin Column を新しい 1.5 ml の

マイクロチューブにセットし、50 ∼ 200 µl の Buffer TD5 を PAXgene DNA Spin

Column メンブレン上にピペットで直接アプライする。最高速度で 1 分間遠心

操作し(但し 20,000 x g を超えないこと)、DNA を溶出する。

Buffer TD5 をアプライした PAXgene DNA Spin Column を遠心操作の前に室温 (15 ∼ 25 ℃)で 5 分間インキュベートすると、DNA 収量は一般に増加します。

(13)

トラブルシューティング

コメント 収量が少ない a) スタートサンプル量が 多すぎる b) 結合する前にサンプル、 Buffer TD2、エタノー ルの混和が十分でない c) Buffer TD3 あるいは Buffer TD4 の調製が 不正確 d) 組織サンプルあるいは パラフィン包埋ブロッ クからの DNA 精製: 溶解が不十分

PAXgene DNA Spin Column が目詰まり

スタートサンプル量が 多すぎる、あるいは 溶解が不完全 精製した DNA の A260/A280比率が低い バッファーの代わりに 蒸留水を用いて A260/A280を測定した 精製した DNA の A260/A280比率が高い RNA の残留量が多い スタートサンプル量を減らす。各プロトコールの初 めにある“スタートサンプル”に記載されている量 を超えない。 まずサンプルを Buffer TD2 と混和してからエタノール を添加し、それぞれ 15 秒間パルスボルテックスによ り混和してからサンプルを PAXgene DNA Spin Column にアプライする。 使用前にエタノールを Buffer TD3 および Buffer TD4 に 添加したことを確認する(3、6、9 ページの“実験 を始める前の準備事項”を参照)。 溶解をより効率的に行なうために組繊を必ず細かく カットする。溶解後サンプルを激しくボルテックス する。これにより、DNA が損傷したり長さが短くな ることはない。 インキュベーションとボルテックス操作の後にゼラ チン状のペレットが残っている場合には、56 ℃の Proteinase K 分解のためのインキュベーション時間を 延長する。 遠心ステップの g 値と遠心時間を増加する。 スタートサンプル量を減らす(各プロトコールの “スタートサンプル”を参照)。 純度の測定には水ではなく 10 mM Tris·Cl、pH 7.5* を用いてサンプルを希釈する。

英語版 Handbook 28 ページ、“Appendix: Determina-tion of Yield, Purity, and Length of DNA”参照。 プロトコール中でオプションの RNase 処理を行なう。

* 試薬類を取り扱う際には適切な実験着、使い捨て手袋、保護眼鏡を常に着用してください。詳細は製品 メーカーの対応する MSDS(material safety data sheet)をご覧ください。

(14)

コメント DNA を用いたダウンストリーム実験で良い結果がでない a) 塩類がキャリー オーバー b) エタノールがキャリー オーバー c) 使用した DNA が 多すぎる DNA が切断 a) パラフィン包埋組織の 切片または組織ブロッ クからの DNA 精製: スタートサンプルの 保存 b) 組織サンプルあるいは パラフィン包埋した 組織ブロックからの DNA 精製: TissueLyser の不適切な 取り扱い Buffer TD4 を室温(15 ∼ 25 ℃)で使用したことを確 認する。 Buffer TD3 および Buffer TD4 がプロトコール中で正し い順序で使用されていることを確認する。

Buffer TD4 で洗浄する際、PAXgene DNA Spin Column を最高速度で 3 分間遠心してメンブレンを乾燥さ せる。

遠心操作後、ろ液と接触しないように気をつけて PAXgene DNA Spin Column を取り上げる。PAXgene DNA Spin Column 内にエタノールが観察される場合 (液滴あるいは液層として)には、ろ液を棄て、コレ クションチューブに入れて最高速度で 1 分間遠心分離 する。 PCR アプリケーションではシングルコピー遺伝子は 100 ng のテンプレート DNA を用いて通常 35 PCR サ イクルで検出される。 PAXgene 処理後パラフィン包埋した組織ブロックは乾 燥した暗室で 2 ∼ 8 ℃あるいはこれ以下で保存する。 核酸の保護に理想的な保存温度は –15 ∼ –30 ℃。 組織サンプルを TissueLyser にセットして 15 Hz で 20 秒間ホモジナイズする。この処理時間を超えない。

(15)

Trademarks: PAXgene®, PreAnalytiX®(PreAnalytiX GmbH.); QIAGEN®, TissueRuptor™(QIAGEN Group). For updated license terms, see www.preanalytix.com.

本文に記載の会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。

記載の製品は研究用です。疾病の診断、治療または予防の目的には使用することはできません。 © 2009 PreAnalytiX GmbH, all rights reserved.

PreAnalytiX Distributors

PreAnalytiX products are manufactured for PreAnalytiX by QIAGEN or BD and are distributed for PreAnalytiX by QIAGEN or BD. Products cannot be ordered at PreAnalytiX GmbH.

日本でのお問い合わせ先:

株式会社 キアゲン〒 104-0054東京都中央区勝どき 3-13-1Forefront Tower II

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(16)

参照

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