宿題 (複素正弦波
e
jωt)
学年 学科 学 籍 番 号 氏 名 1.複素数とは、実数部と虚数部を持った数である。 例えば、虚数単位を j と表すと、4+ j 3 は複素数で、 実数部は 4 で、虚数部が 3 である。 一般的に、実数部を a、虚数部を b とすると、複素数 z は、z = a + j b と表される。 複素数の「大きさ」は、「絶対値(r・ejθの r )」で定義さ れる。 z の絶対値は、| z | と表され、 | z | =√a2+ b2 と計算される。 つまり、実数部と虚数部の2乗和の平方根が、複素数 の大きさを表す。 次の複素数 z の絶対値 | z | を計算せよ (1) z=4+ j 3 (2) z=4- j 3 (3) z=1+ j (4) z=-3 - j 2.e
jωtは、複素数値をとる 時間 t の関数であるが、 (1) サイン、コサインを使ってどのように表されるか? (オイラーの公式) (2) 複素数e
jωtの実数部と虚数部を示せ。 (3) 複素数e
jωtの絶対値(大きさ)を計算せよ。 メディアと信号処理 第1回 (金田) 「複素平面」とは、実数部を横軸、虚数部を縦軸で複素数 を表す平面である。 (4)e
jωtは時間 t が進むにつれて、複素平面上でどのよ うな軌跡を描くか? (ヒント1: 複素数の「大きさ」は、複素平面上における 原点からの距離に対応する) (ヒント2: 下記の web サイトに詳しい説明がある http://www.asp.c.dendai.ac.jp/ → [授業] → [基本事項の解説] ) 3.フーリエ級数とは ? 式を示して、「フーリエ級数」の意味するものを述べよ。 (簡単でよい)メディアと信号処理 第2回 (金田)
< 第2回宿題 >
問1 微分と積分(定積分)の定義と、その定性的な意味を説明せよ。 ( 関数 y(t) の微分および積分とは、 関数 y(t) の、何を計算しているのか?) それぞれ、式1つ、図1つ、数行程度の説明
※ 質問、および、意見・要望などあれば、記入してください。
問2
下記の信号 x(t) の微分波形 、および、積分波形 を描け。 ただし、各波形は正確でなくても、大体の形状を表していればよい。 t y(t) 0 1 2 3 4 t 0 1 2 3 4 2 -1.5 2 -2t
d
t
x
d
(
)
tt
d
t
x
0(
)
t 0 1 2 3 4 +-t
d
t
x
d
(
)
)
(t
x
tt
d
t
x
0(
)
数字はその部分の線の傾き時間波形 → 周波数スペクトル
( 分析)
周波数スペクトル → 時間波形
( 合成 )
フーリエ級数 (周期信号) フーリエ級数: 複素正弦波表現 (周期信号) ・ 積分区間は周期 T ・ 周波数 p は離散値 (p=0, ±1, ±2, ・・・) フーリエ変換 (非周期信号) ・ 積分区間 ∞ ・ こちらは 「逆フーリエ変換」 と呼ぶ ・ 周波数 ω は連続値 DFT (Discrete Fourier Transform: 離散 フーリエ変換) ディジタル信号 (離散時間信号) ・ 離散時間信号 x(n) n: 整数時間 ・ 離散周波数スペクトル X(p) p:整数周波数 ・ 積分(Σ)の区間は有限 (Nサンプル) (=N個の標本化データ) ・ 計算される周波数も N個 ・ 周波数間隔は Fs/N (ただし、Fsは標本化 周波数) ・ こちらは 「逆DFT」 と呼ぶ
T p T p Tdt
t
p
t
x
T
b
dt
t
p
t
x
T
a
dt
t
x
T
a
0 0 0 0 0 0)
sin(
)
(
2
)
cos(
)
(
2
)
(
1
)}
sin(
)
cos(
{
)
(
0 1 0 0t
p
b
t
p
a
a
t
x
p p p
T jp tdt
e
t
x
T
p
X
0 0)
(
1
)
(
p t jpe
p
X
t
x
(
)
(
)
0 np N j N ne
n
x
p
X
(2 / ) 1 0)
(
)
(
1 0 ) / 2 ()
(
1
)
(
N p np N je
p
X
N
n
x
x
t
e
dt
X
(
)
(
)
jt
d
e
X
t
x
(
)
j t2
1
)
(
(2.3.2) (2.3.1) (2.5.1) (2.5.2) (2.6.1) (2.6.2) 理論 理論 実用 理論[ 各種の 時間-周波数変換のまとめ ]
(2.2.1)[ 微分と積分 ]
t y(t) 0 1 2 3 4 t 0 1 2 3 4 変化無し(微分値 0) 傾き 2 2 -1.5 0 d y(t) d t 2 -2 t f(t) 0 1 2 2 □ 傾き(微分の値)は,曲線が 進む方向の予測値を与える. □ 傾きが急になるか,ゆるやかに なるか(=傾きの変化)は, 二次微分でわかり, さらに予測精度が向上する 予測値 実際 t f(t) 0 1 2 3 4 t 0 1 2 3 4 正 ∫f(t)d t + -負 ここまでの面積 面積が減り始める (負の面積) □ 積分曲線 ∫f(t)d t の傾き(微分)が もとの関数f(t) になっている (雑談系) 語句の用例 ・ 君の今までの勉強の積分値が不足して いるのじゃないの? ・ いえいえ,現在の勉強量の 微分値を見てください. ◇微分
とは, ・ 関数の描く曲線の傾き
・差分
の極限 (定義) ・ 関数の変化量
(変化の大きさ) ・ 未来の予測
値を与える ◇積分
とは, ・ 関数の描く面積
である ・総和
(∑
) の極限である (定義) ・ 積分区間で割れば、 その区間の平均値
を与える ・過去
の 積算・総和・トータルである t 0 Δy Δt y(t +Δt) y(t)t
t
y
t
t
y
t
y
t
d
t
y
d
t t
)
(
)
(
lim
lim
)
(
0 0 t 0 Δt y(t) Δt 2Δt 3Δt 4Δt 5Δt 7Δt 6Δt
t T n t Tt
t
n
y
t
d
t
y
/ 0 0 0(
)
lim
(
)
0 t メディアと信号処理 第3回 (金田)宿題 1 (DFT: 離散フーリエ変換 )
メディアと信号処理 第3回 (金田) 時間n
1 2 ● 5 ● ●x
(0)
x
(1)
x
(2)
x
(3)
x
(4)
x
(5)
0 ● ● ● 3 4x
(t)
x
(t): アナログ信号x
(n): (n=0,1,2,3,・・・) アナログ信号を標本化した ディジタル信号 np N j N ne
n
x
p
X
(2 / ) 1 0)
(
)
(
問1:DFTの定義式(上式)より、ディジタル信号 x(0),x(1),x(2),x(3) に対する N=4 の場合のDFT を計算し、 周波数スペクトル X(0),X(1),X(2),X(3) を求める下記の式を完成させよ。
)
3
(
3
)
1
(
1
)
0
(
)
2
(
2
)
3
(
)
2
(
)
1
(
1
)
0
(
)
1
(
1
1
)
3
(
1
)
2
(
1
)
1
(
1
)
0
(
)
0
(
0
3
2
1
0
2 ) 4 / 2 ( 3 ) 4 / 2 ( 2 ) 4 / 2 ( ) 4 / 2 (X
p
e
x
x
X
p
e
x
e
x
e
x
x
X
p
x
x
x
x
X
p
n
n
n
n
j j j j 問2:DFTの計算は、行列演算 であることを示せ。 具体的には、問1の式を 行列演算として表す 右の式を完成させよ。 ヒント: 1) 問1の式は、よく見る連立方程式 と同じである。 2)
e
j (2π/4)= je
j (2π/4)2= -1 などの関係を使うと、表現が簡単 になる。
)
3
(
)
2
(
)
1
(
)
0
(
)
3
(
)
2
(
)
1
(
)
0
(
x
x
x
x
X
X
X
X
宿題2 (倍周波数の正弦波の和)
-1
0
1
sin t
3倍周波数
(1/3) sin 3 t
振幅
時間
-1
0
1
振幅
時間
5倍周波数
(1/5) sin 5 t
(1) 図1に示した2つの正弦波 ( 基本周波数の正弦波 sin t と、その3倍の周波数の正弦波(振幅 1/3) ) を足し合わせると、どのような波形になるか作図せよ。 (2) (1) の結果は、図2の波形A になることを確認せよ。 この波形Aに、さらに、5倍の周波数の正弦波(振幅 1/5) ) を足し合わせると、どのような波形になるか作図せよ。図1
図2
波形A メディアと信号処理 第3回 (金田)宿題
メディアと信号処理 第4回 (金田)
問1:低域通過フィルタとは、どのような性質を持ったフィルタか?
問3: 低域通過フィルタが使われているその他の応用例をあげよ。
4.3.2 周波数選択フィルタのいろいろ
・ 低域通過フィルタ (LPF: Low Pass Filter) ・ 高域通過フィルタ (HPF: High Pass Filter) ・ 帯域通過フィルタ (BPF: Band Pass Filter) ・ 帯域阻止フィルタ (BEF: Band Elimination Filter)
f 周波数 f 周波数 f 周波数 f 周波数 1 LPF HPF BPF BEF ゲイン ゲイン ゲイン ゲイン 1 fc fc fc1 fc2 fc2 fc1 メディアと信号処理 第5回 (金田) 1/2 4.3 周波数選択フィルタ (最も簡単な信号処理) [ 理想特性 ]
4.3.1 低域通過フィルタ (LPF: Low Pass Filter)
ある周波数 fc より低い周波数成分は通過させるが、f c より高い周波数成分はカットするフィルタ ( fc はカットオフ周波数と呼ぶ) f 周波数 1 ゲイン fc f 周波数 1 ゲイン fc 0 0dB fc 以下は 1倍 (そのまま出力) fc 以上は 0倍 (カット) | HL(f) | 少しでこぼこ 傾斜を持つ [ 現実の特性 ] 1/√2 -3dB
T
n
t
n
n
n/
2
:
)
sin(
1
0 0 1
奇数
奇数
:
)
cos(
1 0 0n
t
n
n
宿題 (フーリエ変換とフィルタの演習)
メディアと信号処理 第5回 (金田) 1) 下記の三角波を微分した波形を描け。また、その波形をさらに微分した波形を描け。 時間 t 0 時間 t 周期 T 0 時間 t 0 1回微分波形、2回微分波形 2) 方形波のフーリエ級数は、 である。この式を利用して、三角波のフーリエ級数を求めよ。 (ただし、定数(三角波の大きさ)は無視してよい) 3) 下記の式はどのような波形を表すか? 答えとその理由 答えとその理由 4) 方形波形を低域通過フィルタに通すとどのように波形が変化するか? (想像で良い) 低域フィルタ?
時間 5) 低域通過フィルタ(LPF)、および、高域通過フィルタ(HPF)を使って、 帯域通過フィルタ、および、帯域阻止フィルタ を作る方法を示せ ( 周波数振幅特性における作成の考え方と、LPFと HPF を使った信号ブロック図を示せばよい)。 帯域通過フィルタ 帯域阻止フィルタ宿題 (微分・積分のフィルタ効果)
メディアと信号処理 第6回 (金田)
学年 学科 学 籍 番 号 氏 名
問1: 信号(例えば音声信号)に対して、微分および積分を行うと、信号の周波数成分はどのように変化するか ? ( 可能ならその根拠や、微分・積分の周波数振幅特性を示す。当てずっぽうでも可)
宿題 (複数の点と通る直線)
メディアと信号処理 第7回 (金田) 1) t - y 平面上の2点、(2, 2) と (4, 3) を通る直線の式を,計算によって求めよ。 ( 直線の式は: y = a t + b → 傾き a と 切片 b の値を求める) 2) t - y 平面上の3点、(2, 2) と (4, 3) と (6, 5) を通る直線の式を求めよ。 求まらない場合は、その理由を述べよ。 (問1の解法が使えない理由) 3) 2) の条件を完全に満たす直線が存在しない場合であっても、それに近い直線が 求められている場合、「それに近い直線」を下のグラフに図示せよ。t
1 2 3 4 5 1 2 3 4 5y
0 6 7 6 7 授業で使用した主要なスライドは、 http://www.asp.c.dendai.ac.jp/ → [授業]→ [メディアと信号処理] に、随時アップロードしておきます宿題 (複数の点と通る直線)
メディアと信号処理 第7回 (金田) 学年 学科 学 籍 番 号 氏 名 1) t - y 平面上の2点、(2, 2) と (4, 3) を通る直線の式を,計算によって求めよ。 ( 直線の式は: y = a t + b → 傾き a と 切片 b の値を求める) 2) t - y 平面上の3点、(2, 2) と (4, 3) と (6, 5) を通る直線の式を求めよ。 求まらない場合は、その理由を述べよ。 (問1の解法が使えない理由) 3) 2) の条件を完全に満たす直線が存在しない場合であっても、それに近い直線が 求められている場合、「それに近い直線」を下のグラフに図示せよ。t
1 2 3 4 5 1 2 3 4 5y
0 6 7 6 7 1) t =2、y=2 の点を通るので、直線は、 2 =a・2 + b を満たす。また、同様に、t =4、y=3 の点を通るので 3 =a・4 + b を満たす。この2つの式を満たす a と b は、 a=0.5、b=1 であるので、2点を通る直線の式は、 y=0.5t+1 となる。最小2乗法 の演習
データの直線近似: 最も簡単な最小2乗法の適用例 メディアと信号処理 第8回 (金田) 最小2乗法の手順 ① 目標信号: 目標とする信号(データ)が、時間とその時の値の組み合わせとして与えられている 図の例では、t=1 の時 y=2、 t=2 の時 y=4、 t=3 の時 y=3 ( t が整数のディジタル信号では、t は略して y=[ 2,4,3 ]とあらわす場合が多い) ② 近似関数: 目標信号を近似するための関数 y~(t) を定める。ただし、関数はパラメータを含んでおり、 このパラメータの最適値を求めることで、最適な近似関数が得られる。 この演習では、近似関数として、一次関数(直線) y~(t) = a・t+b を用いる。 一次関数のパラメータは2つで、傾き a と、切片(t=0 のときの y~の値) b である。 ③ 最適性の評価量 評価量は平均2乗誤差とする 問題: 以下の④~⑧手順にしたがって、最適な(最も平均2乗誤差が 少なくなる)関数(直線)を求めよ。 ◇ 最初に、最適近似直線を予想して右の図に描けt
1 2 3 4 5 1 2 3 4 5y
0 ④ 各時刻(t=1,2,3)における、 目標値 y と 近似関数 y~ (t)= a・t+b との誤差 etを表す ⑤ 誤差の2乗を計算 ⑥ 誤差の2乗和 J を計算 ⑦ J を最小にするパラメータ a と b の値を求める ⑧ 直線を右のグラフに描く (予想直線と合っていたか?)⑦
⑥
⑤
④
J
e
e
e
e
e
e
2 3 2 2 2 1 3 2 1最小2乗法 の演習
メディアと信号処理 第8回 (金田) 学年 学科 学 籍 番 号 氏 名 データの直線近似: 最も簡単な最小2乗法の適用例 最小2乗法の手順 ① 目標信号: 目標とする信号(データ)が、時間とその時の値の組み合わせとして与えられている 図の例では、t=1 の時 y=2、 t=2 の時 y=4、 t=3 の時 y=3 ( t が整数のディジタル信号では、t は略して y=[ 2,4,3 ]とあらわす場合が多い) ② 近似関数: 目標信号を近似するための関数 y~(t) を定める。ただし、関数はパラメータを含んでおり、 このパラメータの最適値を求めることで、最適な近似関数が得られる。 この演習では、近似関数として、一次関数(直線) y~(t) = a・t+b を用いる。 一次関数のパラメータは2つで、傾き a と、切片(t=0 のときの y~の値) b である。 ③ 最適性の評価量 評価量は平均2乗誤差とする 問題: 以下の④~⑧手順にしたがって、最適な(最も平均2乗誤差が 少なくなる)関数(直線)を求めよ。 ◇ 最初に、最適近似直線を予想して右の図に描けt
1 2 3 4 5 1 2 3 4 5y
0 ④ 各時刻(t=1,2,3)における、 目標値 y と 近似関数 y~ (t)= a・t+b との誤差 etを表す ⑤ 誤差の2乗を計算 ⑥ 誤差の2乗和 J を計算 ⑦ J を最小にするパラメータ a と b の値を求める ⑧ 直線を右のグラフに描く (予想直線と合っていたか?)
2
2
/
1
1
2
2
4
36
12
24
38
12
28
18
6
12
38
12
28
0
12
18
6
0
12
38
28
3
/
)
12
18
38
3
14
29
(
3
/
)
(
6
6
18
9
9
3
3
4
8
16
4
16
2
4
2
4
4
4
2
3
3
)
(
2
4
)
(
2
)
(
3
,
2
,
1
)
(
~
2 2 2 3 2 2 2 1 2 2 2 2 3 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1 3 3 3 2 2 2 1 1 1
b
a
a
a
b
a
b
a
b
a
b
a
a
b
b
J
b
a
a
J
ab
b
a
b
a
e
e
e
J
ab
b
a
b
a
b
a
e
ab
b
a
b
a
b
a
e
ab
b
a
b
a
b
a
e
b
a
b
t
a
y
e
b
a
b
t
a
y
e
b
a
b
t
a
y
e
t
b
t
a
y
y
y
e
t t t t t⑦
⑥
⑤
の場合の値を代入して
なので
目標値-近似関数の値
誤差
④
注:両辺を3倍して、1/3は取り除いた 目標値 y 近似値 y t=1 2 a・1+b t=2 4 a・2+b t=3 3 a・3+b ~宿題 (誤差の大きさ と FIRフィルタ)
メディアと信号処理 第8回 (金田) 1)誤差が a) e1=2、e2=2 の場合と、 b) e1=3、e2=-1 の場合とでは、 どちらが誤差が小さいと言えるか? 理由も含めて答えよ。 (答は唯一ではないので、自分なりの答えを考えてもらって結構です) 2)ディジタル FIR フィルタとは? について、 実験指導書や教科書を見て、理解した内容を記せ。 (分量はこの用紙の表面に書ける程度でよいが、裏面を使ってもよい。図を含んでも良い。)と表される。ただし、右辺の は、平均操作を表す記号であり、以下はこの記号を使え。
最小2乗法 の演習
データの関数近似: 最小2乗法の適用例 (2)
右の信号 y(t) を、正弦波 sin(ωt) で近似する 目標信号: y(t) 近似式: y~(t) = a・sin(ωt) a:パラメータ 誤差 : e(t) = y(t) -a・sin(ωt) (1) また、平均操作は、積分をして積分区間長でわったもの であるので、平均2乗誤差 J は、 メディアと信号処理 第9回 (金田)y(t)
)
2
(
)
(
)
(
1
2 0 2t
e
dt
t
e
T
J
T
問1: このとき、平均2乗誤差 J を最小とする(最適な)パラメータ a を求めよ。 (a を y(t) を含んだ式で表す)
(t
)
2e
J
手順1:式(2) に 式(1) を代入して、平均2乗誤差を計算する 手順2: J を最小にするパラメータ a の値を求める。そのためには、・・・データの関数近似: 最小2乗法の適用例 (2)
)
3
(
)
(
sin
)
sin(
)
(
2
)
(
)
(
sin
)
sin(
)
(
2
)
(
)
sin(
)
(
)
(
2 2 2 2 2 2 2 2t
a
t
t
y
a
t
y
t
a
t
t
y
a
t
y
t
a
t
y
t
e
J
解)
y(t)
)
2
(
)
(
)
(
1
2 0 2t
e
dt
t
e
T
J
T
J は a の2次関数 ⇒ Jを最小とする a は、a で微分した値が 0 。)
4
(
0
2
1
2
)
sin(
)
(
2
y
t
t
a
da
dJ
a は t に依存しないので、平均(積分)の外に出せる ← 式(1) を代入 ただし、
Tt
dt
T
t
0 2 22
1
)
(
sin
1
)
(
sin
を利用した。式(4) より、)
5
(
)
sin(
)
(
2
)
sin(
)
(
2
0
Ty
t
t
dt
T
t
t
y
a
この式(5)は何の式? → フーリエ係数の式 つまり、 フーリエ係数 = 信号 y(t) に含まれる sin(ωt) の大きさ = 信号 y(t) の 最も良い近似となる正弦波 sin(ωt) の大きさ と表される。ただし、右辺の は、平均操作を表す記号であり、以下はこの記号を使え。 問1: このとき、平均2乗誤差 J を最小とする(最適な)パラメータ a を求めよ。 (a を y(t) を含んだ式で表す) 右の信号 y(t) を、正弦波 sin(ωt) で近似する 目標信号: y(t) 近似式: y~(t) = a・sin(ωt) a:パラメータ 誤差 : e(t) = y(t) -a・sin(ωt) (1) また、平均操作は、積分をして積分区間長でわったもの であるので、平均2乗誤差 J は、 手順1:式(2) に 式(1) を代入して、平均2乗誤差を計算する 手順2: J を最小にするパラメータ a の値を求める。そのためには、・・・問1 FIR フィルタパラメータが h0=1、h1=1 (L=1) のとき、 入力信号 x(k) ={ x(0),x(1),x(2),x(3)、x(4) } が、 ① x(k) = { 1, 1, 1, 1, 1 } の場合、および ② x(k) = { 1, -1, 1, -1, 1 } の場合 の 出力信号 y(k) k=1, 2, 3, 4 を、それぞれ求めよ。 問2 FIR フィルタパラメータが h0=1、h1=-1 (L=1) のとき、 同様の2つの入力①②に対する出力 y(k) k=1, 2, 3, 4 を求めよ。 問3 上記 問1、問2の結果より、それぞれのフィルタは、どのような特性を持っていると言えるか?
宿題: FIR フィルタの計算
メディアと信号処理 第9回 (金田) 学年 学科 学 籍 番 号 氏 名FIR フィルタの計算例
「解答」 問1 h={ 1, 1 } y(k)=x(k)+x(k-1) なので ① y={ 2, 2, 2, 2 } ② y={ 0, 0, 0, 0 } 問2 h={ 1, -1 } y(k)=x(k) - x(k-1) なので ① y= { 0, 0, 0, 0 } ② y= { -2, 2, -2, 2 } 問3 信号 ① x(k) = { 1, 1, 1, 1, 1 } は、低い周波数(直流) 信号 ② x(k) = { 1, -1, 1, -1, 1 } は、高い周波数 の信号であることより、 h={ 1, 1 } → 高域除去(低域強調) h={ 1, -1 } → 低域除去(高域強調) 問1 FIR フィルタパラメータが h0=1、h1=1 (L=1) のとき、 入力信号 x(k) ={ x(0),x(1),x(2),x(3)、x(4) } が、 ① x(k) = { 1, 1, 1, 1, 1 } の場合、および ② x(k) = { 1, -1, 1, -1, 1 } の場合 の 出力信号 y(k) k=1, 2, 3, 4 を、それぞれ求めよ。 問2 FIR フィルタパラメータが h0=1、h1=-1 (L=1) のとき、 同様の2つの入力①②に対する出力 y(k) k=1, 2, 3, 4 を求めよ。 問3 上記 問1、問2の結果より、それぞれのフィルタは、どのような特性を持っていると言えるか?FIR フィルタ
L i i Li
k
x
h
L
k
x
h
k
x
h
k
x
h
k
x
h
k
y
0 2 1 0)
(
)
(
)
2
(
)
1
(
)
(
)
(
◇ FIR フィルタの一般式 x(k):入力信号、 hi: フィルタパラメータ、 y(k): 出力信号 h0 遅延器 z-1 x(k) x(k-1) h1 y(k) =h0・x(k)+h1・x(k-1) ◇ L=1 の場合のブロック図 ◇ 具体例: 入力が、x(k) =[ ・・・、x(-1)、x(0)、x(1)、x(2)、x(3)、・・・ ] であるとすると、 出力 y(k) =[ ・・・、y(-1)、y(0)、y(1)、y(2)、y(3)、・・・ ] は、 h0 遅延器 z-1 x(0) x(-1) h1 y(0) =h0・x(0)+h1・x(-1) k = 0 x(1) x(2) x(3) h0 遅延器 z-1 x(0) x(-1) h1 y(1) =h0・x(1)+h1・x(0) k = 1 x(1) x(2) x(3) h0 遅延器 z-1 x(0) x(-h1 y(2) =h0・x(2)+h1・x(1) k = 2 x(1) x(2) x(3) メディアと信号処理 第10回 (金田) k は時間を表す変数(整数) ・・・ (参考) この式で表される計算は、x(k) と hi の 「たたみ込み」演算と呼ばれる最小2乗法 の演習
FIR フィルタの行列表現
メディアと信号処理 第10回 (金田) 問1: 2つの係数 h0 h1 を持つ FIR フィルタ y(k)= h0・x(k)+ h1・x(k-1) (1) の行列表現を示せ (フィルタ係数を行列、入力信号を列ベクトルとする場合)。 式(1)を k=1、 k=2、k=3 のについて表現し、それを行列演算にすればよい。 問2: 入力信号を行列、フィルタ係数を列ベクトル として、 問1の FIR フィルタの行列表現を書き直せ。x
H
y
(
3
)
)
2
(
)
1
(
)
0
(
)
3
(
)
2
(
)
1
(
x
x
x
x
y
y
y
_
_
_
_
_
_
_
_
_
_
_
_
( 出力 ) ( フィルタ係数 ) ( 入力 ) ( 出力 ) ( 入力 ) ( フィルタ係数 ) (2) (3) こちらのほうが簡潔 (以上は フィルタ係数が2つの例であるが、フィルタ係数の数が増えても同様に行列表現できる) ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・1
2
3
⋮
·
y
= X h
最小2乗法 の演習
FIR フィルタの行列表現
メディアと信号処理 第10回 (金田) 学年 学科 学 籍 番 号 氏 名 問2: 入力信号を行列、フィルタ係数を列ベクトル として、 問1の FIR フィルタの行列表現を書き直せ。x
H
y
(
3
)
)
2
(
)
1
(
)
0
(
0
0
0
0
0
0
)
3
(
)
2
(
)
1
(
0 1 0 1 0 1x
x
x
x
h
h
h
h
h
h
y
y
y
( 出力 ) ( フィルタ係数 ) ( 入力 ) 問1: 2つの係数 h0 h1 を持つ FIR フィルタ y(k)= h0・x(k)+ h1・x(k-1) (1) の行列表現を示せ (フィルタ係数を行列、入力信号を列ベクトルとする場合)。 式(1)を k=1、 k=2、k=3 のについて表現し、それを行列演算にすればよい。 こちらのほうが簡潔 (以上は フィルタ係数が2つの例であるが、フィルタ係数の数が増えても同様に行列表現できる) ( 出力 ) ( 入力 ) ( フィルタ係数 ) (2) (3) ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・1
2
3
⋮
1
2
3
⋮
0
1
2
⋮
·
y
= X h
問3:誤差ベクトル
e
を および、問2の行列表現y
=X
・h
を用いて、2乗誤差の和 J を最小とするフィルタ係数h
を、以下の手順に従って求めよ。
)
2
(
)
1
(
)
0
(
e
e
e
e
h
+
-
目標信号 誤差x
(k)y
(k)d
(k)e
(k) と表したとき、誤差の二乗誤差の和 J は、 式(4)のベクトルe
を用いて
1 0 2(
)
N kk
e
J
T: 転置 と表すことができる。 注: (1/N) は省略した 問4: このとき、
)
2
(
)
1
(
)
0
(
d
d
d
d
y
d
e
であること、および、第2の行列表現を用いて、 J をd、h、X
で表す。
J
Lh
h
h
h
2 1 0h
これを最小とするフィルタ係数は、 を解いて、
h
まず、 ※ 質問・意見などがあれば書いてください。 T T T T T TA
B
AB
B
A
B
A
)
(
)
(
(6) (4) (5) (7) (8) (9) (10) と求まる。 X は、式(3) のように、入力信号の値を並べた行列①
②
③
・・・ ・・・ ・・・最適な FIR フィルタ係数の算出
問3:誤差ベクトルe
を および、問2の行列表現y
=X
・h
を用いて、2乗誤差の和 J を最小とするフィルタ係数h
を、以下の手順に従って求めよ。 (2乗誤差の和が最小になれば、平均2乗誤差は最小 になる)
)
2
(
)
1
(
)
0
(
e
e
e
e
h
+
-
目標信号 誤差x
(k)y
(k)d
(k)e
(k)
e
Te
)
2
(
)
1
(
)
0
(
)
2
(
)
1
(
)
0
(
)
(
1 0 2e
e
e
e
e
e
k
e
J
N k 内積 T: 転置 と表すことができる。 注: (1/N) は省略した 問4: このとき、
)
2
(
)
1
(
)
0
(
d
d
d
d
y
d
e
であること、および、第2の行列表現を用いて、 J をd、h、X
で表す。)
:
(
2
)
)(
(
)
(
)
(
)
(
)
(
スカラーなので
Xh
d
d
X
h
h
X
X
h
d
X
h
d
d
Xh
d
X
h
d
Xh
d
Xh
d
y
d
y
d
T T T T T T T T T T T T T
J
Lh
h
h
h
2 1 0h
これを最小とするフィルタ係数は、 を解いて、
0
2
2
2
h
X
X
d
X
h
X
X
h
d
X
h
d
d
h
h
T T T T T T TJ
d
X
h
X
X
T
T と求まる。 X は、式(3) のように、入力信号の値を並べた行列 まず、 と表したとき、誤差の二乗誤差の和 J は、ベクトルe
を用いて メディアと信号処理 第10回 (金田) T T T T T TA
B
AB
B
A
B
A
)
(
)
(
(4) (5) (6) (7) (8) (9) (10)① 平均2乗誤差
② 偏微分して= 0
③ h に関して解く
X
X
X
d
h
T 1 T ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・宿題
メディアと信号処理 第10回 (金田)·
·
·
·
·
·
⋯
= ∑
·
問1 目標とする信号(関数) d(t) を近似する信号(関数) x~(t) を、 複数の関数 f0(t)、f1(t)、f2(t) ・・・ の和として作ることを考える。 最も良い近似を与えるパラメータ c0、c1、c2、・・・ の値を最小二乗法で求める手順を簡単に記せ最小2乗法
メディアと信号処理 第11回 (金田) ◇ どの場合であっても、最適近似 (次式で表される平均2乗誤差 J を最小化) をするための·
·
·
·
·
·
⋯
= ∑
·
◇目標とする信号(関数)d(t) を近似する信号(関数) x~(t) を、 複数の関数f0(t)、f1(t)、f2(t) ・・・ の和として作ることを考える。 (例1)1,
,
,
,
…
· 1
··
·
·
·
⋯
= ∑
·
のときは、多項式近似となる (例2) 例1)において、特に、0
2
の場合は、· 1
· となって、よく知られた直線近似(測定データの直線近似などで使われる)となる。 (例3)1,
cos
sin
,
cos 2
,
sin 2
,
cos 3
,
sin 3
,
…
の場合は、
· 1
· cos
· sin
· cos 2
· sin 2
, · cos 3
· sin 3
…
となる。この正弦波近似はフーリエ級数の形と一致する。