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Executive Summary ユーロ圏の 2015 年の経済成長は過去 4 年間での最高を記録する見通し ECB の量的金融緩和はユーロ圏の不動産市場を活性化させると予測される 引き続き力強い投資活動が期待される デフレーションにより結果的に消費活動が活発化されることによって小売業界は恩恵を受

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2015 年のヨーロッパ不動産市場

【量的緩和・ユーロ安・経済回復】

機関投資家向けレポート

M&G Real Estate Market Outlook 日本語版

Continental Europe (March.2015)

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Executive Summary

 ユーロ圏の2015年の経済成長は過去4年間での最高 を記録する見通し  ECBの量的金融緩和はユーロ圏の不動産市場を活 性化させると予測される  引き続き力強い投資活動が期待される  デフレーションにより結果的に消費活動が活発化 されることによって小売業界は恩恵を受け、結果と して店舗不動産の賃料はオフィス不動産よりも高 い上昇をすると予測される  ユーロ安による製造業を初めとした産業用不動産への需要期待が高まり、投資資金の流 入により産業用不動産の利回りは低下すると予想される  優良コア不動産への需要過多と低い市場金利環境により、 Pre-Let Development(テナン ト事前契約開発型)による優良コア不動産への投資が加速されると予想される

ECB の量的金融緩和が欧州経済へ与える影響

2014 年、ユーロ圏の経済は健全な民間消費活動と低下した失業率によって支えられ、 控え めながらも0.9%の経済成長を記録したユーロ圏は正式に景気後退から脱した。 主要国であるドイツの経済は、2014 年は夏ごろに鈍化の兆しを見せながらも最終的には 1.5% のGDP 成長を記録し、2015 年も楽観的な見通しとなっている。 2015 年 3 月から 2016 年 9 月にかけて欧州中央銀行(ECB)は 1.1 兆ユーロ(約 140 兆円)規 模の量的金融緩和(QE)を実施することを予定しており、量的金融緩和(QE)に後押しさ れるユーロ圏の経済は着実な成長をすると予想され、2015 年は 1.2%と過去 4 年で最高の成 長値になると予想される。 -4 -3 -2 -1 0 1 2 0 10 20 30 40 50 60 70 Ja n -0 9 A pr -0 9 Jul -09 Oct-09 Ja n -1 0 A pr -1 0 Jul -10 Oct-10 Ja n -1 1 A pr -1 1 Jul -11 Oct-11 Ja n -1 2 A pr -1 2 Jul -12 Oct-12 Ja n -1 3 A pr -1 3 Jul -13 Oct-13 Ja n -1 4 A pr -1 4 Jul -14 Oct-14 Ja n -1 5 G DP 成長率 (% / 四半期毎 ) ユーロ圏 PMI 指数 ユーロ圏 PMI 0% GDP 基準線 ユーロ圏 GDP 図1 : PMI(購買担当者景気指数)が示す民間企業による経済に対する力強い信頼

1160 億ユーロ

が 2014 年にヨーロッパ(英国を除く) の不動産へ投資された ユーロ圏の 2015 年の

GDP

成長

1.2%

(予測値) 産業用不動産は依然、ピーク時 よりも

20%割安

な水準

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“量的金融緩和(QE)の導入と低い金利水準の継続は、米国、英国、日本と同様に

欧州各国の不動産価格を上昇させる要因である。

ECBが量的金融緩和(QE)導入へ踏み切った一因としては、原油価格の下落に端を発したデ フレーションが挙げられ、ユーロ圏における消費者物価指数は2014年12月に0.2%の下落を記 録している。 しかしながら、デフレーションにもかかわらずユーロ圏の経済見通しは明るく、2015年は全 てのユーロ加盟国の経済がプラス成長をすると予測されている。 デフレーションによる物価安は消費者・産業の双方にとって恩恵をもたらすと見られ、特に 小売り産業においてはデフレーションによる消費者の実質購買力の上昇から、既に2014年よ り各地域において売上高の上昇を記録しており、この傾向は2015年も続くと予想される。 またユーロ圏についての最近の注目が集まるニュースといえばギリシャ問題である。 2015 年初頭のギリシャ総選挙にて急進左派連合が勝利した選挙結果を受け、ギリシャの 10 年国債利回りは9%を超えるまで上昇したが、影響を世界的な株式・国債市場へ与えるほど のインパクトは無かった

ギリシャのユーロ離脱の可能性はテールリスクとして再浮上しているが、ECB がギリシャへ の財政援助を続けている現在の状況下では 限定的なシナリオといえる。量的金融緩和(QE) にはギリシャ危機から派生するであろう様々な問題を防ぐ効果も期待されている

“現段階ではユーロ圏の未来を左右する主な要因は、

ギリシャのユーロ離脱危機よりも、量的金融緩和(

QE)の成果次第にあると言える。

Source: Bloomberg 図2 : デフレーションによって加速するユーロ圏の小売売上高

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賃貸市場の動向

高まる小売り産業の存在感 消費活動の改善が期待されるなかで、ヨーロッパ内では小売業者の店舗やオンライン販売の 拡大が続いている。一例として、Zaraなどのファッションブランドを展開するスペインの Inditexはミラノやクラクフ(ポーランド)といった都市に新たに旗艦店舗をオープンしてお り、H&Mはスペインとイタリアでのオンライン販売を開始するなどしている。 不動産賃料への影響といった視点からは、小売り産業の中でも繁華街の路面店舗は、限られ た供給に対して小売り業者からの需要が特に強く、短・中期で健全な賃料の上昇が見込まれ る。 図3 : 1年間の平均賃料上昇予測(2015年-2017年) 年間4%〜6%の上昇が見込まれる都市 ダブリン、リスボン 年間2%〜4%の上昇が見込まれる都市 アムステルダム、バルセロナ、ベルリン、コペンハーゲン、デュッセルドルフ、 フランクフルト、ハンブルグ、マドリッド、ミラノ、ミュンヘン、パリ、プラハ、 ストックホルム、ワルシャワ 年間0%〜2%の上昇が見込まれる都市 ブリュッセル、ヘルシンキ、リオン、ローマ

Source: M&G Real Estate

個人消費の上昇を受け、リスボンの高級商業エリアであるAvenida da Liberdade の小売り店舗 の賃料は大幅に上昇すると予想さる。 またパリには引き続き海外からの多くの観光客からの高級品への高い消費が期待され、特に 高級小売店舗において高い賃料上昇率が続くと予想される。 ミラノも国際的な高級小売店からの需要の高い都市であり、Via Montenapoleon といった高級 店舗エリアへは多くの高級小売店の出店が一巡し賃料水準が安定しているなかでも、多くの ラグジュアリーブランドなどが2 店舗目を出店させるなど拡大の動きを見せている。 対照的に、若い世代を中心に人口が増加しているベルリンでは中間価格帯の小売り店舗の拡 大が続くと予想され、またベルリンに関しては全ての分野の不動産に対しての需要が伸びて いる。 多くの小売企業は北欧経済の改善に注目しており、デンマークでは家計の負債比率の低下に ともない消費が増加すると見込まれている。すでにコペンハーゲンでは多くのファッション ブランドが旗艦店舗をオープンさせるなどの活発な動きを見せており、今後数年のあいだに 高級商業店舗の賃料は大きな上昇を見せると予想される。

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“小売り産業の中でも繁華街の路面店舗は、限られた供給に対して小売り業者からの

需要が特に強く、短・中期で健全な賃料の上昇が見込まれる。

高品質オフィスへの需要の高まりから、Pre-Let Development型(テナント事前契約型開発) が主流へ オフィス不動産は、2014 年にかけてフランクフルトやダブリンといった都市を筆頭にヨーロ ッパ全般で大きな改善を見せ、不動産セクター全体の回復の牽引役となった。オフィス不動 産はユーロ圏全体において依然としてさらなる賃料の上昇が期待できる有望なセクターであ り、より多様性をもった市場へと変化している。 ユーロ圏の主要コア都市ではオフィス市場の成長に鈍化の兆しが見えてきている反面、北欧 やベネルクス諸国では市場環境の改善にともない2017 年に向けて成長が期待できる。 近代的で好立地のオフィスへのテナントからの需要は力強く、パリ、ミュンヘン、マドリー ドといったサービス産業が集約する主要都市のオフィス賃料は上昇を続けている。優良なハ イグレード・オフィスへはテナントから旺盛な賃貸需要があるのに対して、既存の供給は限 定的であり、新規のオフィスビル開発がテナントへの需要へ応える現実的な選択肢となって いる。 また新規開発に不可欠なファイナンスが低金利で供給豊富な環境でもあることも、新規オフ ィス開発を後押しする一因と言える。 中央・東ヨーロッパ地域(CEE)のオフィス市場では健全な賃貸需要があるものの、大規模な 新規オフィス開発による大型供給があり、供給が消化され需給が均衡するまでは賃料の上昇 は期待できないと予測される。 ユーロ安の恩恵を受ける産業用不動産 新たな産業であるEコマース産業への需要増加といった産業構造の変化により、ユーロ圏の 産業用不動産ではEコマース関連の分野を中心に着実で魅力的な賃料上昇が予想される。 また、欧州中央銀行(ECB)の実施する量的金融緩和(QE)はユーロ安を導き、ユーロ圏の輸 出産業を活性化させると予測される。特にドイツはGDP の 45%を輸出産業が生み出してお り、ユーロ安による経済への大きな恩恵が期待される。

“欧州中央銀行(ECB)の実施する量的金融緩和(QE)はユーロ安を導き、ユーロ圏の

輸出産業を活性化させると予測される。特にドイツは

GDPの45%を輸出産業が生み

出しており、ユーロ安による経済への大きな恩恵が期待される。

特にアイルランドやスペインといった経済危機によって深刻な影響を受けた国々の産業にと ってユーロ安は大きな追い風となり、産業用不動産の賃料は大きく上昇(回復)すると見ら れる。 中央・東ヨーロッパ地域(CEE)では、インフラ改善とEコマースの成長により物流不動産へ の需要は引き続き増加しており、特にチェコやポーランドといった東ヨーロッパと西ヨーロ ッパの中間に位置する国では多くの物流不動産への需要が見込まれる

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4 : 短期での賃貸市場への影響要素 商業店舗 オフィス 産業用不動産 スペイン&ポルトガル ファンッション産業や企業に よるヨーロッパ全域での路面 店舗やオンライン販売施設の 拡大 リスボン&スペイン 過小な供給、失業率の低下、 経済回復 アイルランド&スペイン 割安な賃料に対して、経済回 復にともなう豊富な需要 ストックホルム 中心部でのAグレードオフィ スへの重要に対する過小供給 、広いスペースと近代的な設 備のオフィスを求めて郊外へ の移転に対する需要 ドイツ 計画的な不動産供給とユーロ 安による輸出産業への恩恵か ら、着実な産業用不動産の賃 料上昇が見込まれる ベルギー&ポーランド 供給過多のため賃料の上昇余 地は限定的

Source: World Bank

2015年の投資テーマ

旺盛な投資意欲と活発な投資市場 2014 年、ヨーロッパの不動産市場へ流れ込んだ投資金額は 1160 億ユーロ(約 15 兆円)に達 し、2013 年の 970 億ユーロから大きく増加し、2007 年以降で最高の数字を記録した。 特に2014 年第四四半期には 4000 万ユーロ以上の大型不動産取引の件数が顕著に増加し、投 資家の投資ペースが加速しだしたことを裏付けている。 図5 : ヨーロッパの不動産市場の取引高 0 10 20 30 40 50 60 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 平 均 取 引 価格 ( 1 0 0 万ユ ー ロ) 取引高 ( 1 0億 ユ ーロ ) ドイツ フランス 北欧諸国 中央・東ヨーロッパ(CEE) ユーロ周縁国 オランダ ベルギー その他のヨーロッパ諸国 平均取引価格

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グレードの高い不動産へは投資需要が集中し、多くのヨーロッパの主要不動産市場では投資 機会は限られてしまっているため、デベロッパーなどは主要都市のなかの第2立地での開発へ シフトを図る動きが見られる。 2014 年第四四半期だけで、ほぼすべての不動産分野にて優良不動産の利回りは 100bps (1%) ほど低下した。同時に10 年国債の利回りも低下しており、不動産の Fixed-Income 性資産と しての健全なプレミアムが保たれている。 2015 年には、欧州中央銀行(ECB)の実施する量的金融緩和(QE)は更に多くの資金を不動産 市場へ誘導することになり、特にコア不動の取得においては競争は激化すると予測され、ま た不動産市場への投資資金の増加により短期的には利回りの低下が予想される。 米国の投資家は、ユーロに対して強い米ドル、過去5年に渡り2桁以上のリターンを記録して いる米国不動産市場への過熱感、などといった理由からヨーロッパでの不動産投資をより活 発化させると予想される。とりわけ、米国、アジア、中東の海外投資家からのヨーロッパ不 動産への投資シェアは増加しており、ヨーロッパ経済の回復と不動産市場環境の改善を物語 っている。 Source: DTZ 最も有望な産業用不動産市場 2015 年のヨーロッパ市場において最も有望な不動産投資セクターは産業用不動産セクター と見られる。 産業用不動産市場は歴史的に見て割安な価格帯にあり、最も潜在的なキャピタルの上昇が見 込める。 商業店舗などの商業用不動産の価値はすでに2007 年の市場ピークを超えて上昇し続けてい るのに比べ、産業用不動産は2007 年の市場ピークに比べ 2014 年末時点で未だに 80%ほどの 価値となっている。 産業用不動産は他の不動産セクターに比べ割安な価格帯にあるため高い利回り水準にあり、 今後はより多くの投資家からの資金が集まると予想される。 図6 : 米国の投資家によるヨーロッパ不動産への投資加速 0 5 10 15 20 25 30 35 2013 Q4 2014 Q1 2014 Q2 2014 Q3 2014 Q4 取引高 (10億ユーロ) ヨーロッパ 米国 中東 アジア アフリカ その他

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また量的金融緩和(QE)によって誘導されるユーロ安はテナントからの賃貸需要を増加させ、 Eコマース産業の成長と、産業不動産が生み出す他セクターの不動産よりも高い利回りは投 資家にとって短期・中期で非常に魅力的な投資対象である。 量的金融緩和(QE)によって債券利回りは低下することが予想され、相対的に高い利回りを 創出する不動産の魅力が高まり、産業不動産へは多くの投資資金が集まると見られ、すでに 2014年末から産業不動産への際立った資金の流入増加が見られる。投資資金の集中により中 期的に利回りは低下していくと予想される。 ヨーロッパ全域においてグレードの高いコア不動産への投資機会は非常に限られてきており、 PEファンドなどの高い投資リターンを求める投資家は中央・東ヨーロッパ(CEE)にて投資 会を探っている。 Sources: JLL 金融市場全体において、低い債券利回り環境は、不動産の魅力を高めており、債券の代替え となるFixed Income性と安定した資産価値をもつコア不動産へ多くの投資資金が流入してい る。 しかしコアな不動産市場では既に資金超過の状態が起きており、投資資金はコア不動産から 溢れだし不動産市場全体へ波及していくと予想される。 新たなコア不動産への投資機会の創出 金融市場においてFixed Income性の資産の価格が上昇しつづけ利回りの低下が続く中、ユーロ 圏のコア不動産市場の今後の成長課題は、コア不動産への高まる投資需要に見合う投資機会 を供給できるかにかかっている。 コア不動産への増大する投資需要に応える一つの現実的な方法は、新たなコア不動産を創造 (開発)する事であり、現在の低い金利環境下ではPre-Let Development(開発前にテナント との賃貸契約を結んだ上でのオフィス物件開発)は、中期間の投資手法として合理的で有効 な手法である。 一例として、ミラノの新オフィス地区のPorta Nuovaには、賃料に敏感な広告やデザイン産業 図7 : ピーク時よりも依然割安な水準にある産業用不動産の資産価値 50 60 70 80 90 100 110 120 130 140 Jun-07 Oct-07 F eb -08 Jun-08 Oct-08 F eb -09 Jun-09 Oct-09 F eb -10 Jun-10 Oct-10 F eb -11 Jun-11 Oct-11 F eb -12 Jun-12 Oct-12 F eb -13 Jun -13 Oct-13 F eb -14 Jun-14 Oct-14 セ クター 別 資 産価値 指数 商業店舗 オフィス 産業用不動産

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開発前に締結して新築オフィスに入居している。ストックホルム中心部では大きな床面積を 確保できるオフィスビルは不足しており、金融機関などの企業は郊外の新築オフィスへ開発 前の賃貸契約を結び移転する傾向が見られる。対照的な例として、アムステルダムやブリュ ッセルといった都市では既存の供給によりオフィス賃料が頭打ちとなっており、新規の開発 投資にはハードルが見られる。 欧州の主要中心都市の第2立地でのPre-Let Development(テナント事前契約型開発)は、費用 対効果と空室リスクを考慮するコア投資家にとって非常に現実的で有効な選択肢となってい る。しかしながら、Pre-Let Development(テナント事前契約型開発)においては、投資家は テナントとの長期賃貸契約における契約条項やテナントの財務健全性においての注意深い判 断が必要であり、特に経済回復途中にある国々では重要な要素である。

“現在の低い金利環境下では、Pre-Let Developmentは

中期間の投資手法として合理的で有効な手法である。

結論:

2015年のヨーロッパ不動産は健全な成長市場

経済回復の加速と量的金融緩和(QE)による景気促進から、今後数ヶ月におけるユーロ圏の 不動産市場の見通しは非常に明るいと言える。 小売り店舗などの商業不動産はオフィス不動産に代わり、短期・中期では最も高い賃料上昇 を見込める不動産セクターである。ファッションブランドなどの小売り産業は、現在の原油 価格の下落主導のデフレ―ションによる消費活動の活性化の恩恵を受け、ヨーロッパ内での 拡大が続いている。 キャピタル価値が割安であり、今後の成長が最も期待できるセクターは産業用不動産である。 Eコマース産業の急成長と量的金融緩和(QE)によるユーロ安の恩恵が期待でき、非常に魅 力的な投資対象となると思われる。特にヨーロッパの輸出産業のエンジンであるドイツの産 業は最も多くの恩恵と成長が期待できる。 オフィス不動産市場は、低下する失業率やA グレードの優良オフィスへの堅調な需要から引 き続き不動産市場の中で主要なセクターであるが、主要都市中心部でのオフィス不動産の供 給は需要に対して不足しており、投資機会は非常に限られている。 かつ投資家にとってのファイナンスコストが低い市場環境下では、テナントとコア投資家の 双方の需要に最も応える投資機会は、Pre-Let Development(テナント事前契約型開発)であ

るとM&G Real Estate は予測している。

2015年を通じ、ユーロ安と、国債の低い利回りに対して高い不動産利回りのプレミアムは、 ユーロ圏の不動産投資における力強い動機となり、2015年のユーロ圏の不動産市場への投資 総額は史上最高を記録すると期待される。利回りは投資資金の集中にともなって低下が予測 される。

“経済回復によりテナントのファンダメンタルズが改善していることから、2015年の

ユーロ圏の不動産市場では健全な不動産投資に対するリターンが期待できる。”

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M&G Real Estate Market Outlook は、半年毎に M&G Real Estate のリサーチ部門がインカム重視型の不 動産運用の切り口から、機関投資家向け不動産投資市場についての見通しをまとめたレポートです。

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M&G Real Estate は英国を代表する大手生命保険会社を母体に持ち、不動産運用では 150 年以上の歴史

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