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第68回税理士試験 消費税法 模範解答(理論)

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Academic year: 2021

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第68回税理士試験 消費税法 第一問(理論)解答 問1(25点) ⑴について 1.概要 納税義務が課される規定は、「課税事業者の選択」、「特定期間の特例」、「新設法人の特例」、「特定新規設立法人の 特例」、「高額特定資産の特例」である。 2.内容 次のそれぞれに定める課税期間について、納税義務が課される。 ⑴ 課税事業者の選択(2点) 小規模事業者に係る納税義務の免除の規定が適用されることとなる事業者が、その基準期間における課税売上高が 1,000万円以下である課税期間につき、課税事業者選択届出書を納税地の所轄税務署長に提出した場合には、その提出日 の属する課税期間の翌課税期間以後の課税期間 ⑵ 特定期間の特例(2点) 個人事業者のその年又は法人のその事業年度の基準期間における課税売上高が 1,000万円以下である場合において、そ の個人事業者又は法人のうち、特定期間における課税売上高が 1,000万円を超えるときは、その年又はその事業年度 ⑶ 新設法人の特例 ① 内容(2点) 新設法人については、その基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間 ② 調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合(2点) 新設法人が、その基準期間に含まれる各課税期間(簡易課税制度の適用を受ける課税期間を除く)中に調整対象固定 資産の仕入れ等を行った場合には、その仕入れ等の日の属する課税期間からその課税期間の初日以後3年を経過する日 の属する課税期間までの各課税期間 ⑷ 特定新規設立法人の特例 ① 内容(2点) 特定新規設立法人については、その基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間 ② 調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合(2点) 特定新規設立法人が、その基準期間がない事業年度に含まれる各課税期間(簡易課税制度の適用を受ける課税期間を 除く)中に調整対象固定資産の仕入れ等を行った場合には、その仕入れ等の日の属する課税期間からその課税期間の初 日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 (1)

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問1(続き) ⑸ 高額特定資産の特例(4点) 事業者(免税事業者を除く)が、簡易課税制度の適用を受けない課税期間中に高額特定資産の仕入れ等を行った場合( 自己建設高額特定資産にあっては、建設等に要した一定の費用の額が 1,000万円以上となった場合)には、次に定める日 の属する課税期間の翌課税期間からその仕入れ等の日の属する課税期間(自己建設高額特定資産にあっては、その建設等 が完了した日の属する課税期間)の初日以後3年を経過する日の属する課税期間までの各課税期間 ① 高額特定資産(②を除く)・・・仕入れ等を行った日 ② 自己建設高額特定資産・・・仕入れを行った場合に該当することとなった日 (2)

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⑵について 1.原則(2点) 事業者(免税事業者を除く)は、課税期間ごとに、その課税期間の末日の翌日から2月以内に、一定の事項を記載した申 告書を税務署長に提出しなければならない。 2.個人事業者の特例(1点) 個人事業者のその年の12月31日の属する課税期間に係る確定申告書の提出期限は、その年の翌年3月31日とする。 3.個人事業者が死亡した場合の特例(2点) 次の⑴又は⑵の場合には、相続人は、その相続の開始があったことを知った日の翌日から4月を経過した日の前日までに 税務署長に確定申告書を提出しなければならない。 ⑴ 確定申告書を提出すべき個人事業者がその課税期間の末日の翌日から申告書の提出期限までの間に確定申告書を提出し ないで死亡した場合 ⑵ 個人事業者が課税期間の中途で死亡した場合において、その課税期間分の消費税について確定申告書を提出しなければ ならない場合 4.法人の残余財産が確定した場合の特例(2点) 清算中の法人につき残余財産が確定した場合には、その確定した日の属する課税期間の末日の翌日から1月以内(その翌 日から1月以内に残余財産の最後の分配等が行われる場合には、その行われる日の前日まで)に確定申告書を提出しなけれ ばならない。 5.国等の特例(2点) 国若しくは地方公共団体の特別会計又は別表第三に掲げる法人のうち一定のものの確定申告書の提出期限については、原 則にかかわらず、次に掲げる期間内とする。 ⑴ 国・・・5月以内 ⑵ 地方公共団体(⑶を除く)・・・6月以内 ⑶ 地方公共団体の経営する企業・・・3月以内 ⑷ 税務署長の承認を受けた一定の法人・・・6月以内で税務署長が承認する期間内 (3)

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問1(続き)

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⑴について 1.取扱い(2点) 港湾施設内に臨時の輸出物品販売場を開設するには、まず輸出物品販売場の許可を受けなければならない。そのため、A は輸出物品販売場許可申請書を提出し、承認を得なければなければならない。 その後に、事前承認港湾施設の承認を得るために、事前承認港湾施設承認申請書を提出し、事前承認港湾施設に係る臨時 販売場設置届出書を、臨時販売場の設置日の前日までに提出する必要がある。 2.内容 ⑴ 輸出物品販売場の申請(1点) 輸出物品販売場の許可を受けようとする販売場を経営する事業者は、一定の事項を記載した申請書に一定の書類を添付 して、納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。 ⑵ 事前承認港湾施設承認申請書(1点) 事前承認港湾施設の承認を得ようとする事業者は、事前承認港湾施設承認申請書に一定の書類を添付して、その納税地 の所轄税務署長に提出しなければならない。 ⑶ 事前承認港湾施設内の臨時販売場(2点) 事前承認港湾施設内に臨時販売場を設置しようとする事業者(輸出物品販売場を経営する事業者に限る)が、設置日の 前日までに、所定の事項を記載した書類を納税地の所轄税務署長に提出したときは、一定期間に限り、その臨時販売場を 輸出物品販売場とみなして、輸出物品販売場における免税の規定を適用する。 (5)

(6)

問2(続き) ⑵について 1.取扱い(2点) Bは、消費者向け電気通信利用役務の提供を行っており、国内の課税事業者がそのサービスの提供について仕入税額控除 を受けることができるようにするためには、Bが登録国外事業者に該当する必要がある。 しかし、登録国外事業者は課税事業者であることが前提であり、Bは基準期間における課税売上高が 1,000万円以下であ るため、まず、課税事業者選択届出書を提出しなければならない。この場合には、平成30年において国内において課税資産 の譲渡等に係る事業を開始しているため、平成30年12月31日までに提出しなければならない。 その後、登録国外事業者申請書を提出し、承認を得なければならない。 2.内容 ⑴ 課税事業者の選択(1点) 小規模事業者に係る納税義務の免除の規定が適用されることとなる事業者が、その基準期間における課税売上高が 1,000万円以下である課税期間につき、課税事業者選択届出書を納税地の所轄税務署長に提出した場合には、その提出日 の属する課税期間の翌課税期間以後の課税期間中に国内において行う課税資産の譲渡等及び特定課税仕入れについては、 消費税の納税義務は免除されない。 ⑵ 登録国外事業者(2点) ① 国外事業者の登録 電気通信利用役務の提供を行い、又は行おうとする国外事業者(免税事業者を除く)は、国税庁長官の登録を受ける ことができる。 ② 申請書の提出 上記①の登録を受けようとする者は、一定の事項を記載した申請書に一定の書類を添付して、その納税地の所轄税務 署長を経由して、国税庁長官に提出しなければならない。 (6)

(7)

⑶について 1.取扱い(2点) 半年分の売上げ、仕入れ等、取引金額に応じた納税を行うためには、中間申告対象期間を一課税期間とみなして仮決算に よる中間申告書を提出する必要がある。この場合には、六月中間申告対象期間の末日の翌日から2月以内である、今年の8 月31日までに提出しなければならない。 しかし、Cの前年の納税額が30万円であるため、仮決算による中間申告を行うためには、まず、任意の中間申告を提出す る旨の届出書を今年の6月30日までに提出し、任意の中間申告を適用しなければならない。 2.内容 ⑴ 任意中間申告(2点) 六月中間申告書を提出することを要しない事業者が、六月中間申告書を提出する旨を記載した届出書を納税地の所轄税 務署長に提出した場合には、その提出日以後に最初に到来する六月中間申告対象期間の末日以後の期間については、一定 の事項を記載した申告書を税務署長に提出しなければならない。 なお、六月中間申告書を提出することを要しない事業者とは、その課税期間の直前の課税期間の確定申告書に記載すべ き消費税額でその期間の末日までに確定したものをその直前の課税期間の月数で除し、これに6を乗じて計算した金額が 24万円以下である場合の事業者をいう。 ⑵ 仮決算による中間申告(2点) 中間申告書を提出すべき事業者が、中間申告対象期間を一課税期間とみなしてその期間の課税標準額、課税標準額に対 する消費税額、控除税額及び確定税額を計算した場合には、その提出する中間申告書に、前課税期間の実績による中間申 告に係る事項に代えて、これらの金額を記載することができる。 (7)

(8)

問2(続き) ⑷について 1.取扱い(2点) 火災により被害を受けた課税期間において簡易課税制度の適用をやめるには、災害等による消費税簡易課税制度選択不適 用届出に係る特例承認申請書及び消費税簡易課税制度選択不適用届出書を、あわせて提出しなければならない。この場合に おける提出期限は、火災のやんだ日から2月以内である。 また、翌課税期間以後において改めて簡易課税制度の適用を受けるため、3月31日までに消費税簡易課税制度選択届出書 を提出する必要がある。 2.内容 ⑴ 選択不適用届出書に係る特例 ① 内容(3点) 災害その他やむを得ない理由が生じたことにより被害を受けた事業者(簡易課税制度の適用を受ける事業者に限る) がその被害を受けたことにより、そのやむを得ない理由の生じた日の属する課税期間(以下「不適用被災課税期間」と いう)につき簡易課税制度の適用を受けることの必要がなくなった場合において、その納税地の所轄税務署長の承認を 受けたときは、簡易課税制度選択不適用届出書をその不適用被災課税期間の初日の前日にその税務署長に提出したもの とみなす。 ② 申請書の提出(1点) 上記①の承認を受けようとする事業者は、所定の事項を記載した申請書を、災害その他やむを得ない理由のやんだ日 から2月以内に、その納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。 ⑵ 簡易課税選択の届出(2点) 事業者(免税事業者を除く)が、その納税地の所轄税務署長にその基準期間における課税売上高が 5,000万円以下であ る課税期間について簡易課税制度選択届出書を提出した場合には、その提出した日の属する課税期間の翌課税期間以後の 課税期間については、課税標準額に対する消費税額から控除することができる課税仕入れ等の税額の合計額は、原則の規 定にかかわらず、一定の方法により計算した金額とする。 この場合において、その金額はその課税期間における仕入れに係る消費税額とみなす。 (8)

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