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アバスチン rgbm 参考文献 Page 1 アバスチン点滴静注用 100 mg/4 ml アバスチン点滴静注用 400 mg/16 ml ( ベバシズマブ ( 遺伝子組換え )) [ 悪性神経膠腫 ] 第 2 部 ( モジュール 2):CTD の概要 ( サマリー ) 参考

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アバスチン

rGBM 2.7.5

参考文献

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1

ア バ ス チ ン 点 滴 静 注 用 100 mg/4 mL

ア バ ス チ ン 点 滴 静 注 用 400 mg/16 mL

(ベバシズマブ(遺伝子組換え))

[悪性神経膠腫]

2部 (モジュール2):CTD の概要(サマリー)

2.7.5 参考文献

中外製薬株式会社

(2)

アバスチン

rGBM 2.7.5

参考文献

Page

2

目次

2.7.5 参考文献 ... 3

(3)

アバスチン

rGBM 2.7.5

参考文献

Page

3

2.7.5 参考文献

(1) 2.7.2で引用した文献

なし

(2) 2.7.3(再発)で引用した文献

「2.7.3.7(再発)参考文献」参照

(3) 2.7.3(初発)で引用した文献

「2.7.3.7(初発)参考文献」参照

(4) 2.7.4(再発)で引用した文献

なし

(5) 2.7.4(初発)で引用した文献

なし

(6) 2.7.6で引用した文献

「2.7.6.2 参考文献」参照

(4)

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個々の試験のまとめ

Page

1

ア バ ス チ ン 点 滴 静 注 用 100 mg/4 mL

ア バ ス チ ン 点 滴 静 注 用 400 mg/16 mL

(ベバシズマブ(遺伝子組換え))

[悪性神経膠腫]

2部 (モジュール2):CTD の概要(サマリー)

2.7.6 個々の試験のまとめ

中外製薬株式会社

(5)

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個々の試験のまとめ

Page

2

略語一覧

略語

英名

和名

AA anaplastic

astrocytoma

退形成性星細胞腫

AO anaplastic

oligodendroglioma

退形成性乏突起膠腫

AOA anaplastic

oligoastrocytoma

退形成性乏突起星細胞腫

BV bevacizumab

ベバシズマブ

Bv bevacizumab

ベバシズマブ

CPT-11

irinotecan hydrochloride hydrate

イリノテカン塩酸塩水和物

CR complete

response

完全奏効

CRADA

cooperative research and development

agreement

共同研究開発契約

CTCAE

common terminology criteria for adverse

events

有害事象共通用語規準

EIAEDs

enzyme-inducing anti-epileptic drugs

酵素誘導性抗てんかん薬

EORTC

European Organisation for Research and

Treatment of Cancer

欧州癌研究治療機構

FAS

full analysis set

最大の解析対象集団

FDA

Food and Drug Administration

米国食品医薬品局

GBM glioblastoma

膠芽腫

IRF

independent radiology facility

効果判定委員会

ITT intention-to-treat

JCS Japan

coma

scale

ジャパン・コーマ・スケール

KPS Karnofsky

performance

status

カルノフスキー・パフォーマン

ス・ステータス

MedDRA

medical dictionary for regulatory activities

ICH 国際医薬用語集

MRI

magnetic resonance imaging system

磁気共鳴画像装置

NCI National

Cancer

Institute

米国国立癌研究所

ODAC

Oncologic Drugs Advisory Committee

抗腫瘍薬諮問委員会

OS overall

survival

全生存期間

PFS progression-free

survival

無増悪生存期間

PR partial

response

部分奏効

RPA

recursive partitioning analysis

再帰分割解析

QOL

quality of life

生活の質

RPLS

reversible posterior leukoencephalopathy

syndrome

可逆性後白質脳症症候群

RT radiotherapy

放射線療法

T temozolomide

テモゾロミド

TMZ temozolomide

テモゾロミド

WHO

World Health Organization

世界保健機関

%6mo-PFS

6 months progression free survival rate

6カ月無増悪生存率

%9wk-PFS

9 weeks progression free survival rate

9週間無増悪生存率

(6)

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個々の試験のまとめ

Page

3

目次

2.7.6 個々の試験のまとめ ... 4

2.7.6.1 概要 ... 5

2.7.6.1.1 AVF3708g(試験簡略名:BRAIN 試験) ... 5

2.7.6.1.2 NCI-06-C-0064E 試験 ... 11

2.7.6.1.3 JO22506 試験 ... 14

2.7.6.1.4 BO21990 試験(試験簡略名:AVAglio 試験) ... 18

2.7.6.2 参考文献 ... 25

2.7.6.3 付録 ... 26

2.7.6.3.1 有害事象の集計表 ... 26

2.7.6.3.1.1 AVF3708g 試験 ... 27

2.7.6.3.1.2 JO22506 試験... 43

2.7.6.3.1.3 BO21990 試験 ... 50

2.7.6.3.2 病勢進行以外の理由による死亡例の詳細 ... 83

2.7.6.3.2.1 AVF3708g 試験 ... 83

2.7.6.3.2.2 JO22506 試験... 91

2.7.6.3.2.3 BO21990 試験 ... 93

(7)

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個々の試験のまとめ

Page

4

2.7.6 個々の試験のまとめ

表 2.7.6-1 臨床試験一覧表

試験番号

(略名)

(依頼者)

試験デ

ザイン

対象

治療群

例数

主要評価

項目

CTD 番号

a

<資料

区分

>

AVF3708g

(BRAIN)

II

(Genentech)

無作為化

2群並行

非対照

放射線療法と

TMZ に

よ る 治 療 歴 を 有 す る

初 回 再 発 又 は 二 次 再

発の

GBM 患者

BV 群

b

BV + CPT-11群

c

167

奏効率

%6mo-PFS

5.3.5.2-1

<評価>

NCI-06-C-0064E

(NCI)

II

単群

放 射 線 治 療 歴 を 有 す

Grade III 又は IV

の 頭 蓋 内 悪 性 神 経 膠

腫 (

GBM , AA , AO

等)の再発例

BV 群

d

56

e

奏効期間

奏効率

e

5.3.5.2-3

<参考>

JO22506

II

(中外)

単群

放射線療法と

TMZ に

よ る 治 療 歴 を 有 す る

初 回 再 発 又 は 二 次 再

発 の 悪 性 神 経 膠 腫 患

BV 群

d

31

f

%6mo-PFS

5.3.5.2-2

<評価>

BO21990

(AVAglio)

(Roche)

III

二重盲検

無作為化

プラセボ対照

2群

化 学 療 法 及 び 放 射 線

療 法 施 行 歴 の な い 初

GBM 患者

Bv + RT/T 群

g

Pl + RT/T 群

921

h

PFS

(主治医

評価)

OS

5.3.5.1-1

5.3.5.1-2

i

<評価>

TMZ/T:テモゾロミド,GBM:膠芽腫,AA:退形成性星細胞腫,AO:退形成性乏突起膠腫,BV/Bv:ベバシズマブ, CPT-11:イリノテカン,Pl:プラセボ,RT:放射線療法,%6mo-PFS:6カ月無増悪生存率,PFS:無増悪生存期間,OS:全生 存期間

a 表に示す資料の他,Genentech 社が ODAC に提出した Briefing Book を参考資料として用いた(5.3.5.2-4に添付)。

b 本剤(10 mg/kg/2週)の単独投与を病勢進行まで継続し(最長104週),病勢進行後,本剤 + CPT-11併用による治験継続を 選択できることとした。

c 本剤(10 mg/kg/2週)及び CPT-11[enzyme-inducing anti-epileptic drugs(EIAEDs)非投与例では125 mg/m2/2週,EIAEDs 投与

例では340 mg/m2/2週]の併用療法を病勢進行まで継続した(最長104週)。

d 本剤(10 mg/kg/2週)の単独投与を病勢進行まで継続した。

e プロトコールでは%6mo-PFS を主要評価項目として計画されたが,FDA との Type B Meeting で,本剤単独投与時の有効性に

関するSupportive data として本試験の有効性の成績を利用するよう助言を受け,GBM コホートの56例について,AVF3708g

試験と同じ判定基準を用いて評価した有効性成績(奏効率及び奏効期間)を評価対象とした。 f 31例中29例が GBM,1例が AA,1例が AOA(実施医療機関病理診断) g 本剤又はプラセボ(10 mg/kg,点滴静脈内投与,2週間隔)とテモゾロミド(75 mg/m2,経口投与)併用放射線療法(総線量 60 Gy を1日2 Gy ずつ週5日,6週間にわたり分割照射)を施行した。放射線療法終了翌日から4週間の休薬の後,1サイクル を4週間とし,本剤又はプラセボ(10 mg/kg,点滴静脈内投与,2週間隔)とテモゾロミド(1~5日目に150~200 mg/m2,経 口投与)の併用投与を6サイクル実施した。その後,本剤又はプラセボの単独投与(15 mg/kg,点滴静脈内投与,3週間隔) を病勢進行が認められるまで継続した。 h 国内症例44例(Pl+ RT/T 群25例,Bv + RT/T 群19例)を含む。 i BO21990試験の国内部分集団解析結果報告書

(8)

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個々の試験のまとめ

Page

5

2.7.6.1

概要

2.7.6.1.1 AVF3708g(試験簡略名:BRAIN 試験)

(1) 試験の標題

A PHASE II, MULTICENTER, RANDOMIZED, NON-COMPARATIVE CLINICAL TRIAL TO

EVALUATE THE EFFICACY AND SAFETY OF BEVACIZUMAB ALONE OR IN COMBINATION

WITH IRINOTECAN FOR TREATMENT OF GLIOBLASTOMA MULTIFORME IN FIRST OR

SECOND RELAPSE

(2) フェーズ

II 相

(3) 治験依頼者/実施地域

Genentech 社/米国11施設

(4) 公表

Friedman HS, Prados MD, Wen PY, Mikkelsen T, Schiff D, Abrey LE, et al. Bevacizumab alone

and in combination with irinotecan in recurrent glioblastoma. J Clin Oncol. 2009 Oct

1;27(28):4733-40

1)

. 他

(5) 治験実施期間

2006年6月 日~2007年9月 日(有効性最終解析時),

年 月

日(安全性データ更新

時)

<本項では,最終解析データ(総括報告書として報告)と安全性更新データ(補遺として報

告)を分けて記載した>

(6) 目的

 放射線療法とテモゾロミド(以下,TMZ)による治療歴を有する初回再発又は二次再発

の膠芽腫(以下,GBM)患者を対象に,ベバシズマブ(遺伝子組換え)(以下,本剤)

単独投与又は本剤とイリノテカン塩酸塩水和物(以下,CPT-11)を併用投与した時の有効

性を,6カ月無増悪生存率(以下,%6mo-PFS)を指標として評価する。

 上記患者を対象に,本剤単独投与又は本剤と CPT-11を併用投与した時の有効性を,奏効

率を指標として評価する。

(7) 対象患者

放射線療法と

TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の GBM 患者で,Karnofsky

Performance Status(以下,KPS)≥ 70%の患者を対象とした。

(8) 被験者数

KPS(70~80 vs. 90~100),再発状況(初回再発 vs. 二次再発)を割付因子として167例を

無作為化し[本剤単独群(以下,BV 群)85例,本剤 + CPT-11併用群(以下,BV + CPT-11群)

82例],全例を有効性解析対象例とした。また,試験治療を少なくとも1回受けた163例(BV

群:84例,BV + CPT-11群:79例)を安全性解析対象例とした。

(9) 試験方法

放射線療法と

TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の GBM 患者を対象(目標

例数160例)に,BV 群及び BV + CPT-11群の2群の有効性の検討を目的とした第 II 相無作為化

非盲検2群並行非対照試験として実施した。

(9)

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個々の試験のまとめ

Page

6

本剤の用量は10 mg/kg とし,CPT-11の用量は,enzyme-inducing anti-epileptic drugs(以下,

EIAEDs)非投与例では125 mg/m

2

,EIAEDs 投与例では340 mg/m

2

とした。いずれの薬剤も2週

間間隔で病勢進行まで最長104週投与することとし,BV 群では病勢進行後,本剤及び CPT-11

の併用による治験継続を選択できることとした。

(10) 治療期間

病勢進行まで(最長104週)

(11) 被験薬,投与量,投与方法

1サイクルを6週間(42日)とし,2週間ごとに本剤10 mg/kg を点滴静注した。

(12) 併用薬,投与量,投与方法:

CPT-11の用量は,EIAEDs 非投与例では125 mg/m

2

,EIAEDs 投与例では340 mg/m

2

とし,2週

間ごとに90分以上かけて点滴投与した。

(13) 評価基準

1) 有効性

主要評価項目は

Independent Radiology

Facility(以下,IRF)評価に基づく奏効率及び%6mo-PFS とし,ヒストリカルデータ

2)–5)

を元に,閾値及び期待値を表 2.7.6.1.1-1のように設定した。

副次的評価項目は無増悪生存期間(以下,PFS),奏効期間及び全生存期間(以下,OS)とし

た。

表 2.7.6.1.1-1 AVF3708g 試験の奏効率及び%6mo-PFS の閾値・期待値

BV 群 BV

+

CPT-11群

奏効率

閾値5%,期待値18%

閾値10%,期待値25%

%6mo-PFS

閾値15%,期待値28%

閾値15%,期待値30%

病変観察は6週間間隔で行い,腫瘍評価は,Macdonald らの基準を参考に,WHO 腫瘍縮小効

果判定基準に観察期間中のステロイド使用量の変化を加味した基準に従って,第三者組織であ

IRF が判定し,4週間以上間隔をおいて実施された連続する時点総合効果判定で,完全奏効

(以下,CR)又は部分奏効(以下,PR)と2回以上連続して判定された場合に奏効例として扱

った。

2) 安全性

安全性は,有害事象,死亡,臨床検査値及びバイタルサインで評価した。

(14) 統計的手法(主要評価項目):

主解析対象は

ITT とし,有意水準は両側2.5%とした。%6mo-PFS は Kaplan-Meier 法を用いて

推定し,Greenwood の公式を用いてその97.5%信頼区間を算出した。奏効率の97.5%信頼区間

Blyth-Still-Casella 法を用いて算出した。

(15) 結果の要約

1) 有効性

有効性成績を表 2.7.6.1.1-2に示す。主要評価項目の一つである%6mo-PFS(IRF 評価)は BV

群が42.6%(97.5%CI 29.6~55.5%),BV + CPT-11群が50.3%(97.5%CI 36.8~63.9%)であり,

いずれも閾値%6mo-PFS(それぞれ15%)と比べて有意に高かった(P < 0.0001)。もう一つの

(10)

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個々の試験のまとめ

Page

7

主要評価項目である奏効率(IRF 評価)は,BV 群が28.2%(97.5%CI 18.5~40.3%),BV +

CPT-11群が37.8%(97.5%CI 26.5~50.8%)であり,いずれも閾値奏効率(5%及び10%)と比べ

て有意に高かった(P < 0.0001)。

副次的評価項目の一つである

OS は,中央値が BV 群9.3カ月(95%CI 8.2カ月~推定不能),

BV + CPT-11群8.8カ月(95%CI 7.8カ月~推定不能)であった(データカットオフ:2007年9

月)。なお,2007年11月までの生存確認追跡調査データに基づくデータでは,OS 中央値は

BV 群が9.2カ月(95%CI 8.2~10.7カ月),BV + CPT-11群で8.7カ月(95%CI 7.8~10.9カ月)で

あったことが

Friedman ら

1)

により報告されている。奏効期間中央値は

BV 群が5.6カ月(95%CI

3.0~5.8カ月),BV + CPT-11群が4.3カ月(95%CI 4.2カ月~推定不能)と長く,その他の副次

的評価項目でも良好な成績が得られた。

表 2.7.6.1.1-2 AVF3708g 試験の有効性成績

BV 群

BV + CPT-11群

有効性解析対象例

85 82

主要評価

項目

%6mo-PFS(97.5%CI)

P 値

a

42.6%(29.6, 55.5)

P < 0.0001

50.3%(36.8, 63.9)

P < 0.0001

奏効率(

97.5%CI)

P 値

b

28.2%(18.5, 40.3)

P < 0.0001

37.8%(26.5, 50.8)

P < 0.0001

副次的

評価項目

奏効期間中央値(95%CI) 5.6カ月(3.0, 5.8) 4.3カ月(4.2, –)

PFS中央値(95%CI) 4.2カ月(2.9, 5.8) 5.6カ月(4.4, 6.2)

OS 中 央 値

95%CI)

カットオフ日

2007年9月

c

9.3カ月(8.2, –) 8.8カ月(7.8, –)

2007年11月

d

9.2カ月(8.2, 10.7) 8.7カ月(7.8, 10.9)

年 月

e

9.3カ月(8.2, 11.8) 8.9カ月(7.9, 11.9)

IRF 評価 a 閾値%6mo-PFS:両群15%,期待値%6mo-PFS:BV 群28%,BV + CPT-11群30% b 閾値奏効率:BV 群5%,BV + CPT-11群10%,期待奏効率:BV 群18%,BV + CPT-11群25%

c 有効性最終解析時,d J Clin Oncol 2009. 27:4733-40,e 安全性データ更新時 [表 2.7.3.2.1-1(再発)を再掲]

2) 安全性

本試験で認められたすべての有害事象の集計を表 2.7.6.3.1.1-1,因果関係が否定できない有

害事象の集計を表 2.7.6.3.1.1-2,病勢進行以外の理由による死亡例の詳細を2.7.6.3.2.1項に示す。

また,安全性成績のまとめを表 2.7.6.1.1-3に,注目すべき重要な有害事象の発現状況を表

2.7.6.1.1-4に示す。

本試験では,BV 群,BV + CPT-11群ともに忍容可能であったが,Grade 3以上の有害事象,

重篤な有害事象,本剤の投与中止に至った有害事象,本剤の休薬に至った有害事象のいずれも

BV 群に比べて BV + CPT-11群の方が発現率は高かった。また,本剤に特徴的な有害事象とし

て,出血,高血圧,蛋白尿,動脈血栓塞栓症,静脈血栓塞栓症,創傷治癒遅延による合併症等

が認められたが,いずれも他癌腫で報告されている発現率を超えるものではなかった。また,

懸念されていた脳出血の発現率も

BV 群2.4%及び BV + CPT-11群3.8%と GBM 患者について文

献で報告

6),7)

されている発現率(6.4~7.8%)と比べて高いものではなかった。GBM 患者で特

に注目すべき有害事象として,上記の脳出血以外に発作があるが,その発現率は概ね文献で報

告されている値又は他癌腫での本剤の成績の範囲内であった。

(11)

アバスチン

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個々の試験のまとめ

Page

8

表 2.7.6.1.1-3 AVF3708g 試験の安全性成績のまとめ

BV

(n = 84)

BV + CPT-11

(n = 79)

Grade 1以上の有害事象

83 (98.8)

79 (100.0)

Grade 3以上の有害事象

39 (46.4)

52 (65.8)

すべての死亡(病勢進行を含む)

*

38 (45.2)

41 (51.9)

病勢進行による死亡

35 (41.7)

39 (49.4)

有害事象による死亡

2 (2.4)

1 (1.3)

重篤な有害事象

22 (26.2)

34 (43.0)

本剤の投与中止に至った有害事象

4 (4.8)

14 (17.7)

本剤の休薬に至った有害事象

22 (26.2)

37 (46.8)

n (%) *治験薬初回投与日から最終解析時のデータカットオフ日までの死亡 [表 2.5.5.1.6-1を改変]

表 2.7.6.1.1-4 AVF3708g 試験での注目すべき重要な有害事象の発現状況

BV

(n = 84)

BV+CPT-11

(n = 79)

Grade

Grade 3

以上

Grade

Grade 3

以上

出血

23 (27.4)

0 (0)

32 (40.5)

2 (2.5)

高血圧

30 (35.7)

7 (8.3)

21 (26.6)

1 (1.3)

蛋白尿

4 (4.8)

0 (0)

2 (2.5)

1 (1.3)

動脈血栓塞栓症

4 (4.8)

2 (2.4)

5 (6.3)

2 (2.5)

静脈血栓塞栓症

3 (3.6)

3 (3.6)

8 (10.1)

7 (8.9)

消化管穿孔

0 (0)

0 (0)

2 (2.5)

2 (2.5)

創傷治癒遅延による合併症

5 (6.0)

2 (2.4)

2 (2.5)

1 (1.3)

RPLS

0 (0)

0 (0)

1 (1.3)

0 (0)

うっ血性心不全

0 (0)

0 (0)

0 (0)

0 (0)

脳出血

*

2 (2.4)

0 (0)

3 (3.8)

1 (1.3)

発作

*

15 (17.9)

5 (6.0)

19 (24.1)

13 (16.5)

感染

*

46 (54.8)

8 (9.5)

41 (51.9)

11 (13.9)

n (%),2007年9月データカットオフ * GBM 患者で注意すべき有害事象 [表 2.5.5.1.5-1を改変]

(16) 結論

本試験の結果,本剤の10 mg/kg 2週間間隔単独投与は,再発 GBM 患者に対し%6mo-PFS,奏

効率のいずれの評価項目でもヒストリカルコントロールに比べて極めて良好な成績を示し,高

い有効性を有することが確認された。また,再発

GBM 患者に対する本剤の安全性プロファイ

ルは,他癌腫で確立されたものと一致し,安全上新たな懸念を示唆する所見は認められられな

かった。以上のことから,本剤は再発

GBM 患者の有用な治療薬になることが示唆された。

(17) 報告書作成日

(12)

アバスチン

rGBM 2.7.6

個々の試験のまとめ

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9

AVF3708g 試験の安全性更新データ(総括報告書補遺;

月作成)

年 月カットオフ時の有効性及び安全性の結果を以下に示す。

1) 有効性

OS の要約を表 2.7.6.1.1-5に示す。本試験では,2007年9月までに BV 群の39例(45.9%),

BV + CPT-11群の44例(53.7%)が死亡し,

年 月までに

BV 群の67例(78.8%),BV +

CPT-11群の66例(80.5%)が死亡した。

年 月カットオフ時の

OS 中央値は,BV 群が9.3カ月(95%CI 8.2~11.8カ月),BV +

CPT-11群が8.9カ月(95%CI 7.9~11.9カ月)であり,2007年9月カットオフ時と同様の結果が得

られた。

表 2.7.6.1.1-5 AVF3708g 試験の OS の要約(安全性更新データ解析時

*

* 年 月データカットオフ [5.3.5.2-1 Addendum Table 14.2/20を再掲]

2) 安全性

年 月カットオフ時の安全性成績を表 2.7.6.1.1-6及び表 2.7.6.1.1-7に示す。

年 月カ

ットオフ時の安全性成績は,2007年9月カットオフ時と同様であり,新たな安全性上の問題は

認められなかった。

(13)

アバスチン

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個々の試験のまとめ

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10

表 2.7.6.1.1-6 AVF3708g 試験の安全性成績のまとめ(安全性更新データ解析時

*

BV

(n = 84)

BV + CPT-11

(n = 79)

Grade 1以上の有害事象

83 (98.8)

79 (100.0)

Grade 3以上の有害事象

43 (51.2)

56 (70.9)

有害事象による死亡

3 (3.6)

1 (1.3)

重篤な有害事象

27 (32.1)

36 (45.6)

本剤の投与中止に至った有害事象

7 (8.3)

16 (20.3)

n (%)

* 年 月データカットオフ [5.3.5.2-1 Addendum Table 8,Table 9,Table 11,Table 14.3/6,Table 14.3/21を改変]

表 2.7.6.1.1-7 AVF3708g 試験での注目すべき重要な有害事象の発現状況(安全性更新データ

解析時

*

BV

(n = 84)

BV+CPT-11

(n = 79)

Grade

Grade 3

以上

Grade

Grade 3

以上

出血

24 (28.6)

1 (1.2)

33 (41.8)

2 (2.5)

高血圧

33 (39.3)

9 (10.7)

23 (29.1)

3 (3.8)

蛋白尿

6 (7.1)

1 (1.2)

5 (6.3)

3 (3.8)

動脈血栓塞栓症

a

4 (4.8)

3 (3.6)

3 (3.8)

2 (2.5)

静脈血栓塞栓症

3 (3.6)

3 (3.6)

9 (11.4)

8 (10.1)

消化管穿孔

0 (0)

0 (0)

2 (2.5)

2 (2.5)

創傷治癒遅延による合併症

5 (6.0)

2 (2.4)

2 (2.5)

1 (1.3)

RPLS

0 (0)

0 (0)

1 (1.3)

0 (0)

うっ血性心不全

0 (0)

0 (0)

0 (0)

0 (0)

脳出血

b

3 (3.6)

0 (0)

3 (3.8)

1 (1.3)

発作

b

18 (21.4)

5 (6.0)

21 (26.6)

14 (17.7)

感染

b

48 (57.1)

8 (9.5)

42 (53.2)

12 (15.2)

n (%) * 年 月データカットオフ a 総括報告書作成時には動脈血栓塞栓症に胸痛(BV 群,BV+CPT-11群,各3例)が含まれていたが,いずれも心臓由来のもの でないことが確認されたことから,補遺作成時に動脈血栓塞栓症の集計から胸痛のみの症例を除外した。 b GBM 患者で注意すべき有害事象

(14)

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11

2.7.6.1.2 NCI-06-C-0064E 試験

(1) 試験の標題

STUDY NCI 06-C-0064E: A PHASE II TRIAL OF BEVACIZUMAB FOR PATIENTS WITH

RECURRENT HIGH-GRADE GLIOMAS

(2) フェーズ

II 相

(3) 治験依頼者/実施地域

本 試 験 は ,

NCI により米国1施設で実施された。なお,Genentech 社と NCI との間に

Cooperative Research and Development Agreement(CRADA)等の開発契約は締結されておらず,

薬剤も市販薬が使用されているが,Genentech 社が米国で承認申請する前に実施した FDA との

Type B Meeting で,本剤単独投与時の有効性に関する Supportive data として,本試験の有効性

の成績を利用するよう助言を得た。このため,Genentech 社は NCI から GBM コホートの56例

の患者背景,未投与例1例を除く55例の薬剤曝露状況,有効性データ(MRI 画像含む)及び安

全性データ等の情報の提供を受け,奏効率及び奏効期間を評価項目として(当初の主要評価項

目は%6mo-PFS),IRF が AVF3708g 試験と同じ判定基準を用いて有効性を評価し,その結果

Genentech 社が報告書に纏めた。本項では,参考として,FDA に提出された本報告書

(5.3.5.2-3)に基づき有効性及び安全性成績を記載した。

(4) 公表

Kreisl TN, Kim L, Moore K, Duic P, Royce C, Stroud I, et al. Phase II trial of single-agent

bevacizumab followed by bevacizumab plus irinotecan at tumor progression in recurrent glioblastoma. J

Clin Oncol. 2009 Feb 10;27(5):740-5

8)

.

(5) 治験実施期間

2006年1月 日~

年 月 日(データカットオフ日)

(6) 目的

 放射線治療歴を有する Grade III 又は IV の頭蓋内悪性神経膠腫[GBM,退形成性星細胞腫

(以下,AA),退形成性乏突起膠腫(以下,AO)等]の再発例を対象に,本剤を単独投

与した時の有効性を,PFS を指標として評価する。

 上記患者を対象に,本剤を単独投与した時の安全性を評価する。

(7) 対象患者

放射線治療歴を有する

Grade III 又は IV の頭蓋内悪性神経膠腫(GBM,AA,AO 等)の再発

例で,KPS ≥ 60%の患者を対象とした。

(8) 被験者数

GBM コホートに56例(GBM56例,神経膠肉腫0例)が登録され,全例を有効性解析対象例

とした。また,本剤の投与を少なくとも1回受けた55例を安全性解析対象例とした。

(9) 試験方法

放射線治療歴を有する

Grade III 又は IV の頭蓋内悪性神経膠腫(GBM,AA,AO 等)の再発

例を対象に,本剤単独投与時の有効性の検討を目的とした第

II 相単群試験として実施した。

本剤の用量は10 mg/kg とし,2週間間隔で病勢進行まで投与することとした。主要評価項目

は%6mo-PFS とし,閾値及び期待値を表 2.7.6.1.2-1のように設定した。なお,GBM コホート

(15)

アバスチン

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12

の%6mo-PFS の閾値は,試験開始当初のヒストリカルデータである1999年の Wong らの報告

2)

(8試験のメタアナリシスにて15%,95%CI 10~19%)に基づき15%と設定し,目標例数を32

例としたが,その後

Ballman らにより再発 GBM 患者での%6mo-PFS は9%と報告

9)

され,更に

Lamborn ら の 報 告

10)

か ら%6mo-PFS は 9% ( 95%CI 6 ~ 13% ) , 9 週 間 無 増 悪 生 存 率 ( 以

下,%9wk-PFS)は34%(95%CI 28~40%)との情報を入手したことから,当初の閾値設定は

高すぎる可能性があると考えた。また,これらの成績と比較し,本試験の

GBM コホート32例

の 観 察 期 間 途 中 の 仮 集 計 で は

%6mo-PFS は 31% ( 95%CI 15 ~ 64% ) , %9wk-PFS は 76%

(95%CI 62~93%)と良好な成績が得られ,本剤の有効性が示唆された。そこで,最新のヒス

トリカルコントロール値を閾値として,再発

GBM 患者に対する本剤の有効性をより正確に評

価するために,

年 月に

GBM の登録目標症例数を24例追加して56例とするプロトコール

改訂が行われた。表 2.7.6.1.2-1に GBM コホートでの変更前後の%6mo-PFS の閾値と期待値を

示した。

表 2.7.6.1.2-1 NCI-06-C-0064E 試験の%6mo-PFS の閾値・期待値(変更前及び変更後)

GBM コホート

変更前

閾値

15%,期待値35%

変更後

閾値9%,期待値31%

(10) 治療期間

病勢進行まで

(11) 被験薬,投与量,投与方法

本剤10 mg/kg を2週間ごとに点滴静注し,4週間を1サイクルとした。

(12) 評価基準

1) 有効性

NCI のプロトコールでは主要評価項目は%6mo-PFS

副次的評価項目は奏効率と設定された

が,Genentech 社が作成した報告書(対象は GBM コホートのみ)では,奏効率及び奏効期間

(IRF 評価)が評価項目とされた。

病変観察は4週間間隔で行い,IRF による腫瘍評価は AVF3708g 試験と同様,Macdonald らの

基準を参考に,WHO 腫瘍縮小効果判定基準に観察期間中のステロイド使用量の変化を加味し

た基準に従って行われ,4週間以上間隔をおいて実施された連続する時点総合効果判定で,CR

又は

PR と2回以上連続して判定された場合に奏効例として扱った。

2) 安全性

NCI から提供された Grade 3以上の有害事象及び死亡の情報に基づき評価した。

(13) 統計的手法

主解析対象は

ITT とし,奏効率及び奏効期間の95%信頼区間は Blyth-Still-Casella 法及び

Brookmeyer and Crowley 法を用いて算出した。

(14) 結果の要約

1) 有効性

AVF3708g 試験と同じ基準を用いて IRF が判定した有効性成績(奏効率,奏効期間)を表

2.7.6.1.2-2に示す。奏効率は19.6%(95%CI 10.9~31.3%),奏効期間中央値は3.9カ月(95%CI

2.4~17.4カ月)であった。

(16)

アバスチン

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13

表 2.7.6.1.2-2 NCI-06-C-0064E 試験の有効性成績

GBM コホート

有効性解析対象例

56

評価

項目

奏効率(

95%CI) 19.6%(10.9, 31.3)

奏効期間中央値(95%CI) 3.9カ月(2.4, 17.4)

本試験は%6mo-PFS を主要評価項目としたため,閾値奏効率,期待奏効率は設定されていない。 [表 2.7.3.2.2-1(再発)を再掲]

2) 安全性

本剤の投与を受けた55例中36例(65.5%)で Grade 3以上の有害事象が認められ,5%以上に

認められた

Grade 3以上の有害事象は表 2.7.6.1.2-3のとおりであった。

表 2.7.6.1.2-3 NCI-06-C-0064E 試験で5%以上に認められた Grade 3以上の有害事象

[5.3.5.2-3 Table 6を再掲]

(15) 結論

再発

GBM 患者に本剤を単独投与した結果,奏効率19.6%,奏効期間中央値3.9カ月との良好

な結果が得られた。また,再発

GBM 患者に対する本剤の安全性プロファイルは,他癌腫で確

立されたものと一致し,安全上新たな懸念を示唆する所見は認められられなかった。

(16) 報告書作成日

(17)

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14

2.7.6.1.3 JO22506試験

(1) 試験の標題

再発悪性神経膠腫を対象とした

RO4876646の第 II 相臨床試験

(2) フェーズ

II 相

(3) 治験依頼者/実施地域

中外製薬株式会社/国内10施設

(4) 公表

Nagane M, Nishikawa R, Narita Y, Kobayashi H, Takano S, Shinoura N, et al. Phase II Study of

Single-agent Bevacizumab in Japanese Patients with Recurrent Malignant Glioma. Jpn J Clin Oncol.

2012 Oct;42(10):887-95.

(5) 治験実施期間

2009年7月 日~2011年1月 日(有効性及び安全性最終解析時),2011年8月(生存確認追跡

調査)

<本項では,最終解析データ(総括報告書として報告)と

OS 更新データ(補遺として報告)

を纏めて記載した>

(6) 目的

放射線療法と

TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の悪性神経膠腫患者を対象

として,本剤を単独投与した時の有効性及び安全性を検討する。

(7) 対象患者

放射線療法と

TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の悪性神経膠腫患者で,

KPS ≥ 70%の患者を対象とした。

(8) 被験者数

31例(GBM29例,Grade III の悪性神経膠腫2例)を登録し,全例が本剤の投与を少なくとも1

回受けたため,全例を安全性解析対象例及び有効性解析対象例とした。有効性解析では,実施

医療機関病理診断で

GBM 患者とされた29例を主解析対象とし,実施医療機関病理診断で

Grade III と診断された2例を含めた悪性神経膠腫患者31例を副次的解析の対象とした。なお,

登録例31例中29例が GBM 患者であり,主要評価項目の検討に必要な28例の GBM 患者が確保

されたため,目標症例数の32例の登録を待たず,以降の症例登録は打ち切りとした。

(9) 試験方法

放射線療法と

TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の悪性神経膠腫患者を対象

(目標例数:GBM28例を含む32例)に,本剤単独投与時の有効性と安全性の検討を目的とし

た第

II 相単群試験として実施した。

本剤の用量は10 mg/kg とし,2週間を1サイクルとして病勢進行まで投与を継続した。

(10) 治療期間

病勢進行まで

(18)

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15

(11) 被験薬,投与量,投与方法

1サイクルを2週間とし,各サイクルの Day 1に,本剤10 mg/kg を点滴静注した。

(12) 評価基準

1) 有効性

主要評価項目を

GBM 患者(実施医療機関病理診断)の%6mo-PFS とし,AVF3708g 試験及び

NCI-06-C-0064E 試験の成績を参考に,閾値を15%,期待値を35%に設定した。

病変観察は6週間間隔で行い,腫瘍評価は,Macdonald らの基準を参考に,WHO 腫瘍縮小効

果判定基準に観察期間中のステロイド使用量の変化及び神経学的改善度を加味した基準に従っ

て,第三者組織である効果判定委員会が実施した(結果の要約の項では「IRF 評価」と表記し

た)。

2) 安全性

安全性は,有害事象,臨床検査値及びバイタルサインで評価した。

(13) 統計的手法

主解析対象は

FAS とし,%6mo-PFS は Kaplan-Meier 法を用いて推定して,Greenwood の公式

を用いてその90%信頼区間を算出した。有意水準は片側5%とした。

(14) 結果の要約

1) 有効性

有効性成績を表 2.7.6.1.3-1に示す。主要評価項目である実施医療機関病理診断による GBM

患者29例の%6mo-PFS(IRF 評価)は33.9%(90%CI 19.2~48.5%)であり,閾値%6mo-PFS

(15%)と比べて有意に高かった(片側 P = 0.0170)。副次的評価項目の一つである OS は,

中央値10.5カ月(95%CI 8.2~12.4カ月)で,1年生存率は34.5%(90%CI 20.0~49.0%)であり,

閾値1年生存率(15%)と比べて有意に高かった(片側 P = 0.0136)。奏効率は27.6%(95%CI

12.7~47.2%)で,その他の副次的評価項目でも良好な成績が得られた。

Grade III の2例を含めた悪性神経膠腫患者31例の%6mo-PFS(IRF 評価)は31.7%(90%CI

17.8~45.6%)であった。

奏効例8例中5例がカットオフ(2011年1月)時点で奏効中であったため,奏効期間中央値は

推定不能であるが,カットオフ時点の奏効期間の範囲は2.96~12.81カ月であった。奏効期間が

6カ月を超える患者は8例中7例で,その内,奏効継続中5例のカットオフ日時点での奏効期間は

それぞれ12.81カ月,12.65カ月,10.18カ月,8.15カ月及び6.05カ月であった。また,奏効例8例

の生存期間は2011年8月時点で,17.38カ月,23.69カ月(生存中),21.52カ月(生存中),

20.17カ月(生存中),11.14カ月,19.55カ月(生存中),18.37カ月(生存中)及び12.09カ月

(生存中)であった。

なお,奏効例の一部では,「治験開始前は

していたが,治験薬投与開始後より,ふらつ

き等の症状が改善し,

旅行にも行けるようになるなど,QOL も向上したと考えら

れる(症例番号1 )」,「治験開始前より腫瘍の圧迫による顔面神経麻痺が認められていた

が,治験開始後,腫瘍の縮小があり,顔面神経麻痺は消失した。全身状態の改善も著明で,

QOL も向上したと考える(症例番号1 )」,「再発により左片麻痺が進行し,治験薬を

投与した患者。

日の治療開始以来,1年を経過し,独歩可能な状態である。本治

験薬は極めて有効であった。(症例番号1 )」などと,本剤の治療効果が単なる画像上の改

善ではなく,臨床的に意義のあるものであることを示唆する担当医のコメントも得られている。

(19)

アバスチン

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16

表 2.7.6.1.3-1 JO22506試験の有効性成績

GBM

悪性神経膠腫

有効性解析対象例

29 31

主要評価

項目

%6mo-PFS(90%CI)

片側

P 値

a

33.9%(19.2, 48.5)

P = 0.0170

副次的

評価項目

%6mo-PFS(90%CI)

片側

P 値

a

31.7%(17.8, 45.6)

P = 0.0243

奏効率(95%CI)

27.6%(12.7, 47.2) 25.8%(11.9, 44.6)

病 勢 コ ン ト ロ ー ル 率

95%CI)

79.3%(60.3, 92.0) 74.2%(55.4, 88.1)

奏効期間中央値(95%CI)

nr(6.9, −) nr(6.9, −)

PFS中央値(95%CI) 3.3カ月(2.8, 6.0) 3.0カ月(2.6, 5.3)

OS中央値(95%CI)

b

10.5カ月(8.2, 12.4) 9.4カ月(8.2, 11.8)

1年生存率(90%CI)

b

片側

P 値

a

34.5%(20.0, 49.0)

P = 0.0136

32.3%(18.4, 46.1)

P = 0.0199

IRF 評価,nr : not reached

a GBM 患者の%6mo-PFS 及び1年生存率の閾値:15%,期待値:35% b 2011年8月に実施した生存確認追跡調査のデータ [表 2.7.3.2.3-1(再発)を再掲]

2) 安全性

本試験で認められたすべての有害事象の集計を表 2.7.6.3.1.2-1,因果関係が否定できない有

害事象の集計を表 2.7.6.3.1.2-2,死亡例の詳細を2.7.6.3.2.2項,死亡例一覧(死亡例に発現した

有害事象,因果関係及び処置)及び重篤な有害事象一覧(重篤な有害事象発現例に発現した有

害事象,因果関係及び処置)をそれぞれ表2.7.4.7.2.2-1(再発)及び表2.7.4.7.2.2-2(再発)に

示した。また,安全性成績のまとめを表 2.7.6.1.3-2に,注目すべき重要な有害事象の発現状況

を表 2.7.6.1.3-3に示す。

本試験の有害事象発現状況は

AVF3708g 試験の BV 群とほぼ同様であった。

本剤又は本疾患に特徴的な有害事象として,出血,高血圧,蛋白尿,静脈血栓塞栓症及びう

っ血性心不全が認められたが,他癌腫で報告されている発現率を超えるものではなかった。脳

出血が1例(3.2%)に認められたが,Grade 1であった。

本試験では,治験期間中(同意取得日から最終観察日,データカットオフ時点で投与中の患

者では同意取得日からデータカットオフ日まで)に認められた死亡例は,病勢進行による1例

(3.2%)のみであった。本患者は原疾患の病勢進行による死亡であるものの,随伴症状であ

る脳浮腫の転帰も死亡として報告された。主治医は,脳浮腫は病勢進行に伴う事象であるとし

て本剤との因果関係を否定しているが,社内での検討の結果,死亡に至る経過での本剤の関与

を積極的に疑う画像所見は認められないものの,本剤投与2日後に発現した脳浮腫への本剤の

関与を完全に除外する結論は出せないと判断し,治験依頼者は「因果関係を完全に否定するこ

とは難しい」と評価した。

(20)

アバスチン

rGBM 2.7.6

個々の試験のまとめ

Page

17

表 2.7.6.1.3-2 JO22506試験の安全性成績のまとめ

BV

(n = 31)

Grade 1以上の有害事象 31

(100.0)

Grade 3以上の有害事象 13

(41.9)

すべての死亡(病勢進行を含む)

a

1

(3.2)

病勢進行による死亡 1

(3.2)

b

有害事象による死亡 1

(3.2)

b

重篤な有害事象 11

(35.5)

本剤の投与中止に至った有害事象 2

(6.5)

本剤の休薬に至った有害事象 12

(38.7)

n (%) a 同意取得日から最終観察日,データカットオフ時点で投与中の患者では同意取得日からデータカットオフ日までの死亡 b 同一患者(重篤な有害事象として脳浮腫を発現し,その後病勢の進行により死亡したが,随伴症状である脳浮腫についても 有害事象欄で転帰死亡の事象として報告されたため) [表 2.5.5.1.6-1を改変]

表 2.7.6.1.3-3 JO22506試験での注目すべき重要な有害事象の発現状況

BV

(n = 31)

Grade

Grade 3

以上

出血

10 (32.3)

0 (0)

高血圧

10 (32.3)

3 (9.7)

蛋白尿

13 (41.9)

0 (0)

動脈血栓塞栓症

0 (0)

0 (0)

静脈血栓塞栓症

1 (3.2)

1 (3.2)

消化管穿孔

0 (0)

0 (0)

創傷治癒遅延による合併症

0 (0)

0 (0)

RPLS

0 (0)

0 (0)

うっ血性心不全

1 (3.2)

1 (3.2)

脳出血

*

1 (3.2)

0 (0)

発作

*

7 (22.6)

1 (3.2)

感染

*

15 (48.4)

2 (6.5)

n (%) * GBM 患者で注意すべき有害事象 [表 2.5.5.1.5-1を改変]

なお,PFS 最終解析後,2011年8月に実施した生存確認追跡調査に基づき OS データを更新し,

総括報告書補遺として報告しているが安全性情報は更新しておらず,生存確認追跡調査により,

最終観察日以降に新たに死亡が確認された患者は全例病勢進行によるものであった。

(15) 結論

放射線療法と

TMZ による治療歴を有する初回再発又は二次再発の悪性神経膠腫患者を対象

として本剤を単独投与した結果,主要評価項目である実施医療機関病理診断による

GBM 患者

29例の%6mo-PFS(IRF 評価)は33.9%(90%CI 19.2~48.5%)であり,閾値%6mo-PFS(15%)

と比べて有意に高かった(片側

P = 0.0170)。安全性は,再発 GBM 患者に対し本剤を投与し

た海外臨床試験(AVF3708g 試験)の成績と大きな差はなく,日本人でも十分に忍容できるも

のであった。以上のことから,本剤は日本人に対しても再発

GBM 患者の有用な治療薬になる

ことが示唆された。

(16) 報告書作成日

年 月/補遺:

(21)

アバスチン

rGBM 2.7.6

個々の試験のまとめ

Page

18

2.7.6.1.4 BO21990試験(試験簡略名:AVAglio 試験)

(1) 試験の標題

A randomized, double blind, placebo controlled, multicenter Phase III trial of bevacizumab,

temozolomide and radiotherapy, followed by bevacizumab and temozolomide versus placebo,

temozolomide and radiotherapy followed by placebo and temozolomide in patients with newly

diagnosed glioblastoma

(2) フェーズ

III 相

(3) 治験依頼者/実施地域

F. Hoffmann-La Roche 社/世界23カ国120施設(国内8施設を含む)

(4) 公表

なし

(5) 治験実施期間

2009年 月 日~2012年3月31日(スクリーニング開始日~PFS 最終解析のデータカットオフ

日)

(6) 目的

初発

GBM 患者を対象として,TMZ 併用放射線療法施行後に,維持療法として TMZ を6サイ

クル(1サイクルを4週間とする)投与する治療法に,本剤又はプラセボを併用した際の治療群

間の有効性及び安全性を以下の観点から検討する。

主要目的:

●初発 GBM 患者を対象とし,TMZ 併用放射線療法後に TMZ 単独投与を行う治療法に本

剤を併用した際の

OS における優越性を示す。

●初発 GBM 患者を対象とし,TMZ 併用放射線療法後に TMZ 単独投与を行う治療法に本

剤を併用した際の主治医評価による

PFS(改変 Macdonald 基準による病変評価)における

優越性を示す。

副次的目的:

●独立評価機関評価による PFS,1年生存率及び2年生存率,健康関連 QOL(EORTC

QLQ-C30, BN20)及び安全性プロファイルの検討,群間比較を行う。

探索的目的:

●改変 Macdonald 基準に基づく奏効率及び奏効期間,Karnofsky Performance Status(以下,

KPS),副腎皮質ステロイド使用量の群間比較,MMSE

©

による認知機能試験,バイオマ

ーカー検討等を行う。

(7) 対象患者

組織診断で新たに

GBM と診断された,化学療法及び放射線療法の施行歴のない18歳以上の

WHO PS が0~2の患者で,外科的手技(外科的切除,生検術)後4週~7週以内に治験薬の投与

を開始できる症例を対象とした。

(8) 被験者数

921例[放射線療法+ TMZ +プラセボ群(以下,Pl + RT/T 群)463例,放射線療法+ TMZ +本

剤群(以下,Bv + RT/T 群)458例]が登録された。全例を有効性解析対象例とし,試験治療

を全く受けなかった10例(Pl + RT/T 群4例,Bv + RT/T 群6例)を除く911例(Pl + RT/T 群447

(22)

アバスチン

rGBM 2.7.6

個々の試験のまとめ

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19

例,Bv + RT/T 群464例)を安全性評価対象例とした(Pl + RT/T 群に割り付けられたものの,

本剤を1回以上投与された症例12例を Bv + RT/T 群に含めた)。

(9) 試験方法

本試験は,初発

GBM を対象に,TMZ と放射線療法による標準療法への本剤の上乗せ効果を

検討した国際共同第

III 相二重盲検無作為化比較試験である。EORTC で定義されている RPA

class(III 対 IV 対 V)及び地域(東欧,西欧,アジア,米国,その他)を層別因子とし,患者

を2群に1:1で割り付けた。

治療期間は

Concurrent Phase,Maintenance Phase 及び Monotherapy Phase の3期に分けられた。

Concurrent Phase:放射線療法(総線量60 Gy を1日2 Gy ずつ週5日で6週間にわたり分割照射)

TMZ(75 mg/m

2

/日を連日経口投与)の併用療法に本剤又はプラセボ(10 mg/kg,2週間隔

点滴静脈内投与)を併用する(放射線療法の最終日に本剤又はプラセボ及び

TMZ の投与を

行う)。

Maintenance Phase:放射線療法終了日の翌日から4週間の休薬期間を設けた後,Maintenance

Phase を開始する。TMZ と本剤又はプラセボの併用を,6サイクル(1サイクルを4週間とす

る)あるいは病勢進行又は許容できない毒性の発現のいずれか早い時点まで継続する。各サ

イクルの1~5日目に TMZ を経口投与し,投与量はサイクル1では150 mg/m

2

/日を,次サイク

ル以降はプロトコールに基づき患者の血液学的及び非血液学的毒性プロファイルから可能で

あると判断される場合,200 mg/m

2

/日に増量する。本剤又はプラセボ(10 mg/kg,2週間隔点

滴静脈内投与)は,各サイクルの1,15日目に投与する。

Monotherapy Phase:Maintenance Phase の終了後,本剤又はプラセボの単独療法(15 mg/kg,

3週間隔点滴静脈内投与)を病勢進行又は許容できない毒性が認められるまで継続する。

放射線療法を中止した場合は,他の薬剤(TMZ,本剤又はプラセボ)の投与も中止すること

としたが,TMZ 及び/又は本剤/プラセボの投与を中止しても他の療法/薬剤の投与は継続

することとした。

主要評価項目の一つである

OS の評価妥当性を維持するために,病勢進行後も可能な限り治

療の盲検性を維持することとした。なお,病勢進行後の後治療の内容は,治験責任医師の判断

に任せ自由とした。

なお,BO21990試験の一部の患者を対象として,サブスタディ(BO21990-DDI 試験)にて本

剤及び

TMZ の薬物動態が検討された。

(10) 治療期間

病勢進行まで

(11) 被験薬,投与量,投与方法

1) Bv + RT/T 群

放射線療法と

TMZ の併用療法に,本剤10 mg/kg(点滴静脈内投与)を2週間隔で併用し(放

射線療法の最終日に合わせ4回目の投与),4週間の休薬期間の後,TMZ との併用で本剤10

mg/kg を2週間隔で6サイクル(1サイクルを4週間とする)投与した。その後,本剤単剤を15

mg/kg,3週間隔で病勢進行まで投与した。

2) Pl + RT/T 群

放射線療法と

TMZ の併用療法に,プラセボ(点滴静脈内投与)を2週間隔で併用し(放射線

療法の最終日に合わせ4回目の投与),4週間の休薬期間の後,TMZ との併用でプラセボを2週

間隔で6サイクル(1サイクルを4週間とする)投与した。その後,プラセボ単剤を3週間隔で病

勢進行まで投与した。

(23)

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個々の試験のまとめ

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20

(12) 評価基準

1) 有効性

主要評価項目は,主治医評価による

PFS(改変 Macdonald 基準を用いる)及び OS である。

副次的評価項目は独立評価機関評価の

PFS,1年/2年生存率及び健康関連 QOL(EORTC

QLQ-C30,BN20),探索的評価項目は改変 Macdonald 基準を用いる奏効率及び奏効期間,

MGMT Status に関する OS 及び PFS,MMSE

©

による認知機能,副腎皮質ステロイドの使用,

バイオマーカーの変化とバイオマーカーと

OS,PFS 及び奏効率との相関,GBM 関連の兆候及

び症状,KPS,腫瘍増悪パターンとした。

画像診断は

MRI 検査を使用し,スクリーニング期間の病変評価は治療開始前14日以内に実

施し,これをベースラインとして使用した。病変評価は

WHO 腫瘍縮小効果判定基準に観察期

間中の副腎皮質ステロイド使用量の変化及び神経学的改善度を加味した

Macdonald らの基準を

参考として,腫瘍の二次性現象の評価(MRI の T2強調像,FLAIR 強調像上の非増強部分)を

含 め た 基 準 ( 改 変

Macdonald 基 準 ) に 従 っ て 実 施 し た 。 治 療 期 間 中 の 病 変 評 価 は ,

Maintenance Phase 開始前1週間以内,Maintenance Phase 中は2サイクル終了ごと,Monotherapy

Phase 中は3サイクル終了ごとに実施した。また,病勢進行以外の理由で試験治療を終了した

症例では,病勢進行が認められるまで9週間隔で病変評価を継続した。

2) 安全性

安全性は,有害事象,重篤な有害事象(SAE),臨床検査値及びバイタルサインで評価した。

臨床検査値については,臨床的に重要な臨床検査値異常(臨床症状を伴うもの,試験治療の変

更に至るもの,併用療法の変更を必要とするもの)を有害事象 又は SAE として記録した。有

害事象は

CTCAE v 3.0に従って重症度分類を行った。

(13) 統計的手法

本試験では,主治医評価による

PFS 及び OS を co-primary endpoint としていることから,多

重性を調整するため有意水準を分割し,PFS については1%,OS については4%と設定した。

PFS の群間差は,有意水準1%の両側層別 log-rank 検定で比較した(層別因子として RPA

class 及び地域を使用)。Kaplan-Meier 曲線を作成し,中央値とその信頼区間を示した。ハザー

ド比は層別因子で調整した

Cox 回帰分析で推定した。更に,探索的解析として,層別因子で

調整しない

Cox 回帰分析も行った。

OS の群間差については,有意水準4%の層別 log-rank 検定で比較することとした(層別因子

として

RPA class 及び地域を使用)。Kaplan-Meier 曲線を作成し,中央値とその信頼区間を示

した。ハザード比は層別因子で調整した

Cox 回帰分析で推定した。更に,探索的解析として,

層別因子で調整しない

Cox 回帰分析も行った。OS に対する2回の中間解析が行われた。1回目

の中間解析は最終解析に必要な

OS イベント数の50%以上が観察された時点,2回目の中間解

析(PFS の最終解析時点)は OS イベント数の72%以上が観察された時点で実施した。

上記の検定に従って2つの主要評価項目のうち一方又は両方について統計学的有意差が示さ

れた場合は,本治験の主要目的が達成されたものと判断することとした。

今回のカットオフでは,PFS の最終成績及び OS の第2回中間解析の成績を示す。OS の最終

解析結果は約683イベント(全登録例の74%)が観察された際に行われる計画である。

(14) 結果の要約

1) 有効性

主要評価項目の有効性成績を表 2.7.6.1.4-1に示す。

(24)

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表 2.7.6.1.4-1 BO21990試験の有効性成績

項目

Pl + RT/T

Bv + RT/T

有効性解析対象例

463 458

PFS

(主治医評価)

イベント数(%)

PFS中央値(月)

(95% CI)

387 (83.6%)

6.2

(6.0, 7.5)

354 (77.3%)

10.6

(10.0, 11.4)

層別ハザード比

(95% CI)

P 値 (層別 log-rank 検定)

0.64 (0.55, 0.74)

P < 0.0001

OS

イベント数(%)

OS中央値(月)

(95% CI)

263 (56.8%)

16.6

(15.1, 18.2)

254 (55.5%)

16.8

(15.4, 17.8)

層別ハザード比

(95% CI)

P値 (層別log-rank検定)

0.89 (0.75, 1.07)

P = 0.2135

カットオフ日:2012年3月31日 [5.3.5.1-1 Table 13, Table 18を改変]

主治医評価による

PFS では,Pl + RT/T 群に対する Bv + RT/T 群のハザード比は0.64(95%CI

0.55~0.74)であり,放射線療法と TMZ 併用療法に本剤を併用することにより PFS は有意に

延長した(層別

log-rank 検定,P < 0.0001)。Kaplan-Meier 法で推定した PFS 中央値は Pl +

RT/T 群6.2カ月に対し,Bv + RT/T 群では10.6カ月と4.4カ月の延長が認められた。Kaplan-Meier

曲線は,無作為化から2.5カ月で Bv + RT/T 群が上回り始め,少なくとも2年間継続している

(図 2.7.6.1.4-1)。

図 2.7.6.1.4-1 PFS(主治医評価)の Kaplan-Meier 曲線(BO21990試験,ITT)

[5.3.5.1-1 Figure 4を再掲]

PFS 主解析結果の頑健性を確認するために,感度分析として非層別解析及びプロトコールで

規定された治療以外の治療を開始した場合に治療開始前の腫瘍評価日で打ち切りとする解析等,

数種類の解析を行ったが,いずれも主解析の結果を支持するものであった。

(25)

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22

また,患者背景別(年齢,人種,性別,MGMT Status,MMSE

©

score,ベースラインでの副

腎皮質ステロイドの使用の有無等)の部分集団解析でも,一貫して本剤併用による有効性が確

認された。

副次的評価項目である独立評価機関評価による

PFS では,Pl + RT/T 群に対する Bv + RT/T

群のハザード比は0.61(95%CI 0.53~0.71,層別 log-rank 検定,P <

0.0001)であり,Kaplan-Meier 法で推定した PFS 中央値は Pl + RT/T 群4.3カ月に対し,Bv + RT/T 群では8.4カ月と,主

治医評価と同様に4カ月を超える PFS の延長が認められた。

PFS 最終解析時(OS に関する第2回中間解析時)には,Pl + RT/T 群56.8%,Bv + RT/T 群

55.5%の患者の死亡が確認された。Bv + RT/T 群では Pl + RT/T 群に対し11%の死亡リスクの低

減が認められたが,その差は有意ではなかった(OS ハザード比0.89,95%CI 0.75~1.07,層別

log-rank 検定,P = 0.2135)。Kaplan-Meier 法で推定した OS 中央値は,Pl + RT/T 群16.6カ月,

Bv + RT/T 群16.8カ月であった。Kaplan-Meier 曲線は,ランダム化後約6カ月で離れ始め Bv +

RT/T 群が上回っていたが,最終症例の観察期間が12カ月であることから,以降は打ち切り例

数の増加が認められ,約15カ月後の時点で再び両群の曲線が重なっている(図 2.7.6.1.4-2)。

図 2.7.6.1.4-2 OS の Kaplan-Meier 曲線(BO21990試験,PFS 主解析時,ITT)

[5.3.5.1-1 Figure 5を再掲]

副次的評価項目である1年生存率は,Pl + RT/T 群66%(95%CI;62~71),Bv + RT/T 群72%

(95%CI;68~76)(Z 検定,P = 0.052)であった。

カットオフ時点で,Pl + RT/T 群59%,Bv + RT/T 群50%の患者が抗悪性腫瘍剤による後治療

を受けていた。後治療として本剤による治療を受けていた症例は

Pl + RT/T 群29%,Bv + RT/T

群9%と,Pl + RT/T 群の方が多かった。

健康関連

QOL については,EORTC QLQ-C30及び脳腫瘍領域で使用されている EORTC

BN20を用いて,ベースラインからの健康関連 QOL の変動を評価した。あらかじめ規定した全

(26)

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23

般的健康状態,身体機能,社会機能,運動機能障害及びコミュニケーション障害の5項目につ

いて,無作為化から悪化までの期間を評価したところ,いずれの項目も

Bv + RT/T 群の悪化ま

での期間は

Pl + RT/T 群よりも長く,その差は臨床的に意味のあるものと考えられた。また,

個々の患者の無増悪生存期間中の健康関連

QOL の検討では,QOL がベースラインに比べ維持

/改善した症例の割合は

Bv + RT/T 群で高く,その期間(中央値)も Bv + RT/T 群で長かった。

探索的評価項目である

KPS について,KPS 悪化までの期間を評価したところ,Bv + RT/T 群

の悪化までの期間は

Pl + RT/T 群より長く,また KPS 値70以上が維持された期間も,Pl + RT/T

群に対し,Bv + RT/T 群で長かった。

ベースライン時に副腎皮質ステロイドを使用していた症例の,副腎皮質ステロイドの使用量

の推移を比較したところ,無増悪生存期間中に完全にステロイドの使用を中止できた症例の割

合は

Bv + RT/T 群が Pl + RT/T 群より多く(66% vs 47%),中止できた期間の中央値もやや長

かった(195日 vs 170日)。

その他,神経認知機能,GBM 関連の兆候・症状についても Bv + RT/T 群で同様の傾向が認

められた。

2) 安全性

主要な安全性の成績を表 2.7.6.1.4-2に,注目すべき重要な有害事象(Grade 3以上)の発現状

況を表 2.7.6.1.4-3に示す。また,本試験で認められたすべての有害事象を表 2.7.6.3.1.3-1に,

因果関係の否定できない有害事象を表 2.7.6.3.1.3-2に示した。

Grade 3以上の有害事象,重篤な有害事象及びいずれかの試験治療の投与中止に至った有害事

象の発現率は

Bv + RT/T 群が高かったが,この差は,主として本剤に特徴的な有害事象による

ものであった。特徴的な有害事象の頻度及び重篤性については従来の知見と同様であった。特

徴的な有害事象以外では,本剤併用群において感染(肺炎,敗血症等)及び血小板減少症の発

現率が高かった。病勢進行以外の理由による死亡例は両群でほぼ同様であった。なお,両群の

有害事象の比較に際しては,Bv + RT/T 群の方が Pl + RT/T 群より観察期間が長い(12.3カ月

vs 8.5カ月)ことに留意すべきである。

表 2.7.6.1.4-2 BO21990試験の安全性成績のまとめ

Pl + RT/T

(N = 447)

Bv + RT/T

(N = 464)

Grade 1以上の有害事象

428 (95.7)

455 (98.1)

Grade 3以上の有害事象

224 (50.1)

291 (62.7)

すべての死亡(病勢進行を含む)

253 (56.6)

258 (55.6)

病勢進行による死亡

225 (50.3)

233 (50.2)

病勢進行以外による死亡

28 (6.3)

25 (5.4)

重篤な有害事象

115 (25.7)

170 (36.6)

いずれかの試験治療の投与中止に至った有害事象

59 (13.2)

114 (24.6)

n (%) [5.3.5.1-1 Table 41を改変]

(27)

アバスチン

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個々の試験のまとめ

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24

表 2.7.6.1.4-3 BO21990試験での注目すべき重要な有害事象(Grade 3以上)の発現状況

Pl + RT/T

(N = 447)

Bv + RT/T

(N = 464)

出血(脳出血を除く)

皮膚粘膜の出血

その他の出血

0 (0)

2 (0.4)

2 (0.4)

3 (0.6)

高血圧

9 (2.0)

48 (10.3)

蛋白尿

0 (0)

17 (3.7)

動脈血栓塞栓症

6 (1.3)

19 (4.1)

静脈血栓塞栓症

36 (8.1)

34 (7.3)

消化管穿孔

1 (0.2)

5 (1.1)

膿瘍/瘻孔

2 (0.4)

3 (0.6)

創傷治癒遅延による合併症

3 (0.7)

7 (1.5)

RPLS

0 (0)

0 (0)

うっ血性心不全

0 (0)

2 (0.4)

脳出血

*

3 (0.7)

7 (1.5)

発作

*

15 (3.4)

13 (2.8)

n (%) * GBM 患者で注意すべき有害事象 [5.3.5.1-1 Table 41を改変]

なお,BO21990試験に登録された一部の患者を対象として,薬物相互作用を検討するサブス

タディが実施され,薬物動態の検討も行われたが,初発

GBM 患者における本剤の薬物動態は,

他の適応患者において認められたものと同様であり,本剤の曝露も

TMZ による影響を受けな

いことが示された。

(15) 結論

BO21990試験では,初発の GBM 患者を対象とし,標準療法である TMZ と放射線療法併用

の術後補助療法に本剤を併用することにより,主要評価項目の一つである主治医評価の

PFS

において36%の死亡若しくは病勢進行に至るリスクの低減が認められ,PFS 中央値も6.2カ月か

ら10.6カ月への4.4カ月間の有意な延長が認められた。また,健康関連 QOL や KPS の維持/改

善や,副腎皮質ステロイドへの依存度の低下も確認された。OS では追跡期間が短く,イベン

ト数が少ないため統計学的有意差は認められなかったが,少なくとも本剤が生存に悪い影響を

与えていることはなかった。

安全性に関しては,本剤併用群において有害事象発現率の増加が認められたが,新たな安全

性シグナルは得られておらず,他癌腫で確認された安全性プロファイルと差異は認められなか

った。

これらの有効性の成績と得られた安全性プロファイルから,初発

GBM に対する TMZ 及び

放射線療法への本剤併用療法は,ベネフィットがリスクを上回るものと考えられた。

GBM は予後が悪く,unmet medical need の高い疾患であることから,初発 GBM の患者にと

って,本療法が治療手段のオプションとして早急に使用可能となることが望まれる。

(16) 報告書作成日

年 月

表 2.7.6.1.1-7  AVF3708g 試験での注目すべき重要な有害事象の発現状況(安全性更新データ 解析時 * )  BV   (n = 84)  BV+CPT-11 (n = 79)  全 Grade  Grade 3  以上  全 Grade  Grade 3 以上  出血 24 (28.6)  1 (1.2)  33 (41.8)  2 (2.5)  高血圧 33 (39.3)  9 (10.7)  23 (29.1)  3 (3.8)  蛋白尿 6 (7.1)  1 (1.2)  5 (6
図 2.7.6.1.4-2  OS の Kaplan-Meier 曲線(BO21990試験,PFS 主解析時,ITT)
表 2.7.6.3.1.1-1  AVF3708g 試験で認められたすべての有害事象
表 2.7.6.3.1.1-1  AVF3708g 試験で認められたすべての有害事象 (続)
+7

参照

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