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税金読本(3-2)住民税(所得割)の計算方法と納税

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(1)

所得税と所得割の違い

56

57

住 民 税

住民税が課税されない人とは

 下の①〜③の条件に該当する人は、均

等割と所得割(ただし、分離課税となる

退職所得の所得割は除きます)が非課税

になります。

所得割のみ非課税になる人

 



均等割と所得割が非課税になる人

 



 以下の条件に該当する人は、所得割(分

離課税となる退職所得の所得割を除く)

が非課税になります。ただし、均等割は

課税されます。

住民税(所得割)の計算方法と納税

3

 住民税における所得金額は、原則とし

て前年の所得税における所得金額と同じ

です(前年所得課税)。つまり、平成27

年の所得税の総所得金額、山林所得金額、

退職所得金額(現年所得課税された退職

所得を除きます)、土地・建物等の譲渡

所得金額などが、おおむね平成28年度

住民税の各所得金額になります。

 このように、住民税と所得税の所得金

額は1年ずれるだけで、税額計算上の仕

組みはおおよそ同じです。ただし、次の

Q&Aのように異なる点もあります。

-2

所得金額の求め方

所得税と所得割の違い

 

所得税も所得割も、納税者

の1年間の所得に対して課

される税ですから、基本的な仕組み

は同じです。ただし、いくつか異な

る点もあります。

 両者の主な相違点は以下の通りで

す。

所得税と住民税の所得割の仕組みはとてもよく似ていま

すが、税額控除など異なる点もあるように思います。ほ

かにどのような違いがあるのか教えてください。

上場株式等の譲渡により発生した一定の

譲渡益に対し、道府県民税として5%の

税率で徴収されます。特定口座で源泉徴

収を選択していれば、申告が不要になり

ます。

 確定申告を行った場合は、所得割とし

て5%(市町村民税3%、道府県民税2

%)の税率で課税されます。株式等譲渡

所得割として特別徴収された金額は株式

等譲渡所得割額控除として所得割から控

除されます。所得割から控除しきれない

場合は均等割から控除し、なお控除しき

れない場合は還付されます。

  

 以上5つの住民税のうち、利子割は特

別徴収で課税関係が終了する源泉分離課

税であり、配当割や株式等譲渡所得割に

ついても、申告不要を選択した場合には

実質的に源泉分離課税と同様の取扱いと

なります。

 住民税の中では所得割の計算が最も複

雑ですので、57ページ以降で所得割の

計算方法を説明します。

①生活保護法による生活扶助を受けている人

②障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年の合計所得金額が125万円以下の人

③所得割が課税されない人のうち、前年の合計所得金額が一定額以下の人

前年の合計所得金額(総所得金額+退職所得金額

※1

などの分離課税の所得

金額)≦(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計人数)×最高35万円

     +最高32万円

※2

※1 前年に現年所得課税された退職所得は除きます。

※2 控除対象配偶者または扶養親族がいる場合のみ加算されます。

●所得税と所得割の違い(平成28年分所得に対する課税)

項 目 所得税での取扱い 所得割での取扱い 課税対象 現年所得課税 前年所得課税 退職所得は除く 課税(納税)方式 申告納税方式 賦課課税方式 道府県・市町村が税額を計算し、納税者に通知 総合課税の税率 5〜45%の超過累進税率 (一律)10% 一般株式等の少額配当 申告不要を選択可 総合課税 所得税とは別に申告が必要 エンジェル税制(寄附金控除制度)※ 適用あり 適用なし 純損失の繰戻還付 青色申告者は純損失の繰戻還付を選択可 繰戻還付は選択不可 所得割では繰越控除のみ認められる 給与所得・退職所得、公的年金 の雑所得以外の所得のある給与 所得者・年金所得者の申告要否 20万円以下は確定申告不 20万円以下でも申告が必要 復興特別所得税 所得税と併せて納付 (所得割には影響せず) ※ エンジェル税制について、詳細は83ページを参照して下さい。

(2)

58

 ●住民税の仕組み

59

住 民 税

 次に、所得金額から所得控除の額を差

し引いて課税所得金額を計算します。

 所得控除には、雑損控除・医療費控

除・社会保険料控除・小規模企業共済等

掛金控除・生命保険料控除・地震保険料

控除・障害者控除・寡婦(寡夫)控除・

勤労学生控除・配偶者控除・配偶者特別

控除・扶養控除・基礎控除の13種類が

あります。

 配偶者控除と配偶者特別控除の合計額

についても、所得税の場合と同じように、

配偶者の所得によって調整されています

(60ページ参照)。

所得控除

●住民税(所得割)の所得控除(平成28年度分、すなわち平成27年の所得に対して適用)

所 得 控 除 の 種    類 適用される条件・場合 控除される金額 備  考 雑 損 控 除 一定の資産につき、災害や盗難などに よる損失を受けた場合 ①損失金額のうち災害関連支出金額が 5万円以下の場合 ②損失金額のうち災害関連支出金額が 5万円超の場合 ③損失金額がすべて災害関連支出金額 である場合 損失金額−総所得金額等×10% (災害関連支出金額−5万円)と (損失金額−総所得金額等×10%) とのうち多い金額 (損失金額−5万円)と (損失金額−総所得金額等×10%) とのうち多い金額 ◦災害関連支出金額とは、災害 等に関連して納税者がやむを 得ず支出した金額で一定のも のをいう 医 療 費 控 除 ①納税者または納税者と生計を一にす る配偶者その他の親族のために、通 常必要であると認められる医療費を 支払った場合 ②特定健康診査、予防接種、定期健康 診断等のいずれか(医師の関与があ るものに限る)を受けている納税者 が、自己または自己と生計を一にす る配偶者その他の親族に係るスイッ チOTC医薬品の購入の対価を支払っ た場合   対価の合計額  12,000円以下  12,000円超100,000円以下  100,000円超 (支払った医療費の額−10万円)と (支払った医療費の額−総所得金額 等×5%)とのうち多い金額 〈最高200万円〉 特例の適用なし 12,000円を超える金額 88,000円 ◦スイッチOTC医薬品とは、要 指導医薬品および一般用医薬 品のうち、医療用から一般用 に転用(スイッチ)されたも のをいう ◦平成29年1月1日から平成33 年12月31日までの間に購入し た対価について適用 ◦①の医療費控除との併用は不 社 会 保 険 料 控    除 納税者または納税者と生計を一にする配偶者その他の親族のために社会保険 料を支払った場合、または給与から控 除される場合 支払額または控除額の全額 (社会保険料の全額) ◦社会保険料とは、健康保険・国民健康保険・介護保険・雇 用保険・国民年金・厚生年金 保険・船員保険等の保険料や 国民年金基金・厚生年金基金 等の掛金をいう 小規模企業共 済等掛金控除 納税者が小規模企業共済等掛金を支払った場合 支払った掛金の全額 生 命 保 険 料 控    除 ①新契約に係る一般生命保険料を支払った場合  支払った保険料    12,000円以下        12,000円超32,000円以下        32,000円超56,000円以下  56,000円超 ②新契約に係る個人年金保険料を支払 った場合  支払った保険料    12,000円以下        12,000円超32,000円以下        32,000円超56,000円以下  56,000円超     支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+6,000円 支払保険料等×1/4+14,000円 28,000円(※1)(※2) 支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+6,000円 支払保険料等×1/4+14,000円 28,000円(※1)(※2) ◦新契約とは、平成24年1月1 日以後に生命保険会社又は損 害保険会社等と締結した保険 契約等 ◦旧契約とは、平成23年12月31 日以前に生命保険会社又は損 害保険会社等と締結した保険 契約等 ◦新契約については、主契約又 は特約の保障内容に応じ、その 保険契約等に係る支払保険料 等を各保険料控除に適用する ③新契約に係る介護医療保険料を支払 った場合  支払った保険料    12,000円以下        12,000円超32,000円以下        32,000円超56,000円以下  56,000円超   支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+6,000円 支払保険料等×1/4+14,000円 28,000円(※1)(※2) ◦異なる複数の保障内容が一の 契約で締結されている保険契 約等は、その保険契約等の主 たる保障内容に応じて保険料 控除を適用する ◦剰余金の分配等(剰余金の分 配や割戻金の割戻し)につい ては、主契約と特約のそれぞ れの支払保険料等の金額の比 に応じて剰余金の分配等の金 額を按分し、それぞれの支払 保険料等の額から差し引く ④旧契約にかかわる一般生命保険料を 支払った場合  支払った保険料    15,000円以下        15,000円超40,000円以下        40,000円超70,000円以下        70,000円超 ⑤旧契約にかかわる個人年金保険料を 支払った場合  支払った保険料    15,000円以下        15,000円超40,000円以下        40,000円超70,000円以下  70,000円超     支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+7,500円 支払保険料等×1/4+17,500円 35,000円(※2)(※3)     支払保険料等の全額 支払保険料等×1/2+7,500円 支払保険料等×1/4+17,500円 35,000円(※2)(※3) ◦新契約に係る一般生命保険料 控 除 は 遺 族 保 障 等 を 対 象 と し、旧契約に係る一般生命保 険料控除は遺族保障、介護保 障、医療保障等を対象として いる   (※1)①〜③は別枠である (※2)複数の契約がある場合の 各保険料控除の合計適用 限度額 ・新契約のみの場合         :上限2.8万円 ・旧契約のみの場合         :上限3.5万円 ・新旧契約両方の場合         :上限2.8万円 ・介護保険料と生命保険料と年 金保険料の合算:上限7万円 (※3)④と⑤は別枠である 地 震 保 険 料 控    除 ①地震保険契約等の保険料のみ支払った場合  ②平成18年12月31日までに締結した長 期損害保険契約等(契約期間10年以 上で満期返戻金を支払う旨の特約の ある保険契約)の保険料のみ支払っ た場合(経過措置)   支払った保険料 5,000円以下  5,000円超15,000円以下  15,000円超 ③①と②の2つの保険に加入している 場合 ④②に新たに①を付帯させた場合など 1つの保険に①と②が備わっている 場合 支払った地震保険料×1/2 <最高2万5千円> 支払った保険料の全額 支払った保険料×1/2+2,500円 10,000円 両方の保険料を合わせて最高2万5 千円まで控除が認められる。この場 合、長期損害保険料の控除限度額は 最高1万円。 ①あるいは②のいずれかを選択適用 ◦損害保険契約等には、一定の 偶然の事故によって生ずるこ とのある損害を補てんする損 害保険契約等のほか、身体の 傷害に基因して保険金が支払 われる保険契約で、生命保険 会社等または損害保険会社等 と締結したもの(いわゆる第 三分野の保険契約)も含まれ 障 害 者 控 除 ①納税者、控除対象配偶者、扶養親族 が障害者である場合 ②納税者、控除対象配偶者、扶養親族 が特別障害者である場合 ③控除対象配偶者、扶養親族が同居の 特別障害者である場合 1人につき26万円 1人につき30万円 1人につき53万円 寡 婦( 寡 夫 ) 控    除 納税者が寡婦(寡夫)の場合納税者が寡婦であって、扶養親族であ 26万円 る子を有し、前年の合計所得金額が 500万円以下である場合 30万円 勤 労 学 生 控 除 納税者が勤労学生の場合 26万円 ◦勤労学生とは、前年の合計所得金額が65万円以下であるな ど一定の者 配 偶 者 控 除 ①控除対象配偶者がいる場合 ②老人控除対象配偶者がいる場合 33万円38万円 ◦控除対象配偶者とは、納税者と生計を一にする配偶者で、 前年の合計所得金額が38万円 以下の者 配  偶  者 特 別 控 除 納税者の前年の合計所得金額が1,000万円以下で、生計を一にする配偶者が いる場合。配偶者の前年の合計所得金 額により区分 次の表を参照

(3)

60

61

住 民 税

退職所得に対する住民税の特別徴収

 住民税所得割は、原則として前年所得課税が行われますが、退職所得につ

いては、退職金の支給時に特別徴収が行われ、課税が完結します(これを現

年所得課税といいます)。

 退職所得に対する住民税の特別徴収額は、下表の計算式により算出されま

す。

税額控除

◆配当控除

 総所得金額に配当所得が含まれている

とき(すなわち、配当を確定申告し、総

合課税を選択したとき)に認められます。

株式の配当の最大2.8%、公募株式投資

信託の収益分配金の最大1.4%に相当す

る金額がそれぞれ税額から控除されま

す。なお、配当所得を加算した課税総所

得金額が1,000万円を超える場合には、

1,000万円を超える部分に相当する金額

に対して、控除率が1/2になります。

また、公募株式投資信託のうち、投資信

託約款に記載されている株式以外の資産

や外貨建資産の運用割合が高いものにつ

いても、控除率が低くなります。

◆外国税額控除

 納税者が外国に源泉のある所得を有

し、日本の所得税や住民税に相当する外

国の税を課されたときは、一定の要件の

もとにその外国税額が控除されます。詳

細は43ページをご覧下さい。

◆調整控除(人的控除額の差に基づ

く負担調整措置)

 平成19年度の税源移譲に伴い生じる所

得税と住民税の人的控除額の差に基づく

負担増を調整するため、住民税では調整

控除が設けられています。人的控除とは、

納税者本人やその家族の税負担力を考慮

して認められる所得控除のことで、例え

ば、基礎控除、配偶者控除、扶養控除な

どのことです。

◆ 住宅ローン減税

 住民税における住宅ローン減税は、平

成11年 〜18年 及 び 平 成21年 〜31年 の

(注)

に住宅ローン減税の適用を開始し

ている納税者について、平成20年度〜41

年度の住民税に適用されます。

◆ 寄附金税額控除

 都道府県・市区町村や一定の団体等に

寄附した金額がある場合、住民税の寄附

金税額控除の適用があります。控除の対

象となる寄附金には、次のようなものが

あります。

(注)平成19年・20年に住宅ローン減税の適用を

開始した納税者については、住民税からの

控除ではなく15年の控除制度を選択可とす

ることで調整がとられました。

●配偶者の収入金額と配偶者控除・配偶者特別控除の額(所得割)

配偶者の収入金額(給与収入)

配偶者控除の額

配偶者特別控除の額

       103万円以下

33万円

0

103万円 超 〜110万円未満

0

33万円

110万円以上〜115万円未満

0

31万円

115万円以上〜120万円未満

0

26万円

120万円以上〜125万円未満

0

21万円

125万円以上〜130万円未満

0

16万円

130万円以上〜135万円未満

0

11万円

135万円以上〜140万円未満

0

6万円

140万円以上〜141万円未満

0

3万円

141万円以上       

0

0

※ 配偶者の収入金額は給与所得控除額(上記金額の場合は65万円)を差し引く前の金額です。

※ 市町村民税・道府県民税のいずれも100円未満の端数は切捨てとなります。

●退職所得に対する住民税の特別徴収額

市町村民税

退職所得金額×6%

道府県民税

退職所得金額×4%

扶 養 控 除 ①控除対象扶養親族 ②特定扶養親族 ③老人扶養親族 ④同居老親等 1人につき33万円 1人につき45万円 1人につき38万円 1人につき45万円 ◦控除対象扶養親族とは、扶養 親族のうち、年齢が16歳以上 の者 ◦特定扶養親族とは、控除対象 扶養親族のうち、年齢が19歳 以上23歳未満の者 基 礎 控 除 すべての納税者 33万円 ※1 表中の「合計所得金額」については、39ページのCheckPoint !を参照して下さい。 ※2 表中の「総所得金額等」とは、合計所得金額に損失の繰越控除を適用して計算した金額です。

①住民税の課税所得金額が200万円以下の場合

 次のa.またはb.のいずれか小さい額の5%を控除

  a.所得税と住民税の人的控除額の差の合計額

  b.住民税の課税所得金額

②住民税の課税所得金額が200万円超の場合

 次の金額(算出された金額が5万円未満の場合は5万円とします)の5

%を控除

  (所得税と住民税の人的控除額の差の合計額)

      −(住民税の課税所得金額−200万円)

●調整控除

(4)

62

 ●住民税の仕組み

63

住 民 税

 具体的な控除額は次のとおりです。控

除対象となる寄附金の限度額は⑴〜⑶を

合わせて、総所得金額等の30%となりま

す。

 ふるさと納税ワンストップ特例制度とは、確定申告の不要な給与所得者が

ふるさと納税を行う場合に、確定申告することなく寄附金控除を受けること

ができる制度です。平成27年4月1日以後のふるさと納税が対象です。

 この特例の利用には、ふるさと納税先の自治体数が5団体以内で、寄附の

際に納税先に対し、特例の適用を受ける旨の申請を行うことが必要です。

 控除の方法は、所得税控除相当額を含めた全額について、ふるさと納税を

行った翌年度の個人住民税が減額されます(所得税からは控除されません)。

ふるさと納税ワンストップ特例制度とは

 なお、医療費控除を受けるなど確定申告をする場合には、この制度の適用

を受けられないため、注意する必要があります。

住民税の納税

住民税の申告が必要な人

 



 住民税の徴収方法には、普通徴収と特

別徴収があります。

 普通徴収は、市区町村が税額を計算し、

納税通知書と納付書を送付して徴収する

方法です。納税者は通常、6月、8月、

10月、翌年1月の各納期限に分けて金融

機関の窓口や口座振替などで納めます。

 これに対して、サラリーマンなどの給

与所得者の場合は、通常、給与からの天

引きの形で住民税が徴収されます。また、

年金所得者に対しては、年金からの天引

きで住民税が徴収されます。これらの方

法を特別徴収といいます。

 給与所得者の場合、給与の支払者から

の報告に基づいて課税され、6月〜翌年

5月までの給与から天引きが行われます

(賞与からの天引きはありません)。住所

が変わった場合は勤務先へ、勤務先が変

わった場合には新しい勤務先へ届け出る

必要があります。

 また給与所得者の給与所得以外の所得

に関する住民税については、確定申告の

際に指定すれば、特別徴収ではなく普通

徴収で納めることもできます。普通徴収

を選択した場合、特別微収とは異なり、

株式譲渡所得や配当など(確定申告した

分)の給与所得以外の所得について、勤

務先に通知されることはありません。

 年金所得者への住民税の特別徴収は、

4月・6月・8月・10月・12月・翌年2

月の年金支給の際に年金から天引きされ

る 形 で 行 わ れ ま す( 詳 し く は、 次 の

CheckPoint ! を参照してください)。

住民税の徴収方法

 



 前年の所得が給与所得のみの人や公的

年金等にかかる所得のみの人は、原則と

して申告を行う必要はありません。また、

所得税の申告書を提出した人は住民税の

申告書を提出したものとみなされますの

で、別途住民税の申告を行う必要はあり

ません。

 給与所得者であっても、前年に家賃収

入など給与所得以外の所得がある場合に

は、申告を行う必要があります。所得税

では、給与所得や公的年金による所得以

外の所得が20万円以下であれば、申告

の義務はありませんが、住民税では申告

が必要です。

 申告書の提出先は、所得の生じた年の

翌年の1月1日現在において住所のある

市区町村の役所の税金窓口になります。

 なお、住民税の申告期限は所得税と同

様、所得の生じた年の翌年の3月15日

です。

●寄附金税額控除

⑴都道府県・市区町村に対する寄附(いわゆるふるさと納税)

 次の①と②の合計額

①〔都道府県・市区町村に対する寄附金額−2,000円〕×10%

②〔都道府県・市区町村に対する寄附金額−2,000円〕×〔90%−0〜45%(寄附者

に適用される所得税の限界税率)〕(住民税所得割の2割が上限となります)

※1 上記②の税額控除を特例控除とよび、都道府県・市区町村に寄附された金額

のうち、2,000円を超える部分について、個人住民税所得割の2割を上限と

して、所得税と合わせてほぼ全額が控除されます。

※2 平成26年度以後、平成50年度までの各年度に限り、特別控除額の算定に用い

る所得税の限界税率に、当該所得税の限界税率に復興特別所得税率(2.1%)

を乗じて得た率を加算する措置が講じられています。

⑵住所地の都道府県共同募金会及び住所地の日本赤十字社支部に対する寄附

 〔寄附金額−2,000円〕×10%

⑶各都道府県・市区町村が条例により指定した控除対象寄附金

①住所地の都道府県が指定した控除対象寄附金の場合(道府県民税額から控除)

 〔寄附金額−2,000円〕×4%

②住所地の市区町村が指定した控除対象寄附金の場合(市町村民税額から控除)

 〔寄附金額−2,000円〕×6%

①公益法人などに対する寄附金で一定の要件を満たすものとして、財務

大臣が指定したもの

②公益社団・財団法人、学校法人、社会福祉法人などに対する寄附金

③国税庁長官の認定を受けたNPO法人(認定NPO法人)に対する寄附金

(5)

64

 公的年金からの住民税の特別徴収制度の概要は、以下の通りです。

(1)特別徴収の対象者

  前年中に公的年金等の支払を受けた者であって、かつ、当該年度の初日にお

いて国民年金法に基づく老齢基礎年金等(老齢等年金給付)

の支払いを受けて

いる65歳以上の者(特別徴収対象年金所得者)

(2)特別徴収の対象税額

  公的年金等に係る所得に係る所得割額及び均等割額(対象税額)

(3)特別徴収の対象年金

  老齢等年金給付

(4)特別徴収義務者

  老齢等年金給付の支払いをする者(年金保険者)

(5)特別徴収に係る通知

  市町村は、特別徴収を行うに当たって、老齢等年金給付の年額、対象税額等

の情報について、経由機関を通じて通知する。

(6)徴収の方法(徴収金額)

 ①特別徴収対象年金所得者(すでに徴収されている者)

  ■当該年度の4月から9月までの間の老齢等年金給付の支払いの際

    当該年度の前年度の10月から3月までの間に徴収された額に相当する額

  ■当該年度の10月から翌年3月までの間の老齢等年金給付の支払いの際

   (当該年度の公的年金等に係る所得割額等)−(当該年度の4月から9月ま

での間に徴収された額)

 ②新たに特別徴収対象年金所得者となった者

  ■当該年度の6月・8月は以下の額の半分ずつを普通徴収にて納付します。

   (当該年度の公的年金等にかかる所得割額等)−(当該年度の10月から翌年

3月までの間に徴収すべき額)

  ■当該年度の10月から翌年3月までの間の老齢等年金給付の支払いの際

    当該年度の公的年金等に係る所得割額等の1/2に相当する額

※ 障害年金・遺族年金については非課税であり、住民税の特別徴収は行われません。 (注)平成25年度税制改正により、平成28年10月以後に実施する特別徴収について、主に次のような見直しが 行われます。    ア 市町村が公的年金の支払をする際に徴収する仮特別徴収金額を、当該年金所得者に係る前年度分の個 人住民税のうち前々年中の公的年金等に係る所得に係る所得割額および均等割額の合算額の1/2に 相当する額とする。    イ 次の場合においても、一定の要件の下、特別徴収を継続する。      ■年金保険者に対して特別徴収税額を通知した後に特別徴収税額が変更された場合      ■賦課期日後、当該市町村の区域外に転出した場合

参照

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