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梅調味廃液を利用利用したした高窒素高窒素 低臭鶏糞堆肥低臭鶏糞堆肥の製造 ~ 鶏糞への梅調味廃液添加でアンモニア揮散を抑制 ~ 和歌山県農業試験場橋本真穂 1. はじめに和歌山県内の梅干製造過程で発生する梅調味廃液は 年間 1 万 8 千トンにのぼる そのうち1 万トンが廃棄されており処理コストや処

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梅調味廃液 梅調味廃液 梅調味廃液 梅調味廃液ををを利用を利用利用利用したしたしたした高窒素高窒素・高窒素高窒素・・低臭鶏糞堆肥・低臭鶏糞堆肥低臭鶏糞堆肥低臭鶏糞堆肥ののの製造の製造製造製造 ~鶏糞への梅調味廃液添加でアンモニア揮散を抑制~ 和歌山県農業試験場 橋本真穂 1 11 1 ....はじめにはじめにはじめにはじめに 和 歌 山 県 内 の 梅 干 製 造 過 程 で 発 生 す る 梅 調 味 廃液は、年間1万8千トンにのぼる。そのうち1 万 ト ン が 廃 棄 さ れ て お り 処 理 コ ス ト や 処 分 場 の 問題から有効利用が求められている。梅調味廃液 の主成分は、糖20%、塩分7%、クエン酸3%と 有用成分が多い一方で塩分が高く、pHが3と低い ため、農業利用は難しい。 一方、県内の鶏肉や鶏卵の生産現場では、年間 10万トンの鶏糞が排出されている。鶏糞は化成肥 料代替資材として有望であり、一部は鶏糞堆肥と して流通しているが、使用時における悪臭などの 問題があり利用率は低い。悪臭の主な原因の一つ であるアンモニアは、堆肥製造過程で大部分が揮 散するため、製造堆肥の窒素含有率は生鶏糞に比 べて低下する。 一 般 的 に ア ン モ ニ ア は ア ル カ リ 条 件 下 で 揮 散 するため、堆肥化過程において、鶏糞 pH を中性 以下に保つことができれば、アンモニアの揮散は 抑制され、悪臭の発生や製造堆肥の窒素含有率の 低下は低減できると考えられる。 そ こ で 、 鶏 糞 に 梅 調 味 廃 液 を 混 和 す る こ と で 、 堆 肥 製 造 時 の ア ン モ ニ ア 揮 散 に よ る 悪 臭 の 発 生 と製造堆肥の窒素含有率低下を抑制し、高窒素・ 低臭鶏糞堆肥の製造を行うことを目標として、梅 調 味 廃 液 の 添 加 が 鶏 糞 の 堆 肥 化 に 及 ぼ す 影 響 に ついて検討した。 2 22 2 ....材料材料材料材料 およびおよびおよびおよび方法方法方法方法 実験1 原 料 鶏 糞 に 対 す る 梅 調 味 廃 液 の 添 加 割 合 を 決 定するため、ブロイラー鶏糞を供試し、鶏糞重量 に対して梅調味廃液5~30%を添加し、24時間後 に揮散アンモニア濃度と容積重を調査した。 実験2 小型堆肥化実験装置かぐやひめ(写真1)を用 い、原料鶏糞重に対して①水5%(慣行)②梅調 味 廃 液 5 % ③ 梅 調 味 廃 液 5 % お よ び 第 一 燐 酸 ア ンモニウム(第一燐安)5%を添加して 21 日間 堆肥化を行い、堆肥化期間中の品温、排気中アン モニア濃度と、試験開始前および終了時の堆肥pH と全窒素含有率について調査した。 3 33 3 ....結果結果結果結果 実験1 梅 調 味 廃 液 添 加 後 の ブ ロ イ ラ ー 鶏 糞 か ら の ア ンモニア揮散濃度は、無添加の30ppmに比べ梅調 味廃液5%以上の添加で5ppm 以下まで低下し、 20 % 以 上 の 添 加 で は ほ ぼ 認 め ら れ な か っ た ( 図 1 )。 ま た 、 鶏 糞 の 容 積 重 は 、 梅 調 味 廃 液 添 加 割 合の増加に伴い増加し、梅調味廃液5%添加で堆 肥化に適した 0.5kg/L となった。この結果から、 ブ ロ イ ラ ー 鶏 糞 へ の 梅 調 味 廃 液 添 加 割 合 は 5 % が適していることが明らかになった。 実験2 か ぐ や ひ め を 用 い た 堆 肥 化 試 験 期 間 中 の ア ン モニア揮散量は、梅調味廃液5%添加により試験 開始後4日目までは大きく抑制され、その後は慣 写真1 小型堆肥化実験装置かぐやひめ

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行 と ほ ぼ 同 等 と な っ た ( 図 2 )。 一 方 、 梅 調 味 廃 液5%および第一燐安5%添加では、堆肥化期間 中アンモニアの揮散は認められなかった。 堆肥化期間中の堆肥品温は、梅調味廃液5%添 加 で は 慣 行 に 比 べ や や 遅 れ た も の の 50 ℃ 以 上 ま で上昇した。一方、梅調味廃液5%および第一燐 安 5 % 添 加 で は 堆 肥 品 温 の 上 昇 は 認 め ら れ な か った(図3)。 堆肥化試験開始時の堆肥の pH は梅調味廃液お よ び 第 一 燐 安 の 添 加 に よ り 低 下 し 、 慣 行 の 7.96 に比べ、梅調味廃液5%添加で6.62、梅調味廃液 5%および第一燐安5%添加で 6.43 とやや酸性 となった。終了時の堆肥 pH は梅調味廃液5%添 加では 7.42 まで上昇したが、梅調味廃液5%お よび第一燐安5%添加では 6.83 と中性を保って いた(表1)。 試験開始時の全窒素含有率は、梅調味廃液5% 添加では慣行とほぼと同等であったが、梅調味廃 液5%および第一燐安5%添加では、第一燐安の 添加により慣行に比べ 1.1%増加していた。試験 終了時の堆肥の全窒素含有率は、慣行の 3.2%に 比べて梅調味廃液5%添加では 3.4%、梅調味廃 液5%および第一燐安5%添加で 4.6%と、梅調 味 廃 液 5 % お よ び 第 一 燐 安 5 % 添 加 に よ り 増 加 した。 0.4 0.5 0.6 0.7 0 10 20 30 40 0 10 20 30 容 積 重 ( k g / L ) アン モニ ア 濃 度 ( p p m ) 梅調味廃液添加割合(%) アンモニア濃度 容積重 図1 梅調味廃液の添加がブロイラー鶏糞のアン モニア揮散濃度および容積重に及ぼす影響 4 44 4 ....おわりにおわりにおわりにおわりに 以上の結果から、ブロイラー鶏糞重量に対して 梅調味廃液を5%添加すると、堆肥化前半のアン モニア揮散が抑制され、低臭化に効果が認められ た。その一方で、全窒素含有率の増加は認められ ず、高窒素化への効果は低かった。また、梅調味 廃 液 5 % と と も に 副 資 材 と し て 第 一 燐 安 5 % を 添加すると、堆肥化期間中のアンモニア揮散は大 幅に抑制され、高窒素・低臭化に大きな効果が認 められるが、堆肥化は抑制されることが明らかと なった。 現 在 、 さ ら な る 高 窒 素 ・ 低 臭 化 を 図 る た め に 、 梅調味廃液の添加方法や、副資材である第一燐安 添加量について検討を行うとともに、試作堆肥の 野菜やウメへの施用試験を行っている。 0 1000 2000 3000 4000 5000 6000 7000 0 2 4 6 7 9 11 13 14 16 18 20 排 気 中 ア ン モ ニ ア 濃 度 ( p p m ) 試験開始後日数(日) ① ② ③ 図2 梅調味廃液および第一燐安の添加が排気中 アンモニア濃度に 及ぼす影響 注)①慣行、②梅調味廃液5%添加、③梅調味廃液5% および第一燐安5%添加 7、14日目に切り返し 0 10 20 30 40 50 60 70 0 2 4 6 7 9 11 13 14 16 18 20 温 度 ( ℃ ) 試験開始後日数(日) ① ② ③ 外気温 図3 梅調味廃液および第一燐安の添加が 堆肥品温に 及ぼす影響 注)①慣行、②梅調味廃液5%添加、③梅調味廃液5% および第一燐安5%添加 7、14日目に切り返し 開始前 終了時 開始前 終了時 ①慣行 7 .9 6 7 .8 4 3 .9 1 3 .2 0 ②梅調味廃液5 % 6 .6 2 7 .4 2 4 .0 1 3 .4 2 ③梅調味廃液5 %・ 第一燐安5 % 6 .4 3 6 .8 3 4 .9 6 4 .6 0 pH 全窒素含有率( %) 表1 梅調味廃液および第一燐安の添加が鶏糞のpHと全窒素含有率に及ぼす影響

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の摘果効果

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和歌山県果樹試験場 栽培部 山田芳裕 1 . は じ め に ウ ン シ ュ ウ ミ カ ン の 摘 果 に か か る 労 力 は 、 管 理 作 業 全 体 の か な り の 割 合 を 占 め て い ま す 。 こ の 摘 果 を 省 力 化 す る た め 摘 果 剤 が 活 用 さ れ ま す が 、 既 存 の 摘 果 剤 ( フ ィ ガ ロ ン 乳 剤 ) で は 気 象 条 件 や 使 用 法 に よ っ て 樹 勢 が 低 下 す る 心 配 が あ り ま す 。 こ の よ う な こ と か ら 、 樹 勢 の 弱 い 品 種 (‘ ゆ ら 早 生 ’な ど 極 早 生 )で も 使 え 、安 定 し た 効 果 が 得 ら れ る 薬 剤 の 登 場 が 待 た れ て い ま し た 。 そ ん な 中 、 昭 和 5 1 年 に 失 効 し た N A A 製 剤 ( 1- ナ フ タ レ ン 酢 酸 ) が 、 平 成 2 1 年 6 月 4 日 に 「 商 品 名 : タ ー ム 水 溶 剤 」 と し て 再 登 録 さ れ ま し た 。 タ ー ム 水 溶 剤 は 、 樹 体 内 で の 移 行 性 が な く 、 根 へ の 影 響 が 少 な い こ と か ら 樹 勢 低 下 の 心 配 が な い と さ れ て い ま す 。 そ こ で 、 タ ー ム 水 溶 剤 の ‘ ゆ ら 早 生 ’ に 対 す る 間 引 き 摘 果 効 果 、 お よ び 果 実 品 質 へ の 影 響 に つ い て の 調 査 結 果 を 紹 介 し ま す 。 2 . 試 験 方 法 果 樹 試 験 場 内 の 9 年 生 ‘ ゆ ら 早 生 ’ を 供 試 樹 と し 、 生 理 落 果 最 盛 期 の 散 布 を 「 早 期 散 布 区 」 ( 6 月 1 0 日 、満 開 2 6 日 後 )、生 理 落 果 終 期 の 散 布 を「 後 期 散 布 区 」( 7 月 1 日 、満 開 4 5 日 後 ) と し ま し た 。各 区 と も 処 理 濃 度 は1000倍 、1500 倍 と し 、 無 散 布 区 ( 慣 行 摘 果 ) を 含 め た 各 区 に 3 反 復 を 設 定 し ま し た 。 な お 、 全 て の 区 に つ い て 、 着 果 程 度 を 揃 え る た め に 7 月 1 6 日 に 人 力 摘 果 を 行 っ て い ま す 。 表1 散布時期とその後の気象状況  1日後 2日後 3日後 処理前 処理後 6月10日 (満開26日後) 7月1日 (満開45日後) 着果量調査 散布時期 散布日 散布日 最高気温 散布後の最高気温 早期散布 28.7 30.8 29.2 20.9 6月9日 7月1日 32.2 6月30日 7月13日 後期散布 30.4 30.7 27.3 3 . 調 査 方 法 枝 先 か ら 2 0 ㎝ の 範 囲 内 の 着 果 数 ( 生 理 落 果 前 / 後 ) を 1 樹 に つ き 1 6 ヶ 所 で 調 べ る と と も に 、 後 期 散 布 区 に つ い て は 落 果 し た 果 実 の 横 径 を 調 査 し ま し た 。 ま た 、 7 月 中 旬 か ら 収 穫 期 に か け て 果 実 横 径 と 果 実 品 質 ( 糖 度 ・ ク エ ン 酸 含 有 率 ) を 定 期 的 に 調 べ 、 収 穫 時 に 収 量 を 調 査 し ま し た 。 4 . 試 験 結 果 1 ) 散 布 時 期 別 の 落 果 率 を み る と 、 早 期 散 布 区 で は 無 散 布 区46% に 対 し 、1000倍 区 、1500 倍 区 で い ず れ も90% を 超 え 、落 果 過 多 と な り ま し た( 図 1 )。後 期 散 布 区 で は 無 散 布 区2% に 対 し 、1000倍 区 で47% 、1500倍 区 で37% と な り ま し た ( 図 2 )。 2 )後 期 散 布 区 で 落 果 し た 果 実 の 横 径 は 、20㎜ ~ 25㎜ が50~ 70% を 占 め る と と も に 、30㎜ 以 上 の 果 実 で も 落 果 が み ら れ ま し た ( 図 3 )。 3 ) 果 実 横 径 に つ い て 、 後 期 散 布 区 で は 1000 倍 区 、1500倍 区 と も に 無 散 布 区 に 比 べ て 肥 大 が す す み ま し た 。 な お 、 早 期 散 布 区 で は 落 果 過 多 の た め 大 玉 化 し ま し た ( 図 4 ・ 早 期 散 布 区 は 省 略 )。 4 ) 果 実 収 量 に つ い て 、 後 期 散 布 区 で は 無 散 布 区 と 同 程 度 で し た が 、 落 果 過 多 と な っ た 早 期 散 布 区 で は 無 散 布 区 の 半 分 以 下 に な り ま し た ( 図 5 )。 5 ) 果 実 品 質 は 、 散 布 時 期 に 関 係 無 く 、 調 査 期 間 を 通 じ て 糖 度 ・ ク エ ン 酸 い ず れ も 無 散 布 よ り や や 低 く 推 移 し ま し た が 、 収 穫 時 に は 同 程 度 に な り ま し た( 図 6 ,7 、早 期 散 布 は 省 略 )。 6 ) 達 観 に よ り ま す が 、 樹 勢 が 低 下 し た 様 子 は 見 受 け ら れ ま せ ん で し た 。 5 . ま と め 以 上 の 結 果 か ら 、 タ ー ム 水 溶 剤 の 高 い 摘 果 効 果 を 確 認 で き ま し た 。 た だ し 、 散 布 時 期 に 高 温 が 続 く よ う な 年 で は 、 生 理 落 果 期 ( 早 期 散 布 ) の 散 布 で は 過 摘 果 と な り 、 収 量 低 下 や 、 大 玉 化 に つ な が る 恐 れ が あ る こ と も 分 か り ま し た 。 し た が っ て 、 生 理 落 果 期 に 高 温 が 続 く 年 で は 、 間 引 き 摘 果 の 省 力 化 を ね ら っ て 生 理 落 果 終 期 ( 後 期 散 布 ) に 散 布 す る の が 望 ま し い と 考 え ら れ ま す 。 な お 、 こ れ は 植 物 ホ ル モ ン 剤 全 般 に 言 え る こ と で す が 、 効 果 は 気 象 条 件 に よ っ て ば ら つ き ま す の で 、 気 象 予 報 を 注 視 し な が ら 散 布 時 期 を 判 断す る こ と が 重 要 で す 。

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落 果 率 0 20 40 60 80 100 1000倍 1500倍 無散布 ( %) 図1 生理落果最盛期の落果率 (散布6/10、調査6/9~7/1) 落 果 率 0 20 40 60 80 100 1000倍 1500倍 無散布 ( %) 図2 生理落果終期の落果率 (散布7/1、調査6/30~7/13) 糖 度 6 7 8 9 10 11 12 13 7/30 8/14 8/29 9/13 9/28 1 0 0 0 倍 1 5 0 0 倍 無散布 図6 後期散布の糖度の推移 ク エ ン 酸 含 有 率 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 7/30 8/14 8/29 9/13 9/28 (%) 1 00 0 倍 1 50 0 倍 無散布 図7 後期散布のクエン酸含有率の推移 割 合 0 2 0 4 0 6 0 8 0 1 0 0 1 0 0 0 倍 1 5 0 0 倍 ( %) 3 0 ㎜ 以上 2 5 ~ 3 0 ㎜ 2 0 ~ 2 5 ㎜ 図3 後期散布の落果果実の大きさ別割合 果 実 横 径 30 40 50 60 70 7 / 2 0 8 / 1 0 8 / 2 5 9 / 1 0 9 / 2 9 (mm) 1 0 0 0 倍 1 5 0 0 倍 無散布 図4 後期散布の果実肥大 収 量 0 5 10 15 20 25 1 0 0 0 倍 1 5 0 0 倍 1 0 0 0 倍 1 5 0 0 倍 早期散布 後期散布 無散布 (kg/樹) 図5 果実収量

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ウメ

ウメ

ウメ

ウメ 果実

果実

果実

果実 における

における

における

における 斑点性果皮障害

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「 黒点症

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の 発生原因

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果樹試験場うめ研究所 城村德明 はじめに はじめに はじめに はじめに 近年、本県のウメ産地では、原因不明の「黒 点症(通称)」と呼ばれる果皮障害が年により 多発し、品質が著しく低下することから深刻な 問題となっています。特に平成23年産のウメで 大発生し、商品価値が低下しました。そこで、 有効な軽減対策技術を得るために、発生原因の 究明に取り組みました。 1 1 1 1.... 黒点症黒点症黒点症黒点症とはとはとはとは 黒点症は、成熟期の果皮に褐色や緑色または 赤色の小斑点が多数みられる果皮障害(図1) で、小班点は明確なものからごく小さいものま であり、主に果梗部から赤道部にかけて発生し ます。 2 2 2 2.... 発生発生発生発生 のののの特徴特徴特徴特徴 黒点症の発生程度と、4 月から6月の果実肥 大期の降水量を過去12年間調査した結果、4月 に150mm以上でかつ5月に200mm以上の年に発 生が多い傾向でありました(表1)。また、発 生時期は完熟落果初期頃から始まり、後期にか けて多くなる傾向でありました(図2)。 3 3 3 3.... 形態的特徴形態的特徴形態的特徴形態的特徴 黒 点 症 の 発 生 部 位 を 光 学 顕 微 鏡 で 観 察 す る と、主に表皮の気孔周辺部が褐色や緑色に変色 しており、小斑点が赤くみえるものは変色部の 周 辺 が 赤 色 に 変 色 し た も の で あ り ま し た ( 図 3)。 さらに、構造を詳しく観察するため走査型顕 微鏡で観察したところ、正常部では孔辺細胞が 唇型に膨らみ閉じているが、黒点症部では孔辺 細胞部にしわができ気孔が開いているのが確認 されました(図4)。また、黒点症の表皮組織 では、組織が硬化して防御壁が形成されている のが確認されました。 4 4 4 4.... 樹上散水樹上散水樹上散水樹上散水 によるによるによる黒点症再現試験による黒点症再現試験黒点症再現試験黒点症再現試験 黒点症は、4・5月の降水量が多い年に多発し ます。そこで、樹上にスプリンクラーを設置し、 4月(幼果期)から 7月中旬頃の完熟収穫終了 時まで約 25mm/日をほぼ毎日散水し、黒点症の 再現を検討しました。 2012年の試験結果では、露地で樹上散水を行 うと黒点症の発生率は22.2%で最も高くなり、 無 降 雨 の ハ ウ ス 内 で 樹 上 散 水 を 行 う と 13.1 % の発生率となりました。露地の自然降雨のみで は2012年は4・5月の降雨が少なかったため発 生率は少なく、ハウスの無散水では発生はみら れませんでした(表2)。 これらのことから、黒点症の発生は幼果期以 降に多量の水にさらされることにより助長され ることが明らかとなりました。 5 55 5... 黒点症.黒点症黒点症黒点症のの 多雨条件のの多雨条件多雨条件多雨条件 でのでのでの発生要因での発生要因発生要因発生要因 樹上散水処理の果実は、1 ヶ月弱で水をはじ かなくなることが観察されました。そこで、果 実の表皮ワックス量を調査しました。その結果、 樹上散水処理果実は無散水果実に比べワックス 量は早い時期から少なくなりました。また、黒 点症果実のワックス量は正常果実に比べ少ない 傾向でありました。このことから、多降雨によ り表皮ワックスが流亡し、果皮の保護機能が低 下することで黒点症が発生しやすくなると考え られました。 6 66 6... 黒点症.黒点症黒点症黒点症のののの 発生発生発生発生 メカニズムメカニズムメカニズム メカニズム 幼果期以降の継続的な多降雨により、果実の 果皮ワックスが流亡し果皮の撥水機能が低下し ます。さらに、果実熟度の進行とともに果皮が 老化し、微細な穴となった気孔等が多数存在し ます。この時期は梅雨期にあたるため、雨水が 長時間果皮に付着し、微細な穴となった気孔等 から表皮組織に雨水が侵入しやすくなります。 雨 水 が 浸 入 し た 周 辺 細 胞 で は 防 御 反 応 が 起 こ り、褐色や緑色等に変色して小斑点が現れると 考えられました。 さいごに さいごにさいごに さいごに 黒点症を軽減するためには、多発する園地で は果皮に付着した雨水が乾きやすいように密植 や着果過多を避け、風通しを良くすることが重 要と考えられます。また、表皮組織内に雨水を 浸入させないようするために、果皮をコーティ ングする資材等を用いた軽減対策技術の開発を 検討しています。

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図1 黒点症の果実 図2 黒点症発生率と落果数の推移(2011)う め 研 究 所 樹 上 散 水 園 図3 光学顕微鏡による発生部位(気孔)の 図4 走査型電子顕微鏡による気孔の観察 観察(200倍) 表1 黒 点症 およ び 油 揚げ症 の発 生程 度と 降水 量 4月 5月 6月 H13 甚少 41.5 142. 5 164.5 H14 甚少 81.0 123. 0 211.0 H15 多 296.5 177. 0 345.0 H16 甚多 130.0 280. 0 250.5 H17 少 79.0 242. 0 215.0 H18 甚多 202.0 427. 0 224.0 H19 少 90.5 180. 5 299.0 H20 多 200.5 206. 5 343.5 H21 少 185.0 63. 5 234.5 H22 多 165.0 275. 5 323.5 H23 甚多 250.0 333. 5 396.0 H24 少 126.5 66. 0 366.5 154.0 209. 8 281.1 降水量(㎜) H 13~24平均 発生程度 表2  降雨 お よび 樹 上散 水の 有無 と黒 点症 の発 生(2 01 2) 重傷 有 1.1 3. 4 a b 1 7.6 a b 22 .2 a b 無 0.2 0. 5 c 1.1 c 1 .9 c 有 0.3 2. 6 a b 1 0.2 a b 13 .1 a b 無 0.0 0. 0 c 0.0 c 0 .0 c ns * * * 黒点 症発 生程 度(% ) 降雨 樹上 散水 中傷 軽傷 黒点 症の 発生 程度 :重傷 (小斑 点数 100 以上) 、中傷 (30 以上 100未 満) 、軽傷 (30未 満) 、合計 (黒 点症発 生程 度  重傷 ・中傷 ・軽 傷の合 計) 異なる 符 号間 にT uk eyの方 法に よ り*は 5% 水準 で有 意差あ り 有 意性 有 (露地 ) 無(ハ ウ ス) 合計

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年農薬

年農薬技確成績検討会概評

技確成績検討会概評

技確成績検討会概評

技確成績検討会概評

平成24年度の農薬防除技術確認圃成績 検討会が平成24年11月21日に開催さ れた。 その概要は以下のとおりである。 -水稲の病害虫- ルーチントレス箱粒剤のいもち病、ウン カ類、コブノメイガに対する防除試験が実 施され、いもち病に対しては対照薬剤とほ ぼ同等の防除効果が認められた。ウンカ類、 コブノメイガに対する防除効果は、対象害 虫が無発生または極少発生のため、判然と しなかった。スタウトダントツディアナ箱 粒剤のいもち病、ウンカ類、フタオビコヤ ガ、コブノメイガに対する防除試験が2地 域で実施された。その結果、いもち病の防 除 効 果 は 2 試 験 と も 対 照 薬 剤 と ほ ぼ 同 等 で、ウンカ類、フタオビコヤガ、コブノメ イガは無発生または極少発生のため防除効 果の判定ができなかった。両薬剤とも、普 及性があるとの意見であった。 この他に、日本植物調節剤協会の委託試 験であるため、この場では検討しないが、 移植水稲除草剤9剤、23試験の結果の紹介 が行われた。 -野菜の病害虫- 野菜類:イチゴを対象作物としてクリー ンカップのうどんこ病、灰色かび病に対す る防除効果試験が 2地域で行われた。うど んこ病に対する防除効果は、1試験で対照 薬剤と同等であり、もう1試験では対照薬 剤とほぼ同等で、無処理に比べて高かった。 灰色かび病は2試験とも発病がなく、防除 効果の判定ができなかった。普及性はある と思われ、防除薬剤のローテーションの中 に組み入れたいとの意見であった。 キュウリ:プロポーズ顆粒水和剤のべと 病に対する防除効果の検討が行われた。そ の結果、本剤は対照薬剤とほぼ同等の防除 効果を示し、無処理に比べて防除効果が認 められた。防除薬剤のローテーションに組 み入れることができると思われ普及性はあ るとの意見であった。 ミニトマト:プレオフロアブルのハモグ リバエ類に対する防除効果について試験が 行われ、少発生条件であったが、対照薬剤 とほぼ同等で、無処理に比べて防除効果が 認められた。普及性はあるとの意見であっ た。 イチゴ:アニキ乳剤、プレバソンフロア ブル5のハスモンヨトウに対する防除効果 は、少発生条件であったが、対照薬剤と同 等で、無処理に比べて高かった。普及性は あるとの意見であった。スターマイトフロ アブルのハダニ類に対する防除試験が行わ れ、少発生条件であったが防除効果は対照 薬剤に比べてまさり、無処理に比べて高か った。防除薬剤のローテーションに組み入 れたいとの普及上の意見であった。 実えんどう:フローバック DF のオオタ バコガに対する防除効果は、少発生条件で あったが対照薬剤とほぼ同等で、無処理に 比べて認められた。有機栽培、特別栽培を 含む環境に配慮した農業において普及性が あるとの意見であった。 さやえんどう:プレオフロアブルのハス モンヨトウに対する防除効果試験が実施さ

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れ、少発生条件であったが対照薬剤と同等 で、無処理に比べて高い防除効果が認めら れた。普及性は高く、現場では既に導入さ れているとの意見であった。 -花きの病害虫- 花き類:スターチス・シヌアータを対象 作物として、アフェットフロアブルの灰色 かび病に対する防除効果試験が2地域で実 施された。その結果、1試験では対照薬剤 に比べてまさり、無処理に比べて高い防除 効果が認められた。残りの1試験では対照 薬剤とほぼ同等で、無処理に対して高い防 除効果が認められた。両試験とも普及性は あると評価し、1試験では普及性が高く現 場 で 既 に 導 入 さ れ て い る と の 意 見 で あ っ た。 水稲、野菜、花きともに今回の試験薬剤 はいずれも薬害が認められなかった。 (農業試験場 環境部 島津 康) -果樹の病害虫- 1.かんきつ類 キラップフロアブルはチャノキイロアザ ミウマに対して、対照のモスピラン顆粒水 溶剤またはアルバリン顆粒水溶剤及び無処 理と比べて一定の防除効果が認められた。 アニキ乳剤は対照のモスピラン顆粒水溶 剤・アルバリン顆粒水溶剤と比べて一定の 防除効果が認められた。 2.うめ ダニサラバフロアブルはハダニ類に対し て、対照薬剤と同等の高い防除効果が認め られた。 ウララ DFはアブラムシ類の発生が認め られなかったので、防除効果の確認はでき なかった。 3.かき キラップフロアブルはカメムシに対して、 対照薬剤とほぼ同等の防除効果が認められ た。 ナリア WDG の落葉病は2試験が行われ、 対照薬剤区が極少発生あるいは無発生のた め、防除効果の確認はできなかった。うど んこ病は2試験が行われ、1例は少発生条 件で対照薬剤に比べて高い防除効果が認め られた。もう1例は極少発生のため防除効 果の確認はできなかった。炭疽病は極少発 生のため、防除効果の確認はできなかった。 4.もも ディアナ WDGはモモハモグリガに対し て、対照薬剤とほぼ同等の防除効果が認め られた。 コンフューザーMM はナシヒメシンクイ に対して、ナシヒメコンの追加処理により 無処理区と比べ防除効果が高かった。しか しモモハモグリガの発生は認められなかっ たので、防除効果の確認はできなかった。 ナリアWDGの果実赤点病は、対照薬剤 区が極少発生のため防除効果の確認はでき なかった。 スターマイトフロアブルはハダニ類に対 して、対照薬剤とほぼ同等の防除効果が認 められた。 いずれの薬剤も薬害の発生は認められなか った。 (果樹試験場 貴志 学)

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